JP2011086457A - 防水コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てに手間がかかることがなく、難接着性被覆の電線を用いても確実な防水が可能な防水コネクタを提供する。
【解決手段】難接着性の被覆材15で被覆された電線10端末の端子金具11が収容される端子収容室8が形成されたハウジング3と、端子収容室8内からハウジング3の電線引出側13へ引き出された電線10に装着された防水栓5と、ハウジング3の電線引出側13で防水栓5と共に電線10と一体成形されてハウジング3の電線引出側13の端面20に接着された防水成形部7とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、難接着性の被覆材によって被覆された電線に用いる防水コネクタに関する。
防水コネクタにおいては、電線端末の端子金具を収容するハウジングにおける電線引出側からの水の侵入を防止する必要がある。このハウジングの電線引出側の防水を行うため、たとえば、特許文献1における図2においては、電線の外周にゴムからなる防水栓を装着し、この防水栓をハウジングの内壁に密着させてハウジングと電線との間の防水を行う構造が記載されている。
ところが、このような防水コネクタでは、防水栓がハウジングの内壁と電線の外周との間に挟み込まれるように設ける必要があり、構造が複雑となり、組み立てに手間がかかる問題がある。
かかる課題を解決する従来の防水コネクタとして、特許文献2には、ホットメルト樹脂によってコネクタを形成する構造が記載されている。図14は、たとえば、特許文献2に記載された防水コネクタ100を示す。
図14に示すように、防水コネクタ100は、接続される電線110,120の対向部分にコネクタ部130,140を一体形成するものである。一方のコネクタ部130は、端部に凹部131を有する形状となっており、他方のコネクタ部140は、凹部131に嵌合する凸部141を端部(凹部131に対向する端部)に有する形状となっている。そして、凸部141を凹部131に嵌合させることにより、電線110,120のそれぞれの端末を接触させて電気的に接続させている。
この防水コネクタ100においては、ホットメルト樹脂をそれぞれの電線110,120に対してモールディングすることによりコネクタ部130,140を形成するものである。このようなホットメルト樹脂のモールディング成形では、コネクタ部130,140を成形するための射出成形用金型が不要となると共に、電線110,120に対してコネクタ部130、140を直接に形成することができる。このため、手間がかからず、組み立てが容易となるメリットがある。
特開2002−25718号公報 特開2009−123668号公報
ところが、芯線が難接着性の被覆材によって被覆された電線を用いる場合は、ホットメルト樹脂と接着ができない。このため、難接着性被覆の電線を図14の構造のコネクタに用いる場合には、防水ができない問題がある。
そこで、本発明は、組み立てに手間がかかることがなく、しかも難接着性被覆の電線を用いても確実な防水が可能な防水コネクタを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の防水コネクタは、難接着性の被覆材で被覆された電線端末の端子金具が収容される端子収容室が形成されたハウジングと、前記端子収容室内から前記ハウジングの電線引出側へ引き出された前記電線に装着された防水栓と、前記ハウジングの電線引出側で前記防水栓と共に前記電線と一体成形されて前記ハウジングの電線引出側の端面に接着された防水成形部とからなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の防水コネクタであって、前記防水栓は、前記電線と共に一体成形された状態で前記ハウジングの電線引出側の端面に当接していることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の防水コネクタであって、前記防水栓は、本体部と、この本体部を貫通して設けられ、前記電線が挿通する電線挿通孔とを有し、前記本体部の外周に外側凹凸部が設けられ、前記電線挿通孔の内側に内側凹凸部が設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の防水コネクタであって、前記防水成形部は、ホットメルト樹脂をモールディングすることにより前記電線と一体成形されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ハウジングの電線引出側へ引き出された難接着性被覆の電線に防水栓が装着されるのに加えて、防水成形部が電線と共に防水栓と一体成形されてハウジングの電線引出側の端面に接着されるため、難接着性被覆の電線が防水栓と防水成形部とによって防水される。このため、難接着性被覆の電線であっても確実な防水が可能となる。又、防水成形部が電線と共に防水栓と一体成形されるため、防水成形部を簡単に組み付けることができ、組み立てに手間がかかることがなくなる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、防水栓がハウジングの電線引出側の端面に当接するため、ハウジングの端面と防水栓との間に隙間がなくなり、防水成形部がハウジング内に流入することを防止できる。このため、電気的接続不良の発生を防止できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1及び2記載の発明の効果に加えて、防水栓に形成した内側凹凸部が電線の被覆材に食い込む一方、外側凹凸部が防水成形部に食い込む。このため、防水栓が電線及び防水成形部に物理的に結合した状態となり、離脱することがなくなる。しかも、内側凹凸部及び外側凹凸部が防水機能を発揮するため、防水性が向上する。
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、防水成形部をホットメルト樹脂のモールディングによって形成されるため、成形のための金型が不要となり、防水成形部を簡単に形成することができる。
本発明の第1実施形態の防水コネクタの全体断面図である。 防水栓部分の拡大断面図である。 防水コネクタの全体斜視図である。 防水コネクタの正面図である。 防水コネクタの側面図である。 防水コネクタに用いる電線の側面図である。 防水栓を取り付けた状態の電線の側面図である。 組み立て途中の断面図である。 本発明の第2実施形態の防水コネクタの全体断面図である。 第2実施形態に用いる電線の側面図である。 防水栓を取り付けた状態の電線の側面図である。 組み立て途中の平面図である。 図12に続いた組み立て途中の平面図である。 従来の防水コネクタの斜視図である。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
[第1実施形態]
図1〜図8は、本発明の第1実施形態を示し、図1は、全体の断面図、図2は、防水栓部分の断面図、図3は、全体の斜視図、図4は、正面図、図5は、側面図、図6〜図8は、組み立て手順を示し、図6及び図7は、電線の側面図、図8は、組み立て途中の断面図である。
図1に示すように、第1実施形態の防水コネクタ1は、ハウジング3と、防水栓5と、防水成形部7とを有している。
ハウジング3は、絶縁性樹脂により外形が直方体形状となるように形成されており(図3参照)、内部には、複数の端子収容室8が形成されている。それぞれの端子収容室8には、電線10の端末に取り付けられた端子金具11が収容される。ハウジング3における前面壁3aには、それぞれの端子収容室8に対応した相手端子挿入口12が開口されている(図1、図3及び図4参照)。相手端子挿入口12に相手ハウジング(図示省略)からの相手端子が挿入されることにより、端子収容室8内の端子金具11と相手端子とが接続される。
それぞれの端子収容室8は、ハウジング3を貫通しており、端子収容室8に収容された端子金具11の電線10は、前面壁3aと反対側の壁部からハウジング3の外部に引き出される。このため、ハウジング3における前面壁3aとの反対側は、電線引出側13の端面20となっている。なお、それぞれの端子収容室8の内部には、端子金具11に係止して端子金具11の抜け止めを行う可撓性のランス14が設けられている。
図6に示すように、電線10は、その端末部分に端子金具11が連結されている。端子金具11は、相手端子が嵌合する相手端子嵌合部11aと、電線10から引き出された芯線(図示省略)に接続される接続部11bと、電線10の端末に加締められることにより電線10に固定されるバレル部11cとを備えている。
電線10は、芯線が被覆材15によって被覆されている。この実施形態において、被覆材15は難接着性樹脂からなる被覆材が用いられる。難接着性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)や架橋ポリエチレン(PE)等のオレフィン樹脂、四ふっ化エチレン樹脂(テフロン(登録商標)(商品名))等のフッ素樹脂が用いられる。なお、難接着性被覆を有する電線10は、耐熱性、ハロゲンフリーを要求される部位に使用されるものである。
防水栓5は、ゴムによって形成されており、それぞれの電線10に装着される。防水栓5の装着部位は、ハウジング3の電線引出側13から引き出された部分に対して行われる。
図2は、防水栓5を示し、防水栓5は、本体部16と、本体部16を貫通する電線挿通孔17とを有して筒状に形成されており、電線挿通孔17には電線10が挿通される。本体部16の外周には、波状の凹凸部分となっている(防水栓5の軸方向である図2の左右方向で外径が周期的に変化している)外側凹凸部18が設けられている。又、電線挿通孔17の内側には、波状の凹凸部分となっている(図2の左右方向で内径が周期的に変化している)内側凹凸部19が設けられている。外側凹凸部18は、防水成形部7に喰い込み、内側凹凸部19は、電線10の被覆材15に食い込む。このため、防水栓5が電線10及び防水成形部7に物理的に結合した状態となり、離脱することがなくなる。しかも、内側凹凸部19及び外側凹凸部18が防水機能を発揮するため、防水性が向上する。
なお、たとえば、外側凹凸部18と内側凹凸部19とは、図2の左右方向でずれて配置されているので、筒状の防水栓5の肉厚は、一定ではなく厚くなったり薄くなったりを繰り返している。また、被覆材15の硬度は、防水栓5の硬度よりも低くなっている。すなわち、外力に対して、被覆材15のほうが防水栓5よりも大きく変形するようになっている。また、図2では、内側凹凸部19の凸部(内径の小さい部位)が、電線10の被覆材15に食い込んでいるが、この場合、内側凹凸部19の凸部も被覆材15と同様に変形している。
防水成形部7は、ハウジング3の電線引出側13に設けられる。図3及び図5に示すように、防水成形部7は、ハウジング3と連続するようにハウジング3の後側に設けられている。防水成形部7の外面には、相手ハウジングとの連結を行うための連結凸部7aが形成されている。
図1に示すように、防水成形部7は、電線10における防水栓5の装着領域を覆うように設けられるものであり、その前面壁7bがハウジング3の電線引出側13の端面20に接着された状態となっている。かかる防水成形部7は、ホットメルト樹脂を電線10における防水栓5の装着領域にモールディングすることにより形成される。このモールディングにより、防水栓5は、防水成形部7の内部に埋設された状態となる。このとき、防水栓5の外側凹凸部18が防水成形部7に喰い込んだ状態となるため、防水栓5が強固に固定される。ホットメルト樹脂としては、例えば、ポリエステルを用いることができる。
次に、この実施形態の組み立てを図6〜図8及び図1により説明する。まず、図6に示すように、難接着性被覆の電線10の端末部分に端子金具11を連結する。この連結は、バレル部11cを電線10の端末に加締めることにより行う。
次に、図7に示すように、電線10を防水栓5に挿通して、防水栓5を電線10における端子金具11の後側部分に装着する。なお、図6及び図7の手順は逆でもよく、電線10に防水栓5を装着した後、電線10の端末に端子金具11を連結してもよい。
その後、図8に示すように、それぞれの電線10の端子金具11をハウジング3の端子収容室8に挿入し、端子金具11の後側にランス14を係止させて端子金具11を端子収容室8に固定する。
図8の状態に続いて防水成形部7を形成する(図1参照)。防水成形部7は、ハウジング3の後側に対してホットメルト樹脂をモールディングすることにより行う。このモールディングは、防水栓5の装着領域を覆うようにして行われ、電線10及び防水栓5と一体成形される。このモールディングにより、防水成形部7の前面壁7bがハウジング3の電線引出側13の端面20に接着される。このようなホットメルト樹脂のモールディングでは、成形のための金型が不要となり、防水成形部7を簡単に形成することができる。
以上のようにして形成された防水コネクタ1においては、ハウジング3の電線引出側13へ引き出された難接着性被覆の電線10に防水栓5が装着されるのに加えて、防水成形部7が電線10及び防水栓5と一体成形されてハウジング3の電線引出側13の端面20に接着されるため、電線10が防水栓5と防水成形部7とによって防水される。このため、難接着性被覆の電線10であっても確実な防水が可能となる。
又、この実施形態では、防水栓5に形成した内側凹凸部19が電線10の被覆材15に食い込み、外側凹凸部18が防水成形部7に食い込むため、防水栓5が電線10及び防水成形部7に物理的に結合した状態となり、離脱することがなくなる。そして、喰い込んだ内側凹凸部19及び外側凹凸部18が防水機能を発揮するため、防水性が向上する。
[第2実施形態]
図9〜図13は、本発明の第2実施形態の防水コネクタ31を示し、図9は、全体の断面図、図10〜図13は、組み立て手順を示し、図10は、電線10の側面図、図11は、防水栓5を取り付けた電線10の側面図、図12は、ハウジング3に電線10を挿入した状態の平面図、図13は、防水栓5を移動させた状態の平面図である。
第2実施形態の防水コネクタ31においては、第1実施形態の防水コネクタ1に対し、防水栓5がハウジング3における電線引出側13の端面20に当接するものである。その他の構造は、第1実施形態の防水コネクタ1の構造と同様である。
図9に示すように、防水栓5は、難接着性被覆の電線10の外周に装着される。防水栓5としては、図2に示す第1実施形態の防水栓5と同様に、本体部16の外周に外側凹凸部18が設けられると共に、電線挿通孔17の内側に内側凹凸部19が設けられている。
この実施形態の防水コネクタ31の組み立ては、図10に示すように、難接着性樹脂の被覆材15で被覆された電線10に対し、端子金具11を連結する。その後、図11に示すように、難接着性被覆の電線10を防水栓5に挿通して防水栓5を電線10に装着する。なお、図10及び図11の手順は逆であってもよい。
その後、図12に示すように、端子金具11をハウジング3の端子収容室8に挿入して、防水栓5を装着した電線10をハウジング3に取り付ける。図12に続いて図13に示すように、防水栓5をハウジング3側に移動させ、防水栓5をハウジング3における電線引出側13の端面20に当接させる。防水栓5の当接の後、防水栓5の装着領域を覆うようにホットメルト樹脂をモールディングして防水成形部7を電線10及び防水栓5と一体成形する(図9参照)。このモールディングにより、防水成形部7の前面壁7bがハウジング3の電線引出側13の端面20に接着される。従って、防水成形部7の成形のための金型が不要となり、防水成形部7を簡単に形成することができる。
この第2実施形態では、第1実施形態と同様に、難接着性被覆の電線10に防水栓5が装着され、さらに防水成形部7が電線10及び防水栓5と一体成形されてハウジング3の電線引出側13の端面20に接着されるため、電線10が防水栓5と防水成形部7とによって防水され、難接着性被覆の電線10であっても確実な防水が可能となる。又、第1実施形態と同様に、防水栓5の内側凹凸部19が電線10の被覆材15に食い込み、外側凹凸部18が防水成形部7に食い込むため、防水栓5が電線10及び防水成形部7に物理的に結合した状態となり、離脱することがなく、喰い込んだ内側凹凸部19及び外側凹凸部18が防水機能を発揮するため、防水性が向上する。
さらに、第2実施形態においては、防水栓5がハウジング3の電線引出側13の端面20に当接する構造となっているため、ハウジング3の端面20と防水栓5との間に隙間がなくなる。このため、防水成形部7の樹脂がハウジング3内に流入することを防止でき、これにより電気的接続不良の発生を防止できる。
1、31 防水コネクタ
3 ハウジング
7 防水成形部
8 端子収容室
10 電線
11 端子金具
13 電線引出側
15 被覆材
16 本体部
17 電線挿通孔
18 外側凹凸部
19 内側凹凸部
20 電線引出側の端面

Claims (4)

  1. 難接着性の被覆材で被覆された電線端末の端子金具が収容される端子収容室が形成されたハウジングと、
    前記端子収容室内から前記ハウジングの電線引出側へ引き出された前記電線に装着された防水栓と、
    前記ハウジングの電線引出側で前記防水栓と共に前記電線と一体成形されて前記ハウジングの電線引出側の端面に接着された防水成形部とからなることを特徴とする防水コネクタ。
  2. 請求項1記載の防水コネクタであって、
    前記防水栓は、前記電線と共に一体成形された状態で前記ハウジングの電線引出側の端面に当接していることを特徴とする防水コネクタ。
  3. 請求項1又は2記載の防水コネクタであって、
    前記防水栓は、本体部と、この本体部を貫通して設けられ、前記電線が挿通する電線挿通孔とを有し、前記本体部の外周に外側凹凸部が設けられ、前記電線挿通孔の内側に内側凹凸部が設けられていることを特徴とする防水コネクタ。
  4. 請求項1記載の防水コネクタであって、
    前記防水成形部は、ホットメルト樹脂をモールディングすることにより前記電線と一体成形されていることを特徴とする防水コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0653256A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Hamamatsu Photonics Kk 電荷転送型増倍装置
KR101502381B1 (ko) * 2013-07-11 2015-03-16 동아하이테크 주식회사 변속형 액츄에이터
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