JP2011085048A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターボチャージャを搭載した内燃機関の制御装置であって、機関回転速度の低下に伴って内燃機関の騒音が減少し、同騒音によってターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況において、ターボチャージャの騒音が顕在化することを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンは、タービンホイールと、コンプレッサホイールと、これらホイールを連結して回転可能に支持するロータリーシャフトとを有したターボチャージャを搭載する。電子制御装置は、所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であり、かつ機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることを実行条件として、排気絞り弁を全閉状態とすることによりターボチャージャ(ロータリーシャフト)の回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行する。
【選択図】図2
【解決手段】エンジンは、タービンホイールと、コンプレッサホイールと、これらホイールを連結して回転可能に支持するロータリーシャフトとを有したターボチャージャを搭載する。電子制御装置は、所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であり、かつ機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることを実行条件として、排気絞り弁を全閉状態とすることによりターボチャージャ(ロータリーシャフト)の回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行する。
【選択図】図2
Description
この発明は、ターボチャージャを搭載した内燃機関の制御装置に関する。
ターボチャージャを搭載する内燃機関では、その燃焼室から排気通路に排出される排気をタービンホイールに吹き付けることにより同タービンホイールを回転させる。そしてこれにより、ロータリーシャフトを介してこのタービンホイールと連結されたコンプレッサホイールが回転し、吸入空気が強制的に燃焼室に送り込まれ、内燃機関の吸気効率が高められるようになる。
こうしたターボチャージャにおいては、様々な要因によりその作動に伴って騒音が生じるおそれがある。こうした要因のうちの1つで、例えば内燃機関が低回転運転状態にあるときに、吸気の圧力や流量が周期的に変動することにより生じるサージングがある。こうしたサージングを回避すべく、例えば特許文献1においては、サージングの前兆であるターボチャージャの振動を検出した場合に、ロータリーシャフトの回転エネルギーを電気エネルギーに変換してブレーキ回路やバッテリーに蓄えることによりロータリーシャフトの回転速度を低下させるようにしている。
ところで、上述したターボチャージャの作動に伴って発生する騒音は、通常は内燃機関の運転に伴って発生する騒音よりも小さいため、その内燃機関の騒音によってマスキングされている。ここで、アクセルペダルの踏み込みが解除される等、機関回転速度が急低下する状況下においては、機関回転速度の低下に伴って内燃機関の騒音も急激に減少するようになる。この際、機関回転速度の低下に対してターボチャージャの回転速度、すなわちロータリーシャフトの回転速度が遅れて低下する場合がある。このように、ロータリーシャフトの回転速度が遅れて低下する場合には、内燃機関の騒音によってターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況となり、ターボチャージャの騒音が顕在化してしまうおそれがある。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、ターボチャージャを搭載した内燃機関の制御装置であって、機関回転速度の低下に伴って内燃機関の騒音が減少する状況、換言すればこうした内燃機関の騒音によってターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況において、ターボチャージャの騒音が顕在化することを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、タービンホイールと、コンプレッサホイールと、これらホイールを連結して回転可能に支持するロータリーシャフトとを有したターボチャージャを搭載する内燃機関の制御装置において、機関回転速度の低下速度が所定値以上であるか否かを判定する機関減速度判定手段と、前記タービンホイールに吹き付けられる排気の量を減少させることにより前記ロータリーシャフトの回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行する回転速度低下手段とを備え、前記回転速度低下手段は前記機関減速度判定手段により機関回転速度の低下速度が前記所定値以上である旨判定されることを前記回転速度低下処理の実行条件として含むことをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、タービンホイールと、コンプレッサホイールと、これらホイールを連結して回転可能に支持するロータリーシャフトとを有したターボチャージャを搭載する内燃機関の制御装置において、機関回転速度の低下速度が所定値以上であるか否かを判定する機関減速度判定手段と、前記タービンホイールに吹き付けられる排気の量を減少させることにより前記ロータリーシャフトの回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行する回転速度低下手段とを備え、前記回転速度低下手段は前記機関減速度判定手段により機関回転速度の低下速度が前記所定値以上である旨判定されることを前記回転速度低下処理の実行条件として含むことをその要旨とする。
上記構成によれば、機関回転速度の低下速度が所定値以上であるとき、すなわち機関回転速度の低下に対してロータリーシャフトの回転速度が遅れて低下する可能性がある場合に、回転速度低下処理を通じてロータリーシャフトの回転速度が強制的に低下させられる。そしてこのように、ロータリーシャフトの回転速度が低下することにより、ターボチャージャの作動に伴って発生する騒音が減少するようになる。このため、機関回転速度の低下に伴って内燃機関の騒音が急激に減少する状況、換言すればこうした内燃機関の騒音によってターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況において、同騒音が顕在化してしまうことを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、機関回転速度が所定速度以下であるか否かを判定する機関回転速度判定手段を更に備え、前記回転速度低下手段は前記機関回転速度判定手段により機関回転速度が所定速度以下である旨判定されることを前記回転速度低下処理の実行条件として更に含むことをその要旨とする。
内燃機関の運転に伴って発生する騒音は、機関回転速度が低いほど小さくなる。このため、仮に機関回転速度の低下速度が同じであっても、そのときの機関回転速度が低い場合には、内燃機関の騒音が小さいため、ターボチャージャの騒音は更にマスキングされ難い状況となる。
この点、上記構成によれば、機関回転速度の低下速度が所定値以上であることに加え、機関回転速度が所定速度以下であることを実行条件とし、それら実行条件がいずれも成立したときに回転速度低下処理が実行される。このため、ターボチャージャの騒音が内燃機関の騒音によってマスキングされ難い状況であるか否かをより的確に把握することができ、ターボチャージャの騒音が顕在化することをより適切に抑制することができるようになる。
尚、上述した機関減速度判定手段による判定は、例えば機関回転速度を実際に監視し、その機関回転速度の低下速度に基づいて行うようしてもよいし、吸入空気量を監視し、その減少速度に基づいて行うようにしてもよい。あるいは、その判定をアクセルペダル等、運転者により操作されるアクセル操作部材の操作量、すなわちアクセル開度の減少速度に基づいて行うこともできる。更に、請求項3に記載されるように、吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度、すなわちスロットル開度を監視し、その減少速度が所定速度以上であることに基づいて機関回転速度の低下速度が所定値以上である旨判定する、といった構成によりこの機関減速度判定手段を具現化することもできる。スロットル開度が減少すると、これに伴って吸入空気量が減少し、最終的に機関回転速度が低下し始めるようになる。すなわち、スロットル開度が減少してから機関回転速度が低下するまでには応答遅れがある。この点、上記構成によれば、こうした機関回転速度の低下をより早い段階で判定して回転速度低下処理を速やかに開始することができ、同処理に応答遅れが存在する場合であってもターボチャージャの騒音が顕在化することを適切に抑制することができる。
また、上記回転速度低下手段についてはこれを、請求項4に記載の発明によるように、排気通路にあってターボチャージャより下流側に設けられ同排気通路の流路断面積を変更する排気絞り弁を含み、回転速度低下処理の実行に際して同排気絞り弁の開度を閉弁側に変更する、といった構成により具現化することができる。こうした構成によれば、回転速度低下処理の実行に際して排気絞り弁の開度が閉弁側に変更されるため、排気通路においてターボチャージャより下流側部分の背圧が上昇するようになる。これにより排気通路を流れる排気の量が減少し、それに伴ってタービンホイールに吹き付けられる排気の量も減少するため、タービンホイールの回転速度、換言すればロータリーシャフトの回転速度が低下するようになる。このように排気絞り弁の開度を変更することにより、ロータリーシャフトの回転速度を強制的に低下させることができ、ターボチャージャの騒音が顕在化することを抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して前記排気絞り弁を全閉にすることをその要旨とする。
上記構成によれば、速やかにロータリーシャフトの回転速度を低下させることができ、ターボチャージャの騒音を減少させて同騒音の顕在化を効果的に抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して機関回転速度の低下速度が大きいときほど前記排気絞り弁の開度を小さくすることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して機関回転速度の低下速度が大きいときほど前記排気絞り弁の開度を小さくすることをその要旨とする。
上述したように、排気絞り弁の開度を閉弁側に変更し、排気通路においてターボチャージャより下流側部分の背圧を上昇させることにより、タービンホイールに吹き付けられる排気の量を減少させ、ロータリーシャフトの回転速度を低下させることができる。ここで、排気通路に発生する上記背圧が過度に大きい場合には、ターボチャージャの内部に排気が浸入することにより、ロータリーシャフトを支持するベアリング等、ターボチャージャの構成部材にデポジットが付着することがある。そしてこのようにターボチャージャの構成部材にデポジットが付着すると、これに起因して過給圧の低下等、その作動特性の悪化を招くおそれがある。
この点、上記構成によれば、機関回転速度の低下速度が小さいとき、すなわちターボチャージャの騒音が顕在化する可能性が低いときには、機関回転速度の低下速度が大きいときと比較して排気絞り弁の開度が大きい開度に設定される。このため、上述したように排気がターボチャージャの内部に浸入することに起因するデポジットの付着を抑制することができる。一方、機関回転速度の低下速度が大きいとき、すなわちターボチャージャの騒音が顕在化する可能性が高いときには、排気絞り弁の開度を小さく設定してターボチャージャの騒音を抑え、これが顕在化することを抑制することができる。
また、上記回転速度低下手段については請求項4〜6に記載の発明によるものの他、請求項7に記載の発明によるように、タービンホイールの周囲に複数配設されたノズルベーンの開度を調整することにより排気通路から前記タービンホイールに吹き付けられる排気の量を変更可能な可変ノズル機構を含み、前記回転速度低下処理の実行に際して前記ノズルベーンの開度を閉弁側に変更する、といった構成によりこれを具現化することができる。こうした構成によれば、回転速度低下処理の実行に際してノズルベーンの開度が閉弁側に変更されるため、タービンホイールに吹き付けられる排気の量が減少し、タービンホイールの回転速度、換言すればロータリーシャフトの回転速度が低下するようになる。このようにノズルベーンの開度を変更することにより、ロータリーシャフトの回転速度を強制的に低下させることができ、ターボチャージャの騒音が顕在化することを抑制することができるようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の内燃機関の制御装置において、前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して前記ノズルベーンを全閉にすることをその要旨とする。
上記構成によれば、速やかにロータリーシャフトの回転速度を低下させることができ、ターボチャージャの騒音を減少させて同騒音の顕在化を効果的に抑制することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記ターボチャージャは、インナーレースとアウターレースとの間にボールが転動可能に配設されたボールベアリングにより前記ロータリーシャフトが回転可能に支持されるボールベアリング式ターボチャージャであることをその要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記ターボチャージャは、インナーレースとアウターレースとの間にボールが転動可能に配設されたボールベアリングにより前記ロータリーシャフトが回転可能に支持されるボールベアリング式ターボチャージャであることをその要旨とする。
ターボチャージャとして、インナーレースとアウターレースとの間にボールが転動可能に配設されたボールベアリングによりロータリーシャフトが回転可能に支持されるボールベアリング式のものを採用する場合には、以下の点について考慮する必要がある。すなわち、ボールベアリングにおいては、そのボールにいわゆるバンド摩耗が発生することを防止するために、通常、インナーレース及びアウターレースとボールとの間に一定のクリアランスが設けられている。このためボールベアリングにあっては、こうしたクリアランスの存在により、そのボールがロータリーシャフトを中心に公転する際の回転軌道が不安定になり易い。そしてこのようにボールの回転軌道が不安定になると、ボールからインナーレースやアウターレースに対して種々の周波数成分を有する起振力が伝達され、この起振力によってターボチャージャの騒音が増幅されるようになる。その結果、ボールベアリング式ターボチャージャから発生する騒音は他のタイプのベアリングを有するターボチャージャと比較して大きいものとなる。一方、ボールベアリング式ターボチャージャは、ジャーナルベアリングやフローティングベアリングによりロータリーシャフトが回転可能に支持されるターボチャージャと比較して、ベアリングの回転抵抗、換言すればロータリーシャフトが回転する際の抵抗が小さいものとなる。そして上述したとおり、ボールベアリング式ターボチャージャにおいては、騒音が発生し易く、機関回転速度が低下した場合であってもロータリーシャフトの回転速度が低下し難い、といった傾向がある。そのため、上述したような機関減速時におけるターボチャージャの騒音の顕在化といった問題が一層顕著なものとなる。
この点、こうしたボールベアリング式ターボチャージャを搭載する内燃機関の制御装置にあっても、上記請求項1〜8に記載の構成を適用することにより、ターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況において、同騒音が顕在化してしまうことを抑制することができる。
以下、この発明を、排気駆動式のターボチャージャを搭載したディーゼルエンジンの制御装置に具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は本実施形態にかかる電子制御装置100及び同電子制御装置100の制御対象であるディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10と称する)の概略構成を示している。図1に示すように、エンジン10には、吸気通路20及び排気通路30が接続されている。吸気通路20にはアクチュエータ22によってその開度が調節されるスロットル弁21が設けられており、このスロットル弁21の開度が変更されることによって燃焼室11に導入される吸気の量(吸入空気量)が調整される。
図1は本実施形態にかかる電子制御装置100及び同電子制御装置100の制御対象であるディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10と称する)の概略構成を示している。図1に示すように、エンジン10には、吸気通路20及び排気通路30が接続されている。吸気通路20にはアクチュエータ22によってその開度が調節されるスロットル弁21が設けられており、このスロットル弁21の開度が変更されることによって燃焼室11に導入される吸気の量(吸入空気量)が調整される。
エンジン10の燃焼室11には気筒毎に燃料噴射弁12が設けられており、これら燃料噴射弁12はコモンレール13に接続されている。図示しない燃料タンクから汲み上げられた燃料が、サプライポンプ14によって圧縮された後、コモンレール13に充填されて燃料噴射弁12に供給される。そして、こうして供給された燃料が燃料噴射弁12から燃焼室11に噴射供給される。
排気通路30には、NOx吸蔵還元触媒が担持された触媒担体及びディーゼルパティキュレイトフィルタからなる排気浄化触媒31が設けられている。そして、排気通路30にあって、排気浄化触媒31の下流側にはアクチュエータ42によってその開度が調節される排気絞り弁41が設けられている。例えば、この排気絞り弁41の開度が閉弁側に調節されると、排気絞り弁41の上流側の排気通路30内における排気が高圧になり、排気浄化触媒31を通過する排気の流速が低下するようになる。本実施形態においては、機関始動時等、排気浄化触媒31が低温状態にあるときに、こうして排気絞り弁41の開度を閉弁側に調節して排気浄化触媒31を通過する排気の流速を低下させ、排気と排気浄化触媒31との熱交換を促進することにより、排気浄化触媒31の温度を早期に上昇させるようにしている。
また、吸気通路20及び排気通路30には、ターボチャージャ50が接続されている。ターボチャージャ50は、タービンホイール52とコンプレッサホイール53と、これら各ホイール52,53を連結して回転可能に支持するロータリーシャフト51とを有している。また、ターボチャージャ50においては、排気通路30内を流れる排気がタービンホイール52に吹き付けられることによって、ロータリーシャフト51が回転し、それに伴ってコンプレッサホイール53が回転する。そして、コンプレッサホイール53が回転することによって、吸気通路20内の空気が加圧されて燃焼室11に送り込まれる。なお、本実施形態におけるターボチャージャ50は、インナーレースとアウターレースとの間にボールが転動可能に配設されたボールベアリングによりロータリーシャフト51が回転可能に支持されるボールベアリング式ターボチャージャである。
また、ターボチャージャ50には、排気通路30からタービンホイール52に吹き付けられる排気の量を変更可能な可変ノズル機構54が設けられている。可変ノズル機構54は、タービンホイール52の周囲に複数配設されたノズルベーン56と、同ノズルベーン56を回動させるアクチュエータ55とを含んで構成されており、アクチュエータ55によってノズルベーン56の開度、すなわちノズルベーン56の間に形成される隙間の大きさを調整することによりタービンホイール52に吹き付けられる排気の量を変更するようにしている。具体的には、可変ノズル機構54においては、アクチュエータ55によってノズルベーン56の開度を増大させることによりタービンホイール52に吹き付けられる排気の量を増大させる一方、ノズルベーン56の開度を減少させることによりタービンホイール52に吹き付けられる排気の量を減少させるようにしている。
上述したスロットル弁21の開度制御や排気絞り弁41の開度制御、燃料噴射弁12による燃料噴射量の制御、可変ノズル機構54におけるノズルベーン56の開度制御等、エンジン10の運転にかかる各制御は、電子制御装置100によって実行される。なお、電子制御装置100は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータと、エンジン10の各装置を駆動するための駆動回路とを含んで構成されている。
また、電子制御装置100には、吸気通路20に設けられてスロットル弁21の開度、すなわちスロットル開度TAを検出するスロットルセンサ102や、エンジン10のクランクシャフト(図示略)の回転速度、すなわち機関回転速度NEを検出する回転速度センサ103等が接続されている。そして、これら各種センサの出力信号は電子制御装置100に取り込まれ、取り込まれた各種センサの出力信号に基づいてエンジン10の運転にかかる各制御が実行される。
ところで、ターボチャージャにおいては、様々な要因によりその作動に伴って騒音が生じるおそれがあるが、そうしたターボチャージャの騒音は、通常はエンジンの運転に伴って発生する騒音(エンジンの騒音)よりも小さいため、同エンジンの騒音によってマスキングされている。ここで、アクセルペダルの踏み込みが解除される等、機関回転速度が急低下する状況下においては、機関回転速度の低下に伴ってエンジンの騒音も急激に減少する。この際、機関回転速度の低下に対してターボチャージャの回転速度、すなわちロータリーシャフトの回転速度が遅れて低下する場合がある。このようにロータリーシャフトの回転速度が遅れて低下する場合には、エンジンの騒音によってターボチャージャの騒音がマスキングされ難い状況となり、ターボチャージャの騒音が顕在化してしまうおそれがある。
そこで本実施形態においては、機関回転速度の低下に伴ってエンジン10の騒音が減少する状況、換言すればこうしたエンジン10の騒音によってターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況において、ターボチャージャ50の騒音が顕在化することを抑制すべく、機関回転速度が急低下していると判定されるとロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行するようにしている。以下、本実施形態において実行される回転速度低下処理の処理手順について説明する。なお、図2はこの回転速度低下処理及び同処理に関連する一連の処理についてその処理手順を示すフローチャートである。この一連の処理は電子制御装置100によって繰り返し実行される。
図2に示すように、本処理の実行が開始されると、まず所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であるか否かが判定される(ステップS110)。すなわちここでは、上記所定期間においてスロットル開度TAが減少し、かつその減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であるか否かが判定される。ここで、スロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であると判定されると(ステップS110:YES)、本処理は次のステップに移行される。なお、所定量ΔTApは、上記所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAがこの所定量ΔTAp以上であると判定された場合には、そのスロットル開度TAの減少に伴って機関回転速度NEの低下速度が所定値以上となり、エンジン10の騒音が急激に減少するため、その騒音によってターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況になると判定可能な値に設定されている。ちなみに、所定量ΔTApは、実験等を通じて予め求められるとともに電子制御装置100のROMに記憶されている。
続いて、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であるか否かが判定される(ステップS120)。ここで、エンジン10の騒音は、機関回転速度NEが低いほど小さくなる。このため、仮に機関回転速度NEの低下速度が同じであっても、そのときの機関回転速度NEが低い場合には、エンジン10の騒音がそもそも小さいため、ターボチャージャ50の騒音は更にマスキングされ難い状況となる。
そこで、本実施形態のステップS120においては、機関回転速度NEが低く、上述したターボチャージャ50の騒音がエンジン10の騒音によってマスキングされ難い状況にあるか否かを判定するようにしている。そして、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であると判定されると(ステップS120:YES)、本処理は次のステップに移行される。なお、所定速度NEpは、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であるときは、ターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況にあると判定できる値に設定されており、予め実験等を通じて求められ電子制御装置100のROMに記憶されている。
ステップS120が満たされると、続いて排気絞り弁41の開度を閉弁側の開度に変更する(ステップS130)。なお、本実施形態においては排気絞り弁41を全閉にするようにしている。こうすることによって、ターボチャージャ50のタービンホイール52に吹き付けられる排気の量を減少させることができ、ロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させることができる。すなわち、このステップS130の処理を通じて回転速度低下処理が実行される。
このように、本実施形態においては、上述したステップS110及びステップS120の判定条件がステップS130に示す回転速度低下処理の実行条件(正確には実行開始条件)であり、これらステップS110及びステップS120の判定条件が双方とも満たされることをもって同回転速度低下処理が実行される。一方、ステップS110及びステップS120の判定条件のいずれか一方が満たされない場合には、回転速度低下処理の実行条件が満たされていないとしてそのまま処理を一旦終了させる。
つづいて、ステップS130における回転速度低下処理を通じて全閉状態とされた排気絞り弁41は、ステップS140にて所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが「0」より小さい、すなわちスロットル開度TAが増大したと判定されるまで継続して行われる(ステップS140:NO)。
そして、スロットル開度TAが増大した旨判定されると(ステップS140:YES)、排気絞り弁41が開弁された後(ステップS150)、すなわち、回転速度低下処理を終了した後、一連の処理は一旦終了される。
次に、回転速度低下処理の実行時におけるスロットル開度TA、機関回転速度NE、排気絞り弁の開度、ターボチャージャ50の回転速度、並びにターボチャージャ50及びエンジン10の各騒音の推移について、図3を参照して説明する。同図3に示すように、スロットル開度TAの低下が開始して(タイミングt1)、所定期間tcにおけるその減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であると判定され、かつ機関回転速度NEが所定速度NEp以下であると判定されると、排気絞り弁41が全閉状態とされる、すなわち回転速度低下処理が実行される(タイミングt2)。すると、ターボチャージャ50の回転速度(ロータリーシャフト51の回転速度)は、回転速度低下処理を実行しない場合(図3に破線にて示す)と比較して速やかに低下することとなる。その結果、ターボチャージャ50の騒音レベル(図3に二点鎖線にて示す)は、回転速度低下処理を実行しない場合の騒音レベル(図3に一点鎖線にて示す)と比較して速やかに低下するようになる。このため、エンジン10の回転速度が急低下する状況にあっても、ターボチャージャ50の騒音レベルがエンジン10の騒音レベルを上回ることがない。
また、そうしたロータリーシャフト51の回転速度の低下処理が実行中であるときに、スロットル開度TAが増大し始め(タイミングt3)、所定期間tcにおけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが「0」より小さいと判断されると(タイミングt4)、排気絞り弁41は開弁されるため、機関回転速度NEの上昇に伴ってターボチャージャ50の回転速度(ロータリーシャフト51の回転速度)も徐々に上昇するようになる。
以上説明した実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)機関回転速度NEの低下速度が所定値以上であるとき(所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であるとき)、すなわち機関回転速度NEの低下に対してロータリーシャフト51の回転速度が遅れて低下する可能性がある場合には、回転速度低下処理を通じてロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させ、ターボチャージャ50の騒音を減少させるようにした。このため、機関回転速度NEの低下に伴ってエンジン10の騒音が急激に減少する状況、換言すればエンジン10の騒音によってターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況において、同騒音が顕在化してしまうことを抑制することができる。
(1)機関回転速度NEの低下速度が所定値以上であるとき(所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であるとき)、すなわち機関回転速度NEの低下に対してロータリーシャフト51の回転速度が遅れて低下する可能性がある場合には、回転速度低下処理を通じてロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させ、ターボチャージャ50の騒音を減少させるようにした。このため、機関回転速度NEの低下に伴ってエンジン10の騒音が急激に減少する状況、換言すればエンジン10の騒音によってターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況において、同騒音が顕在化してしまうことを抑制することができる。
(2)機関回転速度NEの低下速度が所定値以上であることに加え、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることを実行条件とし、それら実行条件がいずれも成立したときに回転速度低下処理を実行するようにした。このため、ターボチャージャ50の騒音がエンジン10の騒音によってマスキングされ難い状況であるか否かをより的確に把握することができ、ターボチャージャ50の騒音が顕在化することをより適切に抑制することができるようになる。
(3)スロットル開度TAが減少すると、これに伴って吸入空気量が減少し、最終的に機関回転速度NEが低下し始めるようになる。すなわち、スロットル開度TAが減少してから機関回転速度NEが低下するまでには応答遅れがある。この点、上記実施形態においては、スロットル開度TAの減少速度、具体的には所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAに基づいて機関回転速度NEの低下速度が所定値以上であるか否かを判断するようにしている。このため、こうした機関回転速度NEの低下をより早い段階で判定して回転速度低下処理を速やかに開始することができ、同回転速度低下処理を通じて排気絞り弁41を全閉状態とする際に応答遅れが存在する場合であってもターボチャージャ50の騒音が顕在化することを適切に抑制することができる。
(4)回転速度低下処理の実行に際して排気絞り弁41の開度が閉弁側に変更されるため、排気通路30においてターボチャージャ50より下流側部分の背圧が上昇するようになる。これにより排気通路30を流れる排気の量が減少し、それに伴ってタービンホイール52に吹き付けられる排気の量も減少するため、タービンホイール52の回転速度、換言すればロータリーシャフト51の回転速度が低下するようになる。このように排気絞り弁41の開度を変更することにより、ロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させることができ、ターボチャージャ50の騒音が顕在化することを抑制することができるようになる。ちなみに、本実施形態において、上述したとおり、排気絞り弁41は、排気浄化触媒31が低温状態にあるときに排気絞り弁41の開度を閉弁側に調節して排気浄化触媒31の温度を早期に上昇させるために設けられている。そのため、回転速度低下処理を実行するために別途新たな部材を設ける必要もない。
(5)回転速度低下処理の実行に際して排気絞り弁41を全閉するようにしている。このため、速やかにロータリーシャフト51の回転速度を低下させることができ、ターボチャージャ50の騒音を減少させて同騒音の顕在化を効果的に抑制することができる。
(6)ロータリーシャフトがボールベアリングにより回転可能に支持されるボールベアリング式ターボチャージャは、他のタイプのベアリングを採用した場合と比較して発生する騒音レベルが大きい一方、ターボチャージャの回転速度(ロータリーシャフトの回転速度)が低下し難いため、上述したような機関減速時におけるターボチャージャの騒音の顕在化といった問題が一層顕著なものとなる。
この点、本実施形態においては、こうしたボールベアリング式のターボチャージャ50を搭載する内燃機関の制御装置にあっても、ターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況において、同騒音が顕在化してしまうことを効果的に抑制することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上述したように、回転速度低下処理の実行に際して排気絞り弁41の開度を閉弁側に変更すると、排気通路30においてターボチャージャ50より下流側部分の背圧が上昇するようになるが、この背圧が過度に大きい場合には、ターボチャージャ50の内部に排気が浸入することにより、ロータリーシャフト51を支持するベアリング等、ターボチャージャ50の構成部材にデポジットが付着することがある。そしてこのようにターボチャージャ50の構成部材にデポジットが付着すると、これに起因して過給圧の低下等、その作動特性の悪化を招くおそれがある。
・上述したように、回転速度低下処理の実行に際して排気絞り弁41の開度を閉弁側に変更すると、排気通路30においてターボチャージャ50より下流側部分の背圧が上昇するようになるが、この背圧が過度に大きい場合には、ターボチャージャ50の内部に排気が浸入することにより、ロータリーシャフト51を支持するベアリング等、ターボチャージャ50の構成部材にデポジットが付着することがある。そしてこのようにターボチャージャ50の構成部材にデポジットが付着すると、これに起因して過給圧の低下等、その作動特性の悪化を招くおそれがある。
そこで、回転速度低下処理の実行に際して機関回転速度NEの低下速度が小さいときには排気絞り弁41の開度が大きくなるように、同低下速度に基づいて排気絞り弁41の開度を可変設定するようにしてもよい。こうした変形例においては、上記実施形態における(5)の効果に代えて以下の効果を得ることができる。
(7)上述したように排気がターボチャージャ50の内部に浸入することに起因するデポジットの付着を抑制しつつ、ターボチャージャ50の騒音が顕在化することを抑制することができる。
なお、機関回転速度NEの低下速度が最も大きいときには、排気絞り弁41の開度を全閉にしてもよいし、全閉に近い小さい開度に設定するようにしてもよい。
・上記実施形態においては、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることをもって排気絞り弁41を全閉にするようにしていたが、これに代えて、機関回転速度NEが低いときほど排気絞り弁41の開度を小さく設定するようにしてもよい。なお、機関回転速度NEの値が最も小さいときには、排気絞り弁41の開度を全閉にしてもよいし、全閉に近い小さい開度に設定するようにしてもよい。更に、機関回転速度NEとその低下速度とをパラメータとして排気絞り弁41の開度を設定するようにしてもよい。この場合には、機関回転速度NEの低下速度が大きいときほど、また機関回転速度NEが低いときほど、排気絞り弁41の開度を小さく設定する。
・上記実施形態においては、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることをもって排気絞り弁41を全閉にするようにしていたが、これに代えて、機関回転速度NEが低いときほど排気絞り弁41の開度を小さく設定するようにしてもよい。なお、機関回転速度NEの値が最も小さいときには、排気絞り弁41の開度を全閉にしてもよいし、全閉に近い小さい開度に設定するようにしてもよい。更に、機関回転速度NEとその低下速度とをパラメータとして排気絞り弁41の開度を設定するようにしてもよい。この場合には、機関回転速度NEの低下速度が大きいときほど、また機関回転速度NEが低いときほど、排気絞り弁41の開度を小さく設定する。
・上記実施形態においては、排気絞り弁41を操作することにより回転速度低下処理を実行するようにしていたが、排気絞り弁41に代わってノズルベーン56の開度を閉弁側に変更することにより回転速度低下処理を実行するようにしてもよい。こうした変形例においては、上記実施形態における(4)及び(5)の効果に代えて以下の効果を得ることができる。
(8)回転速度低下処理の実行に際してノズルベーン56の開度が閉弁側に変更されるため、タービンホイール52に吹き付けられる排気の量が減少し、タービンホイール52の回転速度、換言すればロータリーシャフト51の回転速度が低下するようになる。このようにノズルベーン56の開度を変更することにより、ロータリーシャフト51の回転速度を強制的に低下させることができ、ターボチャージャ50の騒音が顕在化することを抑制することができるようになる。
・上記変形例において、ノズルベーン56の開度を全閉に変更することにより回転速度低下処理を実行するようにしてもよい。こうした変形例においては、上記変形例の(8)の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(9)速やかにロータリーシャフト51の回転速度を低下させることができ、ターボチャージャ50の騒音を減少させて同騒音の顕在化を効果的に抑制することができる。
・排気絞り弁41に代えて以下の構成を採用することによって回転速度低下処理を実行するようにしてもよい。すなわち、排気通路30におけるターボチャージャ50の上流側と下流側とを接続してターボチャージャ50を迂回するバイパス通路と、同バイパス通路の流路断面積を変更する制御弁とを備えるようにする。そして、回転速度低下処理の実行条件が満たされることをもって制御弁を全開とする等、その開度を開弁側に制御する。この変形例によれば、制御弁の開度が開弁側に制御されるのに伴ってターボチャージャを迂回する排気の量が増大する分、ターボチャージャを介して排出される排気の量が減少するため、結果としてタービンホイールに吹き付けられる排気の量が減少してロータリーシャフトの回転速度を低下させることができる。
・排気絞り弁41に代えて以下の構成を採用することによって回転速度低下処理を実行するようにしてもよい。すなわち、排気通路30におけるターボチャージャ50の上流側と下流側とを接続してターボチャージャ50を迂回するバイパス通路と、同バイパス通路の流路断面積を変更する制御弁とを備えるようにする。そして、回転速度低下処理の実行条件が満たされることをもって制御弁を全開とする等、その開度を開弁側に制御する。この変形例によれば、制御弁の開度が開弁側に制御されるのに伴ってターボチャージャを迂回する排気の量が増大する分、ターボチャージャを介して排出される排気の量が減少するため、結果としてタービンホイールに吹き付けられる排気の量が減少してロータリーシャフトの回転速度を低下させることができる。
・上記実施形態及び各変形例においては、所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であることと、機関回転速度NEが所定速度NEp以下であることの各条件がいずれも満たされることを回転速度低下処理の実行条件としていた。これに代えて機関回転速度NEが所定速度NEp以下であるか否かを判定する処理(図2のステップS120)を割愛し、上記減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であることのみを回転速度低下処理の実行条件としてもよい。こうした形態においては、上記実施形態における効果の(1)及び(3)〜(6)に準ずる効果を得ることができる。
・上記実施形態及び各変形例では、所定期間におけるスロットル開度TAの減少量ΔTAが所定量ΔTAp以上であるか否かを判断することによって、機関回転速度NEの低下速度が所定値以上であり、エンジン10の騒音によってターボチャージャ50の騒音がマスキングされ難い状況にあるか否かを判定するようにしていた。このようにスロットル開度TAに基づいて機関回転速度NEの低下速度を判定する以外にも、例えば機関回転速度NEを実際に監視し、その機関回転速度NEの低下速度に基づいて判定するようにしてもよいし、あるいは、その判定をアクセルペダル等、運転者により操作されるアクセル操作部材の操作量、すなわちアクセル開度の減少速度に基づいて行うこともできる。更には、吸入空気量を監視し、この吸入空気量の減少速度に基づいて機関回転速度NEの低下速度を判定することもできる。
・上記実施形態及び各変形例では、ボールベアリング式のターボチャージャ50を搭載する内燃機関の制御装置を例示したが、同ターボチャージャは、そのロータリーシャフトがジャーナルベアリング、フローティングベアリング、ニードルベアリング等々、他のタイプのベアリングによって回転可能に支持されるものであってもよい。こうした変形例においても、上記実施形態及び各変形例に準じた効果を得ることができる。
・ディーゼルエンジン10に本発明を適用したものを例示したが、本発明は、ディーゼルエンジンに限定されるものではなく、ガソリンエンジンに適用することも可能である。
10…ディーゼルエンジン(内燃機関)、11…燃焼室、12…燃料噴射弁、13…コモンレール、14…サプライポンプ、20…吸気通路、21…スロットル弁、22,55,42…アクチュエータ、30…排気通路、31…排気浄化触媒、41…排気絞り弁、50…ターボチャージャ、51…ロータリーシャフト、52…タービンホイール、53…コンプレッサホイール、54…可変ノズル機構、56…ノズルベーン、100…電子制御装置(機関減速度判定手段、回転速度低下手段、機関回転速度判定手段)、102…スロットルセンサ、103…回転速度センサ。
Claims (9)
- タービンホイールと、コンプレッサホイールと、これらホイールを連結して回転可能に支持するロータリーシャフトとを有したターボチャージャを搭載する内燃機関の制御装置において、
機関回転速度の低下速度が所定値以上であるか否かを判定する機関減速度判定手段と、
前記タービンホイールに吹き付けられる排気の量を減少させることにより前記ロータリーシャフトの回転速度を強制的に低下させる回転速度低下処理を実行する回転速度低下手段とを備え、
前記回転速度低下手段は前記機関減速度判定手段により機関回転速度の低下速度が前記所定値以上である旨判定されることを前記回転速度低下処理の実行条件として含む
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
機関回転速度が所定速度以下であるか否かを判定する機関回転速度判定手段を更に備え、
前記回転速度低下手段は前記機関回転速度判定手段により機関回転速度が所定速度以下である旨判定されることを前記回転速度低下処理の実行条件として更に含む
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記機関減速度判定手段はスロットル開度の減少速度が所定速度以上であることに基づいて機関回転速度の低下速度が前記所定値以上である旨判定する
請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記回転速度低下手段は、排気通路にあって前記ターボチャージャより下流側に設けられ同排気通路の流路断面積を変更する排気絞り弁を含み、前記回転速度低下処理の実行に際して同排気絞り弁の開度を閉弁側に変更する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して前記排気絞り弁を全閉にする
請求項4に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して機関回転速度の低下速度が大きいときほど前記排気絞り弁の開度を小さくする
請求項4に記載の内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記回転速度低下手段は、タービンホイールの周囲に複数配設されたノズルベーンの開度を調整することにより排気通路から前記タービンホイールに吹き付けられる排気の量を変更可能な可変ノズル機構を含み、前記回転速度低下処理の実行に際して前記ノズルベーンの開度を閉弁側に変更する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記回転速度低下手段は、前記回転速度低下処理の実行に際して前記ノズルベーンを全閉にする
請求項7に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記ターボチャージャは、インナーレースとアウターレースとの間にボールが転動可能に配設されたボールベアリングにより前記ロータリーシャフトが回転可能に支持されるボールベアリング式ターボチャージャである
請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009237364A JP2011085048A (ja) | 2009-10-14 | 2009-10-14 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009237364A JP2011085048A (ja) | 2009-10-14 | 2009-10-14 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2011085048A true JP2011085048A (ja) | 2011-04-28 |
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ID=44078183
Family Applications (1)
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JP2009237364A Pending JP2011085048A (ja) | 2009-10-14 | 2009-10-14 | 内燃機関の制御装置 |
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JP (1) | JP2011085048A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11459942B2 (en) | 2021-01-25 | 2022-10-04 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for internal combustion engine |
-
2009
- 2009-10-14 JP JP2009237364A patent/JP2011085048A/ja active Pending
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US11459942B2 (en) | 2021-01-25 | 2022-10-04 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for internal combustion engine |
JP7388372B2 (ja) | 2021-01-25 | 2023-11-29 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
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