JP2011088747A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送対象物が搬送途中で搬送軌道の範囲からずれて搬送されることを防止すると共に、移載のために外力を付与した際に搬送対象物に傷がつくことや位置ずれが生じることを低減すること。
【解決手段】搬送方向に直交する方向に並設された搬送ユニットのそれぞれが、前記直交方向に離間して配置され、前記搬送方向に走行する走行区間を有する一対の無端チェーンと、前記一対の無端チェーンを循環的に走行させる駆動手段と、前記一対の無端チェーン間に、前記無端チェーンの走行方向に沿って複数配置され、両端部が前記一対の無端チェーンにそれぞれ支持された搬送ローラと、を備える。前記搬送ローラは、前記直交方向に延びる軸心回りに自由回転可能に前記一対の無端チェーンに支持され、外側端部から内側端部に向かって縮径している。
【選択図】図2
【解決手段】搬送方向に直交する方向に並設された搬送ユニットのそれぞれが、前記直交方向に離間して配置され、前記搬送方向に走行する走行区間を有する一対の無端チェーンと、前記一対の無端チェーンを循環的に走行させる駆動手段と、前記一対の無端チェーン間に、前記無端チェーンの走行方向に沿って複数配置され、両端部が前記一対の無端チェーンにそれぞれ支持された搬送ローラと、を備える。前記搬送ローラは、前記直交方向に延びる軸心回りに自由回転可能に前記一対の無端チェーンに支持され、外側端部から内側端部に向かって縮径している。
【選択図】図2
Description
本発明は搬送装置に関する。
従来の搬送装置として、例えば特許文献1に記載のように、ローラ上に搬送対象物を載置し、ローラの回転により搬送対象物を搬送する装置が開示されている。この種の搬送装置では、搬送距離が長くなると搬送対象物がローラの中央からずれて搬送されてしまい、側方に脱落する場合がある。
特許文献2乃至4は大きさの異なる矩形状の搬送対象物に対応するために、円錐型のローラを用いた搬送装置が開示されている。円錐型のローラを用いた搬送装置では、搬送対象物が搬送軌道の範囲からずれて搬送することを防止し得る。なお、円錐型のローラを用いたものとして搬送速度の増減を目的としたものも提案されている(特許文献5乃至7)。
搬送装置が採用されているシステムによっては、搬送装置を作動させながら搬送中の搬送対象物の移動を外力により停止させて、別装置へ移載する場合がある。その際、ローラは回転中であるので、ローラと搬送対象物との間の摩擦により搬送対象物に傷がつく場合がある。また、搬送対象物に外力を作用させた際に、搬送対象物がローラの中央からずれてしまう場合もある。
本発明の目的は、搬送対象物が搬送途中で搬送軌道の範囲からずれて搬送されることを防止すると共に、移載のために外力を付与した際に搬送対象物に傷がつくことや位置ずれが生じることを低減することにある。
本発明によれば、搬送方向に直交する直交方向に並設された第1及び第2の搬送ユニットを備えた搬送装置であって、前記第1及び第2の搬送ユニットが、それぞれ、前記直交方向に離間して配置され、前記搬送方向に走行する走行区間を有する一対の無端チェーンと、前記一対の無端チェーンを循環的に走行させる駆動手段と、前記一対の無端チェーン間に、前記無端チェーンの走行方向に沿って複数配置され、両端部が前記一対の無端チェーンにそれぞれ支持された搬送ローラと、を備え、前記搬送ローラは、前記直交方向に延びる軸心回りに自由回転可能に前記一対の無端チェーンに支持され、前記第1の搬送ユニットにおける複数の前記搬送ローラは、前記第2の搬送ユニット側に向かってローラ径が縮径するローラであり、前記第2の搬送ユニットにおける複数の前記搬送ローラは、前記第1の搬送ユニット側に向かってローラ径が縮径するローラであることを特徴とする搬送装置が提供される。
以上述べた通り、本発明によれば、搬送対象物が搬送途中で搬送軌道の範囲からずれて搬送されることを防止できると共に、移載のために外力を付与した際に搬送対象物に傷がつくことや位置ずれが生じることを低減することができる。
<第1実施形態>
図1は本発明の一実施形態に係る搬送装置Aの斜視図、図2は図1の線I−Iに沿う断面図である。矢印Xは搬送装置Aによる搬送対象物の搬送方向を示し、矢印Yは搬送方向Xに直交する直交方向を示す。本実施形態では、搬送対象物としてタイヤTを想定するが、これに限られない。搬送装置Aは、ベースフレーム10と、ベースフレーム10上に搭載された2組の搬送ユニット20を備える。搬送ユニット20、20は、中心線CLに対して対称に、Y方向に離間させて並設されている。
図1は本発明の一実施形態に係る搬送装置Aの斜視図、図2は図1の線I−Iに沿う断面図である。矢印Xは搬送装置Aによる搬送対象物の搬送方向を示し、矢印Yは搬送方向Xに直交する直交方向を示す。本実施形態では、搬送対象物としてタイヤTを想定するが、これに限られない。搬送装置Aは、ベースフレーム10と、ベースフレーム10上に搭載された2組の搬送ユニット20を備える。搬送ユニット20、20は、中心線CLに対して対称に、Y方向に離間させて並設されている。
搬送ユニット20は、Y方向に離間して配置された一対の無端チェーン21、21を備える。無端チェーン21は垂直面(鉛直面)内において、X方向に延設させて長円状に配置され、その上側の直線部分はX方向に走行してタイヤTを搬送する搬送側走行区間である。
一対の無端チェーン21、21は、複数の搬送ローラ23を支持し、これらの搬送ローラ23の搬送軌道が上下に配置された循環移動軌道を規定する。複数の搬送ローラ23は、無端チェーン21の軌道に沿って所定間隔で配置されており、その一方端部が一方の無端チェーン21に、その他方端部が他方の無端チェーン21に支持されている。
各搬送ローラ23は、Y方向に延びる軸心回りに自由回転可能に一対の無端チェーン21、21に支持されている。その支持構造としては、例えば、図3(A)に示すように、無端チェーン21に軸21aを設け、この軸21aに対して搬送ローラ23の端部を回転可能に取り付けることが挙げられる。
搬送ローラ23は、その一方端部(縮径側端部)23aから他方端部(拡径側端部)23bに向かってローラ径が拡径したテーパローラである。本実施形態では、一方の搬送ユニット20の搬送ローラ23の一方端部23aが、他方の搬送ユニット20側に位置するように搬送ローラ23が配置されている。このため、一方の搬送ユニット20における複数の搬送ローラ23は、他方の搬送ユニット20側に向かってローラ径が縮径している。要するに、搬送ローラ23は搬送ユニット20、20のY方向中央側で径が小さく、Y方向外側で径が大きくなるように配置されている。
搬送ユニット20は、一対の無端チェーン21、21を循環的に走行させる駆動装置として、モータ22a、減速装置22b、及び無端チェーン21が巻き回されるスプロケット22d、22d及び22e、22eを備える。モータ22aは一対の無端チェーン21、21を循環的に走行させるための駆動源である。減速装置22bはモータ22aの出力を減速して軸部材22cへ伝達するギヤ装置である。
スプロケット(駆動)22d、22dはY方向に延びる軸22cの端部近傍の周面に環装、固定されている。軸22cは、Y方向に離間した支持フレーム24、25に回転自在に軸支されている。スプロケット(従動)22e、22eはY方向に離間して一方が支持フレーム24に、他方が支持フレーム25に、それぞれ回転自在に軸支されている。スプロケット22dと、スプロケット22eとはX方向に離間して配置されており、本実施形態では一つの無端チェーン21について、2つのスプロケット22d、22eを用いているが3つ以上用いてもよい。
しかして、モータ22aを駆動することで、その回転力が減速装置22b及び軸部材22cを介してスプロケット22d、22dに伝達され、スプロケット22d、22dが回転することで無端チェーン21、21が走行することになる。なお、搬送ユニット20、20の各無端チェーン21、21は、その走行速度が同じとなるように、各モータ22aが同期的に駆動される。
支持フレーム24、25は、それぞれの両端部の下面を板状のベース部材28、28に固定し、所定の間隔を空けて配置される。また、支持フレーム24、25は、それぞれ、内側(対向側)の面にY方向に突出した上側のガイド部24a、25a及び下側のガイド部24b、25bを備える。これらのガイド部24a、25a、24b、25bは、無端チェーン21の上側直線部(搬送側走行区間)及び下側直線部(非搬送側走行区間)の全体(又は少なくとも一部)を下方より支持するべく、無端チェーン21の上側直線部及び下側直線部の下方位置にX方向に沿って連続的(又は所定間隔で断続的)に延設される。その結果、搬送ローラ23もこれらのガイド部24a、25a、24b、25bに間接的に支持される。
ガイド部25aには、更に、支持フレーム24側に突出した支持部25cが形成されている。支持部25cはガイド部25aのX方向全長に亘って設けられる。支持部25cの上面には摩擦部材27が固定されている。摩擦部材27は、X方向に延びる帯状をなしており、その表面の摩擦係数が高い材料が望ましいが、例えば、ある程度の摩擦係数を有する材料であればよく、例えば、表面が粗面化された金属板でもよい。支持部25cは、ガイド部25a、25bの両方に設けてもよい。
摩擦部材27は、搬送側走行区間に位置する搬送ローラ23の外周面に接触する位置に配置されており、本実施形態の場合、特に、相対的に大径の端部23bに接触する位置に配置されている。本実施形態のように搬送ローラ23を回転自在に支持すると、タイヤTの搬送時に搬送ローラ23が空転してタイヤTの搬送力が劣る場合がある。そこで、本実施形態では摩擦部材27により、搬送側走行区間に位置する搬送ローラ23については、搬送ローラ23と摩擦部材27との摩擦により搬送ローラ23の空転を防ぎ、搬送ローラ23の回転を受けている。
なお、搬送ローラ23に対する摩擦部材27の接触位置は、端部23b以外の位置でもよい。例えば、支持部25cに対する摩擦部材27の取り付け位置を変更自在とすることで、搬送ローラ23に対する摩擦部材27の接触位置を変更可能としてもよい。
図6(A)はその構造の例を示す。同図の例では、ガイド部25aの側面に支持部25cがY方向に突出して形成され、その支持部25cに、Y方向に並んだ複数の取付孔25dが形成されている。取付孔25dは、貫通孔、非貫通孔のいずれであっても良い。摩擦部材27は、いずれかの取付孔25dを選択して取り付けることで、図6(B)に示すようにそのY方向の位置を変更できる。搬送ローラ23はテーパローラなので、摩擦部材27のY方向の位置を変更することで、搬送ローラ23と摩擦部材27との接触圧が異なり、摩擦力(つまり、摩擦による搬送ローラ23の回転力)が調整可能となる。
また、本実施形態では支持部25cを支持フレーム25に形成したが、支持フレーム24に形成してもよく、また、支持フレーム24及び25にそれぞれ支持部25cを設けてもよいし、支持部25cを支持フレーム24と支持フレーム25とに架設された梁状に形成してもよい。
支持フレーム24、25の上端により、カバー部材26が支持される。カバー部材26は、板状の部材であって、無端チェーン21の上方に突出して無端チェーン21における上側直線部の上方を覆っている。カバー部材26を設けたことにより、搬送対象物と無端チェーン21とが接触することを防止することができる。搬送ローラ23の一方端部23a及び他方端部23bのいずれも、その最上端はカバー部材26よりも上方に位置している。
次に、搬送装置Aの動作を図3(B)、図4及び図5を参照して説明する。図3(B)に示すように、搬送対象物であるタイヤTは、搬送ユニット20、20に跨るようにして載置される。モータ22aを駆動することで、図4に示すように、無端チェーン21が矢印d1で示す方向に循環的に走行し、無端チェーン21に支持された各搬送ローラ23は無端チェーン21の環状軌道に沿って走行される。この結果、搬送ローラ23上のタイヤTがX方向に搬送される。その際、搬送側走行区間に位置する搬送ローラ23については、搬送ローラ23と摩擦部材27との摩擦により搬送ローラ23が、矢印d2方向に回転するので、タイヤTを無端チェーン21の走行速度よりも速い速度(チェーンの走行速度+ローラの回転速度)で、X方向に搬送することができる。
図3(B)の左側に示すように、タイヤTの中心線CLtが中心線CLからずれてタイヤTが載置されているとしても、搬送ローラ23は、その内側が小径のテーパローラであるので、左側の搬送ローラ23の拡径側端部23bと縮径側端部23aとでは搬送速度が異なる。具体的には、搬送速度は、拡径側端部23bの方が縮径側端部23aよりも速い。このため、図3(B)の左側の状態で搬送されるタイヤTは、搬送の過程で矢印R1の方向に回転(反時計回りに回転)される。
その結果、図3(B)の右側に示すようにタイヤTがY方向中央側に導かれ、搬送装置AからタイヤTが脱落することが防止される。こうして搬送装置Aでは、タイヤTをY方向中央側にセンタリングしながら搬送することができ、搬送途中で搬送軌道の範囲からずれて搬送されることを防止できる。なお、タイヤTとサイズが異なるタイヤを搬送する場合にも、同様の作用によりY方向中央側にセンタリングできることから、タイヤTのサイズに関わらずタイヤTをセンタリングしながら搬送することができる。
更に、搬送ローラ23は回転自在に支持されたフリーローラなので、例えば、タイヤTの移載のために、図5に示すように搬送中のタイヤTに搬送方向と逆方向の外力Fが作用した場合、タイヤTと搬送ローラ23との間の摩擦力が、搬送ローラ23と摩擦部材27との摩擦力を上回った場合に、タイヤTと接する搬送ローラ23は矢印d3方向に回転して、タイヤTに傷が付くことを低減できる。なお、外力Fが作用する位置が予め定まっている場合は、その位置において摩擦部材27を設けない構成とすることで、タイヤTが傷つくことを更に低減できる。
更に、搬送ローラ23が、その内側で小径のテーパローラであるので、外力Fが作用したことによって、その分力としてタイヤTにY方向の力が作用しても、テーパローラの大径側へ乗り上げる形となるのでテーパローラとの摩擦でタイヤTがY方向にずれることが低減される。
また、外力Fが作用した際に、その衝撃でタイヤTがY方向にずれてタイヤTが後退した後、前進して再び衝突することを繰り返すバウンド現象が生じたとしても、繰り返される前進時に徐々にタイヤTがセンタリングされ、搬送軌道の範囲からずれることが防止される。
このように本実施形態の搬送装置Aでは、搬送対象物であるタイヤTを中央側にセンタリングしつつ搬送し、搬送途中で搬送軌道の範囲からずれて搬送されることを防止でき、しかも、移載のために外力Fを付与した際にタイヤTが傷つくことや位置ずれを生じることを低減することができる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、各搬送ユニット20に個別に、駆動源であるモータ22aを設けたが、これらの搬送ユニット20に共通の駆動源を1つ設けてもよい。これにより、コスト低減を図れる。図7は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Bの説明図であり、図1の線I−Iに沿う断面図に相当する図である。同図において、搬送装置Aと同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
上記第1実施形態では、各搬送ユニット20に個別に、駆動源であるモータ22aを設けたが、これらの搬送ユニット20に共通の駆動源を1つ設けてもよい。これにより、コスト低減を図れる。図7は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Bの説明図であり、図1の線I−Iに沿う断面図に相当する図である。同図において、搬送装置Aと同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
搬送装置Bでは、モータ22a及び減速装置22bが一つのみ設けられており、駆動源であるモータ22aに加えて減速装置22bも共通としている。上記第1実施形態の軸22cに代わる軸22c'は2つの搬送ユニット20を横断して減速装置22bに接続されており、2つの搬送ユニット20の各スプロケット22dは軸部材22c'に固定されている。しかして、モータ22aを駆動することで、2つの搬送ユニット20の各スプロケット22dが同時に回転して2つの搬送ユニット20の各無端チェーン21が走行することになる。なお、軸部材22c’ をそれぞれの搬送ユニットに構成して2つの搬送ユニット20の間の部分にカップリングなどの連結部材を構成したものとしてもよい。
搬送ユニット20に共通の駆動源を1つ設けた例として、図8は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Cの説明図であり、図1の線I−Iに沿う断面図に相当する図である。同図において、搬送装置Aと同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
搬送装置Cでは、モータ22a及び減速装置22bが一つのみ設けられており、駆動源であるモータ22aに加えて減速装置22bも共通としている。但し、搬送装置Bと異なり、モータ22aと減速装置22bは、2つの搬送ユニット20の間に配設されている。そして、上記第1実施形態と同様に軸22cは各搬送ユニット20にそれぞれ設けているが、減速装置22bが両側に出力軸を有し、各軸22cが減速装置22bの両出力軸に接続されている。しかして、モータ22aを駆動することで、2つの搬送ユニット20の各スプロケット22dが同時に回転して2つの搬送ユニット20の各無端チェーン21が走行することになる。
搬送装置Cは、搬送ユニット20、20間にモータ22a及び減速装置22bを設けているので、搬送装置A、Bと比較すると、Y方向の幅が大きくなる。しかしながら、搬送装置Cは、搬送装置A、Bと同じ搬送ユニット20、20を使用しつつ、Y方向の幅を大きくとることができるので、搬送装置A、Bよりも大径のタイヤTに対応することができる。また、モータ22a及び減速装置22bを搬送ユニット20、20間に収容しているため、装置の出っ張りがなくなり、搬送装置Cの近傍で作業する作業者に対する安全性が向上する。
<第3実施形態>
上記第1及び第2実施形態の搬送装置は、タイヤTを1列で搬送する構成であるが、2列(並列)で搬送する構成とすることもできる。図9は、本発明の他の実施形態に係る搬送装置Dの説明図であり、図1の線I−Iに沿う断面図に相当する図である。同図において、搬送装置Aと同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
上記第1及び第2実施形態の搬送装置は、タイヤTを1列で搬送する構成であるが、2列(並列)で搬送する構成とすることもできる。図9は、本発明の他の実施形態に係る搬送装置Dの説明図であり、図1の線I−Iに沿う断面図に相当する図である。同図において、搬送装置Aと同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
搬送装置Dは、2つの搬送ユニット20の間に搬送ユニット30が設けられている。搬送ユニット30は、基本的な構成は搬送ユニット20と同じであり、搬送ユニット20と共通する構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
搬送ユニット30の搬送ローラ33は、円板状の中央部33cからその両端部33a、33bに向かってローラ径が縮径するローラとなっている。搬送ユニット30は、支持フレーム24は用いずに、支持フレーム25をY方向に離間して一対備える。そして、支持フレーム25に形成される支持部25cを利用してそれぞれの支持部25cに懸架するように支持部25c’を構成し、その支持部25c’上に設けた摩擦部材27を搬送ローラ33の中央部33cに接触させ、搬送ローラ33に回転力が付与される。
本実施形態の場合、搬送装置Bと同様に、モータ22a、減速装置22bを搬送ユニット20に共通のものとしているが、更に、搬送ユニット30にも共通のものとしている。つまり、軸部材22c'は3つの搬送ユニット20、30、20を横断して減速装置22bに接続されており、3つの搬送ユニット20、30の各スプロケット22dは軸部材22c'に固定されている。しかして、モータ22aを駆動することで、3つの搬送ユニット20、30の各スプロケット22dが同時に回転して、3つの搬送ユニット20、30の各無端チェーン21が走行することになる。なお、各搬送ユニット20、30に個別に駆動源を設けた構成としてもよい。また、軸部材22c’ をそれぞれの搬送ユニットに構成して3つの搬送ユニット20、30の間の部分にカップリングなどの連結部材を構成したものとしてもよい。
係る構成からなる搬送装置Dでは、搬送ローラ33の中央部33cを境にして、図9に示すように、2つのタイヤTをY方向に並べて同時に搬送できる。2つのタイヤTは同じサイズであってもよいし、異なるサイズであってもよい。上記搬送装置Aや搬送装置Bも、Y方向に搬送ユニット20を4つ並べることで、このような2列(並列)搬送が可能であるが、本実施形態では、中央部33cから両端部33a、33bに向かってローラ径が縮径した搬送ローラ33を用いた搬送ユニット30を利用することで、搬送ユニットの数を3つとすることができ、低コスト化や設置スペースの削減を図れる。
<第4実施形態>
上記第1乃至第3実施形態では、搬送ユニットの位置を固定としたが、Y方向にスライドするようにしてもよい。図10は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Eの分解斜視図である。搬送装置Eは、搬送装置Aと同じ構成の搬送ユニット20、20を備えるが、これらをY方向に移動するスライド装置40を備えている。
上記第1乃至第3実施形態では、搬送ユニットの位置を固定としたが、Y方向にスライドするようにしてもよい。図10は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Eの分解斜視図である。搬送装置Eは、搬送装置Aと同じ構成の搬送ユニット20、20を備えるが、これらをY方向に移動するスライド装置40を備えている。
スライド装置40は、各搬送ユニット20が搭載されるベース部材41、41(搬送装置A〜Dのベース部材28に相当する)を備える。ベース部材41の下面にはスライダ41aが固定されている。このスライダ41aはベースフレーム10上に設けられた、Y方向に延在するレール42上をスライドする。これらの構成により、搬送ユニット20、20はY方向にスライド可能であり、つまり、互いに近接及び離間する方向にスライド可能である。
スライド装置40は、更に、ネジ棒43と、ネジ棒43と螺合するナット部を有する軸受け44a、44bと、から構成されるボールネジ機構を備える。ネジ棒43は、その中央部を境にして互いに逆ネジとなっている、ネジ部43a、43bを備え、軸受け44aはネジ部43aに、軸受け44bはネジ部43bにそれぞれ螺合している。そして、軸受け44aは一方のベース部材41に、軸受け44bは他方のベース部材41に、それぞれ固定されている。ネジ棒43の端部には、ハンドル45が取り付けられている。また、図示していないが、ネジ棒43の中央部及び/又は両端部(或いは両端部近傍)に、ネジ棒43を回転可能に支持する支持部材を設けてもよい。支持部材はベースフレーム10などに固定することができる。
図11は、スライド装置40による搬送ユニット20、20のスライド動作の説明図である。ネジ棒43が逆ネジとなっているネジ部43a、43bを有しているので、作業者がハンドル45を一方向に回転させると、搬送ユニット20、20が互いに近接する方向にスライドし、逆方向に回転させると、搬送ユニット20、20が互いに離間する方向にスライドする。小径のタイヤT1を搬送する場合は図11の左側に示すように搬送ユニット20、20が近接した状態で配置され、大径のタイヤT2を搬送する場合は図11の右側に示すように搬送ユニット20、20が離間した状態で配置される。こうして、本実施形態では搬送ユニット20、20の離間距離を変更自在としたことで、サイズの異なる様々なタイヤTに対応することができる。
なお、本実施形態では、ネジ棒43の回転を手動としたが、モータ等の駆動手段によって自動としてもよい。また、本実施形態ではネジ棒43の回転により、搬送ユニット20、20の双方がスライドする構成としたが、一方の搬送ユニット20は固定し、他方のみがスライドする構成としてもよい。また、本実施形態ではボールネジ機構を採用したが、他の機構(例えば、ラックアンドピニオン、リニアモータ等もしくは、所定の間隔でベースフレームに複数の孔を加工し、ボルト等のネジ部材により取り付け固定する構成)を採用してもよい。
<第5実施形態>
上記第4実施形態は、上記第3実施形態の搬送装置Dにも適用可能である。図12は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Fの説明図である。搬送装置Fは、搬送装置Dの搬送ユニット20、30、20を用いて構成されており、搬送ユニット30の位置は固定とし、搬送ユニット20、20をスライド装置40'、40'により搬送ユニット30に近接及び離間する方向にスライドさせる構成である。
上記第4実施形態は、上記第3実施形態の搬送装置Dにも適用可能である。図12は本発明の他の実施形態に係る搬送装置Fの説明図である。搬送装置Fは、搬送装置Dの搬送ユニット20、30、20を用いて構成されており、搬送ユニット30の位置は固定とし、搬送ユニット20、20をスライド装置40'、40'により搬送ユニット30に近接及び離間する方向にスライドさせる構成である。
スライド装置40'は、搬送ユニット20毎に設けられている。上記第4実施形態のスライド装置40と異なる点は、ネジ棒43'が単一のネジ部を備え、そこにネジ部と螺合するナット部を有する軸受け44cが設けられている。軸受け44cは搬送ユニット20を搭載するベース部材41に固定されている。ネジ棒43'の端部(ネジ部は無い)は、軸受け44dにより支持されており、この軸受け44dは搬送ユニット30に固定されている。しかして、ハンドル45を作業者が回転させると、その回転方向により搬送ユニット20、20が搬送ユニット30に近接又は離間することになる。搬送ユニット20と搬送ユニット30との距離を変更することで、サイズの異なる様々なタイヤTに対応することができる。
各搬送ユニット20、30、20は、個別に軸部材22cを備え、隣接する軸部材22cはカップリング部材50で連結されている。搬送ユニット20と搬送ユニット30との距離を変更する場合は、カップリング部材50を交換するか、或いは、軸部材22cのカップリング部材50に対する挿入量を調整することで対応する。軸部材22cと、カップリング部材50との連結構造としては、例えば、スプライン構造を採用すればよい。本実施形態では、モータ22a及び減速装置22bを各搬送ユニット20、30、20に共通としているが、個別に設けてもよい。
本実施形態の場合、搬送ユニット20毎にスライド装置40'を設けているので、搬送ユニット20と搬送ユニット30との距離の変更は、搬送ユニット20毎にできる。このため、例えば、一方の搬送ユニット20と搬送ユニット30と、他方の搬送ユニット20と搬送ユニット30とで、サイズの異なる2つのタイヤを、同時に搬送(並列搬送)することができる。
Claims (8)
- 搬送方向に直交する直交方向に並設された第1及び第2の搬送ユニットを備えた搬送装置であって、
前記第1及び第2の搬送ユニットが、それぞれ、
前記直交方向に離間して配置され、前記搬送方向に走行する走行区間を有する一対の無端チェーンと、
前記一対の無端チェーンを循環的に走行させる駆動手段と、
前記一対の無端チェーン間に、前記無端チェーンの走行方向に沿って複数配置され、両端部が前記一対の無端チェーンにそれぞれ支持された搬送ローラと、
を備え、
前記搬送ローラは、前記直交方向に延びる軸心回りに自由回転可能に前記一対の無端チェーンに支持され、
前記第1の搬送ユニットにおける複数の前記搬送ローラは、前記第2の搬送ユニット側に向かってローラ径が縮径するローラであり、
前記第2の搬送ユニットにおける複数の前記搬送ローラは、前記第1の搬送ユニット側に向かってローラ径が縮径するローラであることを特徴とする搬送装置。 - 前記駆動手段が、前記無端チェーンが巻き回される少なくとも二つのスプロケットを含み、
前記第1及び第2の搬送ユニットが、それぞれ、
各々の前記スプロケットを回転自在に支持するフレームと、
前記走行区間に位置する前記搬送ローラの外周面に接触する位置に配置され、移動する前記搬送ローラとの摩擦により前記搬送ローラに回転を与える摩擦部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 前記摩擦部材の位置が、前記搬送ローラの軸線方向に変更可能であることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
- 前記第1及び第2の搬送ユニットのそれぞれの前記駆動手段が、共通の駆動源を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第1及び第2の搬送ユニットのそれぞれの前記駆動手段が、それぞれ、駆動源を備えたことを備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第1の搬送ユニットと前記第2の搬送ユニットとの間に設けられた第3の搬送ユニットを更に備え、
前記第3の搬送ユニットは、
前記直交方向に離間して配置され、前記搬送方向に走行する走行区間を有する一対の無端チェーンと、
前記第3の搬送ユニットの前記一対の無端チェーンを循環的に走行させる駆動手段と、
前記第3の搬送ユニットの前記一対の無端チェーン間に、前記無端チェーンの走行方向に沿って複数配置され、両端部が前記第3の搬送ユニットの前記一対の無端チェーンにそれぞれ支持された複数の搬送ローラと、を備え、
前記第3の搬送ユニットの前記搬送ローラは、前記直交方向に延びる軸心回りに自由回転可能に前記第3の搬送ユニットの前記一対の無端チェーンに支持され、
前記第3の搬送ユニットの前記搬送ローラは、その中央部からその両端部に向かってローラ径が縮径するローラであることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 前記第1の搬送ユニット及び前記第2の搬送ユニットの少なくともいずれか一方を、他方側に近接及び離間する方向にスライドさせるスライド手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第1の搬送ユニットを前記第3の搬送ユニットに近接及び離間する方向にスライドさせる第1のスライド手段と、
前記第2の搬送ユニットを前記第3の搬送ユニットに近接及び離間する方向にスライドさせる第2のスライド手段と、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009245878A JP2011088747A (ja) | 2009-10-26 | 2009-10-26 | 搬送装置 |
PCT/JP2010/006083 WO2011052144A1 (ja) | 2009-10-26 | 2010-10-13 | 搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009245878A JP2011088747A (ja) | 2009-10-26 | 2009-10-26 | 搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011088747A true JP2011088747A (ja) | 2011-05-06 |
Family
ID=43921581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009245878A Withdrawn JP2011088747A (ja) | 2009-10-26 | 2009-10-26 | 搬送装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011088747A (ja) |
WO (1) | WO2011052144A1 (ja) |
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JPS61267607A (ja) * | 1985-05-21 | 1986-11-27 | Ryuzo Yamada | チエ−ンコンベヤ |
JPH02129322U (ja) * | 1989-03-30 | 1990-10-25 | ||
JPH0549726U (ja) * | 1991-12-09 | 1993-06-29 | トミヤ.エンジニアリング株式会社 | ワークハンドリングシステムにおけるワーク搬送用コンベアー装置 |
JP3175908B2 (ja) * | 1995-05-25 | 2001-06-11 | シャープ株式会社 | 液処理装置の基板搬送装置 |
-
2009
- 2009-10-26 JP JP2009245878A patent/JP2011088747A/ja not_active Withdrawn
-
2010
- 2010-10-13 WO PCT/JP2010/006083 patent/WO2011052144A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2011052144A1 (ja) | 2011-05-05 |
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