JP2011085869A - 光学材料および多層回折光学素子 - Google Patents

光学材料および多層回折光学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】可視光域の吸収が少なく、かつ2次分散の小さい光学特性を有する光学材料を提供する。
【解決手段】少なくともインジウム錫酸化物(ITO)微粒子と、光学樹脂を含有する樹脂組成物の硬化物からなる光学材料であって、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0の関係を満足する値を示す。ただし、n:屈折率、λ:光の波長、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の1次微分、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の2次微分を表す。)を有する光学材料。前記インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の平均粒径が60nm以下で、インジウムと錫の合計に対する錫の原子の割合が3%以上15%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ITO微粒子を分散した光学材料およびその光学材料を用いた多層回折光学素子に関するものである。
従来から光の屈折を利用した屈折光学系では、分散特性の異なる硝材からなるレンズを組み合わせることによって色収差を減らしている。例えば、望遠鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材を正レンズ、分散の大きい硝材を負レンズとし、これらを組み合わせて用いることで軸上に現れる色収差を補正している。しかしながら、レンズの構成や枚数が制限される場合や、使用される硝材が限られている場合などでは、色収差を十分に補正することが困難な場合があった。
非特許文献1には、屈折面を有する屈折光学素子と回折格子を有する回折光学素子とを組み合わせて用いることで、少ないレンズの枚数で色収差を抑制することが開示されている。
これは、光学素子としての屈折面と回折面とでは、ある基準波長の光線に対する色収差の発生する方向が、逆になるという物理現象を利用したものである。また回折光学素子に連続して形成された回折格子の周期を変化させることで、非球面レンズと同等の特性を発現することができる。しかしながら、回折光学素子に入射した1本の光線は、回折作用により各次数の複数の光に分かれる。この時、設計次数以外の回折光は、設計次数の光線とは別な所に結像してしまいフレアの発生要因となる。
特許文献1には、各光学素子の屈折率分散と、光学素子の境界面に形成される格子の形状を最適化することで、広波長範囲で高い回折効率を実現することが開示されている。使用波長領域の光束を特定の次数(以後、設計次数と言う)に集中させることで、それ以外の回折次数の回折光の強度を低く抑え、フレアの発生を防止している。
また、特許文献1、特許文献2には、広い波長範囲で高い回折効率を有する構成を得るために、相対的に屈折率分散の低い材料で形成された回折光学素子と、屈折率分散の高い材料で形成された回折光学素子を組み合わせて使用することも開示されている。
すなわち、屈折率分散の高い材料と低い材料との屈折率分散の差が大きいほど、構成される光学素子の回折効率は高くなり、光学素子の画角は広くなる。従って、色収差を高精度に補正するには、より屈折率分散の高い(アッベ数が小さい)材料及びより屈折率分散の低い(アッベ数が大きい)材料を使用する事が必要である。
特許文献3には、屈折率(nd)とアッベ数(νd)の関係が、nd>−6.667×10−3νd+1.70であり、屈折率の2次分散(θg,F)とアッベ数(νd)と関係が、θg,F≦−2νd×10−3+0.59である光学材料が開示されている。これらの式を満足することで、可視領域全域における回折効率を向上させることができる。
また、特許文献3における光学材料は、屈折率分散が高く、2次分散特性の低い性質を示す透明導電性金属酸化物を、バインダー樹脂に微粒子として混合・分散させた複合材料である。また透明導電性金属酸化物としては、ITO、ATO、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物が開示されている。
また、特許文献3には、高屈折高分散の材料として樹脂に無機微粒子を分散させた例が示されている。具体的には、高屈折高分散材料として有機樹脂中にITO微粒子を分散した材料で、d線の屈折率nd=1.606から1.648、アッべ数νd=13.3から22.7の光硬化樹脂材料が記載されている。またこの時に低屈折低分散材料として、d線の屈折率nd=1.513、アッべ数νd=51.0の光硬化樹脂材料が記載されている。
また、特許文献3の実施例には、高屈折高分散の材料からなる回折光学素子と、低屈折低分散の材料からなる回折光学素子とを、空間を空けて対向して配置した積層型回折光学素子も記載されている。
特開平09−127322号 特開平11−044808号 特開2004−145273号
A.D.Kathman and S.K.Pitalo、「Binary Optics in Lens Design」、International Lens Design Conference、1990、SPIE Vol.1354、p297から309
通常、光学樹脂、光学ガラス、TiO等の高屈折率なナノ微粒子を分散した光学材料は、通常、屈折率の分散が大きくなる(指標であるアッペ数νは定義上小さくなる。)につれて、2次分散(θgF)は大きくなる。しかし、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子を分散した材料は他の金属酸化物と異なり、屈折率分散(アッペ数νは小)が大きく、かつ2次分散(θgF)が小さい特性を示す。このことは特許文献3で確認されている。この2次分散(θgF)が小さい特性を用いることにより、多層回折光学素子において、可視光全域で、99パーセント以上の効率で集光することが可能となり、レンズ系で生じた色収差補正することが可能となる。以後、多層回折光学素子等の色収差補正に用いる光学材料を色収差補正光学材料とする。しかし、そのITOの光学特性はドーピング剤であるSn濃度および微粒子の製造過程における還元状態により、大きく変化する。その為、光学特性を制御することが難しい。また、ITO微粒子は特性を得る為に過剰に還元すると、得られる2次分散が小さいなる以上に吸収が増大するといった課題がある。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、可視光域の吸収が少なく、かつ2次分散が小さい光学特性を有する光学材料を提供するものである。
また、本発明は、前記光学材料を用いることにより、可視域全域の回折効率が高く、かつ光吸収を減少させることが可能な多層回折光学素子を提供するものである。
上記の課題を解決する光学材料は、少なくともインジウム錫酸化物(ITO)微粒子と、光学樹脂を含有する樹脂組成物の硬化物からなる光学材料であって、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0の関係を満足する値を示す。ただし、n:屈折率、λ:光の波長、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の1次微分、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の2次微分を表す。)を有することを特徴とする。
上記の課題を解決する多層回折光学素子は、透明基板の表面に、少なくとも表面に回折格子形状を有する光学材料からなる第1の層と、少なくとも片側に回折格子形状を有する上記の光学材料からなる第2の層とが互いの回折格子形状が対向するように積層されており、前記第1の層の光学材料が、前記第2の層の光学材料よりも高屈折低分散であることを特徴とする。
本発明によれば、可視光域の吸収が少なく、かつ2次分散が小さい光学特性を有する光学材料を提供することができる。
また、本発明は、前記光学材料を用いることにより、可視域全域の回折効率が高く、かつ光吸収を減少させることが可能な多層回折光学素子を提供することができる。
屈折率測定サンプルの作製方法を示す模式的図である。 透過率測定サンプルの作製方法を示す模式的図である。 実施例1から4および比較例1,2の光学材料の内部透過率(10μm膜厚換算)を示す図である。 分光偏光解析サンプルの作製方法を示す模式的図である。 光学材料A−1,A−2の分光偏光解析結果を示す図である。 光学材料B−1,B−2,B−3,B−4,C−1の分光偏光解析結果を示す図である。 実施例5の光学材料A−2の内部透過率(10μm膜厚換算)を示す図である。 本発明の多層回折光学素子における多層回折格子の構成を示す模式的図である。 実施例6および比較例3の多層回折格子における透過率を示す図である。 実施例6の多層回折格子の回折効率を示す図である。 比較例3の多層回折格子の回折効率を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明に係る光学材料は、少なくともインジウム錫酸化物(ITO)微粒子と、光学樹脂を含有する樹脂組成物の硬化物からなる光学材料であって、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0の関係を満足する値を示す。ただし、n:屈折率、λ:光の波長、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の1次微分、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の2次微分を表す。)を有することを特徴とする。
本発明に係る光学材料は、少なくともインジウム錫酸化物(ITO)微粒子、光学樹脂、分散剤等を含有する樹脂組成物の硬化物から構成される。
前記インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の平均粒径は60nm以下、好ましくは3nm以上60nm以下が望ましい。平均粒径が60nmより大きいと光散乱が大きくなる。
前記インジウム錫酸化物(ITO)微粒子は、インジウムと錫の合計に対する錫の原子の割合が3%以上15%以下、好ましくは5%以上10%以下である事が望ましい。錫原子の割合が3%未満の場合、微粒子の還元を大きくしても光学材料の屈折率を1600nm以上1800nm以下の範囲で極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)にすることができない。錫原子の割合が15%をこえる場合、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の結晶化度が低下し、光学材料の屈折率を1600nm以上1800nm以下の範囲で極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)にした場合、可視域での吸収が増大する。
本発明においては、光学材料に含有されるインジウム錫酸化物(ITO)微粒子は、還元雰囲気中で還元処理して還元割合を調整したものを用いるのが好ましい。
還元雰囲気を調整するには、還元するための温度、還元気体濃度、時間等のパラメーターがあり、このパラメーターの少なくとも一つを調整する事が好ましい。このパラメーターは組合せてもよい。同一条件で製造された未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子は、還元条件を同一にすれば、それを光学樹脂に混合した光学材料において、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)を誤差±10nmの範囲に納める事が可能である。
しかし、製造条件は同一でも、別の製造ロット(同一の装置で別の日に作製した場合など)の場合、完全に同じ特性の未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子を製造することは難しい。その為、未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子において、製造ロットが異なれば、同一の条件還元条件で還元しても、それを光学樹脂に混合した光学材料において、屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)が場合によっては50nm以上の違いが生じ、1600nm以上1800nm以下の範囲から逸脱することがある。その為、最初に、同一条件で製造された未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の一部を還元し、光学樹脂との混合物である光学材料において屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長を測定し、その値を元に還元割合を調整し、1600nm以上1800nm以下の範囲の任意の波長へ±10nm誤差であわせることが可能である。
本発明の光学材料に含有されるインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の含有量は、体積分率で5%以上25%以下、好ましくは7%以上20%以下であることが望ましい。体積分率が5%未満の場合、アッペ数は30以上及び2次分散(θgF)は0.48以上と大きくなり、光学材料としての光学特性は小さくなる。体積分率が25%をこえる場合、光散乱が大きくなり、光学材料として用いる事ができない。
本発明に用いられる光学樹脂は、少なくともエネルギー硬化するモノマーまたはオリゴマーからなる樹脂である。光学素子としてガラスレンズ表面への形状を与える事を考慮した場合、前記エネルギー硬化が紫外線硬化であることが好ましい。
光学樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。
本発明に用いられる光学樹脂は、特に限定しないが、設計する光学素子により、屈折率が決定される。通常の光学樹脂のd線における屈折率は1.29以上1.70以下の範囲に存在する。
本発明の光学材料に含有される光学樹脂の含有量は、体積分率で35%以上95%以下、好ましくは50%以上90%以下であることが望ましい。
本発明に用いられる分散剤は、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子を分散するために用いられる。分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効である。特にポリエステル系、ε−カプロラクトン系、ポリカルボン酸塩、ポリリン酸塩、ハイドロステアリン酸塩、アミドスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、オレフィンマレイン酸塩共重合物、アクリル−マレイン酸塩共重合物、アルキルアミン酢酸塩、アルキル脂肪酸塩、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル系、シリコーン系、フッ素系を用いることができるが、本発明においてはアンモニアよび有機アミン類から選択される少なくとも一種の塩基系のものを用いることが好適である。具体的にはディスパービックシリーズ(ビッグケミー・ジャパン社製)の中ではディスパービック161、162、163、164、ソルスパースシリーズ(ゼネガ社製)の中ではソルスパース3000、9000、17000、20000、24000、41090あるいはTAMNシリーズ(日光ケミカル社製)の中ではTAMN−15等のアルキルアミンのPO若しくはEO変成物がある。
本発明の光学材料に含有される分散剤の含有量は、体積分率で4%以上40%以下、好ましくは5%以上30%以下であることが望ましい。
本発明の光学材料は、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子が同一条件で製造され、同一条件で還元され、同一濃度であっても、光学樹脂の屈折率が異なれば、光学材料の光学定数(nd、νd、θgF)は異なる。しかし、本発明の光学材料の屈折率は1600nm以上1800nm以下の波長の範囲で極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)が存在し、その波長の誤差は±10nmである。
本発明は、上記の構成を特徴とする事により、可視光域の吸収が少ない、かつ、2次分散が小さい光学特性を有する光学材料を得ることができる。
同一のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子濃度で、同一の光学樹脂で比較した場合、1600nmよりも短波長域に屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)が存在した場合、アッペ数(νd)及び2次分散(θgF)は小さくなり、光学材料としての光学特性は向上するが、可視域の吸収は特に長波長域で急激に大きくなる。
また、1800nmよりも長波長域に屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)が存在した場合、アッペ数(νd)及び2次分散(θgF)は大きくなり、光学材料としての光学特性が減少し、またバーンシュタイン・モス効果がなくなり、短波長域の吸収が急激に上昇する。
本発明の光学材料は、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)を有する。
次に、本発明に係る多層回折光学素子は、透明基板の表面に、少なくとも表面に回折格子形状を有する光学材料からなる第1の層と、少なくとも片側に回折格子形状を有する上記の光学材料からなる第2の層とが互いの回折格子形状が対向するように積層されており、前記第1の層の光学材料が、前記第2の層の光学材料よりも高屈折低分散であることを特徴とする。
光学材料は、色収差補正の為の多層回折光学素子の材料の一部として用いられる。
図8は、本発明の多層回折光学素子の多層回折格子の構成を示す模式的図である。例えば、図8の様に、透明基板であるガラス10、11の間に、お互いの回折格子形状が対向するように相対的に高屈折率低分散材料8からなる第1の層と、相対的に低屈折高分散材料からなる第2の層を(空間無く)積層された多層回折光学素子において、相対的に低屈折高分散材料からなる第2の層の方に本発明の光学材料9が用いられる。この場合、光学材料中の光学樹脂はフッ素系やシリコーン系、PMMAなどの比較的、屈折率の低い光学樹脂(nd=1.29から1.51)であることが好ましい。
本発明の多層回折光学素子により、必要な光学材料の光学特性を微調整することにより、透明で高効率な色収差補正素子を提供することが可能となる。
本発明の多層回折光学素子は、カメラ、ビデオカメラのレンズ群の色収差補正に用いられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明がそれらによって何ら制約されるものではない。
・未還元のインジウム酸化物(ITO)微粒子
本発明の実施例の実施にあたり、同一条件で作成した未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子を3ロット用意した。それぞれ、ロットA,ロットB、ロットCとする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のインジウム酸化物(ITO)微粒子のロットA,ロットB、ロットCの一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合はロットAは9.8atom%、ロットBは8.0atom%、ロットCは6.80atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積はロットAは54m/g、ロットBは52m/g、ロットCは54m/gであった。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットAとする)を小型チューブ炉にて、焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H:N=2:98)、圧力 1気圧(1.0Pa)、200分)にて還元を行った。
以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をA−1−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のA−1−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は9.8atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積は53m/gとなり、平均粒径は17nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記のA−1−ITO微粒子と分散剤としてディスパービッグ164(ビックケーミー社製)をキシレン溶液に相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(A−1−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(A−1−1)の一部を取り出し、エバボレーターにて溶媒を除去し、残った固形分から、熱重量測定装置(Pyris 1 TGA: パーキンエルマー社製)により、微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は5.23w%,分散剤濃度は0.94w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(A−1−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は31nmであった。
・光学樹脂の作製
紫外線硬化型アクリル系樹脂として、ポリエステルアクリレート13w%、トリス(2―アクリロキシエチル)イソシアヌレート20w%、ペンタエリスリトールトリアクリレート25w%、ジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレート40w%、1―ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2w%の混合物を用いた。以後、紫外線硬化型アクリル系樹脂を紫外線硬化型樹脂Iとする。硬化後の光学樹脂は、屈折率nd=1.528、νd=51.1、θgF=0.56である。
・光学材料の前駆体A−1の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(A−1−1)180.50gに上記の紫外線硬化型樹脂Iを8.69g混合した。この混合溶液をエバポレーターに入れ、45℃、100ヘクトパスカルから徐々に圧力を下げ、最終的には2ヘクトパスカルとした。キシレン溶媒を12時間かけて十分に気散させ、光学材料前駆体A−1を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
熱重量測定装置(Pyris 1 TGA: パーキンエルマー社製)にて、大気雰囲気下で500℃まで加熱した後の無機酸化物の残量より、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の重量分率を測定した。その後、比重(ITO:6.70、分散剤1.14、紫外線硬化型樹脂I 1.27)より、体積分率を計算した。光学材料前駆体A−1の重量分率は47.2重量%、体積分率に換算すると14.2体積%であった。
(2)屈折率の測定
各光学素子の屈折率は、次のようにしてサンプルを作製して測定した。
まず、図1に示すように、厚さ1mmの高屈折ガラス1の上に、厚さ12.5μmのスペーサー4とサンプル2(光学材料前駆体A−1)を配置した。その上に厚さ1mmの合成石英3をスペーサー4を介して載せ、サンプル2(光学材料前駆体A−1)を押し広げてサンプルとした。このサンプルに、20mW/cm、1000秒の条件で高圧水銀ランプ(EXECURE250、HOYA CANDEO OPTRONICS(株))を照射し、サンプルを硬化し光学材料A−1の屈折率測定サンプルを作製した。
光学材料A−1の屈折率測定サンプルは、屈折計(KPR−30、(株)島津製作所)を用いて、g線435.8nmの屈折率(ng)、F線486.1nmの屈折率(nF)、d線587.6nmの屈折率(nd)、C線656.3nmの屈折率(nC)を測定した。また、測定した屈折率より、
アッペ数の定義:νd=(nd−1)/(nF−nC)・・・・(式1)
2次分散:θgF=(ng−nF)/(nF−nC) ・・・・(式2)
より、アッペ数(νd)、2次分散(θgF)を算出した。
その結果を表1に示す。
光学材料A−1の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.565,20.9±0.2,0.42±0.02)であり、アッペ数νdおよび2次分散(θgF)が小さい特性を示す。
(3)透過率の測定
図2に示すように、厚さ1mmのガラス基板5の上に、厚さ12.5μmのスペーサー4とサンプル2(光学材料前駆体A−1)を配置した。その上に厚さ1mmの合成石英板3を載せ、サンプル2(光学材料前駆体1−1)を押し広げてサンプルとした。このサンプルに、20mW/cm、1000秒の条件で高圧水銀ランプ(EXECURE250、HOYA CANDEO OPTRONICS(株))を照射し、サンプルを硬化した後、合成石英板3を外し、光学材料A−1の透過率測定用サンプルとした。測定用サンプルは、分光光度計(U4000、日立製作所)にて、波長400nmから700nmまで10nm間隔で透過率を測定した。その後、膜厚を測定し、減衰係数kを求め、10μmの膜厚の内部透過率に変換した。
図3に、光学材料A−1の10μm膜厚に換算した内部透過率を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=84.9%、透過率(λ=500nm)=92.5%%、透過率(λ=400nm)=82.5%ですべての領域で81%以上となり良好な透過率を示す。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
図4に示すように、厚さ1mmで両面を反射しない様に荒らしたガラス基板6の上に、厚さ50μmのスペーサー7とサンプル2(光学材料前駆体A−1)を配置した。その上に厚さ1mmの合成石英板3を載せ、サンプル2(光学材料前駆体A−1)を押し広げてサンプルとした。このサンプルに、20mW/cm、1000秒の条件で高圧水銀ランプ(EXECURE250、HOYA CANDEO OPTRONICS(株))を照射し、サンプルを硬化した後、合成石英板3を外し、光学材料A−1の分光偏光解析用サンプルとした。
分光偏光解析用サンプルは、分光エリプソメーター(VASE:ジェー・エー・ウーラム社製)にて波長600nmから2200nmまで測定した後、各波長の屈折率を計算した。図5にその解析結果を示す。その図5のグラフから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は1638nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲の内に存在する。屈折率の極小値の値は、1.342である。
<比較例1>
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
実施例1とは異なるロットからなる未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットBとする)を小型チューブ炉にて、実施例1と同様の焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H:N=2:98)、圧力 1気圧(1.0Pa)、200分)にて行った。
以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をB−1−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のB−1−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は8.0atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積は51m/gとなった。平均粒径は17.5nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記のB−1−ITO微粒子を実施例1と同じ手法にて相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(B−1−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−1−1)の一部を取り出し、実施例1と同様な方法で微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は5.30w%,分散剤濃度は0.99w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−1−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は30nmであった。
・光学材料前駆体B−1の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−1−1)191.44gに実施例1で作成した紫外線硬化型樹脂Iを8.74g混合した。実施例1と同様な方法で、光学材料前駆体B−1を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様な方法で光学材料前駆体B−1中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体B−1の重量分率は47.3重量%、体積分率に換算すると14.3体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法にて屈折率測定用のサンプルを作成し、屈折率を測定し、実施例1に示す様に光学特性を求めた。その結果を表1に示す。
光学材料B−1の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.565,20.2±0.2,0.42±0.02)であり、実施例1よりもアッペ数νdはやや小さく、2次分散特性は、ほぼ同等な値を示す。
(3)透過率の測定
実施例1と同様な方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料B−1の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。
図3に、その結果を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=79.8%、透過率(λ=500nm)=87.8%、透過率(λ=400nm)=78.9%となり、実施例1に比べ、それぞれ、5.2%、4.7%、3.6%透過率の減少が見られる。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1と同様な方法にて光学材料B−1の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図6に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は1565nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲よりも短波長側に存在する。屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長が1600nmよりも短波長域にあると吸収が急激に増加する。屈折率の極小値の値は、1.353である。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
比較例1と同じロットの未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットBとする)を小型チューブ炉にて、実施例1及び比較例1の焼成条件よりも時間を短くし。焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H:N=2:98)、圧力 1気圧(1.0Pa)、140分)にて行った。以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をB−2−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のB−1−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は8.0atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積が52m/gとなった。平均粒径は17.3nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記、B−2−ITO微粒子を実施例1と同じ手法にて相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(B−2−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−2−1)の一部を取り出し、実施例1と同様な方法で微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は4.96w%,分散剤濃度は0.77w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−2−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は30nmであった。
・光学材料前駆体B−2の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−2−1)190.51gに実施例1で作成したの紫外線硬化型樹脂Iを9.00g混合した。実施例1と同様な方法で、光学材料前駆体B−2を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様な方法で光学材料前駆体B−2中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体B−2の重量分率は47.2重量%、体積分率に換算すると14.2体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法で屈折率測定用のサンプルを作成した。そして屈折率を測定し、実施例1と同様に光学特性を求めた。その結果を表1に示す。
光学材料B−2の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.568,20.8±0.2,0.42±0.02)であり、実施例1とほぼ同等の分散特性、2次分散特性を示す。
(3)透過率の測定
実施例1と同様な方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料B−2の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。図3に、その結果を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=85.1%、透過率(λ=500nm)=91.7%、透過率(λ=400nm)=82.6%となり、実施例1と同様な光学特性を示す。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1と同様な方法で光学材料B−2の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図6に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は1663nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲内であり、実施例1の1638nmと同等の値を示す。屈折率の極小値の値は、1.365である。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
比較例1と同じロットの未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットBとする)を小型チューブ炉にて、実施例2の焼成条件よりも時間を短くし、焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H:N=2:98)、圧力 1気圧(1.0Pa)、120分)にて行った。以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をB−3−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のB−3−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は8.0atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積は53m/gとなった。平均粒径は17nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記のB−3−ITO微粒子を実施例1と同じ手法にて相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(B−3−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−3−1)の一部を取り出し、実施例1と同様の方法で微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は4.93w%,分散剤濃度は0.77w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−3−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は30nmであった。
・光学材料前駆体B−3の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−3−1)192.66gに実施例1で作成した紫外線硬化型樹脂Iを9.02g混合した。実施例1と同様な方法で、光学材料前駆体B−3を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様の方法で光学材料前駆体B−3中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体B−3の重量分率は47.2重量%、体積分率に換算すると14.2体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法にて屈折率測定用のサンプルを作成した。そして屈折率を測定し、実施例1に示す様に光学特性を求めた。その結果を表1に示す。
光学材料B−3の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.569,21.8±0.2,0.43±0.02)であり、実施例2に比べ、νdは+1、θgF+0.01と、アッペ数(νd)および、2次分散特性(θgF)はやや大きい値を示す。
(3)透過率の測定
実施例1と同様な方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料B−3の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。図3にその結果を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=88.3%、透過率(λ=500nm)=93.4%、透過率(λ=400nm)=83.7%となり、実施例2にくらべ、それぞれ、3.3%、0.9%、1.2%透過率は増加する。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1に示すのと同様な方法にて光学材料B−3の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図6に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は1793nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲内である。屈折率の極小値の値は、1.371である。
<比較例2>
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
比較例1と同じロットの未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットBとする)を小型チューブ炉にて、実施例3の焼成条件よりも更に時間を短くし、焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H2:N2=5:95)、圧力 1気圧(1.0Pa)、100分)にて行った。以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をB−4−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のB−4−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は8.0atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積は51m/gとなった。平均粒径は17.6nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記のB−4−ITO微粒子を実施例1と同じ手法にて相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(B−4−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−4−1)の一部を取り出し、実施例1と同様な方法で微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は4.99w%,分散剤濃度は0.74w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−4−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は29nmであった。
・光学材料前駆体B−4の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−4−1)190.24gに実施例1で作成したの紫外線硬化型樹脂Iを9.06g混合した。実施例1と同様な方法で、光学材料前駆体B−4を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様な方法で光学材料前駆体B−4中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体B−3の重量分率は47.1重量%、体積分率に換算すると14.2体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法にて屈折率測定用のサンプルを作成した。そして屈折率を測定し、実施例1に示す様に光学特性を求めた。その結果を表1に示す。
光学材料B−4の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.576,23.9±0.2,0.46±0.02)であり、実施例2に比べ、νdは+3.1、θgF+0.03はとなり、アッペ数(νd)及び、2次分散特性(θgF)は大きくなる。
(3)透過率の測定
実施例1と同様な方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料B−4の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。図3に、その結果を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=92.2%、透過率(λ=500nm)=94.7%、透過率(λ=400nm)=80.0%となり、実施例2にくらべ、それぞれ、7.1%、3.0%の透過率の増加が、λ=400nmにおいては2.6%の低下が観察される。短波長側のバーンシュタイン・モス効果が小さくなり、吸収が増大していると考えられる。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1に示すのと同様な方法にて光学材料B−4の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図6に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は2005nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲から大きく外れている。
1800nmよりも長波長域に屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)を示す波長が存在する場合、光学特性が劣化し、かつ短波長の吸収が増加する。屈折率の極小値の値は、1.398である。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の還元
実施例1および2と異なるロットの未還元のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(ロットCとする)を小型チューブ炉にて、実施例2と同様の焼成条件(温度300℃、雰囲気ガス(H:N=2:98)、圧力 1気圧(1.0Pa)、140分)にて行った。以後、還元したインジウム錫酸化物(ITO)微粒子をC−1−ITO微粒子とする。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の評価
(1)Sn濃度の測定
上記のC−1−ITO微粒子の一部を取り出し、ICP 発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、SPS4000)にて錫の濃度の測定を行った。インジウムと錫の総和に対する錫原子の割合は6.8atom%であった。
(2)粒径の測定
BET法にて測定を行った。窒素の吸着量により比表面積は53m/gとなった。平均粒径は17nmと推測される。
・インジウム錫酸化物(ITO)微粒子分散液の作製
上記のC−1−ITO微粒子を実施例1と同じ手法にて相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散キシレン溶液(C−1−1)を得た。
・溶液の評価
ITO微粒子分散キシレン溶液(B−2−1)の一部を取り出し、実施例1と同様の方法で微粒子の濃度と分散剤の濃度を求めた。微粒子の濃度は5.00w%,分散剤濃度は0.80w%であった。
ITO微粒子分散キシレン溶液(C−1−1)を粒度分布計(動的光散乱法 ゼータサイザーナノ:シスメックス社製)にて測定を行った。その結果、平均粒径は31nmであった。
・光学材料前駆体V−1の作製
ITO微粒子分散キシレン溶液(C−1−1)191.72gに実施例1で作成した紫外線硬化型樹脂Iを9.06g混合した。実施例1と同様な方法で、光学材料前駆体C−1を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様な方法で光学材料前駆体C−1中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体C−1の重量分率は47.2重量%、体積分率に換算すると14.2体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法にて屈折率測定用のサンプルを作成した。そして屈折率を測定し、実施例1に示す様に光学特性を求めた。その結果を表1に示す。
光学材料C−1の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.568,21.3±0.2,0.42±0.02)であり、実施例2に比べ、アッペ数(νd)は+0.5、若干大きい値を示す。
(3)透過率の測定
実施例1と同様な方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料C−1の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。図3に、その結果を示す。表1に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=86.9%、透過率(λ=500nm)=93.0%、透過率(λ=400nm)=84.6%となり、実施例2にくらべ、それぞれ、1.8%、1.4%、2.0%透過率は増加する。特に透過率(λ=400nm)は同一の濃度(14.2v%、実施例1から4、比較例1から2)の光学材料の中で最も透過率の高い値を示す。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1と同様の方法で光学材料C−1の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図6に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表1にその結果を示す。波長は1698nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲内であり、実施例2の1638nmに比べ、やや長波長の値を示す。屈折率の極小値の値は、1.368である。
Figure 2011085869
(注)
◎:特に好ましい特性を示す。
○:好ましい特性を示す。
×:好ましくない特性を示す。
実施例1と同様な方法で、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合が10.1体積%の光学材料を作成した。
・光学材料前駆体A−2の作製
実施例1で作成したITO微粒子分散キシレン溶液(A−1−1)140.58gに実施例1で作成した紫外線硬化型樹脂Iを10.94g混合し、実施例1と同様の方法で、光学材料前駆体A−2を作製した。
・光学材料の評価
(1)インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合の測定
実施例1と同様な方法で光学材料前駆体A−2中のインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の割合を測定した。光学材料前駆体A−2の重量分率は37.8重量%、体積分率に換算すると10.1体積%であった。
(2)屈折率の測定
実施例1と同様な方法にて屈折率測定用のサンプルを作成した。そして屈折率を測定し、実施例1に示す様に光学特性を求めた。その結果を表2に示す。
光学材料A−2の光学特性は、(nd,νd,θgF)=(1.555,25.0±0.2,0.43±0.02)であった。
(3)透過率の測定
実施例1と同様の方法で透過率測定用サンプルを作成し、透過率と膜厚から光学材料A−2の10μm膜厚に換算した内部透過率を求めた。図7にその結果を示す。表2に波長700nm、500nm、400nmの具体的な数値を示す。透過率(λ=700nm)=88.9%、透過率(λ=500nm)=94.5%、透過率(λ=400nm)=86.5%であった。
(4)屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長の測定
実施例1と同様の方法で光学材料A−2の分光偏光解析用サンプルを作成し、600nmから2200nmの長波長域の屈折率を計算した。その結果を図5に示す。それから最も屈折率の値が小さくなる波長を求めた。表2にその結果を示す。波長は1643nmで、1600nm以上1800nm以下の範囲内であり、実施例1の1638nmと5nmしか変わらず、ほぼ同等の値を示す。屈折率の極小値の値は、1.387である。
同じ、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子を用いた場合、割合が変わっても屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0)の波長はほとんど変わらない。
Figure 2011085869
実施例1の光学材料A−1を用いて、多層回折格子100を作製した。
まず、図8に示す様に、光学材料A−1の光学特性にあわせた高屈折率低分散材料8〔高屈折率低分散材T1(nd,νd,θgF)=(1.609,44.6±0.4,0.56±0.03)〕を、厚さ2mmのガラス10の上に形成し、その上に光学材料9(光学材料前駆体A−1)を配置した。その上に厚みが2mmのガラス11載せ、光学材料9(光学材料前駆体A−1)を押し広げてサンプルとした。このサンプルに、20mW/cm、1000秒の条件で高圧水銀ランプ(EXECURE250、HOYA CANDEO OPTRONICS(株))を照射し、多層回折光学素子を作製した。
回折格子の形状は、高さd1=13μm、ピッチ幅X=80μmである。また、ガラス11から格子までの格子以外の光学材料9の厚みd2は5μmであった。
・回折効率の評価
回折効率は、回折光学素子と同一の樹脂で作られ、同一の膜厚を有する基板上の部材に、回折格子の設計次数の光量を照射した場合の透過率である。なお、回折光学素子と同一の膜厚とは、回折光学素子の平均膜厚(d2+d1/2)である。
図9に多層回折格子100の透過率を示す。図10に多層回折格子100の回折効率を示す。回折効率は可視域全域で99.9%以上となり、また透過率も透過率(λ=700nm)=82.9%、透過率(λ=500nm)=91.4%、透過率(λ=400nm)=80.2%と高透過率である。
<比較例3>
比較例1の光学材料B−1を用いて、実施例6と同様に多層回折格子101を作製した。光学材料B−1の光学特性にあわせて、実施例6とは若干異なる高屈折率低分散材T2(nd,νd,θgF)=(1.612,44.4±0.4,0.56±0.03)〕との構成で多層回折格子101は作製されている。
回折格子の形状(高さd1、ピッチ幅X)は高さd1=12.2μm、ピッチ幅Xは80μmであり、また、ガラス11から格子までの格子以外の光学材料の厚みd2は5μmであった。
・回折効率の評価
回折効率は、回折光学素子と同一の樹脂で作られ、同一の膜厚を有する基板上の部材に、回折格子の設計次数の光量を照射した場合の透過率である。なお、回折光学素子と同一の膜厚とは、回折光学素子の平均膜厚(d2+d1/2)である。図9に多層回折格子101の透過率を示す。また、図11に多層回折格子101の回折効率を示す。
回折効率は可視域全域で99.9%以上であるが、透過率も透過率(λ=700nm)=77.8%、透過率(λ=500nm)=86.5%、透過率(λ=400nm)=76.9%となり、実施例6に比べ、それぞれ、5.0%、4.8%、3.2%透過率の減少が見られる。
本発明の光学材料は、可視光域の吸収が少なく、かつ2次分散の小さい光学特性を有するので、レンズ等の色収差補正等に利用することができる。
1 高屈折ガラス
2 光学材料
3 石英ガラス
4 スペーサー
5 ガラス基板
6 両面を荒らしたガラス基板
7 スペーサー

Claims (7)

  1. 少なくともインジウム錫酸化物(ITO)微粒子と、光学樹脂を含有する樹脂組成物の硬化物からなる光学材料であって、波長1600nm以上1800nm以下の範囲で屈折率の極小値(dn/dλ=0、dn/dλ>0の関係を満足する値を示す。ただし、n:屈折率、λ:光の波長、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の1次微分、dn/dλ:光の波長に対する屈折率の2次微分を表す。)を有することを特徴とする光学材料。
  2. 前記インジウム錫酸化物(ITO)微粒子の平均粒径が60nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学材料。
  3. 前記インジウム錫酸化物(ITO)微粒子は、インジウムと錫の合計に対する錫の原子の割合が3%以上15%以下である事を特徴とする請求項1または2に記載の光学材料。
  4. 前記光学材料に含有されるインジウム錫酸化物(ITO)微粒子の含有量が体積分率で5%以上25%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の光学材料。
  5. 前記光学樹脂が、少なくともエネルギー硬化するモノマーまたはオリゴマーからなる樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光学材料。
  6. 前記エネルギー硬化が紫外線硬化であることを特徴とする請求項5に記載の光学材料。
  7. 透明基板の表面に、少なくとも表面に回折格子形状を有する光学材料からなる第1の層と、少なくとも片側に回折格子形状を有する請求項1乃至6のいずれかに記載の光学材料からなる第2の層とが互いの回折格子形状が対向するように積層されており、前記第1の層の光学材料が、前記第2の層の光学材料よりも高屈折低分散であることを特徴とする多層回折光学素子。
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