JP2011086431A - 端子付電線の防食剤塗布方法、防食剤塗布端子付電線、防食剤供給装置及び放射加熱装置 - Google Patents

端子付電線の防食剤塗布方法、防食剤塗布端子付電線、防食剤供給装置及び放射加熱装置 Download PDF

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Abstract

【課題】防食剤の供給量の確認を容易に行いつつその塗布作業を行えるようにすること。
【解決手段】電線12に端子20が圧着され、前記電線12の芯線端部16と端子20とが異種金属である端子付電線10に対して防食剤30を塗布する、端子付電線10の防食剤塗布方法である。防食剤30を粒状にして、芯線端部16と端子20との芯線端部の露出部分に供給する工程と、芯線端部の露出部分及び粒状の防食剤を加熱することにより、粒状に形成された防食剤30を溶融させて、芯線端部の露出部分に皮膜状に塗布する工程とを備える。
【選択図】図2

Description

自動車及び機器用ハーネス等の端子付電線に対する電食抑制技術に関する。
自動車及び機器用ハーネスには、電線端部に金属端子が取り付けられた端子付電線が組込まれることがあり、この端子付電線の芯線及び端子にはそれぞれ異種金属が採用されることがある。この場合、異種金属の接触部に電解質水溶液としての水分が付着すると、金属同士の標準電極電位差により、標準電極電位が低い金属に腐食(電食)が発生する恐れがある。このような異種金属間の電食を抑制する対策として、異種金属のうち電位が低い金属表面に対して防食剤による皮膜を形成する構成が考えられる。
被膜形成方法としては、各種ワセリン、グリース、或は、特許文献1に開示の処理剤のように、常温で流動性を有する防食剤を、常温下で金属表面に塗布する方法がある。
しかしながら、上記のような防食剤は、熱或は溶剤等により、容易に揮発、溶出する恐れがあり、その防食効果が低下する恐れがある。
そこで、金属表面との密着性に優れ、長期間にわたって安定した防食効果を発揮し得るように、常温下では固体であり、所定の高温下で溶融して液体に変化する防食剤を、金属表面に塗布する技術が種々開発されている。
特開平11−166151号公報
しかしながら、上記のような芯線と端子との接触部近傍の防食対象部分には、塗布過多或は塗布不足を抑制するために、上記のような防食剤を適切な量供給できるようにする必要がある。
そこで、この発明は、防食剤の供給量の確認を容易に行いつつその塗布作業を行えるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法は、電線に端子が圧着され、前記電線の芯線端部と前記端子とが異種金属である端子付電線に対して防食剤を塗布する、前記端子付電線の防食剤塗布方法であって、(a)前記防食剤を粒状にして、前記芯線端部の露出部分に供給する工程と、(b)前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱することにより、粒状に形成された前記防食剤を溶融させて、前記芯線端部の露出部分に皮膜状に塗布する工程と、を備える。
第2の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法は、第1の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法であって、前記工程(a)は、溶融された前記防食剤を、溶融した前記防食剤が硬化可能な温度条件下の前記芯線端部の露出部分に吐出することで、前記芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給する工程とされている。
第3の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法は、第1又は第2の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法であって、前記工程(b)は、熱線を前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に照射する工程とされている。
第4の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法は、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法であって、前記電線に圧着される圧着部と他に接続される端子嵌合部とを有する前記端子を対象とし、前記工程(b)は、前記端子嵌合部を冷却しつつ、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱することにより、粒状に形成された前記防食剤を溶融させて、前記芯線端部の露出部分に皮膜状に塗布する工程とされている。
第5の態様に係る防食剤塗布端子付電線は、第1〜第4のいずれか一つの態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法によって防食剤が塗布されたものである。
第6の態様に係る防食剤供給装置は、電線に端子が圧着された端子付電線のうち芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給する防食剤供給装置であって、前記端子付電線を、溶融した前記防食剤が硬化可能な温度条件下で支持する端子付電線支持部と、溶融された前記防食剤を、予め設定された量、前記端子付電線支持部に支持された前記端子付電線の前記芯線端部の露出部分に吐出可能な防食剤吐出部と、を備える。
第7の態様に係る放射加熱装置は、電線に端子が圧着された端子付電線のうち芯線端部芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤が配設され、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱する放射加熱装置であって、前記端子付電線を支持する端子付電線支持部と、前記端子付電線支持部により支持された前記端子付電線の芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に向けて、熱線を放射する放射加熱部と、を備える。
第8の態様に係る放射加熱装置は、第7の態様に係る放射加熱装置であって、前記端子付電線保持部材は、複数の端子付電線を並列状に保持可能に構成され、前記放射加熱部は、並列状に保持された複数の端子付電線の芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を含む線状の領域に向けて、熱線を放射するものである。
第1の態様に係る端子付電線の防食剤塗布方法によると、前記防食剤を粒状にして、前記芯線端部の露出部分に供給する段階で、その粒状の防食剤の大きさ等を確認することで、防食剤の供給量を確認できる。このため、防食剤の供給量の確認を容易に行いつつその塗布作業を行える。
第2の態様によると、前記芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給することができるため、製造工程数を少なくできる。また、溶融された防食剤は、芯線端部の露出部分上で凝固して粒状になるため、芯線端部の露出部分に安定してくっついた状態となり、次の加熱工程を容易に行える。
第3の態様に係る防食剤塗布方法によると、熱線を、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に照射することで、防食剤塗布目標箇所を比較的安定した温度となるように局所加熱し易い。
第4の態様によると、端子嵌合部を冷却しつつ、前記芯線端部の露出部分及び粒状の防食剤を加熱するため、加熱により溶融した防食剤が端子嵌合部に流れ込み難い。このため、端子嵌合部における接触不良等を抑制できる。
第5の態様によると、適切な量で防食剤が塗布された防食剤塗布端子付電線を得ることができる。
第6の態様に係る防食剤供給装置によると、前記芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給することができる。また、溶融された防食剤は、芯線端部の露出部分上で凝固して粒状になるため、芯線端部の露出部分に安定してくっついた状態となる。
第7の態様によると、熱線を、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に向けて放射することで、防食剤塗布目標箇所を比較的安定した温度となるように局所加熱し易い。
第8の態様に係る放射加熱装置によると、並列状に保持された複数の端子付電線の前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を、略同時に加熱して、粒状の前記防食剤の溶融及びその塗布作業を行うことができる。
実施形態に係る端子付電線の防食剤塗布方法を示す工程図である。 防食剤供給工程における端子付電線を示す側面図である。 加熱工程における端子付電線を示す側面図である。 防食剤供給装置を示す概略側面図である。 放射加熱装置を示す概略平面図である。 放射加熱装置を示す概略正面図である。 放射加熱装置を示す概略側面図である。 端子付電線保持部材を示す概略平面図である。 端子付電線保持部材を示す概略側面図である。 粒状の防食剤を形成する工程を示す説明図である。 粒状の防食剤を選別して一つずつ取出す工程を示す説明図である。 粒状の防食剤を選別して一つずつ取出す工程を示す説明図である。 製造された粒状の防食剤を端子付電線の露出部分に配設する工程を示す説明図である。 高温槽を用いた加熱工程を示す説明図である。
以下、実施形態に係る端子付電線の防食剤塗布方法、防食剤塗布端子付電線、防食剤供給装置及び放射加熱装置について説明する。ここでは、端子付電線の防食剤塗布方法及び防食剤塗布端子付電線について説明してから、当該方法の実施に直接使用する各種装置について説明する。
<端子付電線の防食剤塗布方法及び防食剤塗布端子付電線>
図1は端子付電線の防食剤塗布方法を示す工程図であり、図2は防食剤供給工程における端子付電線10を示す側面図であり、図3は加熱工程における端子付電線10を示す側面図である。
説明の便宜上、本塗布方法により防食剤を塗布する対象である端子付電線10について説明しておく。端子付電線10は、電線12に端子20が圧着されることにより構成されたものであり、特に、電線12の芯線端部16と端子20とが異種金属(ここでは特に標準電極電位が異なる場合をいう)により構成されている(図2及び図3参照)。
すなわち、電線12は、アルミニウム(或いはアルミニウム合金)線で構成された芯線と、芯線の外周に樹脂等を押出被覆等すること形成された被覆部14とを有している。芯線は、アルミニウム(或いはアルミニウム合金)素線を複数撚り合わせることにより、又は、アルミニウム(或いはアルミニウム合金)の単芯線により構成されている。そして、電線12の端部の被覆部14が皮剥され、その端部に芯線端部が露出している。以下、電線12の端部に露出した端部を芯線端部16として説明する。端子20は、一方向に長尺に形成され、その長手方向先端側から基端側に向けて順に、端子嵌合部22、芯線圧着部24及び被覆圧着部26を有している。これらの端子嵌合部22、芯線圧着部24及び被覆圧着部26は、端子20の底部において相互連結され、底部より上方部分では相互に離間している。
かかる端子20は、銅(或いは黄銅等の銅合金、或はこれらのスズメッキ)板を打ち抜き、屈曲等することにより形成されている。ここでは、端子20がメス端子である場合について説明する。もっとも、端子はオス端子であってもよい。
端子嵌合部22は、オス端子28等が挿入接続可能に構成されている。ここでは、端子嵌合部22は、端子20の長手方向に沿って貫通する筒状(より具体的には角筒状)に形成され、その内部にオス端子28が挿入接続可能に形成されている。なお、端子嵌合部22内部には、前記オス端子28接触用の接触片22aが備えられていることがある。なお、オス端子の場合、端子嵌合部は、略長方形平板状或は長尺棒状に形成される。
端子20のうち端子嵌合部22よりも基端側部分は、端子嵌合部22の一部から端子20の長手方向に延びる底部23から、芯線圧着部24及び被覆圧着部26が端子20の長手方向に直交する一方側に向けて突出するように形成されている。これらの芯線圧着部24及び被覆圧着部26は、電線12に対する圧着前の状態では、一方側が開口する断面視略U字形状に形成されている。
そして、電線12の芯線端部16が端子20のうち芯線圧着部24内に配設されると共に、被覆部14の端部が被覆圧着部26内に配設された状態で、芯線圧着部24及び被覆圧着部26が圧着用金型等により圧着される。これにより、芯線圧着部24が芯線端部16の長手方向中間部分にその外周囲略全体を覆うように圧着されると共に、被覆圧着部26が被覆部14のうちの芯線端部16側端部に圧着される。この状態では、芯線端部16の基端部は芯線圧着部24と被覆圧着部26との間に露出しており(以下、この部分を露出部分16bという場合がある)、芯線端部16の先端部は芯線圧着部24と端子嵌合部22との間に露出している(以下、この部分を露出部分16aという場合がある)。
なお、ここでは、端子付電線10について、電線12の端部に露出する芯線端部16に対して端子20を圧着する例で説明するが、必ずしもその必要はない。例えば、端子付電線は、電線の長手方向中間部に露出する芯線端部に、他の電線の芯線端部を接続するために、端子を圧着した構成であってもよい。
上記のような端子付電線10では、電線12の芯線端部16がアルミニウム(或はアルミニウム合金)により形成され、端子20が銅(或いは黄銅等の銅合金、或はこれらのスズメッキ)板により形成されている。このため、端子20の標準電極電位より芯線端部16の標準電極電位が低い。これにより、芯線圧着部24と芯線端部16との接触部近傍部分に水(電解質水溶液)が付着すると、芯線端部16の露出部分16a、16bに腐食(電食)が発生する恐れがある。本実施形態では、それらの露出部分16a、16b及びその近傍部分に、防食剤を皮膜状に塗布して覆うことで、電食を抑制する技術について説明する。もっとも、圧着状態で、芯線圧着部24の両側側の圧着片端部間に隙間が設けられ、その部分に芯線端部16が露出していてもよい。この場合には、当該圧着片間の露出部分も防食剤の塗布対象とするとよい。すなわち、芯線端部16のうち端子20との接触部分近傍で外部に露出する部分が防食剤の塗布対象とされる。
この端子付電線の防食剤塗布方法は、防食剤供給工程P1と、加熱工程P2とを備えている(図1参照)。
防食剤供給工程P1は、防食剤30を粒状にして、芯線端部16の露出部分16a、16bに供給する工程である(図2参照)。
ここで、防食剤は、電食抑制対象箇所を覆うことで電食を抑制するものであり、キレート剤とも呼ばれる。この防食剤は、常温では固体であり、加熱されることにより溶融して液体に変化する物性を有している。
上記防食剤を粒状にして、前記露出部分16a、16bに供給する工程としては、例えば、次の2つの態様を挙げることができる。
一つ目は、加熱により溶融された防食剤30を、溶融した防食剤30が硬化可能な温度条件下(例えば、常温下)の露出部分16a、16bに吐出することで、当該露出部分16a、16bに粒状の防食剤30を形成しつつ供給する態様である。つまり、防食剤30を粒状に形成する工程と、防食剤を供給する工程とを略同時に行う工程である。
二つ目は、粒状の防食剤30を形成した後、当該粒状の防食剤30を露出部分16a、16bに配設する態様である。
これらのより具体的な内容については後述する。
いずれにせよ、本工程により、粒状の防食剤30が、芯線端部16の露出部分16a、16b上に配設される(図2参照)。なお、粒状防食剤30の大きさ(つまり、供給量)は、次の加熱工程によって、少なくとも露出部分16a又は露出部分16bの外周囲を覆うことができる程度の大きさ(量)であり、より好ましくは、芯線圧着部24表面にも付着できる程度の大きさ(量)である。適切な粒状防食剤30の大きさ(量)は、加熱工程後の端子付電線10の防食剤塗布状況を観察することによって、実験的経験的に決定することができる。また、粒状の防食剤30は、略球状、扁平な粒状、角柱状、円柱状等、いずれの形状であってもよい。つまり、防食剤30は、外部から作業者がその大きさ(つまり、供給量)を確認することが可能な粒状形状に形成されていればよい。
加熱工程P2は、露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30の近傍部分を加熱することにより、粒状に形成された防食剤30を溶融させて、当該防食剤30を露出部分16a、16bに皮膜状に塗布する工程である(図3参照)。
加熱方法としては、例えば、ハロゲンヒーター等による熱放射を利用した加熱、ホットプレート等からの熱伝導を利用した加熱、高温槽等による熱伝達(対流)を利用した加熱等を挙げることができる。これらのより具体的な内容については後に詳述する。
本加熱工程P2において、前記露出部分16a、16b及び粒状に形成された防食剤30が加熱され、防食剤30が溶融すると、防食剤30は、露出部分16a、16bを中心としてその近傍部分(芯線圧着部24等)表面に広がっていく。そして、この後、端子付電線10が自然冷却或は強制冷却されると、防食剤30は、露出部分16a、16bの表面及び芯線圧着部24の表面に皮膜状に塗布された状態で凝固し、防食構造部32が製造される(図3、特に網線部分参照)。これにより、露出部分16a、16bが電食することを抑制している。
以上のように構成された端子付電線10の防食剤塗布方法によると、防食剤30を粒状にして、芯線端部16の露出部分16a、16bに供給するため、当該供給段階で、その粒状の防食剤30の大きさ等を確認することができる。これにより、塗布する防食剤の量を確認することができ、防食剤30の供給量の確認を容易に行いつつその塗布作業を行える。そして、防食剤30の供給量を確認することにより、例えば、適当な量でないことが確認されれば、供給した粒状の防食剤30を除去し、或は、粒状の防食剤30を供給或は製造する装置の調整を行うといった対処が可能になる。これにより、適切な量で防食剤30が塗布された防食剤塗布端子付電線10を得ることができる。
<防食剤供給装置>
防食剤30を粒状にして、芯線端部16の露出部分16a、16bに供給する供給方法及び防食剤供給装置について説明する。図4は防食剤供給装置40を示す概略側面図である。
この防食剤供給装置40は、溶融された防食剤30を、溶融した防食剤30が硬化可能な温度条件下の露出部分16a、16bに吐出することで、当該露出部分16a、16bに、粒状の防食剤30を形成しつつ供給する装置であり、端子付電線支持部42と、防食剤吐出部44とを備えている。
端子付電線支持部42は、端子付電線10を、前記露出部分16a、16bを上向きにした一定姿勢で支持可能に構成されている。ここでは、端子付電線支持部42は、ヒータ等の加熱装置を有さない構成であり、当該端子付電線10を常温下で支持するように構成されている。端子付電線支持部42が、端子付電線10を一定姿勢で支持する構成としては、後述する端子付電線保持部材60のように、端子付電線10を収容可能な凹部によって当該端子付電線10を支持する構成、端子付電線10の端子20或は電線12を部分的に把持することにより一定姿勢で支持する構成等、種々構成を採用することができる。
防食剤吐出部44は、溶融された防食剤30を、予め設定された量だけ、露出部分16a、16b上に吐出可能に構成されている。ここでは、防食剤吐出部44は、防食剤30を吐出可能に軟化させた溶融状態(例えば、JISK7206等に規定されるビカット軟化温度以上、例えば、摂氏130度等)に加熱しつつ貯留する貯留部44aと、当該貯留部44aに貯留された溶融状態の防食剤30を吐出するノズル44bとを有しており、エア送給等による加圧機構によって前記防食剤吐出部44内を加圧することによって、前記ノズル44bから予め設定された量の防食剤30を吐出できるようになっている。なお、吐出する防食剤30の調整は、例えば、防食剤吐出部44に断続的に送給するエアの送給時間(エアパルス時間)を調整することによって行われる。このような防食剤吐出部44としては、いわゆるディスペンサと呼ばれるものを用いることができる。
また、上記防食剤吐出部44は、リニアモータ、或は、モータ及びボールネジ機構等の組合わせ機構等のリニアアクチュエータを有する移動機構46によって、ノズル44bを下向きにした姿勢で、昇降駆動可能かつ端子20の長手方向に沿って移動駆動可能に支持されている。これにより、ノズル44bは、露出部分16a、16bの直上に選択的に配設可能で、かつ、それぞれの露出部分16a、16b上で昇降移動可能とされている。
上記防食剤供給装置40では、端子付電線10の露出部分16a(又は16b)の直上にノズル44bを配設した状態で、防食剤吐出部44から溶融状態の防食剤30を予め設定された量だけ吐出する。また、この吐出中或は吐出直後、防食剤吐出部44を上昇させる。すると、吐出された防食剤30が、露出部分16a(16b)上で冷却され凝固する。これにより、防食剤30が粒状に形成されつつ露出部分16a(又は16b)に供給される。
続いて、ノズル44bを、端子付電線10の露出部分16b(又は16a)の直上にノズル44bを配設した状態で、上記と同様に、溶融状態の防食剤30を吐出することで、露出部分16b(又は16a)にも、防食剤30が粒状に形成されつつ供給される。
なお、後述する端子付電線保持部材60等を用いて、複数の端子付電線10を並列状態で保持した場合、上記移動機構46に、さらに端子付電線10の配列方向に沿って移動駆動可能な構成を組込んで、防食剤吐出部44を当該配列方向に沿って移動可能にすることで、当該並列された複数の端子付電線10に対しても連続的に防食剤30を供給することができる。
このように構成された防食剤供給方法及び防食剤供給装置40によると、溶融状態の防食剤30を露出部分16a、16bに吐出することで、当該露出部分16a、16bに、粒状の防食剤30を形成しつつ供給することができる。このため、比較的少ない工程数で、防食剤30を露出部分16a、16bに供給することができる。
また、溶融された防食剤30は、露出部分16a、16b上で凝固して粒状になるため、当該粒状の防食剤30は、露出部分16a、16bに安定してくっついた状態となる。このため、次工程(例えば、加熱工程)への移動及び当該工程での取扱いを容易に行えるという利点もある。
<放射加熱装置>
加熱工程に係る方法及び放射加熱装置50について説明する。図5は放射加熱装置を示す概略平面図であり、図6は放射加熱装置を示す概略正面図であり、図7は放射加熱装置を示す概略側面図である。
この放射加熱装置50は、熱線を露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30に照射することで、それらの露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30を加熱するための装置であり、端子付電線支持部52と、放射加熱部58とを有している。
端子付電線支持部52は、端子付電線10を一定姿勢で保持可能に構成されている。ここでは、端子付電線支持部52は、ステージ53と、端子付電線保持部材60とを有している。
ステージ53は、長尺板状に形成されており、ベース台51上に、一対の直線ガイド部54を介して水平移動可能に支持されている。すなわち、直線ガイド部54は、ベース台51上に略水平姿勢で支持されたガイドロッド54aと、ガイドロッド54aに沿って移動可能でかつステージ53の下面に固定されたガイド可動部54bとを有している。そして、ガイド可動部54bがガイドロッド54aに沿って移動することで、ステージ53及びステージ53に支持された端子付電線保持部材60が、放射加熱部58による加熱が可能な加熱位置と、その加熱位置から側方に移動したセット位置との間で移動可能に支持されている(図5及び図6参照)。
また、ステージ53は、端子付電線移動機構部55により前記加熱位置とセット位置との間で移動駆動可能に構成されている。すなわち、端子付電線移動機構部55は、エアシリンダ或はオイルシリンダ等のリニアアクチュエータによって構成されており、本体部55aと当該本体部55aから進退駆動可能なロッド部55bとを有している。この端子付電線移動機構部55は、ベース台51上のステージ53の側方位置で当該ステージの移動方向に沿った姿勢で固定されている。ロッド部55bの先端部は、ステージ53の一側部分に連結されている。そして、端子付電線移動機構部55の駆動によりロッド部55bが進退駆動するのに合わせて、ステージ53が加熱位置とセット位置との間で移動駆動される構成とされている。
また、放射加熱部58は、ハロゲンヒーター等の熱線を放射可能な加熱装置によって構成されており、加熱位置上のステージ53から上方に離れた位置に、加熱部支持部58aによって支持されている。この放射加熱部58より放射される熱線の照射領域は、下向きで、かつ、ステージ53上の端子付電線保持部材60によって保持された端子付電線10のうち露出部分16a、16bを照射可能な範囲に設定されている。この照射領域については、後でさらに詳述する。
図8は端子付電線保持部材60を示す概略平面図であり、図9は同端子付電線保持部材60を示す概略側面図である。端子付電線保持部材60は、板状の本体部61と、基端側保持部62と、先端側保持部64とを有している。基端側保持部62と先端側保持部64は、本体部61の一主面に間隔を有して配設固定されている。基端側保持部62と先端側保持部64との間隔は、間に芯線端部16(塗布対象である露出部分16a、16bを含む)を配設可能な寸法、例えば、端子付電線10のうち端子嵌合部22と被覆圧着部26との間の寸法より大きい寸法に設定されている。また、本体部61のうち基端側保持部62と先端側保持部64に対応する略中央部には、表裏に貫通する略細長孔状の溝部61aが形成されている。
先端側保持部64には、端子付電線10の端子嵌合部22の先端側部分(或いは全体)を収容可能な穴部64aが形成されている。より具体的には、穴部64aは、本先端側保持部64のうち基端側保持部62と対向する部分に、当該基端側保持部62側に開口する有底穴状に形成されている。また、この穴部64aは、端子付電線10の長手方向に略直交する端子嵌合部22の断面形状より大きく(ここでは僅かに大きく)開口する略直方体空間を有するように形成されている。
また、基端側保持部62には、電線12を略直線状態で配設可能な溝部62aが形成されている。より具体的には、溝部62aは、基端側保持部62の一主面(上面)に上記穴部64aと対向する位置に形成されている。溝部62aは、先端側保持部64側及びその反対側に開口する直線溝状に形成されている。
また、基端側保持部62には、溝部62a内に配設された電線12が、溝部62aから抜出すことを防止するために抜止部63が備えられている。この抜止部63の構成としては、例えば、略円板形状の平板部材を、基端側保持部62の一主面(上面)のうち溝部62a側方位置で、当該平板部材の偏心位置でピン止め等により回転可能に取付け、当該平板部材の回転により抜止め姿勢と解除姿勢との間で姿勢変更する構成を採用することができる。
そして、端子付電線保持部材60に端子付電線10をセットする際には、端子嵌合部22の先端側部分を穴部64aにその開口を通じて挿入すると共に、端子20後方の電線12を溝部62aに配設する。さらに、上記抜止部63を姿勢変更させると、端子付電線10が保持された状態となる。この状態では、露出部分16a、16bを含む芯線端部16及び芯線圧着部24が基端側保持部62と先端側保持部64との間で外方に露出すると共に、露出部分16a、16b上に配設された粒状の防食剤30が外方(上方)に露出した状態となる。
このように、基端側保持部62の溝部62a形成部分及び先端側保持部64の穴部64a形成部分によって、端子付電線10を、露出部分16a、16b及び芯線圧着部24を露出させる態様で保持する保持部が構成されている。
なお、ここでは、上記溝部62a及び穴部64aは、端子付電線保持部材60の長尺方向に沿って複数組形成されており、それぞれの組みによって端子付電線10が間隔を有して並列状に支持されるようになっている。
また、上記先端側保持部64には、その長尺方向(複数の穴部64aの並列方向)に沿って、空洞部65が形成されている。そして、ポンプ等を利用した冷媒供給源66からの冷媒(水(液体)又は空気(気体))を、当該空洞部65内に循環供給することで、先端側保持部64が冷却されるようになっている。そして、先端側保持部64が冷却されることで、穴部64a内に配設された端子嵌合部22部分が冷却されるようになっている。つまり、先端側保持部64に形成された空洞部65及び当該空洞部65に冷媒を供給する構成によって、端子嵌合部22を冷却する冷却機構が構成されている。先端側保持部64は、熱伝導性を良好にするため、金属部材(銅、アルミニウム等)で形成されていることが好ましい。
もっとも、冷却機構は、上記構成に限られるものではなく、端子付電線10の端子嵌合部22を冷却可能であればよい。例えば、冷却機構は、先端側保持部64にフィン状の部分を形成することにより、或は、端子嵌合部22に対して送風する機構等であってもよい。
このように構成された放射加熱装置50では、次のようにして、加熱工程が実施される。
すなわち、粒状の防食剤30を配設した端子付電線10が並列状に保持された端子付電線保持部材60に準備し、この端子付電線保持部材60を上記セット位置に配設されたステージ53上にセットする。ステージ53に対する端子付電線保持部材60の位置決めセットは、嵌め込み構造、ねじ止構造、トグルクランプ等を利用したセット機構等を採用することができる。
この後、ステージ53及び端子付電線保持部材60を、端子付電線移動機構部55の駆動により、セット位置から加熱位置に移動させて、放射加熱部58から放射される熱線を、端子付電線10の露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30に照射する。ここで、熱線の照射領域は、並列された複数の端子付電線10のうち一方の露出部分16a複数が直線状に並ぶ領域(例えば、5mm幅)及び他方の露出部分16b複数が直線状に並ぶ領域(例えば、5mm幅)、つまり、2つの直線状領域を狙うように設定されている。これにより、各露出部分16a、16b及びそこに配設された粒状の防食剤30を中心にして加熱され、溶融した防食剤30が露出部分16a、16bを中心とする周辺に広がる。もっとも、熱線は、露出部分16a、16bを分けることなく、一つの線状領域を狙うように放射されてもよい。
この加熱の際、上記空洞部65に冷媒を供給することで、端子嵌合部22を冷却する。これにより、溶融した防食剤30が端子嵌合部22に広がろうとすると、温度が下がって凝固しようとする。このため、溶融した防食剤30が端子嵌合部22に流れ込むことを抑制することができる。そして、その後、ステージ53及び端子付電線保持部材60を、端子付電線移動機構部55の駆動により、加熱位置からセット位置に移動させて、冷却(強制冷却、自然冷却のいずれであってもよい)することにより、防食剤30が凝固し、防食構造部32が製造される(図3参照)。
以上のように構成された加熱方法及び放射加熱装置50によると、熱線を露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30に照射することで加熱しているため、防食剤塗布目標箇所を比較的安定した温度となるように局所加熱し易い。すなわち、熱線を露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30に照射することで加熱すれば、端子20と芯線端部16との圧着接触状態等に左右され難く条件で加熱することができる。このため、防食剤塗布目標箇所を比較的安定した温度に加熱でき、防食剤30の塗布状態が安定する。
また、端子付電線保持部材60は、複数の端子付電線10を並列状に保持可能に構成されており、放射加熱部58は、並列状に保持された複数の端子付電線10の露出部分16a、16bを含む線状の領域に向けて熱線を放射するため、複数の端子付電線10の露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30を略同時に加熱することができ、その加熱作業及び防食剤30の溶融、塗布作業を効率的に行うことができる。
しかも、端子嵌合部22を冷却しつつ、露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30を加熱するため、加熱により溶融した防食剤30が端子嵌合部22に流れ込み難い。このため、端子嵌合部22に防食剤30が付着し難くなり、端子嵌合部22と他のオス端子28等との接続不良等を抑制することができる。
<変形例>
もっとも、上記防食剤供給工程P1或は加熱工程P2を実施する方法及び装置は、上記例に限られない。
図10は、粒状の防食剤30を形成する工程を示す説明図である。同図では、平滑な主面を有する板部材110と、防食剤吐出部144を用いて粒状の防食剤30を連続的に形成している。板部材110は、平滑な主面を上向きにした姿勢で一定位置に配設されている。この板部材110は、溶融した防食剤30を硬化可能な温度条件下、ここでは、常温条件下に配設されている。防食剤吐出部144は、上記防食剤吐出部44と同様に、溶融された防食剤30を、予め設定された量ずつ吐出可能に構成されている。そして、防食剤吐出部144が、板部材110の主面上の移動及び静止を繰返しつつ、各静止状態で、溶融された防食剤30を予め設定された量だけ吐出することを繰返す。すると、吐出された防食剤30が、板部材110の主面上で冷却、凝固して、粒状に形成される。これにより、複数の粒状の防食剤30を連続的に多数製造することができる。
粒状の防食剤30を製造する方法は、さらに他の方法によって製造することも可能である。例えば、長尺線状の防食剤を所定寸法ずつに切断する方法、或は、防食剤を金型に流し込んで製造する方法等を採用することができる。
図11は、粒状の防食剤30を選別して一つずつ取出す工程を示す説明図である。同図では、平板状の選別板250に選別孔252が形成されている。選別孔252は、端子付電線10への塗布に適した量に対応する大きさの粒径に応じた外径及び深さ寸法の貫通孔に形成されている。また、複数の選別孔252は、複数の各列において、間隔を有して直線状に並ぶように形成されている。また、選別板250の下方には、選別孔252の各列の下方に位置して、選別孔252の下方開口を閉塞する閉塞板254が当該列の延びる方向に沿ってスライド移動(挿脱)可能に配設されている。
そして、製造された複数の粒状の防食剤30を、選別板250上に流し込むように供給し、選別板250をその面方向に揺らす。すると、選別孔252内に嵌り込み可能な大きさを有する粒状の防食剤30が選別孔252内に嵌り込み、選別孔252内に嵌り込み不能な大きさの粒状の防食剤30は、選別孔252内に嵌り込まないで選別板250上に残存する。このように選別板250上に残存する粒状の防食剤30を除去することにより、端子付電線10に対して過大な塗布量となる粒状の防食剤30を排除することができる。
そして、図12に示すように、上記のように各選別孔252内に粒状の防食剤30が嵌り込んだ状態で、閉塞板254を、選別板250下から外方へずらしていくと、列状に並ぶ複数の選別孔252の下方開口が順次開放され、当該選別孔252に嵌り込んだ粒状の防食剤30を順次取出していくことができる。
図13は、製造された粒状の防食剤30を、端子付電線10の露出部分16a、16b上に配設する工程を示す説明図である。
同図に示すように、端子付電線セット治具310には、端子付電線10の端子20部分を挿入して一定姿勢で保持可能なセット凹部312が形成されている。端子付電線セット治具310のうち、露出部分16a、16bに対応する上方部分には、供給孔314が形成されている。供給孔314は、端子付電線セット治具310の上面とセット凹部312内とに貫通し、かつ、粒状の防食剤30が通過可能な大きさの貫通孔に形成されている。そして、粒状の防食剤30を、端子付電線セット治具310の上方から供給孔314に供給すると、粒状の防食剤30は、供給孔314を通って端子付電線10の露出部分16a、16b上に配設され、粒状の防食剤30の供給工程が実施される。
また、端子付電線セット治具310のうち、芯線端部16の下方位置には、熱伝導容易な熱伝導部材316、例えば、アルミニウム、銅、鉄等で形成された熱伝導部材316が配設されている。そして、端子付電線セット治具310の下方にホットプレート等の加熱装置318を配設し、その加熱装置318からの熱を、熱伝導部材316を通じて端子20の芯線圧着部24及び芯線端部16に伝達して、粒状の防食剤30を加熱溶融することで、図3に示す場合と同様に、当該防食剤30が露出部分16a、16bの表面に皮膜状に塗布された状態で凝固し、防食構造部32が製造される。これにより、加熱工程が実施される。
図14は他の加熱工程を示す説明図である。同図では、高温槽350を用いて加熱を行っている。
すなわち、高温槽350は、外部との間で断熱を施した筐体352に、その内部空間を加熱するヒータ及びその内部空間温度を測定して当該内部空間を設定温度に保つようにヒータを制御する温度制御機構等を組込んだ構成とされ、高温槽350の内部空間が、防食剤30を溶融可能な温度(例えば、摂氏130度)に保たれている。
そして、露出部分16a、16b上に粒状の防食剤30を配設した端子付電線10を、例えば、パレット360上に並べる等して、高温槽350内に配設する。これにより、前記露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30が加熱され、当該粒状の防食剤30が溶融し、図3に示す場合と同様に、防食剤30が露出部分16a、16bの表面に皮膜状に塗布された状態で凝固し、防食構造部32が製造される。
このように、露出部分16a、16b及び粒状の防食剤30の加熱は、熱線(電磁波)を利用した原理、熱が固体を伝わる原理、熱が気体等の流体の移動を介して伝わる原理等、各種原理を利用して行うことができる。
なお、上記で説明した実施形態及び変形例の各種方法及び各種構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることが可能である。例えば、図4で示す防食剤供給装置40を用いて防食剤30の供給を行った後に、ホットプレート等の加熱装置による加熱或は高温槽を用いた加熱を行ってもよい。
また、図10〜図13に示す手法にて、防食剤30の形成及び供給を行った後に、ハロゲンヒーター等による熱放射を利用した加熱、或は、高温槽を用いた加熱等を行ってもよい。
10 端子付電線
12 電線
16 芯線端部
16a、16b 露出部分
20 端子
22 端子嵌合部
24 芯線圧着部
30 防食剤
32 防食構造部
40 防食剤供給装置
42 端子付電線支持部
44 防食剤吐出部
50 放射加熱装置
52 端子付電線支持部
58 放射加熱部
60 端子付電線保持部材
62 基端側保持部
62a 溝部
64 先端側保持部
64a 穴部
65 空洞部
P1 防食剤供給工程
P2 加熱工程

Claims (8)

  1. 電線に端子が圧着され、前記電線の芯線端部と前記端子とが異種金属である端子付電線に対して防食剤を塗布する、前記端子付電線の防食剤塗布方法であって、
    (a)前記防食剤を粒状にして、前記芯線端部の露出部分に供給する工程と、
    (b)前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱することにより、粒状に形成された前記防食剤を溶融させて、前記芯線端部の露出部分に皮膜状に塗布する工程と、
    を備える端子付電線の防食剤塗布方法。
  2. 請求項1記載の端子付電線の防食剤塗布方法であって、
    前記工程(a)は、溶融された前記防食剤を、溶融した前記防食剤が硬化可能な温度条件下の前記芯線端部の露出部分に吐出することで、前記芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給する工程である、端子付電線の防食剤塗布方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の端子付電線の防食剤塗布方法であって、
    前記工程(b)は、熱線を前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に照射する工程である、端子付電線の防食剤塗布方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の端子付電線の防食剤塗布方法であって、
    前記電線に圧着される圧着部と他に接続される端子嵌合部とを有する前記端子を対象とし、
    前記工程(b)は、前記端子嵌合部を冷却しつつ、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱することにより、粒状に形成された前記防食剤を溶融させて、前記芯線端部の露出部分に皮膜状に塗布する工程である、端子付電線の防食剤塗布方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の端子付電線の防食剤塗布方法によって防食剤が塗布された防食剤塗布端子付電線。
  6. 電線に端子が圧着された端子付電線のうち芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤を形成しつつ供給する防食剤供給装置であって、
    前記端子付電線を、溶融した前記防食剤が硬化可能な温度条件下で支持する端子付電線支持部と、
    溶融された前記防食剤を、予め設定された量、前記端子付電線支持部に支持された前記端子付電線の前記芯線端部の露出部分に吐出可能な防食剤吐出部と、
    を備える防食剤供給装置。
  7. 電線に端子が圧着された端子付電線のうち芯線端部芯線端部の露出部分に、粒状の防食剤が配設され、前記芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を加熱する放射加熱装置であって、
    前記端子付電線を支持する端子付電線支持部と、
    前記端子付電線支持部により支持された前記端子付電線の芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤に向けて、熱線を放射する放射加熱部と、
    を備える放射加熱装置。
  8. 請求項7記載の放射加熱装置であって、
    前記端子付電線保持部材は、複数の端子付電線を並列状に保持可能に構成され、
    前記放射加熱部は、並列状に保持された複数の端子付電線の芯線端部の露出部分及び粒状の前記防食剤を含む線状の領域に向けて、熱線を放射する、放射加熱装置。
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