JP2011083241A - ロールベーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールベールの成形を阻害せずに被成形材料の成形室外への落下量を削減できるようにする。
【解決手段】被成形材料を圧縮して円筒状のロールベールを成形するとともに、排出する成形室の一方を構成する固定側半部の下端部20Aと、他方を構成する可動側半部の下端部21Aとの間の空隙2Sの直下に、空隙2Sから抜け落ちる被成形材料を受ける受板2Tを配し、受板2Tを、上面23T側が下端部21Aを構成する回転ローラ2Gに巻掛けられた成形ベルト2Nに対して近接状に対面し、一端側が下端部20Aを構成する回転ローラ2Aに巻掛けられた成形ベルト2Mに接触するように設け、受板2Tが受けた被成形材料を成形ベルト2Nの回転によって成形室内に戻す。
【選択図】図6

Description

本発明は、被成形材料を圧縮してロールベールを成形するロールベーラに関する。
ロールベーラは、成形室に供給される被成形材料を圧縮して円柱状のロールベールを成形するものが知られている。
下記特許文献1に記載のロールベーラは、成形室の左右両壁面間には多数の回転ローラが連続して側面視でほぼ円形となるように軸支され、回転ローラと平行な横方向の被成形材料供給用の開口部が斜め下方に開口されている。また、開口部側を固定側半部とし、排出口側を固定側半部に対して開閉動する可動側半部としており、可動側半部を開動させることによって、成形されたロールベールを排出するようになっている。
この成形室は、開口部の下端部を構成する回転ローラと、この回転ローラと隣接するとともに、固定側半部の下端部を構成する回転ローラとにわたって駆動ベルトが巻き掛けられ、可動側半部の全ての回転ローラを囲むように伝動ベルトが巻掛けられている。この伝動ベルトは、テンションバネにより排出方向へ付勢されたテンションプーリによって、常に張力が加わるように張設されており、成形室内において可動側半部の開口を塞ぐようにされている。また、この駆動ベルトと伝動ベルトの間には、補助ローラが転接するように設けられており、この補助ローラが伝動ベルトの回転を駆動ベルトに伝達するとともに、両ベルト間に確保された空隙を塞ぐようになっている。
このような成形室を具備したロールベーラは、成形室に投入された被成形材料を固定側端部と可動側端部との下側の境部分で、駆動ベルト及び伝動ベルトの回転による摩擦力で回転させることによりロールベールを成形し、成形後に可動側半部を開動してロールベールを排出するようになっている。ロールベール成型中の伝動ベルトは、ロールベールの径が小さいときは、固定側半部と可動側半部を分けるように回転するが、ロールベールの径が大きくなってくると可動側半部の内周に沿うように変形し、この半径に伴ってテンションプーリがテンションバネの付勢力に抗して成形室側に移動するようになっている。
特開2002−345326号公報(〔0026〕、〔0027〕、図10a、図10b参照)
特許文献1に記載のロールベーラによると、成形室に供給した被成形材料を、駆動ベルトと常に張力が作用する伝動ベルトの摩擦により回転駆動させるようにしているので、均一な堅さのロールベールを成形することができる。さらに、補助ローラにより、伝動ベルトと駆動ベルト間の空隙を塞いでいるので、ロールベール成形中における被成形材料の成形室外への落下を防止することができる。
しかしながら、特許文献1に記載のロールベーラは、駆動ベルトと伝動ベルトとに転接する補助ローラで、成形室内において駆動ベルトと伝動ベルトとの間の空隙を塞ぐことにより、被成形材料の空隙からの落下を防止しているため、この補助ローラがロールベール成形時の障害物となり、中心核の形成やロールベールの成形を阻害してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、ロールベールの成形を阻害せずに被成形材料の成形室外への落下量を削減できるようにすること、ロールベールの成形を阻害しないようにして被成形材料の落下量を削減することで、被成形材料の無駄を省くとともに、ロールベーラ内への被成形材料の残留量及びロールベーラ外への被成形材料の落下量を削減して、ロールベールの成形効率の向上を達成すること等、が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるロールベーラは、以下の構成を少なくとも具備するものである。
被成形材料を圧縮して円筒状のロールベールを成形するとともに、排出する成形室を具備し、該成形室は、被成形材料を前記成形室内に投入する投入口が確保された固定側半部と、該固定側半部に対して開閉動するように軸支された可動側半部と、前記固定側半部と前記可動側半部にわたって配置された成形装置とを備え、前記成形装置は、複数の回転ローラを、前記固定側半部と前記可動側半部とにわたる円周上に連続するように配列し、前記固定側半部の前記回転ローラの内、該固定側半部の下端部を構成する前記回転ローラを含む複数の前記回転ローラにわたって、前記被成形材料を回転させる成形ベルトを巻掛け、前記可動側半部の前記回転ローラの内、該可動側半部の下端部を構成する前記回転ローラを含む複数の回転ローラにわたって、前記被成形材料を回転させる成形ベルトを巻掛けてなり、前記固定側半部の前記下端部と前記可動側半部の前記下端部との間の空隙の直下に、該空隙から抜け落ちる被成形材料を受ける受板を配し、該受板を、上面側が前記可動側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラに巻掛けられた前記成形ベルトに対して近接状に対面し、一端側が前記固定側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラ巻掛けられた前記成形ベルトに接触するように設け、前記受板が受けた被成形材料を、前記可動側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラ巻掛けられた前記成形ベルトの回転によって、前記成形室内に戻すようにしていることを特徴とする。
このような特徴を有することで本発明は以下の効果を奏する。すなわち、前記固定側半部の前記下端部と前記可動側半部の前記下端部との間の空隙の直下に受板を配し、受板が受けた被成形材料を、前記可動側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラ巻掛けられた前記成形ベルトの回転によって、前記成形室内に戻すようにしているので、ロールベールの成形を阻害せずに被成形材料の成形室外への落下量を削減できる。したがって、被成形材料の無駄を省くとともに、ロールベーラ内への被成形材料の残留量及びロールベーラ外への被成形材料の落下量を削減して、ロールベールの成形効率の向上を達成することができる。
本発明に係るロールベーラの一実施形態を示す概略構成図。 成形室の一部切欠斜視図で、中心核を形成する状態を示す。 成形室の拡大断面図で、(a)は中心核を形成する状態を示し、(b)はロールベールを形成する状態を示す。 成形室の拡大断面図で、成形空間を開放した状態を示す。 付勢部の拡大図で、(a)は中心核を形成する状態を示し、(b)はロールベールを形成する状態を示す。 成形室の要部拡大断面図で、中心核を形成する状態を示す。
本発明に係るロールベーラは、被成形材料を貯留するホッパ等からこの被成形材料を落下させ、落下させた被成形材料をコンベア等によって成形室に供給してロールベールを成形し、成形後に直接圃場等に排出するロールベーラ、このロールベーラの成形室からロールベール排出側に連続して、成形室から排出されたロールベールをラップするラップ装置を備えた複合型ロールベーラ、圃場等の被成形材料を拾い上げるピックアップ装置を備え、拾い上げた被成形材料をコンベア等によって成形室に供給してロールベールを成形し、成形後に直接圃場等に排出するロールベーラ等、各種ロールベーラに適用することができる。特に、細断された被成形材料をロールベールに成形する細断型のロールベールに適用することが好ましい。
本発明でいう被成形材料は、コーンや牧草等の飼料作物、食物加工後の食物残渣等の家畜用飼料に用いる各種材料、籾殻、麦殻、木屑、おがくず、敷料、家畜糞等の肥料に用いる各種材料等を含む。
前記受板は、前記固定側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラに巻掛けられた前記成形ベルトに接触又は近接する前記一端側から該一端側の反対側の他端側へ、該他端側が前記可動側半部の前記下端部へ向かって低くなるように傾斜させて設けることが好ましい。
以下、本発明に係るロールベーラの実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態においては、細断型の複合型ロールベーラを例示する。尚、本実施形態は、本発明を限定するものではない。
図1は、ロールベーラ1の概略構成図である。ロールベーラ1は、細断された被成形材料(図示せず)を圧縮して円柱状のロールベールAを成形する成形室2と、成形したロールベールAをラップフィルム(図示せず)によりラップするラップマシン3と、被成形材料を貯留するホッパ4と、ホッパ4から被成形材料が供給され、この被成形材料を成形室2内に運搬する運搬コンベア5と、ロールベールAを成形室2からラップマシン3に搬送する搬送コンベア6と、運搬コンベア5からラップマシン3にわたってこぼれ落ちる被成形材料を運搬コンベア5側に搬送する搬送部7とを具備している。
成形室2は、運搬コンベア5側に区画形成された固定側半部20と、ラップマシン3側に区画形成された可動側半部21と、固定側半部20と可動側半部21とにわたって配置された成形装置22とを備えている。固定側半部20には、運搬コンベア5から運搬される被成形材料を成形室2内に投入する投入口23が形成されている。このような成形室2は、運搬コンベア5から投入口23を経て成形室2に投入された被成形材料を、成形装置22により回転させながら圧縮して円柱状のロールベールAに成形するようになっている。
図2〜図6は、成形装置22の構成図である。成形装置22は、固定側半部20と可動側半部21とにわたる円周上に連続するように配列され、ロールベールAの排出方向に対して直交する方向を軸線とする複数の回転ローラ2A〜2Lと、固定側半部20の回転ローラ2A〜2Dを囲むように巻掛けられた成形ベルト2Mと、可動側半部21の回転ローラ2G〜2Iを囲むように巻掛けられた成形ベルト2Nとを備えた形態のものである。
回転ローラ2Aは、固定側半部20の下端部20Aを構成し、回転ローラ2Bは、投入口23の下端部23Aを構成するものであり、両回転ローラ2A、2Bは共に、成形ベルト2Mを巻掛ける端部を構成するものである。回転ローラ2C、2DはロールベールAの成形中に成形ベルト2Mの過変形を防止するためのものであり、回転ローラ2A、2Bの間に成形ベルト2Mに囲まれるように位置している。回転ローラ2Eは、投入口23の上端部23Bを構成するものであるとともに、ロールベールAを成形するためのものであり、回転ローラ2Fは、固定側半部20の上端部20Bを構成するものであるとともに、ロールベールAを成形するためのものである。
回転ローラGは、可動側半部21の下端部21Aを構成するとともに、成形ベルト2Nを巻掛ける一端部を構成するものであり、回転ローラ2Hは、成形ベルト2Nを巻掛ける他端部を構成するものである。回転ローラ2Iは、ロールベールAの成形中に成形ベルト2Nの過変形を防止するためのものであり、回転ローラ2G、2Hの間に成形ベルト2Mに囲まれるように位置している。回転ローラ2J〜2Lは、ロールベールAを成形するためのものであり、回転ローラ2Lは、可動側半部21の上端部21Bを構成するものである。
回転ローラ2A〜2Fは、固定側半部20の両側部を構成する側板24、24に軸支され、回転ローラ2G〜2Lは、可動側半部21の両側部を構成する側板25、25に軸支されている。
可動側半部21の閉鎖時においては、側板24、24と側板25、25の側縁同士が正対して接触するようにされており、この接触により、円筒状のロールベールAを成形可能な成形空間26が確保され(図3(a)(b)参照)、可動側半部21が開動することにより、固定側半部20の排出口27が開放されて成形されたロールベールAが排出されるようになっている(図4参照)。
成形ベルト2Mは、側板24、24に対して、被成形材料の投入側とロールベールAの排出側にわたりスライド可能に軸支されたスライドローラ2Oにも巻掛けられている。スライドローラ2Oは、引っ張りばねからなる付勢部2Pによって、被成形材料の投入側へ付勢されており、この付勢部2Pの付勢力によって、成形ベルト2Mを常に張った状態になるように保持している。
成形ベルト2Nは、側板25、25に対して、被成形材料の投入側とロールベールAの排出側にわたりスライド可能に軸支されたスライドローラ2Qにも巻掛けられている。スライドローラ2Qは、引っ張りばねからなる付勢部2RによってロールベールAの排出側へ付勢されており、この付勢部2Rの付勢力によって、成形ベルト2Nが常に張った状態になるように保持している。
すなわち、成形ベルト2M、2Nを常に張った状態としているので、成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力を被成形材料に対して平衡に、且つ効率的に作用させることができる。
スライドローラ2Oは、側板24、24に長手方向をロールベールAの排出方向として開孔された長孔24Aに対してスライド可能に嵌合され、スライドローラ2Qは、側板25、25に長手方向をロールベールAの排出方向として開孔された長孔25Aに対してスライド可能に嵌合されている。
尚、スライドローラ2Q、2Oのスライド方向は、成形ベルト2M、2Nを常に張っている状態に保持することができる方向であれば、前述の方向に限られない。
本実施形態では、被成形材料の投入前又は中心核A1の形成当初において、成形空間26(成形室2)内に臨む成形ベルト2Mと成形ベルト2Nの間の角度が75°〜80°となるように、回転ローラ2B及び回転ローラ2Hを成形空間26(成形室2)の中心Pよりも上方に配置している。また、成形ベルト2Mの角度と成形ベルト2Nの角度は、側板24、24と側板25、25の側縁同士が正対して接触することにより形成される分割部28を境として、およそ半分ずつの角度に振り分けて、分割部28を境に対称又はほぼ対称となる角度にしている。この角度にしたことにより、成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力を被成形材料に対して平衡に、且つ効率的に作用させることができる。
成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力を被成形材料に対して平衡に、且つ効率的に作用させることができる成形ベルト2M、N間の角度の範囲は、60°〜120°である。
前述の角度の範囲が60°〜120°である理由は、60°未満の角度である場合、成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力が被成形材料を回転させる摩擦力として大きくなりすぎて、形成中の中心核A1を摩擦力によって崩してしまうおそれがあるためである。また、120°を超える角度である場合、成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力が被成形材料を回転させる摩擦力として不足し、効率的に中心核A1の形成が非効率的になるおそれがあるためである。
前述した60°〜120°の範囲の内、より効果的、且つ高密度に中心核A1を形成できる角度の範囲は、70°〜80°であり、この内、最も効果的、且つ高密度に中心核A1を形成できる角度は、75°〜80°であった。
尚、成形空間26(成形室2)内に臨む成形ベルト2Mと成形ベルト2Nの間の角度が例示した角度の範囲内であれば、ベルト2M、2N間の角度を、分割部28を境としておよそ半分ずつの角度に振り分けない形態とすることもできる。
付勢部2Pは、側板24、24の両方に設けられ、一端がスライドローラ2Oの端部側に掛止され、他端が側板24側に掛止されている。付勢部2Rは、側板25、25の両方に設けられ、一端がスライドローラ2Qの端部側に掛止され、他端が側板25側に掛止されている。
次に、付勢部2P、2Rの具体的構成を図5(a)(b)に基づいて説明するが、付勢部2P、2Rは、付勢方向が図示において左右対称となるように取り付けられている以外は、同構成のものであるので、付勢部2Pの構成を説明することにより、付勢部2Rの説明を省略する。
付勢部2Pは、伸縮方向が長孔25Aの長手方向と同方向となるように配された2本の引っ張りばね200と、この引っ張りばね200の一端を掛止するとともに、スライドローラ2Oの端部を軸支する支持板201と、引っ張りばね200の他端を掛止するとともに、側板24に固定される固定板202とから構成されている。支持板201には、引っ張りばね200の一端を掛止するための掛止片203が設けられており、固定板202には、引っ張りばね200の他端を掛止するための2本の掛止ねじ204が螺合されている。
掛止ねじ204は、螺合方向が引っ張りばね200の伸縮方向と同方向にされ、この掛止ねじ204を引っ張りばね200の伸長方向又は収縮方向に移動するように回転させることによって、引っ張りばね200の引っ張り強さを調節できるようになっている。
このような付勢部2P、2Sによると、中心核A1の形成時(図4(a)参照)からロールベールAの成形時(図4(b)参照)に至るまで、成形ベルト2M、2Nを常に張った状態にすることができるとともに、被成形材料の投入当初における成形空間26(成形室2)内に臨む成形ベルト2Mと成形ベルト2Nの間の角度を75°〜80°に保持することができる。
尚、付勢部2P、2Sは、スライドローラ2O、2Qに対して、成形ベルト2M、2Nが常に張っている状態となるように保持する付勢力を与えることができる形態であれば、例えば、配設部位、引っ張りばね200の本数、掛止ねじ204の有無等を限定するものではない。
本実施形態では、回転ローラ2Aに巻掛けられている成形ベルト2Mと、回転ローラ2Gに巻掛けられている成形ベルト2Nとの間に確保された、成形ベルト2M、2N同士の接触による破損防止用の空隙2Sの直下に、この空隙2Sから成形室2外へ抜け落ちる被成形材料を受ける受板2Tが設けられている(図6参照)。
受板2Tは、側板25、25間にわたる長さとする板状のものであり、側板25、25にわたって固着されたアングル20Tに対して一体状に固着されている。受板Uは、成形ベルト2A側の端部21Tを成形ベルト2Aに対して押し付けない程度に接触させた状態で、反対側の端部22Tが成形ベルト2Nへ向かって低くなるように傾斜し、さらに、受板2Tの上面23Tが成形ベルト2Nに近接するように設けられている。
このような受板2Tによると、成形ベルト2Mの回転(図6の実線で示す矢印)により、被成形材料が引き込まれるように空隙2Sから成形室2外へ落下するが、落下する被成形材料が、受板2Tの上面23Tで受け止められ、受け止められた被成形材料が成形ベルト2Nの回転(図6の1点鎖線で示す矢印)により、再び成形室内へ持ち上げられるように案内することができる。さらに、成形ベルト2Mにこびり付いた被成形材料を受板2Tの端部21Tでこそぎ取ることもできる。
前述した特許文献1に記載の成形室では、駆動ベルトと伝動ベルトとに転接する補助ローラで、成形室内において駆動ベルトと伝動ベルトとの間の空隙を塞ぐことにより、被成形材料の空隙からの落下を防止している。そのため、この補助ローラがロールベール成形時の障害物となり、中心核の形成やロールベールの成形を阻害することになるが、本実施形態では、前述したように、空隙2Sから落下する被成形材料を成形ベルト2Nの回転によって成形室2内に戻すようにしているため、中心核A1の形成及びロールベールAの成形を阻害することなく、被成形材料の空隙2Sからの落下量を削減することができる。
本実施形態のロールベーラ1によると、成形ベルト2M、2Nを常に張っている状態に保持するとともに、成形空間26(成形室2)内に臨む成形ベルト2M、2N間の角度をおよそ75°〜80°とし、かつ分割部28を境とする成形ベルト2M、2Nの夫々の角度を、分割部28を境としておよそ半分ずつの角度となるように振り分けているので、成形ベルト2M、2Nの回転による摩擦力を被成形材料に対して平衡に、且つ効率的に作用させることができる。したがって、投入当初の被成形材料をスムーズに回転させることができるので、中心核A1を高密度、且つ効率的に形成することができるとともに、高密度のロールベールAを効率よく成形することができる。また、高密度のロールベールAであれば、このロールベールAの排出時及び搬送時、さらにはラップ時において被成形材料の崩れを抑制することができる。
このロールベーラ1は、ラップマシン3において、ロールベールAを載置するとともに、載置したロールベールAを回転させるコンベア状の載置台31が、図1において反時計方向に回転して、ロールベールAからこぼれ落ちる被成形材料を、搬送部7へ移送するようになっている。また、載置台31の搬送部7側の端部と、搬送部7の一部を構成する受部70の端部とにわたって、載置ベルト31から移送される被成形材料を搬送部7へ案内する案内面部8が設けられている。
さらに、このロールベーラ1は、こぼれ落ちる被成形材料を運搬コンベア5に戻す戻しコンベア9が備えられている。
戻しコンベア9は、搬送部7によって搬送される受部70上の被成形材料を受けて運搬コンベア5側に搬送するとともに、搬送される被成形材料を運搬コンベア5と協働してこの運搬コンベア5の運搬面50に戻すものである。
本発明は、例示した形態のロールベーラ1以外にも、例えば、特開2006-061043号公報や特開2002−345326号公報に記載のロールベーラ、ラップマシンを備えないロールベーラ等、回転ローラと成形ベルトを組み合わせた成形室を備えることができる各種ロールベーラに適用することができる。
A:ロールベール A1:中心核 1:ロールベーラ 2:成形室 20:固定側半部
21:可動側半部 22:成形装置 23:投入口 28:分割部
2A〜2L:回転ローラ 2M:成形ベルト 2N:成形ベルト 20A:下端部
21A:下端部 23A:下端部 2O:スライドローラ 2Q:スライドローラ
2P:付勢部 2R:付勢部 2S:空隙 2T:受板 21T:端部 22T:端部
23T:上面

Claims (2)

  1. 被成形材料を圧縮して円筒状のロールベールを成形するとともに、排出する成形室を具備し、
    該成形室は、被成形材料を前記成形室内に投入する投入口が確保された固定側半部と、該固定側半部に対して開閉動するように軸支された可動側半部と、前記固定側半部と前記可動側半部にわたって配置された成形装置とを備え、
    前記成形装置は、複数の回転ローラを、前記固定側半部と前記可動側半部とにわたる円周上に連続するように配列し、前記固定側半部の前記回転ローラの内、該固定側半部の下端部を構成する前記回転ローラを含む複数の前記回転ローラにわたって、前記被成形材料を回転させる成形ベルトを巻掛け、前記可動側半部の前記回転ローラの内、該可動側半部の下端部を構成する前記回転ローラを含む複数の回転ローラにわたって、前記被成形材料を回転させる成形ベルトを巻掛けてなり、
    前記固定側半部の前記下端部と前記可動側半部の前記下端部との間の空隙の直下に、該空隙から抜け落ちる被成形材料を受ける受板を配し、該受板を、上面側が前記可動側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラに巻掛けられた前記成形ベルトに対して近接状に対面し、一端側が前記固定側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラ巻掛けられた前記成形ベルトに接触するように設け、前記受板が受けた被成形材料を、前記可動側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラ巻掛けられた前記成形ベルトの回転によって、前記成形室内に戻すようにしていることを特徴とするロールベーラ。
  2. 前記受板は、前記固定側半部の前記下端部を構成する前記回転ローラに巻掛けられた前記成形ベルトに接触又は近接する前記一端側から該一端側の反対側の他端側へ、該他端側が前記可動側半部の前記下端部へ向かって低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1記載のロールベーラ。
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