JP2011088179A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構造で、基板の吸い付き防止と、レーザ加工で発生する粉塵の回収性能とを容易に両立させることが可能なレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】ガラス基板20を、浮上ステージ31b上に浮上させた状態で搬送しながら、ガラス基板20の下面の薄膜21にレーザを照射することで、分離溝(スクライビング溝)を形成するレーザ加工装置において、浮上ステージ31bの表面34に、集塵用の吸引孔33を凹陥形成すると共に、吸引孔33内と浮上ステージ31bの外周とを連通させる溝35a,35bを、浮上ステージ31bの表面に凹陥形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ加工装置に関し、特に、レーザ加工の際に生じた粉塵を回収するレーザ加工装置に関する。
従来、基板を浮上させた状態で搬送する搬送手段と、該搬送手段が搬送する基板の被加工面にレーザを照射するレーザ照射手段とを備えたレーザ加工装置において、レーザ照射手段によるレーザの照射点近傍に開口するように集塵ノズルを設け、レーザ加工の際に生じる粉塵を集塵ノズルで回収するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第4231538号公報
ところで、レーザ加工の際に生じる粉塵を多量に回収させる場合、単位時間当たりの排気量(排気流量)を大きくする必要があるが、排気流量を大きくすると、基板が集塵用の吸引孔に吸い付き、被加工面の位置(高さ)が変化することでレーザ加工の精度が低下し、また、基板の搬送が困難になるという問題が生じる。
特許文献1のものでは、集塵ノズル(吸引孔)の前後に隣接して吹出ノズルを設けることで、集塵に伴う基板の吸い付きを防止するようにしている。
しかし、吹出ノズルが吹出する気体によって、基板の吸い付きを防止しつつ、集塵性能を確保するためには、集塵ノズルの排気流量と吹出ノズルからの吹出流量とを高精度にバランスさせることが必要であり、流量バランスが崩れ排気過剰になると局所的に負圧が発達して基板の吸い付きが発生するという問題がある。
また、吹出ノズルから気体を吹出させるためには、ポンプを必要とし、更に、該ポンプと吹出ノズルとを接続させる通路を設ける必要があり、集塵のための構造・設備が複雑化・高コスト化してしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、簡便な構造で、基板の吸い付き防止と、レーザ加工で発生する粉塵の回収性能とを容易に両立させることが可能なレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工装置は、基板をステージ上に浮上させた状態で搬送する搬送手段と、搬送手段が搬送する基板のステージ側の被加工面にレーザを照射するレーザ照射手段と、を備え、レーザ照射手段によるレーザ照射点近傍のステージの表面に、集塵用の吸引孔を凹陥形成すると共に、吸引孔内とステージの外周とを連通させる溝を、ステージの表面に凹陥形成したことを特徴とする。
このような構成により、基板のステージ側の被加工面にレーザを照射することで発生した粉塵(加工屑)を、ステージ表面に凹陥形成した吸引孔が吸い込み、粉塵の回収を行う。ここで、吸引孔内とステージ外周とを連通させる溝をステージ表面に凹陥形成してあり、この溝を介して気体を吸引孔内に供給する。
上記の溝は、吸引孔を挟んで線対称に設けると良い。
本発明に係るレーザ加工装置によれば、吸引孔が吸引する気体流量(排気流量)の増加に対して、溝を介して気体を吸引孔内に供給することで、負圧の発達を抑制するため、基板が吸引孔に吸い付くことを未然に防止でき、また、多量の粉塵を多くの気体と共に排出させることができ、更に、溝内を吸引孔に向けて流れる気体の量が増えれば、この溝内を流れる気体の層が基板を下支えすることになり、これによっても基板の吸引孔への吸い付きを防止できる。
本発明の第1実施形態におけるレーザ加工装置の全体構成を示す側面図である。 第1実施形態におけるステージの部分断面図である。 第1実施形態におけるステージを示す図であり、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は前端面を示す図である。 排気流量の変化に対する吸引孔内の圧力変化の様子を示す線図である。 排気流量の変化に対する基板反り量の変化の様子を示す線図である。 本発明の第2実施形態におけるレーザ加工装置のステージの部分断面図である。 第2実施形態におけるステージを示す図であり、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は前端面を示す図である。 第2実施形態における溝の配置パターンの例を示すステージの上面図である。 第2実施形態における溝の配置パターンの例を示すステージの上面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は第1実施形態におけるレーザ加工装置を示す側面図である。
この図1に示すレーザ加工装置10は、ガラス基板20の一端面に積層させた薄膜21をレーザによってパターニングする装置であり、例えば、太陽電池などの電極膜・発電膜に分離溝(スクライビング溝)をレーザで形成する装置である。
レーザ加工装置10は、ガラス基板20を浮上させながら一定方向に搬送する搬送装置(搬送手段)30と、該搬送装置30が搬送するガラス基板20の被加工面にレーザを照射するレーザ照射装置(レーザ照射手段)40を有する。
尚、レーザ照射装置40を、搬送装置30によるガラス基板20の搬送方向(図1に示すX方向)に直交する方向に複数並設すれば、相互に平行な複数の分離溝(スクライビング溝)を同時に形成することができる。
レーザ照射装置40は、図外のレーザ光源からのレーザを、ミラーやレンズなどを含む光学ユニット(光学系)41を介してガラス基板20の被加工面(薄膜21)に照射するものであり、光学ユニット(光学系)41を構成するシリンドリカルレンズ41aによって、レーザをガラス基板の搬送方向Xに長いライン状に集光し、ガラス基板20を搬送させながらライン状のレーザを薄膜21に照射することで、搬送方向Xに連続する分離溝(スクライビング溝)を形成する。
搬送装置30は、薄膜21側を下向きとしたガラス基板(被加工基板)20を一定方向(図1に示すX方向)に一定速度で搬送するものであり、上面に浮上用の気体(空気)を噴出する多数の噴出孔と浮上用の気体を吸引する多数の吸引孔とを有した複数の浮上ステージ31a〜31cを、ガラス基板20の搬送方向Xに沿って並設してある。
浮上ステージ31a〜31cは、更に、ガラス基板20の搬送方向Xの両端縁部を支持する搬送ローラ32を備え、気体の噴出と吸引とのバランスによって所定量(例えば20μ程度)だけ浮かせたガラス基板20を、搬送ローラ32によって一定の搬送方向Xに搬送する。
本実施形態の搬送装置30においては、上記のように、ガラス基板20の搬送方向Xの両端縁部を搬送ローラ32で支持させる構成としたが、この他、ガラス基板20の搬送方向Xの一方端縁部をチャックし、他方端縁部を、ローラやボールネジやリニタモータなどを用いて高さを一定に保ちながら搬送する構成とした搬送装置を用いることができる。
浮上ステージ31a〜31cとして、上下方向に連続した多数の微細な通気孔を有する多孔質板を備え、通気孔からの気体の吹き出し量と、多孔質板に開口させた通気孔よりも径の大きな吸引孔による気体の吸引量とを調整することで、ガラス基板20の下面(薄膜21側)と、浮上ステージ31a〜31cの上面との間に薄い気体層を形成して、ガラス基板20を浮上させる構成のもの(例えば、特開2009−104029号公報)を用いることができる。
但し、気体の吸引を行わずに気体の吹き出しのみでガラス基板20を浮上させる構成の浮上ステージを用いることができ、また、磁気浮上方式でガラス基板20を浮上させるステージであっても良い。
また、浮上ステージ31a〜31cから浮上用として吹き出させる気体としては、空気の他、窒素などの不活性ガスであってもよい。
浮上ステージ31a〜31cのうち、レーザ照射装置40に対向配置した浮上ステージ31bは、レーザ照射による薄膜21の除去(分離溝の形成)によって発生する粉塵を回収するための構成を、図3に示すように備えている。
尚、浮上ステージ31bの上面の中央付近でレーザ照射が行われるように、浮上ステージ31bとレーザ照射装置40との相対位置を予め設定してある。
粉塵を回収するための構成として、レーザ照射装置40によるレーザ照射点直下の浮上ステージ31bの表面34に、粉塵を気体と共に吸引するための集塵用の吸引孔33を凹陥形成してある。
シリンドリカルレンズ41aによってレーザをガラス基板20の搬送方向Xに長いライン状に集光する第1実施形態では、図2及び図3に示すように、吸引孔33の開口を、ガラス基板20の搬送方向Xに長い略長方形に形成し、その長手方向の長さWLは、ライン状に集光するレーザの長さLL(加工長)よりも長く、レーザ照射点を垂直に吸引孔33方向へ投影した場合に、レーザ照射点が、吸引孔33の開口内の略中央に位置するように、吸引孔33を配置してある。上記のように、吸引孔33の開口形状・位置を設定することで、レーザ照射による薄膜21の除去で発生する粉塵が吸引孔33内に落下し、効率良く集塵できるようにしてある。
また、吸引孔33を、直方体状の内部空間を構成するように凹陥形成し、吸引孔33の底面33aの略中央には、排気通路33bの一端を連結してある。
排気通路33bは、浮上ステージ31内から外部にまで延び、その他端には、図外の電動式の吸引ポンプ(エアポンプ)を接続してある。
そして、吸引ポンプを作動させると、該吸引ポンプの吸引力が排気通路33bを介して吸引孔33内に作用し、吸引孔33内の気体(空気)を粉塵と共に排出し、これによって吸引孔33内の粉塵の回収が行われる。
更に、浮上ステージ31bの表面34には、図2及び図3に示すように、一端が吸引孔33の内周面(立ち上がり面)に開放し、他端が浮上ステージ31bの外周面に開放する溝35a〜35dを凹陥形成してあり、この溝35a〜35dによって、吸引孔33内と浮上ステージ31bの外周とが連通させるようにしてある。
溝35a〜35dは、横断面が略四角形をなし、かつ、吸引孔33から浮上ステージ31bの表面34の4辺それぞれにまで延びる。
詳細には、溝35a,35bを、ガラス基板20の搬送方向Xに平行で、かつ、吸引孔33の開口の略中央を通るラインに沿って直線的に、吸引孔33を挟んで搬送方向前側と搬送方向後側とにそれぞれ形成してある。
また、溝35c,35dを、ガラス基板20の搬送方向Xに直交し、かつ、吸引孔33の開口の略中央を通るラインに沿って直線的に、吸引孔33を挟んで左右にそれぞれ形成してある。
換言すれば、溝35a〜35dは、ガラス基板20の搬送方向Xと平行な対称軸を挟んで線対称に設けた一対の溝35a,35bと、ガラス基板20の搬送方向Xと交差する対称軸を挟んで線対称に設けた一対の溝35c,35dとを備え、各対称軸は、吸引孔33の開口の略中央を通るように設定してある。
上記溝35a〜35dは、ガラス基板20の搬送状態で吸引孔33内に気体(空気)を供給するために設けてあり、吸引ポンプによる排気流量が多くなって、吸引孔33内が負圧(大気圧よりも低い圧力)になると、溝35a〜35dを介して浮上ステージ31b周辺の気体(空気)を吸引孔33内に導入することで、負圧が過剰に大きくなることが抑制し、吸引孔33に対するガラス基板20の吸い付きを未然に防止する。
溝35a〜35dを備えない場合は、吸引ポンプによって吸引孔33から排出する分の気体(空気)を、浮上ステージ31bの表面34とガラス基板20との間の気体層から補填することになるが、気体層は非常に薄く、多くの排気流量に見合うだけの気体を補うことが難しく、吸引孔33内に発生する負圧が大きくなってしまい、これによって、ガラス基板20の吸引孔33に対する吸い付きが発生する可能性がある。
これに対し、本実施形態によれば、溝35a〜35dによって、浮上ステージ31bの外部の気体(空気)を吸引孔33内に取り込めるから、吸引孔33に対して単位時間当たりに導入可能な最大気体量が増え、これによって、排気流量が多くなっても吸引孔33内の負圧が大きくなることを抑制できる。
また、負圧が過剰に大きくなることを回避しつつ、吸引ポンプによる排気流量をより多くできるので、粉塵の回収性能を高く維持できる。
図4は、溝35a〜35dを設けない場合において、排気通路33bを介して排出する気体の流量である排気流量(L/min)と、吸引孔33内の圧力と大気圧との差圧(kPa)との相関を示す図であり、排気流量(L/min)を多くすると、これに応じて差圧(吸引孔33内の負圧)、換言すれば、負圧が大きくなることを示す。
一方、図5は、溝35a〜35dを設けない場合における、排気流量(L/min)とガラス基板20の反り量(μm)との相関を示す図であり、図4に示したように、排気流量(L/min)を増やすと負圧が発達するから、排気流量(L/min)が増えるに従ってガラス基板20の反り量(撓み量)が増える特性となる。
即ち、溝35a〜35dを設けない場合には、排気流量(L/min)を増大させると、吸引孔33内の負圧が大きくなり、負圧が大きくなることでガラス基板20の反り量が増え、ガラス基板20の反り量が増えることで、ガラス基板20が吸引孔33に吸い付くことになってしまうと共に、ガラス基板20の加工面(薄膜21)の高さが所期位置からずれ、レーザによる加工精度が低下してしまう。
これに対し、溝35a〜35dを備えた本実施形態のレーザ加工装置では、溝35a〜35dを介して吸引孔33内に気体を供給するから、負圧の発達を抑制でき、負圧を小さく抑制できることでガラス基板20の反りを小さく抑えることができるので、ガラス基板20が吸引孔33に吸い付くことを未然に防止でき、また、ガラス基板20の加工精度を高く維持できる。
更に、溝35a〜35d内を吸引孔33に向けて流れる気体の量が増えれば、この溝35a〜35d内を流れる気体の層がガラス基板20を支えることになり、これによってもガラス基板20の吸引孔33に対する吸い付きを未然に防止できる。
また、溝35を形成するだけで、ガラス基板20の吸い付きを抑制でき、吸い付き防止のために気体の吹き出しを行わせるポンプなどが不要であるから、簡便な構造で、基板の吸い付き防止と集塵性能とを容易に両立させることができる。
尚、溝35は1本だけ設けても良いが、吸引孔33を挟んで対向するように設けた一対の溝を1組として、1組乃至複数組の溝を設けるようにすれば、吸引孔33における気体の流れに大きな偏りが発生することを抑制でき、集塵性能を高くできる。
また、溝35の延設方向を、搬送方向X又は搬送方向Xに直交する方向に限定するものではなく、搬送方向Xに対して斜めに交差する方向に沿って設けることができる。
ところで、上記に示した第1実施形態では、シリンドリカルレンズ41aによってレーザをライン状に集光させるレーザ加工装置において、浮上ステージ31bに吸引孔33及び溝35を設けて粉塵の回収を行わせる構成としたが、凸レンズによってスポット状にレーザを集光させる構成のレーザ照射装置40を用いるレーザ加工装置においても、吸引孔及び溝を設けて粉塵の回収を行わせることができる。
図6及び図7は、スポット状にレーザを集光させるレーザ加工装置において、浮上ステージ31bに吸引孔及び溝を設けた第2実施形態を示す。
図6に示すレーザ照射装置40では、レーザを凸レンズ41bによってスポット状に集光させ、ガラス基板20の薄膜21を除去する構成であり、点状に薄膜21を除去する動作を連続させることで、ガラス基板20の搬送方向Xに連続する分離溝(スクライビング溝)を形成する。
薄膜21の除去がスポット状になされることから、浮上ステージ31bの表面34に凹陥形成する集塵用の吸引孔37を、レーザ照射点に対向する位置に円筒状に形成する。そして、吸引孔37の底面37aの略中央には、排気通路33bの一端を連結し、排気通路33bの他端は、図外の電動式の吸引ポンプに接続する。
また、浮上ステージ31bの表面34には、吸引孔37内と浮上ステージ31bの外周とを連通させる溝38a〜38d、即ち、一端が吸引孔37の内周面(立ち上がり面)に開放し、他端が浮上ステージ31bの外周面に開放する溝38a〜38dを凹陥形成してある。
溝38a〜38dは、横断面が略四角形をなし、かつ、吸引孔37から浮上ステージ31bの表面34の4辺それぞれにまで延びる。
詳細には、溝38a〜38dのうちの溝38a,38bを、ガラス基板20の搬送方向Xに平行で、かつ、吸引孔37の開口中心を通るラインに沿って直線的に、吸引孔37を挟んで搬送方向前側と搬送方向後側とにそれぞれ形成してある。
また、溝38c,38dを、ガラス基板20の搬送方向Xに直交し、かつ、吸引孔37の開口中心を通るラインに沿って直線的に、吸引孔37を挟んで左右にそれぞれ形成してある。
換言すれば、溝38a〜38dは、ガラス基板20の搬送方向Xと平行な対称軸を挟んで線対称に設けた一対の溝38a,38bと、ガラス基板20の搬送方向Xと交差する対称軸を挟んで線対称に設けた一対の溝38c,38dとを備え、各対称軸は、吸引孔37の開口中心を通るように設定してある。
上記構成とした第2実施形態においても、吸引ポンプによる排気流量が多くなって、吸引孔37内が負圧(大気圧よりも低い圧力)になると、溝38a〜38dを介して浮上ステージ31b周辺の気体を吸引孔37内に供給することで、負圧が過剰に大きくなることを抑制し、吸引孔37に対するガラス基板20の吸い付きを未然に防止する。
また、負圧が過剰に大きくなることを回避しつつ、排気流量を増やすことができるので、粉塵の回収性能を高く維持できる。
更に、溝38a〜38d内を吸引孔37に向けて流れる気体の量が増えれば、この溝38a〜38d内を流れる気体の層がガラス基板20を支えることになり、これによってもガラス基板20の吸引孔37に対する吸い付きを未然に防止できる。
また、溝38を形成するだけで、ガラス基板20の吸い付きを抑制でき、吸い付き防止のために気体の吹き出しを行わせるポンプなどが不要であるから、簡便な構造で、基板の吸い付き防止と集塵性能とを容易に両立させる。
尚、溝38は1本だけ設けても良いが、吸引孔37を挟んで対向するように設けた一対の溝を1組として、1組乃至複数組の溝を設けるようにすれば、吸引孔37における気体の流れに大きな偏りが発生することを抑制でき、集塵性能を高くできる。
また、溝38の延設方向を、搬送方向X又は搬送方向Xに直交する方向に限定するものではなく、搬送方向Xに対して斜めに交差する方向に沿って設けることができる。
図8は、円筒状に凹陥形成した吸引孔37を設けた浮上ステージ31bに対する溝38の形成パターンの別の例を示し、6本の溝38a〜38fを、浮上ステージ31bの表面34に凹陥形成した例を示す。
図8に示す溝38a〜38fのうちの溝38a,38b及び溝38c,38dを、浮上ステージ31bの対角線に略沿って形成し、また、溝38e,38fを、ガラス基板20の搬送方向Xに直交する方向に略沿って形成することで、溝38a〜38fが、吸引孔37を中心に放射状に延びるようにしてある。
上記のように、円筒状に凹陥形成した吸引孔37を中心にして放射状に複数の溝38a〜38fを延設させるようにすれば、溝38a〜38f内を流れる気体は、吸引孔37に向けて流れるから、吸引孔37の開口領域から逸脱しようとする粉塵を、吸引孔37側に押し戻す作用を奏することになり、吸引孔37の径を小さくしても十分な集塵性能を発揮させることができる。
また、吸引孔37の径を小さくできれば、ガラス基板20を所定高さに浮上させるための気体の吹き出し・吸引をレーザ照射点の近傍で行えることになり、ガラス基板20の加工面(薄膜21)の位置をレーザ照射点に高精度に位置合わせすることができ、加工精度を向上させることができ、また、ガラス基板20の吸引孔37への吸い付きを防止できる。
上記各実施形態では、溝35,38の延長線上に吸引孔33,37の開口中央が位置するように、溝35,38を凹陥形成させたが、溝35,38の延長線が吸引孔33,37の開口中央からオフセットするように溝35,38を形成させることができる。
図9に示す例では、浮上ステージ31bの表面34に、円筒状の吸引孔37を凹陥形成したレーザ加工装置において、ガラス基板20の搬送方向Xに直交する方向に沿って、一対の溝38a,38bを浮上ステージ31bの表面34に凹陥形成するが、溝38aを、吸引孔37の中心よりも搬送方向Xの前側にシフトさせて設けることで、搬送方向Xに直交する方向に平行な吸引孔37の接線方向に沿って延び、また、溝38bを、吸引孔37の中心よりも搬送方向Xの後側にシフトさせて設けることで、搬送方向Xに直交する方向に平行な吸引孔37の接線方向に沿って延びるようにし、かつ、溝38a,38bを、吸引孔37の左右に振り分けて設けてある。
上記のようにして、一対の溝38a,38bを、円筒状に形成した吸引孔37の開口中心に対してシフトさせて配設した場合、溝38a,38bを介して吸引孔37内に供給した気体は、吸引孔37の内周壁に沿って進むことで旋回流となる。
これにより、吸引孔37の内周面に付着するなどした粉塵を巻き込むようにして、溝38a,38bから導入した気体が吸引孔37内を旋回することになり、集塵性能を高めることができる。
図9に示した例では、一対の溝38a,38bを設けることで吸引孔37内に旋回流を発生させるようにしたが、吸引孔37に対して連通させる溝を、3本以上設けて、旋回流を発生させることもできる。
尚、上記実施形態のレーザ加工装置は、ガラス基板20に形成した薄膜21の除去を行う装置であるが、前述の吸引孔33,37と溝35,38との組み合わせによって集塵を行う構成は、薄膜の除去を行うレーザ加工装置以外のレーザ加工装置にも適用できることは明らかである。
また、集塵用の吸引孔に連通する溝を、直線的に延びる溝に限定するものではなく、例えば湾曲させて設けても良いし、溝の深さと幅との少なくとも一方を途中で変化させても良い。
また、集塵用の吸引孔に連通する溝の横断面の形状を、四角形に限定するものではなく、台形や半円形などであっても良い。
更に、集塵用の吸引孔の開口形状を、長方形や円形に限定するものではなく、例えば楕円形やひし形などあってもよいし、集塵用の吸引孔の底面を、例えばすり鉢状に形成しても良い。
10…レーザ加工装置
20…ガラス基板
21…薄膜(被加工面)
30…搬送装置(搬送手段)
31a〜31c…浮上ステージ
33,37…吸引孔
33b…排気通路
35a〜35d…溝
38a〜38d…溝
40…レーザ照射装置(レーザ照射手段)
41a…シリンドリカルレンズ

Claims (2)

  1. 基板をステージ上に浮上させた状態で搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が搬送する基板の前記ステージ側の被加工面にレーザを照射するレーザ照射手段と、
    を備え、
    前記レーザ照射手段によるレーザ照射点近傍の前記ステージの表面に、集塵用の吸引孔を凹陥形成すると共に、前記吸引孔内と前記ステージの外周とを連通させる溝を、前記ステージの表面に凹陥形成したことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記溝を、前記吸引孔を挟んで線対称に設けたことを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
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