JP2011080339A - 水栓の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に弁カートリッジ80が組み込まれる樹脂製の本体ボデー12の筒状の周壁部18をカウンタ20から上向きに突出させて、突出部分の外面の雄ねじ部23への本体固定ナット26のねじ込みにより本体ボデー12をカウンタ20に固定する水栓の取付構造において、周壁部18の外周側に位置し、周壁部18の外面に径方向に当接して周壁部18の拡開変形を規制するリング状のストッパ92を本体固定ナット26に一体成形し且つこれを、本体ボデー12の雄ねじ部23と本体固定ナット26の内面の雌ねじ部24との間の径方向の間隙(クリアランス)よりも小距離で周壁部18の外面に近接して設けておく。
【選択図】 図1
Description
このような本体ボデーの変形は、本体ボデーの破損や漏水にも繋がる恐れがあり、また本体ボデーの変形が生じると内部の水栓機能部に影響が及び、水栓の性能の悪化にも繋がりかねない。
そしてそのような機能部固定ナットのねじ込みの際の力に、内部からの給水圧の作用が加わって、本体ボデーの開口側の部分がより変形を生じ易くなる。
その段階で本体ボデーの変形は一応は規制されるが、本体固定ナットの雌ねじ部と、本体ボデーの雄ねじ部との間の径方向の間隙は寸法的に大きく、従って本体ボデーの変形を小さく抑制することはできない。
しかるに本発明では、本体ボデーの雄ねじ部が本体固定ナットの雌ねじ部に当る前にリング状のストッパが本体ボデーに当って変形規制するため、こうした不具合を生じない。
このようにすれば、リング状のストッパを本体固定ナットと別体に構成する場合に比べて、所要部品点数及び組付けの工数を少なくすることができる。
しかも本体固定ナットをねじ込み作業するだけで、そのままストッパを設定した適正位置に位置させることができる。
加えてその開口部の側の本体ボデーの内面の雌ねじ部に対して、水栓機能部を本体ボデーに押圧し固定する機能部固定ナットがねじ込まれることによって、本体ボデーにおける周壁部の開口部側の部分に、機能部固定ナットのねじ込みの際の反力が本体ボデーを拡開させる方向の力として加わり、本体ボデーがより一層変形し易い。
ねじ部は応力集中のし易い個所であり、そのようなねじ部が軸線方向の同じ位置で本体ボデーの内面と外面との両方とに設けてあると、それら雌ねじ部と雄ねじ部とを設けた個所において本体ボデーが強度的に弱くなってしまう。
しかるにこの請求項4では、それら雌ねじ部と雄ねじ部とが軸線方向において異なった位置に且つ重複しない位置に設けてあるため、そのような不都合を良好に回避することができる。
この請求項5によれば、上記開口部側において本体ボデーが拡開変形するのを有効に防止することができる。
図1は水栓の要部を表しており、この図において、10は水栓本体、12は水栓本体10における本体ボデーで、この本体ボデー12には流入側の1次側水路14と、流出側の2次側水路16とが形成されている。
本体ボデー12は、円筒状をなして立ち上がる周壁部18を有しており、この周壁部18が、取付基体としてのカウンタ20の取付穴22を挿通して上向きに突き出している。
本体ボデー12は、この本体固定ナット26のねじ込みにより、本体固定ナット26とカウンタ20下側の段付部28とで、カウンタ20を上下両側から挟持する状態に、カウンタ20に固定される。
周壁部18は上端が開口形状とされており、上記弁カートリッジ80は、この開口部88を通じて本体ボデー12の内部に組み込まれている。
30はその弁カートリッジ80のカートリッジケースで、このカートリッジケース30は上部30-1と、下部30-2と、中間部30-3とに分割されていて、それらが図中上下方向に組み付けられている。
カートリッジケース30は、この機能部固定ナット35のねじ込みにより本体ボデー12に対して下向きに押し付けられ、固定されている。
主弁32は、下部30-2における円筒部の上端にて構成された主弁座34に着座して主水路を閉鎖し、また主弁座34から図中上向きに離間することによって主水路を開き、1次側水路14から2次側水路16に向けて水を流通させる。
また主弁座34からの離間量即ち弁開度に応じて、流れる水の流量を増減変化させる。
この背圧室40は、内部の水の圧力を主弁32に対して閉弁方向の押圧力として下向きに作用させる。
主弁32には、1次側水路14と背圧室40とを連通させる貫通の導入小孔(図示省略)が設けられており、この導入小孔を通じて1次側水路14の水が背圧室40に流入せしめられることで、背圧室40の圧力が増大する。
この貫通孔の内周面と後述の駆動軸47との間には微小な環状のパイロット水路44が形成され、背圧室40内の水が水抜路としてのパイロット水路44を通じ2次側水路16へと流出可能となっている。
47は弁部、詳しくはパイロット弁42を駆動する駆動軸で、この駆動軸47の下端側且つ細径部49の上側にパイロット弁42が一体に構成されている。
従って主弁32もまた主弁座34に着座し、閉弁した状態にある。
すると1次側水路14の圧力が背圧室40の圧力に打ち勝つに到り、主弁32をその圧力で上向きに押し上げる。ここにおいて主弁32が開弁する。
逆にパイロット弁42が図中下向きに前進移動すると、主弁32がこれに追従して同方向の図中下向きに前進移動し、主水路の開度を小として主水路を流れる水の流量を減少させる。
この雄ねじ部材50は、平面形状が図中左右方向に長い偏平な形状をなしていて、紙面と直角方向の前面と後面とが平坦な係合面とされている。
そしてそれら前,後の係合面が回止め部材52の一対の挟持片54にて前後に挟持されて、雄ねじ部材50が回止めされている。
この雄ねじ部材50には、図中左右の周面に雄ねじ部が設けられおり、この雄ねじ部が、その外側に配置された筒状の雌ねじ部材56の内面の雌ねじ部に螺合されている。
一方押ボタン58の下側には回転子62が配置されており、この回転子62が、雌ねじ部材56の外向きのフランジ部64の上面に相対回転可能に載置されている。
即ちこの実施形態ではスリーブ60を回転動作させることで流量調節が行われる。
ここでは駆動部86が弁カートリッジ80に組み付けられて、それらが1つのユニットを成しており、弁カートリッジ80及び駆動部86がユニットとして本体ボデー12に組み込まれている。
尚これら弁部及びその駆動部の構造は基本的に特開2007−46770号公報に開示されたものと同様の公知のものであるので、ここでは更に詳しい説明は省略する。
流調ハンドル78は、上記スリーブ60に一体回転状態に結合されている。
また吐止水操作部70には、中心部に下向きに立ち下がる形状で押ボタン58を下向きに押す押圧部72が設けられている。
また外周部には、径方向外方に環状に突出する抜止部74が設けられており、この抜止部74が、流調ハンドル78の上端部の内向きのフランジ部76に当接することによって、吐止水操作部70が抜け防止されている。
詳しくは、本体ボデー12は強化材としてガラス繊維を含有したPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂にて形成され、本体固定ナット26は強化材としてのガラス繊維を含有したPOM(ポリオキシメチレン(ポリアセタール))樹脂にてそれぞれ形成されている。
尚、機能部固定ナット35は金属(黄銅)にて形成されている。
周壁部18はこれらの力によって、特に開口部88側の上端側が外向きに拡開変形しようとする。
ここでリング状のストッパ92は、周壁部18の外面の雄ねじ部23と本体固定ナット26の内面の雌ねじ部24との間の径方向の間隙(クリアランス)よりも小距離で周壁部18の外面に近接して位置する状態に設けられている。
この実施形態において、間隙Sは片側寸法で0.05〜0.1mmの範囲内とされている。
一方間隙Kは0.25〜0.5mmである。
尚この実施形態において、本体固定ナット26は周壁部18よりも強度が強く、変形に対する抵抗力の大きなものとされている。
その段階で本体ボデー12の変形は一応は規制されるが、本体固定ナット26の雌ねじ部24と本体ボデー12の雄ねじ部23との間の径方向の間隙Kは寸法的に大きく、従って本体ボデー12の変形を小さく抑制することはできない。
しかるに本実施形態では、本体ボデー12の雄ねじ部23が本体固定ナット26の雌ねじ部24に当る前に、リング状のストッパ92が本体ボデー12に当って変形規制するため、こうした不具合を生じない。
しかも本体固定ナット26をねじ込み作業するだけで、そのままストッパ92を設定した適正位置に位置させることができる。
ねじ部は応力集中のし易い個所であり、そのようなねじ部が軸線方向の同じ位置で本体ボデー12の内面と外面との両方とに設けてあると、それら雌ねじ部31と雄ねじ部23とを設けた個所において本体ボデー12が強度的に弱くなってしまう。
しかるにこの実施形態では、それら雌ねじ部31と雄ねじ部23とが軸線方向において異なった位置に且つ重複しない位置に設けてあるため、そのような不都合を良好に回避することができる。
18 周壁部
20 カウンタ
23,33 雄ねじ部
24,31 雌ねじ部
26 本体固定ナット
35 機能部固定ナット
80 弁カートリッジ
88 開口部
92 ストッパ
S,K 間隙
Claims (5)
- 筒状の周壁部を有し、内部に水栓機能部が組み込まれる樹脂製の本体ボデーを、軸線方向の一端側を取付基体から突出させて、該突出部分の外面の雄ねじ部に対する本体固定ナットのねじ込みにより該取付基体に取付固定する水栓の取付構造であって、
前記周壁部の外周側に位置し、該周壁部の外面に対し径方向に当接して該周壁部の拡開変形を規制するリング状のストッパを、前記本体ボデーの雄ねじ部と前記本体固定ナットの内面の雌ねじ部との間の径方向の間隙よりも小距離で該周壁部の外面に近接して設けたことを特徴とする水栓の取付構造。 - 請求項1において、前記本体固定ナットが樹脂製であって、前記ストッパが該本体固定ナットに一体に成形してあることを特徴とする水栓の取付構造。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記本体ボデーを、前記軸線方向の一端に開口部を有する形状となして、該開口部を通じて前記水栓機能部を該本体ボデー内部に組み込み且つ該組み込んだ水栓機能部を、前記本体ボデーの前記一端側の内面の雌ねじ部にねじ込んだ機能部固定ナットにて該本体ボデーに押圧し固定するようになしてあり、
前記ストッパを、前記本体ボデーの雌ねじ部に対して径方向に対向する位置に配置してあることを特徴とする水栓の取付構造。 - 請求項3において、前記本体ボデーの外面の雄ねじ部と前記内面の雌ねじ部とは、前記軸線方向において異なった位置且つ互いに重複しない位置に設けてあることを特徴とする水栓の取付構造。
- 筒状の周壁部を有し、内部に水栓機能部が組み込まれる樹脂製の本体ボデーを、軸線方向の一端側を取付基体から突出させて、該突出部分の外面の雄ねじ部に対する本体固定ナットのねじ込みにより該取付基体に取付固定する水栓の取付構造であって、
前記本体ボデーは、前記軸線方向の一端に開口部を有する形状となして、該開口部を通じて前記水栓機能部を該本体ボデーの内部に組み込み且つ該組み込んだ水栓機能部を、該本体ボデーの前記一端側の内面の雌ねじ部にねじ込んだ機能部固定ナットにて該本体ボデーに押圧し固定するようになしてあり、
該本体ボデーの前記雄ねじ部は、該本体ボデーの前記雌ねじ部よりも軸線方向の中心側に位置をずらせて且つ該雌ねじ部に対して重複しない位置に配置してあり、
前記本体固定ナットには、前記ねじ込み後に本体ボデーの内面の雌ねじ部に対し径方向に対向する位置で径方向内方に環状に突出する突出部が設けてあって、該突出部にて、前記本体ボデーの前記雄ねじ部と前記本体固定ナットの内面の雌ねじ部との間の径方向の間隙よりも小距離で前記周壁部の外面に近接して位置し、前記周壁部の外面に径方向に当接して該周壁部の拡開変形を規制するリング状のストッパを構成してあることを特徴とする水栓の取付構造。
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JP2020026669A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社Lixil | 水栓装置及びこれを備える洗面台 |
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