JP2011087484A - 複合油性菓子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
油性菓子と別の食材から成る複合油性菓子において、20℃近辺の一定温度に保管した場合にファットブルームが発生することがある。本発明は、このファットブルームが発現し難く、綺麗な外観を保持出来る複合油性菓子を提供することを目的とする。
【解決手段】
油性菓子と別の食材を組み合わせ、油性菓子部分の品温が15℃以上23℃以下となるよう冷却し、得られた複合油性菓子を防湿性のある包装材料にて包装した後、当該包装品中の油性菓子部分の品温が15℃未満となるよう冷却する複合油性菓子の製造方法。
【選択図】なし
Description
(1)油性菓子と別の食材を組み合わせ、油性菓子部分の品温が15℃以上23℃以下となるよう冷却し、得られた複合油性菓子を防湿性のある包装材料にて包装した後、当該包装品中の油性菓子部分の品温が15℃未満となるよう冷却する複合油性菓子の製造方法。
(2)前記(1)に記載の製造方法で製造された複合油性菓子。
(1)第一の油性菓子生地でシェルを形成し、当該シェル内部に第二の油性菓子生地を充填し、充填された第二の油性菓子生地を第一の油性菓子生地で覆ってボトムを形成して得られる、第一の油性菓子で第二の油性菓子を内包した複合油性菓子。
(2)油性菓子生地を成形型に充填し、焼き菓子を接合して成型した複合油性菓子。
(3)平板状の焼き菓子の片面、または両面に、油性菓子を薄く被覆した複合油性菓子。
(4)油性菓子生地に、クラッシュした粒状のナッツを練り込んで成型した複合油性菓子。
本発明においては、第一の油性菓子と別の食材は、組み合わされ成型された後、油性菓子部分の品温が15℃以上23℃以下となるよう冷却される。冷却が23℃より高い温度では、油性菓子が十分に固化せず、冷却コンベアや成形型から剥離しなかったり、複合油性菓子裸品同士が付着するなどの不具合が発生し、円滑な工業生産が困難な場合があり好ましくない。一方冷却が15℃未満では、複合油性菓子裸品が結露する可能性が高まり、結露するとシュガーブルームや食感不良を招来するため好ましくない。
実施例1
カカオマス20.000重量部、砂糖40.950重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部、香料0.050重量部の配合で、常法によりチョコレート生地を調製した。
また、このチョコレート生地80.000重量部、アーモンドペースト20.000重量部を混合し、ナッツクリームを調製した。チョコレート生地を常法通りテンパリング後、成形型に充填し、当該成形型を反転して、型からはみ出た余分なチョコレート生地を掻き取った後、冷却し、シェルを形成した。そのシェルにナッツクリームを充填し、更に、チョコレート生地でこれを覆ってボトムを形成した。その後、シェルおよびボトムチョコレートの品温が20℃となるよう冷却し、成形型から剥離させ、50重量部のナッツクリームが50重量部のチョコレートで内包された複合油性菓子裸品を得た。当該複合油性菓子裸品をアルミ蒸着層を含む包装積層材にて包装し、当該包装品において、油性菓子部分が13℃に達するまで冷却し、複合油性菓子を得た。その後、当該複合油性菓子を20℃にて保管した。
小麦粉57.000重量部、砂糖8.500重量部、脱脂粉乳3.800重量部、ショートニング7.500重量部、乳化剤0.1500重量部、食塩0.250重量部、膨脹剤0.800重量部、水22.000重量部を混合し、2mmの厚さのシートに圧延し、長方形に型抜きした。これを180℃のオーブンで15分間焼成し、15mm×20mm×4mmの大きさの焼き菓子を得た。
また、カカオマス25.000重量部、砂糖42.450重量部、全粉乳15.000重量部、ココアバター5.000重量部、植物油脂12.000重量部、大豆レシチン0.500重量部、香料0.050重量部の配合で、常法によりチョコレート生地を調製した。このチョコレート生地を常法によりテンパリング後、縦20mm×横25mmの成形型に厚さ4mmとなるよう充填し、その後上記焼き菓子を接合した。これをチョコレート部分が18℃となるよう冷却し、成形型から剥離させ、焼き菓子とチョコレートが接合した複合油性菓子裸品を得た。当該複合油性菓子裸品をアルミ蒸着層を含む包装積層材にて包装し、当該包装品において油性菓子部分が13℃に達するまで冷却し、複合油性菓子を得た。その後当該複合油性菓子を20℃にて保管した。
小麦粉60.475重量部、砂糖14.500重量部、ショートニング17.000重量部、食塩0.700重量部、膨脹剤0.900重量部、水6.425重量部を混合し、2.5mmの厚さのシートに圧延し、直径50mmの円形に型抜きした。これを170℃のオーブンで17分間焼成し、円形板状の焼き菓子を得た。
また、カカオマス23.000重量部、砂糖39.450重量部、全粉乳16.000重量部、ココアバター5.500重量部、植物油脂15.500重量部、大豆レシチン0.500重量部、香料0.050重量部の配合で、常法によりチョコレート生地を調製した。チョコレート生地を常法通りテンパリング後、前記円形板状の焼き菓子の片面に被覆し、チョコレート部分の品温が22℃となるよう冷却、固化させ、焼き菓子70重量部とチョコレート30重量部から成る複合油性菓子裸品を得た。当該複合油性菓子裸品をアルミ蒸着層を含む包装積層材にて包装し、当該包装品において油性菓子部分が13℃に達するまで冷却し、複合油性菓子を得た。その後当該複合油性菓子を20℃にて保管した。
カカオマス20.000重量部、砂糖40.950重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部、香料0.050重量部の配合で、常法によりチョコレート生地を調製した。
また、ローストしたアーモンドを刻み、7メッシュを通過し14メッシュを通過しないサイズに篩別した。チョコレート生地を常法通りテンパリング後、チョコレート生地80重量部に前記篩別したアーモンドを20重量部混合し、続いてこれを成形型に充填し、チョコレート部分の品温が21℃となるよう冷却して成形型から剥離させ、複合油性菓子裸品を得た。当該複合油性菓子裸品をアルミ蒸着層を含む包装積層材にて包装し、当該包装品において油性菓子部分が13℃に達するまで冷却し、複合油性菓子を得た。その後当該複合油性菓子を20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が10℃である以外は実施例1と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が14℃である以外は実施例2と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が7℃である以外は実施例3と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が3℃である以外は実施例4と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が17℃である以外は実施例1と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が17℃である以外は実施例2と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が17℃である以外は実施例3と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が17℃である以外は実施例4と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が16℃である以外は実施例1と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
包装品を冷却する際の油性菓子部分の到達最低温度が18℃である以外は実施例1と同じ方法で複合油性菓子を製造し、20℃にて保管した。
Claims (2)
- 油性菓子と別の食材を組み合わせ、油性菓子部分の品温が15℃以上23℃以下となるよう冷却し、得られた複合油性菓子を防湿性のある包装材料にて包装した後、当該包装品中の油性菓子部分の品温が15℃未満となるよう冷却する複合油性菓子の製造方法。
- 請求項1記載の製造方法で製造された複合油性菓子。
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