JP2011082728A - 変換装置および雑音低減回路 - Google Patents

変換装置および雑音低減回路 Download PDF

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Abstract

【課題】高電圧を出力する昇圧回路を必要とする変換装置および雑音低減回路において、フィルタ回路に大きな抵抗値の抵抗を使用せず、かつ初期化時間を短縮し、昇圧回路から発生する雑音を低減することのできる変換装置および雑音低減回路を提供する。
【解決手段】
変換装置10は、低域通過フィルタ12による第1の雑音低減回路と、差動増幅回路13による第2の雑音低減回路との2つの雑音低減回路を備える。このため、低域通過フィルタ12で除去することができなかった残りの雑音は、差動増幅回路13でも除去することができる。従って、抵抗R2の抵抗値を従来回路の抵抗値よりも小さくすることができるため、大きなチップエリアを必要としない。同時に、抵抗R2とキャパシタC1で決定される時定数を小さくすることができるため、初期化時間を短縮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、変換装置および雑音低減回路に関し、特にコンデンサマイクロフォンを用いて音声をアナログ電気信号に変換する変換装置および雑音低減回路に関するものである。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いてシリコンチップ上にコンデンサマイクロフォンを形成するMEMSマイクロフォンが、集積性が高いことや、リフローでの実装のし易さ等の点から注目されている。
一般に、MEMSマイクロフォンは、音声を電気信号に効率よく変換するために、電源電圧よりも高い直流電圧を安定して供給する必要がある。このため、直流電圧もしくは交流電圧を昇圧して出力する昇圧回路が設けられる。しかしながら、昇圧回路から出力される信号には、直流信号成分以外に、直流電圧もしくは交流電圧を昇圧する動作時に生成されたリップルやバイアス電圧生成回路を構成する素子から出力される雑音等の交流信号成分の雑音が含まれている。
この昇圧動作によって生じた交流信号成分の雑音は、マイクロフォンで音声から変換された電気信号に重畳されて、S/N特性の劣化を招く原因となる。このため、高いS/N特性を得るためには、昇圧回路から出力される出力信号に含まれる不要な交流信号成分の雑音を除去する必要がある。
上記の問題を解決する一例として、特許文献1に記載されるような電圧ポンプを有するマイクロフォンが提案されている。図3は、特許文献1に記載された電圧ポンプを有するマイクロフォンと同様の回路構成を有する変換装置100の構成を示す機略回路構成図である。
図3に示す変換装置100は、バイアス電圧生成回路101、低域通過フィルタ102、コンデンサマイクロフォンCmおよび増幅器AMP1を備えて構成される。
バイアス電圧生成回路101は、コンデンサマイクロフォンCmの電荷量を一定に保持させるために、その内部で生成される方形波信号を昇圧して直流電圧を生成する回路である。
低域通過フィルタ102は、抵抗R1およびキャパシタC1で構成され、バイアス電圧生成回路101から出力される出力信号に含まれる雑音を低減させるために、雑音成分の帯域を制限するフィルタリング処理を行うための回路である。抵抗R1の一方の端子は、バイアス電圧生成回路101の出力に接続され、他方の端子は、一方の端子が接地されているキャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmに接続される。
コンデンサマイクロフォンCmは、音圧に応じて容量値が変化するように構成される素子である。このコンデンサマイクロフォンCmに、バイアス電圧生成回路101によって生成された直流電圧が印加される。コンデンサマイクロフォンCmの音圧に応じてコンデンサマイクロフォンCmの容量値が変化するため、音圧が電気信号に変換されてコンデンサマイクロフォンCmから出力される。
増幅器AMP1は、コンデンサマイクロフォンCmから出力される電気信号を増幅する回路である。また、増幅器AMP1の入力側を高インピーダンスに設定しておくことにより、音声を電気信号に効率良く変換して出力信号Voutを得ることができる。
上述した変換装置100は、バイアス電圧生成回路101の後段に抵抗およびキャパシタから構成される低域通過フィルタを用いている。同時に、この変換装置100は、低域通過フィルタ102のカットオフ周波数を可聴帯域以下の周波数に設定している。このような構成により、上記のマイクロフォンにおいては、昇圧動作によって生じる交流信号成分を除去し、高いS/N特性を得ることができる。
特表2007−512793号公報
ところが、上述した図3に示す変換回路においては、バイアス電圧生成回路101から出力される交流信号成分の雑音を可聴周波数帯域の下限レベルまで低減しなければならないため、抵抗R1とキャパシタC1で決定される時定数を数十ミリ秒とする必要がある。例えば、C1を10pF程度とする場合、ギガオームオーダー以上の非常に大きな抵抗値を有する抵抗R1を用いる必要がある。このため、上述したマイクロフォンを標準CMOSプロセスを用いて製造する場合に、非常に大きなチップエリアを必要とする問題があった。
また、低域通過フィルタ102の時定数を十ミリ秒程度以上としなければならないため、バイアス電圧生成回路101における昇圧動作が開始してから低域通過フィルタ102の出力が安定状態に至るまでの初期化時間を、最低でも数十ミリ秒程度必要とするという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑み、高電圧を出力する昇圧回路を必要とする変換装置および雑音低減回路において、フィルタ回路に大きな抵抗値を有する抵抗を使用せず、かつ昇圧回路の動作が開始してから低域通過フィルタの出力が安定状態に至るまでの初期化(セトリング)時間を短縮し、昇圧回路から発生する雑音を低減することのできる変換装置および雑音低減回路を提供することを目的とする。
本発明に係る変換装置および雑音低減回路は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明に係る第1の変換装置は、コンデンサマイクロフォンを用いて音声を電気信号に変換する変換装置であって、バイアス電圧を生成するバイアス電圧生成手段と、前記バイアス電圧生成手段によって生成される前記バイアス電圧に含まれる雑音成分を低減し、当該雑音成分を低減したバイアス電圧を前記コンデンサマイクロフォンに出力する第1の雑音低減手段と、前記第1の雑音低減手段の出力に接続され、前記コンデンサマイクロフォンから出力される前記電気信号に含まれる雑音成分のうち前記第1の雑音低減手段によって出力される信号に含まれる雑音成分と同じ雑音成分を低減し、当該雑音成分を低減した電気信号を出力する第2の雑音低減手段と、を備えることを特徴とする。
第1の変換装置によれば、まず第1の雑音低減回路で、バイアス電圧生成回路から出力されるバイアス電圧の直流成分に重畳する雑音成分を低減することが可能となる。次に、第2の雑音低減手段で、第1の雑音低減手段によって除去することきができなかったバイアス電圧の直流成分に僅かに残る交流信号成分の雑音成分を含まれる音声信号と、同相信号出力手段によって出力される交流信号成分の雑音信号とを差動増幅することで、交流信号成分の雑音成分を除去することが可能となる。このため、第1の雑音低減手段の抵抗値を、従来回路における抵抗値よりも小さくすることが可能となる。同時に、第1の雑音低減手段の抵抗値とキャパシタの容量とで決定される時定数を小さくすることができるため、バイアス電圧生成手段での昇圧動作が開始してから第1の雑音低減手段の出力が安定状態に至るまでの昇圧動作初期時における初期化時間を短縮することが可能となる。
本発明に係る第2の変換装置は、上記の構成において、好ましくは、前記第1の雑音低減手段は、前記バイアス電圧生成手段によって生成された前記バイアス電圧に含まれる雑音成分の帯域を制限する低域通過フィルタであり、前記第2の雑音低減手段は、前記第1の雑音低減手段の出力に接続された同相信号出力キャパシタ、および前記同相信号出力キャパシタから出力される信号と前記コンデンサマイクロフォンから出力される信号との差動信号を増幅する差動増幅器で構成される差動増幅回路であることを特徴とする。
第2の変換装置によれば、まず第1の雑音低減手段である低域通過フィルタで、バイアス電圧生成回路から出力されるバイアス電圧の直流成分に重畳する雑音成分を低減することが可能となる。次に、第2の雑音低減手段である差動増幅回路で、低域通過フィルタによって除去することきができなかったバイアス電圧の直流成分に僅かに残る交流信号成分の雑音成分を含まれる音声信号と、同相信号出力キャパシタによって出力される交流信号成分の雑音信号とを差動増幅することで、その交流信号成分の雑音成分を除去して、S/N特性の高い音声信号を出力することが可能となる。
本発明に係る第3の変換装置は、上記の構成において、好ましくは、前記同相信号出力キャパシタは、前記コンデンサマイクロフォンの容量値と同じ容量値を有することを特徴とする。
第3の変換装置によれば、コンデンサマイクロフォンと同一の容量値を有する同相信号出力キャパシタを半導体チップ上に配置する際にも、大きなエリアを必要とせずに製造が可能となる。
本発明に係る第4の変換装置は、上記の構成において、好ましくは、前記低域通過フィルタは、抵抗およびキャパシタで構成されることを特徴とする。
第4の変換装置によれば、低域通過フィルタのチップエリアを従来より小さくする共に、初期化時間を短縮することが可能となる。
本発明に係る第5の変換装置は、上記の構成において、好ましくは、前記低域通過フィルタは、ダイオード接続されるMOSトランジスタおよびキャパシタで構成されることを特徴とする。
第5の変換装置によれば、低域通過フィルタを構成するPMOSトランジスタは、高温になるのに従って低域通過フィルタの出力信号に含まれる雑音も必然的に増加するが、低域通過フィルタの出力信号に含まれる雑音は、第2の雑音低減手段として機能する差動増幅回路により除去される。このため、温度環境が大きく変化する条件下で変換装置を使用する場合においても、動作初期の安定状態に至るまでの初期化時間を初期化時間を数ミリ秒オーダーに短縮することが可能となる。
本発明に係る雑音低減回路は、音声を電気信号に変換する変換装置に用いられ、コンデンサマイクロフォンから出力される信号に含まれる雑音成分を低減する雑音低減回路であって、前記コンデンサマイクロフォンにバイアス電圧を出力する回路から同じバイアス電圧が入力される同相信号出力キャパシタと、前記同相信号出力キャパシタから出力される信号と前記コンデンサマイクロフォンから出力される信号との差動信号を増幅する差動増幅器と、を備えることを特徴とする。
上記の雑音低減回路によれば、他の雑音低減回路と組み合わせてコンデンサマイクロフォンを製造することが可能となる。まず、同相信号出力キャパシタが、他の雑音低減回路で除去することができなかった雑音が含まれる信号を、コンデンサマイクロフォンから出力される信号と同相で出力する。さらに、差動増幅器が、同相信号出力手段から出力される他の雑音低減手段で除去することができなかった雑音が含まれる信号と、その雑音を含むコンデンサマイクロフォンから出力される信号との差動信号を増幅して出力する。これにより、他の雑音低減回路で除去することきができなかった信号に含まれる雑音を一層除去することが可能となる。
本発明によれば、低域通過フィルタによってバイアス電圧生成回路から出力されるバイアス電圧の直流成分に重畳する雑音成分を低減する第1の雑音低減回路と、差動増幅回路によってコンデンサマイクロフォンの出力信号と同相信号出力キャパシタの出力信号との差動信号の雑音成分を除去する第2の雑音低減回路とを有している。要するに、2つの雑音低減回路を有する。このため、まず第1の雑音低減回路で、バイアス電圧生成回路から出力されるバイアス電圧の直流成分に重畳する雑音成分を低減することができる。さらに、第1の雑音低減回路で除去することきができなかったバイアス電圧の直流成分に僅かに残る交流信号成分の雑音のレベルを、第2の雑音低減回路で雑音成分の残る信号と、雑音成分の残る音声信号とを差動増幅することにより、昇圧動作時に発生したバイアス電圧の直流成分に僅かに残る交流信号成分を一層低減することができる。
これにより、マイクロフォンを標準CMOSプロセスを用いて製造する場合に、ギガオームオーダーの大きな抵抗値を有する抵抗を用いる必要がなく、低域通過フィルタの構成要素となる抵抗およびキャパシタの実装面積を縮小することができる。同時に、第2の雑音低減手段である低域通過フィルタの時定数を小さくして、昇圧回路の動作が開始してから低域通過フィルタの出力が安定状態に至るまでの初期化時間を短縮することができる。
また、同相信号出力キャパシタは、コンデンサマイクロフォンと同一の容量値を有するものであっても、MEMS技術で製造されるコンデンサマイクロフォンは、実効容量が数pF以下であるため、その程度の容量値を有するキャパシタを半導体チップ上に配置する際に大きなエリアを必要としない。
また、第1の雑音低減手段にダイオード接続されたMOSトランジスタとキャパシタを用いて構成した場合であっても、MOSトランジスタの抵抗値はバイアス電圧生成回路の出力電圧が定常状態になるまで、定常状態時よりも低い。従って、第1の雑音低減手段を構成するMOSトランジスタとキャパシタとで決定される時定数は、定常状態における時定数と比べて、より小さな時定数にすることができる。また、低域通過フィルタを構成するMOSトランジスタの閾値電圧の温度特性から、高温になるのに従って低域通過フィルタの出力信号に含まれる10Hzから20Hzを低限とする可聴帯域の雑音も必然的に増加するが、低域通過フィルタの出力信号に含まれる雑音は、第2の雑音低減手段として機能する差動増幅回路により除去される。このため、温度環境が大きく変化する条件下で変換装置を使用する場合においても、動作初期の安定状態に至るまでの初期化時間を数ミリ秒オーダーに短縮することができる。
本発明に係る変換装置10の構成を示すブロック図である。 変換装置10に対応する変形例に係る変換装置20の回路構成を示す回路構成図である。 特許文献1に記載された電圧ポンプを有するマイクロフォンと同様の回路構成を有する変換装置100の構成を示す機略回路構成図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等の構成要素は同一符号によって示す。
(変換装置10の構成)
図1を参照して、本発明に係る変換装置10の構成を説明する。図1は、本発明に係る変換装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示す変換装置10は、バイアス電圧生成回路101、低域通過フィルタ12、コンデンサマイクロフォンCm、同相信号出力キャパシタCnおよび差動増幅回路13を備えて構成される。
変換装置10と図3に示した変換装置100とでは、バイアス電圧生成回路101およびコンデンサマイクロフォンCmを有している点で同じである。但し、変換装置10は、同相信号出力キャパシタCnをさらに有し、増幅器AMP1の代わりに差動増幅回路13を有している点で相違する。また、変換装置10の低域通過フィルタ12は、抵抗R1の抵抗値よりも小さい抵抗値を有する抵抗R2を有している点で相違する。
同相信号出力キャパシタCnは、コンデンサマイクロフォンCmと並列に、低域通過フィルタ12の出力端子と差動増幅回路13の反転入力端子との間に接続されて、低域通過フィルタ12から出力される出力信号と同相の信号を出力するための素子である。
差動増幅回路13は、例えば、ギガオームオーダー以上の高入力インピーダンスに設定された2つの増幅器AMP2,AMP3、および抵抗R3〜R5から構成される。差動増幅回路13は、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnから出力される2つの出力信号の差動信号を増幅し、増幅した信号を電気信号Vp,Vnとして出力する回路である。
低域通過フィルタ12から出力される出力信号に含まれる交流信号成分の雑音は、コンデンサマイクロフォンCmを介して、音声信号とともに差動増幅回路13の非反転入力端子に入力される。同時に、交流信号成分の雑音は、同相信号出力キャパシタCnを介して、差動増幅回路13のもう一方の入力端子である反転入力端子に入力される。つまり、差動増幅回路13においても、低域通過フィルタ12から出力される出力信号に含まれる交流信号成分の雑音を除去することができる。
要するに、図1に示す変換装置10は、低域通過フィルタ12による第1の雑音低減回路と、差動増幅回路13による第2の雑音低減回路との2つの雑音低減回路を備え、図3に示した変換装置100よりも雑音低減回路を1つ多く備える。さらに、変換装置10において、第2の雑音低減手段は、第1の雑音低減手段の後段に接続される。
上述したように、バイアス生成回路101から出力される信号には、直流信号成分以外に、直流電圧を昇圧する動作時に生成されたリップルやバイアス電圧生成回路を構成する素子から出力される雑音等の交流信号成分の雑音が含まれている。このため、まず低域通過フィルタ12による第1の雑音低減回路で、交流信号成分の雑音を除去する。
そして、第1の雑音低減回路からは、交流信号成分の雑音が除去された直流信号成分が出力される。しかしながら、その直流信号成分には、第1の雑音低減回路である低域通過フィルタ12で除去することができなかった交流信号成分の雑音が僅かに残る。
その直流信号成分に残る交流信号成分の雑音電圧が、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnから出力される。但し、コンデンサマイクロフォンCmからは、マイクロフォンで音声から変換された電気信号のレベルに対応する電圧に、交流信号成分の雑音のレベルに対応する電圧が重畳されて出力される。
次に、第2の雑音低減手段である差動増幅回路13は、コンデンサマイクロフォンCmから出力される電圧に対応する信号レベルと、同相信号出力キャパシタCnから出力される電圧に対応する信号レベルとの差動信号を増幅して出力する。これにより、第2の雑音低減回路からは、音声信号のみが増幅されることで雑音成分の比率が低減された音声信号が出力される。なお、差動出力信号にコモンモードノイズとして雑音成分が残留する場合は、後段に一般的な減算器等を設けることで簡単に除去することができる。
このようにして、第1の雑音低減回路である低域通過フィルタ12で直流信号成分に残る交流信号成分の雑音を除去し、低域通過フィルタ12で除去することができなかった直流信号成分に残る交流信号成分の雑音を、第2の雑音低減回路である差動増幅回路13でも除去することができる。このため、抵抗R2の抵抗値を、従来回路の抵抗R1が有する抵抗値よりも小さくすることができる。よって、上述したようにMEMS技術を用いてシリコンチップ上にコンデンサマイクロフォンCmを形成する場合であっても、大きなチップエリアを必要とせずに、MEMSマイクロフォンを形成することができる。同時に、MEMSマイクロフォンを形成する際の集積性を、より高めることができる。
同時に、抵抗R2とキャパシタC1で決定される時定数を小さくすることができる。このため、バイアス電圧生成回路101での昇圧動作が開始してから低域通過フィルタの出力が安定状態に至るまでの昇圧動作初期時における初期化(セトリング)時間を短縮することができる。なお、上記の時定数を決定する際には、MEMSマイクロフォンの出力特性等の仕様に合わせて用いられるバイアス電圧生成回路101の出力特性や、低域通過フィルタ12および差動増幅回路13でバイアス生成回路101で信号に含まれる雑音を低減させるレベル等に応じて決定することができる。
(実施形態に係る変換装置10に対応する変形例)
次に、図2を参照して、上記で説明した実施形態に係る変換装置10に対応する変形例を説明する。図2は、変換装置10に対応する変形例に係る変換装置20の回路構成を示す回路構成図である。
図2に示す変換装置20は、図1に示した変換装置10と同様の各部を備えて構成される。但し、変換装置20は、低域通過フィルタ12の代わりに、抵抗R2ではなくダイオード接続されたMOSトランジスタMOSを代用して構成される低域通過フィルタ22を有している点が相違する。
しかしながら、図2に示す変換装置20においても、図1に示した変換装置10と同様に、低域通過フィルタ22が第1の雑音低減回路として機能し、差動増幅回路13が第2の雑音低減回路として機能し、2つの雑音低減回路を備えて構成される。
PMOSトランジスタMOSのアノード側端子は、バイアス電圧生成回路101の出力端子に接続され、カソード側端子は、一方の端子が接地されたキャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnに接続される。PMOSトランジスタMOSは独立のNウェル上に形成され、PMOSトランジスタMOSのバルク端子はPMOSトランジスタのソース端子またはドレイン端子のどちらか一方に接続される。なお、図2においては、ダイオード接続されたMOSトランジスタとしてPMOSトランジスタを用いているが、NMOSトランジスタを用いてもよい。
バイアス電圧生成回路101は、動作初期において、ダイオード接続されたPMOSトランジスタMOSを介して、キャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnに電荷を供給する。このとき、ダイオード接続されたPMOSトランジスタ302の抵抗値は、キャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnに電荷が十分にチャージされた定常状態であるときと比べて低くなる。このため、図1に示した変換装置10よりも、キャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnに電荷チャージする時間を短縮させることができる。
そして、キャパシタC1、コンデンサマイクロフォンCmおよび同相信号出力キャパシタCnに電荷が十分にチャージされた安定状態になると、ダイオード接続されたPMOSトランジスタMOSは動作初期よりも抵抗値が高くなる。このため、PMOSトランジスタMOSとキャパシタC1とで、動作初期よりも非常に大きな時定数をもった低域通過フィルタ22として機能することができる。
また、低域通過フィルタ22を構成するPMOSトランジスタは、その閾値電圧−温度特性によって、高温になるのに従って低域通過フィルタの時定数が小さくなる。このため、高温になるのに従って、低域通過フィルタ22の出力信号に含まれる10Hzから20Hzを低限とする可聴帯域の雑音も必然的に増加する。しかしながら、低域通過フィルタ22の出力信号に含まれる交流信号成分の雑音は、第2の雑音低減回路として機能する差動増幅回路13により除去される。このため、温度環境が大きく変化する条件下で変換装置20を使用する場合においても、動作初期の安定状態に至るまでの初期化時間を数ミリ秒オーダーに短縮することができる。同時に、低域通過フィルタ22にPMOSトランジスタMOSを用いることによって、ギガオームオーダーの抵抗を用いなくても、バイアス電圧生成回路101から出力される信号に含まれる交流信号成分の雑音を低減することができる。
なお、実施形態に係る変換装置10およびそれに対応する変形例に係る変換装置20における同相信号出力キャパシタCnは、コンデンサマイクロフォンCmと同一の容量値を有するものであっても良いし、異なる容量値を有するものであっても良い。一般に、MEMS技術で製造されるコンデンサマイクロフォンは、実効容量が数pF以下であるため、その程度の容量値を有するキャパシタを半導体チップ上に配置する際に、大きなエリアを必要としない。従って、コンデンサマイクロフォンCmは、変換装置10,20を構成する他の回路と同一チップ上に形成することも可能であるし、勿論コンデンサマイクロフォンのみを別チップとして形成することも可能である。
(まとめ)
低域通過フィルタ12による第1の雑音低減回路で、バイアス生成回路101から出力される直流電圧を昇圧する動作時に発生した交流信号成分の雑音を除去するが、その直流信号成分には、第1の雑音低減回路である低域通過フィルタ12で除去することができなかった交流信号成分の雑音が僅かに残る。
一方、同相信号出力キャパシタCnは、コンデンサマイクロフォンCmから出力される雑音が入った音声信号と同相の信号を出力し、第1の雑音低減回路である低域通過フィルタ12,22の後段に第2の雑音低減回路である差動増幅回路13が接続される。
これにより、第2の雑音低減回路である差動増幅回路13で、雑音が入った音声信号と雑音成分との差分信号をとり、低域通過フィルタ12,22で除去することきができなかった直流成分に僅かに残る交流信号成分の雑音を除去することが可能となる。
このため、低域通過フィルタ12,22の抵抗値を、従来回路における抵抗値よりも小さくすることが可能となる。同時に、低域通過フィルタ12,22の抵抗値とキャパシタの容量とで決定される時定数を小さくすることができるため、昇圧動作初期時における初期化時間を短縮することが可能となる。
特に、コンデンサマイクロフォンを用いる携帯電話機やICレコーダ、ビデオカメラ等の小型電子製品等で、音声をアナログ電気信号に変換するための変換装置および雑音低減回路として利用される。
10,20 変換装置
12,22 低域通過フィルタ
13 差動増幅回路
101 バイアス電圧生成回路
Cm コンデンサマイクロフォン
Cn 同相信号出力キャパシタ

Claims (6)

  1. コンデンサマイクロフォンを用いて音声を電気信号に変換する変換装置であって、
    バイアス電圧を生成するバイアス電圧生成手段と、
    前記バイアス電圧生成手段によって生成される前記バイアス電圧に含まれる雑音成分を低減し、当該雑音成分を低減したバイアス電圧を前記コンデンサマイクロフォンに出力する第1の雑音低減手段と、
    前記第1の雑音低減手段の出力に接続され、前記コンデンサマイクロフォンから出力される前記電気信号に含まれる雑音成分のうち前記第1の雑音低減手段によって出力される信号に含まれる雑音成分と同じ雑音成分を低減し、当該雑音成分を低減した電気信号を出力する第2の雑音低減手段と、
    を備えることを特徴とする変換装置。
  2. 前記第1の雑音低減手段は、前記バイアス電圧生成手段によって生成された前記バイアス電圧に含まれる雑音成分の帯域を制限する低域通過フィルタであり、
    前記第2の雑音低減手段は、前記第1の雑音低減手段の出力に接続された同相信号出力キャパシタ、および前記同相信号出力キャパシタから出力される信号と前記コンデンサマイクロフォンから出力される信号との差動信号を増幅する差動増幅器で構成される差動増幅回路であることを特徴とする請求項1記載の変換装置。
  3. 前記同相信号出力キャパシタは、前記コンデンサマイクロフォンの容量値と同じ容量値を有することを特徴とする請求項2記載の変換装置。
  4. 前記低域通過フィルタは、抵抗およびキャパシタで構成されることを特徴とする請求項2または3記載の変換装置。
  5. 前記低域通過フィルタは、ダイオード接続されるMOSトランジスタおよびキャパシタで構成されることを特徴とする請求項2または3記載の変換装置。
  6. 音声を電気信号に変換する変換装置に用いられ、コンデンサマイクロフォンから出力される信号に含まれる雑音成分を低減する雑音低減回路であって、
    前記コンデンサマイクロフォンにバイアス電圧を出力する回路から同じバイアス電圧が入力される同相信号出力キャパシタと、
    前記同相信号出力キャパシタから出力される信号と前記コンデンサマイクロフォンから出力される信号との差動信号を増幅する差動増幅器と、
    を備えることを特徴とする雑音低減回路。
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