JP2011088892A - 新規な蛍光クエンチャー分子とこれを利用する方法及び使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 好ましくは低バックグラウンドシグナル及び/又は高クエンチ効率を有する、新規クエンチャーの提供。
【解決手段】 本発明は、新規ピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体、該誘導体の製造方法、新規ピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体と、(i)固体支持体又は(ii)生体分子とを含むコンジュゲート、該コンジュゲートの製造方法、並びに蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるクエンチャーとしての上記コンジュゲートの使用に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規ピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体、該誘導体の製造方法、新規ピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体と、(i)固体支持体又は(ii)生体分子とを含むコンジュゲート、該コンジュゲートの製造方法、並びに蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるクエンチャーとしての上記コンジュゲートの使用に関する。
蛍光共鳴エネルギー移動(略語FRET)は、Foerster共鳴エネルギー移動(その発見者Theodor Foersterの名を採って名付けられた)とも呼ばれるが、これは、蛍光及び再吸収を必要とせずに、ある分子から別の分子への励起エネルギーの移動を説明するメカニズムである。Foersterによれば、エネルギー移動は、ドナー蛍光双極子とアクセプター吸収双極子の双極子−双極子結合を介して進行する。従って、FRETの現象は常に非放射性エネルギー移動である。ドナー発色団は、最初、ある波長の光を吸収した後その電子励起状態で、無放射性エネルギーをアクセプターに移動させることができ、この際、アクセプターはその電子励起状態に達する。その後、アクセプターの電子励起状態は減衰するため、続いてエネルギーが放出される。FRETの効率は、多数のパラメーターに左右されるが、該パラメーターは、以下のように分類することができる。すなわち、ドナーとアクセプターの距離;ドナー発光スペクトルとアクセプター吸収スペクトルのスペクトル重なり;並びにドナー放射双極子モーメント及びアクセプター吸収双極子モーメントの相対配向。
従来のFRET技術では、ドナー及びアクセプターはいずれもフルオフォアである。従って、ある波長(吸収波長)の光としてドナーフルオフォアにより吸収されるエネルギーが、アクセプターに移動する。移動したエネルギーの吸収により、アクセプターは電子励起状態に達し、続いて該状態が減衰すると、アクセプターに移動したエネルギーは、特定の波長(発光波長)の光として放出される。発光波長は、吸収波長と比較して長い波長にシフトする。ドナー及びアクセプターが、発色団の相互作用のために近接している(例えば、1〜10 nm)場合には、ドナーからアクセプターへのFRETのために、主としてアクセプター発光が観察される。従って、FRETの現象は、ドナー蛍光の減少又はアクセプター蛍光の増加により検出することができる。
特定の形態のFRETでは、蛍光アクセプターの代わりに、いわゆるクエンチャーを利用する(J. R. Lakowicz, Principles of Fluorescence、第2版、Kluwer Academic Plenum Publishers, New York, 1999)。クエンチャーは、ドナー(レポーターとも呼ばれる)から移動したエネルギーを吸収するが、それに続いて発光するのではなく、蛍光をクエンチする分子である。従って、レポーター−クエンチャー系では、ドナーはクエンチャーにエネルギーを移動させる。これにより、ドナーは、基底状態に戻り、クエンチャーの励起状態を形成する。続いて、クエンチャーの励起状態は非放射的に減衰する(ダーククエンチャー)。非放射的又は暗減衰の場合、エネルギーは分子振動(熱)を介して放出される。プローブ中のクエンチャーの濃度は、典型的にμM以下の範囲であるため、無放射性減衰の熱は小さすぎて、溶液の温度に影響を与えるものではない。Foersterの式によれば、こうした蛍光クエンチはまた、ドナーとアクセプターの距離によっても変化する。前述したFRET技術とは対照的に、アクセプターの発光ではなく、ドナーの発光のみが測定される。すなわち、発色団が互いに離れれば離れるほど、エネルギー移動は弱くなるため、ドナーの蛍光は相応して増大する。
数年前まで、クエンチャーは一般に蛍光色素であり、例えば、レポーターとしてのフルオレセインとクエンチャーとしてのローダミン(FAM/TAMRAプローブ)であった。最もよく知られているクエンチャーの1つは、TAMRA(テトラメチル-ローダミン)であり、これは、レポーター色素の発光を低減するのに用いられる。その特性のために、TAMRAは、FAM(カルボキシフルオレセイン)、HEX(ヘキサクロロフルオレセイン)、TET(テトラクロロ-フルオレセイン)、JOE(5'-ジクロロ-ジメトキシ-フルオレセイン)及びCy3-色素(シアニン)のクエンチャーとして好適である。
しかし、TAMRAの有用性は、その幅広い発光スペクトルのために、制限されている。こうした幅広い発光スペクトルは、多重化(マルチプレックス)において(2以上のレポーター−クエンチャープローブを一緒に用いる場合)その能力を低下させる。その固有の蛍光は、バックグラウンドシグナルに寄与するが、バックグラウンドシグナルはシグナル動態の低減を招き、従って、TAMRAに基づくアッセイの感度を低下させる可能性がある。
ダーククエンチャーは、発光バンド幅を占有しないため、前記の問題に対する解決策を提供する。さらに、ダーククエンチャーはマルチプレックスを可能にする。典型的なダーククエンチャーは、DABCYL(4-[[4-(ジメチルアミノ)-フェニル]-アゾ]-安息香酸)であり、これは、分子ビーコンと組み合わせて用いられることが多い。DABCYLは380〜530 nmの範囲で色素をクエンチする。従って、より長い発光波長を有するフルオロフォア(例えば、Cy3-色素)でも、DABCYLによって良好にクエンチされる。しかし、DABCYLは、480 nm以上を発光するフルオロフォアでは、それとの重なりが非常に乏しい不適切な吸収バンドを有する。別の非蛍光色素は、Eclipse(登録商標)Quencher (4-[[2-クロロ-4-ニトロ-フェニル]-アゾ]-アニリン、Epoch Biosciences, Inc.の商標、Corporation Delaware 21720, 23rd Drive NE, Suite 150, Bothell Washington 98021、米国)であり、これは、530 nmで最大吸収を有し、520〜670 nmのスペクトルに対して効率的にクエンチする。
前述したダーククエンチャーに対する改善は、ブラックホールクエンチャー、例えばBHQ-1([(4-(2-ニトロ-4-メチル-フェニル)-アゾ)-イル-((2-メトキシ-5-メチル-フェニル)-アゾ)]-アニリン)及びBHQ-2([(4-(1-ニトロ-フェニル)-アゾ)-イル-((2,5-ジメトキシ-フェニル)-アゾ)]-アニリン)(すべてBiosearch Technologies, Inc.から入手可能)であり、これらは、全可視スペクトルにわたってクエンチすることができる。上記非蛍光アクセプターは、バックグラウンド蛍光を低減し、このようにして感度を高めるために、蛍光アクセプターに代わるものとして使用されることが多い。
J. Med. Chem. 1991, 34, 1871-1879
しかし、公知の非蛍光クエンチャーの問題点は、不十分なクエンチ挙動であり、これによって高バックグラウンドが発生し、その結果、シグナル動態(dynamics)の制限を招くことになる。
従って、本発明の目的は、好ましくは低バックグラウンドシグナル及び/又は高クエンチ効率を有する、新規クエンチャーの提供である。さらに、好ましい実施形態では、上記クエンチャーは、FRETのために生体分子又は固体支持体に結合させることができる。
予想外にも、ピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体は低バックグラウンドシグナル及び/又は高クエンチ効率を特徴とすることを見出した。これまでに、このクラスの物質はほとんど記載されておらず、医薬用途についてのみであった(J. Med. Chem. 1991, 34, 1871-1879)。さらに、生体分子又は固体支持体に結合させるための官能基を有するこのクラスの物質及び誘導体のジフェニルアミノ誘導体は当分野において知られていない。
従って、本発明は、式Iの化合物に関する:
Figure 2011088892
〔式中、
R1及びR2の一方は、水素、C1-C6アルキル又はハロゲンであり、
他方は-Q-Yであり、
Qは、1〜10個の線状に共有結合した原子を含む連結基を表し、Yは官能基であり、
特にQは、直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和の置換又は非置換C1-C10炭化水素鎖であり、Yは、ヒドロキシル、カルボキシル、及びアミノからなる群より選択され;
R3及びR4は、互いに独立して、-NR5R6により表され、R5及びR6は、互いに独立して、水素又は置換若しくは非置換アリールである〕。
用語「アルキル」は、本明細書において、当業者に公知の意味で用いられ、炭素及び水素原子のみからなる一価残基を指す。アルキルは、一般式CnH2n+1の同族列を形成する。アルキルは、直鎖状又は分枝状アルキルであり、例えばアルキルは、中央の炭素原子が2つの炭素残基に連結している、分枝した2級アルキル、あるいは中央の炭素原子が3つの炭素残基に連結している、分枝した3級アルキルであってもよい。式(I)のC1-C6アルキルは、例えば以下のものである:メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、3-メチルブタ-2-イル、2-メチルブタ-2-イル、2,2-ジメチル-プロピル、n-ヘキシル、2-メチル-ペンチル、3-メチル-ペンチル、2-ジメチル-ブチル、3-ジメチル-ブチル、4-ジメチル-ブチル、2,3-ジメチルブチル、2,4-ジメチルブチル、又は3,4-ジメチルブチル、2-エチルブチル、3-エチルブチル、2-メチル-ペンチル、又は3-メチル-ペンチル、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、又はtert-ブチル、さらに好ましくはメチル、エチル、又はイソ-プロピル、最も好ましくはメチル。
用語「ハロゲン」は、本明細書において、当業者に公知の意味で用いられ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、並びにアスタチン、好ましくは塩素及び臭素を指す。
基-Q-Yにおける文字Qは、1〜10個の線状の共有結合した原子を含む「連結基」を表す。用語「連結基」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、さらに大きな部分の連結のための合成に用いられる部分に関する。従って、第1の態様では、二価基-Q-は、官能基Yをピリジニル−イソキノリン−ジオン部分と連結させる連結基を指す。さらに別の、より重要な態様では、連結基Qは、本発明の化合物が固体支持体又は生体分子に結合している、本発明のコンジュゲートにおける後述の連結基を指し、該化合物は、連結基Qを介して該支持体又は生体分子に結合している(さらに詳細には以下に説明する通り)。
従って、本発明に関して用語「連結基」は、当業者に公知のように用語「リンカー」の意味も含む。例えば、連結基は、置換又は非置換、分枝状又は線状、飽和又は不飽和炭化水素鎖の形態のように、1〜10個の炭素原子が線状に共有結合されるように、完全に水素及び炭素原子からなるものでよい。
一実施形態では、連結基Qの1〜10個の原子の鎖は、置換又は非置換、分枝状又は線状、飽和又は不飽和炭化水素鎖の形態をした完全に水素及び炭素原子からなるものでよい。
連結基に関して用語「炭化水素鎖」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、完全に炭素及び水素からなる有機化合物に関する。従って、炭化水素鎖である連結基の場合には、連結基は、式-(CH2)n-(nは、1〜10の範囲の整数、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10である)で表すことができる二価アルキレン基、1以上の炭素−炭素二重結合と、例えば1〜10個の炭素原子、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10個の炭素原子を含む二価アルケニレン基、又は1以上の炭素−炭素三重結合と、例えば1〜10個の炭素原子、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10個の炭素原子を含む二価アルキニレン基であってもよい。従って、例えば、Qは、1〜10個の炭素原子、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10個の炭素原子を含む二価アルキレン基、例えばn-デシレン、n-ノニレン、n-オクチレン、n-ヘプチレン、n-ヘキシレン、n-ペンチレン、n-ブチレン、n-プロピレン、n-エチレン及びメチレンとすることができる。
炭化水素鎖はまた、1以上のアルキル基を有する分枝したものであってもよく、該アルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、又はtert-ブチルとすることができる。
これに代わり又はこれに加えて、炭化水素鎖はまた、環状要素、例えば、シクロアルキレン又はフェニレン基を含んでいてもよく、フェニレン基という用語は、当業者に公知の意味で用いられ、ベンゼンから誘導される二価芳香族基-C6H4-に関する。シクロアルキレンという用語は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、二価環状炭化水素残基に関し、該シクロアルキレンは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン又はシクロヘキシレンとすることができ、好ましくはシクロヘキシレンである。
このような炭化水素鎖はまた、例えばハロゲン原子又はヒドロキシル基により置換することもできる。従って、それぞれの炭化水素鎖の1個〜全部の水素原子を例えばハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換することができる。
用語「連結基」の定義に関して用語「置換(される)」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、一価残基、例えばハロゲン、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、メチル又はエチル基による炭化水素鎖の水素原子の置換に関し、ハロゲンという用語は、既に定義した通りである。
さらに、用語「置換(される)」はまた、1個の炭素原子における2個の水素原子の置換によるカルボニル基の形成下での酸素原子による2個の水素原子の置換、又は隣接した2個の炭素原子における2個の水素原子の置換によるエポキシド基の形成による、酸素原子による2個の水素原子の置換も指す。
最後に、用語「置換(される)」はまた、炭化水素鎖の1以上、例えば1、2、3又は多くとも4個のメチレン単位(-CH2-)の、対応する数の二価原子又は原子基、例えば硫黄、酸素、又は窒素含有基、例えば-NH-若しくは-NR-(Rは例えばメチル若しくはエチルである)による置換に関する場合もある。
例えば、連結基は、酸素によるメチレン単位の置換による少なくとも1個のエーテル結合を含みうる。従って、連結基は、例えば、-(O-CH2-CH2)n-型(nは1〜3の範囲の整数である)の少なくとも1個のエチレングリコール単位を含み、従って、n=3の場合、連結基は短いポリエチレングリコール鎖として考えることができる。別の例として、連結基は、1又は2個のエステル又はアミド結合を含んでもよい。より剛性の連結基を得るためには、少なくとも1個のエステル基及び/又は少なくとも1個のアミド基の組込みが推奨される。
用語「連結基」の定義に関して用語「非置換」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、完全に炭素及び水素からなる炭化水素鎖に関する。
用語「連結基」の定義に関して用語「線状」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、少なくとも二価で、少なくとも2個の隣接した原子を有する連結基のメンバーが直線状に配列されている連結基に関する。従って、用語「線状」及び「直鎖状」は、本発明に関して、同等に用いられる。
用語「連結基」の定義に関して用語「線状に共有結合した原子」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、連結基のメンバーが共有結合により結合し、該共有結合で結合したメンバーが直線状に配列されている連結基に関する。共有結合は、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、又は炭素−炭素三重結合のいずれでもよい。別の例として、炭素原子及びヘテロ原子、例えば酸素、硫黄又は窒素含有基、例えば-NH-若しくは-NR-(Rは例えばメチル若しくはエチルである)は、線状に共有結合される。好ましくは、用語「連結基」の定義に関して用語「線状に共有結合した原子」は、1〜20個の原子を含む鎖である。
用語「連結基」の定義に関して用語「分枝状(分枝した)」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、分子又は部分の主鎖における側鎖の存在を指す。従って、分枝状連結基は、既に定義したように、側鎖として1以上のアルキル基を有する炭化水素鎖でよく、該アルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、又はtert-ブチルとすることができ、好ましくはメチル若しくはエチル基である。Qで表される分枝状炭化水素鎖において、1個〜全部の炭素原子が、既に定義したように、1以上のアルキル基を含むことができる。
用語「連結基」の定義に関して用語「飽和(の)」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、単結合により該連結基の全メンバーがそれぞれの隣接原子に結合した連結基に関する。従って、飽和炭化水素鎖は、式-(CH2)n-(nは1〜10の範囲の整数である)により表される。同様に、-(O-CH2-CH2)n-型の短いポリエチレングリコール鎖又は-(S-CH2-CH2)n-型(nは1〜3の範囲の整数である)の短いポリエチレンスルフィド鎖も飽和している。これに代わり又はこれに加えて、-(NH-CH2-CH2)n-型(nは1〜3の範囲の整数である)の短いポリエチレンイミン鎖も飽和連結基の一例である。
用語「連結基」の定義に関して用語「不飽和(の)」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、連結基、例えば、炭素原子の全てが水素又は他の原子で完全に飽和されていない炭化水素鎖を指す。
一例として、炭化水素鎖は、1以上の二重又は三重結合を含むことができ、用語「二重結合」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、2つの電子対による2個の原子の結合に関する。同様に、用語「三重結合」も、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、3つの電子対による2個の原子の結合に関する。連結基は、少なくとも1つの二重結合を含むことができ、従って、連結基Qは、1、2又はそれ以上の炭素−炭素二重結合を有する炭化水素鎖であってもよい。一例として、連結基Qは、完全に、-CH=CH-CH=CH-型の交互に現れる炭素−炭素二重結合からなる炭化水素鎖であってもよい。あるいは、連結基は、完全に、累積炭素−炭素二重結合からなるものでもよく、従って、連結基は、-(CH=CH)n-(nは1〜5の範囲の整数、すなわち、1、2、3、4または5である)により表すことができる。不飽和炭化水素鎖の別の例では、炭素−炭素二重結合の一方又は両方の炭素原子はアルキル基を有してもよく、用語「アルキル基」は既に定義した通りであり、好ましくはメチルである。別の例では、各々の第2の炭素−炭素二重結合のみが1個のアルキル基、好ましくはカロチノイドの炭化水素鎖と同様に、メチル基を有することができる。
さらに、炭素−炭素二重結合は、互いに独立して、シス又はトランス、それぞれZ又はEでもよい。炭素−炭素二重結合に関して用語「シス」及び「Z」は、当業者に公知の意味で用いられ、両置換基又は水素原子が、それぞれ二重結合の同じ側にある異性体に関する。炭素−炭素二重結合に関して用語「トランス」及び「E」は、当業者に公知の意味で用いられ、両置換基又は水素原子の各々が、カロチノイドの炭化水素鎖と同様に、二重結合の異なる側にある異性体に関する。
別の例では、炭化水素鎖は、1以上の三重結合を含むことができる。従って、炭化水素鎖は、1から12の炭素−炭素三重結合を有することができる。連結基は、完全に、交互又は累積炭素−炭素三重結合からなるものでよい。また、炭化水素鎖は、同時に炭素−炭素二重結合及び炭素−炭素三重結合を有することができる。炭素−炭素多重結合の自由回転が失われたために、連結基の剛化を意図する場合には、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合及び/又は少なくとも1つの炭素−炭素三重結合の連結基への組み込みが望ましいこともある。
用語「官能基」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、化学分子の部分を形成する原子の多数の組合せのいずれかを指し、これらは自ら特有の反応を起こし、多くの場合、分子の残りの反応性に影響を与える。典型的な官能基は、ヒドロキシル、カルボキシル、アルデヒド、カルボニル、アミノ、アジド、アルキニル、チオール及びニトリルである。また上記基は、当業者に公知の方法に従って誘導体化することもできる。従って、官能基もまた、誘導体化されたヒドロキシル基であってもよく、例えば、塩化トシルで、トシル基が得られ、これは求核反応において優れた脱離基である。あるいは、官能基は例えばカルボン酸ハロゲン化物、又はN-ヒドロキシスクシンイミドエステル若しくはホスホロアミダイトであってもよい。ホスホロアミダイトは、ヒドロキシル基との反応、又は三官能性リンカー(Gen Probe EP313219)の使用のいずれかにより直接形成することができる。本発明の化合物は、官能基を介して生体分子に又は固体支持体に結合させることができる。
本発明の化合物を結合させようとする固体支持体又は生体分子の性質に応じて、官能基を選択しなければならない。一般に、結合を形成する目的で、本発明の化合物の官能基を反応させようとする固体支持体又は生体分子の対応する官能基の反応性と適合するように、官能基を選択する必要がある。例えば、本発明の化合物の官能基は、求核基、例えば、アミノ、又はヒドロキシル基であり、固体支持体又は生体分子の対応する基は、原則として求電子基、例えばカルボニル、アルデヒド、ハロゲン原子、カルボン酸ハロゲン化物若しくはカルボキシル基である。別の例では、代表的求核基としてのヒドロキシル基は、塩化トシル又はトリフルオロ−酢酸無水物との反応により、トシレート又はトリフレート基に誘導体化することができ、これらはいずれも、求核置換反応において優れた脱離基である。
用語「誘導体化」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、化学化合物の誘導体に関するが、該化学化合物から出発して、誘導体は1回の反応のみで形成されることが多い。従って、誘導体は、出発化学化合物と極めて近い化学的関係にある。同様に、炭酸NHSエステルは、カルボン酸をN-ヒドロキシスクシンイミド及びDCC(ジシクロヘキシル−カルボジイミド)で処理することにより得られるカルボン酸の誘導体化形態である。ニトリル基は、水素添加触媒としての炭素上のパラジウム、及び水素又は水素を提供する水素供給源のいずれかを用いた水素添加によりアミノ基に還元することができる。副反応を回避するために、本発明の化合物と固体支持体又は生体分子を結合する前に、それぞれの誘導体化反応を実施すべきである。
R3及びR4は、互いに独立して-NR5R6により表される(R5及びR6は互いに独立して水素又は置換若しくは非置換アリールである)。用語「-NR5R6」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、その置換基R5及びR6に応じて、1級、2級若しくは3級アミノ基に関する。両置換基R5及びR6が水素原子であれば、それぞれの基-NR5R6は1級アミノ基であり、R5及びR6の一方が水素で、他方が置換若しくは非置換アリールであれば、-NR5R6は2級アミノ基であり、R5及びR6の両方が置換若しくは非置換アリール基であれば、-NR5R6は3級アミノ基である。R3及びR4は、互いに独立して-NR5R6により表される。従って、R3及びR4は各々、R5及びR6によって表される異なる置換基を有する。一例として、R3は、-NR5R6(R5及びR6はいずれも水素である)を有し、またR4は、-NR5R6(R5が水素であり、R6は非置換アリールである)を有することができる。別の例では、R3は、-NR5R6(R5及びR6はいずれも非置換アリールである)を有するのに対し、R4は、-NR5R6(R5及びR6はいずれも置換アリールである)を有することができる。
用語「アリール」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、水素原子及び炭素原子のみからなる芳香族残基、例えばフェニル(C6H5-)、ナフチル(C10H7-)又はアントラセニル(C14H9-)残基を指す。アリールは、例えばアルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル若しくはtert-ブチル;又はハロゲン原子、例えば臭化物、塩化物若しくはフッ化物で置換されてもよいし、非置換でもよい。
前文に詳しく説明したように、基-Q-YにおけるYは、官能基を表す。本発明に関して、好ましい官能基はヒドロキシル、カルボキシル、及びアミノである。従って、本発明の好ましい一実施形態において、式Iの化合物の基Yは、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アジド、アルキニル、ホスホロアミダイト、及びNHSエステルからなる群より選択される。
本発明のさらに好ましい実施形態では、式Iの化合物の基Qは、直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和の置換又は非置換C1-C10炭化水素鎖、好ましくはC2-C8炭化水素鎖、より好ましくはC2-C5炭化水素鎖、さらにまた好ましくはC3、C4、若しくはC5炭化水素鎖であり、最も好ましくはC4炭化水素鎖であり、及び/又は式Iの化合物の基Yは、ヒドロキシル又はカルボキシル基である。
用語「炭化水素」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、水素原子及び炭素原子のみからなる有機残基を指す。用語「炭化水素」に加える「鎖」という用語は、本明細書においてその一般的意味で用いられ、用語「炭化水素」に関して用いられる場合、非環式炭化水素残基を指す。式Iの化合物に関して、Qで表される炭化水素鎖は、その一端がピリジニル−イソキノリン−ジオン誘導体に連結され、他端で官能基Yにより終結する。炭化水素鎖は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよい。
炭化水素鎖に関して用語「飽和」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、水素結合で飽和した単結合を有する炭素骨格のみからなる飽和炭化水素鎖を指す。炭化水素鎖に関して用語「不飽和」も、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、炭素原子の間に1以上の二重又は三重結合を有する不飽和炭化水素鎖を指す。「炭化水素鎖」に関連して用語「置換(された)」は、当業者に公知の意味で用いられ、1個以上の水素原子が、例えば1個以上のハロゲン原子、又は1個以上のヒドロキシル基、又は1個以上の線状若しくは分枝状C1-C4アルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、若しくはtert-ブチルで置換されている炭化水素鎖を指す。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明の式IのR3及び/又はR4は-NR5Hであり、好ましくはR5は置換又は非置換のフェニル残基である。従って、一例において、R3及びR4の両方が-NR5Hであり、別の例ではR3又はR4が-NR5Hである。さらに、R5は好ましくはフェニル基である。用語「フェニル」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、ベンゼン残基から誘導される残基に関するものであり、従って化学基C6H5を指す。
本発明の好ましい実施形態では、式Iの化合物のR3及びR4の各々は-NR5R6であり、好ましくは-NR5Hである。従って、式Iの化合物のR3及びR4は好ましくは-NR5Hである。
本発明のさらに好ましい実施形態では、式Iの化合物のR3及びR4の各々は-NR5R6であり、好ましくは-NR5Hであり、R5は非置換又は置換アリールであり、好ましくはC1-C4アルキルで置換されたアリール、さらに好ましくはメチルで置換されたアリールである。従って、R3及びR4は好ましくは-NR5Hであり、R5は非置換アリール又はメチル置換アリールのいずれかである。
本発明のさらに好ましい実施形態では、式Iの化合物のR3及び/又はR4は-NR5Hであり、R5は非置換又は置換のフェニル又はトルイル残基である。フェニル残基は、アルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、若しくはtert-ブチルで置換することができる。従って、置換フェニルはトルイルであってもよい。
本発明の別の好ましい実施形態では、アリールは、芳香族C6H5、C10H7、又はC14H9炭化水素残基、例えばフェニル、ナフチル若しくはアントラセニル、好ましくは芳香族C6H5又はC10H7炭化水素残基であり、さらに好ましくは芳香族C6H5炭化水素残基である。従って、フェニル、ナフチル又はアントラセニル残基は、非置換であるか、あるいはハロゲン原子、例えば臭素、塩素若しくはフッ素、好ましくは臭素若しくは塩素、又はアルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル若しくはtert-ブチルで置換されていてもよい。アルキル置換フェニル基、例えばトルイルがさらにまた好ましい。
本発明の別の好ましい実施形態では、R1及びR2の一方は、1-ヒドロキシ-4-エチル-ブチル残基又はn-ペンタン酸残基であり、他方は水素であり、またR5は4-トルイル又はフェニル残基である。さらにまた、実施例で定義するように、R1及びR2の一方が、1-ヒドロキシ-4-エチル-ブチル残基であり、他方は水素であり、R5が4-トルイル残基である化合物;あるいはR1及びR2の一方が、1-ヒドロキシ-4-エチル-ブチル残基であり、他方は水素であり、R5がフェニルである化合物;あるいはR1及びR2の一方が、n-ペンタン酸残基であり、他方は水素であり、R5が4-トルイル残基である化合物が好ましい。
用語「1-ヒドロキシ-4-エチル-ブチル残基」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、その4位が式Iの化合物のキノリン−ジオン部分に結合しているHO-(CH2)3CH(C2H5)-型の炭化水素鎖を指す。
用語「4-トルイル残基」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、トルエンから誘導される基-C6H4(CH3)を指し、この基は、本発明において、その1位でR3及びR4の-NR5R6基の窒素原子に結合している。
用語「n-ペンタン酸残基」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、n-吉草酸としても知られるn-ペンタン酸から誘導される-(CH2)4-COOH型の直鎖状残基を指す。
FRETの事象を観察するために、ドナー及びアクセプター、それぞれのクエンチャーを近接させる必要がある。従って、非蛍光クエンチャーを、リンカーアーム、例えば既に定義したような連結Q部分を介して生体分子又は固体支持体に結合させることができる。各リンカーアームの長さは、リンカーアームがドナー部分とアクセプター部分の距離に影響を与えるため、重要である。本発明の目的のために、リンカーアームの長さは、クエンチャーから生体分子又は固体支持体までのオングストローム単位の距離である。リンカーアームは、WO 84/03285に記載の種類のものでよい。また、WO 84/03285及びEP313219には、リンカーアームを特定のヌクレオチド塩基に結合する方法、また蛍光部分をリンカーアームに結合する方法も開示されている。
従って、本発明の好ましい一実施形態では、Yは、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質に結合することができる。
用語「固体支持体」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、任意の不溶性及び不活性の無機又は有機材料、好ましくは無機材料を指し、該材料は、好ましくは、表面有機分子を、結合形成を介して結合させることができるか、又は電子的若しくは静的相互作用(static interaction)を介して、例えば既に定義した官能基Yによる結合形成を介して、吸着させることができる、広い表面積を有する。本発明に関して、「固体支持体」の代表例は、ケイ酸塩、例えばイオン交換樹脂などのSiO2樹脂、ガラス、デキストラン、セルロース又は親水性若しくは疎水性ポリマーである。
用語「担体」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、本発明の化合物の固体支持体として作用する、通常不活性の物質を指す。
用語「ビーズ」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、無機又は有機材料から作製されたほぼ球形の任意の小さな物体を指し、これは荷電及び/又は磁化することができ、好ましくは、表面有機分子を、結合形成を介して結合させることができるか、又は電子的若しくは静的相互作用を介して、吸着させることができる、広い表面積を有する。本発明において、「ビーズ」の代表例は、ケイ酸塩、例えばイオン交換樹脂などのSiO2樹脂、ガラス、デキストラン、セルロース又は親水性若しくは疎水性ポリマーから作製することができる。用語「ディスク」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、任意の薄い平板なプレート又は平板でほぼ円形の表面を有する物体を指し、好ましくは、表面有機分子を、結合形成を介して結合させることができるか、又は電子的若しくは静的相互作用を介して、吸着させることができる、広い表面積を有する。本発明において、「ディスク」の代表例は、ケイ酸塩、例えばイオン交換樹脂などのSiO2樹脂、ガラス、デキストラン、セルロース又は親水性若しくは疎水性ポリマーから作製されたものでよい。
用語「担体」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、活性物質のためのビヒクルとして作用する、通常不活性の物質を指す。
用語「生体分子」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、生存生物により産生される任意の有機分子、又は人工的に作製されるかかる化合物の任意の誘導体を指し、このようなものとして、高分子ポリマー分子、例えばタンパク質、多糖、炭水化物、脂質、核酸及びオリゴヌクレオチド、並びに小分子、例えば一次代謝物、二次代謝物、及び天然の産物がある。
用語「核酸」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、単量体ヌクレオチドの鎖から構成される高分子を指し、各ヌクレオチドは、3つの成分、すなわち窒素含有複素環式塩基(プリン又はピリミジンのいずれかである)、五炭糖、及びリン酸基からなる。用語「タンパク質」は、本明細書において当業者に公知の意味で用いられ、線状鎖に配列され、隣接するアミノ酸残基のカルボキシル基とアミノ基の間のペプチド結合により互いに結合したアミノ酸から作製される有機化合物を指す。ペプチドも含まれる。
さらに、本発明は、式IIの化合物:
Figure 2011088892
を製造する方法であって、
以下の工程:
(a)式R5-N=C(OH)-C(OH)=N-R5’の二置換シュウ酸ジアミドを五塩化リンと反応させて、式R5-N=CCl-ClC=N-R5’のシュウ酸のビス−イミドイルクロリドを取得する工程;
(b)工程(a)で取得したシュウ酸のビス−イミドイルクロリドを2-アミノメチルピリジンと反応させて、式IIIの二置換ピリド[1,2-a]ピラジン:
Figure 2011088892
を取得する工程;並びに
(c)工程(b)で取得した二置換ピリド[1,2-a]ピラジンを式IVの一置換キノン:
Figure 2011088892
と反応させて、式IIの化合物を取得する工程
を含み、
ここでR1、R2、R5は、適用可能な限り、本発明の化合物について既に詳しく定義した通りであり、
R5’は、適用可能な限り、本発明の化合物についてR5として既に詳しく定義した通りである、上記方法に関する。
前文に詳述した式IIの化合物を製造する方法の工程(a)において、典型的には、1当量の式R5-N=C(OH)-C(OH)=N-R5’(R5’は、適用可能な限り、本発明の化合物についてR5として既に詳しく定義した通りである)の二置換シュウ酸ジアミドを、乾燥トルエン中に約2当量の五塩化リンと一緒に懸濁させた後、透明で濃黄色の溶液が得られ、かつガス発生が終了するまで、懸濁液を還流させる。ガス発生の終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を例えばn-ヘプタンから再結晶させることにより、式R5-N=CCl-ClC=N-R5’のシュウ酸のビス−イミドイルクロリドを取得する。
工程(b)では、1当量の2-アミノメチルピリジンを約2当量のトリエチルアミンと一緒にTHFに溶解させて、得られた溶液を例えば滴下しながら、工程(a)で得られた約1当量の対応するシュウ酸のビス−イミドイルクロリドの溶液と混合する。次に、得られた溶液を例えば約4時間にわたり還流させて、溶液の冷却後、溶液を減圧留去する。残渣を例えば少量のメタノールで洗浄した後、残渣をアセトニトリル又はTHFから再結晶させることにより、式IIIの二置換ピリド[1,2-a]ピラジンを取得する。
工程(c)では、1当量の式IVの一置換キノンと、工程(b)で取得した約1当量の式IIIの二置換ピリド[1,2-a]ピラジンを、例えば乾燥ジクロロメタンに溶解させる。得られた溶液を例えば典型的には5〜12時間還流させるか、又は典型的には2〜3日室温で撹拌することができる。例えば、薄層クロマトフラフィーを用いて、反応の進行をモニターすることができる。反応の完了後、反応混合物を蒸発乾固させ、例えば、シリカゲルを用いたカラムクロマトフラフィー(例えば、トルエン/酢酸エステル又はクロロホルム/メタノールで溶出)により精製して、式IIの化合物を取得する。2つの位置異性体の形成が観察され、残基R1及びR2は入れ替わっている。これ以外にも、反応をトルエン中で実施することもできる。反応は、この溶媒中の方が速く進行するが、同時に副生成物量の増加も観察される。
好ましい例を以下の実施例にも例示する。
既に詳述したクエンチャーを有する生体分子は、FRETアッセイにおける最新のツールとして特に興味深い。これに関して、生体分子という用語は、本明細書において前文に説明したように用いられる。代表的FRETアッセイでは、2つの分子又はポリマー、例えば酵素と基質の結合を調べることができる。上記方法では、フルオロフォアとクエンチャーを2つのポリマー分子の特定の部分に結合させる。FRETメカニズムが関与するクエンチによるフルオロフォアの発光スペクトルの非存在時に、それぞれの複合体の形成を検出することができる。同様に、FRETクエンチャーを用いて生体分子の特定の作用をさらに調べることができる。この例は、いわゆるシャペロンの閉鎖に基づいて説明される。このシャペロンはバレル型の「反応容器」であり、その中に、特定のタンパク質がフォールディングされている(H.S. Rye, Methods 24 (2001), 278参照)。上記「容器」(GroEL)は「キャップ」(GroES)を有し、ATP依存的プロセスでは、上記キャップは上記容器の上に載っている。GroELはフルオロフォアと一緒に提供され、GroESはクエンチャーと一緒に提供されている。ATPの存在下で、シャペロンを含むサンプルの蛍光スペクトルは、FRETが関与するクエンチのために、有意に変化する。ATPの非存在下では、フルオロフォアの発光スペクトルが測定されるのに対し、ATPの存在下では、「容器」が「キャップ」で閉じられている、従って、フルオロフォアとクエンチャーが互いに近接しているとき、フルオロフォアの蛍光は少なくとも部分的に、また理想的には完全にクエンチされる。
FRET技術はまた、(ハイブリダイゼーション)プローブとして用いるオリゴヌクレオチドを設計するために適用することもできる。(ハイブリダイゼーション)プローブとして用いるオリゴヌクレオチドの設計は、プライマーの設計と同様に実施することができるが、プローブ対のメンバーは好ましくは、同じ鎖上で互いの少数(例えば5以下)のヌクレオチド内の増幅産物にアニーリングして、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)が起こる(例えば、互いの1、2、3若しくは4以下のヌクレオチド内で)ことができるようにする。このように間隔の程度を最小限にすることにより、典型的には、それぞれの蛍光部分を、FRETが起こるのに十分な位置に近接させる。さらに、プローブは、突然変異又は多型を含む標的にハイブリダイズするように設計することができ、これにより、例えば、識別しようとする各特定タイプの核酸に対応する様々なプローブ対の完全なハイブリダイゼーション、又は、例えば、プローブ対のメンバーと、例えば特定の核酸から生成された各増幅産物との示差的融解温度のいずれかに基づいて、例えば特定の核酸の示差的検出が可能になる。
本明細書で用いる「増幅」とは、鋳型核酸の一方又は両方の鎖に相補的な核酸を合成するプロセスを指す。核酸の増幅は、典型的に、鋳型核酸を変性するステップ、プライマーの融解温度より低い温度で核酸にプライマーをアニーリングするステップ、プライマーを酵素により伸長して増幅産物を生成するステップを含む。変性ステップ、アニーリングステップ及び伸長ステップは各々、1回実施することができる。しかし、一般に、変性ステップ、アニーリングステップ及び伸長ステップは、増殖産物の量が増加するように、複数回、往々にして指数関数的に増加する回数で実施する。増幅は、典型的に、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、DNAポリメラーゼ酵素(例:Taqポリメラーゼ)及び適切なバッファー、及び/又はポリメラーゼ酵素の最適活性のための補因子(例:MgCl2及び/又はKCl)の存在を必要とする。
核酸に基づくFRET技術の一般的形式は、2つのハイブリダイゼーションプローブを使用し、一方のプローブはフルオロフォアで標識し、他方のプローブはクエンチャーで標識し、これらのプローブは一般に、標的DNA分子(例:増幅産物)において互いに近接してハイブリダイズするように設計される。しかし、別のFRET形式は加水分解プローブを用いて増幅産物の存在又は非存在を検出する。この技術では、1つの蛍光部分と1つのクエンチ部分で標識された1つの一本鎖ハイブリダイゼーションプローブを用いる。蛍光部分を好適な波長の光で励起させると、吸収されたエネルギーは、蛍光がクエンチされるFRETの原理に従いクエンチャーに移動する。PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)のアニーリングステップ中、標識ハイブリダイゼーションプローブは標的DNA(すなわち、増幅産物)に結合し、次の伸長段階でTaqポリメラーゼの5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性により分解される。これにより、励起された蛍光部分及びクエンチ部分は、互いから空間的に離れた位置になる。その結果、どのクエンチャーも近接していない、フルオロフォアの励起時に、蛍光発光を検出することができる。例として、ABI(登録商標) PRISM 7700 Sequence Detection System(Applied Biotechnology Institute, Inc. Corporation Iowaの商標、Building 36, Cal Poly State University San Luis Obispo, California 93407、米国)は加水分解プローブ技術を用いる。ABI(登録商標) PRISM 7700システムを用いたPCR増幅及び検出に関する情報は、http://www.appliedbiosystems.com/productsで見出すことができる。
やはり蛍光共鳴エネルギー移動を利用する別の形式は、いわゆるLightCycler(登録商標) HybProbe(登録商標)(いずれも、Roche Diagnostics GmbHの商標、Sandhofer Strasse 116, 68305 Mannheim(ドイツ))である。この技術では、2つの配列特異的オリゴヌクレオチドプローブを様々な色素(ドナー及びアクセプター)で標識し、PCRプライマーと一緒に反応混合物に添加する。アニーリング段階中に、HybProbeプローブは、頭部−尾部配列で、増幅したDNA断片上の標的配列にハイブリダイズし、これにより2つの色素を互いに近接させる。ドナー色素(フルオレセイン)を青色LEDにより励起させる。2つの色素が互いに近接している(15ヌクレオチド)限り、ドナー色素により放出されたエネルギーは、第2のHybProbe上でアクセプター色素を励起し、次いでこれが異なる波長で蛍光を発光する。この蛍光は、PCR中に産生された標的DNAの量に直接比例する。HyProbeプローブは、伸長及び変性ステップ中に置き換わる。
従って、ドナーとしてのフルオレセイン又はJA270と、アクセプターとしての本発明の蛍光クエンチャー分子を、FRETを利用する技術、例えば前文に説明した技術に用いることができる。
また、リアルタイムPCR法を用いた増幅産物の存在を検出するために、FRETと一緒に分子ビーコンを用いることもできる。分子ビーコン技術は、フルオロフォア及びクエンチャーで標識したハイブリダイゼーションプローブを用い、該標識は典型的にプローブの各末端に配置する。分子ビーコン技術は、二次構造形成(例:ヘアピン)を可能にする配列を有するプローブオリゴヌクレオチドを用いる。プローブ内での二次構造形成の結果、プローブが溶液中にあるとき、フルオロフォアとクエンチャーは空間的に近接している。標的核酸(すなわち、増幅産物)とのハイブリダイゼーション後、プローブの二次構造は崩壊し、フルオロフォアとクエンチャーは互いに離れた位置になるため、好適な波長の光での励起後、フルオロフォアの発光を検出することができる。
最後に、FRETの効率は、フルオロフォアとクエンチャーの距離に有意に依存するため、このことを、特定の分子における2つの特定の領域(一方の領域はフルオロフォアで標識され、他方の領域はクエンチャーで標識されている)の距離を決定するために適用することができる。
公知のクエンチャーコンジュゲートには欠点があるため、FRETアッセイに好適なクエンチャーと生体分子とを含むコンジュゲートが必要である。
さらに、溶液、例えば、プローブの溶液からのクエンチャーの分離を容易にするために、FRETアッセイに好適なクエンチャーと固体支持体とを含むコンジュゲートも必要である。これに関して、本発明の化合物と固体支持体とを含むコンジュゲートは、分離方法、例えば、濾過、又は電界における移動を含む分離、又は磁界における荷電粒子を用いる分離に関して有益である。
従って、本発明の化合物は、本発明の化合物と固体支持体とを含むコンジュゲートの一部であってもよい。既に詳述したように、本発明の化合物は、基-Q-Yを含み、Qは連結基であり、Yは官能基である。同様に、既に詳述したように、連結基Qに結合した官能基Yは、固体支持体又は生体分子の適合する官能基と反応して、新しい結合を形成することができる。この新たに形成された結合を介して、連結基は本発明の化合物を固体支持体又は生体分子と結合させる。
従って、本発明はまた、本発明の化合物と、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質とを含むコンジュゲートに関し、該化合物は、連結基Qを介して上記支持体又は生体分子に結合されている。
本発明のコンジュートに関して、用語「固体支持体」、「担体」、「ビーズ」、「ディスク」、「生体分子」及び「官能基Y」は、本発明の化合物の好ましい実施形態に関して既に定義した通りである。
さらに、本発明の化合物と、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質とを含む本発明のコンジュゲートを取得するために、本発明のコンジュートを製造する必要がある。
従って、本発明はまた、本発明のコンジュゲートを製造する方法であって、本発明の化合物を、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質に結合させる工程を含む方法にも関する。
本発明のコンジュートを製造する本発明の方法に関して、用語「固体支持体」、「担体」、「ビーズ」、「ディスク」、「生体分子」、「核酸」及び「タンパク質」は、既に定義した通りである。
前記コンジュートは、クエンチャーとして用いることができる本発明の化合物を含んでいることから、コンジュゲート自体もクエンチャーとして用いることができる。従って、本発明の化合物と、(i)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質;又は(ii)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスクとを含むコンジュゲートを蛍光ドナーのクエンチャーとして用いることができる。
従って、本発明はまた、蛍光ドナーのクエンチャーとしての、本発明の化合物の使用、あるいは、本発明の化合物と、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)有機分子(生体分子)、好ましくは核酸若しくはタンパク質とを含むコンジュゲート(該化合物は、連結基Qを介して上記支持体又は有機分子に結合されている)の使用に関する。
本発明の化合物と、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質とを含む本発明のコンジュゲートは、蛍光ドナーのクエンチャーとして用いることができるため、上記コンジュゲートはまた、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるクエンチャーとして用いることができる。
従って、本発明はまた、本発明の化合物と、(i)固体支持体、好ましくは担体、ビーズ若しくはディスク;又は(ii)生体分子、好ましくは核酸若しくはタンパク質とを含むコンジュゲート(該化合物は、連結基Qを介して上記支持体又は生体分子に結合されている)の使用であって、上記コンジュゲートは、例えば既に詳述したように、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるクエンチャーとして用いられる、上記使用に関する。
[実施例1]例示クエンチャー化合物の生成
以下の反応スキームは、式Iの化合物を生成するための一般的な反応経路を示す。
Figure 2011088892
Figure 2011088892
シュウ酸のビス-イミドイルクロリド(1)の調製:
シュウ酸ジアミド(20 mmol)を乾燥トルエン(200ml)中に五塩化リン(40 mmol)と共に懸濁し、透明な暗黄色溶液が得られ、ガス発生が終了するまで還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣をn-ヘプタンから再結晶した。
ピリド[1,2-a]ピラジン(2):
2-アミノメチルピリジン(10 mmol)をトリエチルアミン(20 mmol)と共にTHF(50 ml)に溶解し、対応のビス-イミドイルクロリド(10 mmol)の溶液を滴下した。続いて、溶液を約4時間還流し、冷却後に溶媒を減圧留去した。残渣を少量の冷メタノールで洗浄した後、残渣をアセトニトリル又はTHFから再結晶した。
Figure 2011088892
キノリン成分とピリド[1,2-a]ピラジン(4a/b)との反応:
キノン(1当量)及びピリド[1,2-a]ピラジン(1当量)を乾燥ジクロロメタン(不活性雰囲気下ではない)(溶媒約30ml /1mmolキノン)に溶解し、数時間(典型的には3〜12時間)還流するか又は室温で(典型的には2〜3日)撹拌した。反応の進行を薄層クロマトグラフィーを用いてモニターした。反応終了後、反応混合物を濃縮乾固し、カラムクロマトグラフィー(SiO2/トルエン:酢酸エチル又はクロロホルム/メタノール)を用いて精製した。2種の位置異性体、例えばTWDQ 9 A及びBが形成された。
別法として、トルエン中で反応を行い、反応がより速く進行したが、より多くの副生成物が観察された。
Figure 2011088892
2-(ω-カルボキシ-ブチル)-1,4-ベンゾキノン: TWDQ 9の前駆体
水25 ml中のペルオキソ二硫酸アンモニウム(27 mmol)の溶液を、水40 ml中の1,4-ベンゾキノン(20 mmol)、アジピン酸(40 mmol)及び硝酸銀(6 mmol)の溶液に、60〜65℃の温度で強く撹拌しながら45分以内に滴下した。撹拌を10分間継続した後、溶液を0℃に冷却し、ろ過し、残渣をソックスレー装置においてベンゼンを用いて抽出した。
収量:約35〜40%、文献:42%
融点:108〜109℃。
2-(1-エチル-4-ヒドロキシブチル)-1,4-ベンゾキノン:TWDQ 10及びTWDQ 8の前駆体
60℃で撹拌しながら、水(10ml)中のペルオキソ二硫酸ナトリウム(0.01 mol)の溶液を、水(40 ml)中の硝酸銀(0.2 g)とヘキサン(5 ml)中の1,4-ベンゾキノン(0.01 mol)及び1-ヘキサノール(0.04 mol)との不均質混合物に添加した。ジエチルエーテルで抽出した後、真空で蒸発させて、得られた残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテルで溶出)により精製した。
イソキノリン-キノン:
TWDQ 8B(X線結晶構造解析の不足のため位置異性体の配置は不明である)
Figure 2011088892
収量:約65%(両異性体について)
1H-NMR (250 MHz、CDCl3中): 0.85 (t, 3H); 1.25 (t, 2H); 1.53-1.63 (m, 4H); 2.25 (s, 3H); 2.34 (s, 3H); 2.36 (s, 1H); 2.95 (m, 1H); 3.60 (t, 2H); 6.59 (s, 1H); 6.90-7.26 (m, 9H); 7.35 (t, 1H); 7.60 (d, 1H); 7.86 (t, 1H); 8.63 (d, 1H); 10.47 (s, 1H)
UV/Vis (CHCl3中): λmax (lgε) = 586 nm (3.9)
MS (DEI) = 546 (M+)。
TWDQ 10A及びB(X線結晶構造解析の不足のため位置異性体の配置は不明である)
Figure 2011088892
TWDQ 10A
収量:約25%
1H-NMR (250 MHz、CDCl3中): 0.70 (t, 3H); 0.83 (d, 2H); 1.51-1.61 (m, 4H); 2.36 (s, 1H); 2.88 (m, 1H); 3.51 (t, 2H); 6.64 (s, 1H); 3.90-7.30 (m, 12H); 7.67 (d, 1H); 7.88 (t, 1H); 8.56 (d, 1H); 70.27 (s, 1H)
UV/Vis (CHCl3中): λmax (lgε) = 550 nm (3.9)
MS (DEI) = 518 (M+)。
TWDQ 10B
収量:約40%
1H-NMR (CDCl3中): 0.84 (t, 3H); 0.90 (d, 2H); 1.51-1.61 (m, 4H); 2.37 (s, 1H); 2.88 (m, 1H); 3.51 (t, 2H); 6.61 (s, 1H); 7.00-7.39 (m, 12H); 7.63 (d, 1H); 7.86 (t, 1H); 8.63 (d 1H); 10.35 (s, 1H)
UV/Vis (CHCl3中): λmax (lgε) = 555 nm (3.9)
MS (DEI) = 518 (M+)。
TWDQ 9A及びB(X線結晶構造解析の不足のため位置異性体の配置は不明である)
Figure 2011088892
TWDQ 9A
収量:約20%
1H-NMR (250 MHz、CDCl3中): 1.27 (m, 2H); 1.64 (m, 2H); 2.26 (s, 3H); 2.30 (s, 3H); 2.34 (m, 2H); 2.47 (m, 2H); 6.65 (s, 1H); 6.90-7.30 (m, 9H); 7.42 (t, 1H); 7.72 (d, 1H); 7.95 (t, 1H); 8.76 (d, 1H); 10.45 (s, 1H)
UV/Vis (CHCl3中): λmax (lgε) = 558 nm (3.9)
MS (DEI) = 546 (M+)。
TWDQ 9B
収量:約35%
1H-NMR (250 MHz、CDCl3中): 1.26 (m, 2H); 1.60 (m, 2H); 2.24 (s, 3H); 2.28 (s, 3H); 2.31 (m, 2H); 2.45 (m, 2H); 6.60 (s, 1H); 6.90-7.25 (m, 9H); 7.35 (t, 3H); 7.60 (d, 1H); 7.85 (t, 1H); 8.64 (d, 1H); 10.41 (s, 1H)
UV/Vis (CHCl3中): λmax (lgε) = 568 nm (3.9)
MS (DEI) = 546 (M+)。
TWDQ 9-NHSエステル
TDWQ 9A又はTDWQ 9Bの遊離体(educt)をDMF(3 ml中25 mg)に溶解し、6 mgのN-ヒドロキシスクシンイミド、15 mgのHBTU及び11μlのモルホリノ-エチル-イソシアニドを添加する。溶液を3時間撹拌する。エバポレーション後、粗製混合物を分取HPLCにより精製する。収量:81%。
[実施例2]FRETアッセイにおける例示クエンチャー化合物の使用
TWDQ9のクエンチ効率を、加水分解プローブ検出技術を利用するラムダDNAリアルタイムPCRアッセイにおいて評価した。
1. ラムダDNAプライマーの合成
プライマーは、ABI(登録商標)394 DNAシンセサイザー(Applied Biotechnology Institute, Inc.、Corporation Iowaの商標、Building 36, Cal Poly State University San Luis Obispo, California 93407, USA)において、標準的なホスホロアミダイト化学を利用して1μmolスケールで合成した(全ての試薬は、例えばSigma-Aldrich又はGlen Researchから入手可能である)。プライマーを水酸化アンモニウムにより55℃で8時間かけて脱保護した。アンモニア性溶液をエバポレートし、粗製オリゴヌクレオチドを、強アニオン交換HPLCカラムを用いて、高pHで塩化ナトリウムの線形勾配で精製した。生成物であるオリゴヌクレオチドを含む画分をプールし、脱塩し、10 mM Tris, pH 8.0中に調製した。純度及び光学密度を測定した。
Figure 2011088892
2. ラムダDNA BHQ2がクエンチする加水分解プローブ(参照)の合成
加水分解プローブは、ABI(登録商標)394 DNAシンセサイザー(Applied Biotechnology Institute, Inc.、Corporation Iowaの商標、Building 36, Cal Poly State University San Luis Obispo, California 93407, USA)において、標準的なホスホロアミダイト化学を利用して1μmolスケールで合成した。標準的なdTホスホロアミダイトtac-dA、tac-dC及びtac-dGに加えて、保護デオキシヌクレオチドホスホロアミダイト(Sigma-Aldrich、カタログ番号T111031、A112031、C112031、G112031)を使用した。さらに、JA270ホスホロアミダイト(Roche Applied Science、マテリアル番号4906802)標識及びBlack Hole Quencher(BHQ-2)クエンチャー(Biosearch Technologies Inc.、カタログ番号BNS-5052)をホスホロアミダイト試薬を用いて組み込んだ。3'-リン酸を3'-Extension Blocker CPG(Clontech Inc.、カタログ番号PT3357-2)を用いて導入した。オリゴヌクレオチドを水酸化アンモニウムにより周囲温度で一晩かけて脱保護した。アンモニア性溶液をエバポレートし、粗製オリゴヌクレオチドを、逆相HPLCを用いて、0.1 M酢酸トリエチルアンモニウム(pH 7)バッファー中のアセトニトリルの量を増加させた勾配で精製した。生成物であるオリゴヌクレオチドを含む画分をプールし、脱塩し、10 mM Tris, pH 8.0中に調製した。純度及び光学密度を測定した。
Figure 2011088892
3. ラムダDNA TWDQ9がクエンチする加水分解プローブの合成
加水分解プローブは、ABI(登録商標)394 DNAシンセサイザー(Applied Biotechnology Institute, Inc.、Corporation Iowaの商標、Building 36, Cal Poly State University San Luis Obispo, California 93407, USA)において、標準的なホスホロアミダイト化学を利用して1μmolスケールで合成した。標準的なdTホスホロアミダイトtac-dA、tac-dC及びtac-dGに加えて、保護デオキシヌクレオチドホスホロアミダイト(Sigma-Aldrich、カタログ番号T111031、A112031、C112031、G112031)、TFA保護3’-アミノ修飾用ホスホロアミダイト(3-アミノ-1,2-プロパンジオールに基づくアミノ修飾用ホスホロアミダイトの調製、米国特許第6,031,091号)を使用した。さらに、FAM(5’-フルオレセインホスホロアミダイト、Glen Research、カタログ番号10-5901)又はJA270ホスホロアミダイト(EP 0 962 497)標識を5’-末端に組み込んだ。3'-リン酸を3'-Extension Blocker CPG(Clontech Inc.、カタログ番号PT3357-2)を用いて導入した。オリゴヌクレオチドを水酸化アンモニウムにより周囲温度で一晩かけて脱保護した。アンモニア性溶液をエバポレートし、粗製オリゴヌクレオチドを、逆相HPLCを用いて、0.1 M酢酸トリエチルアンモニウム(pH 7)バッファー中のアセトニトリルの量を増加させた勾配で精製した。主ピークを含む画分を回収し、脱塩し、エバポレートした。アミノ修飾オリゴヌクレオチドを0.1 Mホウ酸ナトリウムバッファー(pH 8.5)に溶解し、DMFに溶解した2 mgのTWDQ9-NHSエステルを2回添加した(2回目の部分は5時間後に)。周囲温度で一晩(18時間)反応後、溶液を透析により脱塩し、続いて逆相HPLCを用いて、0.1 M酢酸トリエチルアンモニウム(pH 7)バッファー中のアセトニトリルの量を増加させた勾配で再度精製した。生成物であるオリゴヌクレオチドを含む画分をプールし、脱塩し、10 mM Tris, pH 8.0中に調製した。純度及び光学密度を測定した。
Figure 2011088892
4. リアルタイムPCRアッセイ
材料及び方法:
−LC480装置(96穴)(Roche Applied Science、カタログ番号04640268001)
−LC TaqMaster Roche(Roche Applied Science、カタログ番号04535286001)
−DNA lambda Roche(Roche Applied Science、カタログ番号10745782001, [c = 6.25ng/ml])
−ラムダリバースプライマー:
5’- GTC GCT TTT TGC CCC ACA GTA-3’(配列番号6)
BMO 07.442983 lot ah_PP_48_A12-H12 [c = 10μM](実施例1より)
−ラムダフォワードプライマー:
5’- AAC AAA AAC GGG GTT TAC CTT A-3’(配列番号1)
BMO 07.442982 lot ah_PP_A11-H11 [c = 10μM](実施例1より)
−種々のレポーター/クエンチャーの組合せを有する3つのラムダプローブ [c = 5μM](実施例2及び3より):
5'- R TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Q PO4 -3'(配列番号3〜5)
Figure 2011088892
PCRの設定は、LC TaqMasterアプリケーションマニュアルに従って行った。
Figure 2011088892
各プローブは、2つの陰性サンプル及び2つの陽性サンプルを用いて評価した。
Figure 2011088892
例A及びBでは、以下のプローブを用いてリアルタイムPCR実験を実施した:
例A
ラムダ加水分解プローブ1(GO 2986):
5’- X TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Y PO4-3’(配列番号3)
X = JA270 Y = BHQ2
ラムダ加水分解プローブ2(GO 3014):
5’- X TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Y PO4-3’(配列番号4)
X = JA270 Y = TWDQ9
例B
ラムダ加水分解プローブ1(GO 2986):
5’- X TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Y PO4-3’(配列番号3)
X = JA270 Y = BHQ2
ラムダ加水分解プローブ2(GO 3014):
5’- X TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Y PO4-3’(配列番号4)
X = JA270 Y = TWDQ9
BHQ2(プローブ1)又はTWDQ9(プローブ2)のいずれかでクエンチされる、ローダミンレポーター色素JA270で標識した加水分解プローブの間の比較を行うために、リアルタイムPCR実験を実施した。両方のプローブについてシグナルバックグラウンド値は非常に同等であるが、TWDQ9によりクエンチされたプローブの方が、成長曲線の急勾配及び高さの両方で優れていた。TWDQ9でクエンチされたプローブ2のCp値は、BHQ2でクエンチされたプローブ1よりも良好であった(cp = 21.8をcp = 22.0と比較して)。以下の表は、得られた厳密なcp値を示す。
Figure 2011088892
例C
また、以下の配列を有し、TWDQ9によりクエンチされる、フルオレセインリポーター色素で標識した加水分解プローブを用いて、リアルタイムPCR実験を行った:
ラムダ加水分解プローブ3(HO 1214):
5’- X TCG GTA CGG ATA CCG CGA AAG AGC Y PO4-3’(配列番号5)
X = FAM Y = TWDQ9
良好な成長曲線が得られた。得られたCp値は、JA270/TWDQ9で標識した加水分解プローブ2と同等であった。以下の表は、得られた厳密なcp値を示す。
Figure 2011088892
結果は、上記クエンチャーもまた種々のレポーター色素と組み合わせることが可能であることを証明している。
配列番号1、2及び6:プライマー
配列番号3〜5:DNAプローブ

Claims (15)

  1. 式Iの化合物。
    Figure 2011088892
    〔式中、
    R1及びR2の一方は、水素、C1-C6アルキル又はハロゲンであり、
    他方は-Q-Yであり、ここでQは、直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和の置換又は非置換C1-C10炭化水素鎖であり、Yは、ヒドロキシル、カルボキシル及びアミノからなる群より選択され、
    R3及びR4は、互いに独立して、-NR5R6により表され、ここでR5及びR6は、互いに独立して、水素又は置換若しくは非置換アリールである。〕
  2. Qが、直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和の置換又は非置換C2-C8炭化水素鎖である、請求項1に記載の化合物。
  3. Yがヒドロキシル又はカルボキシル基である、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. R3及び/又はR4が-NR5Hである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. R3及びR4の各々が-NR5R6である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. R5が置換又は非置換アリールである、請求項5に記載の化合物。
  7. 置換又は非置換アリールがフェニル又はトルイルである、請求項5又は6に記載の化合物。
  8. アリールが、芳香族C6H5、C10H7、又はC14H9炭化水素残基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. R1及びR2の一方が、1-ヒドロキシ-4-エチル-ブチル残基又はn-ペンタン酸残基であり、他方が水素であり、
    R5が4-トルイル又はフェニル残基である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. Yが、(i)固体支持体、又は(ii)生体分子に結合することができる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 式IIの化合物:
    Figure 2011088892
    の製造方法であって、
    (a)式R5-N=C(OH)-C(OH)=N-R5’の二置換シュウ酸ジアミドを五塩化リンと反応させて、式R5-N=CCl-ClC=N-R5’のシュウ酸のビス-イミドイルクロリドを取得する工程;
    (b)工程(a)で取得したシュウ酸のビス-イミドイルクロリドを2-アミノメチルピリジンと反応させて、式IIIの二置換ピリド[1,2-a]ピラジン:
    Figure 2011088892
    を取得する工程;並びに
    (c)工程(b)で取得した二置換ピリド[1,2-a]ピラジンを式IVの一置換キノン:
    Figure 2011088892
    と反応させて、式IIの化合物を取得する工程
    を含み、
    R1、R2、R5は、請求項1、3〜7、9及び10のいずれか1項で定義した通りであり、
    R5’は、請求項1、3〜7、9及び10のいずれか1項でR5として定義した通りである、
    上記方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物と、(i)固体支持体又は(ii)生体分子とを含むコンジュゲートであって、該化合物が、連結基Qを介して該支持体又は生体分子に結合されている、上記コンジュゲート。
  13. 請求項12に記載のコンジュゲートを製造する方法であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を、(i)固体支持体又は(ii)生体分子に結合させる工程を含む方法。
  14. 蛍光ドナーのクエンチャーとしての、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又は請求項12に記載のコンジュゲートの使用。
  15. コンジュゲートが、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるクエンチャーとして使用される、請求項14に記載の使用。
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