JP2011078457A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非AT遊技においてAT小役の当選時は、基準となる押し順でストップスイッチ42を操作すべき遊技に設定する。当該遊技においてストップスイッチ42が変則押しされたときは、所定の条件を満たすまで報知遊技制限状態及び演出制限状態に設定する。報知遊技制限状態では、報知遊技の抽選を行わない。また、演出制限状態では、当選役の種類を告知する演出の出力を制限する。また、設定値が変更されたときは報知遊技制限状態をクリアするとともに演出制限状態に設定する。
【選択図】図1
Description
ここで、スロットマシンの適切な出玉率を確保するために、標準的な押し順(左中右の順押し、又は左右中の順挟み)では特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止する確率を低めに設定したものが知られている。
さらに、ペナルティを遊技者に課した場合には、その旨を報知するスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、ホールの閉店終了間際に、意図的に変則押しをすることで、故意にペナルティを発生させる。そして、翌日のホール開店直後に、その台で、小役報知が行われるか否かを確認する。所定遊技期間、小役報知が行われない場合には、当日もペナルティが続いていることとなるので、これは、設定変更が行われていないことを意味する。
すなわち、上記のような意図的なペナルティの発生により、設定変更の有無を確認できてしまうという問題があった。
請求項1の発明は、出玉率がそれぞれ異なる複数の設定値(設定1〜設定6)の中からいずれか1つの設定値を定める出玉率設定手段(設定変更スイッチ44、設定値変更手段60)と、前記出玉率設定手段で定められた設定値に従って役の抽選を行う役抽選手段(61)と、リール(31)の回転開始命令を受けたとき(スタートスイッチ41が操作されたとき)に前記リールの回転を開始するとともに、遊技者によりストップスイッチ(42)が操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する位置で前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する演出を出力するように制御する演出制御手段(70)とを備え、前記役抽選手段は、特定役(小役3と制御役との重複当選)を含めて役の抽選を行い、前記役抽選手段で特定役に当選したときは、遊技者にとって有利となる前記ストップスイッチの特定の押し順(最初に操作すべきストップスイッチ42)が決定されるようにし、前記リール制御手段は、前記役抽選手段で特定役に当選した場合において、前記特定の押し順に従って前記ストップスイッチが操作されたときは、遊技者にとって最も有利となるように(小役3に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するように)前記リールを停止制御し、前記演出制御手段は、前記役抽選手段で特定役に当選したときに前記特定の押し順を報知する報知遊技(AT遊技)、又は前記役抽選手段で特定役に当選したときであっても前記特定の押し順を報知しない非報知遊技(非AT遊技)を実行するように制御し、基準となる押し順(最初に操作すべきストップスイッチ42が左)で前記ストップスイッチを操作すべき遊技(非AT遊技において、小役3及び制御役に重複当選した遊技)を設けるとともに、当該遊技において前記基準となる押し順以外の押し順(最初に操作されたストップスイッチ42が中又は右の変則押し)で前記ストップスイッチが操作されたときは、所定の条件を満たすまで(10遊技を消化するまで)報知遊技制限状態及び演出制限状態に設定し(AT制限カウンタ74及び演出制限カウンタ75によるカウントを行い)、前記報知遊技制限状態では、前記報知遊技を実行するか否かの抽選を、前記報知遊技制限状態でないときよりも不利な条件で行う(抽選を行わない)とともに、前記出玉率設定手段により設定値が変更されたときは前記報知遊技制限状態をクリアする(AT制限カウンタ74のカウント値を「0」にする)ように制御し、前記演出制限状態では、当選役の種類を告知する演出の出力を制限するとともに、前記出玉率設定手段により設定値が変更されたときであっても設定値の変更前から前記演出制限状態を継続するように制御することを特徴とする。
本発明においては、例えば非報知遊技において、基準となる押し順でストップスイッチを操作すべき遊技を設ける。そして、当該遊技で基準となる押し順以外の押し順でストップスイッチが操作されたときは、ペナルティ状態(報知遊技制限状態及び演出制限状態)に設定するともに、所定の条件を満たすまで継続する。
ペナルティ状態では、報知遊技を実行するか否かの抽選を行われない等の不利な条件が遊技者に課される。
一方、設定値が変更されたときは、報知遊技制限状態をクリアするが、演出制限状態を継続(維持)する。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、遊技(メイン)制御手段50と演出(サブ)制御手段70とを備える。
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、遊技制御手段50と演出制御手段70とは電気的に接続されており、遊技制御手段50から演出制御手段70に一方向で信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態でのベットスイッチ40は、3枚(max)投入専用のスイッチであり、遊技者は、いずれの遊技状態(通常遊技及び特別遊技)においても、常に3枚のメダルを投入して遊技を行うようになっている。
なお、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。さらに、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、5本の図柄組合せラインL1〜L5のうち、一部のみを有効ライン(残りを無効ライン)に設定してもよい。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や、後述するAT遊技中におけるストップスイッチ42の押し順等を表示するものである。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(その役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される(ただし、特別役を除く)。
さらに、制御役(制御役1〜制御役3)は、後述するように、小役3と重複当選するように設定された役であり、当該重複当選時に有効ラインに停止することはない。制御役は、小役3の当選時に、ストップスイッチ42が特定の押し順のときに限り、小役3に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるために設けられた役である。
また、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
持ち越される役としては、特別役である1BBが挙げられる。特別役に当選したときは、リール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
そして、設定変更モードでは所定の表示部に、現在の設定値が表示される。
次に、電源をオフにし、設定キーを反時計回りに90度回して(オフにして)抜き、電源を再投入するか、又は設定キーを反時計回りに90度回して抜いた後電源をオフにし、再度電源を入れれば、変更後の設定値での通常の立ち上げ処理が行われる。
なお、設定値記憶手段60aに記憶された設定値は、演出制御手段70に送信され、演出制御手段70側でも設定値が設定される。
なお、詳細については後述するが、非内部中遊技には、非AT遊技及びAT遊技が設けられている。
役抽選テーブル62Aでは、特別役(1BB)、小役1(小役1A及び小役1B)、小役2、リプレイの各単独当選、小役3と制御役(制御役1〜制御役3のいずれか)との重複当選、及び役の非当選が設けられている。
ここで、図5及び図6中、「+」とは、重複(同時)当選を意味する。例えば「小役3+制御役1」とあるのは、小役3と制御役1とが当該遊技で重複(同時)当選することを意味する。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、1BB、小役1A、小役1B、小役2、小役3、制御役1、制御役2、制御役3、及びリプレイの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、リプレイに当選したときは、リプレイに係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。
これに対し、1BBの当選は持ち越されるので、当該遊技で1BBに当選し、当選した1BBに係る当選フラグ63aがオンになったときは、その1BBが入賞するまでオンの状態が維持され、その1BBが入賞した時点でオフにされる。
なお、押し順検出手段64aは、後述する、基準となる押し順を要求する遊技では、ストップスイッチ42の押し順を検出する。
1BBテーブルは、1BB(のみ)の当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技で1BBに当選したとき、又は1BBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
なお、小役3テーブルは、小役3の単独当選時に用いられる停止位置決定テーブル65である。したがって、小役3テーブルは、1BB遊技中では選択される場合があるが、通常遊技中で選択される場合はない。
図7は、以上の小役3・制御役1テーブル〜小役3・制御役3テーブルと、最初に操作されたストップスイッチ42と、入賞役との関係を示す図である。
なお、これに限らず、当選を持ち越している1BBを優先して入賞させるように制御することも可能である。
図2に示すように、すべてのリール31において、「ベル」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、中リール31及び右リール31については、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、常に、所望の有効ラインに「ベル」の図柄を停止させることができる。
また、1BB遊技中の小役3当選時は、リール制御手段64は、常に、小役3に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
よって、リプレイに当選した遊技では、リール制御手段64は、(ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、)常に、リプレイに対応する図柄の組合せ(「RP」−「RP」−「RP」)を有効ラインに停止させることができる。
なお、上記より、小役1A又は小役1Bのいずれも入賞させないような左ストップスイッチ42の操作位置は存在しない。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
遊技中に、1BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、1BBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技から1BB遊技を開始するように制御する。
1BB遊技では、上述した役抽選テーブル62Dを用いて役の抽選が行われる。これにより、1BB遊技中は、小役3の当選確率が高くなる。
このため、特別遊技制御手段68は、1BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が所定枚数以上となったと判断したときは、1BB遊技の終了条件を満たすと判断する。
図8は、各遊技状態間の移行を説明する図である。
図8において、まず、スロットマシン10の電源が投入されると、遊技状態制御手段69は、遊技状態を非RT遊技かつ非AT遊技に設定するように制御する。なお、AT遊技及び非AT遊技については後述する。また、非RT遊技かつ非AT遊技では、後述するようにAT遊技を実行するか否かの抽選が行われ、この抽選に当選すると、AT遊技が実行される(非RT遊技かつAT遊技)。そして、所定遊技回数を消化すると、AT遊技が終了し、再度、非AT遊技に戻る。
1BB遊技の終了後は、遊技状態制御手段69は、次遊技から、遊技状態をRT遊技に移行するように制御する。
なお、RT遊技から非RT遊技への移行は、遊技状態制御手段69によって制御されるが、非AT遊技とAT遊技との間の移行は、演出制御手段70のAT遊技制御手段73(後述)によって制御される。
(1)小役1A又は小役1Bが入賞したこと
(2)1BBに当選したこと
に設定されている。
そして、遊技状態制御手段69は、RT遊技中に小役1A又は小役1Bが入賞したときは、非RT遊技(かつ非AT遊技)に移行するように制御する。また、遊技状態制御手段69は、RT遊技中に1BBに当選したときは、内部中遊技に移行するように制御する。
さらに、RT遊技中においても、上記と同様にAT遊技を実行するか否かの抽選が行われ、この抽選に当選すると、AT遊技に移行する。そして、所定遊技回数を消化すると、非AT遊技(RT遊技)に戻る。
演出制御手段70の演出パターン記憶手段71は、複数種類の演出パターンを記憶しているものである。そして、演出制御手段70の演出パターン選択手段72は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、遊技状態(非内部中/内部中、非AT遊技中/AT遊技中、非RT遊技中/RT遊技中)に応じて、役の抽選結果に対応するいずれか1つの演出パターンを選択する。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段70は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
例えば1BBの当選時や内部中の非当選遊技では、演出パターン11、12又は71が選択される。内部中の遊技で小役やリプレイに当選したときは、当該遊技の当選役に対応する演出パターンが優先して選択される。
さらにまた、小役3と制御役との重複当選時には、小役3を入賞させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する演出パターン51と、報知なしの演出パターン71からいずれか1つが選択される。
例えば1BB当選時(内部中を含む)は、2/10の確率で演出パターン11(1BBの当選を報知)が選択され、5/10の確率で演出パターン12(1BBの当選可能性を有する旨を報知)が選択され、3/10の確率で演出パターン71(1BBの当選に係る報知なし)が選択される。
また、小役1A又は1B当選時は、常に、当選図柄を報知する演出パターン21が選択される。さらにまた、小役3と制御役との重複当選時は、常に、報知なしの演出パターン71が選択される。
また、小役1A又は小役1Bの当選時には、常に、当選図柄を報知する演出パターン21が選択される。なお、図8に示したように、RT遊技では、小役1A又は1Bが入賞するとRT遊技が終了するが、AT遊技では、非RT遊技であれば小役1A又は小役1Bが入賞してもAT遊技は終了しない。このため、AT遊技かつ非RT遊技では、小役1A又は小役1Bの当選時には、小役1A又は小役1Bを入賞させるために、当選図柄を報知する。
また、小役1A又は小役1Bの当選時には、常に、当選図柄が報知されず、演出パターン71が選択される。したがって、RT遊技かつ非AT遊技では、小役1A又は1Bの当選時に、小役1A又は1Bが入賞するか否かは運次第となる。
さらにまた、RT遊技では、頻繁にリプレイが当選・入賞するので、リプレイ当選時には、報知なしの演出パターン71の選択率が高く設定されている。
また、小役1A又は小役1Bの当選時には、常に、当選した小役1A又は小役1Bの入賞を回避すべき旨を報知する演出パターン22が選択される。例えば小役1Aの当選時には、「左リール31に赤チェリーを停止させるな!」等を報知する。
また、図15は、1BB遊技中で選択される演出パターンとその選択率を示す図である。1BB遊技中は、小役の当選時には、常に、当選小役の種類を報知する演出パターン21、31又は41が選択される。
また、AT遊技制御手段73は、当該遊技がAT遊技であるか否かを判断するためのATフラグ73aを備える。ATフラグ73aは、AT遊技中にオンとされ、非AT遊技中ではオフにされるフラグである。
したがって、遊技者は、報知された情報に従ってストップスイッチ42を操作することで、小役3及び制御役の重複当選時に、小役3を確実に入賞させることができる。
これに対し、RT遊技かつ非AT遊技中に小役1A又は1Bが入賞したときは、非RT遊技かつ非AT遊技に移行する。
なお、非RT遊技中に小役1A又は1Bが入賞しても遊技状態の移行はない。すなわち、非RT遊技かつ非AT遊技中に小役1A又は1Bが入賞しても遊技状態は維持される。同様に、非RT遊技かつAT遊技中に小役1A又は1Bが入賞しても遊技状態は維持される。
図16は、AT遊技の抽選に係る当選確率を示す図である。通常時は、1/150の確率で当選するように抽選を行い、この抽選に当選したときは、AT遊技を実行するか否かの演出を出力する。そして、AT遊技の抽選に当選したときは、次遊技から、AT遊技を実行するように制御する。
なお、AT遊技の遊技回数は、本実施形態のように固定にすることなく、AT遊技を実行することに当選したときに抽選で決定してもよい。あるいは、AT遊技中に、非AT遊技に移行するか否かの転落抽選を行い、この転落抽選で当選したときに、非AT遊技に移行するように制御してもよい。
先ず、ストップスイッチ42の押し順としては、基準となる押し順と、変則押しとが挙げられる。
基準となる押し順は、本実施形態では、最初に操作されるストップスイッチ42が左の場合(「左中右」の順押し、又は「左右中」の順挟み)である。これ以外の押し順、すなわち最初に操作されるストップスイッチ42が中又は右の場合(「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」のいずれか)は、「変則押し」となる。
本実施形態では、AT遊技中において押し順が報知されたときのみ、変則押しを認めるようにし、それ以外のとき、特に非AT遊技中は、常に、基準となる押し順でストップスイッチ42を操作すべき遊技としている。
図5に示すように、小役3及び制御役の重複当選時において、最初に左ストップスイッチ42が操作されると入賞する「小役3+制御役1」の当選確率は、1/15である。
これに対し、最初に中ストップスイッチ42が操作されると入賞する「小役3+制御役2」の当選確率、及び最初に右ストップスイッチ42が操作されると入賞する「小役3+制御役3」の当選確率は、それぞれ1/6である。
これに対し、毎遊技、最初に中又は右ストップスイッチ42から操作すれば、1/6の確率で小役3が入賞してしまう。
したがって、スロットマシン10の出玉率の都合上、非AT遊技中は、1/15の確率で小役3が入賞するように設定したいが、変則押しをされると、小役3の入賞率が高くなってしまう。
そこで、非AT遊技中は、遊技者に対し、常に、基準となる押し順を要求するようにし、非AT遊技中に変則押しがされたときは、ペナルティを課すようにする。
そして、非AT遊技中において、小役3と制御役との重複当選時に変則押しされたときは、演出制御手段70は、AT制限カウンタ74及び演出制限カウンタ75の双方のカウント値を「10」にセットする。
次いで、演出制御手段70は、AT制限カウンタ74又は演出制限カウンタ75によるカウント値が「1」以上であるときは、毎遊技(小役3及び制御役の重複当選時は、最初に操作されたストップスイッチ42が左であることを条件に)、カウント値を「1」ずつ減算し続ける。
これに対し、単に「演出制限状態」というときは、AT制限カウンタ74のカウント値は「0」であるが、演出制限カウンタ75のカウント値のみが「1」以上である状態を意味する。
よって、ペナルティ状態となった後、10遊技の消化前に、再度、小役3及び制御役に重複当選して変則押しがされたときは、改めて10遊技の間、ペナルティ状態に設定する。
そして、演出制限カウンタ75によるカウント値が「0」となったときは、演出パターン選択手段72は、通常通りに(図10〜図13に示すように)演出パターンを選択する。
スロットマシン10の設定変更が行われると、その旨の情報が遊技制御手段50から演出制御手段70に送信される。このとき、演出制御手段70は、演出制限カウンタ75によるカウント値を維持するとともに、AT制限カウンタ74によるカウント値は、「0」であるか否かにかかわらず、「0」にリセットする。
なお、「設定変更」には、設定前後で設定値が異なる場合の他に、同一設定値へのいわゆる打ち直しも含まれる。
一方、設定変更が行われたときは、AT制限カウンタ74によるカウント値は、それ以前のカウント値にかかわらず「0」となるが、演出制限カウンタ75によるカウント値は維持されるので、設定変更直前の演出制限カウンタ75によるカウント値が「1」以上のときは、演出制限状態に設定され、演出はほとんど出力されない。
また、ペナルティ状態のままホールが閉店して設定変更が行われたときは、演出制限カウンタ75によるカウント値が設定変更直前の値を引き継ぐので、小役報知が行われるか否かを確認しても、設定変更の有無は判別できなくなる。
先ず、図17(a)において、先ず、両者のカウント値が「0」である状態で、小役3と制御役との重複当選時に遊技者が変則押しをしたときは、ペナルティ状態に設定され、両者のカウント値として「10」がセットされる。
また、この状態で、遊技者が変則押しをすることなく例えば5遊技消化されたときは、両カウント値が「5」となり、さらに5遊技(合計10遊技)消化されたときは、両カウント値が「0」となり、ペナルティ状態前と同じ状態に戻る。
そして、この状態からペナルティなく4遊技後には、両者のカウント値が「0」となる。これに対し、設定変更後、3遊技後(AT制限カウント値が「0」、演出制限カウント値が「1」のとき)に、小役3と制御役とに重複当選し、遊技者が変則押しをしたときは、両カウント値が「10」に変更され、ペナルティ状態の初期状態となる。
図19は、AT制限カウンタ74及び演出制限カウンタ75のカウント値の制御を示すフローチャートである。
図19において、先ず、遊技が開始されると、ステップS11において、遊技制御手段50は、第1(最初の)ストップスイッチ42が操作されたか否かを判断し続ける。そして、第1ストップスイッチ42が操作されたと判断されたときはステップS12に進み、その第1ストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であるか否かを判断する。左ストップスイッチ42でないと判断されると、ステップS13に進み、遊技制御手段50は、当該遊技がペナルティを課すための条件を満たすか否かを判断する。
図20のステップS21において、遊技制御手段50は、ベットスイッチ40が操作されたか否か(メダルを検知したか否かを含む)を判断し続ける。そして、メダルが投入されたと判断されると、次のステップS22に進み、遊技制御手段50は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断する。操作されていないと判断されたときはステップS21に戻り、操作されたと判断したときはステップS23に進む。
さらに次のステップS24では、演出制御手段70は、ATフラグ73aがオンであるか否かを判断する。オンであると判断されたときはステップS27に進み、AT遊技の遊技回数をカウントするカウンタに「1」を加算する。そして ステップS28に進む。
これに対し、ステップS25においてAT制限カウンタ74のカウント値が「1」以上であると判断されたときは、ペナルティ状態であるので、AT遊技の抽選(ステップS26による処理)を行うことなくステップS28に進む。
次のステップS35では、遊技制御手段50は、すべてのリール31が停止したか否かを判断する。停止したと判断したときはステップS36に進み、停止していないと判断したときはステップS33に戻る。
ステップS37では、払出し手段67は、入賞役に応じた払出し等の処理を行う。具体的には、小役の入賞時には入賞した小役に対応するメダルの払出しを行い、リプレイの入賞時には当該遊技で投入された枚数分のメダルを自動投入する。そしてステップS38に進む。
ステップS39では、遊技状態制御手段69は、当該遊技において小役1A又は小役1Bが入賞したか否かを判断する。小役1A又は小役1Bが入賞したと判断したときは、ステップS40に進み、RTフラグ69aをオフにするとともに、ATフラグ73aがオンである場合にあってはオフにし、ステップS41に進む。これに対し、ステップS39において小役1A又は小役1Bが入賞していないと判断したときは、ステップS41に進む。
ステップS42では、AT遊技制御手段73は、AT遊技の所定遊技回数(本実施形態では100遊技)を消化したか否かを判断する。そして、所定遊技回数を消化したと判断したときはステップS43に進んでATフラグ73aをオフにする。これにより、次遊技からは非AT遊技となる。そして本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS42で所定遊技回数を消化していないと判断したときは、AT遊技を維持するようにし、ステップS43の処理を行うことなく本フローチャートによる処理を終了する。
(1)本実施形態では、所定の条件下でストップスイッチ42が変則押しされたときは、10遊技のペナルティを課すようにした。しかし、これに限らず、最初のペナルティは、少ない遊技回数、例えば5遊技としてもよい。そして、この5遊技間で、再度、ストップスイッチ42の押し順が変則押しされたときは、改めて、その時点から10遊技のペナルティ状態を設定するようにしてもよい。
(3)また、ペナルティ状態のときは、演出を大幅に制限したが、これに限らず、複数回の連続する遊技にわたって一連の演出を出力する「連続演出」は選択される場合があるようにしてもよい。また、連続演出中に変則押しされたときは、その連続演出に係る演出は、一律に出力するようにしてもよい。
先ず、図22は、各リール31の図柄配列を示す図である。また、図23は、有効ラインを示す図である。このように、本変形例では、9本の有効ラインL1〜L9を有するとともに、左リール31については、上段のみが有効ラインに設定されている。
さらに、図24は、役の種類と図柄の組合せ、払出し枚数を示す図である。図24に示すように、小役1として、「ベル」−「any」−「any」、「スイカ」−「ベル」−「ベル」、又は「RP」−「ベル」−「ベル」の3種類の図柄の組合せを設けている。さらに、制御役として制御役1〜制御役3を設けている。
また、図26は、当選役と、ストップスイッチ42の押し順と、メダル払出し枚数との関係を示す図である。
以上のように設定することで、押し順が正解ならば9枚、不正解ならば1枚の払出しに設定することが可能となる。
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
44 設定変更スイッチ
50 遊技制御手段
60 設定値変更手段
60a 設定値記憶手段
61 役抽選手段
62(62A〜62D) 役抽選テーブル
63 当選フラグ制御手段
63a 当選フラグ
64 リール制御手段
64a 押し順検出手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 遊技状態制御手段
69a RTフラグ
70 演出制御手段
71 演出パターン記憶手段
72 演出パターン選択手段
73 AT遊技制御手段
73a ATフラグ
74 AT制限カウンタ
75 演出制限カウンタ
L1〜L9 有効ライン(図柄組合せライン)
Claims (6)
- 出玉率がそれぞれ異なる複数の設定値の中からいずれか1つの設定値を定める出玉率設定手段と、
前記出玉率設定手段で定められた設定値に従って役の抽選を行う役抽選手段と、
リールの回転開始命令を受けたときに前記リールの回転を開始するとともに、遊技者によりストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する位置で前記リールを停止制御するリール制御手段と、
前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する演出を出力するように制御する演出制御手段と
を備え、
前記役抽選手段は、特定役を含めて役の抽選を行い、
前記役抽選手段で特定役に当選したときは、遊技者にとって有利となる前記ストップスイッチの特定の押し順が決定されるようにし、
前記リール制御手段は、前記役抽選手段で特定役に当選した場合において、前記特定の押し順に従って前記ストップスイッチが操作されたときは、遊技者にとって最も有利となるように前記リールを停止制御し、
前記演出制御手段は、
前記役抽選手段で特定役に当選したときに前記特定の押し順を報知する報知遊技、又は前記役抽選手段で特定役に当選したときであっても前記特定の押し順を報知しない非報知遊技を実行するように制御し、
基準となる押し順で前記ストップスイッチを操作すべき遊技を設けるとともに、当該遊技において前記基準となる押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときは、所定の条件を満たすまで報知遊技制限状態及び演出制限状態に設定し、
前記報知遊技制限状態では、前記報知遊技を実行するか否かの抽選を、前記報知遊技制限状態でないときよりも不利な条件で行うとともに、前記出玉率設定手段により設定値が変更されたときは前記報知遊技制限状態をクリアするように制御し、
前記演出制限状態では、当選役の種類を告知する演出の出力を制限するとともに、前記出玉率設定手段により設定値が変更されたときであっても設定値の変更前から前記演出制限状態を継続するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技において、再度、前記基準となる押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときは、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技回数を増加するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、
前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態でない遊技において、前記基準となる押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときは、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技回数として「M」をセットし、
前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技において、再度、前記基準となる押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときは、その時点からの前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技回数として「N」(N≧M)をセットするように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、前記役抽選手段で特定役に当選した遊技において、前記特定の押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときに、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態に設定する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項4に記載のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技では、前記役抽選手段で特定役に当選した遊技において前記特定の押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたとき、又は前記役抽選手段で特定役に当選していない遊技において前記基準となる押し順以外の押し順で前記ストップスイッチが操作されたときは、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態の遊技回数を増加するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段は、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行するための特別役を含めて役の抽選を行い、
前記演出制御手段は、前記役抽選手段で特別役に当選した後、その特別役が入賞するまでの遊技、及び前記特別遊技中は、前記ストップスイッチの押し順にかかわらず、前記報知遊技制限状態及び前記演出制限状態に設定しないように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。
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