JP2011085480A - 非破壊検査方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体の形状や場所に制約されずに被検体の状態を非破壊検査できるようにする。
【解決手段】中性子発生器13から鉄筋コンクリート3に向けて中性子線13aを照射し、その照射軸線上の基準点13bを中性子線13aが通過する際に中性子モニタ14aの塩素から即発γ線を放射させ、これをγ線モニタ14bが検出した時点で波高分析器17aからスタート信号を出力させる。また、中性子を捕獲した鉄筋コンクリート3の塩素から放射される即発γ線を、基準点13bの近傍の測定点13cに配置したγ線検出部15が検出した時点で、波高分析器17bからストップ信号を出力させる。計測装置19においてスタート信号の入力からストップ信号の入力までの経過時間を測定し、この経過時間と、鉄筋コンクリート3に対する基準点13bや測定点13cの相対位置とを元に、制御装置21が鉄筋コンクリート3中の塩素の位置を解析する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体を破壊せずにその状態を検査する非破壊検査方法とその装置に関するものである。
躯体や部品等の状態(腐食、亀裂、空洞化等)検査として、旧来から目視検査や打音検査、超音波検査(エコー検査)等が行われている。しかし、目視検査や打音検査は、検査者の熟練度によって検査結果に差が生じ易く、また、人的検査であることから検査精度に自ずと限界がある。しかも、作業員が目視又は打突できる形状の箇所でしか実施できないという制約もある。一方、超音波検査については、先に挙げた人的検査に起因する問題は生じないが、検査対象部分の形状特定に難点がある等の弱点がある。
これに対して、原子核が熱外中性子エネルギー領域において固有の大きな中性子共鳴吸収を持つことを利用し、中性子を共鳴吸収した原子核からの即発γ線を測定して原子核を特定することにより、被検体の状態を検査することが提案されている(例えば、特許文献1)。
中性子共鳴吸収を利用した即発γ線分析法(放射線利用技術データベース、放射線技術、047 論文、http://www.rada.or.jp/database/home4/normal/ht-docs/member/synopsis/040275.html)
上述した即発γ線を測定する分析法は、被検体が小型のものである場合は非破壊検査として実施することができる。しかし、例えば構造物の躯体のように被検体が大型のものである場合は、被検体から試験片を切り出して検査しなければならず、非破壊検査として実施することが困難である。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、精度の良い被検体の状態検査を、被検体の形状や場所に制約されずに非破壊検査として実施することができる非破壊検査方法と、この方法を実施するのに用いて好適な非破壊検査装置とを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の非破壊検査方法は、被検体に中性子線を照射するステップと、前記中性子線に含まれる前記被検体の特定の含有元素に対応する共鳴中性子が前記中性子線の照射軸線上の所定点を通過した時点から、該共鳴中性子を捕獲した前記特定の含有元素が放射する即発γ線が、前記所定点に対する相対位置が既知である所定の測定点において検出されるまでの経過時間を測定するステップと、前記被検体に対する前記所定点及び前記測定点の相対位置と前記経過時間とに基づいて、前記被検体における前記特定の含有元素の位置を検出するステップとを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載した本発明の非破壊検査装置は、被検体に照射する中性子線を発生する中性子線源と、前記中性子線の照射軸線上の所定点における、前記被検体の特定の含有元素に対応する前記中性子線中の共鳴中性子の通過を検出する共鳴中性子検出手段と、前記所定点に対する相対位置が既知である所定の測定点における、前記被検体の前記特定の含有元素が前記共鳴中性子を捕獲して放射する即発γ線を検出する即発γ線検出手段と、前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間を測定する経過時間測定手段と、前記被検体に対する前記所定点及び前記測定点の相対位置と前記経過時間とに基づいて、前記被検体における前記特定の含有元素の位置を検出する位置検出手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載した本発明の非破壊検査方法と、請求項3に記載した本発明の非破壊検査装置とによれば、中性子線が被検体に照射されると、被検体の特定の含有元素に固有の中性子エネルギー領域において、共鳴中性子が特定の含有元素の原子核に捕獲(共鳴吸収)される。共鳴中性子を捕獲した原子核はその直後に、捕獲した共鳴中性子の中性子エネルギーに対応するエネルギーで即発γ線を放射する。被検体から放射された即発γ線は測定点において同時に検出される。
そして、被検体の特定の含有元素に対応する共鳴中性子を含む中性子線が所定点を通過した時点から、被検体の特定の含有元素が放射する即発γ線が測定点で検出されるまでの経過時間が検出される。
ここで、所定点と測定点との相対位置は既知であるから、被検体に対する所定点及び測定点の相対位置と経過時間とに基づいて、TOF(Time of Flight)法により、被検体における特定の含有元素の位置が、所定点を基準にして検出されることになる。
したがって、精度の良い被検体の状態検査を、被検体の形状や場所に制約されることなく非破壊検査として実施することができる。
さらに、請求項4に記載した本発明の非破壊検査装置は、請求項3に記載した本発明の非破壊検査装置において、前記中性子線源による前記中性子線の前記被検体に対する照射を検出する照射検出手段をさらに備えており、前記経過時間測定手段は、前記中性子線を前記被検体に対して照射した時点から、前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過するまでの経過時間と、前記中性子線を前記被検体に対して照射した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間との差分により、前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間を測定することを特徴とする。
請求項4に記載した本発明の非破壊検査装置によれば、請求項3に記載した本発明の非破壊検査装置において、特定の含有元素に対応する共鳴中性子が所定点を通過する時点は、共鳴中性子の中性子エネルギーの分布に応じて一定の時間幅を有する。そこで、この時間幅の立ち上がりの時点を、特定の含有元素に対応する共鳴中性子が所定点を通過する時点として認識するのが通常である。
ところが、この通過時点の時間幅が大きいと、共鳴中性子の中性子エネルギーの立ち上がりの時点が、共鳴中性子の所定点の通過時点として理想的な、所定点を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーがピーク値を迎える時点から、時間的に大きくずれた時点となる可能性がある。このような大きなずれは、被検体における特定の含有元素の位置を検出する際の誤差となって現れてしまう。
そこで、経過時間の測定開始時点を中性子線源が中性子線を被検体に対して照射した時点に変え、共鳴中性子が所定点を通過する時点を経過時間の測定終了時点とすれば、所定点を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーの立ち上がり以降も、中性子エネルギーが増加してピーク値を迎えさらに減少して中性子エネルギーが立ち下がるまでの間、検出周期毎に共鳴中性子が所定点を通過しているものと認識して、経過時間の測定終了時点として位置付けることができる。つまり、中性子線を被検体に対して照射した時点からの経過時間を、所定点を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーの立ち上がり時点だけでなく、その後の中性子エネルギーのピーク値乃至立ち下がりまでの複数の時点で、それぞれ時間差により測定することができる。
そして、複数測定した経過時間を統計的に解析し、中性子エネルギーの分布が最もピークを迎える時点を後から特定して、その時点を測定終了時点とする中性子線の被検体への照射時点からの経過時間を、後から検出することができるようになる。
このため、所定点を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーがピーク値を迎える時点を共鳴中性子の所定点の通過時点として認識し、この通過時点を測定終了時点とする中性子線の被検体に対する照射時点からの経過時間を特定し、これと、中性子線を被検体に照射した時点から所定点において即発γ線が検出されるまでの経過時間との差分により、共鳴中性子が所定点を通過した時点から所定点において即発γ線が検出されるまでの経過時間を正確に測定し、被検体における特定の含有元素の位置を正確に検出することができる。
また、請求項2に記載した本発明の非破壊検査方法は、請求項1に記載した本発明の非破壊検査方法において、前記中性子線の前記被検体に対する照射位置を、前記被検体の表面に沿って順次変えつつ、前記各ステップを実行することを特徴とする。
さらに、請求項5に記載した本発明の非破壊検査装置は、請求項3又は4に記載した本発明の非破壊検査装置において、前記被検体上を移動可能に構成され、前記中性子線源と前記各γ線モニタとが設置される移動台をさらに備えていることを特徴とする。
請求項2に記載した本発明の非破壊検査方法によれば、請求項1に記載した本発明の非破壊検査方法において、また、請求項5に記載した本発明の非破壊検査装置によれば、請求項3又は4に記載した本発明の非破壊検査装置において、いずれも、被検体に中性子線を照射する中性子線源の被検体からの距離や、被検体に対する所定点及び測定点の相対位置を変えずに維持したまま、中性子線を照射する位置が被検体の表面に沿って移動することになる。
このため、中性子線中の共鳴中性子が被検体の特定の含有元素に到達する箇所が、被検体の表面と平行して移動することになる。したがって、被検体の表面と平行する平面内の被検体部分の全体について、特定の含有元素の有無による被検体の状態を非破壊検査で検査することができる。
また、請求項6に記載した本発明の非破壊検査装置は、請求項3、4又は5に記載した本発明の非破壊検査装置において、前記被検体が鉄筋コンクリートであり、前記共鳴中性子検出手段が、前記所定点における、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素にそれぞれ対応する前記共鳴中性子の通過を検出し、前記即発γ線検出手段が、前記測定点における、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素がそれぞれ放射する即発γ線を検出し、前記位置検出手段が、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素の位置をそれぞれ検出すると共に、前記検出した前記鉄筋コンクリートにおける鉄及び塩素の各位置に基づいて、前記鉄筋コンクリートにおける鉄筋の腐食状態を解析する腐食状態解析手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項6に記載した本発明の非破壊検査装置によれば、請求項3、4又は5に記載した本発明の非破壊検査装置において、鉄筋コンクリート中の鉄(鉄筋)や塩素(塩化物)の位置が検出されることになる。したがって、鉄筋コンクリートに存在する鉄(鉄筋)の位置と塩素(塩化物イオン)の位置との接近状況から、塩化物イオンによる鉄筋の腐食の発生とその度合い、又は、腐食の発生可能性といった、鉄筋コンクリート中の鉄筋の腐食状態が解析されることになる。
このため、構造物の躯体等に使用されている鉄筋コンクリートにおける塩化物イオンに起因する鉄筋の腐食、即ち塩害の発生状況を、試験片を切り出すことなく非破壊検査によって正確に検査することができる。
本発明によれば、精度の良い被検体の状態検査を、被検体の形状や場所に制約されずに非破壊検査として実施することができる。
本発明による非破壊検査方法を適用した本発明の一実施形態に係る非破壊検査装置を示す概略構成図である。 図1の中性子発生器における中性子線の発生原理を示す説明図である。 塩素35に関する中性子エネルギーと捕獲断面積との関係を示すグラフである。 塩素37に関する中性子エネルギーと捕獲断面積との関係を示すグラフである。 図1の非破壊検査装置による塩素の位置解析原理を示す説明図である。 図5の共鳴中性子モニタによる共鳴中性子の通過検出原理を示す説明図である。 塩化カルシウムから放射されるγ線のエネルギースペクトルを示すグラフである。 図1の非破壊検査装置による鉄筋コンクリート中の塩素又は塩化物イオンの分布検査の際に発生するγ線の時間スペクトルを示すグラフである。 鉄筋コンクリート中の塩素からの即発γ線のエネルギースペクトルを鉄筋コンクリートの深さ別にシミュレートした結果を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る非破壊検査装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明による非破壊検査方法を適用した本発明の一実施形態に係る非破壊検査装置を示す概略構成図である。
図1に引用符号1で示す非破壊検査装置は、中性子を捕獲した原子核が即発γ線を放射することを利用し、中性子線を照射した被検体からの即発γ線を検出することで被検体の状態を検査するものである。本実施形態では、橋梁等における鉄筋コンクリート3の躯体における鉄筋(図示せず)の、塩害による腐食の状態を知るために、鉄筋コンクリート3における鉄筋の分布と、塩害の原因となる塩素(塩化物イオン)の分布とを検査する場合について説明する。
そして、本実施形態の非破壊検査装置1は、鉄筋コンクリート3上で移動可能な移動台11、中性子線を出力する中性子発生器13(請求項中の中性子線源に相当)、中性子線中の特定元素に対応する共鳴中性子を検出する共鳴中性子検出部14、及び、鉄筋コンクリート3からの即発γ線を検出するγ線検出部15を有している。中性子発生器13、共鳴中性子検出部14、及び、γ線検出部15は、移動台11上に設置されている。
また、本実施形態の非破壊検査装置1は、共鳴中性子検出部14が検出した即発γ線の強度を計数する波高分析器17aと、γ線検出部15が検出した即発γ線の強度を計数する波高分析器17bと、両波高分析器17a,17bがそれぞれ特定元素からの即発γ線を所定の強度以上で検出した時間差を測定する計測装置19(請求項中の経過時間測定手段に相当)と、波高分析器17a,17b及び計測装置19の動作を制御する制御装置21(請求項中の位置検出手段及び腐食状態解析手段に相当)とを有している。
移動台11は、本実施形態では、鉄筋コンクリート3上に載置された台車によって構成されている。この移動台11は、駆動源を有する自走式の台車であっても良く、駆動源を持たない従動式の台車であっても良い。なお、鉄筋コンクリート3上における移動台11の位置(中性子発生器13による中性子線の鉄筋コンクリート3上における照射位置)は、移動台11が自動式か従動式かを問わず、制御装置21において常に把握されている。
中性子発生器13は、図2に示すように、不図示のイオン発生器からのイオン(H、 2H、 4He等)が照射されるターゲット(Be、 2H等)と、ターゲットにイオンが照射されることで発生する高速中性子を減速して熱又は熱外中性子とする減速材(ポリエチレン、重水、軽水等)と、減速材が封入され高速中性子の漏出を防止する防護壁とを有する一般的なものである。この中性子発生器13は、移動台11上に設置されたチャンバ状の防護体11aの上部に設置されている。中性子発生器13から出力された熱又は熱外中性子による中性子線13a(図1参照)は、防護体11aの内部と移動台11とを通過して、鉄筋コンクリート3にその表面の法線方向から照射される。
中性子発生器13からの熱外中性子による中性子線13aが原子核に照射されると、その原子核において中性子の共鳴吸収が生じる。原子核に共鳴吸収される中性子は共鳴中性子と呼ばれる。図3及び図4のグラフは、塩素35及び塩素37のそれぞれにおける、照射された中性子のエネルギーと共鳴中性子の捕獲断面積との関係を示すものである。これらを比較すると、塩素35には、熱外中性子である102 〜103 の間の中性子エネルギー領域において、共鳴中性子の捕獲断面積が周辺のエネルギー領域に比べて急激に大きくなる特性がある。このような特性は塩素37には見られない。したがって、例えば102 〜103 の間の中性子エネルギー領域において共鳴中性子を捕獲する原子核は、塩素37でなく塩素35であると判別することができる。
共鳴吸収により共鳴中性子を捕獲した原子核は、即発γ線を放射する。この即発γ線のエネルギーは、原子核が捕獲した共鳴中性子の中性子エネルギーに応じて異なる。したがって、原子核が放射する即発γ線のエネルギーは、その原子核に固有のものとなる。この原理を利用して、本実施形態の非破壊検査装置1では、鉄筋コンクリート3の含有元素(のうち、特に鉄=鉄筋と塩素=塩化物イオン)の分布を解析する。そのために、非破壊検査装置1では、図1に示すように、中性子発生器13からの熱外中性子による中性子線13aを鉄筋コンクリート3に照射し、この鉄筋コンクリート3(の特定の含有元素)から放射される即発γ線をγ線検出部15で検出する。また、中性子発生器13からの中性子線13aに含まれる特定の含有元素の共鳴中性子の通過を共鳴中性子検出部14で検出する。
共鳴中性子検出部14は、図1に示すように、移動台11上の防護体11a内に収容されている。そして、共鳴中性子検出部14は、図5に示すように、中性子発生器13からの中性子線13aの照射軸線上の基準点13b(請求項中の所定点に相当)に配置されている。この基準点13bは、鉄筋コンクリート3の表面から距離Lだけ離れた箇所に設定されている。
共鳴中性子検出部14は、中性子モニタ14aとその周囲に配置された環状のγ線モニタ14bとを有している。中性子モニタ14aは、基準点13bを通過する中性子線13aをモニタするためのもので、図6に示すように、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素(又はその化合物)を含む薄板材料のターゲットで構成されている。図6では、特定の含有元素が塩素である場合を示しており、中性子モニタ14aは塩化カルシウム(CaCl2 )の薄板や、四塩化炭素(CCl4 )で充填された容器等、被検出物である塩素を含む材料で構成されている。なお、特定の含有元素を上述する鉄筋コンクリート3中の鉄(鉄筋)とする場合は、鉄又はその化合物を含む材料で中性子モニタ14aを構成する。γ線モニタ14bは、公知のγ線センサによって構成されている。
このように構成された共鳴中性子検出部14では、図5に示すように、中性子発生器13が出力した中性子線13aが中性子モニタ14aを通過すると、中性子モニタ14aに含まれる特定の含有元素が中性子線13aの共鳴中性子を捕獲して即発γ線を出力する。そして、この即発γ線がγ線モニタ14bによって検出される。したがって、γ線モニタ14bが中性子モニタ14aからの即発γ線を検出した時点が、中性子線13aの共鳴中性子が共鳴中性子検出部14を通過した時点、つまり、共鳴中性子を含む中性子線13aが中性子発生器13から出力された時点ということになる。
なお、共鳴中性子検出部14とγ線検出部15との間には、γ線遮蔽物14cが配置されている。このγ線遮蔽物14cによって、中性子モニタ14aからγ線検出部15への即発γ線の通過が遮蔽される。
γ線検出部15は、図1に示すように、共鳴中性子検出部14と共に防護体11a内に収容されている。γ線検出部15は、図5に示すように、基準点13bよりも僅かに鉄筋コンクリート3寄りの測定点13cに配置されている。γ線検出部15は、γ線モニタ14bと同じく、公知の環状を呈するγ線センサによって構成されている。
このように構成されたγ線検出部15では、中性子線13aが照射された鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素が共鳴中性子を捕獲して放射する即発γ線が検出される。図6に示すように、鉄筋コンクリート3は、その内部に4重量%の塩素を含む層を有している。そこで、本実施形態の非破壊検査装置1では、この塩素による鉄(鉄筋)への塩害の状態を把握するために、鉄筋コンクリート3における鉄(鉄筋)と塩素(塩化物イオン)の分布を解析する。そのため、図5では、鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素が塩素である場合を示している。
共鳴中性子検出部14とγ線検出部15を上述したようなレイアウトとすることで、共鳴中性子検出部14が検出する中性子発生器13からの中性子線13aの出力時点と、γ線検出部15が検出する鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線の検出時点との時間差(経過時間)を、後述する計測装置19で計測することができる。また、計測した経過時間から、即発γ線を放射した鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の位置を、後述する制御装置21がTOF法により特定することができる。
なお、中性子の移動速度vに比べてγ線の移動速度は極めて速い。したがって、中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過した時点t0から、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素に中性子線13aが到達する時点t1までの経過時間に比べると、この時点t1から、鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素から放射された即発γ線が測定点13cのγ線検出部15で検出される時点t2までの経過時間は、極めて短い。したがって、上述した時間差(経過時間t2−t0)は、上記の時点t0から時点t1までの経過時間(t1−t0)と等しいと見倣すことができる。
そのため、TOF法で鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の位置を特定するときの計算式は、経過時間(t2−t0)と等しい経過時間(t1−t0)と、その間に中性子線13aの中性子が移動する距離との関係で、t2−t0=(L+d)/v、書き換えると、d=(t2−t0)v−Lで表すことができる。ここで、t0は特定の含有元素に対応する共鳴中性子を含む中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点、t2は鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線がγ線検出部15で検出される時点、vは共鳴中性子を含む中性子線13aの移動速度、dは特定の含有元素が位置する鉄筋コンクリート3の表面からの深さである。
各波高分析器17a,17bは、中性子発生器13からの中性子線13aの出力に同期して制御装置21によりトリガされると、対応するγ線モニタ14b及びγ線検出部15がそれぞれ検出したγ線の強度をエネルギー領域別に弁別する。そして、特定の含有元素において強度が高くなる固有のエネルギー領域におけるγ線の強度を確認することで、γ線モニタ14bやγ線検出部15が検出したγ線が、中性子モニタ14aや鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線であるか否かを判定する。即発γ線であると判定した場合に、波高分析器17aはスタート信号を、波高分析器17bはストップ信号をそれぞれ出力する。
特定の含有元素の存在によりγ線の強度が高くなる固有のエネルギー領域を、例えば塩化カルシウムから放射されるγ線のエネルギースペクトルについて見ると、図7のグラフに示すように、517keV、1164keV、1601keVの付近に、塩素35の即発γ線によるエネルギーのピークが見られる。したがって、これらのピーク(のいずれか)を含むエネルギー領域において、γ線モニタ14bやγ線検出部15が検出したγ線にエネルギーのピークが存在するかどうかを、波高分析器17a,17bで弁別された対応するエネルギー領域におけるγ線の強度から確認することで、特定の含有元素からの即発γ線であるかどうかを判定することができる。
なお、非破壊検査装置1が設置される空間では、図8のグラフに示すように、中性子発生器13からの中性子線13aの出力直後の時点で、中性子線13a中の共鳴中性子が共鳴中性子検出部14の中性子モニタ14aを通過することで即発γ線が短時間発生する。その後、中性子線13aが鉄筋コンクリート3に照射されるまでの時間が過ぎると、中性子線13a中の共鳴中性子を捕獲した鉄筋コンクリート3の含有元素から、即発γ線が放射される。
鉄筋コンクリート3からの即発γ線は、例えば図8のグラフの横軸に示す4000ns付近以降の部分に示すように、しばらくの間継続する。これは、鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素が共鳴中性子を捕獲し即発γ線を放射した後にも、鉄筋コンクリート3内での中性子線13aの減速により熱外中性子から変化した熱中性子が、そのエネルギースペクトルに対応する鉄筋コンクリート3の含有元素に捕獲されて、その含有元素が即発γ線を放射するからである。
したがって、γ線検出部15によって鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線を検出する際には、γ線検出部15が検出する図8のグラフの400ns付近以降のγ線エネルギースペクトル中の、特定の含有元素が放射した即発γ線のエネルギースペクトル部分を見分けることが必要となる。そこで、γ線検出部15に対応する波高分析器17bは、γ線検出部15が検出したγ線のエネルギースペクトルから、特定の含有元素を含まないターゲットに中性子線13aを照射した場合にγ線検出部15が検出したγ線の緒エネルギースペクトルを差し引く処理を行う。これにより、特定の含有元素から放射された即発γ線に特有のエネルギースペクトルのみを、γ線検出部15の検出信号から抽出し、その立ち上がり箇所を特定することができる。この立ち上がり箇所の検出時点で波高分析器17bは、ストップ信号を出力する。
図9は、上述したようにして波高分析器17bが、γ線検出部15の検出信号から抽出する鉄筋コンクリート3中の塩素からの即発γ線のエネルギースペクトルを、鉄筋コンクリート3の深さd別にシミュレートした結果を示すグラフである。図9に線種を変えて示すように、特定の含有元素の鉄筋コンクリート3における深さdを0,1,4(cm)とした場合のシミュレート結果は、いずれも、即発γ線のエネルギースペクトルの立ち上がり箇所を特定できることを示している。
図1に示すように、計測装置19は、中性子発生器13からの中性子線13aの出力に同期して制御装置21によりトリガされると、波高分析器17aからのスタート信号の入力から、波高分析器17bからのストップ信号の入力までの経過時間を測定する。
制御装置21は、計測装置19が計測した経過時間に基づいて、中性子発生器13からの中性子線13aを照射した鉄筋コンクリート3における、特定の含有元素の位置(鉄筋コンクリート3の表面からの深さd)を、先に説明した式を用いて算出する。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態の非破壊検査装置1では、共鳴中性子検出部14と波高分析器17aとで請求項中の共鳴中性子検出手段が構成されている。また、本実施形態の非破壊検査装置1では、γ線検出部15と波高分析器17bとで請求項中の即発γ線検出手段が構成されている。
以上の構成による本実施形態の非破壊検査装置1を用いた鉄筋コンクリート3の検査では、1サイクルの検査において、鉄筋コンクリート3上における移動台11の位置、言い換えると、鉄筋コンクリート3上における中性子線13aの照射位置を、鉄筋コンクリート3の表面全体に亘って例えばマトリクス状に順次変える。
そして、中性子線13aの各照射位置において、以下の(1)乃至(5)の各ステップ、即ち、
(1)中性子発生器13から鉄筋コンクリート3に向けて中性子線13aを照射して、中性子線13aの中性子を捕獲した鉄筋コンクリート3の含有元素の原子核から即発γ線を放射させるステップと、
(2)中性子線13aの照射軸線上の基準点13bに配置した共鳴中性子検出部14と波高分析器17aとによって、共鳴中性子を含む中性子線13aが中性子発生器13から出力されて鉄筋コンクリート3に向けて照射される時点を検出するステップと、
(3)基準点13bの直近の測定点13cに配置したγ線検出部15によって、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素が共鳴中性子を捕獲して放射した即発γ線が測定点13cで検出された時点を、波高分析器17bによって検出するステップと、
(4)共鳴中性子を含む中性子線13aが中性子発生器13から出力されて鉄筋コンクリート3に向けて照射される時点から、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素が共鳴中性子を捕獲して放射した即発γ線が測定点13cで検出された時点までの経過時間を測定するステップと、
(5)測定した経過時間と、鉄筋コンクリート3に対する中性子線13a上の基準点13bや測定点13cの相対位置とに基づいて、鉄筋コンクリート3中における特定の含有元素の位置、つまり、中性子線13aを照射した鉄筋コンクリート3箇所の表面からの深さdを検出するステップと、
を繰り返し実行する。
上述した1サイクルの検査では、鉄筋コンクリート3の表面から深さdの層に存在する特定の含有元素の原子核から即発γ線が放射されると、γ線検出部15によって検出されることになる。したがって、上述した1サイクルの検査を行えば、鉄筋コンクリート3の表面方向及び深さ方向の全体に亘って、鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の解析が行われることになる。
なお、本実施形態の非破壊検査装置1により、鉄筋コンクリート3における鉄(鉄筋)の分布を検査する場合には、共鳴中性子検出部14の中性子モニタ14aとして、塩素の分布を検査する場合の塩化カルシウムの薄板に代えて、鉄又は鉄の化合物を含む薄板材料のターゲットを用いることになる。
そして、鉄筋コンクリート3における鉄(鉄筋)の分布と塩素(塩化物イオン)の分布とをそれぞれ検査した後、制御装置21は、鉄筋コンクリート3中における鉄(鉄筋)の分布と塩素(塩化物イオン)の分布との接近具合で、鉄筋コンクリート3における鉄筋の塩害による腐食の状態(腐食発生の有無、腐食発生確率、腐食発生予想時期等)を解析する。
このように、共鳴中性子検出部14の中性子モニタ14aに、分布を検査する対象の特定の含有元素又はその化合物を含む材料を用いることで、鉄筋コンクリート3における特定の含有元素の分布の検査を非破壊検査することができる。
以上に説明したように、本実施形態の非破壊検査装置1によれば、鉄筋コンクリート3に対する中性子線13aの照射箇所を鉄筋コンクリート3の表面方向及び深さ方向の全体に亘って順次変えつつ、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素の原子核が共鳴中性子の捕獲に伴って放射する即発γ線の、元素に固有のエネルギースペクトルを検出することで、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素の有無を非破壊検査によって解析することができる。
なお、本実施形態では、共鳴中性子を含む中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点t0から、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線がγ線検出部15で検出される時点t2までの経過時間を、両者の時間差によって測定するものとした。しかし、第3の時点から各時点t0,t2までの経過時間の差分によって、時点t0から時点t2までの経過時間を測定するようにしてもよい。
そのように構成したのが、図10に示す本発明の他の実施形態に係る非破壊検査装置である。図10に引用符号1Aで示す本実施形態の非破壊検査装置は、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1において、各波高分析器17a,17bから出力されていたスタート信号及びストップ信号が、第1ストップ信号及び第2ストップ信号にそれぞれ変更されている。また、本実施形態の非破壊検査装置1Aでは、波高分析器17aに代わって中性子発生器13が、中性子線13aを鉄筋コンクリート3に向けて照射する時点taでスタート信号を計測装置19に出力する。その他の点は、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1と同様に構成されている。
なお、中性子発生器13が中性子線13aを鉄筋コンクリート3に照射する時点taは、例えば、不図示のイオン発生器がターゲット(図2参照)に照射するイオンをイオンモニタ13d(請求項中の照射検出手段に相当)で検出した時点とすることができる。
そして、本実施形態の計測装置19は、中性子発生器13からの中性子線13aの出力に同期して制御装置21によりトリガされると、中性子発生器13からのスタート信号の入力から、波高分析器17aからの第1ストップ信号の入力までの経過時間(t0−ta)と、波高分析器17bからの第2ストップ信号の入力までの経過時間(t2−ta)とを測定する。また、計測装置19は、測定した各経過時間の時間差によって、共鳴中性子を含む中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点t0から、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線がγ線検出部15で検出される時点t2までの経過時間(t2−t0)を算出する。
したがって、本実施形態の非破壊検査装置1Aによっても、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の非破壊検査装置1Aによれば、共鳴中性子を含む中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点t0を、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1に比べてより正確に検出することができる。このため、制御装置21がTOF法により特定する、鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の位置を、より正確なものとすることができる。その理由は以下のとおりである。
即ち、特定の含有元素に対応する共鳴中性子を含む中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点t0は、共鳴中性子の中性子エネルギーの分布に応じて一定の時間幅を有する。そこで、この共鳴中性子の中性子エネルギーの立ち上がりの時点を、特定の含有元素に対応する共鳴中性子が共鳴中性子検出部14を通過する時点t0として認識するのが通常である。
しかし、共鳴中性子が共鳴中性子検出部14を通過する時点t0の時間幅が大きいと、共鳴中性子の中性子エネルギーの立ち上がりの時点が、時点t0として理想的な、共鳴中性子検出部14を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーがピーク値を迎える時点から、時間的に大きくずれてしまう。このずれが大きくなると、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1の計測装置19が経過時間(t2−t0)の測定を開始する、波高分析器17aからのスタート信号の入力タイミング(時点t0)に、誤差が生じてしまう可能性がある。この誤差は、経過時間(t2−t0)の測定値に誤差を生じさせ、ひいては、経過時間(t2−t0)を元に検出される鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の位置(深さd)に誤差を生じさせることになる。
そこで、本実施形態の非破壊検査装置1Aでは、計測装置19による経過時間の測定開始時点を、中性子発生器13が中性子線13aを鉄筋コンクリート3に向けて照射した時点taに変えた。また、時点t0で波高分析器17aが出力する信号を、スタート信号ではなく、時点t2で波高分析器17bが出力するストップ信号(本実施形態では第2ストップ信号)と同じく、第1ストップ信号として利用して、時点t0を計測装置19による経過時間の測定終了時点とするようにした。
これにより、波高分析器17aは、共鳴中性子検出部14を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーが立ち上がる時点から、中性子エネルギーがピーク値に至るまで、あるいは、所定のしきい値を上回っている間中、周期的に第1ストップ信号を出力し続けることになる。したがって、計測装置19は、共鳴中性子を含む中性子線13aを中性子発生器13が鉄筋コンクリート3に向けて照射する時点taから、その中性子線13aが共鳴中性子検出部14を通過する時点t0までの経過時間を、波高分析器17aが出力する第1ストップ信号と同じ数だけ測定することになる。このため、測定した各経過時間(t0−ta)を統計的に解析して、共鳴中性子検出部14を通過する共鳴中性子の中性子エネルギーがピーク値となる時点を時点t0とした理想的な経過時間(t0−ta)を、測定した経過時間(t0−ta)の中から選択することができる。
これにより、経過時間(t0−ta)と共に計測装置19が測定する、中性子発生器13が中性子線13aを鉄筋コンクリート3に向けて照射した時点taから、鉄筋コンクリート3の特定の含有元素からの即発γ線がγ線検出部15で検出される時点t2までの経過時間(t2−ta)と、経過時間(t0−ta)との差分により、図1に示す実施形態の非破壊検査装置1の計測装置19よりも正確に、経過時間(t2−t0)を測定することができる。よって、制御装置21がTOF法により特定する鉄筋コンクリート3中の特定の含有元素の位置を、より正確に求めることができる。
なお、上述した各本実施形態では、非破壊検査装置1,1Aが被検体である鉄筋コンクリート3上を移動可能な移動台11を有している場合について説明したが、移動台11は省略しても良い。
また、以上のようにして解析した鉄筋コンクリート3における特定の含有元素の位置を可視化して表示する表示手段を、非破壊検査装置1,1Aに設けるように構成してもよい。この場合、表示手段による表示形態としては、例えば、鉄筋コンクリート3の表面からの深さ方向と移動台11の移動方向とにおける塩素の分布の解析結果を示すデータを、塩素の濃度の高低に応じた等高線によって表示する形式や、表示の粗密による濃度表示等の形式によって表示する形式が考えられる。このように、解析した結果をその場で可視化する構成とすることで、鉄筋コンクリート3の非破壊検査を行う現場において、解析結果の迅速な把握に役立てることができる。
1 非破壊検査装置
1A 非破壊検査装置
3 鉄筋コンクリート(被検体)
11 移動台
11a 防護体
13 中性子発生器(中性子線源)
13a 中性子線
13b 基準点(所定点)
13c 測定点
13d イオンモニタ(照射検出手段)
14 共鳴中性子検出部(共鳴中性子検出手段)
14a 中性子モニタ
14b γ線モニタ
14c γ線遮蔽物
15 γ線検出部(即発γ線検出手段)
17a 波高分析器(共鳴中性子検出手段)
17b 波高分析器(即発γ線検出手段)
19 計測装置(経過時間測定手段)
21 制御装置(位置検出手段、腐食状態検出手段)

Claims (6)

  1. 被検体に中性子線を照射するステップと、
    前記中性子線に含まれる前記被検体の特定の含有元素に対応する共鳴中性子が前記中性子線の照射軸線上の所定点を通過した時点から、該共鳴中性子を捕獲した前記特定の含有元素が放射する即発γ線が、前記所定点に対する相対位置が既知である所定の測定点において検出されるまでの経過時間を測定するステップと、
    前記被検体に対する前記所定点及び前記測定点の相対位置と前記経過時間とに基づいて、前記被検体における前記特定の含有元素の位置を検出するステップと、
    を備えることを特徴とする非破壊検査方法。
  2. 前記中性子線の前記被検体に対する照射位置を、前記被検体の表面に沿って順次変えつつ、前記各ステップを実行することを特徴とする請求項1記載の非破壊検査方法。
  3. 被検体に照射する中性子線を発生する中性子線源と、
    前記中性子線の照射軸線上の所定点における、前記被検体の特定の含有元素に対応する前記中性子線中の共鳴中性子の通過を検出する共鳴中性子検出手段と、
    前記所定点に対する相対位置が既知である所定の測定点における、前記被検体の前記特定の含有元素が前記共鳴中性子を捕獲して放射する即発γ線を検出する即発γ線検出手段と、
    前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間を測定する経過時間測定手段と、
    前記被検体に対する前記所定点及び前記測定点の相対位置と前記経過時間とに基づいて、前記被検体における前記特定の含有元素の位置を検出する位置検出手段と、
    を備えることを特徴とする非破壊検査装置。
  4. 前記中性子線源による前記中性子線の前記被検体に対する照射を検出する照射検出手段をさらに備えており、前記経過時間測定手段は、前記中性子線を前記被検体に対して照射した時点から、前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過するまでの経過時間と、前記中性子線を前記被検体に対して照射した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間との差分により、前記中性子線中の前記共鳴中性子が前記所定点を通過した時点から、前記所定点において前記即発γ線が検出されるまでの経過時間を測定することを特徴とする請求項3記載の非破壊検査装置。
  5. 前記被検体上を移動可能に構成され、前記中性子線源と前記各γ線モニタとが設置される移動台をさらに備えていることを特徴とする請求項3又は4記載の非破壊検査装置。
  6. 前記被検体は鉄筋コンクリートであり、前記共鳴中性子検出手段は、前記所定点における、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素にそれぞれ対応する前記共鳴中性子の通過を検出し、前記即発γ線検出手段は、前記測定点における、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素がそれぞれ放射する即発γ線を検出し、前記位置検出手段は、前記鉄筋コンクリートの鉄及び塩素の位置をそれぞれ検出すると共に、前記検出した前記鉄筋コンクリートにおける鉄及び塩素の各位置に基づいて、前記鉄筋コンクリートにおける鉄筋の腐食状態を解析する腐食状態解析手段をさらに備えることを特徴とする請求項3、4又は5記載の非破壊検査装置。
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