JP2011076297A - 光電式煙感知器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る光電式煙感知器1は、外部からの煙の流入を許容すると共に外部からの光を遮断して検煙空間を形成するラビリンス構造体17と、ラビリンス構造体17により形成された検煙空間19に向けて光を発する発光器13と、検煙空間19内の煙粒子による発光器13からの光の散乱光を受光する受光器15とを備えた光電式煙感知器において、
ラビリンス構造体17を、回転自在に設置したことを特徴とするものである。
【選択図】 図1
Description
また、ラビリンス構造体の外側には虫等の異物が入り込んで誤報を発するのを防止するために防虫網が設置されている。
しかしながら、従来の防虫網は、薄い金属板に多数の小孔が形成されたパンチングメタルによって形成されているため、煙がその周面に沿って流れ、防虫網の中に流入する量が少なく、応答性が悪いという問題がある。
そこで、特許文献1においては、防虫網に沿った煙の流れを遮断してラビリンス構造体に誘導する遮断板を、防虫網の外側に設けるという構成を採用している。
発明者は、ラビリンス構造体について検討したところ、既に考案されているラビリンス構造体については、これを構成する構成部材について様々な形状のものがあるが、これらは全てラビリンス構造部材を固定して設置することを前提として、構成部材の形状を工夫することで、上述した煙の流入を円滑にし、かつ光の遮断を行うという考えに基づいている。
しかしながら、ラビリンス構造体を固定設置して、これを構成する構成部材の形状を工夫するだけでは、煙の流入を円滑にすることに限界があることに気付いた。
そこで、発明者は、このようなラビリンス構造体は固定設置するという固定観念を脱し、ラビリンス構造体自体を自由に回転できるように設置すれば、火災による気流によってラビリンス構造体が回転運動し、この回転により煙をラビリンス構造体内に積極的に誘導できるのではないかと考えた。
しかし、パンチングメタルのような形状では、煙がその周面を舐めるように流れ、積極的に内部に流入しにくく、特許文献のように遮断板を設ける構成では、却って遮断板の存在により煙の流入という観点から不利になることも考えられる。
そこで、発明者は、パンチングメタルのような形状ではなく、より空気抵抗が少なく円滑に空気流入を可能にするため、薄いドーナツ状の板を虫が侵入しない程の微小な隙間を介して積層するという新たな構成を考えた。
前記ラビリンス構造体を、回転自在に設置したことを特徴とするものである。
また、防虫部材を微小隙間を介して積層して構成し、開口率を増したので、外気が流入し易くなり、煙に対する応答性が向上する。
図1乃至図4に基づいて本実施の形態に係る光電式煙感知器を説明する。以下においては、まず、光電式煙感知器の外観形状を図1に基づいて説明し、その後で図2乃至図4に基づいて光電式煙感知器の内部構造を説明する。
本実施の形態に係る光電式煙感知器1は、天井などに取り付けるベース3と、図1の状態においてベース3の上部に設置される本体部5とを備えている。
本体部5には、後述するラビリンス構造体17の外周に沿うようにドーナツ状の薄い円盤を所定間隔離して積層してなる防虫部材7が設置されている。
以下、光電式煙感知器1を構成する部品の主なものを更に詳細に説明する。
光学台11には、発光器13を収納する発光器収納部11aと、受光器15を収納する受光器収納部11bと、発光器13から照射された光を遮って前記光が直接受光器15に入射するのを防止する遮光柱11cが設けられている。
発光器収納部11aと受光器収納部11bは、図2に示されるように、これらに収納される発光器13と受光器15が所定角度で配置されるように設置されている。そして、発光器13と受光器15の中間位置近傍に遮光柱11cが設置され、該遮光柱11cの設置位置は、検煙空間19の中心になっている。遮光柱11cの頭頂部には、後述するラビリンス構造体17に設置された内部回転軸27を回転自在に支持する内部軸受31が設けられている。
ラビリンス構造体17は、外部からの光を遮断すると共に発光器13から照射された光を減衰させる機能を有している。
このような機能を有するラビリンス構造体17は、その全体形状が、図2及び図3に示されるように、ドーナツ状をしており、その中央に形成された検煙空間19に光学台11が配置されている。ラビリンス構造体17は、図3及び図4に示されるように、上部側には円板状の上部カバー21を有し、下部側にはドーナツ板状の下部カバー23を有している。上部カバー21の中心には、外側に突出する外部回転軸25と、内側に突出する内部回転軸27とが形成されている。そして、外部回転軸25を本体部5の中心に設けた外部軸受29で支持し、内部回転軸27を遮光柱11cの頭頂部に設けた内部軸受31で支持し、これによってラビリンス構造体17を回転自在に支持している。
ラビリンス構造体17は、回転自在に設置され、また、ラビリンス部材33をその断面が翼断面形状に似た形状にしているので、図3(b)に示すように、火災による気流がラビリンス部材33に当たることによってラビリンス構造体17が回転し、煙を積極的に内部に案内する。これによって、煙が検煙空間19に流入し易くなり、感知器としての応答性が良くなる。
防虫部材7は、複数のドーナツ状の円盤35から構成され、このドーナツ状の円盤35はラビリンス構造体17の外周に沿うように支柱37で支持され、微小隙間を介して積層して構成されている。
従来例の防虫網では煙が周面をなめるように流れてその流入が不十分であったが、防虫部材7を上記のように構成することで、空気抵抗が少なく、煙をラビリンス構造体17内にスムーズに流入させることができる。
したがって、ラビリンス構造体17が回転することとの相乗効果で煙のスムーズな導入が実現され、煙に対する応答性に優れた光電式煙感知器1となる。
また、図2に示した例では、ドーナツ状の円盤35に微小高さの突起を形成して支柱37を構成しているが、所定の微小隙間でドーナツ状円盤35を積層するならば支柱37は他の構成であってもよい。
また、本発明の防虫部材を構成する部材として、上記の実施の形態では、ドーナツ状の円板を示したが、ドーナツ状の円板に代えて湾曲した平板を周方向に連続して配置すると共に上下方向に微小隙間を介して積層するようにしてもよい。
7 防虫部材 9 回路基板 11 光学台
11a 発光器収納部 11b 受光器収納部 11c 遮光柱
13 発光器 15 受光器 17 ラビリンス構造体
19 検煙空間 21 上部カバー 23 下部カバー
25 外部回転軸 27 内部回転軸 29 外部軸受
31 内部軸受 33 ラビリンス部材 35 ドーナツ状の円盤
37 支柱
Claims (4)
- 外部からの煙の流入を許容すると共に外部からの光を遮断して検煙空間を形成するラビリンス構造体と、前記ラビリンス構造体により形成された検煙空間に向けて光を発する発光器と、前記検煙空間内の煙粒子による前記発光器からの光の散乱光を受光する受光器とを備えた光電式煙感知器において、
前記ラビリンス構造体を、回転自在に設置したことを特徴とする光電式煙感知器。 - 前記ラビリンス構造体は、断面略く字状に形成された複数のラビリンス部材を一定間隔で同一円周上に配置して形成し、その中心に軸受けによって支持される回転軸を設けることにより回動自在に設置されていることを特徴とする請求項1記載の光電式煙感知器。
- 前記回転軸は、前記検煙空間に設置された遮光柱によって支持されていることを特徴とする請求項2記載の光電式煙感知器。
- 前記ラビリンス構造体の外周部に沿うように設置された防虫部材を備え、該防虫部材は、平板を、微小隙間を介して積層して構成したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光電式煙感知器。
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