JP2011085350A - 温度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上する。
【解決手段】温調負荷とその温調負荷に応じた圧縮機1の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定され、制御手段8が、負荷検出手段Lにて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として負荷対出力関係情報から求めて、圧縮機1の出力を目標出力に調整し、且つ、温調後温度検出手段7の検出温度が目標温度範囲内になるように分流量調整手段6を制御するように構成された温度調整装置であって、制御手段8が、分流量調整手段6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態、又は、温調後温度検出手段7の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を増大補正して圧縮機1の出力を増大補正後の目標出力に調整する出力増大補正処理を実行するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、温調対象流体を蒸発器にて冷却した後、再熱器にて加熱して温調対象空間に供給する温度調整装置に関する。
かかる温度調整装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒を循環させる主冷媒回路と、圧縮機から吐出された冷媒の一部を主冷媒回路における凝縮器の手前で分流して再熱器に通流させた後、主冷媒回路における凝縮器よりも下流側で且つ蒸発器よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路とが設けられている。そして、給気手段により、例えば、温調対象空気を温調対象流体として蒸発器にて冷却した後、再熱器にて加熱して温調対象空間に供給することにより、温調対象空間を温調するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の特許文献1には記載されていないが、このような温度調整装置では、主冷媒回路から再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段、及び、蒸発器に供給される温調対象流体を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段が設けられ、更に、温調負荷とその温調負荷に応じた圧縮機の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定されて、制御手段に記憶されている。
そして、制御手段により、負荷検出手段にて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として負荷対出力関係情報から求めて、圧縮機の出力を目標出力に調整し、並びに、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲内になるように分流量調整手段を制御することにより、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上するようにしている。
特開2008−39345号公報
ところで、負荷対出力関係情報は、温度調整装置に搭載される圧縮機の標準的な仕様(例えば、カタログ値)に基づいて定められるものである。そして、温度調整装置に搭載される圧縮機の実際の性能にはバラツキがあるので、圧縮機の出力を負荷対出力関係情報から求めた目標出力に調整しても、蒸発器により発揮される実際の冷却能力にバラツキが生じる場合がある。
又、凝縮器に冷却用として通流される凝縮器冷却用流体(水や空気)の温度は、季節によって異なり、又、温度調整装置が設置される地域によっても異なるので、そのような凝縮用冷却用流体の温度の差異により、蒸発器により発揮される実際の冷却能力にバラツキが生じる場合がある。
そこで、温度調整装置に搭載された蒸発器の実際の冷却能力が標準的な冷却能力に比べて小さい能力となる場合は、温調負荷が大きくなると、冷却能力が不足して、再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量が分流量調整範囲の下限量になるように分流量調整手段が制御されても、再熱器により加熱された後の温調対象流体の温度が目標温度範囲の上限温度よりも高くなる虞がある。
あるいは、温度調整装置に搭載された蒸発器の実際の冷却能力が標準的な冷却能力に比べて大きい能力となる場合は、温調負荷が小さくなると、冷却能力が過剰となって、再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量が分流量調整範囲の上限量になるように分流量調整手段が制御されても、再熱器により加熱された後の温調対象流体の温度が目標温度範囲の下限温度よりも低くなる虞がある。
従って、従来の温度調整装置では、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上する上で、改善の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上し得る温度調整装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る温度調整装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒を循環させる主冷媒回路と、前記圧縮機から吐出された冷媒の一部を前記主冷媒回路における前記凝縮器の手前で分流して再熱器に通流させた後、前記主冷媒回路における前記凝縮器よりも下流側で且つ前記蒸発器よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路と、前記再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段と、温調対象流体を前記蒸発器にて冷却した後、前記再熱器にて加熱して温調対象空間に供給する給気手段と、前記蒸発器に供給される温調対象流体を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段と、前記再熱器から送出される温調対象流体の温度又は前記温調対象空間の温度を検出する温調後温度検出手段と、運転を制御する制御手段とが設けられ、温調負荷とその温調負荷に応じた前記圧縮機の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定され、前記制御手段が、前記負荷検出手段にて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として前記負荷対出力関係情報から求めて、前記圧縮機の出力を前記目標出力に調整し、且つ、前記温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲内になるように前記分流量調整手段を制御するように構成された温度調整装置であって、
その特徴構成は、前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の下限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を増大補正して前記圧縮機の出力を増大補正後の目標出力に調整する出力増大補正処理を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態、又は、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、本来の制御では予定されていない圧縮機の制御である出力増大補正処理が実行される。これによって、圧縮機の出力が増大されて、蒸発器の冷却能力が増大されることになり、再熱器から送出される温調対象流体の温度を低下させて目標温度範囲になるようにすることが可能となる。
つまり、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態とは、再熱器による加熱量を少なくすることができなくなって、温調対象流体の温調後温度を低下させることができなくなっている状態と言え、そのような状態が続くと、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の上限温度よりも高くなる。そこで、そのように分流量が分流量調整範囲の下限量である状態が設定時間続くと、上述のように出力増大処理が実行されるようにすることにより、蒸発器の冷却能力が増大されて、温調対象流体の温調後温度が低下するので、温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲にすることが可能となる。
又、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が続いているということは、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量になっていることであり、温調対象流体の温調後温度を低下させることができなくなっている状態と言える。そこで、そのように温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、上述のように出力増大処理が実行されるようにすることにより、蒸発器の冷却能力が増大されて、温調対象流体の温調後温度が低下するので、温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲にすることが可能となる。
従って、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の上限温度よりも高くなるのを抑制することができるので、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上し得る温度調整装置を提供することができるようになった。
上記目的を達成するための本発明に係る温度調整装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒を循環させる主冷媒回路と、前記圧縮機から吐出された冷媒の一部を前記主冷媒回路における前記凝縮器の手前で分流して再熱器に通流させた後、前記主冷媒回路における前記凝縮器よりも下流側で且つ前記蒸発器よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路と、前記再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段と、温調対象流体を前記蒸発器にて冷却した後、前記再熱器にて加熱して温調対象空間に供給する給気手段と、前記蒸発器に供給される温調対象流体を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段と、前記再熱器から送出される温調対象流体の温度又は前記温調対象空間の温度を検出する温調後温度検出手段と、運転を制御する制御手段とが設けられ、温調負荷とその温調負荷に応じた前記圧縮機の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定され、前記制御手段が、前記負荷検出手段にて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として前記負荷対出力関係情報から求めて、前記圧縮機の出力を前記目標出力に調整し、且つ、前記温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲内になるように前記分流量調整手段を制御するように構成された温度調整装置であって、
その特徴構成は、前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を減少補正して前記圧縮機の出力を減少補正後の目標出力に調整する出力減少補正処理を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量である状態、又は、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、本来の制御では予定されていない圧縮機の制御である出力減少補正処理が実行される。これによって、圧縮機の出力が減少されて、蒸発器の冷却能力が減少されることになり、再熱器から送出される温調対象流体の温度を高くして目標温度範囲になるようにすることが可能となる。
つまり、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量である状態とは、再熱器による加熱量を多くすることができなくなって、温調対象流体の温調後温度を高くすることができなくなっている状態と言え、そのような状態が続くと、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の下限温度よりも低くなる。そこで、そのように分流量が分流量調整範囲の上限量である状態が設定時間続くと、上述のように出力減少処理が実行されるようにすることにより、蒸発器の冷却能力が減少されて、温調対象流体の温調後温度が高くなるので、温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲にすることが可能となる。
又、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が続いているということは、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量になっていることであり、温調対象流体の温調後温度を高くすることができなくなっている状態と言える。そこで、そのように温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、上述のように出力減少処理が実行されるようにすることにより、蒸発器の冷却能力が減少されて、温調対象流体の温調後温度が高くなるので、温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲にすることが可能となる。
従って、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の下限温度よりも低くなるのを抑制することができるので、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度を向上し得る温度調整装置を提供することができるようになった。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を減少補正して前記圧縮機の出力を減少補正後の目標出力に調整する出力減少補正処理を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、先に説明したように、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態、又は、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、出力増大補正処理が実行されるのに加えて、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量である状態、又は、温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、出力減少補正処理が実行される。
従って、先に説明したように、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の上限温度よりも高くなるのを抑制することができるのに加えて、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の下限温度よりも低くなるのも抑制することができるようになり、温調対象空間に供給する温調対象流体の温度精度をより一層向上することができるようになった。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の下限量よりも多くなる、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記上限温度以下になるまで、先に増大補正した目標出力を更に増大補正しながら前記出力増大補正処理を繰り返すように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量よりも多くなる、又は、温調後温度検出手段の検出温度が上限温度以下になるまで、先に増大補正した目標出力を更に増大補正しながら、出力増大補正処理が繰り返し実行されるので、目標温度範囲の上限温度よりも高くなった温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲の上限温度以下に的確に低下させることができる。
従って、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の上限温度よりも高くなるのを一段と抑制することができるので、温調対象流体の温度精度をより一層向上することができるようになった。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量よりも少なくなる、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記下限温度以上になるまで、先に減少補正した目標出力を更に減少補正しながら前記出力減少補正処理を繰り返すように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、分流量調整手段により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量よりも少なくなる、又は、温調後温度検出手段の検出温度が下限温度以上になるまで、先に減少補正した目標出力を更に減少補正しながら、出力減少補正処理が繰り返し実行されるので、目標温度範囲の下限温度よりも低くなった温調対象流体の温調後温度を目標温度範囲の下限温度以上に的確に高くすることができる。
従って、温調対象流体の温調後温度が目標温度範囲の下限温度よりも低くなるのを一段と抑制することができるので、温調対象流体の温度精度をより一層向上することができるようになった。
実施形態に係る温度調整装置の全体構成を示すブロック図 実施形態に係る温度調整装置の制御動作のフローチャートを示す図 実施形態に係る温度調整装置の制御動作のフローチャートを示す図 実施形態に係る温度調整装置の制御動作のフローチャートを示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1に示すように、温度調整装置は、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁としての主回路用膨張弁3、蒸発器4の順に冷媒を循環させる主冷媒回路Cmと、圧縮機1から吐出された冷媒の一部を主冷媒回路Cmにおける凝縮器2の手前で分流して再熱器5に通流させた後、主冷媒回路Cmにおける凝縮器2よりも下流側で且つ蒸発器4よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路Chと、再熱用冷媒回路Chに分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段としての再熱回路用膨張弁6と、温調対象流体としての温調対象空気を蒸発器4にて冷却した後、再熱器5にて加熱して温調対象空間Rに供給する給気手段Fと、蒸発器4に供給される温調対象空気を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段Lと、再熱器5から送出される温調対象空気の温度を検出する温調後温度検出手段としての温調後温度センサ7と、運転を制御する制御手段としての制御部8と、その制御部8に各種制御指令を指令する操作部9等を備えて構成されている。
この温度調整装置では、温調負荷とその温調負荷に応じた圧縮機1の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定されて、制御部8の記憶部(図示省略)に記憶されている。
そして、制御部8が、負荷検出手段Lにて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として負荷対出力関係情報から求めて、圧縮機1の出力を前記目標出力に調整し、且つ、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度が目標温度範囲内になるように再熱回路用膨張弁6を制御するように構成されている。
ちなみに、目標温度範囲は、目標温度に対して例えば±0.1℃の範囲に設定される。
次に、温度調整装置の各部について説明を加える。
この実施形態では、主回路用膨張弁3は温度膨張弁にて構成されている。
又、再熱回路用膨張弁6は電子膨張弁にて構成されている。
ちなみに、電子膨張弁は、電磁駆動式の開閉弁であり、開弁時間のデューティ比を変更調整することにより、再熱用冷媒回路Chに分流する冷媒の分流量が調整されることになる。
そして、分流量調整範囲は、再熱回路用膨張弁6の開度調整範囲(例えば、14〜60%)にて設定される。
再熱回路用膨張弁6が電子膨張弁にて構成される場合、例えば、開度50%とは、開弁時間が周期の50%である状態に相当する。
主冷媒回路Cmは、圧縮機1の吐出口と凝縮器2の入り口、凝縮器2の出口と主回路用膨張弁3の入り口、主回路用膨張弁3の出口と蒸発器4の入口、蒸発器4の出口と圧縮機1の吸入口をそれぞれ冷媒流路10により接続して構成されている。
又、再熱用冷媒回路Chは、分流用冷媒流路11を、主冷媒回路Cmを構成する冷媒流路10における圧縮機1の吐出口と凝縮器2の入り口との間の部分と、その冷媒流路10における主回路用膨張弁3の出口と蒸発器4の入口との間の部分とに接続し、その分流用冷媒流路11に、冷媒流動方向の上流側から順に、再熱器5、再熱回路用膨張弁6を設けて構成されている。
給気手段Fは、温調対象空間Rから吸い込んだ空気を温調対象空気として蒸発器4、再熱器5の順に通過させた後、温調対象空間Rに供給するように循環して通流させる給気ダクト12と、その給気ダクト12に通風作用する給気用送風機13とを備えて構成されている。
前記温調後温度センサ7は、給気ダクト12における再熱器5よりも下流側に設けられている。
蒸発器4に供給される温調対象空気の温度を検出すべく、給気ダクト12における蒸発器4の上流側には、温調前温度センサ14が設けられている。
又、凝縮器2には、冷却水を通流させる冷却コイル15が設けられて、凝縮器2が水冷式に構成されている。
蒸発器4及び再熱器5に予め設定された設定流量で温調対象空気を供給すべく、制御部8は、給気用送風機13をその回転速度が設定回転速度になるように制御するように構成されている。
そして、制御部8は、予め設定された目標温度Tsと温調前温度センサ14により検出される温調前温度Tiとの温度差ΔT(=Ts−Ti)を温調負荷として演算するように構成されている。
つまり、負荷検出手段Lは、制御部8と温調前温度センサ14とを備えて構成されて、設定流量で一定の流量の温調対象空気が蒸発器4及び再熱器5に供給されている状態での目標温度Tsと温調前温度Tiとの温度差ΔTを温調負荷として検出するように構成されている。
そして、負荷対出力関係情報として、目標温度と温調前温度との温度差(温調負荷に相当する)と圧縮機1の回転速度(出力に相当する)との関係が、目標温度と温調前温度との温度差が大きくなるほど回転速度が大きくなるように設定されている。ちなみに、負荷対出力関係情報としての目標温度と温調前温度との温度差と圧縮機1の回転速度との関係は、一次式等の数式やマップデータにて、制御部8の記憶部に記憶されている。
図示を省略するが、操作部9には、温度調整装置の運転開始、停止を指令する運転スイッチ、及び、温調対象空間を温調するための目標温度を変更設定自在な目標温度設定部等が設けられている。
制御部8は、操作部9の目標温度設定部にて設定された目標温度に基づいて、その目標温度に温度範囲設定用温度(例えば、0.1℃)を加えた温度を上限温度とし、目標温度から温度範囲設定用温度を減じた温度を下限温度とする目標温度範囲を設定するように構成されている。
そして、制御部8は、操作部9の目標温度設定部にて設定された目標温度Tsと温調前温度センサ14で検出した温調前温度Tiとの温度差ΔTを求めると共に、その温度差ΔTに応じた回転速度を目標回転速度として負荷対出力関係情報から求めて、圧縮機1の回転速度を目標回転速度に調整する。
並びに、制御部8は、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度を上述のように設定した目標温度範囲内にすべく、温調後温度が目標温度範囲よりも高いときは開度を小さくし(分流量を減少させ)、温調後温度が目標温度範囲よりも低いときは開度を大きくする(分流量を増加させる)ように再熱回路用膨張弁6を制御する膨張弁開度調整制御を実行する。
この膨張弁開度調整制御について、説明を加えると、温調後温度と目標温度との温度偏差と再熱回路用膨張弁6の開度の変更幅との関係である温度偏差対開度変更幅関係情報が、予め設定されて、制御部8に記憶されている。ちなみに、温度偏差対開度変更幅関係情報は温度偏差が大きくなるほど開度変更幅が大きくなる関係に設定されている。
そして、膨張弁開度調整制御においては、制御部8は、温調後温度が目標温度範囲よりも高い場合は、温度偏差対開度変更幅関係情報から温調後温度と目標温度との温度偏差に応じた開度変更幅を求めて、その求めた開度変更幅だけ再熱回路用膨張弁6の開度を減少変更し、温調後温度が目標温度範囲よりも低い場合は、温度偏差対開度変更幅関係情報から温調後温度と目標温度との温度偏差に応じた開度変更幅を求めて、その求めた開度変更幅だけ再熱回路用膨張弁6の開度を増大変更する。
上述の如き構成の温度調整装置の作動について説明すると、圧縮機1から吐出される高温高圧の蒸気冷媒が凝縮器2の手前で分流されて、凝縮器2と再熱器5とを通流する。凝縮器2においては、高温高圧の蒸気冷媒が冷却コイル15を通流する冷却水との熱交換により熱を放出して凝縮液化し、再熱器5においては、高温高圧の蒸気冷媒が給気用送風機13にて蒸発器4を通過してから供給される温調対象空気との熱交換により熱を放熱して凝縮液化する。
凝縮器2にて凝縮された液冷媒は主回路用膨張弁3を通過して減圧された後に蒸発器4に供給され、並びに、再熱器5にて凝縮された液冷媒は再熱回路用膨張弁6を通過して減圧された後に蒸発器4に供給され、蒸発器4において、液冷媒は給気用送風機13により供給される温調対象空気から気化熱を奪って気化する。
従って、給気用送風機13により通風される温調対象空気は、蒸発器4にて冷却された後、再熱器5にて加熱されて、温調対象空間Rに供給される。
ここで、再熱回路用膨張弁6により調整可能な冷媒の分流量調整範囲の全範囲において、蒸発器4にて温調対象空気と冷媒との間で熱交換される熱交換量が、再熱器5にて温調対象空気と冷媒との間で熱交換される熱交換量よりも多くなるように構成されている。
ちなみに、再熱回路用膨張弁6による分流量調整範囲の上限量を、圧縮機1から吐出される冷媒量の半分よりも少なくする、あるいは、蒸発器4の熱交換面積を再熱器5の熱交換面積よりも大きくすることにより、蒸発器4による熱交換量が再熱器5による熱交換量よりも多くなるように構成されている。
例えば、目標温度を20℃とすると、蒸発器4に供給される温調対象空気の温度が22℃程度であれば、その温調対象空気を蒸発器4にて17±1℃程度にまで冷却した後、再熱器5にて20±0.1℃に加熱することになる。
つまり、給気用送風機13により通風される温調対象空気を蒸発器4にて冷却した後、再熱器5にて加熱すると共にそれら冷却量及び加熱量を調整することにより、再熱器5から送出される温調対象空気の温度を、例えば目標温度に対して±0.1℃といった高精度に温調することができるのである。
以上が本発明に係る温度調整装置の基本となる制御形態であるが、本発明では、基本となる制御形態では対応し切れない状況の変化(温調対象空気の温調後温度を目標温度範囲内にするためには、再熱回路用膨張弁6の開度調整では対応し切れない状況)に対して対応できるように、装置が構成されている。
即ち、本発明では、制御部8が、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態が設定時間続くと、現在の目標出力を増大補正して圧縮機1の出力を増大補正後の目標出力に調整する出力増大補正処理を実行し、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量である状態が設定時間続くと、現在の目標出力を減少補正して圧縮機1の出力を減少補正後の目標出力に調整する出力減少補正処理を実行するように構成されている。
ちなみに、前記設定時間は、例えば、30分に設定される。
この実施形態では、制御部8が、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量よりも多くなるまで、先に増大補正した目標出力を更に増大補正しながら前記出力増大補正処理を繰り返すように構成されている。
又、制御部8が、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量よりも少なくなるまで、先に減少補正した目標出力を更に減少補正しながら前記出力減少補正処理を繰り返すように構成されている。
出力増大補正処理及び出力減少補正処理について、説明を加える。
この実施形態では、制御部8は、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度が目標温度になるように調整した再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の下限開度である状態が設定時間続くと、出力増大補正処理を実行し、その出力増大補正処理では、現在の目標回転速度に補正用回転速度を加えることにより目標回転速度を増大補正して、圧縮機1の回転速度を増大補正後の目標回転速度に調整する。ちなみに、前記補正用回転速度は、例えば、目標回転速度の1%に設定される。
又、制御部8は、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度が目標温度範囲内になるように調整した再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の上限開度である状態が設定時間続くと、出力減少補正処理を実行し、その出力減少補正処理では、現在の目標回転速度から補正用回転速度を減じることにより目標回転速度を減少補正して、圧縮機1の回転速度を減少補正後の目標回転速度に調整する。
更に、制御部8は、出力増大補正処理を実行したときは、圧縮機1の回転速度を増大補正後の目標回転速度に調整する状態を設定時間維持し、そのように圧縮機1の回転速度を増大補正後の目標回転速度に維持している間、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度が目標温度範囲になるように、上述のように膨張弁開度調整制御を実行する。そして、設定時間が経過しても、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の下限開度である場合は、現在の目標回転速度に補正用回転速度を再度加えることにより目標回転速度を増大補正して、圧縮機1の回転速度を増大補正後の目標回転速度に調整することにより、出力増大補正処理を再度実行する。
つまり、上述したように、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量よりも多くなるまで、先に増大補正した目標出力を更に増大補正しながら前記出力増大補正処理を繰り返すように構成されていることになる。
又、制御部8は、出力減少補正処理を実行したときは、圧縮機1の回転速度を減少補正後の目標回転速度に調整する状態を設定時間維持し、そのように圧縮機1の回転速度を減少補正後の目標回転速度に維持している間、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度が目標温度範囲内になるように、上述のように膨張弁開度調整制御を実行する。そして、設定時間が経過しても、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の上限開度である場合は、現在の目標回転速度から補正用回転速度を再度減じることにより目標回転速度を減少補正して、圧縮機1の回転速度を減少補正後の目標回転速度に調整することにより、出力減少補正処理を再度実行する。
つまり、上述したように、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量よりも少なくなるまで、先に減少補正した目標出力を更に減少補正しながら前記出力減少補正処理を繰り返すように構成されていることになる。
上述したように、再熱回路用膨張弁6により調整可能な冷媒の分流量調整範囲の全範囲において、蒸発器4にて温調対象空気と冷媒との間で熱交換される熱交換量が、再熱器5にて温調対象空気と冷媒との間で熱交換される熱交換量よりも多くなるように構成されている。
従って、出力増大処理が実行されることにより、蒸発器4での熱交換量の増大量が再熱器5での熱交換量の増大量よりも多くなるので、温調対象空間Rに供給される温調対象空気の温度を低下させて目標温度範囲内になるようにすることができる。
又、出力減少処理が実行されることにより、蒸発器4での熱交換量の減少量が再熱器5での熱交換量の減少量よりも多くなるので、温調対象空間Rに供給される温調対象空気の温度を高くして目標温度範囲内になるようにすることができる。
以下、制御部8の制御動作について、更に説明を加える。
制御部8は、操作部9の運転スイッチにより運転開始が指令されると、圧縮機1及び給気用送風機13の運転を開始すると共に、凝縮器2の冷却コイル15への冷却水の通流を開始する起動処理を実行して、温度調整装置の運転を開始する。
又、制御部8は、温度調整装置の運転中に、操作部9の運転スイッチにより運転停止が指令されると、圧縮機1及び給気用送風機13を停止させると共に、凝縮器2の冷却コイル15への冷却水の通流を停止する停止処理を実行する。
そして、制御部8は、温度調整装置の運転中は、温調後温度センサ7により検出される温調後温度が目標温度設定部にて設定された目標温度に基づく目標温度範囲内になるように温度調整装置の運転を制御する温調制御を実行する。
図2に示すフローチャートに基づいて、温調制御について説明を加える。
尚、この温調制御は、予め設定された設定サイクル毎に繰り返し実行される。
制御部8は、温調前温度センサ14にて検出される温調前温度Tiを読み込んで、目標温度Tsと温調前温度Tiとの温度差ΔT(=Ts−Ti)を演算する(ステップ#01)。
続いて、負荷対出力関係情報から目標温度Tsと温調前温度Tiとの温度差ΔTに対応する回転速度を求めて、その求めた回転速度を目標回転速度Pとして設定し、圧縮機1の回転速度を目標回転速度Pに調整する(ステップ#02,03)。
続いて、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度を読み込んで、その温調後温度を目標温度範囲内にすべく、上述のように膨張弁開度調整制御を実行する(ステップ#04,05)。
続いて、ステップ#06において、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の下限開度か否かを判断して、下限開度でない場合はステップ#09に進み、下限開度である場合は、ステップ#07で、下限開度である状態が設定時間継続しているか否かを判断する。ステップ#07で、下限開度である状態が設定時間継続していると判断した場合は、ステップ#08に進んで出力増大補正処理を実行し、継続していないと判断した場合は、ステップ#09に進む。
そして、ステップ#09では、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の上限開度か否かを判断して、上限開度でない場合はリターンし、上限開度である場合は、ステップ#10で、上限開度である状態が設定時間継続しているか否かを判断する。ステップ#10で、上限開度である状態が設定時間継続していると判断した場合は、ステップ#11に進んで出力減少補正処理を実行し、継続していないと判断した場合は、リターンする。
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、出力増大補正処理について説明を加える。
制御部8は、現在の目標回転速度Pに補正用回転速度αを加えることにより、増大補正回転速度Piを求めると共に、その増大補正回転速度Piを目標回転速度Pに設定して、圧縮機1の回転速度を目標回転速度Pに調整する(ステップ#21,22)。
続いて、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度を読み込んで、その温調後温度を目標温度範囲内にすべく、上述のように膨張弁開度調整制御を実行する(ステップ#23,24)。
圧縮機1の回転速度を目標回転速度Pに維持する状態で、この膨張弁開度調整制御を設定時間が経過するまで設定サイクル毎に繰り返し、設定時間が経過すると(ステップ#25)、ステップ#26において、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の下限開度よりも大きいか否かを判断し、大きいと判断した場合は、図2に示す温調制御に戻り、大きくないと判断した場合は、ステップ#21に戻って、出力増大補正処理を再度実行する。
次に、図4に示すフローチャートに基づいて、出力減少補正処理について説明を加える。
制御部8は、現在の目標回転速度Pから補正用回転速度αを減じることにより、減少補正回転速度Pdを求めると共に、その減少補正回転速度Pdを目標回転速度Pに設定して、圧縮機1の回転速度を目標回転速度Pに調整する(ステップ#31,32)。
続いて、温調後温度センサ7にて検出される温調後温度を読み込んで、その温調後温度を目標温度範囲内にすべく、上述のように膨張弁開度調整制御を実行する(ステップ#33,34)。
圧縮機1の回転速度を目標回転速度Pに維持する状態で、この膨張弁開度調整制御を設定時間が経過するまで設定サイクル毎に繰り返し、設定時間が経過すると(ステップ#35)、ステップ#36において、再熱回路用膨張弁6の開度が開度調整範囲の上限開度よりも小さいか否かを判断し、小さいと判断した場合は、図2に示す温調制御に戻り、小さくないと判断した場合は、ステップ#31に戻って、出力減少補正処理を再度実行する。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 目標回転速度の増大補正及び減少補正の手法は、上記の実施形態において説明した手法に限定されるものではない。
例えば、負荷対出力関係情報が、目標温度と温調前温度との温度差ΔT(温調負荷に相当する)と圧縮機1の回転速度(出力に対応する)Pとの関係として、下記の式1にて設定されている場合について、説明する。
P=K×ΔT……………(式1)
但し、Kは正の定数である。
即ち、上記の実施形態では、増大補正後の回転速度Pi、減少補正後の回転速度Pdをそれぞれ下記の式2、式3により求めることになるが、増大補正後の回転速度Pi、減少補正後の回転速度Pdをそれぞれ下記の式4、式5により求めるように構成しても良い。
Pi=K×ΔT+α……………(式2)
Pd=K×ΔT−α……………(式3)
Pi=(K+β)×ΔT……………(式4)
Pd=(K−β)×ΔT……………(式5)
但し、βは、正の定数である。
(ロ) 負荷検出手段Lの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、給気用送風機13により蒸発器4に供給される温調対象空気の流量を検出する流量計を設ける。
そして、制御部8を、目標温度Tsと温調前温度Tiとの温度差ΔT、及び、流量計により検出される温調対象空気の流量に基づいて、蒸発器4に供給される温調対象空気を目標温度に温調するのに必要な冷熱量を温調負荷として求めるように構成する。
この場合は、負荷検出手段Lは、制御部8、前記流量計及び温調前温度センサ14により構成されることになる。
ちなみに、このように負荷検出手段Lを構成する場合は、上記の実施形態の構成に加えて、温調対象空間の温度を検出する空間温度センサを設けて、制御部8を、空間温度センサの検出温度が所定の設定温度(目標温度と同温度又は目標温度よりもやや低い温度に設定される)にすべく給気用送風機13の回転速度を調整するように構成する。
(ハ) 上記の実施形態では、温調後温度検出手段としての温調後温度センサ7を、給気ダクト12における再熱器5よりも下流側に設けて、再熱器5から送出される温調対象空気の温度を検出したが、温調対象空間Rに設けて、温調対象空間Rの温度を検出しても良い。
(ニ) 出力増大補正処理を実行する条件として、上記の実施形態では、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量である状態(即ち、再熱回路用膨張弁6の開度が下限開度である状態)が設定時間続く条件としたが、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続く条件としても良い。
又、出力増大補正処理を繰り返し実行するのを停止する条件として、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の下限量よりも多くなる(即ち、再熱回路用膨張弁6の開度が下限開度よりも大きくなる)条件としたが、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の上限温度以下になる条件としても良い。
これらの場合の制御動作のフローチャートについては、図2及び図3に示すフローチャートから変更する点のみを説明して、全体の説明及び図示を省略する。
即ち、図2に示すフローチャートにおいて、ステップ#06を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高いか否かを判断する処理に変更し、ステップ#07を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間継続するか否かを判断する処理に変更する。
又、図3に示すフローチャートにおいて、ステップ#26を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の上限温度以下か否かを判断する処理に変更する。
(ホ) 出力減少補正処理を実行する条件として、上記の実施形態では、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量である状態(即ち、再熱回路用膨張弁6の開度が上限開度である状態)が設定時間続く条件としたが、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続く条件としても良い。
又、出力減少補正処理を繰り返し実行するのを停止する条件として、再熱回路用膨張弁6により調整される分流量が分流量調整範囲の上限量よりも少なくなる(即ち、再熱回路用膨張弁6の開度が上限開度よりも小さくなる)条件としたが、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の下限温度以上になる条件としても良い。
これらの場合の制御動作のフローチャートについては、図2及び図4に示すフローチャートから変更する点のみを説明して、全体の説明及び図示を省略する。
即ち、図2に示すフローチャートにおいて、ステップ#09を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低いか否かを判断する処理に変更し、ステップ#10を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間継続するか否かを判断する処理に変更する。
又、図4に示すフローチャートにおいて、ステップ#36を、温調後温度センサ7の検出温度が目標温度範囲の下限温度以上か否かを判断する処理に変更する。
(ヘ) 上記の実施形態では、分流量調整手段としての再熱回路用膨張弁6を電子膨張弁にて構成したが、開閉自在且つ開度を調整自在な電磁比例弁(電動弁)にて構成しても良い。
(ト) 上記の実施形態では、制御部8を、出力増大補正処理及び出力減少補正処理の両方を実行するように構成したが、出力増大補正処理及び出力減少補正処理のうちのいずれか一方を実行するように構成しても良い。
(チ) 蒸発器4に供給する温調対象空気としては、上記の実施形態では、温調対象空間Rから取り出した空気としたが、温調対象空間Rから取り出した空気に外気を混合した空気や、外気でも良い。
(リ) 上記の実施形態では、分流用冷媒流路11を冷媒流路10における主回路用膨張弁3の出口と蒸発器4の入口との間の部分に接続して、再熱器5を通流させた冷媒を主冷媒回路Cmにおける主回路用膨張弁3と蒸発器4との間の箇所に戻したが、分流用冷媒流路11を冷媒流路10における凝縮器2と主回路用膨張弁3の入口との間の部分に接続して、再熱器5を通流させた冷媒を主冷媒回路Cmにおける凝縮器2と主回路用膨張弁3との間の箇所に戻しても良い。
この場合は、分流量調整手段として、上記の実施形態において設けた再熱回路用膨張弁6に代えて、開閉自在且つ開度を調整自在な電磁比例弁を分流用冷媒流路11における再熱器5よりも上流側に設けることになる。
以上説明したように、温調対象空間に供給する温調対象空気の温度精度を向上し得る温度調整装置を提供することができる。
1 圧縮機
2 凝縮器
3 主回路用膨張弁(膨張弁)
4 蒸発器
5 再熱器
6 再熱回路用膨張弁(分流量調整手段)
7 温調後温度センサ(温調後温度検出手段)
8 制御部(制御手段)
Ch 再熱用冷媒回路
Cm 主冷媒回路
F 給気手段
L 負荷検出手段
R 温調対象空間

Claims (5)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒を循環させる主冷媒回路と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒の一部を前記主冷媒回路における前記凝縮器の手前で分流して再熱器に通流させた後、前記主冷媒回路における前記凝縮器よりも下流側で且つ前記蒸発器よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路と、
    前記再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段と、
    温調対象流体を前記蒸発器にて冷却した後、前記再熱器にて加熱して温調対象空間に供給する給気手段と、
    前記蒸発器に供給される温調対象流体を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段と、
    前記再熱器から送出される温調対象流体の温度又は前記温調対象空間の温度を検出する温調後温度検出手段と、
    運転を制御する制御手段とが設けられ、
    温調負荷とその温調負荷に応じた前記圧縮機の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定され、
    前記制御手段が、前記負荷検出手段にて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として前記負荷対出力関係情報から求めて、前記圧縮機の出力を前記目標出力に調整し、且つ、前記温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲内になるように前記分流量調整手段を制御するように構成された温度調整装置であって、
    前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の下限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の上限温度よりも高い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を増大補正して前記圧縮機の出力を増大補正後の目標出力に調整する出力増大補正処理を実行するように構成されている温度調整装置。
  2. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒を循環させる主冷媒回路と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒の一部を前記主冷媒回路における前記凝縮器の手前で分流して再熱器に通流させた後、前記主冷媒回路における前記凝縮器よりも下流側で且つ前記蒸発器よりも上流側の箇所に戻す再熱用冷媒回路と、
    前記再熱用冷媒回路に分流する冷媒の分流量を分流量調整範囲内で調整する分流量調整手段と、
    温調対象流体を前記蒸発器にて冷却した後、前記再熱器にて加熱して温調対象空間に供給する給気手段と、
    前記蒸発器に供給される温調対象流体を目標温度に温調するための温調負荷を検出する負荷検出手段と、
    前記再熱器から送出される温調対象流体の温度又は前記温調対象空間の温度を検出する温調後温度検出手段と、
    運転を制御する制御手段とが設けられ、
    温調負荷とその温調負荷に応じた前記圧縮機の出力との関係を定めた負荷対出力関係情報が予め設定され、
    前記制御手段が、前記負荷検出手段にて検出された温調負荷に応じた出力を目標出力として前記負荷対出力関係情報から求めて、前記圧縮機の出力を前記目標出力に調整し、且つ、前記温調後温度検出手段の検出温度が目標温度範囲内になるように前記分流量調整手段を制御するように構成された温度調整装置であって、
    前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を減少補正して前記圧縮機の出力を減少補正後の目標出力に調整する出力減少補正処理を実行するように構成されている温度調整装置。
  3. 前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量である状態、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記目標温度範囲の下限温度よりも低い状態が設定時間続くと、現在の目標出力を減少補正して前記圧縮機の出力を減少補正後の目標出力に調整する出力減少補正処理を実行するように構成されている請求項1に記載の温度調整装置。
  4. 前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の下限量よりも多くなる、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記上限温度以下になるまで、先に増大補正した目標出力を更に増大補正しながら前記出力増大補正処理を繰り返すように構成されている請求項1又は3に記載の温度調整装置。
  5. 前記制御手段が、前記分流量調整手段により調整される分流量が前記分流量調整範囲の上限量よりも少なくなる、又は、前記温調後温度検出手段の検出温度が前記下限温度以上になるまで、先に減少補正した目標出力を更に減少補正しながら前記出力減少補正処理を繰り返すように構成されている請求項2又は3に記載の温度調整装置。
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