JP2011075531A - タイヤ試験装置 - Google Patents

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貴之 福田
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Abstract

【課題】 スピンドルシャフトの回転をベルトを介して回転計測器で計測する際に、スピンドルシャフトに設けた力成分計測器にベルトの影響が及ばないようにする。
【解決手段】本発明の装置1は、タイヤTを保持したスピンドルシャフト6を回転自在に有するタイヤスピンドル5と、タイヤTの力成分を測定する力成分計測器15と、シャフト6の回転状態を測定する回転計測器22と、シャフト6の回転を回転計測器22に伝達する回転伝達ベルト23とを備え、シャフト6の軸方向からみて、シャフト6の軸心を中心としてベルト23とは回転対称な位置に、ベルト23と同じ剛性を備えた同サイズのつりあいベルト24が、シャフト6の回転をその外部へ伝達するようにシャフト6周りに少なくとも1つ以上配備されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ試験装置に関するものであり、特に、スピンドルシャフトの回転をロータリエンコーダなどの回転計測器にベルトを介して伝達する機構を有するタイヤ試験装置に関するものである。
一般的にタイヤ試験装置には、スピンドルシャフトに取り付けられてこのスピンドルシャフトの回転位相を計測することによりタイヤの回転速度などを計測するロータリエンコーダなどの回転計測器が備えられている。このような回転計測器は、特許文献1に開示された静特性試験装置を例に挙げれば以下に示すような構成となっている。
特許文献1の静特性試験装置は、表面が水平になるように設置された路面と、この路面に沿ってタイヤを走行させるタイヤ走行装置とを有しており、タイヤ走行装置に取り付けられた試験タイヤを下降させて路面に押し当て、タイヤ走行装置を水平方向に動かすことで試験タイヤを路面上で転動できるようになっている。試験タイヤが路面の一部に設けられた計測器内蔵路面を踏むと、この計測器内蔵路面に組み込まれたセンサが変位量及び路面表面に沿った方向の力の大きさを測定する。そして、センサにより計測された変位量及び力の大きさから、タイヤの測定ポイントの磨耗仕事量などが算出される。
この静特性試験装置で最終的に計測したい試験データはタイヤの踏面全体にわたる磨耗仕事量の分布であるため、ある踏面の試験データが得られたら次はタイヤの周方向や幅方向に踏面の位置を変えて同じ動作を何度も繰り返して、タイヤの踏面全体にわたる複数の試験データを得る。このとき、踏面が先の測定ポイントからどの程度移動した位置にあるか、言い替えれば試験データがタイヤにおけるどの回転位相のものであるかを正確に把握するために、回転計測器を用いて試験タイヤの回転位相を計測することが必要不可欠になる。それゆえ、特許文献1の試験装置には、図示はされていないが、スピンドルシャフトの軸端側に回転計測器が設けられ、スピンドルシャフトの回転位相を計測できるようになっている。
上述した特許文献1は回転計測器が設けられた静特性試験装置の例であるが、回転計測器を備えた試験装置は何も静特性試験装置に限ったものではない。例えば、回転するドラムや無端ベルトの外周面にタイヤを押し付けてころがり抵抗などのタイヤ特性を計測するような一般的なタイヤ試験装置にも、タイヤの回転速度や回転位相を計測するために回転計測器が取り付けられる。
特開2002−116119号公報
ところで、上述した回転計測器は、タイヤを保持するスピンドルシャフトに設けられており、スピンドルシャフトの回転位相からタイヤの回転位相を計測する機構となっている。このようにスピンドルシャフトに回転計測器を取り付ける取付方法には、いくつかの方法が知られている。
最も一般的な取付方法は、スピンドルシャフトの軸端と回転計測器とをカップリングを用いて直接連結する方法である。この取付方法は、最も簡易なものであるが、特許文献1のタイヤ試験装置のようにスピンドルシャフトの軸端にモータや減速機等の駆動機構などが設けられた装置構成に対しては有効なものではない。
このような場合は、ベルト(タイミングベルト)を用いて回転計測器とスピンドルシャフトとを間接的に連結する取付方法が採用される。この取付方法であればスピンドルシャフトの軸端に駆動モータなどがあっても、ベルトをスピンドルシャフトの中途側に架け渡すことができるため、回転計測器を容易に取り付けることが可能となる。
ところが、スピンドルシャフトの加工や組立時には必然的誤差が発生する。それゆえ、どのようなスピンドルシャフトであっても回転中には多少は振れが発生する。このように振れながら回転するスピンドルシャフトに対してベルトを架け渡すと、ベルトにもスピンドルシャフトの振れが加わることになる。
スピンドルシャフトに振れがなければ、ベルトのテンションが一定となりベルトからスピンドルシャフトに加わる力(引っ張る力)も一定であるため、その力を測定するための力成分計測器にベルトから引っ張り力が誤差として加わっても容易に補正することができる。しかし、このようにスピンドルシャフトに振れが生じると、ベルトのテンションがスピンドルシャフトの振れやベルトの剛性に応じて変化するため、ベルトからスピンドルシャフトに加わる力、言い替えれば力成分計測器で誤差として計測される力も変動する。このように変動する誤差は補正が困難であり、ベルトを設けたタイヤ試験装置におけるタイヤ特性の測定精度を低下させる原因となっていた。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、スピンドルシャフトの回転位相をベルトを介して回転計測器に伝達する機構を備えたタイヤ試験装置において、力成分計測器にベルトを架け渡した際の影響が及ぶことを防止して、力成分計測器で正確にタイヤ特性を測定できるようにしたタイヤ試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のタイヤ試験装置は以下の技術的手段を講じている。
即ち、タイヤを保持したスピンドルシャフトを回転自在に有するタイヤスピンドルと、前記タイヤに加わる力成分を測定する力成分計測器と、前記スピンドルシャフトの回転状態を測定する回転計測器と、前記回転計測器とスピンドルシャフトとの間に架け渡されて当該スピンドルシャフトの回転を回転計測器に伝達する回転伝達ベルトとを備えたタイヤ試験装置であって、前記スピンドルシャフトの軸方向からみて、当該スピンドルシャフトの軸心を中心として前記回転伝達ベルトとは回転対称な位置に、前記回転伝達ベルトと同じバネ定数のつりあいベルトが、前記スピンドルシャフトの回転をその外部へ伝達するように前記スピンドルシャフトの周りに少なくとも1つ以上配備されているものである。
本発明者は、回転伝達ベルトと同じようにスピンドルシャフトに力を及ぼすつりあいベルトを、回転伝達ベルトに対して回転対称な配置で新たに設ければ、それぞれのベルトからスピンドルシャフトに加わる力の変動が相殺されて、回転伝達ベルトからスピンドルシャフトに加わる変動力が力成分計測器に誤差として及ばなくなるのではないかと考えた。
そして、回転伝達ベルトとは回転対称な位置に回転伝達ベルトと同じバネ定数のつりあいベルトをスピンドルシャフトを基準として回転伝達ベルトと回転対称な位置に少なくとも1つ以上配備することにより、回転伝達ベルトからスピンドルシャフトに加わる変動力が打ち消されて力成分計測器にベルトの影響が及ぶことがなくなり、力成分計測器でタイヤ特性を精度良く測定できることを知見して、本発明を完成させたのである。
それゆえ、上述の特徴を備えたタイヤ試験装置では、スピンドルシャフトの回転位相をベルトを介して回転計測器に伝達する機構を備えたタイヤ試験装置において、力成分計測器にベルトの影響が及ぶことを防止して、力成分計測器で正確にタイヤ特性を測定できるようになる。
なお、前記回転伝達ベルトは前記回転計測器とスピンドルシャフトとの間に架け渡されており、前記つりあいベルトは前記スピンドルシャフトの軸心を中心として前記回転計測器に対して回転対称な位置と前記スピンドルシャフトの軸心との間に架け渡されているのが好ましい。
また、つりあいベルトを設ける場合は、前記つりあいベルトは、前記回転伝達ベルトと同じサイズのものが、1つ配備されているのが好ましい。
このようにすればつりあいベルトが1つで済み、装置を複雑化することなく力成分計測器でタイヤ特性を精度良く計測することができるからである。
さらに、前記つりあいベルトは、前記回転計測器にスピンドルシャフトの回転を伝達しない構成とされていても良い。
本発明のタイヤ試験装置によれば、スピンドルシャフトの回転位相をベルトを介して回転計測器に伝達する機構を備えたタイヤ試験装置において、力成分計測器にベルトを架け渡した際の影響が及ぶことを防止して力成分計測器で正確にタイヤ特性を測定できるようになる。
本発明のタイヤ試験装置の正面図である。 同タイヤ試験装置の側面図である。 同タイヤ試験装置の平面図である。 (a)は、回転伝達ベルトのみを設けた場合の力成分の変動状態の例を示す図である。(b)は、つりあいベルトのみを設けた場合の力成分の変動状態の例を示す図である。(c)は、回転伝達ベルトとつりあいベルトとを双方設けた場合の力成分の変動状態の例を示す図である。 回転伝達ベルトまたはつりあいベルトがスピンドルシャフトに及ぼす力を説明する図である。 回転計測器及びベルトの側面図である。 回転計測器及びベルトの平面図である。 図6のA−A線断面図である。
「第1実施形態」
以下、本発明に係るタイヤ試験装置1の第1実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1〜図3に示すように、タイヤ試験装置1は、磨耗仕事量などのタイヤ特性を計測する静特性試験装置であり、ベースフレーム2と、このベースフレーム2に支持されるサイドフレーム3とを備えている。サイドフレーム3には、上下方向に移動自在なスライドフレーム4と、このスライドフレーム4に吊下状に設けられるタイヤスピンドル5とが備えられている。
タイヤスピンドル5には、スピンドルシャフト6が回転自在に支持されており、このスピンドルシャフト6に保持されたタイヤTに加わる力成分を計測する力成分計測器15が内蔵されている。このタイヤスピンドル5の下方にはタイヤTを走行させる路面16が備えられており、この路面16は水平方向に移動自在とされている。つまり、このタイヤ試験装置1は、タイヤT側を固定した状態で路面16側を移動させることでタイヤ特性を計測するタイプの試験装置である。
なお、以下の説明において、図1の左右をタイヤ試験装置1を説明する際の左右とし、図1の上下をタイヤ試験装置1を説明する際の上下とする。また、図2の左側をタイヤ試験装置1を説明する際の前側とし、図2の右側をタイヤ試験装置1を説明する際の後側とする。
図1に示すように、サイドフレーム3は、中央が開口した門型の部材であり、床面に固定されたベースフレーム2に対して左右方向を向く軸回りに傾動自在に支持されている。サイドフレーム3の前面(正面)には、上下方向に沿ってガイドレール7が左右にそれぞれ設けられており、このガイドレール7を介してスライドフレーム4が上下方向に移動自在に取り付けられている。
スライドフレーム4は、サイドフレーム3の前面に対して略平行に対面するように配備された部材であり、その後面に設けられたレール走行部材8をサイドフレーム3の前面のガイドレール7に係合させることで上下方向に移動自在となっている。スライドフレーム4の内部にはこのスライドフレーム4を上下方向に貫通すると共にスライドフレーム4に対して上下方向の軸回りに回動自在とされたスピンドル旋回軸9が設けられており、このスピンドル旋回軸9の下端にはタイヤスピンドル5が吊下状に設けられている。
タイヤスピンドル5は、スピンドル旋回軸9の下端に取り付けられたスピンドル支持体10と、このスピンドル支持体10の下側に配備されたスピンドルハウジング11と、このスピンドルハウジング11に回転自在に支持されたスピンドルシャフト6と、このスピンドルシャフト6の後端側に配備されてスピンドルシャフト6の回転を制御する電動モータ12とを備えている。
スピンドル支持体10は、スピンドル旋回軸9の下端にスピンドル旋回軸9と一体に旋回するように取り付けられた部材であり、その下側にはスピンドルハウジング11を支持する板状のハウジングブラケット13が下方に向かって起立状に設けられている。スピンドルハウジング11は、ハウジングブラケット13で支持された略角筒状の部材であり、その内部には前後方向を向く軸穴14が形成されている。
スピンドルハウジング11の軸穴14には、前端側にタイヤTを取付可能とされたスピンドルシャフト6が回転自在に挿入されており、またスピンドルハウジング11の内部には、スピンドルシャフト6からスピンドルハウジング11に加わる力やモーメントなどの力成分を計測する力成分計測器(6分力計)15が設けられている。
スピンドルシャフト6に取り付けられたタイヤTの下方には、路面16が配備されている。この路面16は、床面に固定された下部路面17と、この下部路面17に対して左右方向に移動自在とされた上部路面18とを備えており、このタイヤ試験装置1では上部路面18を下部路面17に対して移動させることでタイヤTに対して路面16を相対移動させてタイヤTを模擬走行できる構成となっている。
本発明のタイヤ試験装置1には、上述した構成とは別に、スピンドル旋回軸9を回動させて路面16に対するタイヤTのスリップ角を調整するスリップ角調整手段19、サイドフレーム3を傾動させてキャンバ角を調整するキャンバ角調整手段20及び路面16に対してタイヤTが取り付けられたスライドフレーム4を昇降(近接離反)させるスライドフレーム昇降手段21が備えられている。
これらのスリップ角調整手段19、キャンバ角調整手段20及びスライドフレーム昇降手段21は、いずれも電動モータや油圧などの手段で伸縮自在なシリンダを備えており、シリンダを伸縮させることで上述したスリップ角、キャンバ角及びスライドフレーム4の位置を調整できるようになっている。
ところで、上述のようなタイヤ試験装置1には、スピンドルシャフト6の回転状態を測定することでタイヤTの回転位相を計測するロータリエンコーダなどの回転計測器22が一般に設けられる。特に、本発明のタイヤ試験装置1のようにスピンドルシャフト6の後端側に電動モータ12などの駆動機構が設けられている場合には、スピンドルシャフト6の後端にカップリングを取り付けできないため、回転計測器22の軸心周りとスピンドルシャフト6の軸心周りとの間に無端状の回転伝達ベルト23を架け渡してスピンドルシャフト6の回転を回転計測器22に伝達する方法が採用される。
ところが、加工や組立時の誤差が原因となって、スピンドルシャフト6の外周には回転中には多少の振れが発生する。このように振れながら回転するスピンドルシャフト6に対して、図5(a)に示すように回転伝達ベルト23を架け渡すと、回転伝達ベルト23にもスピンドルシャフト6の振れの影響が加わって回転伝達ベルト23のテンションが変動することになる。例えば、回転伝達ベルト23のテンションが30kgf程度の場合、ここにスピンドルシャフト6の振れの影響が加わると図4(a)に示すように回転伝達ベルト23のテンションに±3kgf程度の変動が生じる。勿論、この変動の大きさは、スピンドルの振れの大きさや等しいベルトのバネ乗数の大きさに応じて変化する。この変動力が誤差として力成分計測器15に加わってタイヤ特性の計測精度を低下せしめる虞がある。
そこで、本発明のタイヤ試験装置1では、スピンドルシャフト6の回転を回転計測器22に伝達する回転伝達ベルト23だけでなく、スピンドルシャフト6の回転をその外部に伝達するつりあいベルト24が設けられる。このつりあいベルト24は、例えば回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる力と全く逆の方向に同じ大きさの力を発揮させるための無端状のベルトであり、図4(b)に示すようにスピンドルシャフト6に対して回転伝達ベルト23からの変動力とは逆位相に30kgf±3kgf程度の力の変動を起こすものである。それゆえ、回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる変動力は、つりあいベルト24からスピンドルシャフト6に加わる逆位相の変動力によって相殺され、図4(c)に示すように力成分計測器15で計測される力成分には力成分の変動が生じなくなり、誤差なくタイヤ特性を計測できるようになる。
具体的には、回転伝達ベルト23は、スピンドルシャフト6に対してその軸心周りに設けられたプーリ(後述するシャフト側プーリ25)と、このプーリの側方(図5(b)の例では左側方)の定位置に離れて在る軸心周りに設けられる回転体の一種であるプーリ(後述する左タイミングプーリ26L)との間に架け渡されているため、回転伝達ベルト23に加わるテンションに応じてスピンドルシャフト6には力Fが加わる。それゆえ、この回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる力を演算での数値補正によらず予め打ち消すためには、つりあいベルト24でスピンドルシャフト6の回転をその外部の回転体へ伝達するようにして、つりあいベルト24からスピンドルシャフト6に回転伝達ベルト23と全く同じ強さの力Fを正反対の向きで加えておくようにすればよい。
このようなつりあいベルト24として最も簡単なものは、図5(b)に示す第1実施形態のように回転伝達ベルト23と全く同じベルトをつりあいベルト24として用意し、このようなつりあいベルト24を、スピンドルシャフト6の軸方向から見てスピンドルシャフト6を挟んで回転伝達ベルト23の反対側に設けたものである。
次に、第1実施形態の回転伝達ベルト23、つりあいベルト24及びこれらのベルトを架け渡すプーリ(回転体)の構成や配置を以下に詳しく説明する。
図6〜図8に示すように、第1実施形態の回転伝達ベルト23及びつりあいベルト24は、いずれも鋼線、ガラス繊維またはアラミド繊維の心線を内部に備えた合成ゴムまたはポリウレタン製の無端ベルトであり、プーリに面する表面にはスピンドルシャフト6の回転を確実に伝達できるように歯(図示略)が形成されている。第1実施形態では、これらのベルトがスピンドルシャフト6の前後方向中途側に設けられたシャフト側プーリ25に架け渡されている。また、このスピンドルシャフト6の右側には回転体である右タイミングプーリ26Rが、また左側には回転体である左タイミングプーリ26Lがシャフト側プーリ25からそれぞれ距離をあけて定位置(位置固定的)に配備されており、左タイミングプーリ26Lには回転伝達ベルト23が、また右タイミングプーリ26Rにはつりあいベルト24がそれぞれ架け渡されている。
回転伝達ベルト23とつりあいベルト24とには、互いにバネ定数が等しいベルトが用いられる。つまり、これらのベルト23には、同じ剛性を備えた材料で形成されると共に互いのサイズも同じにされているベルト、具体的にはJIS K6372に規定される歯形寸法が同じ種類で、且つ同規格に規定される呼び長さ、呼び幅、歯数などが同じベルトが用いられる。例えば、同じメーカで製造された同じ種類のベルトを用いても、双方のベルトのバネ定数を等しくすることができる。
シャフト側プーリ25は、スピンドルハウジング11と電動モータ12との間のスピンドルシャフト6に取り付けられており、スピンドルシャフト6と一体に回転可能とされている。シャフト側プーリ25は、スピンドルシャフト6の軸心を回転中心とする略円筒状に形成されており、その外径はスピンドルシャフト6の外径より大きく形成されている。
そして、この円筒部分の外周面には周方向に亘って環状の溝が前後2箇所に近接して形成されている。これら前側の溝と後側の溝とは溝の深さ、溝の幅が互いに同じ大きさに形成されており、また溝底には上述したベルトの歯に対応した歯(図示略)が前側の溝と後側の溝とで同じ歯数だけ形成されている。これらの溝のうち、前側の溝には回転伝達ベルト23が、また後側の溝にはつりあいベルト24がそれぞれ架け渡されている。
それぞれが位置固定に設けられた回転体である左右タイミングプーリ26L、26Rは、周縁にベルトを掛け回す溝を備えた円盤状に形成されており、この溝にはシャフト側プーリ25と同様にベルトの歯に噛み合う歯(図示略)が形成されている。右タイミングプーリ26Rには上述のように回転伝達ベルト23の他端が架け渡されており、左タイミングプーリ26Lにはつりあいベルト24の他端が架け渡されている。左タイミングプーリ26Lは周縁の溝がシャフト側プーリ25の後側の溝と前後方向で同じ位置になる位置に配備されており、また右タイミングプーリ26Rは周縁の溝がシャフト側プーリ25の前側の溝と前後方向で同じ位置になる位置に配備されている。
これらの左右タイミングプーリ26L、26Rは、スピンドル支持体10の下面から下方に向かって垂直に伸びる左右一対のプーリ支持部材27L、27Rの下端側にそれぞれ回転自在に枢支されている。これらのプーリ支持部材27L、27Rのうち、右側のプーリ支持部材27Rにはプーリが回転自在となるように軸受けが組み込まれているとともに回転計測器22(ロータリエンコーダ)が内蔵されており、この回転計測器22で右タイミングプーリ26Rの回転位相、言い替えればスピンドルシャフト6を介して伝達されたタイヤTの回転位相を計測できるようになっている。なお、左側のプーリ支持部材27Lには回転計測器22が配備されておらず、プーリが回転自在となるように軸受けが組み込まれている。
これらのプーリ支持部材27L、27Rは、左右方向に変形する際の剛性が等しくなるようにスピンドルシャフト6の軸心に対して左右で対称な位置に対称な構造で設けられている。そして、その先端側には左タイミングプーリ26Lと右タイミングプーリ26Rとが左右で同じ高さとなるようにそれぞれ設けられており、左右タイミングプーリ26L、26Rも互いにスピンドルシャフト6の軸心に対して等しい距離に配備されている。
これらの左右タイミングプーリ26L、26Rには同じサイズや規格のプーリが用いられており、これらのプーリはスピンドルシャフト6の軸心から同じ距離で且つスピンドルシャフト6の軸心を挟んで対称な位置(言い換えると、スピンドルシャフト6の軸方向から見て、スピンドルシャフト6の軸心を中心とする互いに回転対称な位置関係)に設けられている。具体的には、左右タイミングプーリ26L、26Rには、JIS K6372に規定される歯形寸法が同じ種類のベルトに対応したプーリであって、ピッチ円直径(外径)とプーリ歯数とが全く同じプーリが用いられる。
このように回転伝達ベルト23とつりあいベルト24とに互いに構成する材料やサイズが等しいベルト(すなわちバネ定数を等しくしたベルト)を用い、これらのベルトをスピンドルシャフト6の軸心を挟んで互いに対称な位置に配備される左右タイミングプーリ26L、26R(回転体)に好ましくは等しい張り具合でそれぞれ架け渡せば、回転伝達ベルト23及びこのベルトを支持する右タイミングプーリ26Rや右側のプーリ支持部材27Rが全体として発揮するバネ定数と、つりあいベルト24及びこのベルトを支持する左タイミングプーリ26Lや左側のプーリ支持部材27Lが全体として発揮するバネ定数とが等しくなる。そのため、スピンドルシャフト6が例えば回転伝達ベルト23側(右側)に振れた場合には、回転伝達ベルト23がスピンドルシャフト6を引っ張る力が減少し、反対につりあいベルト24がスピンドルシャフト6を引っ張る力が増加する。つまり、スピンドルシャフト6の振れによる変動力を相殺することになる。それゆえ、回転伝達ベルト23の反対側につりあいベルト24を配備すれば、スピンドルシャフト6の振れによる力成分への影響をなくすことができ、力成分計測器15でタイヤTの力成分を正確に計測することが可能となる。
なお、ベルトは、スピンドルシャフト6の軸心周りと回転体の軸心周りとの間に、その製品種類に応じた所要の張り具合となるように架け渡される。
「第2実施形態」
また、回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる力の変動分を相殺するようなつりあいベルト24は一つとは限らない。例えば、複数のつりあいベルト24の合力が回転伝達ベルト23からプーリに加わる力Fと等しくなるような位置関係に各つりあいベルトが配置されている場合にもベルトからスピンドルシャフト6に加わる力の変動分を相殺することができるからである。
例えば、図5(c)に示す第2実施形態のタイヤ試験装置1では、第1実施形態の場合と同じように回転伝達ベルト23とバネ定数が全く同じつりあいベルト24、言い替えれば回転伝達ベルト23と同剛性の材料から形成された同サイズのベルトを用いている。第2実施形態が第1実施形態と異なっている点は、つりあいベルト24の本数が2本用意され、これらのベルトが、スピンドルシャフト6の軸方向から見て、スピンドルシャフト6の軸心を中心として回転伝達ベルト23とは回転対称な位置(スピンドルシャフト6の軸方向から見て、120°回転対称な位置)に配備されている点である。また、第2実施形態では、位置固定に設けられる回転体として同じピッチ円直径(外径)及びプーリ歯数に形成されたタイミングプーリが3つ用いられており、つりあいベルト24を架け渡す2つのプーリと回転伝達ベルト23を架け渡すプーリとがスピンドルシャフト6の軸心を重心(回転中心)とする正三角形の頂点に配備される(言い換えれば、スピンドルシャフト6の軸方向から見て、スピンドルシャフト6の軸心を中心として回転伝達ベルト23と2本のつりあいベルト24とが120°に位相差で回転対称となる)ように配置されている。
このような場合でも、それぞれのつりあいベルト24からスピンドルシャフト6に対して加わる力F1及び力F2の合力F’の変動分が回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる力Fの変動分と釣り合うため、力成分計測器15でスピンドルシャフト6の振れに起因する誤差分の力成分が検出されなくなり、力成分計測器15でタイヤTからの力成分を正確に計測することが可能となる。
また、図5(d)に示す第3実施形態のタイヤ試験装置1では、回転伝達ベルト23と同剛性の材料から形成された同サイズのベルトを3本用意して、これらのつりあいベルト24と回転伝達ベルト23とがスピンドルシャフト6の軸心を中心として90°の位相差で回転対称な位置に配置しても、第2実施形態と同じように複数のつりあいベルト24からスピンドルシャフト6に加わる力の合力の変動分で、回転伝達ベルト23からスピンドルシャフト6に加わる力Fの変動分を相殺して、力成分計測器15で計測される力成分にこれらの力の変動分が誤差として加わらないようにすることもできる。また、この場合には、スピンドルシャフト6の上方に配備されたつりあいベルト24と下方に配備されたつりあいベルト24とで、スピンドルシャフト6に加わる上下方向の振れを抑制することも可能となり、力成分計測器15でタイヤTの力成分をより正確に計測することが可能となる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。
上記実施形態では、右側のプーリ支持部材27Rに回転計測器22が配備され、左側のプーリ支持部材27Lには回転計測器22が配備されていないものを例示した。しかし、回転計測器22は、右側あるいは左側のプーリ支持部材27Rあるいは27Lにのみ配備されていても良いし、左右両方のプーリ支持部材27L、27Rにそれぞれ配備されていても良い。
1 タイヤ試験装置
2 ベースフレーム
3 サイドフレーム
4 スライドフレーム
5 タイヤスピンドル
6 スピンドルシャフト
7 ガイドレール
8 レール走行部材
9 スピンドル回転軸
10 スピンドル支持体
11 スピンドルハウジング
12 電動モータ
13 ハウジングブラケット
14 軸穴
15 力成分計測器
16 路面
17 下部路面
18 上部路面
19 スリップ角調整手段
20 キャンバ角調整手段
21 スライドフレーム昇降手段
22 回転計測器
23 回転伝達ベルト
24 つりあいベルト
25 シャフト側プーリ
26L 左タイミングプーリ
26R 右タイミングプーリ
27L 左側のプーリ支持部材
27R 右側のプーリ支持部材
T タイヤ

Claims (5)

  1. タイヤを保持したスピンドルシャフトを回転自在に有するタイヤスピンドルと、前記タイヤに加わる力成分を測定する力成分計測器と、前記スピンドルシャフトの回転状態を測定する回転計測器と、前記スピンドルシャフトの回転を回転計測器に伝達する回転伝達ベルトとを備えたタイヤ試験装置であって、
    前記スピンドルシャフトの軸方向からみて、当該スピンドルシャフトの軸心を中心として前記回転伝達ベルトとは回転対称な位置に、前記回転伝達ベルトと同じバネ定数のつりあいベルトが、前記スピンドルシャフトの回転をその外部へ伝達するように前記スピンドルシャフトの周りに少なくとも1つ以上配備されていることを特徴とするタイヤ試験装置。
  2. 前記回転伝達ベルトは、前記回転計測器とスピンドルシャフトとの間に架け渡されており、
    前記つりあいベルトは、前記スピンドルシャフトの軸心を中心として前記回転計測器に対して回転対称な位置と、前記スピンドルシャフトの軸心との間に架け渡されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験装置。
  3. 前記つりあいベルトは、前記回転伝達ベルトと同じサイズのものが1つであることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ試験装置。
  4. 前記つりあいベルトは、前記回転計測器にスピンドルシャフトの回転を伝達しない構成とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ試験装置。
  5. タイヤを保持したスピンドルシャフトを回転自在に有するタイヤスピンドルと、前記タイヤに加わる力成分を測定する力成分計測器と、前記スピンドルシャフトの回転状態を測定する回転計測器と、前記回転計測器の入力軸とスピンドルシャフトとの間に架け渡されて当該スピンドルシャフトの回転を回転計測器に伝達する回転伝達ベルトとを備えたタイヤ試験装置であって、
    前記スピンドルシャフトの軸方向からみて、当該スピンドルシャフトの軸心を中心として前記回転伝達ベルトとは回転対称な位置に、少なくとも1つ以上のつりあいベルトが配備されており、
    前記回転伝達ベルトからスピンドルシャフトに加わる力の変動が、少なくとも1つ以上の前記つりあいベルトからスピンドルシャフトに加わる力の変動によって相殺されていることを特徴とするタイヤ試験装置。
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