JP2011088963A - 印刷装置及び接着方法 - Google Patents

印刷装置及び接着方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011088963A
JP2011088963A JP2009241736A JP2009241736A JP2011088963A JP 2011088963 A JP2011088963 A JP 2011088963A JP 2009241736 A JP2009241736 A JP 2009241736A JP 2009241736 A JP2009241736 A JP 2009241736A JP 2011088963 A JP2011088963 A JP 2011088963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
medium
adhesive
region
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009241736A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohito Yamada
智仁 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009241736A priority Critical patent/JP2011088963A/ja
Publication of JP2011088963A publication Critical patent/JP2011088963A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェットプリンターを用いて、任意のタイミングで接着が可能な封止印刷を行う。
【解決手段】 液体を噴出することで印刷を行うヘッド部を備える印刷装置であって、前記ヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出し、前記ヘッド部のうち前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、前記第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に前記第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出すること、を備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、印刷装置及び接着方法に関する。
ノズルから液体を噴出させ、印刷を行うインクジェットプリンターが広く普及している。インクジェットプリンターは、媒体上の任意の位置に、任意の形状の印刷面を形成することができるため、インクの代わりにノズルから接着剤を噴出することで接着面を形成し、展開封筒や定型封筒の封緘作業を効率的に行う方法が考えられる。そこで、接着剤噴出ヘッドを設けたインクジェットプリンターから2液混合型の接着剤をそれぞれノズルから噴出し、媒体上で2液を反応させることにより接着面を形成し、紙や封筒等の被記録媒体を接着する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−187269号公報
接着剤は、一般的に粘性が高いため、通常のインクジェットプリンターのヘッドから接着剤を噴出させようとすると、ノズルの目詰まりやノズル内での固化などの問題が生じ、接着面を形成することができない。一方、特許文献1の方法によれば、接着剤を2液に分けて別々のノズルから噴出し、媒体上で混合させることにより、2液が混合される前の粘度の低い液体を使用することができるため、前述のノズル目詰まり等の問題を解消することが可能となる。
しかし、2液混合型の接着剤は媒体上で混合された時点で反応が始まるため、印刷終了前に媒体上に塗布された接着剤が完全硬化してしまい、本来接着を行いたいタイミングで接着ができなくなる場合がある。特に、印刷の所要時間が長い場合などには対応できないという問題がある。
本発明では、インクジェットプリンターを用いて、任意のタイミングで接着が可能な封止印刷を行う。
上記目的を達成するための主たる発明は、液体を噴出することで印刷を行うヘッド部を備える印刷装置であって、前記ヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出し、前記ヘッド部のうち前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に前記第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
印刷システムの全体構成を示すブロック図である。 図2Aは、プリンターのローラー式搬送ユニットを説明する図である。図2Bは、ベルト式搬送ユニットを説明する図である。 図3Aは、本実施形態のプリンターの構成を説明する図である。図3Bは、本実施形態のプリンターの構成を説明する側面図である。 ヘッドの構造を説明するための断面図である。 図5Aは本実施形態において媒体を接着する方法を説明する図である。図5Bは媒体接着時の概念図である。 展開封筒に接着剤を噴出する場合の一例を説明するである。 展開封筒に接着剤を噴出する場合の変形例を説明する図である。 展開封筒を封緘した時の接着面の断面図である。 定型封筒に接着剤を噴出する場合の説明図である。 インターフェース画面の一例を示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
液体を噴出することで印刷を行うヘッド部を備える印刷装置であって、前記ヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出し、前記ヘッド部のうち前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、前記第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に前記第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、インクジェットプリンターを用いて、任意のタイミングで接着が可能な封止印刷を行うことができる。
かかる液体噴出装置であって、媒体を折り曲げて接着を行う際に、前記第1の領域と、前記第2の領域とが、折り曲げ線を挟んで対称の形状となることが望ましい。
このような印刷装置によれば、対称な領域にそれぞれ噴出された接着剤の主剤と硬化剤とを、過不足なく反応させることができる。
かかる液体噴出装置であって、前記ヘッド部から、前記第2の液体を前記第1の領域に隣接する第3の領域に噴出し、前記ヘッド部から、前記第1の液体を前記第2の領域に隣接し、媒体を接着する際に前記第3の領域と対向する位置である第4の領域に噴出することが望ましい。
このような印刷装置によれば、主剤と硬化剤との反応領域が細分化されるため、一部の領域で硬化反応が遅れるような場合でも、他の領域では正常に反応が進行し、領域全体としてしっかりと接着を行うことができる。
かかる液体噴出装置であって、媒体上に、前記第1の液体、及び、第2の液体を噴出する領域を設定する印刷装置制御部、を備えることが望ましい。
このような印刷装置によれば、ユーザーが媒体上の任意の領域に、自由に接着面を形成することができる。
かかる液体噴出装置であって、前記制御部は、元となる画像データから作成される印刷データの印刷領域が、設定された前記液体を噴出する領域と重複する場合に、前記画像データを調整して、重複しないようにすることが望ましい。
このような印刷装置によれば、接着剤噴出領域と画像印刷面とが重複することを防止できるため、印刷画像が劣化したり見えなくなったりすることや、また、接着面の粘着力が不十分になることを防止することができる。
かかる液体噴出装置であって、前記制御部は、設定した前記液体を噴出する領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、警告を発することが望ましい。
このような印刷装置によれば、接着面が、最低限の接着強度を得られる程度の大きさを確保できるよう、プリンタードライバー側で制限をかけて、不適切な大きさの接着面が形成されることを防止することができる。
また、インクを噴出することで印刷を行う印刷装置のヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出することと、前記ヘッド部のうち、前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出することと、前記第1の領域と、前記第2の領域とを密着させることと、を有する接着方法が明らかとなる。
===印刷装置の基本的構成===
発明を実施するための印刷装置の形態として、インクジェットプリンター(プリンター1)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の全体構成を示すブロック図である。
プリンター1は、紙・布・フィルム等の媒体に文字や画像を記録(印刷)する液体噴出装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、表示装置(不図示)にユーザーインターフェースを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューターが読み取り可能な記録媒体)に記録されている。また、プリンタードライバーはインターネットを介してコンピューター110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
コンピューター110はプリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
プリンター1は、搬送ユニット20と、キャリッジユニット30と、ヘッドユニット40と、検出器群50と、コントローラー60と、を有する。コントローラー60は、外部装置であるコンピューター110から受信した印刷データに基づいて各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は検出器群50から出力された検出結果に基づいて各ユニットを制御する。
<搬送ユニット20>
搬送ユニット20は、媒体(例えば紙Sなど)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。ここで、搬送方向はキャリッジの移動方向と交差する方向である。
一般的なインクジェットプリンターでは、図2Aに示されるように、媒体の印刷範囲外の余白部分を、搬送ローラー23や排紙ローラー25等の上下のローラーで挟み込み、該ローラーを回転させることで媒体の搬送を行う所謂ローラー搬送タイプの搬送ユニットを採用しているものが多い。しかし、本実施形態においては、図2Aのようなローラー搬送タイプの搬送ユニットを使用することは難しい。本実施形態では、媒体の余白部分(通常ローラーに挟まれる部分)に接着剤が噴出される場合があるため、噴出された該接着剤が搬送ローラー23や排紙ローラー25の媒体上面側に付着すると、それ以降のスムーズな媒体の搬送を妨げるおそれが生じるからである。
このようなことから、本実施形態においては、搬送ユニット20をベルトを用いた搬送機構としている。図2Bは、本実施形態のプリンター1の搬送機構の概略を表した図である。図2Bに示すように、ベルト搬送機構は、上流側搬送ローラー26A及び下流側搬送ローラー26Bと、ベルト27とを有する。不図示の搬送モーターが回転すると、上流側搬送ローラー26A及び下流側搬送ローラー26Bが回転し、ベルト27が回転する。搬送中の媒体はベルト27に静電吸着又はバキューム吸着されている。給紙ローラー(不図示)によって給紙された媒体は、ベルト27によって印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。印刷可能な領域を通過した紙Sはベルト27によって外部へ排紙される。搬送過程を通して、媒体表面(被印刷面)と搬送機構とは機械的に非接触の状態に保たれるため、媒体上に接着面が形成された後でも、粘着物質が搬送機構に付着するというような問題は生じにくくなる。
<キャリッジユニット30>
図3A及び図3Bに、本実施形態のプリンター1の概略図を示す。
キャリッジユニット30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジ31を所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモーター32(CRモーターとも言う)とを有する(図3A及び図3B)。
キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能であり、キャリッジモーター32によって駆動される。キャリッジモーター32の動作はプリンター側のコントローラー60により制御される。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。
<ヘッドユニット40>
ヘッドユニット40は、紙Sにインクを噴出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41を備える。このヘッド41はキャリッジ31に設けられ、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に噴出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
図4は、ヘッド41の構造を示した断面図である。ヘッド41は、ケース411と、流路ユニット412と、ピエゾ素子群PZTとを有する。ケース411はピエゾ素子群PZTを収納し、ケース411の下面に流路ユニット412が接合されている。流路ユニット412は、流路形成板412aと、弾性板412bと、ノズルプレート412cとを有する。流路形成板412aには、圧力室412dとなる溝部、ノズル連通口412eとなる貫通口、共通インク室412fとなる貫通口、インク供給路412gとなる溝部が形成されている。弾性板412bはピエゾ素子PZTの先端が接合されるアイランド部412hを有する。そして、アイランド部412hの周囲には弾性膜412iによる弾性領域が形成されている。インクカートリッジに貯留されたインクが、共通インク室412fを介して、各ノズルNzに対応した圧力室412dに供給される。ノズルプレート412cはノズルNzが形成されたプレートである。ノズル面では、イエローインクを吐出するイエローノズル列Yと、マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列Mと、シアンインクを吐出するシアンノズル列Cと、ブラックインクを吐出するブラックノズル列Kと、が形成されている。また、媒体上に接着面を形成するための2液混合型接着剤を噴出するノズル列B1及びB2が設けられている。各ノズル列では、ノズルNzが搬送方向に所定間隔Dにて並ぶことによって構成されている。
ピエゾ素子群PZTは、櫛歯状の複数のピエゾ素子(駆動素子)を有し、ノズルNzに対応する数分だけ設けられている。ヘッド制御部HCなどが実装された配線基板(不図示)によって、ピエゾ素子に駆動信号COMが印加され、駆動信号COMの電位に応じてピエゾ素子は上下方向に伸縮する。ピエゾ素子PZTが伸縮すると、アイランド部412hは圧力室412d側に押されたり、反対方向に引かれたりする。このとき、アイランド部412h周辺の弾性膜412iが変形し、圧力室412d内の圧力が上昇・下降することにより、ノズルからインク滴が吐出される。
<検出器群50>
検出器群50は、プリンター1の状況を監視するためのものである。検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、及び光学センサ54等が含まれる(図3A及び図3B)。
リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラー26Aまたは26Bの回転量を検出する。紙検出センサ53は、給紙中の紙Sの先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている発光部と受光部により、対向する位置の紙Sの有無を検出し、例えば、移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサ54は、状況に応じて、紙Sの先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
<コントローラー60>
コントローラー60は、プリンターの制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。
インターフェース部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1の全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子によって構成される。そして、CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して搬送ユニット20等の各ユニットを制御する。
<プリンタードライバーによる印刷処理について>
プリンタードライバーは、アプリケーションプログラムから画像データを受け取り、プリンター1が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データをプリンターに出力する。アプリケーションプログラムから画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理、コマンド付加処理などを行う。また、プリンタードライバーは接着面形成のための接着剤の噴出に関する処理も行う。
以下に、画像データから文字等を印字するためにプリンタードライバーが行う各種の処理について説明する。接着面形成のための処理については後で別途説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラムから出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、媒体に印刷する際の解像度(印刷解像度)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラムから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。
なお、解像度変換処理後の画像データの各画素データは、RGB色空間により表される各階調(例えば256階調)のRGBデータである。ここで、画素とは、画像を構成する単位要素であり,この画素が2次元的に並ぶことによって画像が形成される。画素データとは、画像を構成する単位要素の印刷データであり、例えば、紙S上に形成されるドットの階調値などを意味する。
色変換処理は、RGBデータをCMYK色空間のデータに変換する処理である。CMYK色空間の画像データは、プリンターが有するインクの色に対応したデータである。この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて行われる。
なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色空間により表される256階調の8ビットCMYKデータである。本実施形態では該データを利用して画像処理を行い、印刷される2つの画像の境界部分におけるインクのにじみを防止している。画像処理の詳細については後述する。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンターが形成可能な階調数のデータに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調を示す1ビットデータや、4階調を示す2ビットデータに変換される。ハーフトーン処理では、ディザ法・γ補正・誤差拡散法などが利用される。ハーフトーン処理されたデータは、印刷解像度(例えば720×720dpi)と同等の解像度である。ハーフトーン処理後の画像データでは、画素ごと1ビット又は2ビットの画素データが対応しており、この画素データは各画素でのドット形成状況(ドットの有無、ドットの大きさ)を示すデータになる。
ラスタライズ処理は、マトリクス状に並ぶ画素データを、プリンター1に転送すべきデータ順に、画素データごとに並び替える。例えば、各ノズル列のノズルの並び順に応じて、画素データを並び替える。
コマンド付加処理は、ラスタライズ処理されたデータに、印刷方法に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば媒体の搬送速度を示す搬送データなどがある。
これらの処理を経て生成された印刷データは、プリンタードライバーによりプリンター1に送信される。
<プリンターの印刷動作>
プリンター1の印刷動作について簡単に説明する。コントローラー60は、コンピューター110からインターフェース部61を介して印刷命令を受信し、各ユニットを制御することにより、給紙処理・ドット形成処理・搬送処理等を行う。
給紙処理は、印刷すべき紙をプリンター内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラー60は、不図示の給紙ローラーを回転させ、印刷すべき紙を搬送ベルト27まで送る。続いて、上下流の搬送ローラー26A及び26Bによりベルト27を回転させ、給紙ローラーから送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。
ドット形成処理は、移動方向(走査方向)に沿って移動するヘッドからインク等の液体を断続的に噴出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラー60は、キャリッジ31を移動方向に移動させ、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッド41からインク等を噴出させる。噴出されたインク滴が紙上に着弾すると、紙上にドットが形成され、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドットラインが形成される。
搬送処理は、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラー60は、上下流の搬送ローラー26A及び26Bを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
コントローラー60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットラインにより構成される画像を徐々に紙に印刷する。そして、印刷すべきデータがなくなると、ベルト搬送によりその紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
次の紙に印刷を行う場合は同処理を繰り返し、行わない場合は、印刷動作を終了する。
===接着面の形成について===
<2液混合型接着剤を用いた接着方法>
本実施形態における印刷装置では、2種類の液体を混合することによって硬化する接着剤(以下、2液性接着剤とも呼ぶ)を用いて、媒体上に接着面を形成する。2液性接着剤は主剤と硬化剤とからなり、常温では粘着性のない液体である。したがって、2液を混合する前であれば、印刷用のインクと同様に、インクジェットプリンターのヘッド部から噴出することが可能である。別々のノズルからそれぞれ噴出された2液性接着剤の主剤と硬化剤は、媒体上で混合されることで化学反応をおこして硬化がはじまり、接着面を形成する。この接着面を、被接着媒体と密着させた状態で化学反応を継続させ、完全硬化させることにより媒体の接着を行う。代表的な2液性接着剤の例としては、主剤としてエポキシ樹脂、硬化剤としてポリアミド樹脂等のアミン類を用いて、両者が混合する際の重合反応により硬化させる方法があり、他にもポリエステル樹脂やウレタン樹脂などを用いる方法もある。また、プリンターのノズルから液体を噴出させやすくするために、主剤または硬化剤に軟化剤を混入することで液体の粘度を下げることができる。
このような2液性接着剤は、主剤と硬化剤との混合により一旦反応が開始されると、時間の経過とともに反応が進行し、完全硬化状態になるまで途中で反応を止めることはできない。そのため、インクジェットプリンターを用いて印刷面と接着面の形成を同時に行う場合、印刷動作が終了して媒体がプリンターから排出される前に、媒体上に形成された接着面が完全硬化してしまう場合がある。例えば、写真や複雑な図形を印刷する場合、全体の印字にはある程度の時間を要するため、媒体が印字領域を搬送されている間に、形成された接着面が硬化してしまい、媒体がプリンターから排出されたときには接着ができなくなるという問題が生じるおそれがある。
<本実施形態における接着方法>
図5Aに本実施形態における接着方法の説明図を示す。本実施形態では、図5Aに示されるように、媒体上の異なる領域AとBにそれぞれ、2液性接着剤の主剤と硬化剤を噴出する。領域A及びBは図6Aの折り曲げ線で媒体を折り曲げた際に対向するように配置された領域である。媒体上の領域A及びBに噴出された主剤及び硬化剤は媒体上で混合されることはないため、この状態では化学反応による硬化は始まらない。
続いて、図5Bに実際に接着を行う際の概念図を示す。前述の図5Aの状態で接着剤が噴出された媒体を折り曲げて、領域AとBとを接触させると、領域Aに塗布された主剤と、領域Bに塗布された硬化剤とが混合され、硬化反応が開始される。そして、混合された2液性接着剤が、完全に硬化することで、媒体の接着が完了する。
このような方法をとることで、印刷を行うのに長時間を要し、プリンターから媒体が排出されるまでにかなりの時間が経過するような場合でも、媒体排出時において媒体上に接着面は未だ形成されていないため、媒体を接着する前に接着剤が完全硬化してしまうといった問題は生じない。さらに、領域Aと領域Bとを接触させ、2液を混合することで初めて接着面としての機能を発揮することから、印刷時間に影響されずに、任意のタイミングで接着を行うことが可能となる。
===形成される接着面の例===
本実施形態の印刷装置を用いて実際に印刷を行う際に、媒体上にどのように接着面が形成されるのかについて説明する。
図6に、見開き型の封筒(以下、展開封筒とも呼ぶ)を印刷する場合の例を示す。展開封筒は、平面状の媒体を折り曲げて、折り曲げ線以外の外縁となる部分を接着することにより封緘される封筒である。
図6に示されるように、媒体101は長方形の紙で、媒体中央部の斜線部で表される領域102は文字や図形が印刷される印刷領域である。本実施形態では、媒体が搬送される間に、印刷領域102にカラーインクを噴出することで印刷画像を形成し、印刷領域102の周囲の余白部分には2液性接着剤の主剤及び硬化剤を噴出することで、後ほど接着面となる接着剤噴出領域103を形成する。図6において、接着剤噴出領域103は、折り曲げ線104を挟んで、左右対称な形状を有する領域103Rと103Lとから構成される。一方の領域(図6で濃い色を付した領域103R)には主剤が噴出され、他方の領域(図6で左側の薄い色を付した領域103L)には硬化剤が噴出される。2液性接着剤の主剤と硬化剤とをそれぞれ別々の領域に噴出することにより、この時点では接着剤は硬化しない。そして、媒体を折り曲げ線で折り曲げて、主剤が噴出された領域103Rと硬化剤が噴出された領域103Lとが密着することにより、2液が混合されて接着剤の硬化が始まる。接着剤噴出領域の形成方法については後で説明する。
図6の場合、接着剤噴出領域自体が広いため、主剤と硬化剤とが接触する面積が広くなる。したがって、媒体を折り曲げる際に、多少折り方がずれて、103Lと103Rとが完全に重なり合わず一部にずれを生じるような場合であっても、2液を混合させやすいという特徴がある。また、後述のプリンタードライバーによる領域設定が単純であるため、ユーザーによる誤設定なども生じにくくなる。
また、図7に示されるように、接着剤噴出領域中で、2液性接着剤の主剤と硬化剤とが噴出される範囲は細かく区分されていてもよい。図7において、図6の場合と同様に接着剤噴出領域203は、折り曲げ線204を挟んで、左右対称な領域203Rと203Lとから構成されている。そして、右側の領域203Rの側方部はRS1〜RS8、上方部はRT1〜RT7、下方部はRB1〜RB7から構成されている。同様に、左側の領域203L側方部がLS1〜LS8、左側上方部がLT1〜LT7、左側下方部がLB1〜LB7の領域から構成されている。これらの領域のうち、同じ記号(S,T,B)及び数字が付されている領域は、媒体101を折り曲げ線104で折り曲げた際に、それぞれ対向することになる位置関係にある。例えばRS1とLS1とは、媒体を折り曲げ線で折り曲げた際に向かい合わせとなり、密着する位置関係(対向関係)にあり、同様に、RT3とLT3とは、折り曲げ時に対向する位置関係にある。
本実施形態では、図7の接着剤噴出領域203のうち、濃い色を付した領域(例えばRT1,LS1,RB4など)に2液性接着剤の主剤を噴出し、薄い色を付した領域(例えばRT2,LS2,RB5など)に2液性接着剤の硬化剤を噴出する。すなわち、接着剤噴出領域203は、2液性接着剤の主剤と硬化剤とが交互に噴出された状態となっている。
なお、この時点で隣り合う主剤と硬化剤とが接触すると、2液が反応して硬化が始まってしまうため、主剤が噴出される領域と硬化剤が噴出される領域とが接触しないようにしておく必要がある。例えば、隣り合う領域RT1と領域RT2との境界部分の1〜2画素分には接着剤を噴出せずに空白画素にする等、接着剤の硬化を防止するための処理を講じておくことが望ましい。
そして、折り曲げ時に対向することになる領域には必ず異なる液体が噴出される。例えば、図7のRB4には主剤が噴出され、LB4には硬化剤が噴出された状態となる。この状態で媒体201を折り曲げ線204で折り曲げて、RB4とLB4とを密着させることで、主剤と硬化剤とを混合させる。
図8に折り曲げ時における接着面の断面を示す。図8に示されるように、接着剤噴出領域203においては、対向する面(例えばRB4とLB4)で必ず主剤と硬化剤とが接触・混合するようになっており、この段階で初めて硬化が開始され、接着面が形成される。接着面(接着剤噴出領域203)は媒体201に挟みこまれる形で硬化反応が進行し、反応が完了して完全硬化することにより、展開封筒として封緘をすることができる。
図7の場合では、主剤と硬化剤が噴出される範囲を小さく、多く設けることにより、一部の領域で2液がうまく混合されずに硬化不良が生じる様な場合でも、全体に与える影響を小さくすることができる。例えば、図7において、媒体を折り曲げて接着を行う時にRT3とLT3の領域で主剤と硬化剤との混合がうまく進まず、硬化反応が遅れるような場合であっても、RT3(LT3)と隣り合う領域であるRT2(LT2)、及び、RT4(LT4)において、硬化反応が正常に進んでいれば、全体としての接着に大きな影響を与えずに、封緘作業を行うことができる。
次に、定型封筒(長型、角型等)に印刷をする場合の例を図9に示す。
図9に示される定型封筒では、フラップ部に接着剤噴出領域303Aが形成され、封筒の胴の部分に接着剤噴出領域303B、及び、宛名などが印字される印刷面302が形成される。接着剤噴出領域303Aは複数の領域F1〜5から構成され、接着剤噴出領域303BはE1〜5から構成される。同じ数字の付された領域は、フラップ部を折り曲げて封筒を閉じた際に重なり合うよう、対向する位置に配置されている。図9の濃い色を付した領域(例えばF2,E3など)に2液性接着剤の主剤を噴出され、薄い色を付した領域(例えばF3,E4など)に2液性接着剤の硬化剤を噴出され、フラップ部を折り曲げて、同じ数字の付された領域(例えば)が重なり合った際に2液が混合されることになる。
これにより、前述の展開封筒の場合と同様に、フラップ部を折り曲げてお互いの領域を接触させる前の状態では、2液性接着剤の硬化反応が開始せず、接着剤噴出領域303A及び303Bは粘着力を有さない。したがって、印刷が長時間におよぶ場合でも印刷中に接着剤が硬化するというような問題は生じない。
そして、媒体301がプリンターから排出された後にフラップ部を折りまげて封筒の封緘をする段階で初めて、接着剤の主剤と硬化剤とが接触することにより硬化が始まり、接着剤が完全硬化することにより封緘が完了する。
===印刷データの処理について===
印刷開始にあたり、インク、及び、接着剤の噴出位置や噴出量を決定するための印刷データがプリンタードライバーによって作成される。そして、作成された印刷データに基づいて、コントローラー60により、ヘッドユニット30から適宜インク、2液性接着剤の主剤及び硬化剤が噴出され、媒体上に印刷面及び接着面が形成される。通常の印刷であれば、前述の印刷処理手順に従って画像データから印刷データが作成されるが、本実施形態では、接着面が形成される予定の領域には印字を行うことができないため、印刷領域の設定などについて特殊な処理が必要となる。
<接着剤噴出領域の設定>
まず、媒体上で接着剤噴出領域を設定し、2液性接着剤の主剤、及び、硬化剤を噴出するべき範囲を特定して、接着面が形成される予定の領域を確定させる。接着剤噴出領域の設定は、コンピューター110を介し、ユーザーインターフェースを利用して行われる。
プリンタードライバーにはあらかじめ数種類の接着剤噴出領域が設定されており、ユーザーはこれらの一つを選択することで接着剤噴出領域の特定をすることもできる。例えば、前述の展開封筒の場合であれば、A4用紙や往復はがき等の定型サイズの用紙に対応する余白部分に、それぞれ図6の103のような接着剤噴出領域が最初から設定されており、定型封筒の場合も同様に、図9の303a,303bのような接着剤噴出領域が設定されている。市販の定型封筒を使用して印刷を行う場合等には、このように、当初からプリンタードライバーに設定されているデータを利用して、接着剤噴出領域を特定することが可能である。
これに対して、接着剤噴出領域を初期設定値から選択することができない場合は、ユーザー自身が領域の設定をする必要がある。例えば、ユーザーインターフェースにおいて図10に示すような設定画面上で接着剤噴出領域を設定できるようにしておく。その際の主な設定項目は、接着剤噴出領域の「位置」と「大きさ」であり、マウス等の指示装置を用いて媒体上に所定の領域を指定する。
本実施形態において、接着剤噴出領域は、媒体を折り曲げて接着する際にお互いが重なり合うことによって接着面を形成することになるため、折り曲げ線を中心として左右対称に形成される必要がある。対向する領域のどちらか一方が大きいと、大きい方の領域に噴出された液体(2液性接着剤の主剤または硬化剤)が未反応のまま残留することになるからである。したがって、ユーザーが一方の領域を設定すると、プリンタードライバーは自動的に、折り曲げ線を挟んで左右対称となるよう他方の領域を設定し、不適切な領域が設定されないようにしている。
また、プリンタードライバーは、接着面が形成された時に、十分な強度で接着が行えるよう、接着剤噴出領域を設定できる範囲を制限したり、その大きさ(面積)に最小値を設けたりしておくこともできる。例えば、ユーザー入力により設定された接着剤噴出領域(接着面)の面積が所定の値よりも小さい場合には、プリンタードライバーから警告が発せられる。そして、ユーザーに十分な大きさの領域を再設定させるようにすることで、不十分な接着面が形成されるのを未然に防止し、確実に接着を行えるようにする。
続いて、設定した接着剤噴出領域の中で、2液性接着剤の主剤と硬化剤とを噴出する範囲が決められる。前述の通り、媒体の接着時に対向することになる領域にそれぞれ主剤と硬化剤とを分けて噴出する必要がある。本実施形態では、接着剤噴出領域が初期設定値の場合には、主剤と硬化剤の噴出領域もあらかじめ初期値として設定しておく。一方、接着剤噴出領域をユーザーが任意に設定した場合には、折り曲げ線を挟んだ一方の領域中で主剤及び硬化剤の噴出範囲を設定すると、他方の領域もプリンタードライバーによって自動的に設定されるようにしておく。例えば、図9において、ユーザーがフラップ部の接着剤噴出領域303aを設定し、領域F1〜8までを設定すると、プリンタードライバーは自動的に接着剤噴出領域303bを設定し、同時に領域E1〜8の設定も行う。このようにすることで、接着剤噴出領域は、折り曲げ線を挟んで確実に左右対称に形成されることになる。
<印刷データの作成>
インク噴出のための印刷データは前述のとおり、プリンタードライバーによる印刷処理において、元となる画像データから作成される。ここで、該元画像データが接着剤噴出領域と重複する場合、例えば、元画像データが媒体全体に縁なしで印刷を行うようなデータであった場合には、重複部分にカラーインクと2液性接着剤とを共に噴出することになる。しかし、当該領域は接着面となって最終的には見えなくなる可能性が高く、また、画像印刷用のカラーインクと接着剤とが混合することにより、十分な粘着力が得られなくなるといった問題を生じるおそれがある。
したがって、プリンタードライバーがアプリケーションプログラムから画像データを受け取った際に、文字等が印字される印刷領域と、接着面が形成されることになる接着剤噴出領域とが重複している場合、プリンタードライバーは、該画像データの印字範囲を縮小または一部を削除することにより、印刷領域と接着剤噴出領域等とが重ならないように調整する。これにより、印刷面に2液性接着剤が噴出されるのを防止する。
コントローラー60は、作成された該印刷データに基づいて、ヘッドユニット30から媒体上の印刷領域にインク及び2液性接着剤を噴出させることで、印刷面及び接着剤噴出領域を形成する。
===まとめ===
本実施形態では、インクジェットプリンターを用いて媒体に接着面を形成することにより、封筒などの印刷と封緘作業を効率的に行うことができる。
まず、媒体上の所定の接着剤噴出領域に、プリンターのヘッド部から2液性接着剤の主剤を噴出する。一方、媒体を接着する際に前記主剤が噴出される領域と対向することになる領域に、2液性接着剤の硬化剤を噴出する。そして、印刷が終了した媒体を折り曲げて、2つの接着剤噴出領域を密着させることで、主剤と硬化剤とを混合させ、2液性接着剤を硬化させる。2液の硬化反応が進行して完全に硬化することで、しっかりと封筒の封緘をすることができる。
また、2液性接着剤の主剤と硬化剤とが噴出される接着剤噴出領域は、それぞれ媒体の折り曲げ線を挟んで対称な形状とする。
これにより、それぞれの領域に噴出された主剤と硬化剤とは過不足なく反応し、媒体上に未反応の液体が残留したり、接着の強度が不十分になったりすることを防止することができる。
また、接着剤噴出領域において主剤と硬化剤とが噴出される範囲を、細かく交互に配置する。
これにより、2液性接着剤を混合させる領域が細分化されるため、一部の領域で2液がうまく混合されずに硬化不良が生じるような場合でも、全体としての接着に大きな影響を与えずに、封緘作業を行うことができる。
また、接着面を形成するための接着剤噴出領域は、プリンタードライバー上で、ユーザーによって設定される。
これにより、媒体上の任意の領域に接着面を形成することができるようになる。
また、接着剤噴出領域を設定する時に、画像などが印字される印刷領域と該接着剤噴出領域とが媒体上で重複する場合には、プリンタードライバーは、画像データを縮小したり、一部削除したりする等して、接着剤噴出領域と印刷領域とが重複しないように調整する。
これにより、印刷面と接着面が重なって、印字情報が見えなくなったり、また、インクの影響で接着面の粘着力が弱くなったりするといった問題が生じるのを防止することができる。
また、プリンタードライバーは、接着剤噴出領域を設定できる大きさに最小値を設け、ユーザーが設定した光硬化層の領域の面積が所定の値より小さい場合には、当該設定に対して警告を発する。
これにより、接着面積が不足することによる接着強度不足等の問題を生じることなく、確実な接着を行うことができる。
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<接着面の形成について>
前述の実施形態では、1回の印刷動作で媒体上に印刷画像及び接着剤噴出領域を形成していたが、工程を複数回の印刷に分けて実行しても良い。例えば、1回目の印刷時にはカラーインクを噴出して画像などの印刷面を形成しておいて、一旦、プリンターから媒体を排出し、2回目の印刷時に、2液性接着剤を噴出して接着剤噴出領域を形成するような印刷を行ってもよい。
<使用するカラーインクについて>
前述の実施形態では、CMYKの4色のインクを使用して印刷する例が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイト、クリアー等、CMYK以外の色のインクを用いて印刷を行ってもよい。
<2液性接着剤について>
前述の実施形態では、主剤と硬化剤とを1対1の比率で混合することにより完全に硬化する2液性接着剤を用いて、媒体を接着する方法が説明されていたが、使用可能な接着剤はこれに限られるものではない。例えば、主剤と硬化剤とを2対1の比率で混合する接着剤を用いた場合には、主剤と硬化剤を噴出する量を2対1としたり、噴出する領域の面積を2対1にするなどして調整することにより、2液性接着剤の硬化反応が適正に行われるようにされる。
<ピエゾ素子について>
前述の実施形態では、液体を噴出させるための動作を行う素子としてピエゾ素子PZTを例示したが、他の素子であってもよい。例えば、発熱素子や静電アクチュエーターを用いてもよい。
<プリンタードライバーについて>
プリンタードライバーの処理はプリンター側で行ってもよい。その場合、プリンターとドライバーをインストールしたPCとで印刷装置が構成される。
<他の印刷装置について>
前述の実施形態では、ヘッド31をキャリッジとともに移動させるタイプのプリンター1を例に挙げて説明したが、プリンターはヘッドが固定された、いわゆるラインプリンターであってもよい。
1 プリンター、
20 搬送ユニット、23 搬送ローラー、25 排紙ローラー、
26A 上流側搬送ローラー、26B 下流側搬送ローラー、27 ベルト
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモーター、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、411 ケース、412 流路ユニット、
412a 流路形成板、412b 弾性板、412c ノズルプレート、
412d 圧力室、412e ノズル連通口、412f 共通インク室、
412g インク供給路、412h アイランド部、412i 弾性膜、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラー、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
110 コンピューター、
101 媒体(展開封筒)、102 印刷領域、103L・R 接着剤噴出領域、
104 折り曲げ線、
201 媒体(展開封筒)、202 印刷領域、203L・R 接着剤噴出領域、
204 折り曲げ線、
301 媒体(定型封筒)、302 印刷領域、303A・B 接着剤噴出領域、
304 折り曲げ線

Claims (7)

  1. 液体を噴出することで印刷を行うヘッド部を備える印刷装置であって、
    前記ヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出し、
    前記ヘッド部のうち前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、前記第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に前記第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    媒体を折り曲げて接着を行う際に、前記第1の領域と、前記第2の領域とが、折り曲げ線を挟んで対称の形状となることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記ヘッド部から、前記第2の液体を前記第1の領域に隣接する第3の領域に噴出し、
    前記ヘッド部から、前記第1の液体を前記第2の領域に隣接し、媒体を接着する際に前記第3の領域と対向する位置である第4の領域に噴出することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置であって、
    媒体上に、前記第1の液体、及び、第2の液体を噴出する領域を設定する印刷装置制御部、を備える印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、元となる画像データから作成される印刷データの印刷領域が、設定された前記液体を噴出する領域と重複する場合に、
    前記画像データを調整して、重複しないようにすることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項4または5に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、設定した前記液体を噴出する領域の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、警告を発することを特徴とする印刷装置。
  7. インクを噴出することで印刷を行う印刷装置のヘッド部から、第1の液体を、媒体上の所定の範囲である第1の領域に噴出することと、
    前記ヘッド部のうち、前記第1の液体を噴出するノズルとは異なるノズルから、第1の液体と混合することで粘着性を有する第2の液体を、媒体を接着する際に第1の領域と対向する位置である第2の領域に噴出することと、
    前記第1の領域と、前記第2の領域とを密着させることと、
    を有する接着方法。
JP2009241736A 2009-10-20 2009-10-20 印刷装置及び接着方法 Pending JP2011088963A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241736A JP2011088963A (ja) 2009-10-20 2009-10-20 印刷装置及び接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241736A JP2011088963A (ja) 2009-10-20 2009-10-20 印刷装置及び接着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011088963A true JP2011088963A (ja) 2011-05-06

Family

ID=44107503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009241736A Pending JP2011088963A (ja) 2009-10-20 2009-10-20 印刷装置及び接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011088963A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022522304A (ja) * 2019-02-27 2022-04-15 コステック,インコーポレイテッド. 印刷装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022522304A (ja) * 2019-02-27 2022-04-15 コステック,インコーポレイテッド. 印刷装置
JP7191308B2 (ja) 2019-02-27 2022-12-19 コステック,インコーポレイテッド. 印刷装置
US11780228B2 (en) 2019-02-27 2023-10-10 Kostech, Inc. Printer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011101973A (ja) 印刷装置、接着面形成方法及び印刷装置制御装置
US9308740B2 (en) Printing method and printing apparatus
JP5811589B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
CN109080262B (zh) 图像处理装置、印刷装置以及计算机可读存储介质
JP5211884B2 (ja) 液体噴射方法、液体噴射装置
JP2009107289A (ja) 画像形成システム、該システムに用いられる情報処理装置および方法
JP2007136889A (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP5560658B2 (ja) 印刷装置
JP2014031023A (ja) 印刷装置、及び、印刷方法
JP2011088963A (ja) 印刷装置及び接着方法
CN107878057B (zh) 印刷方法以及印刷介质
JP2004322638A (ja) 印刷装置、印刷ヘッド、及び、印刷方法
JP5067135B2 (ja) 液体吐出装置
JP2007062049A (ja) 印刷方法、印刷システム及びプログラム
JP2006305993A (ja) インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法
JP2005081780A (ja) 印刷装置、印刷方法およびプログラム
JP2011062899A (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP2011183582A (ja) 印刷方法及び印刷装置
JP2005040994A (ja) 印刷装置、印刷方法及びプログラム
JP2011121180A (ja) 接着方法及び印刷装置
JP2011088297A (ja) 印刷装置及び接着面形成方法
JP4655854B2 (ja) 印刷装置
JP2007216641A (ja) 印刷方法
JP2011088060A (ja) 印刷装置及び接着面形成方法
JP2007001269A (ja) 印刷システム、プログラム及び印刷装置