JP4767808B2 - タイヤ試験機の精度検査方法 - Google Patents
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Description
そこで、タイヤの付替えに起因する計測ミスや作業者の疲労を軽減すべく、特許文献1においては、1本のタイヤに対して10回の計測を効率的に行うために、スピンドル軸に対してタイヤの取付角度を自動的に変えることができる装置構成が開示されている。
また、TFVを計測するために必要な高速ユニフォーミティ(高回転数試験)での計測精度を要求されるタイヤ試験機においては、TFVを計測するためのタイヤ回転数が規定されていないこと、タイヤの回転数とタイヤ試験機の固有振動数との共振関係を検証すること等を理由として10×10試験を複数の回転数下で行う必要がある。このため、1台のタイヤ試験機から得られる計測データは莫大となり、該データの処理にも多大な時間が割かれることとなって極めて効率が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、作業者の負担を軽減できると共にタイヤ試験機の実体的な精度を知り得ることができる新たなタイヤ試験機の精度検査方法を提供するようにしたものである。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、タイヤを装着可能なスピンドル軸と、該スピンドル軸と平行なドラム軸廻りに回転すると共にタイヤに押し付けられて該タイヤに荷重を付与するドラムと、前記タイヤにドラムを押し付けた状態で回転させることにより生じる変動荷重を計測する計測装置とを備えているタイヤ試験機の精度検査方法において、
前記タイヤに代えて、前記ドラムとは異なる回転半径と前記タイヤよりも高い真円度とを有すると共に、前記荷重を径方向に受ける場合にも前記真円度を維持可能な剛性を有するダミータイヤをスピンドル軸に装着し、該ダミータイヤをドラムからの荷重を与えた状態で回転させることにより生じる変動荷重を前記計測装置により計測することを特徴としている。
また、タイヤの回転数と当該タイヤ試験機の固有振動数との共振関係を検査するために、高速ユニフォーミティ試験を複数の回転数下で行う場合にも、各試験を1回行うだけで該検査を行うことができ、作業時間の短縮化が図られる。
実際上、ドラムにダミータイヤを接触させて計測される変動荷重には、タイヤ試験機に起因する変動荷重に加えて、ダミータイヤをドラムに直接的に接触させることに起因した接触変動荷重が計測されることとなる。該接触変動荷重は、ダミータイヤの半径変動にダミータイヤとドラムの接触部間の剛性を乗じたものに相当し、タイヤ試験機自体の精度検査においては無視されるべきものである。
これにより、ダミータイヤとドラム間の接触剛性の低減を図ることができ、ダミータイヤの半径変動に起因した接触変動荷重を極力低減することができるのである。
また、一般的に、タイヤ試験機の計測装置は、スピンドル軸に取り付けられた回転体(例えばタイヤ等)を回転させることにより発生する変動荷重を計測し、その中から該回転体の回転数成分及び高調波成分を周波数分析により抽出する構成を有している。
したがって、本願発明においては、緩衝体をダミータイヤとは異なる周期で回転させることとし、これによって該緩衝体に起因する変動荷重をダミータイヤとは異なる回転数成分に現出させ、該変動荷重がダミータイヤの回転数成分に現れて該変動荷重とダミータイヤに起因する変動荷重が合成されてしまうことを防止しているのである。
これによって、緩衝体をダミータイヤとドラムの間に容易に配備することができ、しかも、該緩衝体をダミータイヤとは異なる周期で回転させることができるのである。
また、前記緩衝体は、前記スピンドル軸と平行な回転軸に枢支され、該回転軸廻りに前記ダミータイヤとは異なる回転半径を有してダミータイヤとは異なる周期で回転する回転体状に形成されており、
前記緩衝体を前記ダミータイヤとドラムに挟んだ状態でこれらダミータイヤとドラムと共に回転させることが好ましい。
また、緩衝体として例えばタイヤ等を代用することができ、極めて容易にダミータイヤとドラムとの間に緩衝体を配備することができるばかりでなく、緩衝体の交換も容易に行うことができる。
また、前記計測装置は、前記スピンドル軸で前記変動荷重を計測するものであり、
前記ダミータイヤは、前記スピンドル軸に支持される回転中心から径外方向となる1又は複数の位置におもりを取付け可能なおもり取付部を備え、
該おもり取付部におもりを取り付け又は取り外してダミータイヤの重心を回転中心からずらした状態でダミータイヤを回転させ、前記計測装置によりスピンドル側で変動荷重を計測することが好ましい。
ここで、アンバランス力は、スピンドル軸を支持するロードセルに作用すると共に、ダミータイヤに接触する緩衝体にも作用する。ロードセルの剛性が緩衝体の剛性よりも著しく大きいため、ロードセルには殆ど全てのアンバランス力が作用する。
また、前記計測装置は、前記スピンドル軸側で前記変動荷重を計測するものであり、
前記緩衝体は、前記ダミータイヤに当接した状態で前記スピンドル軸と平行な回転軸廻りに回転するロールと、該ロールをダミータイヤに弾性的に押しつけ且つ支持する弾性支持装置とを備え、
該ロールをドラム側からダミータイヤに向けて当接させた状態でダミータイヤを回転させ、前記計測装置によりスピンドル側で変動荷重を計測することが好ましい。
また、前記ロールは、前記回転軸の軸方向に移動可能に支持されていることが好ましい。
これによれば、スピンドル軸とドラム軸の僅かな平行度の誤差によりダミータイヤに対してドラムが僅かに傾いた状態でこれらダミータイヤとドラムが回転する場合にも、緩衝体が回転軸の軸方向に移動することにより、この様な軸の振れに伴うドラムの回転のずれに追従することができるのである。これにより、半径変動が緩衝体によって良好に吸収されて変動荷重の発生が抑制されることとなり、より精度の高い検査を行うことができる。
該おもり取付部におもりを取付け又は取り外してダミータイヤの重心を回転中心からずらした状態でダミータイヤを回転させることが好ましい。
さらに、好ましくは、本発明のタイヤ試験機の精度検査方法は、タイヤを装着可能なスピンドル軸と、該スピンドル軸と平行なドラム軸廻りに回転すると共にタイヤに押し付けられて該タイヤに荷重を付与するドラムと、前記タイヤにドラムを押し付けた状態で回転させることにより生じる変動荷重を計測する計測装置とを備えていて、前記タイヤに代えて、前記ドラムとは異なる回転半径と前記タイヤよりも高い真円度とを有すると共に、前記荷重を径方向に受ける場合にも前記真円度を維持可能な剛性を有するダミータイヤをスピンドル軸に装着し、該ダミータイヤをドラムからの荷重を与えた状態で回転させることにより生じる変動荷重を前記計測装置により計測するものであって、前記ダミータイヤとドラムとの間に、前記ダミータイヤよりも低剛性とする緩衝体を介在させた上で、当該ダミータイヤを回転させるとよい。
[第1実施形態]
図1に示す如く、本実施の形態のタイヤ試験機1は、タイヤTを装着可能なタイヤ転動装置2と、該タイヤ転動装置2の側方に配備されたドラム装置3と、これらタイヤ転動装置2及びドラム装置3を制御すると共に該両装置2、3から得られるデータを処理する処理制御装置4とを備えている。
タイヤ転動装置2は、上下方向に延びるスピンドル軸11と、該スピンドル軸11を回転自在に支持する支持体12とを備えている。該スピンドル軸11の上端部には、前記タイヤTを装着するためのリム13を配備可能であり、該リム13にタイヤTを装着することにより、タイヤ転動装置2にタイヤTを配備することができる。
また、スピンドル軸11は、上端部を軸受ハウジング18から突出させた状態で該軸受ハウジング18に収容されている。また、スピンドル軸11は、その軸心を軸受けハウジング18の軸心に一致させた状態で上下一対のベアリングを介して該軸受ハウジング18に支持されている。
該駆動装置45としては公知のものが採用されており、例えば、ドラム軸43の一方の端部に配備されたプーリと、フレーム44の端面に装着された駆動モータと、該駆動モータの軸に装着されたプーリと、これら一対のプーリに巻き掛けられたVベルト等により構成されている。
該計測装置52は、タイヤ転動装置2に配備されてタイヤTに作用する各変動荷重(RFV、LFV、TFV)を測定する測定器53と、タイヤの回転数を計測する回転数計測手段(図示省略)と、測定器53及び回転数計測手段に接続されてタイヤTの回転時に発生する変動荷重を算出する算出手段54とを備えている。
測定器53は、タイヤ転動装置2のハウジング17と軸受ハウジング18の間に配備された複数のロードセル55と、該複数のロードセル55に接続されて該複数のロードセル55からの信号を増幅するロードセルアンプ56とを備えている。
また、軸受ハウジング18の上端部に、該軸受ハウジング18の径外方向に突出してハウジング17の上端部と重なり合う鍔部を形成し、該鍔部とハウジング17の上端部の間に複数のロードセル55を上述の如く配備する構成を採用することも可能である。
複数のロードセル55からの信号は、ロードセルアンプ56に送られて増幅される。該信号は、タイヤTの変動荷重についての直流成分と変動成分が含むものであって、ロードセルアンプ56内又は別個に設けられたハイパスフィルタを通過することにより直流成分と変動成分とに分離され、算出手段54に送られる。
図2(a)及び(b)には、計測器53から得られた変動荷重をFFT変換した結果が示されており、横軸が周波数、縦軸が変動荷重の大きさを示している。
図2(a)に示す如く、タイヤTとドラム42の回転周期の比が十分に異なるものであれば、タイヤTの回転数成分における変動荷重(B1〜B3)とドラム42の回転数成分における変動荷重(A1〜A5)とが十分に離れる。これにより、タイヤTの各周波数成分での変動荷重と他の変動荷重とを容易に判別し、該タイヤTの各周波数成分での変動荷重のみを抽出することができる。
したがって、タイヤTとドラム42の回転数の倍次成分が分析対象倍次成分以下で最小公倍数の関係とならないようにこれらタイヤTの径とドラム42の径を設定する必要があり、本実施形態においては、タイヤTとドラム42の径の比を例えば11:17としている。
また、処理制御装置4には、外部入力手段57が接続されている。
本発明の検査方法に係るタイヤ試験機1は以上の構成からなるものである。
該タイヤ試験機1を用いたタイヤTの試験においては、スピンドル軸11のリム13にタイヤTを装着し、ドラム装置3をタイヤ転動装置2に近接させてドラム42の代用路面体41をタイヤTのトレッド面に押し付けることによりドラム42からタイヤTに向けて荷重を付与し、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態でドラム42を回転させることによりタイヤTを回転させ、これにより発生する変動荷重が計測装置52により計測される。
また、計測装置52は、試験時の荷重変動を検出してそれを計測するものであるため、
計測される変動荷重には、タイヤTの回転による変動荷重だけでなく、該変動荷重にタイヤ試験機1に起因する変動荷重が含まれて計測される。
かかる点に鑑みれば、変動荷重のデータのばらつきは、タイヤ試験機1に起因する変動荷重が計測される変動荷重に含まれることにより発生することが考えられる。タイヤ試験機1に起因する変動荷重の原因としては、装置内の機械的な誤差や電気的な誤差が挙げられる。機械的な誤差は、スピンドル軸11の精度不良やスピンドル軸11を支えるベアリングから発生する荷重や、タイヤTの回転数やその倍次成分がタイヤ試験機1の固有振動数と近接した場合に発生する振動(荷重)によるものと考えられる。また、電気的な誤差は、変動荷重を計測するロードセル55の計測精度や信号線に混入する電気ノイズなどの影響が考えられる。これらの誤差は試験の実施状況等により微妙に変化し、定量化することが困難である。また、これらタイヤ試験機1に不可避的に内在する誤差を完全に排除することは極めて困難である。
先ず、タイヤTに代えてダミータイヤ60をスピンドル軸11に装着する。
ここで、ダミータイヤ60は、ドラム42とは異なる回転半径を有する円形に形成されており、スピンドル軸11を内嵌する支持筒部61と、ドラム42に接触する環状の外周壁部62と、支持筒部61と外周壁部62の上端部を連結する円盤状の上面部63とを備えている。また、ダミータイヤ60は、タイヤTよりも高い真円度を有すると共に、ドラム42からの荷重を径方向に受ける場合にも当該真円度を維持可能な剛性を有する。
また、本実施形態においては、ダミータイヤ60とドラム42の径の比を異なるもの(例えば、11:17)としている。これにより、ドラム42とダミータイヤ60の回転周期が同一又は近接することが回避されると共に、これらの回転数の倍次成分が分析対象倍次成分以下で最小公倍数の関係にならない様に設定されている。これにより、ダミータイヤ60の回転数成分及びその高調波成分のみを抽出する際に、ドラム42の真円度などの不均一性により発生する変動荷重は除去される。
そして、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態でドラム42を回転させることによりタイヤTを回転させ、発生する変動荷重を処理制御装置により計測する。その後、該試験を終了し、得られた計測値からタイヤ試験機1の精度を判断することにより、当該タイヤ試験機1の検査が完了する。
ここで、ダミータイヤ60は真円度を維持した状態で回転するため、理論的には試験中にダミータイヤ60に起因する変動荷重が発生することはなく、これによって、ダミータイヤ60の回転数成分上には、タイヤ試験機1に起因する変動荷重が計測されることとなる。これによってタイヤ試験機1に起因する変動荷重が実体的に把握されることとなる。
[第2実施形態]
本実施形態においては、タイヤ試験機1の精度の検査を行うための構成が上記第1実施形態とは異なるが、タイヤ試験機1の構成やダミータイヤ60の構成は上記第1実施形態と同じであるので、これらの構成は上記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
ドラム42にダミータイヤ60を接触させて計測される変動荷重には、タイヤ試験機1に起因する変動荷重に加えて、ダミータイヤ60をドラム42に直接的に接触させることに起因した接触変動荷重が計測されることとなる。該接触変動荷重は、ダミータイヤ60の半径変動にダミータイヤ60とドラム42の接触部間の剛性を乗じたものに相当し、タイヤ試験機1自体の精度検査においては無視されるべきものである。なお、接触剛性は、ドラム42の剛性とドラム42に接触するダミータイヤ60の両者の剛性に基づいて得られる。
また、完全に真円であるダミータイヤ60を製造することは実際上極めて困難であり、そのようなダミータイヤを製造した場合であっても、該ダミータイヤ60がスピンドル軸11に僅かに芯ずれした状態で取り付けられてしまうことも考えられる。
本実施形態は、図3に示す如く、タイヤ試験機1の試験を行うに際し、ダミータイヤ60とドラム42との間に、少なくともダミータイヤ60とは異なる周期で回転し且つダミータイヤ60との接触部位をダミータイヤ60よりも低剛性とする緩衝体70を介在させることとしている。
本実施形態によれば、ドラム42とダミータイヤ60の間に緩衝体70が介在することにより、ドラム42にダミータイヤ60を直接的に接触させることにより生じていた接触剛性が低減され、ダミータイヤ60の半径変動により発生する荷重が小さくなる。これによって、ダミータイヤ60をドラム42に直接的に接触させることによる変動荷重の発生が抑制されることとなる。
なお、本実施形態においても、ロードセル55をドラム装置3に配備することによりドラム軸43側で変動荷重を計測する構成とすることも可能である。
[第3実施形態]
本実施形態においては、緩衝体70の構成が上記第2実施形態とは異なるが、タイヤ試験機1の構成やダミータイヤ60の構成は上記第2実施形態、即ち第1実施形態と同じであるので、緩衝体70の構成についてのみ説明し、他の構成は上記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
なお、ダミータイヤ60、緩衝体70、ドラム72の回転数の倍次成分を分析対象倍次成分以下で最小公倍数の関係としないことが好ましく、本実施形態においては、これらの比を11:9:17に設定している。
回転軸71の軸心は、スピンドル軸11の軸心とドラム軸43の軸心を含む平面上を上下方向に延びており、回転軸71の下端部に緩衝体70が枢支されると共に、上端部が前記平面に垂直な揺動軸74廻りに枢支されている。これにより、緩衝体70は、揺動軸74廻りに揺動自在となる。
本実施形態によりタイヤ試験機1の試験を行う場合には、先ず、緩衝体70をダミータイヤ60とドラム42に配備すると共に、これらダミータイヤ60とドラム42に接触させる。
そして、この状態でドラム42からダミータイヤ60に荷重を付与し、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態でドラム42を回転させることによりダミータイヤ60を回転させる。そして、ダミータイヤ60の回転時に発生する変動荷重を計測装置52により計測するのである。
また、ダミータイヤ60に接触し且つ該ダミータイヤ60よりも接触剛性の低い部位が緩衝体70の径方向に十分に厚く形成され、これによってダミータイヤ60と緩衝体70の接触剛性がより低減されることとなる。
また、本実施の形態によれば、スピンドル軸11とドラム軸43の僅かな平行度の誤差によりダミータイヤ60に対してドラム42が僅かに傾いた状態でこれらダミータイヤ60とドラム42が回転してしまう場合にも、緩衝体70が揺動軸74廻りに揺動することにより、ドラム42の異常回転に追従可能となる。これにより、スピンドル軸11とドラム軸43の僅かな平行度の誤差に起因する半径変動が緩衝体70によって良好に吸収されて変動荷重の発生が抑制されることとなり、より精度の高い検査が行われることとなる。
[第4実施形態]
本実施形態においては、緩衝体70の構成が上記第2実施形態とは異なるが、タイヤ試験機1の構成やダミータイヤ60の構成は上記第2実施形態、即ち第1実施形態と同じであるので、緩衝体70の構成についてのみ説明し、他の構成は上記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
なお、回転軸71aの軸心は、スピンドル軸11の軸心とドラム42の軸心を含む平面上に位置している。
該弾性支持装置75は、静止状態のドラム42に当接するシリンダチューブ76と、該シリンダチューブ76に収容されてロール75aの回転軸71aの両端を支持するピストンロッド77と、ピストンロッド77の基端部とシリンダチューブ76によって形成される部屋Rに空気を圧送/排出可能なポンプ78とを備えている。部屋Rに空気が充填されることにより、シリンダチューブ76とピストンロッド77とはエアシリンダとして機能し、ピストンロッド77をシリンダチューブ76に押し込む外力の付与又は除去により、該エアシリンダは収縮又は伸長することとなる。
なお、本実施形態においては、後述の如くドラム42を作動させないため、ロードセル55はタイヤ転動装置2に配備してスピンドル軸11側で変動荷重を計測する構成とし、ドラム軸43側にロードセル55を配備する構成とはしない。
本実施形態により試験を行うには、先ず、ロール75aをタイヤに接触させると共にシリンダチューブ76をドラム42に当接させ、ポンプ78により部屋Rに空気を充填する。次に、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を調整することにより、緩衝体70を介してダミータイヤ60にドラム42からの荷重を付与する。そして、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態で回転装置80を作動させることによりダミータイヤ60を回転させる。そして、発生する変動荷重を計測装置52により計測するのである。
[第5実施形態]
本実施形態においては、緩衝体70、特に弾性支持装置75の構成が上記第4実施形態とは異なるが、他の構成は上記第4実施形態、即ち第1実施形態と同じであるので、弾性支持装置75の構成についてのみ説明し、他の構成は上記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
該弾性支持装置75によれば、ロール75aは支持部材85を介してエアバネ85aに支持される。これによって該ロール75aは、軸心に垂直な方向に移動可能となっている。また、該ロール75aの移動は移動装置87によって案内されているのである。
本実施の形態は以上の構成からなる。
本実施形態により試験を行うには、先ず、弾性支持装置のエアバネ85aをドラム42に当接させると共にロール75aをダミータイヤ60に当接させた状態でスピンドル軸11とドラム軸43の間隔を調整し、緩衝体70を介してダミータイヤ60にドラム42からの荷重を付与する。そして、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態で回転装置86を作動させることによりタイヤTを回転させる。そして、発生する変動荷重を計測装置52により計測するのである。
[第6実施形態]
本実施形態においては、ダミータイヤ60の構成が第2の実施形態とは異なるが、他の構成は同じであるので、ダミータイヤ60の構成についてのみ説明し、他の構成は第2実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
該おもり取付部65は、ダミータイヤ60の径方向に複数個(本実施の形態においては3個)のねじ穴66を開設することにより形成されている。隣り合うねじ穴66の間隔は互いに等間隔であることが好ましい。また、隣り合うおもり取付部65の間隔も等間隔であることが好ましく、本実施形態においては上面部63に8つのおもり取付部65が設けられている。
本実施の形態は以上の構成からなる。
本実施形態により試験を行うには、先ず、ダミータイヤ60のおもり取付部65におもり67を取り付ける。そして、ドラム42を緩衝体70を介してダミータイヤ60に押し付けることによりダミータイヤ60に荷重を付与する。次に、スピンドル軸11とドラム軸43の間隔を一定に保持した状態で駆動装置45を作動させることによりタイヤTを回転させる。そして、発生する変動荷重を計測装置52により計測する。
また、おもり取付部65によりおもり67の位置が定められるため、該おもり67によって重心が偏心した状態となったダミータイヤ60のアンバランス力を予め算出することにより既知とすることができる。
なお、本実施形態においては、全てのねじ穴66におもり67を取り付け、その中の複数のおもり67を取り外すことによりダミータイヤ60の重心を回転中心からずらすことも可能である。また、本実施形態のダミータイヤ60は、第2実施形態はもちろんのこと、第3〜第5の実施形態においても採用することができる。
2 タイヤ転動装置
3 ドラム装置
4 処理制御装置
11 スピンドル軸
42 ドラム
45 駆動装置
52 計測装置
53 測定器
54 算出手段
60 ダミータイヤ
65 おもり取付部
67 おもり
70 緩衝体
71 回転軸
71a 回転軸
75 弾性支持装置
75a ロール
T タイヤ
Claims (7)
- タイヤを装着可能なスピンドル軸と、該スピンドル軸と平行なドラム軸廻りに回転すると共にタイヤに押し付けられて該タイヤに荷重を付与するドラムと、前記タイヤにドラムを押し付けた状態で回転させることにより生じる変動荷重を計測する計測装置とを備えているタイヤ試験機の精度検査方法において、
前記タイヤに代えて、前記ドラムとは異なる回転半径と前記タイヤよりも高い真円度とを有すると共に、前記荷重を径方向に受ける場合にも前記真円度を維持可能な剛性を有するダミータイヤをスピンドル軸に装着し、該ダミータイヤをドラムからの荷重を与えた状態で回転させることにより生じる変動荷重を前記計測装置により計測するものであって、
前記ダミータイヤとドラムとの間に、前記ダミータイヤよりも低剛性とする緩衝体を介在させた上で、当該ダミータイヤを回転させることを特徴とするタイヤ試験機の精度検査方法。 - 前記緩衝体を、前記ドラムの周囲に巻装して前記ドラムと共に回転させることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機の精度検査方法。
- 前記緩衝体は、前記スピンドル軸と平行な回転軸に枢支され、該回転軸廻りに前記ダミータイヤとは異なる回転半径を有してダミータイヤとは異なる周期で回転する回転体状に形成されており、
前記緩衝体を前記ダミータイヤとドラムに挟んだ状態でこれらダミータイヤとドラムと共に回転させることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機の精度検査方法。 - 前記計測装置は、前記スピンドル軸で前記変動荷重を計測するものであり、
前記ダミータイヤは、前記スピンドル軸に支持される回転中心から径外方向となる1又は複数の位置におもりを取付け可能なおもり取付部を備え、
該おもり取付部におもりを取り付け又は取り外してダミータイヤの重心を回転中心からずらした状態でダミータイヤを回転させ、前記計測装置によりスピンドル側で変動荷重を計測することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のタイヤ試験機の精度検査方法。 - 前記計測装置は、前記スピンドル軸側で前記変動荷重を計測するものであり、
前記緩衝体は、前記ダミータイヤに当接した状態で前記スピンドル軸と平行な回転軸廻りに回転するロールと、該ロールをダミータイヤに弾性的に押しつけ且つ支持する弾性支持装置とを備え、
該ロールをドラム側からダミータイヤに向けて当接させた状態でダミータイヤを回転させ、前記計測装置によりスピンドル側で変動荷重を計測することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機の精度検査方法。 - 前記ロールは、前記回転軸の軸方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ試験機の精度検査方法。
- 前記ダミータイヤは、前記スピンドル軸に支持される回転中心から径外方向となる1又は複数の位置におもりを取付け可能なおもり取付部を備え、
該おもり取付部におもりを取付け又は取り外してダミータイヤの重心を回転中心からずらした状態でダミータイヤを回転させることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のタイヤ試験機の精度検査方法。
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