JP2011083157A - 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法 - Google Patents

非磁性箇所を有する鋼板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011083157A
JP2011083157A JP2009235145A JP2009235145A JP2011083157A JP 2011083157 A JP2011083157 A JP 2011083157A JP 2009235145 A JP2009235145 A JP 2009235145A JP 2009235145 A JP2009235145 A JP 2009235145A JP 2011083157 A JP2011083157 A JP 2011083157A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
magnetic
steel
manufacturing
reforming material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009235145A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Shimizu
拓也 清水
Keisuke Tsunoda
佳介 角田
Izuru Yamamoto
出 山本
Akira Honda
昭 本多
Shinichi Tamura
真一 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009235145A priority Critical patent/JP2011083157A/ja
Publication of JP2011083157A publication Critical patent/JP2011083157A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】非常に精密な加工をすることなく,通電加熱によって確実に加熱して,所望の非磁性箇所を形成することができる非磁性箇所を有する鋼板の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法は,2枚の電磁鋼板に改質物質を挟みこみ,改質物質をその周囲の鋼とともに溶融させて部分的にオーステナイト相を生成させることによるものであって,2枚の電磁鋼板として,それぞれに凹溝が形成されているものを用い,2枚の電磁鋼板を,凹溝同士を対面させて重ね合わせるとともに,凹溝同士が向き合ってできる空間に改質物質を挟む工程と,2枚の電磁鋼板のうちの一方における改質物質が挿入されている箇所を,改質物質の方に向かって凸となるように湾曲させる工程と,改質物質が挿入されている箇所で,2枚の電磁鋼板および改質物質に電流を印加する工程とを有するものである。
【選択図】 図6

Description

本発明は,電磁鋼板等の磁性部材に,部分的な非磁性領域を形成するための鋼板の製造方法に関する。さらに詳細には,鋼板中に改質物質を載置して加熱溶融させ,その箇所を非磁性のオーステナイト組織とすることによる非磁性箇所を有する鋼板の製造方法に関するものである。
従来より,鉄等の磁性部材に部分的にオーステナイト相を生成することにより非磁性箇所を形成する技術がある。例えば,特許文献1には,非磁性化させる箇所に改質元素を添加し,局所的に加熱することにより固溶させる技術が開示されている。また,特許文献2には,鋼材にオーステナイト相を生成する元素を含む材料を塗布し,加熱により鉄とともに溶融させ,合金化させて,非磁性箇所を形成する技術が開示されている。この技術を,例えば回転電機のロータやステータのコアに適用することができる。コアには有効な磁束の経路とならない箇所があるため,その部分を非磁性化するのである。
特開2001−93717号公報 特開2008−99360号公報
例えば,多数の電磁鋼板を積層した積層鋼板によるコアに上記の技術を適用する場合には,凹溝を形成した2枚の鋼板を向き合わせ,凹溝の間に改質物質を挟んで加熱する方法が考えられる。その加熱のために,2枚の鋼板を外側から電極で挟みつけて,通電によるジュール熱を利用する方法もある。そして改質物質を溶融させ,鋼板と合金化させることにより,その箇所を非磁性化することができる。
ジュール熱による加熱方法を採用する場合には,改質物質を適切に通過する電流経路が形成されることが必要である。しかしながら,鋼板に切削加工により凹溝を形成した場合,凹溝の底面の角部等に多少の隅肉が残ることは避けられない。そして,挟んだ改質物質が,その角部の隅肉に乗った状態となっていると,図13に示すように,鋼板101,102と改質物質103との接触面積がごく小さく,また改質物質103の端部のみで接触しているものとなるおそれがあった。
この状態で電極111,112間に通電すると,図13の中央の図に示すように,改質物質103の端部のみに過大な電流が集中して流れ,改質物質103の中央部に十分な電流が流れないおそれがある。その場合には,図13の右の図に点ハッチングで示すように,改質物質103の端部のみが特に加熱される。そして,中央部では,溶融不足のために十分に非磁性化されず,図14に示すように,中央部の薄い非磁性化領域115が形成されるという問題点があった。
ごく精密な加工をして,隅肉が残らないようにすることは,原理的にはもちろん可能である。しかし,それではコストも加工時間も大きいものとなってしまい,現実的でない。コアでは,多数の積層鋼板のそれぞれに複数箇所ずつの非磁性箇所を形成することが求められるため,短時間ででき低コストな加工であることが望ましい。
本発明は,前記した従来の鋼板の製造方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,非常に精密な加工をすることなく,通電加熱によって確実に加熱して,所望の非磁性箇所を形成することができる非磁性箇所を有する鋼板の製造方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法は,2枚の電磁鋼板に改質物質を挟みこみ,改質物質をその周囲の鋼とともに溶融させて部分的にオーステナイト相を生成させることによる,非磁性箇所を有する鋼板の製造方法であって,2枚の電磁鋼板として,それぞれに凹溝が形成されているものを用い,2枚の電磁鋼板を,凹溝同士を対面させて重ね合わせるとともに,凹溝同士が向き合ってできる空間に改質物質を挟む工程と,2枚の電磁鋼板のうちの一方における改質物質が挿入されている箇所を,改質物質の方に向かって凸となるように湾曲させる工程と,改質物質が挿入されている箇所で,2枚の電磁鋼板および改質物質に電流を印加する工程とを有するものである。
本発明の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法によれば,2枚の電磁鋼板にそれぞれ凹溝を形成し,その凹溝を向かい合わせた間に改質物質を挟む。さらに,その電磁鋼板の一方の改質物質の箇所を,改質物質の方に向かって凸となるように湾曲させるので,鋼板の凹溝に隅肉が多少残っていても,改質物質と確実に接触させることができる。その状態で2枚の電磁鋼板および改質物質に電流を印加するので,改質物質に確実に電流が流れてジュール熱によって加熱される。従って,改質物質をその周囲の鋼とともに溶融させて部分的にオーステナイト相を生成させることができる。これにより,非常に精密な加工をすることなく,通電加熱によって確実に加熱して,所望の非磁性箇所を形成することができる非磁性箇所を有する鋼板の製造方法となっている。
さらに本発明では,2枚の電磁鋼板のうちの下側に配置されている方を,改質物質が挿入されている箇所以外の箇所で支持するとともに,改質物質が挿入されている箇所に電極を当てて押し上げることによって電磁鋼板を湾曲させることが望ましい。
このようにすれば,容易かつ簡便に電磁鋼板を湾曲させることができるとともに,湾曲させた状態で電流を印加することも容易である。
さらに本発明では,2枚の電磁鋼板のうちの上側に配置されている方に形成されている凹溝の平面形状が,2枚の電磁鋼板のうちの下側に配置されている方に形成されている凹溝の平面形状より大きいことが望ましい。
このようなものであれば,上側に配置されている電磁鋼板と改質物質との間には隙間ができにくい。従って,下側に配置されている電磁鋼板を上に凸に湾曲させることで,2枚の電磁鋼板と改質物質とを適切に接触させることができる。なお,上側に配置されている電磁鋼板に形成されている凹溝の径は,改質物質の径に比較して,例えば1〜3%の範囲内だけ大きいものとすればよい。
本発明の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法によれば,非常に精密な加工をすることなく,通電加熱によって確実に加熱して,所望の非磁性箇所を形成することができる。
本形態の製造方法を示す工程図である。 溝形成工程を示す説明図である。 挟持工程を示す説明図である。 挟持工程を示す説明図である。 電極当接工程を示す説明図である。 電流印加工程を示す説明図である。 電流印加工程後の鋼板の様子を示す説明図である。 非磁性箇所が形成された電磁鋼板を示す説明図である。 実施例の製造方法を示す説明図である。 比較例の製造方法を示す説明図である。 実験の結果を示すグラフ図である。 実施例によって製造された鋼板の例を示す断面図である。 従来の製造方法による電流経路の例を示す説明図である。 従来の製造方法によって製造された鋼板の例を示す断面図である。
以下,本発明を具体化した形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,磁性材に部分的に非磁性箇所を形成する方法に本発明を適用したものである。
本形態は,例えばロータやステータのコアに用いられる積層鋼板の一部に非磁性箇所を形成するためのものである。本形態では,2枚の鋼板の間に改質チップを挟んで通電し,ジュール熱により加熱する方法を採用している。鋼板は,従来より広く使用されている電磁鋼板である。また,改質チップは,CrやNi等を含み,電磁鋼板とともに溶融して合金化することによりオーステナイト相を生成するものである。
本形態の製造方法は,図1に示すように,以下の各工程を順に行うことによるものである。
(1)溝形成工程 ;2枚の鋼板の互いに向き合う箇所にそれぞれ凹溝を形成する。
(2)挟持工程 ;溝形成工程で形成した凹溝に入るように改質チップを挟んで,2枚の鋼板を支持する。
(3)電極当接工程;改質チップの挟まれている箇所の両外側に電極を当接する。
(4)電流印加工程;両電極間に電流を流す。
(5)電極離隔工程;鋼板の温度が下がってから,電極を離す。
これらの各工程について順に説明する。(1)溝形成工程では,図2に示すように,鋼板11の一部に改質チップ(図3参照)と同形の凹溝12を形成する。凹溝12の深さは,鋼板11の厚さの約半分である。ここでは改質チップとして円板状のものを使用しているので,凹溝12の平面形状は円形である。この形成方法は,切削加工によればよい。従って,底面の角部に隅肉が多少残ることもある。なお,凹溝12の形状は改質チップの形状に合わせればよい。
(2)挟持工程では,図3に示すように,(1)によって凹溝12を形成した2枚の鋼板11A,11Bを,互いにそれぞれの凹溝12A,12Bを向き合わせて,それらの間に改質チップ21を挟む。また,図4に示すように,下側の鋼板11Bのうち,凹溝12Bの範囲より外側を支持部材25の上に載せる。つまり,両側の凹溝12A,12Bに改質チップ21が入るように,下から鋼板11B,改質チップ21,鋼板11Aの順に重ねる。そして,これらを改質チップ21の箇所以外の箇所で支持部材25によって支持する。支持部材25は,鋼板11Bの凹溝12Bの裏側に電極を当てられるようになっていれば,全周に設けられていても良いし,一部分であってもよい。
ここで,(1)溝形成工程において,凹溝12Bの底面の角部に隅肉がやや残っていたとすると,図4に示すように,下用の鋼板11Bの凹溝12Bの底面と改質チップ21の表面との間に隙間27ができる場合がある。もちろん,この図はかなり大げさに描いたものである。なお,本形態では,鋼板11として,上用の鋼板11Aと下用の鋼板11Bとを区別して用意した。すなわち,上用の鋼板11Aの凹溝12Aは,下用の鋼板11Bの凹溝12Bよりごく僅かに平面形状が大きいものとした。そのため,上用の鋼板11Aの凹溝12Aに隅肉が残っていても,上用の鋼板11Aの凹溝12Aの底面と改質チップ21との間には隙間はできにくい。
例えば,改質チップ21として,その直径が3mmのものを用いる場合には,下用の鋼板11Bの凹溝12Bは直径3mmに形成するとともに,上用の鋼板11Aの凹溝12Aは直径3mmより僅かに大きく形成する。例えば,凹溝12Aの直径は,改質チップ21の直径に比較して,差で0.03〜0.09mmの範囲内,もしくは比率で1〜3%の範囲内だけ大きいものとすればよい。なお,下用の鋼板11Bの凹溝12Bの直径は,改質チップ21の径と全く同じか,差で0.025mm,もしくは比率で0.8%を超えない範囲内で改質チップ21の径より大きいものとするとよい。ただし,いずれの凹溝も,大きすぎることは鋼板に空泡が残るおそれがあるので好ましくない。
次に,(3)電極当接工程において,図5に示すように,鋼板11Aの凹溝12Aの上側に当たる箇所と,鋼板11Bの凹溝12Bの下側に当たる箇所とに,それぞれ電極29A,29Bを当接させ,加圧する。この際に,下側の鋼板11Bに当接させる電極29Bの上端面を,支持部材25の上端面よりやや高い位置とする。すなわち,鋼板11Bのうち,改質チップ21の埋まっている箇所を,電極29Bによってやや押し上げるようにするのである。
電極29A,29Bは,その先端部の接触面が半径の大きな球面となっている。そのため,上述のようにやや高い位置とすることにより,図5に示すように,凹溝12Bの中心部をその周囲に比較して持ち上げることができる。そして,その周囲の箇所は自重によってやや下がった位置となる。従って,下側の鋼板11Bは,改質チップ21の挟まれている箇所が図中で上に凸となるように湾曲される。
これにより,図5に示すように,改質チップ21の下面の中央部分と鋼板11Bの凹溝12Bの底面とが確実に接触し,接触箇所31が形成される。もちろんこの図はかなり大げさに描いたものであるが,実際には隙間27の程度はごく僅かなものであるので,少し持ち上げるだけで十分に接触させることができる。
続いて,(4)電流印加工程において,電極29A,29B間に電圧を印加して電流を流す。これにより,図6に示すように,電極29Aから29Bへ(あるいはその逆でもよい)鋼板11A,11B,改質チップ21の厚さ方向に電流が流れる。特に,(3)電極当接工程によって,接触箇所31が形成されているので,少なくとも接触箇所31を通って確実に電流が流れる(図中矢印33)。
従って,(4)電流印加工程における通電により,改質チップ21が発熱する。改質チップ21は鋼板11A,11Bより体積抵抗が大きく,かつ,融点の低い材質であり,この発熱によってまず改質チップ21が溶融する。さらに,改質チップ21の溶融とともに,図7に示すように,その周辺の鋼板11A,11Bも巻き込んで溶融箇所36が形成される。本形態では,鋼板11Bの凹溝12Bと改質チップ21とを確実に接触させているので,特に改質チップ21の中央部付近は確実に溶融させることができる。
そして,予め決めた通電時間が経過したら,通電を停止する。この通電時間は,改質チップ21を確実に溶融させ,適切な非磁性箇所が形成されるのに十分な時間であり,あらかじめ実験等によって決めておいたものである。通電の停止とともに,鋼板11A,11Bの温度は,電極29A,29Bへの放熱によって急速に下がる。そして,溶融箇所36が凝固して,非磁性の改質層となる。
そして,(5)電極離隔工程において,電極29A,29Bを鋼板11A,11Bから離隔する。これにより,図8に示すように,非磁性箇所37が形成され,鋼板11Bは平らな形状に戻る。形成された非磁性箇所37は,改質チップ21が元々占めていた範囲より大きい。これで,本形態の製造方法の説明を終了する。
本発明者らは,本発明の効果を実験によって確かめた。以下にその実験の結果を説明する。この実験では,以下に示す大きさの鋼板,改質チップを使用した。
電磁鋼板11A,11B φ180mm 板厚 0.3mm
凹溝12A φ3.06mm 深さ 0.15mm
凹溝12B φ3mm 深さ 0.15mm
改質チップ21 φ3mm 板厚 0.3mm
通電設備として先端部が半径1000mmの球面形状のCr−Cu電極29A,29Bを使用し,荷重2kNで圧接するとともに,電流8kA,通電時間0.15sの通電を行った。ただし,図9と図10とに示すように,実施例と比較例とで電極の配置を異なるものとした。図9に示したのは,実施例の配置であり,支持部材25の上端面より,下側の電極29Bの上端面を高さH(=0.5mm)だけ高くした。また,図10に示したのは,比較例の配置であり,支持部材25の上端面と下側の電極29Bの上端面との高さを等しくした。
実験の結果は,図11に示す通りであった。実施例と比較例とをいずれも10個ずつ製造し,その非磁性箇所の断面の様子から,改質率を比較した。改質率は,図12に示すように,非磁性箇所37(改質チップ21と鋼板11A,11Bとの合金層)の中心部における厚さRと板厚D(鋼板11Aと11Bとの厚さの和)との比で求めた。すなわち,改質率=100×R/D(%)である。本形態では,改質率が60%を超えていることが好ましい。
図12は,本実施例によって製造したものの断面の一例である。一方,比較例によって製造したものは,前述したように,断面形状が図14に示すような形状に改質されたものが含まれていた。隙間27(図4参照)の存在によって,中央部分に電流が流れにくく,端部に集中して電流が流れた結果,このような形状の改質部が形成されたと考えられる。この例では,中央部における改質厚さRが小さく,元々の改質チップ21の厚さとほぼ同等程度しかなかった。つまり,中央部では,電磁鋼板のFeを非磁性箇所37に取り込むことができていない。
この実験の結果から,図11に示すように,本実施例によって製造したものはいずれも,改質率が60%を超えた良好なものであった。一方,比較例によって製造したものでは図14に示すようなものが混じったため,改質率のバラツキが大きいものとなった。また中には,図11中に一点鎖線で囲んで示したように,製品として好ましくない範囲のものもできてしまった。従って,本実施例の製造方法によれば,安定して良好な改質ができることが確認できた。
以上詳細に説明したように本形態の製造方法によれば,凹溝12A,12Bを形成した鋼板11A,11Bを向かい合わせ,その間に改質チップ21を挟んで通電加熱する。さらに,通電のための電極29A,29Bのうち,下側の鋼板11Bの下部に配置するものを,鋼板11Bの周囲を支える支持部材25の上面よりやや高い位置まで押し上げている。従って,凹溝12Bと改質チップ21との間に隙間27ができていたとしても,鋼板11Bの下面が押し上げられ,鋼板11Bと改質チップ21とが確実に接触する。これにより,特に精密な加工をすることなく,通電加熱によって確実に加熱して,所望の非磁性箇所を形成することができる製造方法となっている。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
ここでは2枚の鋼板の間に非磁性箇所を形成するものとして説明したが,改質チップと同形の貫通穴が形成された鋼板をさらに間に挟み,3枚以上の鋼板の組合せとしてもよい。また,鋼板の形状や厚さ,改質チップの形状や厚さ,電極を持ち上げる高さ等はいずれも,上記のものに限らず適切に調整可能なものである。また,図では上側の鋼板11Aは,平らのままとして示したが,下側の鋼板11Bに倣って反った形状となっていても構わない。
11A,11B 鋼板
12A,12B 凹溝
21 改質チップ
25 支持部材
29A,29B 電極
37 非磁性箇所

Claims (3)

  1. 2枚の電磁鋼板に改質物質を挟みこみ,改質物質をその周囲の鋼とともに溶融させて部分的にオーステナイト相を生成させることによる,非磁性箇所を有する鋼板の製造方法において,
    前記2枚の電磁鋼板として,それぞれに凹溝が形成されているものを用い,
    前記2枚の電磁鋼板を,前記凹溝同士を対面させて重ね合わせるとともに,前記凹溝同士が向き合ってできる空間に前記改質物質を挟む工程と,
    前記2枚の電磁鋼板のうちの一方における前記改質物質が挿入されている箇所を,前記改質物質の方に向かって凸となるように湾曲させる工程と,
    前記改質物質が挿入されている箇所で,前記2枚の電磁鋼板および前記改質物質に電流を印加する工程とを有することを特徴とする非磁性箇所を有する鋼板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法において,
    前記2枚の電磁鋼板のうちの下側に配置されている方を,前記改質物質が挿入されている箇所以外の箇所で支持するとともに,前記改質物質が挿入されている箇所に電極を当てて押し上げることによって前記電磁鋼板を湾曲させることを特徴とする非磁性箇所を有する鋼板の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の非磁性箇所を有する鋼板の製造方法において,
    前記2枚の電磁鋼板のうちの上側に配置されている方に形成されている前記凹溝の平面形状が,前記2枚の電磁鋼板のうちの下側に配置されている方に形成されている前記凹溝の平面形状より大きいことを特徴とする非磁性箇所を有する鋼板の製造方法。
JP2009235145A 2009-10-09 2009-10-09 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法 Withdrawn JP2011083157A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009235145A JP2011083157A (ja) 2009-10-09 2009-10-09 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009235145A JP2011083157A (ja) 2009-10-09 2009-10-09 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011083157A true JP2011083157A (ja) 2011-04-21

Family

ID=44076628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009235145A Withdrawn JP2011083157A (ja) 2009-10-09 2009-10-09 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011083157A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111370222A (zh) * 2020-04-07 2020-07-03 萍乡市程品科技有限公司 用于无线充电线圈的多股导线弯角机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111370222A (zh) * 2020-04-07 2020-07-03 萍乡市程品科技有限公司 用于无线充电线圈的多股导线弯角机
CN111370222B (zh) * 2020-04-07 2021-08-17 萍乡市程品科技有限公司 用于无线充电线圈的多股导线弯角机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101095233B1 (ko) 비자성 부위를 갖는 강재 및 그 제조 방법 및 회전 전기 기기 코어
JP5910036B2 (ja) 回転機用ロータの製造方法
JP2011067027A (ja) 鋼板対、積層鋼板、及び回転電機コアの製造方法
EP2600506A2 (en) Method for manufacturing stator for motor and stator for motor
CN109642265B (zh) 薄带零件及其制造方法、以及使用薄带零件的电动机
JP6056385B2 (ja) 回転機用ロータおよび回転機用ロータの製造方法
CN102570733A (zh) 用于制造感应电动机的转子的方法和设备
JP2014079044A (ja) 積層鋼板の製造方法、および、積層鋼板
WO2012172864A1 (ja) 複合磁気材料の製造方法
JP2011083157A (ja) 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法
JP2004281737A (ja) 複合磁性部材の製造方法及びこれを用いたモータの製造方法、並びに複合磁性部材及びこれを用いたモータ
EP2600507A2 (en) Rotor for motor and method for manufacturing the same
KR102427376B1 (ko) 전자석, 전자 개폐기, 및 전자석의 제조 방법
JP2011097749A (ja) 非磁性改質相を備える鋼材の製造方法
JP2011087360A (ja) 非磁性箇所を有する鋼板の製造方法
JP2012152821A (ja) 電磁溶接用平板状ワンターンコイル
JP2015198475A (ja) ロータコア
JP5473711B2 (ja) 樹脂成形用積層金型およびその製造法
WO2011033646A1 (ja) 鋼板対、積層鋼板及び回転電機コア
JP2010136529A (ja) 非磁性箇所を有する鋼材の製造方法
EP4311622A1 (en) Method for assembling and disassembling an arrangement of one or more substrates, arrangement of one or more substrates
JP2010259284A (ja) 非磁性箇所を有する積層電磁鋼板とその製造方法及び回転電機コア
JP6212851B2 (ja) 複合磁気材料の製造方法
JP2011094190A (ja) 非磁性改質相を備える鋼材の製造方法
JP2011210970A (ja) 非磁性箇所を有する積層電磁鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130108