JP2011076028A - 電子写真感光体及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、複写機やプリンターの分野において用いられる電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法に関するものである。
近年、印刷分野やカラー印刷の分野において、電子写真方式の複写機やプリンターが使用される機会が増加している。現在、レーザプリンター等に代表される、光源としてレーザを用いる電子写真装置において使用されるレーザは、780〜800nmまたは680nmに発振波長を有する半導体レーザが主流である。しかし、近年、出力画像の高画質、高解像度化の要望が強くなっており、これに対応すべく種々の試みがなされている。書き込み光のスポット径の小径化はその1つである。スポット径の小径化には、書き込み光源を短波長化することで理論上かなり小さくすることが可能であり、潜像の書き込み密度、すなわち解像度を上げることに非常に有利である。そのため、380〜450nmの領域のLDもしくはLED発振光源に対応した高感度、高安定な電子写真感光体の開発が望まれている。
この短波長光源に対応した電子写真感光体の開発要件の1つとして、書き込み光源の380〜450nmの領域付近に吸収を持たない電荷輸送物質の開発が挙げられる。現在電子写真感光体に用いられている電荷輸送物質の多くは、これらの波長領域に吸収を有しているため、短波長の光源で露光する電子写真感光体にこのような電荷輸送物質を用いると、感度が低下する。
この課題に対して、短波長の光源で露光する電子写真感光体に好適な電荷輸送物質としてトリアリールアミン化合物が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、これらのトリアリールアミン構造を有する化合物を電荷輸送物質として用いても、感度が充分でない場合がある、耐久性が不充分であるといった問題があり、画像形成を繰り返し行うと、画像濃度が十分得られない、画像カブリが発生するなどの点で問題があった。また、短波長レーザ光を用いて露光のドット径を絞った像露光を行うと、ドット潜像が明瞭に形成されず、高精細なドット画像が得られず問題となった。
一方、短波長光源に対応した電子写真感光体の開発には、露光光により感光体上に電荷を発生させるいわゆる電荷発生物質と呼ばれる化合物の選択も重要なポイントの1つになる。短波長のレーザ光に適した電荷発生物質の検討がこれまでも行われており、具体的には、電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン顔料を用いることにより、発振波長が380〜450nmのレーザ光に適した感光体が提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。
なかでも、粉末X線回折スペクトルにてブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料(以後、単にY型チタニルフタロシアニン顔料とも云う)は高感度な素材として知られ学会報告もされている(例えば、非特許文献1参照)。更に、藤巻はこのY型チタニルフタロシアニン顔料が乾燥した不活性ガス中での脱水処理によっての光量子効率が低下することを見いだした。しかしながら、この光量子効率の低下は常温常湿度環境に放置して水を再吸収させると再び量子効率が上がることから、Y型チタニルフタロシアニン顔料は水を含んだ結晶構造を有し、この水分子が光によって生成した励起子のホールとエレクトロンとの解離を促進し、これが高い光量子効率を示す原因の一つと推測している(例えば、非特許文献2参照)。
このような素材を電荷発生物質として用いた場合、環境、特に湿度変動により、帯電特性、感度特性が変化し、環境メモリ(高温高湿の環境から低温低湿の環境に変わったとき、帯状の画像欠陥が発生する現象)が発生しやすい。
これらの問題を解決するため、チタニルフタロシアニンのアルカンジオール付加体を電荷発生物質として用いた電子写真感光体が提案されている(例えば、特許文献6、7参照)。このアルカンジオール付加体は前記Y型チタニルフタロシアニン顔料に比し、感度等の温湿度依存性が改善されているが、該電荷発生物質の採用だけでは、尚環境メモリ等が完全に解決されない。また該アルカンジオール付加体は高温高湿等の厳しい環境下での長期の感光体使用時における耐久性に劣り、耐久末期では画像濃度が十分得られない、画像カブリが発生するなどの点で問題があった。
更に、上記電荷発生物質に、電荷輸送物質として、トリアリールアミン化合物を組み合わせたもの(例えば、特許文献8参照)、或いは、ジスチリール化合物を組み合わせたもの(例えば、特許文献9参照)、が開示されているが、上記問題点はまだ充分解決されてはいない。
電子写真学会誌,29(3),250(1990)
Y.Fujimaki:IS&T’s 7th International Congress on Advance in Nonimpact Printing Technologies,Paper,Summaries,269(1991)
本発明の目的は、発振波長が380〜450nmの半導体レーザの像露光を用いて有機感光体上に高密度の静電潜像を形成する画像形成方法に適し、カブリ、画像濃度が良好であり、温湿度条件の環境変化に対して発生しやすい画像不良の発生が防止され、更にドット画像再現性、画像再現安定性に優れた電子写真感光体を提供し、該電子写真感光体を用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体において、該電荷発生物質が、下記一般式(1)で表されるチタニルフタロシアニンと、2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオール化合物との付加体を含有する電荷発生物質であり、かつ、該電荷輸送物質が、下記一般式(4)で表される化合物を含有する電荷輸送物質であることを特徴とする電子写真感光体。
(式中、X1〜X4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、あるいはアルコキシ基を表し、n,m,l,kは、0〜4の整数を表す。)
(式中、R11、R12は、それぞれ独立に、水素原子、又はアルキル基を表し、R13、R14、R15は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基あるいは置換、無置換のアリール基を表す。R11とR12は結合して環構造を形成しても良い。pは、0〜4の整数を表し、q及びr1は、0〜5の整数を表す。)
2.前記ジオール化合物が、下記一般式(2)又は(3)で表される化合物であることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
2.前記ジオール化合物が、下記一般式(2)又は(3)で表される化合物であることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
(式中、R3、R4、R5、R6は、それぞれ独立に炭素数5以下のアルキル基を表す。)
3.前記感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層の積層構造であることを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光体。
3.前記感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層の積層構造であることを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光体。
4.前記付加体を含有する電荷発生物質のX線回折スペクトルが、少なくともブラッグ角(2θ±0.2°)の8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークを有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
5.前記付加体を含有する電荷発生物質のX線回折スペクトルが、少なくともブラッグ角(2θ±0.2°)の9.5°、26.3°にピークを有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
6.前記一般式(4)で表される化合物が下記一般式(5)で表される化合物であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
(式中、R11、R12、R13、R14、及びR15は、前記一般式(4)における、R11、R12、R13、R14、及びR15と同義の基を表し、R16は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、あるいはアルコキシ基を表す。R11とR12は結合して環構造を形成しても良い。p及びqは、前記一般式(4)におけるp及びqと同じ整数を表し、r2は、0〜4の整数を表し、s2は、0〜5の整数を表す。)
7.前記一般式(5)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする前記6に記載の電子写真感光体。
7.前記一般式(5)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする前記6に記載の電子写真感光体。
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、前記一般式(5)における、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16と同義の基を表す。R11とR12は結合して環構造を形成しても良い。A、B、C、及びDは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、あるいはアルコキシ基を表す。ただし、A、B、C、Dの全てが水素原子になることはない。p及びqは、前記一般式(4)におけるp及びqと同じ整数を表し、r3は、0〜2の整数を表し、s3は、0〜3の整数を表す。)
8.前記1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
8.前記1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
本発明によれば、発振波長が350〜500nmの半導体レーザの像露光を用いて有機感光体上に高密度の静電潜像を形成する画像形成方法に適し、カブリ、画像濃度が良好であり、温湿度条件の環境変化に対して発生しやすい画像不良の発生が防止され、更にドット画像再現性に優れた有機感光体、及びそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は電子写真感光体(以後単に感光体、又は、本発明の感光体ともいう)の前記したような課題の原因となっている電荷発生物質及び感光層全体について検討を加えた結果、電荷発生物質にチタニルフタロシアニンと2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオールとの付加体(以下、単にチタニルフタロシアニン付加体とも云う)を用いると共に、電荷輸送物質に特定の構造を有する化合物を用いることにより、感光体の帯電特性、感度特性の耐湿度依存性を改善し、カブリ、環境メモリ、黒ポチ、白ヌケ等の画像欠陥の発生も防止できることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体に使用する電荷発生物質としてはチタニルフタロシアニンと2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオール化合物との付加体を含有することを特徴とする。本発明中、チタニルフタロシアニン化合物とは、前記一般式(1)で表されるフタロシアニンである。
一般式(1)において、X1〜X4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、あるいはアルコキシ基を表し、n,m,l,kは、0〜4の整数を表す。
本発明の2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオール化合物(以下、単に隣接ジオールとも云う)とは、脂肪族炭化水素の隣り合う炭素原子に一つずつ水酸基があるもので、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリンなどを挙げることができる。好ましくは前記一般式(2)又は(3)で示される化合物であり、特に好ましくは2つの隣接する各炭素原子が不斉炭素で構成される光学活性を有するジオール化合物である。
一般式(2)及び一般式(3)において、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数5以下のアルキル基を表す。
上記R3、R4、R5、R6のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル基が特に好ましい。即ち、R3〜R6のアルキル基が比較的炭素数が少ないアルキル基である方がチタニルフタロシアニンとの付加体を形成しやすい。中でも、(2R,3R)−2,3ブタンジオール及び(2S,3S)−2,3ブタンジオールの少なくとも1つを用いたチタニルフタロシアニン付加体が最も好ましい。チタニルフタロシアニン付加体の構造は、例えば(2R,3R)−2,3ブタンジオールとの付加体で表すと、下記で示されるようなチタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3ブタンジオールの脱水縮合により生成する付加体化合物と推定される。
本発明のチタニルフタロシアニン付加体は上記隣接ジオールとチタニルフタロシアニンを各種溶媒中で室温あるいは加熱下で反応させことで合成することができる。原料であるチタニルフタロシアニンはフタロニトリルと四塩化チタンから得る合成法、ジイミノイソインドリンとアルコキシチタンから得る合成法、フタロニトリルと尿素とアルコキシチタンから得る合成法等通常知られている何れの合成法も用いることが出来るが、特にはジイミノイソインドリンとアルコキシチタンから得られる塩素含有量の少ない高純度なチタニルフタロシアニンが好ましい。またチタニルフタロシアニンはアシッドペースト処理等の方法により無定形化してから隣接ジオールと反応させるものが好ましい。本発明のチタニルフタロシアニン付加体を得るには、隣接ジオールをチタニルフタロシアニンに対して0.5〜2.0モル当量を加え、反応させることが好ましく、必ずしもチタニルフタロシアニン化合物1.0モル当量に対して1.0モル当量以上の隣接ジオールを必要としない。これは本発明のチタニルフタロシアニン付加体が隣接ジオール付加チタニルフタロシアニンと隣接ジオール付加のないチタニルフタロシアニンとの混晶状態でも電荷発生物質として高感度で高性能な状態を保つことができるからと考えられる。
チタニルフタロシアニンとジオールとの反応は、広範囲な温度条件下で行うことができ、反応温度は25〜300℃の範囲が好ましく、50〜150℃の範囲であることがより好ましい。
反応溶剤としては各種有機溶媒を使用することができ、例えば、トルエン、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、α−クロロナフタレン等の芳香族系有機溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、テトラヒドロフラン、ジメチルセロソルブ等のエーテル系有機溶剤、酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系極性有機溶剤、トリクロロエタン等のハロゲン系有機溶剤、ブタノール、オクタノール、ドデカノール等のアルコール系有機溶剤等を挙げることができる。
次に、X線回折スペクトルについて説明する。
本発明のチタニルフタロシアニン付加体を含有する電荷発生物質としては、CuKαに対するX線回折スペクトルにおいて、少なくとも以下の1)又は2)のブラッグ角(2θ±0.2°)にピークを有するものが好ましい。
1)少なくとも8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークを有するもの
2)少なくとも9.5°、26.3°にピークを有するものが好ましく、特には8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを示すものがより好ましい。
2)少なくとも9.5°、26.3°にピークを有するものが好ましく、特には8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを示すものがより好ましい。
ここで、明確なピークとは、X線回折スペクトル測定により作成されるスペクトルチャート上で鋭角な突出部として示されるもので、スペクトルチャート中のノイズとは、その形状が明らかに異なるものである。
CuKαを線源とするX線回折スペクトルの測定方法としては、たとえば、粉末法や薄膜法等の公知の測定方法が挙げられ、これらはX線源としてCuKα(波長1.54178Å)(1Åは1×10−4μmである。)を用いるものである。以下、X線回折スペクトルの測定方法の1つである薄膜法について説明する。
薄膜法によるX線回折スペクトル測定では、感光層自体の薄膜X線回折スペクトルが得られるメリットがある。測定方法の一例としては、感光層をガラス面上に形成し、これを測定する方法が挙げられる。以下に、感光層のCuKαを線源とするX線回折スペクトルの測定方法の手順をより具体的に説明する。
(1)測定試料の作製
無反射カバーガラスに、乾燥後の膜厚が10μm以上となるように電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥する。
(2)測定装置及び測定条件
X線回折スペクトルを測定する測定装置としては、人工多層膜ミラーにて単色平行化したCuKα線を線源とする薄膜試料測定用のX線回折装置を用いる。たとえば、「リガクRINT2000(リガク(株))」等が挙げられる。X線回折スペクトルの測定条件は、以下のとおりである。すなわち、
X線出力電圧:50kV
X線出力電流:250mA
固定入射角(θ):1.0°
走査範囲(2θ):5〜35°
スキャンステップ幅:0.05°
入射ソーラースリット:5.0°
入射スリット:0.1mm
受光ソーラースリット:0.1°
上記測定条件に設定してX線回折スペクトルの測定を行うことが可能である。
(1)測定試料の作製
無反射カバーガラスに、乾燥後の膜厚が10μm以上となるように電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥する。
(2)測定装置及び測定条件
X線回折スペクトルを測定する測定装置としては、人工多層膜ミラーにて単色平行化したCuKα線を線源とする薄膜試料測定用のX線回折装置を用いる。たとえば、「リガクRINT2000(リガク(株))」等が挙げられる。X線回折スペクトルの測定条件は、以下のとおりである。すなわち、
X線出力電圧:50kV
X線出力電流:250mA
固定入射角(θ):1.0°
走査範囲(2θ):5〜35°
スキャンステップ幅:0.05°
入射ソーラースリット:5.0°
入射スリット:0.1mm
受光ソーラースリット:0.1°
上記測定条件に設定してX線回折スペクトルの測定を行うことが可能である。
チタニルフタロシアニン付加体の合成例
<チタニルフタロシアニン−アモルファス品の合成>
1,3−ジイミノイソインドリン;29.2gをオルトジクロロベンゼン200mlに分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド;20.4gを加えて窒素雰囲気下に150〜160℃で5時間加熱する。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムで洗浄、2%塩酸水溶液で洗浄、水洗、メタノール洗浄して、乾燥後、26.2g(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得る。ついで粗チタニルフタロシアニンを5℃以下で濃硫酸250ml中で1時間攪拌して溶解し、これを20℃の水5Lに注ぎ込む。析出した結晶を濾過し、充分に水洗してウエットペースト品225gを得る。ついでウエットペースト品を冷凍庫にて凍結し、再度解凍した後、濾過、乾燥してチタニルフタロシアニン−アモルファス品24.8g(収率86%)を得た。
<チタニルフタロシアニン−アモルファス品の合成>
1,3−ジイミノイソインドリン;29.2gをオルトジクロロベンゼン200mlに分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド;20.4gを加えて窒素雰囲気下に150〜160℃で5時間加熱する。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムで洗浄、2%塩酸水溶液で洗浄、水洗、メタノール洗浄して、乾燥後、26.2g(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得る。ついで粗チタニルフタロシアニンを5℃以下で濃硫酸250ml中で1時間攪拌して溶解し、これを20℃の水5Lに注ぎ込む。析出した結晶を濾過し、充分に水洗してウエットペースト品225gを得る。ついでウエットペースト品を冷凍庫にて凍結し、再度解凍した後、濾過、乾燥してチタニルフタロシアニン−アモルファス品24.8g(収率86%)を得た。
<合成例1>
トルエン200mlと(2R,3R)−2,3−ブタンジオール1.8g(0.6モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体19.8gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−1とする。
トルエン200mlと(2R,3R)−2,3−ブタンジオール1.8g(0.6モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体19.8gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−1とする。
このCG−1のX線回折スペクトルを前記方法にて測定したところ、図1のX線回折スペクトルを示し、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを有するものであった。
<合成例2>
トルエン200mlと(2R,3R)−2,3−ブタンジオール3.7g(1.2モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体20.7gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−2とする。
トルエン200mlと(2R,3R)−2,3−ブタンジオール3.7g(1.2モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体20.7gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−2とする。
このCG−2のX線回折スペクトルを前記方法にて測定したところ、図2のX線回折スペクトルを示し、9.5°、26.3°に明確なピークを有するものであった。
<合成例3>
トルエン200mlと(2S,3S)−2,3−ブタンジオール2.1g(0.7モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2S,3S)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体20.0gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−3とする。
トルエン200mlと(2S,3S)−2,3−ブタンジオール2.1g(0.7モル当量)を溶解し、これにチタニルフタロシアニン−アモルファス品19.6gを加える。次いでエステル管を備えて加熱還流し、生成する水をトルエンとの共沸によって除去しながら3時間反応させる。放冷後、(2S,3S)−2,3−ブタンジオール付加体を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥して目的とするチタニルフタロシアニン付加体20.0gを得た。これを本発明に係るチタニルフタロシアニン付加体CG−3とする。
このCG−3のX線回折スペクトルを前記方法にて測定したところ、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークを有するものであったが、24.7°と25.1°のピークがバックグランドと明確に区別できないブロードなピークであった。
一方、本発明の電子写真感光体に使用する電荷輸送物質は、前記一般式(4)〜(6)で表される化合物である。
前記一般式(4)〜(6)で表される化合物の代表的な化合物の具体例を以下に挙げるが本発明はこれらに限定されない。
前記一般式(4)〜(6)で表される化合物は、公知の方法を用いて合成できる。例えば、アリールアミン化合物とカルボニル化合物との酸触媒による脱水縮合反応により目的化合物を得る方法がある。また、他の例としては、前駆体となる一級もしくは二級アリールアミン化合物を更にアリール置換して目的化合物を得る方法が挙げられる。アリール化反応においては、触媒金属として、Cu,Pd,Niなどが知られており、これらのいずれを用いても、目的とするアリールアミン化合物を合成することができる。
CTM4−2の合成例
化合物例CTM4−2を下記の反応式に従い合成した。
化合物例CTM4−2を下記の反応式に従い合成した。
N,N−ビス(4−メチルフェニル)アニリン4.0g、シクロヘキサノン2.0g、酢酸14.0g、メタンスルホン酸0.09gの混合溶液を70℃で8時間反応させた。
生成した固体を濾取してアセトンで洗浄し、さらに、テトラヒドロフラン(THF)とアセトンを用いて再結晶化することにより、目的物であるCTM4−2を3.8g得た。
CTM5−3の合成例
化合物例CTM5−3を下記の反応式に従い合成した。
化合物例CTM5−3を下記の反応式に従い合成した。
窒素フロー下、酢酸パラジウム0.18g、トリ−tert−ブチルホスフィン0.65gの混合物を50℃で褐色均一系になるまで攪拌した。これに脱水トルエン54mlを添加し、さらに、(a)5.9g、(b)6.88gとtert−ブトキシナトリウムを3.06g加えた。
これを加熱還流させ5時間反応を行った。内温が室温まで下がった後、水25ml、テトラヒドロフラン25ml、珪藻土5gを加え、濾過した。濾液を中性になるまで水洗し、乾燥後濃縮した。これをヘキサン/トルエン(4/1)の展開溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィにて分離精製を行い目的物であるCTM5−3を6.2g得た。
CTM6−6の合成例
化合物例CTM6−6を下記の反応式に従い合成した。
化合物例CTM6−6を下記の反応式に従い合成した。
窒素フロー下、酢酸パラジウム0.18g、トリ−tert−ブチルホスフィン0.65gの混合物を50℃で褐色均一系になるまで攪拌した。これに脱水トルエン54mlを添加し、さらに、(c)5.9g、(d)6.88gとtert−ブトキシナトリウムを3.06g加えた。
これを加熱還流させ5時間反応を行った。内温が室温まで下がった後、水25ml、テトラヒドロフラン25ml、珪藻土5gを加え、濾過した。濾液を中性になるまで水洗し、乾燥後濃縮した。これをヘキサン/トルエン(4/1)の展開溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィにて分離精製を行い目的物であるCTM6−6を5.9g得た。
得られた、上記、CTM4−2、CTM5−3及びCTM6−6はそれぞれ、NMRとMSで目的物であることを確認した。
以上、本発明は前記した電荷発生物質と電荷輸送物質を組み合わせて用いることにより、発振波長が380〜450nmの半導体レーザの像露光を用いて有機感光体上に高密度の静電潜像を形成する画像形成方法に適し、カブリ、画像濃度が良好であり、温湿度条件の環境変化に対して発生しやすい画像不良の発生が防止され、更にドット画像再現性に優れた有機感光体、及びそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
次に本発明の電子写真感光体の層構成について説明する。
本発明において、電子写真感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
上記電子写真感光体の層構成は、特に限定はないが、基本的には電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層から構成されるが、その上に表面層を塗設した構成でもよい。又、表面層は保護層の機能と電荷輸送の機能を有していることが好ましい。
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましく、特にはポリアミド等のバインダー樹脂中に酸化チタン微粒子を分散含有させる中間層が好ましい。該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが好ましい。10nm未満では中間層によるモアレ発生の防止効果が小さい。一方、400nmより大きいと、中間層塗布液の酸化チタン粒子の沈降が発生しやすく、その結果中間層中の酸化チタン粒子の均一分散性が悪く、又黒ポチも増加しやすい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましく、特にはポリアミド等のバインダー樹脂中に酸化チタン微粒子を分散含有させる中間層が好ましい。該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが好ましい。10nm未満では中間層によるモアレ発生の防止効果が小さい。一方、400nmより大きいと、中間層塗布液の酸化チタン粒子の沈降が発生しやすく、その結果中間層中の酸化チタン粒子の均一分散性が悪く、又黒ポチも増加しやすい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
本発明に用いられる酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チタン粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型で且つ粒状のものが最も良い。
本発明に用いられる酸化チタン粒子は表面処理されていることが好ましい。中でも複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うものが好ましい。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行い、最後に反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことが好ましい。
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とは酸化チタン粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
この様に、酸化チタン粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、酸化チタン粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理された酸化チタン粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
表面処理に用いる好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはメチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキチシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等の各種アルコキシシラン及びメチルハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
感光層
本発明の電子写真感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
本発明の電子写真感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
本発明の電子写真感光体には、電荷発生物質として前述のチタニルフタロシアニン付加体を含有した電荷発生物質を使用するが、他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを併用して用いることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質(CTM)としては前記一般式(4)〜(6)で表される化合物を使用する。該一般式(4)〜(6)で表される化合物以外の電荷輸送物質も併用できるが、主たる電荷輸送物質は一般式(4)〜(6)で表される化合物であることが好ましい。
電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
以上、本発明の最も好ましい感光体の層構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成でも良い。
感光層の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に、本発明に係わる電子写真感光体を用いた画像形成装置について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプおよび第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラーおよび第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング工程)26および光除電手段(光除電工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明の有機感光体を使用し、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)30としての露光光学系により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段30としての露光光学系は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
本発明の画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、発振波長が380〜450nmの半導体レーザ又は発光ダイオードを像露光光源として用いる露光手段を有する。これらの像露光光源を用いて、書込みの主査方向の露光ドット径を10〜50μmに絞り込み、有機感光体上にデジタル露光を行うことにより、600dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)以上から2500dpiの高解像度の電子写真画像を得ることができる。
前記露光ドット径とは該露光ビームの強度がピーク強度の1/e2以上の領域の主走査方向にそった露光ビームの長さ(Ld:長さが最大位置で測定する)を云う。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系およびLEDの固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布およびローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2以上の領域を本発明に係わる露光ドット径とする。
本発明の画像形成装置においては、静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段を有する。感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。
本発明の画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを本発明に係わる有機感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行う対の給紙レジストローラ44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46および進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24および分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは、定着排紙ローラ61、排紙ローラ63を経て、排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは搬送機構178の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、およびクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。尚、下記文中「部」とは「質量部」を表す。
感光体1の作製
円筒状アルミニウム基体(直径100mm、長さ344mm)上に、下記の組成の中間層塗布液を浸漬塗布して、膜厚4.0μmの中間層を形成した。
円筒状アルミニウム基体(直径100mm、長さ344mm)上に、下記の組成の中間層塗布液を浸漬塗布して、膜厚4.0μmの中間層を形成した。
〈中間層塗布液〉
下記組成を循環式湿式分散機を用いて分散した。
下記組成を循環式湿式分散機を用いて分散した。
ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 10部
酸化チタン(数平均一次粒径35nm、一次表面処理;シリカ・アルミナ処理、二次表面処理;メチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 30部
メタノール 100部
その上に下記の電荷発生層塗布液を、浸漬塗布して、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
酸化チタン(数平均一次粒径35nm、一次表面処理;シリカ・アルミナ処理、二次表面処理;メチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 30部
メタノール 100部
その上に下記の電荷発生層塗布液を、浸漬塗布して、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷発生層塗布液〉
下記組成を混合しサンドグラインダーにて分散した。
下記組成を混合しサンドグラインダーにて分散した。
電荷発生物質:合成例1で得たチタニルフタロシアニン付加体CG−1
24部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12部
2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(v/v) 300部
その上に下記の組成を混合した電荷輸送層塗布液を塗布して、110℃;60分加熱乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し感光体1を作製した。
24部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12部
2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(v/v) 300部
その上に下記の組成を混合した電荷輸送層塗布液を塗布して、110℃;60分加熱乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し感光体1を作製した。
〈電荷輸送層塗布液〉
電荷輸送物質:化合物例CTM4−2 200部
ポリカーボネート「ユーピロンZ300」(三菱瓦斯化学社製) 300部
2,6−ジ−t−ブチル−4−フェニルフェノール 5部
トルエン/テトラヒドロフラン=1/9(v/v) 2000部
尚、上記電荷発生層を無反射カバーガラス上に塗布乾燥した試料を用いて、X線回折スペクトル(XRD)を測定したデータを図3に示す。図3のX線回折スペクトルは電荷発生層のバインダー(ポリビニルブチラール樹脂)の影響を受け、図1のCG−1の顔料のX線回折スペクトルに比し、0.2°〜0.3°低角度側にシフトしている。
電荷輸送物質:化合物例CTM4−2 200部
ポリカーボネート「ユーピロンZ300」(三菱瓦斯化学社製) 300部
2,6−ジ−t−ブチル−4−フェニルフェノール 5部
トルエン/テトラヒドロフラン=1/9(v/v) 2000部
尚、上記電荷発生層を無反射カバーガラス上に塗布乾燥した試料を用いて、X線回折スペクトル(XRD)を測定したデータを図3に示す。図3のX線回折スペクトルは電荷発生層のバインダー(ポリビニルブチラール樹脂)の影響を受け、図1のCG−1の顔料のX線回折スペクトルに比し、0.2°〜0.3°低角度側にシフトしている。
電子写真感光体2〜8の作製
電子写真感光体1において、電荷発生物質のチタニルフタロシアニン付加体CG−1と電荷輸送物質の化合物例CTM4−2を表1のように変更した以外は同様にして電子写真感光体2〜8を作製した。
電子写真感光体1において、電荷発生物質のチタニルフタロシアニン付加体CG−1と電荷輸送物質の化合物例CTM4−2を表1のように変更した以外は同様にして電子写真感光体2〜8を作製した。
表1において、CG−4は、粉末X線回折スペクトルにてブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン(Y型チタニルフタロシアニン)である。図4にそのX線回折スペクトルを示す。
上記の通りに作製した電子写真感光体1〜8を、デジタル複写機bizhub920(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)改造機(像露光光源に405nmの半導体レーザを使用、ビーム径30μmで、1200dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm当たりのドット数を表す)の露光を行うプロセス条件に改造した。)に組み込み、画像出力試験を行った。
評価
評価は以下の基準で行った。
評価は以下の基準で行った。
環境メモリ:
上記デジタル複写機bizhub920改造機をHH下に24時間放置後、低湿低温下(LL:10℃、20RH%)に置き、30分後、コピーした。オリジナル画像で0.4の濃度のハーフトーン画像を0.4の濃度にコピー、コピー画像の濃度差(ΔHD=最大濃度−最小濃度)で判定した。
上記デジタル複写機bizhub920改造機をHH下に24時間放置後、低湿低温下(LL:10℃、20RH%)に置き、30分後、コピーした。オリジナル画像で0.4の濃度のハーフトーン画像を0.4の濃度にコピー、コピー画像の濃度差(ΔHD=最大濃度−最小濃度)で判定した。
◎:ΔHDが0.05以下(良好)
○:ΔHDが0.05より大で0.1未満(実用上問題なし)
×:ΔHDが0.1以上(実用上問題あり)
耐久後画像評価
高温高湿(HH)環境下(33℃;80%)にて5万回の実写試験及び低温低湿(LL)環境下(15℃;30%)にて5万回の実写試験を行い、画像評価を行った。
○:ΔHDが0.05より大で0.1未満(実用上問題なし)
×:ΔHDが0.1以上(実用上問題あり)
耐久後画像評価
高温高湿(HH)環境下(33℃;80%)にて5万回の実写試験及び低温低湿(LL)環境下(15℃;30%)にて5万回の実写試験を行い、画像評価を行った。
各評価項目及び判定基準は、下記に示す通りである。
画像濃度:
白地のA4紙に黒ベタ画像を作製し、マクベス社製RD−918を使用して画像濃度を測定した。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。多数枚のコピーで残留電位が増加すると、画像濃度が低下する。
白地のA4紙に黒ベタ画像を作製し、マクベス社製RD−918を使用して画像濃度を測定した。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。多数枚のコピーで残留電位が増加すると、画像濃度が低下する。
◎:黒ベタ画像が1.2以上
○:黒ベタ画像が1.0〜1.2未満
×:黒ベタ画像が1.0未満
画像カブリ:
マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて、印字されていないコピー用紙(白紙)の濃度を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、コピー画像の白地部分を同様に20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。帯電電位の低下が大きくなるとカブリが発生する。
○:黒ベタ画像が1.0〜1.2未満
×:黒ベタ画像が1.0未満
画像カブリ:
マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて、印字されていないコピー用紙(白紙)の濃度を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、コピー画像の白地部分を同様に20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。帯電電位の低下が大きくなるとカブリが発生する。
◎:ベタ白画像濃度が0.005未満(良好)
○:ベタ白画像濃度が0.005以上0.01未満(実用上問題なし)
×:0.01以上(実用上問題あり)
ドット画像:
白地のA4紙に1ドットライン、及び黒ベタの画像の中に、2ドットラインの白線を作製し、下記基準で評価した。
○:ベタ白画像濃度が0.005以上0.01未満(実用上問題なし)
×:0.01以上(実用上問題あり)
ドット画像:
白地のA4紙に1ドットライン、及び黒ベタの画像の中に、2ドットラインの白線を作製し、下記基準で評価した。
◎:1ドットライン、2ドットラインの白線がいずれも連続的に再現されている。
○:1ドットライン、2ドットラインのいずれか一方のみが連続して再現されている。
×:1ドットライン、2ドットラインの両方が切断されて再現されている。
評価結果を表1に示す。尚、表1において、CGMのXRD欄の数値はそれぞれの、X線回折スペクトルのピーク値である。
表1より、電荷発生物質にチタニルフタロシアニンと2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオールとの付加体を用い、且つ電荷輸送物質に一般式(4)〜(6)で表される化合物を用いた感光体1〜5は、上記画像濃度、カブリ、環境メモリ、ドット画像の評価が良好な或いは実用上問題ない特性を示しているのに対し、本発明外の電荷発生物質を有する感光体6では環境メモリの評価項目で性能が低下している。一方、電荷輸送物質に本発明外の電荷輸送物質を用いた感光体7、8は画像濃度低下、カブリ発生、ドット画像再現性のいずれかの不具合を起こしていることが示されている。
実施例から明らかなように、本発明の構成を有する電子写真感光体を用いることにより、カブリ、画像濃度が良好であり、温湿度条件の環境変化に対して発生しやすい画像不良の発生が防止され、さらに短波長レーザ光を用いた画像評価において、1ドットラインおよび2ドットラインの再現性が優れ、高解像度の出力画像が得られることが分かる。
1 画像形成装置
A 画像読取り部
B 画像処理部
C 画像形成部
D 転写紙搬送部
A 画像読取り部
B 画像処理部
C 画像形成部
D 転写紙搬送部
Claims (8)
- 導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体において、該電荷発生物質が、下記一般式(1)で表されるチタニルフタロシアニンと、2つの隣接する各炭素原子に水酸基を有するジオール化合物との付加体を含有する電荷発生物質であり、かつ、該電荷輸送物質が、下記一般式(4)で表される化合物を含有する電荷輸送物質であることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層の積層構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記付加体を含有する電荷発生物質のX線回折スペクトルが、少なくともブラッグ角(2θ±0.2°)の8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記付加体を含有する電荷発生物質のX線回折スペクトルが、少なくともブラッグ角(2θ±0.2°)の9.5°、26.3°にピークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記一般式(5)で表される化合物が下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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JP2009230255A JP2011076028A (ja) | 2009-10-02 | 2009-10-02 | 電子写真感光体及び画像形成方法 |
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JP2013097221A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-05-20 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 有機感光体および画像形成装置 |
-
2009
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