≪第1実施形態≫
以下、図面に基づいて、本実施形態に係る予防安全システムについて説明する。
図1は、第1実施形態に係る予防安全システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る予防安全システムは、車両の外部に設置されるサーバ100と、車両に搭載される車載装置200と、歩行者により携帯される携帯端末300と、から構成される。サーバ100と車載装置200、およびサーバ100と携帯端末300は、それぞれ相互に通信可能となっており、データの授受を行うことできる。
まず、サーバ100について説明する。サーバ100は、車両の外部に設置され、図1に示すように、通信装置110と、サーバコントローラ120と、地図情報データベース130と、地図データ生成装置140とを備える。
通信装置110は、車載装置200および携帯端末300からそれぞれの位置情報を受信し、サーバコントローラ120に送信する。また、通信装置110は、携帯端末300の位置情報と、サーバコントローラ120から送信された見通しの悪い地点が存在するエリアの地図データとを、車載装置200に送信する。さらに、通信装置110は、車載装置200の位置情報と、サーバコントローラ120から送信された見通しの悪い地点が存在するエリアの地図データとを、携帯端末300に送信する。
地図情報データベース130は、地図に関する各種データを保有する。例えば、地図情報データベース130は、交差点や施設内の一地点を示すノードなど地図上の所定の地点を示す点データ、道路リンクや線路を示すリンクなど地図上の所定の線を示す線データ、および観光施設などの地図上の所定の区域(エリア)を示す面データを保有する。また、地図情報データベース130は、後述する地図データ生成装置140により生成された見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアの地図データも保有する。また、地図情報データベース130には、この他、地図上の建物の面積データや、建物に対応する電話番号データなどの各種データを保有している。
地図データ生成装置140は、見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアを特定エリアとして特定し、特定された特定エリアのデータを生成する。地図データ生成装置140は、図示しない処理装置を備え、地図情報データベース130から点データ、線データ、および面データなどの各データを特定するデータ特定機能、見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアを特定するための条件を取得する条件取得機能、および該条件に従い、点データ、線データ、および面データを用いて、見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアである特定エリアに関するエリアデータを生成する生成機能を有する。なお、各機能の詳細は、地図データ生成装置140により特定エリアを特定する方法を説明する際に、併せて説明する。また、地図データ生成装置140は、説明の便宜のため、サーバコントローラ120と分離した装置としたが、これに限定されるものではなく、サーバコントローラ120が地図データ生成装置140の各機能を備える構成としてもよい。
本実施形態のサーバコントローラ120は、車載装置200または携帯端末300が特定エリアに存在するか否かを判断するためのプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備える。なお、動作回路としては、CPUに代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。
サーバコントローラ120は、ROMに格納されたプログラムをCPUで実行することで、範囲指定機能、判断機能を実現する。以下において、サーバコントローラ120が備える各機能について説明する。
範囲指定機能は、車載装置200の位置情報に基づいて、車載装置200の位置を中心とした地図上の所定の範囲を車両範囲として指定する。また、同様に、範囲指定機能は、携帯端末300の位置情報に基づいて、携帯端末300の位置を中心とした地図上の所定の範囲を端末範囲として指定する。なお、これらの範囲指定機能としては必ずしも車載装置200、携帯端末300の現在位置を中心とした所定範囲に限られるのではなく、車載装置200、携帯端末300の位置情報を基準とした地図上の所定範囲を指定できるものであれば良い。
判断機能は、地図データ生成装置140により特定された特定エリアと、車載装置200または携帯端末300の位置情報とに基づいて、車載装置200または携帯端末300が特定エリアに存在しているか否かを判断する。
次に、車載装置200について説明する。車載装置200は、例えば、車両に搭載されたナビゲーション装置であり、図1に示すように、車載通信装置210、車載装置用コントローラ220、車載装置用GPS(Global Positioning System)230、ディスプレイ240、およびスピーカ250を備える。
車載通信装置210は、車載装置用コントローラ220から送信された自車両の位置情報を、サーバ100に送信する。また、車載通信装置210は、サーバ100から、特定エリアのデータ、および携帯端末300の位置情報を受信し、車載装置用コントローラ220に送信する。
車載装置用GPS230は、図示しないGPSアンテナを介して、測位衛星から発信される電波を受信することで、自車両の現在位置を取得する。そして、車載装置用GPS230は、取得した自車両の現在位置を、車載装置用コントローラ220に送信する。
車載装置用コントローラ220は、自車両周辺の特定エリア内に存在する携帯端末300の存在を車両の運転者に提示するためのプログラムが格納されたROMと、このROMに格納されたプログラムを実行する動作回路としてのCPUと、アクセス可能な記憶装置として機能するRAMとを備える。そして、ROMに格納されたプログラムをCPUで実行することで、判断機能および判定機能を有する。
車載装置用コントローラ220の判断機能は、サーバ100から受信した特定エリアと、自車両の位置情報とに基づいて、特定エリア内に自車両が存在するか否かを判断する。
車載装置用コントローラ220の判定機能は、自車両の位置情報と、自車両周辺の特定エリア内に存在する携帯端末300の位置情報とに基づいて、携帯端末300の存在を車両の運転者に提示する必要があるか判定する。例えば、判定機能は、携帯端末300と車載装置200との間の距離が所定値以下であり、自車両の進行方向に携帯端末300が存在すると判断した場合は、自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の存在を車両の運転者に提示する必要があると判定する。
車載装置用ディスプレイ240は、例えば、自車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の位置を、車載装置用ディスプレイ240が備える画面上に表示することで、自車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を、車両の運転者に提示する。また、車載装置用スピーカ250は、自車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300の位置情報などに基づく情報を音声として出力することで、自車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を、車両の運転者に提示する。これにより、自車両周辺の見通しが悪い地点が存在するエリアに、歩行者が存在することを、運転者に認識させることができ、運転者による安全な運転を支援することができる。
なお、車両の運転者に、自車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を提示する方法は、車載装置用ディスプレイ240および車載装置用スピーカ250による提示に限られず、例えば、運転者が着座するシートを振動させることで、自車両周辺に歩行者が存在することを、車両の運転者に知らせることができる。
次に、携帯端末300について説明する。携帯端末300は、例えば、歩行者に携帯される携帯電話機などの端末装置であり、車載装置200と同様の構成を備える。すなわち、携帯端末300は、図1に示すように、携帯端末用通信装置310、携帯端末用コントローラ320、携帯端末用GPS330、携帯端末用ディスプレイ340、および携帯端末用スピーカ350を備える。
携帯端末用通信装置310は、携帯端末300の位置情報をサーバ100に送信し、サーバ100から、特定エリアのデータおよび車載装置200の位置情報を受信する。
携帯端末用GPS330は、車載装置用GPS230と同様に、携帯端末300の位置情報を取得し、携帯端末用コントローラ320に送信する。
携帯端末用コントローラ320は、車載装置用コントローラ220と同様に、ROMと、CPUと、RAMとを備え、判断機能および判定機能を実現する。携帯端末用コントローラ320の判断機能は、車載装置用コントローラ220の判断機能と同様に、特定エリア内に携帯端末300が存在するか否かを判断する。また、携帯端末用コントローラ320の判定機能は、車載装置用コントローラ220の判定機能と同様に、車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要があるか否かを判定する。
携帯端末用ディスプレイ340は、例えば、携帯端末300周辺の特定エリアのデータを含む道路地図情報と、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の位置情報とを、携帯端末用ディスプレイ340が備える画面上に表示することで、携帯端末300周辺の特定エリアを走行する車載装置200を搭載した車両の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する。また、携帯端末用スピーカ350は、携帯端末300周辺の特定エリアのデータと、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の位置情報とに基づいた情報を、音声として出力することで、携帯端末300周辺の特定エリアを走行する車載装置200を搭載した車両の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する。これにより、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の見通しの悪い地点が存在するエリアを走行する車載装置200を搭載した車両の存在を認識させることができ、歩行者に車両の接近を知らせることができる。
次に、図2を参照して、サーバ100が備える地図データ生成装置140により、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定エリアとして特定し、この特定エリアのデータを生成する方法について説明する。図2は、見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアの地図データの作成方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態においては、見通しの悪い地図上のエリアの一例として、住宅地、スクールゾーン、駅前商業地、および観光商業地を特定エリアとして特定する場面例について説明するが、見通しの悪い地図上のエリアは、上記エリアに特定されず、適宜設定できる。
まず、住宅地を特定する方法を、図3および図4を参照して、図2のフローチャートに沿って説明する。ここで、図3および図4は、住宅地を所定のエリアとして特定する方法を説明するための図である。
まず、ステップS101では、地図データ生成装置140のデータ特定機能により、例えば、地図上の任意の範囲が、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定するための範囲である対象範囲として抽出され、地図情報データベース120が保有する点データ、線データ、および面データなどの各種データのうち、対象範囲における点データ、線データ、および面データなどの各種データが特定される。
次に、ステップS102では、地図データ生成装置140の条件取得機能により、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定するための条件が取得される。例えば、住宅地を特定する場合、住宅地は、住宅密集地区であり、かつ、幹線道路に沿っておらず、かつ、信号機がある交差点の周辺ではないという条件を満たすエリアとして定義されており、条件取得機能は、これらの条件を、地図情報データベース130から取得する。ここで、住宅密集地区とは、任意の地区(区域)内の面積のうち建物の占める面積が所定値以上となる地区をいう。
次に、ステップS103では、地図データ生成装置140の生成機能により、ステップS102で取得された条件に従い、対象範囲内における線データが、地図情報データベース130から取得される。例えば、住宅地を特定する場合には、幹線道路に沿っていないエリアを特定するために、図3の(A)に示すように、道路種別が幹線道路である道路リンク(線データa)が抽出される。ここで、幹線道路としては、高速道路、国道、都道府県道などの道路が挙げられるが、これに限定するものではなく、例えば、歩道が車道に併設されている道路であってもよい。
ステップS104では、生成機能により、ステップS103で取得された線データが補正される。例えば、住宅地を特定する場合には、幹線道路を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、図3の(A’)に示すように、ステップS103で取得された幹線道路の道路リンク(線データa)が、幹線道路から所定範囲内(例えば、幹線道路から数メートルの範囲内)に補正される。これにより、幹線道路(線データa’)が特定される。
ステップS105では、生成機能により、ステップS102で取得された条件に従い、地図情報データベース130から、対象範囲内における面データが取得される。例えば、住宅地を特定する場合、住宅密集地区を特定するために、図3の(B)に示すように、全ての道路の道路リンクを抽出し、抽出された道路リンクにより包囲されるエリアが区画エリアとして取得される。次いで、生成機能により、地図情報データベース130に記憶されている建物の面積データに基づいて、取得された区画エリア内における建物の面積の占有率が面積占有率として求められる。生成機能は、求めた面積占有率が所定値以上(例えば、50%以上)となる区画エリア(面データb)を住宅密集地区として取得する。
ステップS106では、生成機能により、ステップS105で取得された面データが補正される。例えば、住宅地を特定する場合、ステップS105で取得された住宅密集地区(面データ)を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS105で取得された住宅密集地区(面データb)が、図3の(B’)に示すように、所定範囲(例えば、区画エリアの周囲を数メートル)だけ拡幅した面データb’に補正される。これにより、住宅密集地区(面データb’)が特定される。
次に、ステップS107では、生成機能により、ステップS102で取得された条件に従い、地図情報データベース130から、対象範囲内における点データが取得される。例えば、住宅地を特定する場合、信号機がある交差点の周辺ではないエリアを特定するために、図3の(C)に示すように、信号機がある交差点のノード(点データc)が取得される。
ステップS108では、生成機能により、ステップS107で取得された点データが補正される。例えば、住宅地を特定する場合、この交差点の周辺にいる歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS107で取得された信号機がある交差点のノード(点データc)が、図3の(C’)に示すように、所定範囲(例えば、信号機がある交差点のノードを中心として数メートル)の円形の点データc’に補正される。これにより、信号機がある交差点の周辺のエリア(点データc’)が特定される。
ステップS109では、生成機能により、ステップS102で取得された条件を満たすエリアが、見通しの悪い地点が存在する特定エリアとして特定される。例えば、住宅地を特定する場合、住宅密集地区であり、かつ、幹線道路に沿っておらず、かつ、信号機がある交差点の周辺ではないという住宅地を特定するための条件を満たすよう、図4に示すように、ステップS104で取得された図4の(A’)に示す幹線道路(線データa’)と、ステップS106で取得された図4の(B’)に示す住宅密集地区(面データb’)と、ステップS108で取得された図4の(A’)に示す信号機がある交差点周辺(点データc’)とが組み合わされる。具体的には、住宅密集地区であり、かつ、幹線道路に沿っておらず、かつ、信号機がある交差点の周辺ではないという住宅地を特定するための条件を満たす下記式(1)で示されるエリアが、図4の(D)に示す見通しの悪い地点が存在する住宅地(d)として特定される。
ステップS110では、歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS109で特定されたエリアについて補正が行われる。そして、ステップS111では、ステップS110で補正された特定エリアのデータが、地図情報データベース130に格納される。ここで、地図データ生成装置140により生成される特定エリアのデータは、点データ、線データ、および面データのうち少なくとも1つのデータから生成される。ここで、点データ、線データ、および面データは、例えば、道路リンクやノードなどのデータであり、道路形状などのデータと比べて、簡素化されたデータである。そのため、特定エリアのデータを、点データ、線データ、および面データで構成することで、後述するように、この特定エリアのデータを用いた予防安全システム全体において、データの保有負荷および通信負荷が軽減される。
なお、上述した、住宅地を特定するための条件は一例であり、適宜決定してよい。例えば、住宅地を特定するための条件を、住宅密集地区であり、かつ、幹線道路に沿っていないとの条件としてもよい。すなわち、住宅密集地区(面データb’)であり、かつ、幹線道路(線データa’)ではないエリアが、見通しの悪い地点が存在する住宅地(d)として特定される。この場合、信号機がある交差点ノード(点データ)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する住宅地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
また、例えば、住宅地を特定するための条件を、一般道路または細街路である、または、信号機がない交差点から所定範囲内であるという条件としてもよい。ここで、本実施形態においては、細街路とは、幹線道路以外の道路のうち道路幅員が所定値以下の道路を、一般道路とは、幹線道路以外の道路のうち細街路以外の道路をいうが、これに限定されるものではなく、一般道路または細街路は、歩道が併設されていない道路としてもよい。
ここで、住宅地を特定するための条件を、一般道路または細街路である、または、信号機がない交差点から所定範囲内であるという条件とした場合、図示しないが、対象範囲内における一般道路および細街路の道路リンク(線データ)を、地図情報データベース130から取得し、携帯端末300のGPS誤差を考慮して、取得された一般道路および細街路の道路リンク(線データ)を、一般道路および細街路から所定範囲内の線データに補正する。また、対象範囲内における信号機がない交差点のノード(点データ)を、地図情報データベース130から取得し、交差点周辺を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、取得された信号機がない交差点ノード(点データ)を、信号機がない交差点から所定範囲内の点データに補正する。そして、一般道路および細街路である、または、信号機がない交差点から所定範囲内のエリアを、見通しの悪い地点が存在する住宅地として特定してもよい。この場合、住宅密集地区(面データ)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する住宅地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
また、住宅地を特定するための条件を、一般道路または細街路に沿っている、かつ、信号機がない交差点から所定の範囲内であるという条件として、一般道路および細街路であり、かつ、信号機がない交差点から所定範囲内のエリアを、見通しの悪い地点が存在する住宅地として特定してもよい。この場合も、住宅密集地区(面データ)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する住宅地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
さらに、住宅地を特定するための条件である住宅密集地区(面データb)を特定する際に、上述したように道路リンクに基づいて区画エリアを取得するのではなく、道路上のノードを繋ぐことにより区画エリアを取得し、この区画エリア内の建物の面積占有率が所定値以上であるかを判断することで、住宅密集地区(面データb)を特定してもよい。この場合、道路リンク(線データ)を取得し、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する住宅地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
なお、本実施形態において、ステップS104、ステップS106、ステップ108、およびステップS110において、携帯端末300のGPS誤差などを考慮して、各データを補正することで、地図データ生成装置140により生成される特定エリアのデータの有用性を向上させているが、ステップS104、ステップS106、ステップ108、およびステップS110における処理を省略してもよい。これにより、見通しの悪い地点が存在するエリアである特定エリアを特定する際の処理負担を軽減することができる。また、処理の順番は、図2のフローチャートに示した順番に限定されず、線データ、面データ、および面データの取得の順序を適宜変更してもよい。
次に、スクールゾーンを特定する方法について説明する。ここで、図5および図6は、スクールゾーンを特定する方法を説明するための図である。以下においては、図5および図6を参照し、図2に示すフローチャートに沿って、スクールゾーンを特定する方法について説明する。
まず、ステップS101では、例えば、学校施設周辺の任意のエリアが、スクールゾーンを特定するための対象範囲として抽出され、対象範囲内の点データ、線データ、および面データが、データベース130から取得される。そして、ステップS102では、スクールゾーンを特定するための条件が地図情報データベース130から取得される。ここで、スクールゾーンは、例えば、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、住宅密集地区であり、かつ、一般道路または細街路であるとの条件を満たすエリアとして定義され、これらの条件が取得される。
次に、ステップS103では、一般道路または細街路を特定するために、図5の(A)に示すように、対象範囲内において、一般道路または細街路の道路リンク(線データa)が、地図情報データベース130から取得される。
ステップS104では、一般道路および細街路を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS103で取得された一般道路または細街路の道路リンク(線データa)が、図5の(A’)に示すように、一般道路または細街路から所定範囲内(例えば、道路から数メートルの範囲内)に補正される。これにより、一般道路または細街路(線データa’)が特定される。
ステップS105では、住宅密集地区を特定するために、図5の(B)に示すように、対象範囲内における全ての道路の道路リンク(線データ)が地図情報データベース130から抽出され、抽出された道路リンクにより包囲されるエリアが区画エリアとして取得される。そして、地図情報データベース130に記憶されている建物の面積データに基づいて、抽出された区画エリアのうち、区画エリア内の建物の面積占有率が所定値以上(例えば、50%以上)となる区画エリアが住宅密集地(面データb)として取得される。
ステップS106では、区画エリア内を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS105で取得された住宅密集地(面データb)が、図5の(B’)に示すように、所定範囲(例えば、区画エリアを周囲方向に数メートル)だけ拡幅した面データb’に補正される。これにより、住宅密集地区(面データb’)が特定される。
次に、ステップS107では、学校施設の通用門から所定範囲内のエリアを特定するため、図5の(C)に示すように、対象範囲における学校施設の通用門地点(点データc)が、地図情報データベース130から取得される。そして、ステップS108では、学校施設の通用門地点(点データc)が、図5の(C’)に示すように、学校施設の通用門地点(点データc)を中心とした所定範囲内(例えば、学校施設の通用門地点を中心として半径数百メートルの範囲内)の円形の点データc’に補正される。これにより、学校施設の通用門から所定範囲内のエリア(点データc’)が特定される。
ステップS109では、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、住宅密集地区であり、かつ、一般道路または細街路であるとのスクールゾーンを特定するための条件を満たすエリアが、特定エリアとして特定される。すなわち、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、住宅密集地区であり、かつ、一般道路または細街路であるとのスクールゾーンを特定するための条件を満たすよう、図6に示すように、ステップS104で取得された図6の(A’)に示す一般道路または細街路(線データa’)と、ステップS106で取得された図6の(B’)で示す住宅密集地区(面データb’)と、ステップS108で取得された図6の(C’)に示す学校施設の通用門から所定範囲内のエリア(点データc’)とが組み合わされる。具体的には、図6に示す(D)のように、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、住宅密集地区であり、かつ、一般道路または細街路であるとのスクールゾーンを特定するための条件を満たす下記式(2)で示されるエリアが、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)として特定される。
ステップS110では、歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS109で特定された見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)が補正される。そして、ステップS111では、補正された見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)の地図データが、地図情報データベース130に記憶される。
なお、上述した、スクールゾーンを特定するための条件は一例であり、適宜決定してよい。例えば、スクールゾーンを特定するための条件を、一般道路または細街路であり、かつ、住宅密集地区であるとの条件としてもよい。すなわち、一般道路または細街路(a’)であり、かつ、住宅密集地区(b’)であるエリアが、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)として特定される。この場合、学校施設の通用門地点(点データ)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーンを特定する際の処理負担を軽減させることができる。
また、例えば、スクールゾーンを特定するための条件を、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、一般道路または細街路であるとの条件としてもよい。すなわち、一般道路または細街路(線データa’)であり、かつ、学校施設の通用門から所定範囲内のエリア(点データc’)が、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)として特定される。この場合、住宅密集地区(面データb)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーンを特定する際の処理負担を軽減させることができる。
さらに、例えば、スクールゾーンを特定するための条件を、学校施設の通用門から所定範囲内であり、かつ、住宅密集地区という条件としてもよい。すなわち、住宅密集地区(b’)、かつ、学校施設の通用門から所定範囲内のエリア(c’)が、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーン(d)として特定される。この場合、一般道路または細街路の道路リンク(線データa)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在するスクールゾーンを特定する際の処理負担を軽減させることができる。
次に、駅前商業地を特定する方法について説明する。ここで、図7および図8は、駅前商業地を特定する方法を説明するための図である。以下においては、図7および図8を参照して、図2に示すフローチャートに沿って、駅前商業地を特定する方法について説明する。
まず、ステップS101では、例えば、駅施設周辺の任意のエリアが、駅前商業地を特定するための対象範囲として抽出され、対象範囲内の点データ、線データ、および面データが、データベース130から取得される。そして、ステップS102では、駅前商業地を特定するための条件が、地図情報データベース130から取得される。ここで、駅前商業地は、例えば、駅施設から所定範囲内または線路から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの条件を満たすエリアとして定義され、これらの条件が取得される。ここで、商業店舗密集地区とは、例えば、任意の地区(区域)内の面積のうち商業店舗を含む法人建物が占める面積が所定値以上となる地区をいう。
ステップS103では、線路から所定範囲内であるエリアを特定するために、図7の(A)に示すように、対象範囲内において、線路を示すリンク(線データa)が、地図情報データベース130から取得される。
ステップS104では、ステップS103で取得された線路を示すリンク(線データa)が、図7の(A’)に示すように、線路から所定範囲(例えば、線路から数百メートルの範囲内)のエリア(線データa’)に補正される。これにより、線路から所定範囲内のエリア(線データa’)が特定される。
ステップS105では、商業店舗密集地区を特定するために、図7の(B)に示すように、全ての道路の道路リンクが対象範囲内において抽出され、抽出された道路リンクにより包囲されたエリアが区画エリアとして取得される。
ここで、商業店舗密集地区を特定する際には、生成機能により、地図情報データベース130から、地図上の建物に対応する電話番号データが取得される。そして、生成機能は、地図上の建物に対応する電話番号データに基づいて、電話番号データが商業店舗を含む法人建物に対応する電話番号データであるか否かを判断し、地図上の建物が商業店舗を含む法人建物であるか否かを特定する。具体的には、地図情報データベース130に保有されている電話番号データは、例えば、電話番号に加えて、その電話番号が個人又は法人(商業店舗を含む)のものであるかを示す種別情報を有するものである。さらに、電話番号データは、電話番号に関連付けて、電話番号を有する個人又は法人の所在地(居住地)の位置情報(例えば、住所情報、又は緯度経度情報)を有している。そのため、生成機能は、例えば、区画エリア内の建物の位置情報に基づいて、区画エリア内に存在する建物の位置情報に関連付けられた電話番号を取得し、取得した電話番号に関連付けられた個人又は法人(商業店舗を含む)の種別情報に基づいて、区画エリア内の建物に対応する電話番号が法人(商業店舗を含む)の電話番号であるか否かを判断することができる。これにより、生成機能は、地図上の建物に対応する電話番号が法人(商業店舗を含む)の電話番号である場合には、この地図上の建物は商業店舗を含む法人建物であると特定することができる。そして、生成機能は、区画エリアにおける商業店舗を含む法人建物の面積占有率が所定値以上となる区画エリアを商業店舗密集地区(面データb)として特定することができる。
ステップS106では、商業店舗密集地区内を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS105で抽出された商業店舗密集地区(面データb)が、図7の(B’)に示すように、所定の大きさ(例えば、面データbを周囲方向に数メートル程度)だけ拡幅された面データb’に補正される。これにより、商業店舗密集地区(面データb’)が特定される。
次に、ステップS107では、駅施設から所定範囲内のエリアを特定するため、図7の(C)に示すように、駅施設の中央地点を示すノード(点データc)が、対象範囲において取得される。そして、ステップS108では、駅施設の中央地点を示すノード(点データc)が、図7の(C’)に示すように、駅施設の中央地点のノードを中心とした所定範囲内(例えば、駅施設の中央地点を中心とした半径数百メートルの範囲内)の円形のエリア(面データc’)に補正される。これにより、駅施設から所定範囲内のエリア(面データc’)が特定される。
ステップS109では、駅施設から所定範囲内または路線から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの駅前商業地を特定するための条件を満たすエリアが、特定エリアとして特定される。すなわち、駅施設から所定範囲内または路線から所定範囲内であり、かつ、商業店舗が密集しているとの駅前商業地を特定するための条件を満たすよう、図8に示すように、ステップS104で取得された図8の(A’)に示す線路から所定範囲内のエリア(線データa’)と、ステップS106で取得された図8の(B’)に示す商業店舗密集地区(面データb’)と、ステップS108で取得された図8の(C’)に示す駅施設から所定範囲内のエリア(点データc’)とが組み合わされる。具体的には、図8の(D)に示すように、駅施設から所定範囲内または路線から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの駅前商業地を特定するための下記式(3)で示す条件を満たすエリアが、見通しの悪い地点が存在する駅前商業地(d)として特定される。
ステップS110では、歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS109で特定された見通しの悪い地点が存在する駅前商業地が補正される。そして、ステップS111では、補正された見通しの悪い地点が存在する駅前商業地の地図データが生成され、地図情報データベース130に記憶される。
なお、上述した、駅前商業地を特定するための条件は一例であり、適宜決定してよい。例えば、駅前商業地を特定するための条件を、線路から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの条件としてもよい。すなわち、線路から所定範囲内のエリア(線データa’)であり、かつ、商業店舗密集地区(面データb’)であるエリアが、見通しの悪い地点が存在する駅前商業地(d)として特定される。この場合、駅施設の中央地点(点データc)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する駅前商業地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
また、例えば、駅前商業地を特定するための条件を、駅施設から所定の範囲内の道路であるという条件としてもよい。すなわち、対象範囲内における全ての道路の道路リンク(線データ)を地図情報データベース130から抽出し、歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、抽出された道路リンクを、道路から所定範囲内(例えば、道路から数メートルの範囲内)の線データに補正する。そして、補正された道路から所定範囲内のエリア(線データ)であり、かつ、駅施設から所定範囲内のエリア(点データc’)を、見通しの悪い地点が存在する駅前商業地(d)として特定してもよい。この場合、商業店舗密集地区(面データb)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する観光商業地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
さらに、例えば、駅前商業地を特定するための条件を、駅施設から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの条件としてもよい。例えば、駅施設の中央地点(点データc)を中心として、駅施設の中央地点から半径数十メートル〜数百メートルの範囲内のエリア(点データc’)を取得し、このエリア内おける商業店舗の面積占有率が、所定値以上の場合に、このエリアを、駅前商業地(d)として特定してもよい。また、例えば、駅施設から所定範囲内のエリア(点データc’)、かつ、商業店舗密集地区(面データb’)を、駅前商業地(d)として特定してもよい。これらの場合、線路を示すリンク(線データa)を取得、補正しないため、見通しの悪い地点が存在する駅前商業地を特定する際の処理負担を軽減させることができる。
次に、観光商業地を特定する方法について説明する。ここで、図9および図10は、観光商業地を特定する方法を説明するための図である。以下においては、図9および図10を参照して、観光商業地を特定する方法について説明する。なお、駅前観光地は、観光施設(面データa)と商業店舗密集地区(面データb)とに基づいて特定されるため、線データを取得・補正するステップS102,103、および点データを取得・補正するステップS106,107については説明を省略する。
まず、ステップS101では、例えば、観光地周辺の任意のエリアが、観光商業地を特定するための対象範囲として抽出され、対象範囲内の点データ、線データ、および面データが取得される。そして、ステップS102では、観光商業地を特定するための条件が、地図情報データベース130から取得される。ここで、観光商業地は、例えば、観光施設から所定の範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの条件を満たすエリアとして定義され、これらの条件が取得される。
ステップS105では、観光施設から所定の範囲内であるというエリアを特定するため、図9の(A)に示すように、対象範囲内における観光施設(面データa)が、地図情報データベース130から抽出される。
また、ステップS105では、商業店舗密集地区を特定するために、図9の(B)に示すように、対象範囲内における道路リンクが、地図情報データベース130から抽出され、抽出された道路リンクにより包囲されるエリアが区画エリアとして取得される。そして、地図情報データベース130に記憶されている建物に対応する電話番号データに基づいて、区画エリア内の建物が商業店舗であるか否かが特定される。そして、区画エリア内における商業店舗の面積占有率が所定値以上(例えば、50%以上)となる区画エリアが商業店舗密集地区(面データb)として取得される。
ステップS106では、観光施設から所定範囲内のエリアを特定するため、ステップS105で取得された観光施設(面データa)が、図9の(A’)に示すように、観光施設から所定範囲(例えば、観光施設の周囲を数百メートル)拡幅したエリア(面データa’)に補正される。これにより、観光施設から所定範囲内のエリア(面データ’)が特定される。
さらに、ステップS106では、商業店舗密集地区を歩行する歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS105で取得された商業店舗密集地区(面データb)が、図9の(B’)に示すように、所定範囲(例えば、商業店舗密集地区を周囲方向に数メートル)だけ拡幅したエリア(面データb’)に補正される。これにより、商業店舗密集地区(面データb’)が特定される。
ステップS109では、観光施設から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの観光商業地を特定するための条件を満たすエリアが、特定エリアとして特定される。すなわち、観光施設から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの観光商業地を特定するための条件を満たすよう、図10に示すように、ステップS106で取得された図10の(A’)に示す観光施設から所定範囲内のエリア(面データa’)と、同じくステップS106で取得された図10の(B’)に示す商業店舗密集地区(面データb’)とが組み合わされる。具体的には、図10の(C)に示すように、観光施設から所定範囲内であり、かつ、商業店舗密集地区であるとの観光商業地を特定するための下記式(4)で示す条件を満たすエリアが、見通しの悪い地点が存在する観光商業地(c)として特定される。
ステップS110では、歩行者が携帯する携帯端末300のGPS誤差を考慮して、ステップS109で特定された見通しが悪い地点が存在する観光商業地が補正される。そして、ステップS111では、補正された見通しの悪い地点が存在する観光商業地の地図データが生成され、地図情報データベース130に記憶される。
なお、上述した観光商業地を特定するための条件は一例であり、適宜決定してよい。
次に、図11および図12を参照して、第1実施形態の予防安全処理について説明する。ここで、図11および図12は、第1実施形態の予防安全処理を示すフローチャートである。予防安全処理は、地図データ生成装置140により生成された見通しの悪い地点が存在する地図上のエリアである特定エリアの地図データを用いて、車載装置200を搭載する車両の運転者に、車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を提示し、また、携帯端末300を携帯する歩行者に、歩行者周辺の特定エリアを走行する車載装置200を搭載した車両の存在を提示する。以下において、車載装置200を搭載する車両の運転者に、車両周辺の特定エリアを歩行する歩行者の存在を提示する場合と、携帯端末300を携帯する歩行者に、歩行者周辺の特定エリアを走行する車両の存在を提示する場合とに分けて説明する。
まず、図11を参照して、車載装置200を搭載する車両の運転者に、車両周辺の特定エリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を提示する場合について説明する。ステップS201では、車載装置200の位置情報と携帯端末300の位置情報とが、サーバ100により、通信装置110を介して受信される。ここで、車載装置200においては、車載装置用GPS230により車載装置200の位置情報が所定周期で取得され、車載通信装置210を介して、車載装置200の位置情報がサーバ100に所定周期で送信される。また、同様に、携帯端末300においても、携帯端末用GPS330により携帯端末300の位置情報が所定周期で取得され、携帯端末用通信装置310を介して、携帯端末300の位置情報がサーバ100に所定周期で送信される。これにより、サーバ100は、車載装置200および携帯端末300から送信される位置情報を、所定の周期で、取得する。
ステップS202では、サーバコントローラ220の範囲指定機能により、送信された車載装置200の位置情報に基づいて、車載装置200の位置を中心とした所定の範囲が車両範囲として指定される。
ステップS203では、サーバコントローラ220の判断機能により、地図データ生成装置140により特定された特定エリアと、携帯端末300の位置情報とに基づいて、該エリアに携帯端末300が存在するか否か判断される。そして、ステップS204では、ステップS203の判断結果を参照して、車両範囲内に位置する特定エリアに存在する携帯端末300の位置情報が抽出される。
ステップS205では、車両範囲内に位置する特定エリアのデータと、車両範囲内に存在する携帯端末300の位置情報とが、通信装置110を介して、車載装置200に送信される。ここで、車載装置200に送信される特定エリアのデータと携帯端末300の位置情報とを、車載装置200を中心とした車両範囲内の情報とすることで、予防安全システム全体としての通信負荷を軽減することができる。
ステップS206では、車載装置200の車載通信装置210により、車両範囲内に位置する特定エリアのデータと、車両範囲内に存在する携帯端末300の位置情報とが受信される。続いて、ステップS207では、車載装置用GPS230により、自車両の位置情報が取得される。
そして、ステップS208において、車載装置用コントローラ220の判断機能により、自車両の位置情報と、車両範囲内に位置する特定エリアとに基づいて、自車両が特定エリアに存在するか判断される。特定エリアに自車両が存在する場合(ステップS208=YES)には、ステップS209に進む。一方、特定エリアに自車両が存在しない場合(ステップS208=NO)には、車両は見通しの良い地点に存在し、車両の運転者に携帯端末300の存在を知らせる必要性は低いため、予防安全処理を終了する。このように、車両の運転者に携帯端末300の存在を知らせる必要性が低い場合に、車両の運転者に携帯端末300の存在を知らせないことで、車両の運転者に煩わしさを与えることを有効に防止し、予防安全システムに対する信頼性を向上させることができる。
ステップS209では、車載装置用コントローラ220の判定機能により、自車両の位置情報と、車両範囲内に位置する特定エリア内に存在する携帯端末300の位置情報とに基づいて、携帯端末300の存在を、車両の運転者に提示する必要があるか否か判定される。例えば、携帯端末300を携帯する歩行者が、車載装置200を搭載した車両に接近しているなどの場合には、携帯端末300の存在を車両の運転者に提示する必要があると判定され(ステップS209=YES)、ステップS210に進む。一方、携帯端末300の存在を運転者に提示する必要がないと判定された場合(ステップS209=NO)、この予防安全処理を終了する。なお、車両範囲内に位置する特定エリア内に携帯端末300が存在しない場合は、判断機能は、携帯端末300の存在を運転者に提示する必要がないと判定し(ステップS209=NO)、この予防安全処理を終了する。
次に、ステップS210では、運転者に携帯端末300の存在が提示される。例えば、車載装置用コントローラ220から、自車両周辺の特定エリアのデータと、携帯端末300の位置情報とが、車載装置用ディスプレイ240または車載装置用スピーカ250に送信され、例えば、車載装置用ディスプレイ240の画面上に自車両周辺の特定エリアのデータを含む道路地図情報および携帯端末300の位置情報を表示し、または車載装置用スピーカ250により音声で、自車両周辺の特定エリアのデータおよび携帯端末300の位置情報に基づく情報を出力する。ステップS210で、携帯端末300の存在を運転者に提示した後は、この予防安全処理を終了する。
続いて、図12を参照して、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアを走行する車載装置200を搭載した車両の存在を提示する場合について説明する。なお、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車両の存在を提示する場合も、車載装置200を搭載する車両の運転者に特定エリアに存在する歩行者の存在を提示する場合と同様の処理が行われる。
すなわち、ステップS301では、車載装置200の位置情報と携帯端末300の位置情報とが、サーバ100により、通信装置110を介して受信される。そして、ステップS302では、携帯端末300の位置情報に基づいて、携帯端末300の位置を中心とした所定の範囲が端末範囲として指定される。ステップS303では、地図データ生成装置140により特定された特定エリアと、車載装置200の位置情報とに基づいて、特定エリアに車載装置200が存在するか否か判断され、ステップS304では、端末範囲内に位置する特定エリア内に存在する車載装置200の位置情報が抽出される。
そして、ステップS305では、端末範囲内に位置する特定エリアのデータと、端末範囲内に存在する車載装置200の位置情報とが、携帯端末300に送信され、ステップS306で、携帯端末300の携帯端末用通信装置310により、端末範囲内に位置する特定エリアのデータと、端末範囲内に存在する車載装置200の位置情報とが受信される。続いて、ステップS307では、携帯端末用GPS330により、携帯端末300の位置情報が取得される。
ステップS308では、携帯端末300が特定エリアに存在するか判断され、特定エリアに携帯端末300が存在する場合(ステップS308=YES)には、ステップS309に進む。一方、特定エリアに携帯端末300が存在しない場合(ステップS308=NO)には、予防安全処理を終了する。
ステップS309では、携帯端末用コントローラ320の判定機能により、ステップS209と同様に、携帯端末300の位置情報と、端末範囲内に位置する特定エリア内に存在する車載装置200の位置情報とに基づいて、車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要があるか否か判定される。車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要があると判定された場合(ステップS309=YES)、ステップS310に進み、一方、車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要がないと判定された場合(ステップS309=NO)は、この予防安全処理を終了する。
次に、ステップS310では、携帯端末用ディスプレイ340または携帯端末用スピーカ350を介して、携帯端末300を携帯する歩行者に車載装置200の存在が提示される。ステップS310で、携帯端末300の存在を運転者に提示した後は、この予防安全処理を終了する。
以上のように、本実施形態の地図データ生成装置140は、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定するための条件に従い、交差点および/または施設内の所定の地点を含む地図上の所定の地点を示す点データ、道路および/または線路を含む地図上の所定の線を示す線データ、ならびに地図上の所定の区域を示す面データを用いることで、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定エリアとして特定することができる。このように、本実施形態では、見通しの悪い地点が存在するエリアを、自動的、かつ、適切に特定することができる。
また、本実施形態に係る予防安全システムにおいて、このように特定された見通しの悪い地点が存在する特定エリアのデータを用いて、車載装置200を搭載した車両の運転者に、自車両周辺の特定エリアに携帯端末300を携帯する歩行者の存在を提示することで、運転者による安全な運転を支援することができる。また同様に、このように特定された見通しの悪い地点が存在する特定エリアのデータを用いて、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアに車載装置200を搭載した車両の存在を提示することで、携帯端末300を携帯する歩行者に、車両の接近を認識させることができる。
さらに、本実施形態の予防安全システムは、携帯端末300および車載装置200が、見通しの悪い地点が存在する特定エリアに存在する場合に、車載装置200を搭載する車両の運転者に自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の存在を提示し、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の存在を提示する。これにより、見通しの良いエリアにおいては、車載装置200を搭載する車両の運転者に、自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の存在は提示されず、同様に、携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の存在は提示されないため、運転者および歩行者に対して、不要な情報の提示による煩わしさを与えることなく、また、予防安全システムに対する運転者および歩行者の信頼性を向上させることができる。
加えて、第1実施形態の予防安全システムは、サーバ100が地図情報データベース130および地図データ生成装置140を備える構成となっており、車載装置200および携帯端末300において、特定エリアのデータを保有する必要がないため、車載装置200および携帯端末300におけるデータの保有負荷を軽減することができる。
≪第2実施形態≫
続いて、第2実施形態について説明する。ここで、図13は、第2実施形態の予防安全システムの構成図である。図13に示すように、第2実施形態の予防安全システムにおいて、地図情報データベース260および地図データ生成装置270を車載装置200が備え、車載装置用コントローラ220の判断機能により、携帯端末300が特定エリアに存在するか否か判断されること以外は、第1実施形態と同様の構成を有する。また、図14は、第2実施形態に係る予防安全処理を示すフローチャートである。以下において、図14を参照して、第2実施形態の予防安全システムについて説明する。なお、地図データ生成装置270により、見通しの悪い地点が存在するエリアを特定エリアとして特定する方法は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
ステップS401では、車載装置用GPS230により、自車両の位置情報が取得される。次いで、ステップS402では、車載装置用コントローラ220の判断機能により、地図データ生成装置270により特定された特定エリアに基づいて、自車両が特定エリアに存在するか否かが判断される。自車両が特定エリアに存在すると判断された場合(ステップS402=YES)は、ステップS403に進み、一方、自車両が特定エリアに存在しないと判断された場合(ステップS402=NO)は、自車両は見通しの悪い地点が存在するエリアに位置していておらず、携帯端末300を携帯する歩行者の位置情報を車両の運転者に提示する必要がないと判断し、この予防安全処理を終了する。
ステップS403では、車載通信装置210を介して、自車両の位置情報がサーバ100に送信される。サーバ100には、携帯端末300から、携帯端末300の位置情報が送信されており、サーバ100は、車載装置200から位置情報を取得した際に、車載装置200の周辺に存在する携帯端末300の位置情報を抽出して、車載装置200に送信する。ステップS404では、車載装置200により、車載通信装置210を介して、サーバ100から送信された自車両周辺の携帯端末300の位置情報が受信される。
ステップS405では、車載装置用コントローラ220の判断機能により、ステップS404で受信した携帯端末300の位置情報に基づいて、携帯端末300が特定エリアに存在するか判断される。携帯端末300が特定エリアに存在すると判断された場合(ステップS405=YES)は、ステップS406に進み、一方、携帯端末300が特定エリアに存在していると判断されない場合(ステップS405=NO)は、携帯端末300を携帯する歩行者は見通しの悪いエリアに位置していないと想定されるため、車両の運転者に携帯端末300の存在を提示することなく、本予防安全処理を終了する。
ステップS406では、第1実施形態のステップS209と同様に、携帯端末300の存在を車両の運転者に提示する必要があるか否か判定される。携帯端末300の存在を車両の運転者に提示する必要があると判定された場合(ステップS406=YES)は、ステップS407に進み、ステップS407で、車載装置用ディスプレイ240または車載装置用スピーカ250により、自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の位置情報などが、車両の運転者に提示される。一方、携帯端末300の存在を運転者に提示する必要がないと判定された場合(ステップS406=NO)、この予防安全処理を終了する。
以上のように、第2実施形態では車載装置200が地図情報データベース260および地図データ生成装置270を備え、自車両が特定エリアに存在し、自車両周辺の特定エリアに携帯端末300が存在する場合には、車両の運転者に対して、自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の存在を提示する。このように、第2実施形態では、車載装置200が地図情報データベース260および地図データ生成装置270を備える構成のため、第1実施形態の効果に加え、サーバ100から車載装置200に特定エリアのデータを送信する必要がないため、予防安全システム全体の通信負荷を軽減することができる。
特に、第2実施形態では、車載装置200が特定エリアに存在するかを判断し、車載装置200が特定エリアに存在する場合に、車載装置200から自車両の位置情報をサーバ100に送信し、サーバ100から自車両周辺の携帯端末300の位置情報を取得する。このように、車載装置200が特定エリアに存在しない場合は、車載装置200とサーバ100との間で通信が行われないため、予防安全システム全体の通信負荷をさらに軽減することができる。
≪第3実施形態≫
続いて、第3実施形態について説明する。ここで、図15は、第3実施形態の予防安全システムの構成図である。図15に示すように、第3実施形態に係る予防安全システムにおいて、地図情報データベース360および地図データ生成装置370を携帯端末300が備え、携帯端末300の携帯端末用コントローラ320の判断機能により、車載装置200が特定エリアに存在するか否か判断されること以外は、第1実施形態と同様の構成を有する。また、図16は、第3実施形態に係る予防安全処理を示すフローチャートである。以下において、図16を参照して、第3実施形態の予防安全システムについて説明する。なお、第3実施形態においても、地図データ生成装置370により、見渡しの悪い地点が存在するエリアを特定エリアとして特定する方法は他の実施形態と同様であるため説明を省略する。
ステップS501では、携帯端末用GPS330により、携帯端末300の位置情報が取得される。次いで、ステップS502では、第2実施形態と同様に、携帯端末用コントローラ320の判断機能により、携帯端末300の位置情報が特定エリアに存在するか否かが判断される。携帯端末300が特定エリアに存在すると判断された場合(ステップS502=YES)は、ステップS503に進み、一方、携帯端末300が特定エリアに存在しないと判断された場合(ステップS502=NO)は、第2実施形態と同様に、この予防安全処理を終了する。
ステップS503では、携帯端末用通信装置310を介して、携帯端末300の位置情報がサーバ100に送信される。第2実施形態と同様に、サーバ100は、車載装置200から位置情報を取得しており、携帯端末300の周辺に存在する車載装置200の位置情報を抽出して、携帯端末300に送信する。ステップS504では、携帯端末300により、携帯端末用通信装置310を介して、サーバ100から送信された携帯端末300周辺の車載装置200の位置情報が受信される。
ステップS505では、携帯端末用コントローラ320の判断機能により、受信した車載装置200の位置情報に基づいて、車載装置200が特定エリアに存在するか判断される。車載装置200が特定エリアに存在していると判断された場合(ステップS505=YES)は、ステップS506に進み、一方、車載装置200が特定エリアに存在していると判断されない場合(ステップS502=NO)は、第2実施形態と同様に、この予防安全処理を終了する。
ステップS506では、第1実施形態のステップS309と同様に、車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要があるか否か判定される。車載装置200の存在を運転者に提示する必要があると判定された場合(ステップS506=YES)は、ステップS507に進み、ステップS507で、携帯端末用ディスプレイ340または携帯端末用スピーカ350により、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の位置情報などが、携帯端末300を携帯する歩行者に提示される。一方、車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する必要がないと判定された場合(ステップS506=NO)は、この予防安全処理を終了する。
以上のように、第3実施形態では、携帯端末300が地図情報データベース360および地図データ生成装置370を備え、携帯端末300が特定エリアに存在し、携帯端末300周辺の特定エリアに車載装置200が存在する場合には、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示する。このように、第3実施形態では、携帯端末300が地図情報データベース360および地図データ生成装置370を備える構成のため、第1実施形態の効果に加え、サーバ100から携帯端末300に特定エリアのデータを送信する必要がないため、予防安全システム全体の通信負荷を軽減することができる。
特に、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、携帯端末300が特定エリアに存在するかを判断し、携帯端末300が特定エリアに存在する場合に、携帯端末300とサーバ100との間で通信が行われる。すなわち、携帯端末300が特定エリアに存在しない場合には、携帯端末300とサーバ100との間で通信が行われないため、予防安全システム全体の通信負荷を軽減することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態の予防安全システムは、携帯端末300の位置情報に基づいて、携帯端末300が建物の中に存在するか道路上に存在するかを判断し、携帯端末300が建物の中に存在する場合には、車両の運転者に、携帯端末300の存在を提示しないようにしてもよい。
また、第2実施形態に係る予防安全システムは、サーバ100と、車載装置200と、携帯端末300とから構成されているが、車載装置200と、携帯端末300とのみからなる構成としてもよい。すなわち、携帯端末300の位置情報を、サーバ100を介さず、車載装置200に直接送信することで、車載装置200周辺に存在する携帯端末300の存在を、車載装置200を搭載する車両の運転者に提示することができる。同様に、第3実施形態に係る予防安全システムも、サーバ100と、車載装置200と、携帯端末300から構成されているが、携帯端末300と、車載装置200とのみからなる構成としてもよい。すなわち、車載装置200の位置情報を、サーバ100を介さず、携帯端末300に直接送信することで、携帯端末300の周辺に存在する車載装置200の存在を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示することができる。
さらに、上述した実施形態では、車載装置200を搭載する車両の運転者に対して、見通しの悪い地点が存在するエリアを歩行する携帯端末300を携帯する歩行者の存在を提示しているが、例えば、車載装置200を搭載する車両の運転者に対して、見通しの悪い地点が存在するエリアを走行する他の車両の存在を提示する構成としてもよい。
加えて、第1実施形態では、車両範囲内に位置する特定エリアのデータと、車両範囲内に位置する特定エリアに存在する携帯端末300と、をサーバ100から車載装置200に送信しているが、車両範囲内に位置する特定エリアに携帯端末300が存在しない場合には、車両範囲内に位置する特定エリアのデータと、車両範囲内に位置する特定エリアに存在する携帯端末300の位置情報とをサーバ100から車載装置200に送信しない構成としてもよい。また同様に、第1実施形態では、端末範囲内に位置する特定エリアのデータと、端末範囲内に位置する特定エリアに存在する車載装置200と、をサーバ100から携帯端末300に送信しているが、端末範囲内に位置する特定エリアに車載装置200が存在しない場合には、端末範囲内に位置する特定エリアのデータと、端末範囲内に位置する特定エリアに存在する車載装置200の位置情報と、をサーバ100から携帯端末300に送信しない構成としてもよい。これにより、予防安全システム全体における通信負荷を軽減することができる。
また、上述した実施形態では、車載装置200が特定エリアに存在し、かつ、車載装置200を搭載する車両周辺の特定エリアに携帯端末300が存在する場合に、この車両の運転者に、自車両周辺の特定エリアに存在する携帯端末300の存在を提示しているが、これに限られず、例えば、車載装置200が特定エリアに存在するかのみを判定し、判定結果を、車両の運転者に提示するなどしてもよい。同様に、上述した実施形態では、携帯端末300が特定エリアに存在し、かつ、携帯端末300周辺の特定エリアに車載装置200が存在する場合に、この携帯端末300を携帯する歩行者に、携帯端末300周辺の特定エリアに存在する車載装置200の存在を提示しているが、これに限られず、例えば、携帯端末300が特定エリアに存在するかのみを判定し、判定結果を、携帯端末300を携帯する歩行者に提示するなどしてもよい。
なお、上述した実施形態のサーバ100の地図データ生成装置140のデータ特定機能は本発明のデータ特定手段に、同じく地図データ生成装置140の生成機能は本発明の生成手段に、サーバ100の通信装置110は本発明の位置情報受信手段および送信手段に、サーバ100のサーバコントローラ120の範囲指定機能は本発明の範囲指定手段に、同じくサーバコントローラ120の判断機能は本発明のサーバの端末位置判断手段およびサーバの車両位置判断手段に、車載装置200の車載装置用通信装置210は本発明の車載装置受信手段、端末位置受信手段、および車載装置の送信手段に、車載装置200の車載装置用GPS230は本発明の車両位置取得手段に、車載装置200の車載装置用コントローラ220の判定機能は本発明の車載装置の判定手段に、同じく車載装置用コントローラ220の判断機能は本発明の車載装置の車両位置判断手段および車載装置の端末位置判断手段に、車載装置200の車載装置用ディスプレイ240および車載装置用スピーカ250は本発明の車載装置の提示手段に、携帯端末300の携帯端末用通信装置310は本発明の携帯端末受信手段、車両位置受信手段、および携帯端末の送信手段に、携帯端末300の携帯端末用GPS330は本発明の端末位置取得手段に、携帯端末300の携帯端末用コントローラ320の判定機能は本発明の携帯端末の判定手段に、同じく携帯端末用コントローラ320の判断機能は本発明の携帯端末の端末位置判断手段および携帯端末の車両位置判断手段に、携帯端末300の携帯端末用ディスプレイ340および携帯端末用スピーカ350は本発明の携帯端末の提示手段に、それぞれ相当する。