JP2011084682A - 酸素吸収性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属探知機に感応せず、安価で食品衛生面で優れ、かつ実用上、充分な速度で酸素吸収が可能な酸素吸収性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂を100質量部、アルカリ性物質を10〜100質量部及び酸化性組成物を10〜100質量部含有する酸素吸収性樹脂組成物であって、該酸化性組成物が、グリセリンを100質量部、遷移金属触媒を5〜20質量部及び多価フェノール類を0.01〜10質量部からなる、酸素吸収性樹脂組成物とする。
【選択図】なし
【解決手段】熱可塑性樹脂を100質量部、アルカリ性物質を10〜100質量部及び酸化性組成物を10〜100質量部含有する酸素吸収性樹脂組成物であって、該酸化性組成物が、グリセリンを100質量部、遷移金属触媒を5〜20質量部及び多価フェノール類を0.01〜10質量部からなる、酸素吸収性樹脂組成物とする。
【選択図】なし
Description
本発明は酸素吸収性の樹脂組成物に関する。本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、脱酸素剤または酸素吸収性容器の全体もしくは一部に使用することができる。
なお、本明細書において「脱酸素」とは密閉された環境中の酸素濃度が0.1vol%以下となることを意味し、「脱酸素剤」とは脱酸素状態を実現させることを目的として使用される薬剤、材料等の物を意味する。また、「脱酸素性」とは「脱酸素剤としての機能を有する」と同義である。さらに、「酸素吸収」とは到達酸素濃度に関わらず、薬剤、材料等が環境中の酸素を取り込むことを意味する。
食品、飲料、医薬品、医療品、化粧品、金属製品、電子製品に代表される、酸素の影響を受けて変質あるいは劣化し易い各種物品の酸素酸化を防止し長期に保存する目的で、これらを収納した包装容器や包装袋内の酸素除去を行う脱酸素剤が使用されている。この脱酸素剤として初期に開発され現在も多く使用されている形態は、粉状または粒状の脱酸素剤を通気性の小袋に詰めたものである。
脱酸素剤としては、その酸素吸収能力、取り扱い易さ、安全性、コスト等の点から主に鉄粉を主剤とする脱酸素剤が従来から使用されてきた。しかし、脱酸素剤の用いられる包装食品は、包装工程で密封後金属異物の混入をチェックするために金属探知機による製品検査が行われることが多いが、当然の事ながら主剤となる鉄粉は金属探知機に感応するために、鉄粉を主剤とする脱酸素剤を同封した包装食品の検査に金属探知機は使用することが出来なかった。
上記のような事情から、鉄粉主剤の脱酸素剤以外で金属探知機に感応することのない有機物を主剤とする脱酸素剤が望まれた。有機物を主剤とする脱酸素剤としては、アスコルビン酸を主剤とする脱酸素剤(特許文献1)、フェノール類を主剤とする脱酸素剤(特許文献2)が挙げられるが、アスコルビン酸主剤のものは、アスコルビン酸が高価であるため、コスト高となる問題があり、またフェノール類主剤のものは、誤食などの安全性の点で問題があった。
これらに対し、本出願人は糖または多価アルコールを主剤とする脱酸素剤を開発し(特許文献3、4、5)、特にグリセリンを主剤とする脱酸素剤(特許文献5)が、安全性、酸素吸収能、コストの面で優れていることが分かった。
一方、近年はより取扱いが容易で適用範囲が広く誤食の可能性が極めて小さいフィルム状の脱酸素剤も利用されるようになってきた。フィルム状の脱酸素剤に関して、その酸素吸収性組成物及びフィルム構成について多くの提案がなされている。樹脂に鉄粉やアスコルビン酸などの脱酸素剤を配合してフィルムやシート等に成形し、一方の側に熱融着性を有する隔離層を積層し、他方の側にガスバリア層を積層した基本的な脱酸素性多層体が知られている(特許文献6)。また、酸化可能な有機成分又は樹脂成分と遷移金属触媒からなる層を含む包装用フィルムも知られている(特許文献7、8)。
鉄粉などの金属または金属化合物を配合した脱酸素性フィルムは金属探知機に反応するため、金属探知機で製品検査が行われる包装食品には使用することが出来なかった。また、アスコルビン酸を配合した脱酸素性フィルムは原料のアスコルビン酸が高価であるため、コスト高となる問題があった。さらに、酸化可能な有機成分又は樹脂成分と金属触媒からなる酸素吸収層を含む脱酸素性フィルムは、脱酸素する過程で、有機成分又は樹脂成分の酸化により臭気性の有機成分を発生する問題を有している。特に食品の包装に脱酸素性多層フィルムを用いた場合には、僅かな臭気の発生であっても食品の香りが悪化し、その食品の価値が低下する重大な問題が生じる。
本発明の目的は、金属探知機に感応せず、安価で食品衛生面で優れ、かつ実用上、充分な速度で酸素吸収が可能な酸素吸収性樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、酸素吸収性樹脂組成物について研究を進めた結果、熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物中にアルカリ性物質およびグリセリン、遷移金属またはその化合物及び多価フェノール類を含有する酸化性組成物を分散させることにより、安価で食品衛生面で優れ、かつ実用上、充分な速度で酸素吸収が可能な酸素吸収性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂を100質量部、アルカリ性物質を10〜100質量部及び酸化性組成物を10〜100質量部含有する酸素吸収性樹脂組成物であって、該酸化性組成物が、グリセリンを100質量部、遷移金属触媒を5〜20質量部及び多価フェノール類を0.01〜10質量部からなる、酸素吸収性樹脂組成物である。
また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、酸化性組成物を含有する混合液を含浸させた水難溶性固体を含有することが好ましい。
また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、さらに親水剤を含有することが好ましい。
さらにまた、本発明は、上記の酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収性のシートまたはフィルムを提供するものである。
本発明により、金属探知機に感応せず、安価で食品衛生面で優れ、かつ実用上、充分な速度で酸素吸収が可能な酸素吸収性樹脂組成物が提供される。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、アルカリ性物質及び酸化性組成物を含有させた酸素吸収性樹脂組成物であり、該酸化性組成物は、主剤となるグリセリン、多価フェノール類、遷移金属触媒からなる組成物である。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂の代表例としては、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の各種イオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン系共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン-ブタジエン共重合体等の合成ゴム系樹脂及びその水添樹脂、軟質ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、シリコーン樹脂及びポリシロキサンと他の樹脂との共重合体等が挙げられ、これらを単独で、または組み合わせて用いることができる。
また、酸素吸収性樹脂組成物からのグリセリンの溶出を防ぐ目的で、熱可塑性樹脂に親水性を付与する親水剤を添加することもできる。親水剤とは、疎水性の高分子材料に親水性を付与する剤であり、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、エピクロロヒドリン、アクリル酸、メタクリル酸、エチレンイミン、カプロラクトン、ビニルアルコール及び酢酸ビニル等から選択されたモノマー単位からなる親水性オリゴマーもしくはこれらの親水性オリゴマーを含む共重合体が例示できる。
アルカリ性物質とは、水と作用して、または水に溶解してアルカリ性を呈する物質である。例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、第三リン酸塩、第二リン酸塩等が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物等が特に好ましい。具体的には水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、第三リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が好ましい。これらの中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が特に好ましい。熱可塑性樹脂に対するアルカリ性物質の配合量は熱可塑性樹脂100質量部に対し10〜100質量部が好ましく、10〜80質量部がより好ましい。アルカリ性物質の配合量が上記範囲より少ない場合、酸素吸収性樹脂組成物としての酸素吸収量が小さくなるので好ましくなく、またアルカリ性物質の配合量が上記範囲より多くなると、押出機での成形が困難となり好ましくない。
本発明の酸化性組成物とは、グリセリン、遷移金属触媒及び多価フェノール類からなる組成物である。また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物においては、酸化性組成物を含有する混合液を含浸させた水難溶性固体を含有させることも出来る。この態様を取ることによって、高い酸素吸収性能が実現されるため好ましい。
熱可塑性樹脂に対する酸化性組成物の配合量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、10〜100質量部が好ましく、10〜80質量部がより好ましい。酸化性組成物の配合量が上記範囲より少ないと酸素吸収能が低下する虞があるため好ましくなく、多いとシート及びフィルムの成形性が低下するため好ましくない。
本発明に使用されるグリセリン(プロパン−1,2,3−トリオール)は、通常市販されているものでよく、水等の不純物が含まれているものでもよい。また、グリセリンとして、本発明の目的を達成することが出来るものであれば、グリセリンと他の化合物との混合物でもよい。グリセリンの配合量は熱可塑性樹脂100質量部に対し、1〜200質量部が好ましく、5〜100質量部がより好ましい。
本発明に使用される遷移金属触媒とは、遷移金属またはその化合物を意味する。遷移金属触媒は、グリセリンの酸化反応の触媒として機能しうるものである。遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガンが好ましく、銅、マンガン、ニッケルがより好ましい。遷移金属化合物としては、遷移金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物、有機酸塩その他の複塩、キレート化合物が挙げられ、好ましい具体例として、塩化第一銅、塩化第二銅、硫酸第二銅、水酸化第二銅、酸化第一銅、酸化第二銅、塩化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、金属マンガン、塩化ニッケル等を挙げることが出来る。これらの遷移金属化合物は必要に応じて一種または二種以上併用して添加してもよく、その配合量はグリセリン100質量部に対し、5〜20質量部が好ましく、5〜10質量部が特に好ましい。
本発明に使用される多価フェノール類は反応の開始剤として作用し、主剤のグリセリンに対し少量の添加で酸素吸収量の増大をもたらすことができる。多価フェノール類とは、芳香環上の2以上の水素原子を水酸基で置換した化合物である。例えば多価フェノール類としては、カテコール、4−メチルカテコール、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、tert-ブチルヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、レゾルシン、5−メチルレゾルシン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、フロログルシノールが好ましく、メチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、5−メチルレゾルシン、フロログルシノールが特に好ましい。これらの多価フェノール類は必要に応じて一種または二種以上併用して使ってもよく、一方と他のフェノール類を組み合わせてもよい。グリセリンに対する多価フェノール類の配合量はグリセリン100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部が特に好ましい。配合量が上記範囲より少ない場合、酸素吸収量が小さくなるので好ましくなく、また上記範囲より多くしても、組成物量の増加に見合うグリセリンの酸素吸収量の増加への寄与がもたらされず、経済性に乏しくなる。
水難溶性固体とは、水に不溶または難溶性の固体である。本発明において水難溶性固体は、グリセリン、遷移金属触媒及び多価フェノール類を含有する混合液を含浸させる担体としての役割を果たすものである。水難溶性固体としては、具体的には、合成ケイ酸カルシウム、消石灰、活性炭、ゼオライト、パーライト、珪藻土、活性白土、シリカ、カオリン、タルク、ペントナイト、活性アルミナ、石膏、シリカアルミナ、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、黒鉛、カーボンブラック、水酸化アルミニウム、酸化鉄等の粉末が挙げられ、なかでも合成ケイ酸カルシウムが好ましい。水難溶性固体は必要に応じて一種または二種以上の併用で用いられる。グリセリン等を含有する混合液を水難溶性固体に含浸させることにより、酸化性組成物の取り扱いを簡便にすることが出来、また樹脂組成物との混練も容易になる。水難溶性の固体の配合量はグリセリン100質量部に対して0.1〜1000重量部が好ましく、1〜200重量部が特に好ましい。
本発明の酸素吸収性樹脂は、アルカリ性物質と熱可塑性樹脂を押出機で混練することにより作製した樹脂組成物と酸化性組成物を押出機で混練することにより製造することが出来る。また、酸化性組成物と熱可塑性樹脂を押出機で混練することにより作製した樹脂組成物とアルカリ性物質を押出機で混練することによって製造することが出来る。さらに、酸化性組成物とアルカリ性物質を混合後、熱可塑性樹脂と押出機で混練することによって製造することが出来る。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、乾燥剤、吸着剤、抗菌剤、着色剤から選んだ一種以上を含有させることにより、上記組成物を酸素吸収機能と乾燥機能などの他の機能を併せ持つ組成物にすることができる。
乾燥剤とは、空気中から水分を吸収する剤を意味し、シリカゲル、生石灰、塩化カルシウム、五酸化二リン、酸化アルミニウムなどが例示できる。
吸着剤とは、その表面に原子、分子、微粒子などを物理的に固定させる剤を意味し、具体的には活性炭、ゼオライト、シリカゲル、酸化アルミニウムなどが例示できる。なかでもシリカゲルや酸化アルミニウムは、乾燥剤としての機能も有しているため好ましい。
抗菌剤とは、細菌の増殖を抑制したり殺傷する能力を有する剤を意味し、無機系抗菌剤や有機系抗菌剤が具体例として例示できる。また、無機系抗菌剤としては、銀、銅、亜鉛やその化合物が例示でき、有機系抗菌剤としては、第四級アンモニウム塩、チアベンダゾール、有機シリコン四級アンモニウム塩などの化学薬品の他、ヒノキチオールやキトサンが例示でき、これらの天然系抗菌剤は安全面から見てより好ましい。
着色剤とは、本発明の脱酸素性多層体の全部または一部を着色するために用いられる剤を意味し、酸化チタンのような無機顔料、フタロシアニンのような有機顔料などが例示できる。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物の使用形態は、小片を通気性小袋に充填する他、均一で透明なフィルムに成形して、ラベル、カード、パッキングなどの形態の脱酸素体として用いることができる。また、ペレット状あるいはフィルム状その他の小片状に加工し、通気性小袋に入れた形態の脱酸素剤包装体として用いることができる。
さらに、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、そのまま又は適当な包装材料と積層することにより、脱酸素性の包装材料として包装袋や包装容器の一部または全部に用いることができる。例えば、本発明の酸素吸収性樹脂組成物を脱酸素層とし、一方の側に酸素透過性が高く、かつ熱融着性を兼ね備えた熱可塑性樹脂を包装される内容物との隔離層として積層し、他方の側に酸素透過性が低い樹脂層、金属層又は金属酸化物層をガスバリア層として積層して、フィルム状の脱酸素性多層体とすることができる。脱酸素層の厚みは、300μm以下が好ましく、10〜200μmがより好ましい。
特に、ポリオレフィン層/本発明の酸素吸収性樹脂組成物層/透明ガスバリア性樹脂層を基本構成とする脱酸素性多層体は、透明な脱酸素性包装材料として使用できる。透明ガスバリア性樹脂としては、シリカもしくはアルミナを蒸着したポリエステルもしくはポリアミド、ナイロンMXD6、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデンを例示することができる。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物の使用湿度雰囲気は、相対湿度30〜100%RHの範囲が好ましく、60〜100%RHがより好ましい。相対湿度が0〜30%RHの乾燥状態においては酸素吸収活性が低下する。
本発明の脱酸素性多層体の用途に制限はなく、食品、飲料、医薬品、医療品、化粧品、金属製品、電子製品などの保存及び品質保持の分野において実用性の高い脱酸素性能を発揮する。
以下に実施例と比較例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例においては、下記の樹脂組成物、酸化性組成物担持体を使用して酸素吸収性樹脂組成物を作製した。
(樹脂組成物−10wt%)
メタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(商品名「カーネルKC570S」、日本ポリエチレン(株)製、以下「m−LLDPE」と表記する)と水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対11で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−10wt%(水酸化カルシウムの含量:10wt%)を作製した。
メタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(商品名「カーネルKC570S」、日本ポリエチレン(株)製、以下「m−LLDPE」と表記する)と水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対11で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−10wt%(水酸化カルシウムの含量:10wt%)を作製した。
(樹脂組成物−20wt%)
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対25で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−20wt%(水酸化カルシウムの含量:20wt%)を作製した。
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対25で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−20wt%(水酸化カルシウムの含量:20wt%)を作製した。
(樹脂組成物−40wt%)
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対66で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−40wt%(水酸化カルシウムの含量:40wt%)を作製した。
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対66で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−40wt%(水酸化カルシウムの含量:40wt%)を作製した。
(樹脂組成物−5wt%)
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対5で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−5wt%(水酸化カルシウムの含量:5wt%)を作製した。
m−LLDPEと水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対5で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−5wt%(水酸化カルシウムの含量:5wt%)を作製した。
(樹脂組成物−20wt%HL)
m−LLDPE、親水剤(商品名「IRGASURF HL560」、Ciba社製)と水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対3対26で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−20wt%HL(水酸化カルシウムの含量:20wt%、親水剤の含量:2wt%)を作製した。
m−LLDPE、親水剤(商品名「IRGASURF HL560」、Ciba社製)と水酸化カルシウムの粉末を、質量比100対3対26で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して樹脂組成物−20wt%HL(水酸化カルシウムの含量:20wt%、親水剤の含量:2wt%)を作製した。
(酸化性組成物担持体1)
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液を合成ケイ酸カルシウム(商品名「マイクロセルE」、セライト社製、以下「MCE」と表記する)に含浸させ酸化性組成物担持体1を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液を合成ケイ酸カルシウム(商品名「マイクロセルE」、セライト社製、以下「MCE」と表記する)に含浸させ酸化性組成物担持体1を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
(酸化性組成物担持体2)
塩化第二銅、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させ酸化性組成物担持体2を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化第二銅6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
塩化第二銅、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させ酸化性組成物担持体2を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化第二銅6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
(酸化性組成物担持体3)
塩化マンガン、フロログルシノールをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させ酸化性組成物担持体3を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、フロログルシノール3質量部、MCE47質量部配合)。
塩化マンガン、フロログルシノールをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させ酸化性組成物担持体3を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、フロログルシノール3質量部、MCE47質量部配合)。
(酸化性組成物担持体4)
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させた後、水酸化カルシウムの粉末と混合し酸化性組成物担持体4を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部、水酸化カルシウム88質量部配合)
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させた後、水酸化カルシウムの粉末と混合し酸化性組成物担持体4を作製した(グリセリン100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部、水酸化カルシウム88質量部配合)
(酸化性組成物担持体5)
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させた後、乾燥機で乾燥を行い酸化性組成物担持体5を作製した(グリセリン100質量部に対し、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)
塩化マンガン、5−メチルレゾルシンをグリセリン、水に溶解させた混合液をMCEに含浸させた後、乾燥機で乾燥を行い酸化性組成物担持体5を作製した(グリセリン100質量部に対し、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)
(酸化性組成物担持体6)
上記酸化性組成物担持体5と水酸化カルシウムの粉末を質量比63対25で混合し酸化性組成物担持体6を作製した(グリセリン100質量部に対し、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部、水酸化カルシウム62質量部配合)
上記酸化性組成物担持体5と水酸化カルシウムの粉末を質量比63対25で混合し酸化性組成物担持体6を作製した(グリセリン100質量部に対し、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部、水酸化カルシウム62質量部配合)
(酸化性樹脂組成物1)
上記の酸化性組成物担持体1とm−LLDPEを、質量比63対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸化性樹脂組成物1を作製した。
上記の酸化性組成物担持体1とm−LLDPEを、質量比63対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸化性樹脂組成物1を作製した。
(実施例1)
樹脂組成物−10wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物1を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを11質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を27質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物1を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。
樹脂組成物−10wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物1を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを11質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を27質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物1を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。
上記の単層フィルムの酸素吸収性能を評価した。20×30mmの大きさに切り出した前記の単層フィルムをシリカ蒸着ポリエチレンテレフタラートからなる酸素バリヤー性の袋に空気240mLと共に封入し、25℃、60%RHの条件下に放置した。24時間経過後の袋内の酸素濃度を測定し、初期酸素吸収量(測定開始から24時間経過後の酸素吸収量)を算出した。なお、酸素吸収量はフィルム面積(両面)あたりの酸素吸収量で表し、結果を表1に示した。なお、24時間経過時の酸素吸収量が0.10mL/cm2以上のものを、製品として充分な酸素吸収量を有していると見なした。
(実施例2)
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物2を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物2を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物2を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物2を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例3)
樹脂組成物−40wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物3を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを66質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を41質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物3を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−40wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物3を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを66質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を41質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物3を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例4)
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物4を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を62質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物4を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物4を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を62質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物4を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例5)
樹脂組成物−40wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物5を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを66質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を82質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物5を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−40wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物5を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを66質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を82質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物5を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例6)
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対30で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物6を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を18質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物6を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対30で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物6を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を18質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物6を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例7)
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体2を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物7を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化第二銅、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物7を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体2を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物7を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化第二銅、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物7を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例8)
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体3を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物8を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、フロログリシノールからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物8を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%と酸化性組成物担持体3を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物8を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、フロログリシノールからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物8を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例9)
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物9を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を32質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物9を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物9を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を32質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物9を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例10)
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体3を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物10を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、フロログリシノールからなる酸化性組成物を64質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物10を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体3を質量比100対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物10を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、フロログリシノールからなる酸化性組成物を64質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物10を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例11)
酸化性樹脂組成物1と水酸化カルシウムの粉末を質量比100対15で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物11を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを15質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物11を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
酸化性樹脂組成物1と水酸化カルシウムの粉末を質量比100対15で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物11を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを15質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物11を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例12)
酸化性組成物担持体4とm−LLDPEを質量比88対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物12を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物12を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
酸化性組成物担持体4とm−LLDPEを質量比88対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物12を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を31質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物12を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例13)
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体5を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物13を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を45質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物13を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−20wt%HLと酸化性組成物担持体5を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物13を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを26質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を45質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物13を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(実施例14)
酸化性組成物担持体6とm−LLDPEを質量比88対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物14を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を44質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物14を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
酸化性組成物担持体6とm−LLDPEを質量比88対100で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物14を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを25質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を44質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物14を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(比較例1)
塩化マンガン、フロログルシノール、ソルビトールを水に溶解させた混合液をMCEに含浸させソルビトール担持体とした(ソルビトール100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
樹脂組成物−20wt%とソルビトール担持体を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物15を作製した。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物15を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
塩化マンガン、フロログルシノール、ソルビトールを水に溶解させた混合液をMCEに含浸させソルビトール担持体とした(ソルビトール100質量部に対し、水65質量部、塩化マンガン6質量部、5−メチルレゾルシン3質量部、MCE47質量部配合)。
樹脂組成物−20wt%とソルビトール担持体を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物15を作製した。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物15を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
(比較例2)
樹脂組成物−5wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物16を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを5質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を26質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物16を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
樹脂組成物−5wt%と酸化性組成物担持体1を質量比100対50で混合し、2軸混練押出機を用いて140℃で溶融混練して酸素吸収性樹脂組成物16を作製した(m−LLDPE100質量部に対し、水酸化カルシウムを5質量部、グリセリン、塩化マンガン、5−メチルレゾルシンからなる酸化性組成物を26質量部配合)。また、作製した酸素吸収性樹脂組成物16を加熱プレスにより厚さ80μmの単層フィルムとした。作製した単層フィルムについて、実施例1と同様に酸素吸収性能を評価した。結果を表1に示した。
表1からも明らかなように実施例1〜14では初期酸素吸収量が0.10mL/cm2以上となり、製品として充分な酸素吸収性能であった。一方、比較例1では、ソルビトールを主剤として酸素吸収性樹脂組成物を作製したが、測定開始から24時間後に酸素吸収は認められなかった。比較例2では、水酸化カルシウムを熱可塑性樹脂100質量部に対し、5質量部含有した樹脂組成物を用いたが、測定開始から24時間後の酸素吸収量は低く、実際に製品として使用する水準ではなかった。
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂を100質量部、アルカリ性物質を10〜100質量部及び酸化性組成物を10〜100質量部含有する酸素吸収性樹脂組成物であって、該酸化性組成物が、グリセリンを100質量部、遷移金属触媒を5〜20質量部及び多価フェノール類を0.01〜10質量部からなる、酸素吸収性樹脂組成物。
- 酸化性組成物を含有する混合液を含浸させた水難溶性固体を含有する、請求項1記載の酸素吸収性樹脂組成物。
- さらに親水剤を含有する、請求項1または2記載の酸素吸収性樹脂組成物。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載の酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収性のシートまたはフィルム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017177013A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脱酸素剤組成物 |
-
2009
- 2009-10-19 JP JP2009240000A patent/JP2011084682A/ja active Pending
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