JP2011087450A - 可搬式簡易トリップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 下位の負荷供給線の保護リレーに障害が発生すると、上位の変圧器保護リレー(51P)がバックアップとして機能するが、かかる状態において該当する負荷供給線に事故が発生すると、上位の変圧器がトリップすることになり、他の健全負荷供給線にも停電が及んでしまうという問題があった。
【解決手段】 可搬式簡易トリップ装置を、障害が発生した負荷供給線の保護リレーと、バックアップとして機能する変圧器保護リレー(51P)とに接続し、事故を検知した変圧器保護リレー(51P)からの信号で負荷供給線をトリップさせた後、事故が継続している場合に上位の変圧器をトリップさせる。
【選択図】 図6
【解決手段】 可搬式簡易トリップ装置を、障害が発生した負荷供給線の保護リレーと、バックアップとして機能する変圧器保護リレー(51P)とに接続し、事故を検知した変圧器保護リレー(51P)からの信号で負荷供給線をトリップさせた後、事故が継続している場合に上位の変圧器をトリップさせる。
【選択図】 図6
Description
上位に位置する変圧器保護リレー(51P)のバックアップ機能を活用して、保護リレーが使用不可の状態にある下位の負荷供給線をトリップさせることができる可搬式簡易トリップ装置の技術に関する。
従来における低位系の負荷供給変電所では、負荷供給線のリレーが1系列であることや、母線が単母線構成であることから、臨時保護用の母線連絡線リレーがなく、バックアップによる保護が受けられないというケースが一般的であった。
そのため、保護継電装置不良時のバックアップ保護継電装置に関する技術が提案されている。(例えば特許文献1を参照)。
従来における低位系の負荷供給変電所では、負荷供給線リレーの作業時に短時間ロックを行う場合やリレーの障害時には、該当する負荷供給線が無保護となってしまうため、事故が発生すると上位の変圧器保護リレー(51P)がバックアップ保護として機能して、変圧器をトリップさせることになる。そのため、健全負荷供給線も停電となり、広範囲の供給支障が発生するという問題があった。
図10には、低位系の負荷供給変電所等の現状を示す。負荷供給線であるA線の保護リレー(Ry)において、作業時の短時間ロックやリレー障害が発生した場合、A線保護リレーはロックされて動作しなくなる。
この状態でA線に事故が発生すると、変圧器保護リレー(51P)が変圧器(Tr)1次側のCBを遮断して変圧器をトリップさせる。これにより健全負荷供給線であるB線やC線にも停電が及んでしまうことになる。
また、上記の特許文献1の発明では、バックアップ用保護継電装置を用いることにより、かかる問題の解決を提案するが、バックアップ用保護継電装置はディジタル型であるため高価であり、実用的ではないという問題がある。
そこで、本発明では、リレー不良および短時間ロックを行う送電線保護リレーが設置された負荷供給線に、バックアップリレーとして機能する変圧器保護リレー(51P)を活用した簡易トリップ装置を設置することで、電線路の事故に対し、該当する負荷供給線と母線等を段階的にトリップさせることができる可搬式簡易トリップ装置を提供することを目的とする。
本発明の可搬式簡易トリップ装置は、故障状態にない上位の電線路の保護リレーと、故障状態にある下位の電線路の保護リレーとに接続して、上位の電線路と下位の電線路の保護を行う可搬式簡易トリップ装置であって、前記上位の電線路の保護リレーが電線路における事故を検知した際に送信するトリップ信号により、該上位の電線路をトリップさせる第1の回路と、該トリップ信号を、前記故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、該下位の電線路をトリップさせる第2の回路と、を備え、初期状態では、該第2の回路のみが動作するように設定されており、該第2の回路が動作した後に、前記第1の回路が動作する状態に切り替わることを特徴とする。
ここで「電線路」とは、送・配電線に変圧器等の付帯設備も含む意味である。また「上位の電線路」とは、母線より上位の電気設備(母線を含む)を意味し、「下位の電線路」とは、母線より下位の送電線等の電気設備(母線を含まない)を意味する。
「上位の電線路の保護リレー」とは、上位の母線等を保護するリレーであって、たとえば変圧器保護リレー(51P)等を意味する。「故障状態にある下位の電線路の保護リレー」とは、下位の送電線等を保護するリレーに障害が発生した場合に加えて、作業のために保護リレーを短時間ロックすることで、保護リレーの動作をさせないようにした場合も含むものである。
なお、ここでいう「保護リレー」には、電線路から事故信号が検出される間、事故を解消するためのトリップ信号を送信する機能を備えている。
また、「前記上位の電線路の保護リレーが電線路における事故を検知した際に送信するトリップ信号により、該上位の電線路をトリップさせる第1の回路」とは、上位の電線路の保護リレーが本来的に備える機能を発揮させる回路を意味する。
一方、「該トリップ信号を、前記故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、該下位の電線路をトリップさせる第2の回路」とは、本来的には上位の電線路をトリップさせるために送信されるトリップ信号を可搬式簡易トリップ装置に取り込み、故障状態にある下位の電線路の保護リレーに送り込むことで、下位の電線路をトリップさせるように構成された回路を意味する。
本発明によれば、故障状態にない上位の電線路の保護リレーを活用して、故障状態にある下位の電線路の保護リレーを、直接バックアップすることが可能となるので、リレーの故障等により保護が及ばなくなった電線路を迅速に保護することができる。
また、はじめに下位の電線路をトリップさせた後に、上位の電線路をトリップさせる回路に切り替えるので、下位の電線路をトリップさせたことによっても、電線路における事故が継続するような場合に限定して、上位の電線路をトリップさせることができる。
これにより、上位の電線路の保護リレーがバックアップリレーとして稼動している間における下位の電線路の事故についても、広範囲の電線路に停電等の影響を与えるような事態を回避することが可能になる。
さらに、本発明の可搬式簡易トリップ装置には、前記第2の回路が動作する状態から、前記第1の回路が動作する状態への切り替えを行うタイマーを備え、該タイマーは、該第2の回路が動作した後に計時を開始し、前記下位の電線路をトリップさせるのに必要な時間の経過後に、該第1の回路が動作する状態に切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、下位の電線路をトリップさせたことによる事故の消長を確実に把握したうえで、上位の電線路をトリップさせる回路への切り替えを行うことになるので、リレーの特性に関わらず、電線路の保護の万全を期すことができる。
また、本発明の可搬式簡易トリップ装置において、前記上位の電線路の保護リレーが検知する事故は短絡事故であって、可搬式簡易トリップ装置には、該上位の電線路と接続して、電線路における地絡事故を検知してトリップ信号を送信する保護リレーを備え、該トリップ信号を、前記故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、該下位の電線路をトリップさせる第3の回路をさらに備えることを特徴とする。
ここで「前記上位の電線路の保護リレーが検知する事故は短絡事故であって」とは、上位の電線路の保護リレーは短絡事故等を保護するためのリレーであり、上位の電線路における地絡事故に対しては、たとえば別の保護リレーを用いて保護することを意味する。
「電線路における地絡事故を検知してトリップ信号を送信する保護リレー」とは、たとえばOVG(地絡過電圧)リレー等の地絡事故を検出することができる保護リレーであって、可搬式簡易トリップ装置の内部等に備える。「該上位の電線路と接続して」とは、たとえば上位の変圧器の3次側に接続して、零相電圧の情報を取得することで、いずれかの電線路における地絡事故の発生を検出すること等を意味する。
本発明によれば、可搬式簡易トリップ装置が備える保護リレーにより、上位の電線路に備えた短絡事故用の保護リレーでは検出できない地絡事故を検知して、故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、電線路をトリップさせることができるので、地絡事故についてもバックアップ保護を可能にするという効果を奏する。
さらに、本発明の可搬式簡易トリップ装置は、電線路における地絡事故を検知した場合に、前記第3の回路が動作する状態に切り替えるタイマーを備え、前記故障状態にある保護リレーが設置された下位の電線路を除く他の下位の電線路には、該電線路の地絡事故を検知してトリップ指令を行う保護リレーが設置されており、該タイマーは、前記他の下位の電線路に設置された保護リレーが該電線路をトリップさせるのに必要な時間の経過後に、該第3の回路が動作する状態に切り替えることを特徴とする。
ここで「該電線路の地絡事故を検知してトリップさせる保護リレー」とは、電線路における地絡事故の発生を検知して、遮断器(CB)を遮断することで、該当する電線路をトリップさせる地絡方向リレー(DG)等の保護リレーを意味する。
本発明によれば、他の下位の電線路をトリップさせたことによる事故の消長を確実に把握したうえで、該当する電線路をトリップさせる回路への切り替えを行うことになるので、他の下位の電線路における事故が解消したにもかかわらず、該当する電線路をトリップさせてしまうようなケースを回避することができる。
本発明の可搬式簡易トリップ装置を設置することで、電線路における作業のために短時間ロックが必要になったような場合でも、安心して作業を行うことができる。また、リレーが不良の場合にも、復旧するまでの仮復旧とすることができる。
また、バックアップ用に新たに保護リレーを準備することとすれば、大きな経費負担が必要となるが、本発明の可搬式簡易トリップ装置によれば、シーケンスを中心に構成されているので、小さな経費で作成することができる。
さらに、本発明の可搬式簡易トリップ装置は、プラグ等による取り付けが容易であることから、現地における迅速な対応が可能になる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の可搬式簡易トリップ装置における第1の実施の形態について説明する。
本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1は、持ち運びが容易なボックス型等の形態となっており、低位系の負荷供給変電所等の現状を示す図10において、A線3a等の負荷供給線を保護するリレー31aがロックされたような場合を受けて、現地に赴いた担当者が、変圧器保護リレー(51P)21,A線保護リレー31a等に設けた端子に取り付けて使用する。
以下、本発明の可搬式簡易トリップ装置における第1の実施の形態について説明する。
本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1は、持ち運びが容易なボックス型等の形態となっており、低位系の負荷供給変電所等の現状を示す図10において、A線3a等の負荷供給線を保護するリレー31aがロックされたような場合を受けて、現地に赴いた担当者が、変圧器保護リレー(51P)21,A線保護リレー31a等に設けた端子に取り付けて使用する。
なお、ここで「負荷供給線」とは、電力系統の下位に位置する送配電線であって、負荷に電力を供給するためのフィーダ線等の電線路を意味する。
図1は、低位系の負荷供給変電所等において、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1を、変圧器保護リレー(51P)21とA線保護リレー(Ry−A)31a,A線CB(遮断器)32aの端子に取り付けて使用する状態を示す図である。
通常において変圧器2や母線4等を保護する変圧器保護リレー(51P)21は、A線3aの保護リレー(Ry−A)31aに障害等が発生してロックされた場合に、A線3aのバックアップリレーとしても機能する。
図2は、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1が接続する変圧器保護リレー(51P)21,A線保護リレー(Ry−A)31aのリレー特性を示した図である。本図では、横軸において検出した事故のインピーダンス(%Z)を、縦軸においてリレーが動作するまでの事故信号の検出時間(秒)をそれぞれ示している。
母線4で発生した事故(F1)は、変圧器保護リレー(51P)21が0.7秒継続して事故信号を検出すると動作し、変圧器2および母線4をトリップすべく、Tr1次CB22にトリップ信号を送信する。一方、母線事故(F1)はインピーダンスが低いため、A線保護リレー(Ry−A)31aが事故信号を検出することはない(図2)。ここでのタイムチャートは図3(ア)に示す。
次に、A線3aで発生した事故(F2)は、A線保護リレー(Ry−A)31aが0.3秒継続して事故信号を検出すると動作し(図2)、A線3aをトリップすべく、A線CB32aにトリップ信号を送信する。一方、変圧器保護リレー(51P)21は、A線事故(F2)の事故信号を0.8秒継続して検出しない場合には動作しない(図2)。ここでは、A線事故(F2)から0.3秒後に、A線保護リレー(Ry−A)31aがA線3aをトリップさせて事故を解消させているので、変圧器保護リレー(51P)21は0.8秒を経過する前に復帰する。ここでのタイムチャートは図3(イ)に示す。
次に、A線保護リレー(Ry−A)31aが故障等により「使用不可」になっている状態において、A線3aで事故(F2)が発生した場合には、A線保護リレー(Ry−A)31aは働かないので、バックアップリレーでもある変圧器保護リレー(51P)21が、A線事故(F2)の事故信号を0.8秒継続して検出した後、変圧器2および母線4をトリップさせるべく、Tr1次CB22にトリップ信号を送信する(図2)。ここでのタイムチャートは図3(ウ)に示す。
なお、従前においては、上記のように変圧器2および母線4をトリップさせることにより、A線3aに加えて、健全負荷供給線であるB線3b,C線3c等についても停電が発生することとなる。そのため、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1を設置することで、変圧器保護リレー(51P)21から取り込んだトリップ信号を、A線保護リレー31aへダイレクトに送り込み、A線3aのみをトリップさせることを可能にする。
図4は、本実施の形態における可搬式簡易トリップ装置1の構成を示す図である。本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1が備える端子113,114は、図示しない変圧器2を保護する変圧器保護リレー(51P)21に設けたトリップTTの端子211,212と、それぞれケーブル5を介して接続する。
ここで「トリップTT(テストターミナル)」とは、通常において、変圧器保護リレー(51P)21が事故を検知した場合に、Tr1次CB22を遮断するためのトリップ信号を送信する回線に設けた端子であって、トリップTT211からは、変圧器保護リレー(51P)21が送信したトリップ信号を外部に取り出すことができる。また、外部から送信された信号をトリップTT212に取り込むことで、Tr1次CB22を遮断することができる。
また、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1が備える端子115は、負荷供給線であるA線3aを保護するリレー31aのCBロックトリップTT312aと、ケーブル5を介して接続する。
ここで「CBロックトリップTT(テストターミナル)」とは、通常において、A線リレー31aがA線3aでの事故を検知した場合に、A線CB32aを遮断するための信号を送信する回線に設けた端子であって、外部からの信号をCBロックトリップTT312aに取り込むことで、A線CB32aを遮断することができる。また、RY一括ロックトリップTT(テストターミナル)313a,314aとは、A線3aにおける作業時等に、A線リレー31aの短時間ロックを行う場合に使用する端子である。
さらに、可搬式簡易トリップ装置1は、A線3aに設置されたA線CB32aのパレットが備える端子321a,322aとも接続して、A線CB32aが動作した場合に接点する。
なお、可搬式簡易トリップ装置1内部の回路には、タイマー(TL)121,スイッチ131,132,133,134,リセットボタン14等を備える。その具体的な機能については後述する。
<A線事故時>
はじめに、図1において、負荷供給線であるA線3aの保護リレー31aに問題が生じ、可搬式簡易トリップ装置1が取り付けられた状態で、A線3aに事故(F2)が発生した場合を、図4に基づいて説明する。
はじめに、図1において、負荷供給線であるA線3aの保護リレー31aに問題が生じ、可搬式簡易トリップ装置1が取り付けられた状態で、A線3aに事故(F2)が発生した場合を、図4に基づいて説明する。
A線3aにおける事故(F2)の発生に対して設置されたA線保護リレー31aはロックされているので、事故を検知した変圧器保護リレー(51P)21がバックアップリレーとして機能してトリップ信号を送信する。変圧器保護リレー(51P)21から送信されるトリップ信号は、本来は変圧器2をトリップさせるための信号であるが、変圧器保護リレー(51P)21のトリップTT(テストターミナル)211から、可搬式簡易トリップ装置1の端子113を経て内部に取り込まれる。
ここで、可搬式簡易トリップ装置1の初期状態において、スイッチ133は接点しており、スイッチ134は接点していないので、送信されたトリップ信号は「※1」のルートを伝い、A線保護リレー31aのCBロックトリップTT312aに達し、A線のCB32aを遮断してA線3aをトリップさせる。A線3aをトリップさせることで事故(F2)が解消すると、変圧器保護リレー(51P)21は復帰する。
一方、可搬式簡易トリップ装置1の内部では、A線3aのCB32aを遮断することにより321a,322aの端子で接続するA線CB32aのパレットが接点するので、タイマー(TL)121で整定した時間の経過後、スイッチ131を接点させる。これにより「Y」が励磁することになるので、スイッチ133は接点が離れ、スイッチ134が接点し、かかる状態がキープされる。また、スイッチ132は通電により逆に接点する。詳細は後述するが、これにより「※1」から「※2」のルートに切り替わり、通常のTrトリップ回路が形成されることになる。
図5(イ)は、可搬式簡易トリップ装置1の接続時において、A線3aに事故(F2)が発生した場合のタイムチャートを示した図である。
ここでは、A線保護リレー31aが「使用不可」となり機能しないため、A線3aに発生した事故(F2)は、バックアップリレーである変圧器保護リレー(51P)21が検出する。変圧器保護リレー(51P)21は、0.8秒継続して事故信号を検出すると、トリップ信号を送信する(図2)。
変圧器保護リレー(51P)21から送信されたトリップ信号は、「※1」のルートを通じてA線保護リレー31aが受信して、A線CB32aを遮断することでA線3aをトリップさせる。これにより、変圧器保護リレー(51P)21は、事故が解消したことを検出して復帰する。
<母線事故時>
次に、図1において、発生した事故がA線3a(F2)ではなく、母線4における事故(F1)であった場合を、図4に基づいて説明する。
次に、図1において、発生した事故がA線3a(F2)ではなく、母線4における事故(F1)であった場合を、図4に基づいて説明する。
はじめに、事故を検出した変圧器保護リレー(51P)21が動作して、トリップTT211からA線保護リレー31aのCBロックトリップTT312aにトリップ信号を送信して、A線3aをトリップさせる。しかし、ここではA線3aの事故(F2)ではなく、母線4の事故(F1)であるため、変圧器保護リレー(51P)21からのトリップ信号の送信後も事故は継続する。そのため、変圧器保護リレー(51P)21では、かかる事故の継続により動作を継続し、引き続きトリップTT211からトリップ信号を送信する。
上述の通り、可搬式簡易トリップ装置1の内部では、A線CB32aを遮断することにより、321a,322aの端子で接続するA線CB32aのパレットが接点するので、タイマー(TL)121で整定した時間の経過後、スイッチ133の接点が離れ、スイッチ134が接点する。
したがって、引き続き変圧器保護リレー(51P)21から送信されるトリップ信号は「※2」のルートを伝い、トリップTT212に戻り、図示しない変圧器2の1次側のCB22を遮断して変圧器2をトリップさせる。これにより、変圧器2の内部や母線4に生じた事故についても解消することができる。
なお、ここで、タイマー(TL)121で設定した時間の経過後に「※2」のルートに切り替えられて、変圧器保護リレー(51P)21からのトリップ信号が送信されるため、それまでに、確実にA線3aをトリップさせる必要がある。すなわち、「※1」のルートが動作した時間に、タイマー(TL)121で整定した時間を加えた時間が、A線3aをトリップさせるために必要な時間より大きい必要がある。ただし、あまり大きな値を設定すると、電線路の保護までに要する時間が長くなるため、それぞれの機器に応じた適切な値を設定することが好ましい。
図5(ア)は、可搬式簡易トリップ装置1の接続時において、母線4に事故が発生した場合のタイムチャートを示した図である。
ここでは、母線4に発生した事故(F1)であり、変圧器保護リレー(51P)21が検出する。変圧器保護リレー(51P)21は、0.7秒継続して事故信号を検出すると、トリップ信号を送信する(図2)。
変圧器保護リレー21からのトリップ信号は、初期状態である「※1」のルートを通じてA線保護リレー31aに送信されて、A線CB32aを遮断することでA線3aをトリップする。
しかし、A線CB32aにおける事故(F2)ではなく、母線4における事故(F1)なので、A線3aのトリップ後も事故信号は継続するため、変圧器保護リレー(51P)21の動作は継続する。
ここで、可搬式簡易トリップ装置1におけるトリップ信号のルートは、A線CB32aが作動するまでの時間「0.7秒」に、TL(タイマー)121で設定した値を加算した時間の経過後、「※1」から「※2」のルートに切り替わる。「※2」への切り替え後は、Tr1次CB22にトリップ信号が送信されて、Tr1次CB22が動作して変圧器2および母線4をトリップさせる。これにより、母線4における事故(F1)についても解消することができる。
その後、変圧器保護リレー(51P)21は、母線4における事故(F1)の解消により復帰する。
<リセット操作>
上述のA線事故後または母線事故後の可搬式簡易トリップ装置1では、通常のTrトリップ回路が形成されている。そのため、可搬式簡易トリップ装置1を、再び負荷供給線(A線)の保護リレー3等のバックアップとして使用するためには、リセットボタン14を押下する必要がある。
上述のA線事故後または母線事故後の可搬式簡易トリップ装置1では、通常のTrトリップ回路が形成されている。そのため、可搬式簡易トリップ装置1を、再び負荷供給線(A線)の保護リレー3等のバックアップとして使用するためには、リセットボタン14を押下する必要がある。
具体的には、リセットボタン14の押下により接点し、「Y」が励磁されることで、スイッチ134は接点し、スイッチ133の接点は離れる。さらにスイッチ132は通電により逆に接点し、これにより初期状態に戻ることになる。
以上の通り、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1を用いれば、短時間ロックが必要な場合や、ロックができないような場合であっても、現地における作業が可能になる。また、リレーが不良の場合にも、復旧まで仮復旧を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の可搬式簡易トリップ装置1における第2の実施形態について説明する。図6は、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の構成を示した図である。本実施形態では、負荷供給線に設置した遮断器(CB)のパレットを用いない点で、第1の実施形態と異なる。したがって、図1に示す使用状態を示す図では、ケーブル5をA線CB(遮断器)32aの端子に取り付けることを要しない。
次に、本発明の可搬式簡易トリップ装置1における第2の実施形態について説明する。図6は、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の構成を示した図である。本実施形態では、負荷供給線に設置した遮断器(CB)のパレットを用いない点で、第1の実施形態と異なる。したがって、図1に示す使用状態を示す図では、ケーブル5をA線CB(遮断器)32aの端子に取り付けることを要しない。
はじめに、負荷供給線であるA線3aの保護リレー31aに問題が生じ、可搬式簡易トリップ装置1が取り付けられた状態において、事故が発生した場合の処理を説明する。
本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1は、事故の発生を検知した変圧器保護リレー(51P)21のトリップTT211から送信されるトリップ信号を端子113から取り込む。可搬式簡易トリップ装置1の初期状態では、信号は「※1」のルートを伝って「X」に達し、スイッチ133を接点する。これにより、TTロック151からA線保護リレー31aのCBロックトリップTT312aに信号が送られ、A線CB32aを遮断してA線3aをトリップさせる。
かかる事故がA線3aで発生した事故であって、これにより事故が解消した場合には、変圧器保護リレー(51P)21は復帰する。
一方、可搬式簡易トリップ装置1の内部では、「X」に達することでスイッチ135が接点して「Z」を励磁する。これにより、スイッチ137,138が接点し、TL(タイマー)121が作動する。具体的には、整定された時間の経過後にスイッチ131を接点して「S」を励磁することでスイッチ139を接点する。そうすると「Y」を励磁してスイッチ130の接点が離れ、スイッチ134が接点し、かかる状態がキープされる。また、スイッチ132は通電により逆に接点する。これにより「※1」から「※2」のルートに切り替わり、通常のTrトリップ回路が形成される。
上述の通り、A線3aで発生した事故であった場合には、変圧器保護リレー(51P)21が復帰して終了するが、かかる事故が母線4等で発生した事故である場合には、変圧器保護リレー(51P)21の動作が継続することになる。これにより、通常のTrトリップ回路が形成された可搬式簡易トリップ装置1に、引き続きトリップ信号が送信される。トリップ信号は「※2」のルートを伝い、変圧器保護リレー(51P)21のトリップTT212に戻り、図示しないTr1次CB22を遮断する。これにより、変圧器2をトリップさせることで、母線4で発生した事故についても解消させることができる。その後、変圧器保護リレー(51P)21は、母線4における事故の解消により復帰する。
なお、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1において、A線事故後または母線事故後は通常のTrトリップ回路が形成されているため、可搬式簡易トリップ装置1を、再び負荷供給線(A線)の保護リレー3等のバックアップとして使用するためには、リセットボタン14を押下する必要がある。
具体的には、リセットボタン14の押下により接点し、「Y」が励磁されることで、スイッチ130は接点して、スイッチ134の接点は離れる。また、スイッチ132は通電により逆に接点する。これにより初期状態に戻すことができる。
本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1によれば、負荷供給線に備えるCB(遮断器)のパレット等を用いないことから、現地における取り付けが容易になり、操作性を大幅に向上させることができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の可搬式簡易トリップ装置1における第3の実施形態について説明する。
第1・第2の実施形態では、変圧器2の遠端後備保護である変圧器保護リレー(51P)21が事故を検出した場合に、はじめに保護リレーがロックされた下位の供給線をトリップさせることで、他の健全負荷供給線に影響を与えることなく、全体の保護を図ることとしている。
次に、本発明の可搬式簡易トリップ装置1における第3の実施形態について説明する。
第1・第2の実施形態では、変圧器2の遠端後備保護である変圧器保護リレー(51P)21が事故を検出した場合に、はじめに保護リレーがロックされた下位の供給線をトリップさせることで、他の健全負荷供給線に影響を与えることなく、全体の保護を図ることとしている。
しかし、事故のうち地絡事故については検出が困難であることから、従来においては、下位の供給線の保護リレーが故障等によりロックされた場合には、既設の地絡順序遮断装置(BGF)等の整定変更等により、該当する供給線の順序遮断を一番にするなどの運用を行う必要があった。また、そのために臨時整定票(変更分)を作成,発行,実施する作業に人手がかかるといった問題もあった。
さらに、回線数が少なく、地絡順序遮断装置が設置されていない箇所では、回線を手断させる必要があるため、健全負荷供給線も停電となり、広域における供給支障や故障除去の遅れが生ずるおそれがあった。
そこで、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1では、装置の内部にOVG(地絡過電圧)リレー(64)6を備えて地絡事故を検知して、該当する負荷供給線をトリップさせることができる。
図7は、負荷供給線であるA線3aの保護リレー31aに問題が生じたため、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1を、変圧器保護リレー(51P)21と、A線保護リレー31aと、図示しない変圧器2のPT3次PTT24の端子とに、取り付けて使用するイメージ図である。
第1,第2の実施形態の例では、A線保護リレー31aに障害等が発生してロックされた場合に、A線3aのバックアップリレーとして機能する変圧器保護リレー(51P)21が検知した事故に基づき、A線保護リレー31aにトリップ信号を送信することを可能としたが、本実施形態では、さらに可搬式簡易トリップ装置1が備えるOVGリレー(64)6と、変圧器2の3次側のテストターミナル(PT3次PTT)24とをケーブル5で接続して、地絡事故を検出してA線3aの保護を行うこととする。
図8は、本実施形態における可搬式簡易トリップ装置1の構成を示す図である。ここでは、第2の実施形態の構成を示す図6と異なる点について説明する。
本実施形態においても、変圧器保護リレー(51P)21が検知した「短絡事故」等の事故については、「※1」から「※2」へとルートを切り替えて、トリップ信号を誘導する点では同様である。
一方、変圧器保護リレー(51P)21による検知が困難な「地絡事故」については、遠隔監視制御盤や受電盤等に備える変圧器2の3次側のテストターミナル(PT3次PTT)24に接続したケーブル5から、零相電圧の情報を取り込み、可搬式簡易トリップ装置1の内部に設置したOVGリレー(64)6に伝送する。OVGリレー(64)6では、A線3aにおける事故と判断される場合に、「※3」のルートにより、トリップ信号をA線保護リレー31aに送信してA線3aをトリップさせることができる。なお、変圧器(PT)とOVG(地絡過電圧)リレーの組み合わせ以外にも、変流器(CT)と地絡過電流リレーの組み合わせ等でも実現可能である。
<A線における地絡事故時>
はじめに、A線3aに地絡事故(F2)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
はじめに、A線3aに地絡事故(F2)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
図8において、可搬式簡易トリップ装置1のOVGリレー(64)6は、変圧器2から取り込んだ零相電圧を検知してトリップ信号を送信する。次に、送信されたトリップ信号により、64TL(タイマー)122が作動する。ここで64TL(タイマー)122は、「1秒」の遅延が整定されており、1秒経過後にスイッチ162を接点する。これにより、励磁した「64X」がスイッチ161を接点して「※3」のルートが作られる。
「※3」のルートが作られた時点において、A線3aに発生した地絡事故(F2)は解消していないので、OVGリレー(64)6からのトリップ信号が継続して送信される。トリップ信号は、TTロック152,端子115を経由してA線保護リレー31aに送信されて、A線CB32aを遮断してA線3aをトリップする。
これによりA線3aに発生した地絡事故(F2)は解消し、可搬式簡易トリップ装置1のOVGリレー(64)6も復帰する。
図9(ア)は、可搬式簡易トリップ装置1の接続時において、A線3aに地絡事故(F2)が発生した場合のタイムチャートを示した図である。
ここでは、A線保護リレー31aが「使用不可」となり機能しないため、A線3aに発生した地絡事故(F2)は、可搬式簡易トリップ装置1のOVGリレー(64)6が検出してトリップ信号を送信する。
OVGリレー(64)6から送信されたトリップ信号は、TL(タイマー)122で整定された「1秒」の経過後に作られる「※3」のルートに送信されて、A線CB32aを遮断することでA線3aをトリップさせる。これにより、OVGリレー(64)6は、事故が解消したことを検知して復帰する。
<A線以外の負荷供給線の地絡事故時>
次に、A線以外の負荷供給線に地絡事故(F3)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
次に、A線以外の負荷供給線に地絡事故(F3)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
図7において、B線保護リレー31b,C線保護リレー31cは、地絡方向リレー(DG)等の地絡事故に対する保護リレーであって、事故の検出から仕上がりまでの時間を「0.5秒」とする。これにより、他の供給線であるB線3bで発生した地絡事故(F3)の場合には、64TL(タイマー)122で整定した「1秒」が経過する前に事故が解消することになる。
すなわち、事故の検知から1秒を経過して「※3」のルートが作られた時点において、OVGリレー(64)6からのトリップ信号は継続していないので、A線保護リレー31aへのトリップ信号は送信されない。
これによりB線3bの地絡事故(F3)は解消し、可搬式簡易トリップ装置1のOVGリレー(64)6も復帰する。
図9(イ)は、可搬式簡易トリップ装置1の接続時において、B線3bに地絡事故(F3)が発生した場合のタイムチャートを示した図である。
ここでは、B線3bに発生した地絡事故(F3)は、B線保護リレー31bが検出してB線CB32bにトリップ信号を送信する。B線保護リレー31bの仕上がりまでの時間は「0.5秒」なので、0.5秒後にB線CB32bを遮断してB線3bをトリップさせる。これにより、OVGリレー(64)6は、B線3bにおける事故が解消したことを検出して復帰する。
なお、OVGリレー(64)6から送信されたトリップ信号により、TL(タイマー)122で整定された「1秒」の経過後に「※3」のルートが作られるが、OVGリレー(64)6は、B線3bの事故が解消したことを検出して、0.5秒後に復帰しているので、トリップ信号がOVGリレー(64)6からA線保護リレー31aに送信されることはない。
<母線における地絡事故時>
次に、母線4に地絡事故(F1)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
次に、母線4に地絡事故(F1)が発生した場合における本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1の動作を説明する。
図7において、母線4で発生した地絡事故(F1)により、変圧器2のPT3次側PTT24から零相電圧が検出されるので、OVGリレー(64)6はトリップ信号を送信する。上述の通り「※3」のルートは、64TL(タイマー)122の遅延により1秒後に作られるが、他に保護が行われていない場合には1秒後もトリップ信号は継続しており、A線保護リレー31aにトリップ信号が送信されて、A線CB32aを遮断してA線3aをトリップする。
なお、下位の供給線に地絡順序遮断装置(BGF)が設置されているような場合には、地絡順序遮断装置が起動して順序遮断する。ただし、地絡順序遮断装置がない箇所については手断が必要となる。
本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1によれば、検出が困難な地絡事故についてもバックアップ保護が可能となるので、従来は人手によっていた整定変更が不要になるという効果を奏する。また、作業側ではプラグ等による接続を行うだけでよいので、作業効率が大幅に向上する。
さらに、本実施形態の可搬式簡易トリップ装置1において、電圧の動作値を整定基準である30Vに、タイマーの遅延設定を地絡方向リレー(DG)の仕上がり0.5秒と協調が可能な1秒に、それぞれ固定することで、取り付けに際して必要な可搬式簡易トリップ装置1の整定変更が不要になり、利便性を向上させることができる。
以上の通り、本発明の可搬式簡易トリップ装置によれば、接続する保護リレーの動作条件に応じて、トリップ信号の送信タイミングを規定するタイマーの整定値を自在に変更することができるので、いろいろな種類の保護リレーのバックアップとして用いることができる。
1 可搬式簡易トリップ装置
2 変圧器
3a A線
3b B線
3c C線
4 母線
5 ケーブル
6 OVG(地絡過電圧)リレー(64)
14 リセットボタン
21 変圧器保護リレー(51P)
22 Tr1次CB
23 Tr2次CB
24 PT3次PTT
31a A線保護リレー
31b B線保護リレー
31c C線保護リレー
32a A線CB
32b B線CB
32c C線CB
111,112,113,114,115,116,117,321a,322a 端子
121,122 タイマー(TL)
130,131,132,133,134,135,136,137,138,139 スイッチ
151,152 TTロック
211,212 トリップTT
311a,312a CBロックトリップTT
313a,314a Ry一括ロックトリップTT
S,X,Y,Z コイル
2 変圧器
3a A線
3b B線
3c C線
4 母線
5 ケーブル
6 OVG(地絡過電圧)リレー(64)
14 リセットボタン
21 変圧器保護リレー(51P)
22 Tr1次CB
23 Tr2次CB
24 PT3次PTT
31a A線保護リレー
31b B線保護リレー
31c C線保護リレー
32a A線CB
32b B線CB
32c C線CB
111,112,113,114,115,116,117,321a,322a 端子
121,122 タイマー(TL)
130,131,132,133,134,135,136,137,138,139 スイッチ
151,152 TTロック
211,212 トリップTT
311a,312a CBロックトリップTT
313a,314a Ry一括ロックトリップTT
S,X,Y,Z コイル
Claims (4)
- 故障状態にない上位の電線路の保護リレーと、故障状態にある下位の電線路の保護リレーとに接続して、上位の電線路と下位の電線路の保護を行う可搬式簡易トリップ装置であって、
前記上位の電線路の保護リレーが電線路における事故を検知した際に送信するトリップ信号により、該上位の電線路をトリップさせる第1の回路と、
該トリップ信号を、前記故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、該下位の電線路をトリップさせる第2の回路と、を備え、
初期状態では、該第2の回路が動作するように設定されており、
該第2の回路が動作した後に、前記第1の回路が動作する状態に切り替わることを特徴とする可搬式簡易トリップ装置。 - 前記第2の回路が動作する状態から、前記第1の回路が動作する状態への切り替えを行うタイマーを備え、
該タイマーは、該第2の回路が動作した後に計時を開始し、前記下位の電線路をトリップさせるのに必要な時間の経過後に、該第1の回路が動作する状態に切り替えることを特徴とする請求項1記載の可搬式簡易トリップ装置。 - 前記上位の電線路の保護リレーが検知する事故は短絡事故であって、
可搬式簡易トリップ装置には、該上位の電線路と接続して、電線路における地絡事故を検知してトリップ信号を送信する保護リレーを備え、
該トリップ信号を、前記故障状態にある下位の電線路の保護リレーに誘導して、該下位の電線路をトリップさせる第3の回路をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の可搬式簡易トリップ装置。 - 電線路における地絡事故を検知した場合に、前記第3の回路が動作する状態に切り替えるタイマーを備え、
前記故障状態にある保護リレーが設置された下位の電線路を除く他の下位の電線路には、該電線路の地絡事故を検知してトリップ指令を行う保護リレーが設置されており、
該タイマーは、前記他の下位の電線路に設置された保護リレーが該電線路をトリップさせるのに必要な時間の経過後に、該第3の回路が動作する状態に切り替えることを特徴とする請求項3に記載の可搬式簡易トリップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009240899A JP2011087450A (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 可搬式簡易トリップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009240899A JP2011087450A (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 可搬式簡易トリップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011087450A true JP2011087450A (ja) | 2011-04-28 |
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ID=44079992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009240899A Pending JP2011087450A (ja) | 2009-10-19 | 2009-10-19 | 可搬式簡易トリップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011087450A (ja) |
-
2009
- 2009-10-19 JP JP2009240899A patent/JP2011087450A/ja active Pending
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