JP2011073047A - 積層鉄心の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークからの鉄心片の打ち抜き時に、積層状態の鉄心片が湾曲するのを抑制することができて、製品精度を高めることができる積層鉄心の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】ダイ13とパンチ15とにより、ワークWから鉄心片Waを打ち抜き、その鉄心片Waを側圧リング14内における側圧下で積層して、積層鉄心を構成する。この場合、ワークWからの鉄心片Waの打ち抜きごとに、側圧リング14内の積層状態の鉄心片Waを押し上げて、上端の鉄心片Wa1の上面をダイ13の上面と同一平面上に位置させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、鋼板よりなるワークから所定形状の鉄心片を打ち抜き、その打ち抜かれた鉄心片を順に積層するようにした積層鉄心の製造方法及び製造装置に関するものである。
従来、この種の積層鉄心の製造装置は、以下のように構成されている。すなわち、図6に示すように、ダイ41の上方にパンチ42がダイ41と同一軸線上おいて移動可能に対向配置されている。ダイ41の下部には側圧リング43が同一軸線上において配置されている。そして、パンチ42が下降されることにより、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれ、その鉄心片Waは側圧リング43内において側圧が付与された下において積層されて、積層鉄心が製造される。
また、特許文献1に記載の従来構成においては、図7に示すように、ダイ41及び側圧リング43内に、打ち抜き後の鉄心片Waを積層状態に支持するための支持台44が設けられ、その支持台44はネジ機構(図示しない)により上下動される送りネジ45を介して昇降可能に配置されている。そして、図8に示すように、パンチ42が下降して(S1)、ダイ41とパンチ42とにより、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれる際に(S2)、支持台44は昇降動作することなく一定位置に静止される。打ち抜き終了後には、打ち抜かれた鉄心片Waの厚さ分だけ、支持台44が送りネジ45とともに下降される(S3)。このようにすることにより、特許文献1の構成においては、かしめ不良が回避されるとしている。
さらに、特許文献2に記載の従来構成においては、図9に示すように、側圧リング43の下方に、打ち抜き後の鉄心片Waを積層状態に支持するための支持プレート47が設けられ、この支持プレート47は、ガススプリング48を介して載置台49の上面に設けられている。この載置台49はネジ機構(図示しない)により上下動される送りネジ45の上端に設けられている。そして、図10に示すように、パンチ42が下降して(S11)、ダイ41とパンチ42とにより、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれる(S12)。打ち抜かれた鉄心片Waはダイ41及び側圧リング43内を押し下げられて前記支持プレート47上に積層される。そして、このとき、支持プレート47は前記ガススプリング48の弾性に抗して打ち抜かれた鉄心片Waの厚さ分だけ下降される。従ってガススプリング48は鉄心片Waの厚さ分だけ収縮される。同時に、センサ(図示しない)により支持プレート47の下降量が検出されて、打ち抜かれた鉄心片Waの板厚が算出される(S13)。その後、載置台49が検出された鉄心片Waの板厚分だけ下降され(S14)、ガススプリング48が打ち抜き前の状態に復元する。このため、特許文献2においては、打ち抜き前の状態において側圧リング43内の鉄心片Waに対してその下方からガススプリング48により常に同一の背圧が付与されて、充分なかしめ強度が得られるとしている。
特開2005−334893号公報 特開2006−26735号公報
この種の装置においては、図6に示すように、ワークWから打ち抜かれて押し下げられた鉄心片Waは、側圧リング43内の側圧による側圧リング43との摩擦抵抗により湾曲状態になる傾向がある。
この場合、特許文献1の従来技術においては、鉄心片Waの打ち抜き時に鉄心片Waを支持する支持台44が一定位置に静止されるが、鉄心片Waの積層位置はダイ41の開口から下方に位置する側圧リング43の内部の位置にある。従って、ダイ41の開口で打ち抜かれた鉄心片Waはダイ41や側圧リング43の内面に圧接されながらパンチによって押し下げられる。このため、鉄心片Waが図6のように湾曲状態になることを回避できない。
また、特許文献2の従来技術においては、所定枚数の鉄心片Waが打ち抜かれた後に、鉄心片Waを積層状態で支持する載置台49が鉄心片Waの1枚の厚さ分だけ下降され、打ち抜きが実行されるごとに、その下降が繰り返される。従って、鉄心片Waに対してガススプリング48により常に同一の背圧が付与されたとしても、ダイ41及び側圧リング43の内部を通って押し下げられた鉄心片Waは側圧リング43内の同一位置で積み上げられるのみである。このため、鉄心片Waは前記図6のように湾曲状態になるおそれが多分にある。
しかも、特許文献1及び特許文献2において、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれる前の状態では、積層状態の鉄心片Waの上面がダイ41の上面の下方に位置しているため、ワークWと積層状態の鉄心片Waの上面との間に隙間が形成される。このため、パンチ42による打ち抜きに際して、ワークWがダイ41の開口内に落ち込むように変形された後に打ち抜きが実行される。このため、鉄心片Waの外周に変形が生じて、その変形部が残留されるおそれがある。
以上のことから、特許文献1及び特許文献2に記載の技術によって製造された積層鉄心は、各鉄心片Wa間の密着状態が充分ではないばかりでなく、密着状態が不均一になり、鉄心片Wa間に隙間さえ生じる。このような積層鉄心は、均一かつ高い磁束密度を得ることができず、積層鉄心としての機能を充分に満足できないばかりでなく、鉄心片Wa間が分離してそれらの積層状態が崩壊し、積層鉄心をコイル巻き回等の次工程に送ることができなくなる。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、ワークからの鉄心片の打ち抜き時に、積層状態の鉄心片がダイ内における側圧により湾曲することを抑制することができて、高精度を有する積層鉄心のための製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、積層鉄心の製造方法に係る発明では、ダイとパンチとにより、ワークから鉄心片を打ち抜いて、その鉄心片をダイ内における側圧下で積層する積層鉄心の製造方法において、前記鉄心片の打ち抜きに先立ってダイ内の鉄心片を押し上げて、上端の鉄心片の上面をダイの上面と同一平面上に位置させることを特徴としている。
従って、この発明においては、ダイとパンチとにより、ワークから鉄心片が打ち抜かれるごとに、その鉄心片の打ち抜きに先立って、ダイ内の積層状態の鉄心片が押し上げられて、上端の鉄心片の上面がダイの上面と同一平面上に配置される。このため、ワークに対する下方からの負荷が常に等しくなるとともに、打ち抜き位置のワークの下面と積層された鉄心片との間に隙間が形成されることを回避できる。従って、鉄心片が湾曲状態になるのを抑制することができて、製品精度を高めることができる。
前記の発明において、パンチの打ち抜き動作により、打ち抜かれた鉄心片及び積層された鉄心片が弾性部材のバネ力に抗して押し下げられ、パンチの復帰にともなって前記弾性部材が鉄心片の板厚分後退するとともに、鉄心片が前記弾性部材のバネ力により押し上げられるようにすることが好ましい。
積層鉄心の製造装置に係る発明においては、ダイとパンチとにより、ワークから鉄心片を打ち抜いて、その鉄心片をダイ内における側圧下で積層するようにした積層鉄心の製造装置において、前記ダイ内の鉄心片に対して押し上げ力を付与する付与手段と、前記鉄心片の打ち抜きに先立って、ダイ内の上端の鉄心片の上面がワークの下面またはコアの上面と同一平面に位置するように、前記付与手段の動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
このようにすれば、前記発明と同様な作用を得ることができる。
前記の構成において、前記制御手段は、打ち抜かれた鉄心片の下降量を検出する検出手段と、検出された下降量から鉄心片の板厚を算出する算出手段とを備え、その算出手段の算出結果に従って積層された鉄心片の位置を下げることが好ましい。
以上のように、この発明によれば、ワークからの鉄心片の打ち抜きに際して、鉄心片がダイ内において湾曲することを抑制することができて、製品精度を高めることができるという効果を発揮する。
一実施形態の積層鉄心の製造装置を示す要部断面図。 図1の積層鉄心の製造装置の動作状態を示す要部断面図。 図2に続いて積層鉄心の製造装置の動作状態を示す要部断面図。 図2の鉄心片の打ち抜き時の状態を拡大して示す部分断面図。 実施形態の製造工程を示すフローチャート。 従来の製造方法における鉄心片の打ち抜き時の状態を示す部分断面図。 特許文献1の従来構成を示す模式図。 特許文献1の従来構成による製造工程を示す模式図。 特許文献2の従来構成を示す模式図。 特許文献2の従来構成による製造工程を示す模式図。
以下に、この発明を具体化した積層鉄心の製造装置の一実施形態を、図1〜図5の図面に従って説明する。
図1に示すように、帯状のワークWを支持するワーク支持台11には、平面円形状の透孔12が上下方向へ延びるように形成されている。その透孔12内には、円環状のダイ13及び円筒状の側圧リング14が同一軸線上において上下に隣接して嵌着されている。そして、このダイ13及び側圧リング14の嵌着状態で、ダイ13の上面がワーク支持台11の上面と同一平面上に位置されている。ダイ13の上方には、パンチ15がダイ13と同一軸線上において昇降可能に対向されている。
そして、ワーク支持台11上にワークWが支持された状態で、パンチ15がダイ13に向かって下降されることにより、図2に示すように、パンチ15とダイ13との間で、ワークWから所定形状の鉄心片Waが打ち抜かれる。また、打ち抜かれた鉄心片Waは、ダイ13内及びそのダイ13を介して側圧リング14内に押し下げられて積層される。このとき、鉄心片Waの外周面には、ダイ13及び側圧リング14の内周面から側圧が付与される。従って、ダイ13は側圧リングとしての機能を有する。そして、図3に2点鎖線で示すように、あらかじめ定められた枚数の鉄心片Waが積層されることによって、積層鉄心Cが構成される。
図1に示すように、前記ワーク支持台11の下方において、フレーム16には雌ネジ体17が固定位置においてブラケット18を介して垂直軸線の周りにおいて回転可能に支持されている。雌ネジ体17には、送りネジ19が螺合されている。従って、送りネジ19は垂直軸線上に位置し、雌ネジ体17の正逆回転によって昇降される。なお、送りネジ19と前記フレーム16との間には、送りネジ19の回転を阻止するための阻止構成(図示しない)が設けられている。送りネジ19の上端部には、ダイ13及び側圧リング14内の鉄心片Waに対して押し上げ力を付与するための付与手段としての付与機構20が設けられている。フレーム16には、付与機構20の動作を制御するための制御手段を構成する正逆回転可能なモータ21が支持されている。
そして、モータ21が正逆いずれかに回転されることにより、そのモータ軸21a上の駆動プーリ22、ベルト23及び雌ネジ体17の外周の被動プーリ24を介して雌ネジ体17が回転される。この回転により、送りネジ19が上下方向のいずれかに移動されて、付与機構20が上昇または下降される。
前記付与機構20においては、送りネジ19の上端部に支持枠25が取り付けられている。支持枠25上には、最下部の鉄心片Waの下面を受けて積層状態の鉄心片Wa全体を支持するための支持部材26が弾性部材としてのガススプリング27を介して支持されている。そして、図2に示すように、パンチ15がダイ13に向かって下降されて、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれたときには、鉄心片Waに対して上方からの押圧力が作用する。このとき、鉄心片Waを支持する支持部材26が、打ち抜かれた鉄心片Wa及び積層状態の鉄心片Waとともにガススプリング27の付勢力及び前記側圧に抗して下方位置に押し下げられる。
また、図1に示すように、パンチ15がダイ13から上方に離間して、鉄心片Waに対して上方からの押圧力が解放された状態においては、積層状態の鉄心片Waを支持する支持部材26が、ガススプリング27の上方への付勢力により上方位置に押し上げられる。
前記ガススプリング27の内部において、そのケーシング27aとロッド27bとの間には、ガススプリング27の収縮量(ロッド27bの下降量),すなわちワークWから打ち抜かれた鉄心片Wa及び積層状態の鉄心片Waの下降量を検出するための検出手段としてのセンサ28が組み込まれている。このセンサ28は、前記作動手段としてのモータ21とともに制御手段を構成している。そして、このセンサ28により検出された鉄心片Waの下降量が、同じく制御手段を構成する算出手段としての算出部29に対して出力される。この算出部29においては、検出された鉄心片Waの下降量から鉄心片Waの板厚分を減算する。そして、算出部29の算出結果が前記モータ21に出力されて、後述のようにモータ21の作動が制御される。
前記ワーク支持台11には、側圧リング14の下方において透孔12に連通する払い出し口30が形成されている。ワーク支持台11にはプッシャ31が透孔12の軸線と直交する方向へ移動可能に配置されている。そして、図3に鎖線で示すように、所定枚数の鉄心片Waが積層されて、所定厚さの積層鉄心Cが構成された後、プッシャ31が突出動作されることにより、積層鉄心Cが支持部材26上から払い出し口30内に払い出される。払い出された積層鉄心Cはコイル巻き回等の次工程に送られる。
次に、前記のように構成された積層鉄心の製造装置において、積層鉄心Cを製造する方法について説明する。
図1は、ワーク支持台11上にワークWが搬入支持された状態で、鉄心片Waの打ち抜き前の状態を示している。なお、この打ち抜き前の状態においては、図面には表さないが、ワークWはダイ13の上面からわずかに浮上している。この状態においては、支持部材26上に支持された積層状態の鉄心片Waのうちの最上部の鉄心片Waの上面がダイ13の上面と同一平面上に位置している。そして、この状態においては、ガススプリング27のバネ力と、それに抗する支持部材26及び鉄心片Waによる負荷とが等しくなって、前記の同一平面上の状態が維持される。この状態において、パンチ15がダイ13に向かって下降されると(図5のS1)、図2に示すように、パンチ15とダイ13とにより、ワークWから鉄心片Waが打ち抜かれる(S2)。そして、この場合、パンチ15はダイ13の上面から鉄心片Waの厚さ分を越えた下降量で下降する。このため、打ち抜かれた鉄心片Waは、支持部材26とともにガススプリング27の付勢力に抗してダイ13内及び側圧リング14内に押し下げられて、そのダイ13及び側圧リング14からの側圧の付与下において順に積層される。
このとき、ガススプリング27内のセンサ28により、そのガススプリング27のロッド27bの下降量が検出されて、その検出結果が算出部29に出力される。算出部29においては、検出された下降量から鉄心片Waの板厚が算出される。すなわち、パンチ15の下降ストロークは一定あり、言い換えれば、ダイ13の開口からのパンチ15の下降量は一定である。従って、ロッド27bの下降量は、パンチ15の前記開口からの下降量に鉄心片Waの板厚を加算した値となる。このため、ロッド27bの検出下降量からパンチ15の開口からの下降量を減算すれば、鉄心片Waの板厚が算出される。そして、この算出結果に基づいてモータ21が作動され、雌ネジ体17及び送りネジ19を介して付与機構20が1枚の鉄心片Waの板厚分だけ下降されるとともに、パンチ15が上昇復帰する(S3)。このようにすれば、ガススプリング27のバネ力により、支持部材26が上昇して、積層状態の鉄心片Wa全体が側圧付与下において上昇されるとともに、上端の鉄心片Wa1の上面がダイ13の上面と同一平面上に配置される。従って、鉄心片Waの打ち抜きによってその鉄心片Waが変形したとしても、側圧付与下においてガススプリング27のバネ力によって鉄心片Waが押し上げられることにより、変形が解消される。
このため、図3に示すように、鉄心片Waの打ち抜き後は、打ち抜き前の状態に比較して、支持部材26上の積層状態の鉄心片Waが1枚分増加されるが、最上部の鉄心片Wa1は依然としてダイ13の上面と同一平面に位置する。従って、打ち抜きに際してワークWが最上部の鉄心片Wa1に接触するため、鉄心片Wa1とワークWの下面との間に隙間が形成されることはなく、常に同一条件で打ち抜きが行われる。
この場合、上端の鉄心片Wa1の上面は、ダイ13の上面に対して、同一平面上の位置に正確に配置されることは必ずしも必要ではない。すなわち、鉄心片Wa1の上面は、ダイ13の上面と同一平面上の位置から、ダイ13の上面から上方にワークWの板厚分だけ隔てた位置までの範囲内であれば問題がない。つまり、この実施形態において、上端の鉄心片Wa1の上面がダイ13の上面と同一平面上に配置されることとは、前記の範囲内に配置されることを含む。
前記のように、ワークWからの鉄心片Waの打ち抜き及び積層が繰り返し行われて、図3に示すように、所定枚数の鉄心片Waが積層されることにより、積層鉄心Cが製造される。
そして、この実施形態においては、以下の効果を有する。
(1) 鉄心片Waの打ち抜き後に、ダイ13及び側圧リング14内の積層状態の鉄心片Waが押し上げられて、上端の鉄心片Wa1の上面がダイ13の上面と同一平面上に配置される。このため、鉄心片Waの打ち抜き時には、打ち抜き位置のワークWと最上部の鉄心片Wa1との間に隙間が形成されることはない。よって、打ち抜き直前にワークWの打ち抜き位置が変形することはなく、しかも打ち抜き時には、ワークWに対して常に等しい負荷が与えられるため、高精度な鉄心片Waを連続して打ち抜くことができる。
(2) 鉄心片Waの打ち抜き時に、ワークW及び鉄心片Waに対してガススプリング27による上向きのバネ力が作用するため、鉄心片Waに対して撓み等の変形を抑制できる。
(3) 鉄心片Waの打ち抜き後に、ダイ13及び側圧リング14内の積層状態の鉄心片Waがガススプリング27のバネ力により押し上げられる。このため、打ち抜きの際の押し下げによって鉄心片Waが仮に湾曲したとしても、その湾曲が押し上げによって矯正される。従って、鉄心片Waの湾曲を防止できて、鉄心片Waが相互に密着した高精度な積層鉄心を得ることができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態においては、打ち抜かれた鉄心片Waの板厚を算出するようにしたが、鉄心片Waの板厚を記憶部にあらかじめ記憶させておき、その記憶された板厚データに従って支持部材26及び積層された鉄心片Waの押し上げ量を決定すること。このように構成すれば、鉄心片Waの板厚の算出が不要になるため、センサ28も不要になる。
・ ガススプリング27に代えて、コイルスプリング等の他の弾性部材を用いること。
・ ダイ13を側圧リング14の下端位置まで下方に延長して、側圧リング14を設けないようにすること。
・ 前記実施形態において、付与機構20のガススプリング27を省略し、ワークWからの鉄心片Waの打ち抜き時に、モータ21の作動により積層された鉄心片Wa全体が鉄心片Waの板厚を越えた量だけ下方に移動されて、パンチ15の下降移動が許容されるようにすること。従って、この場合は、パンチ15の上昇にともなって、最上部の鉄心片Waの上面がダイ13の上面と同一平面になるように移動させる。このように構成すれば、ガススプリング27やセンサ28が不要になる。
11…ワーク支持台、13…ダイ、14…側圧リング、15…パンチ、17…ナット、19…送りネジ、20…付与手段としての付与機構、21…制御手段を構成するモータ、25…支持枠、26…支持部材、27…ガススプリング、28…制御手段を構成する検出手段としてのセンサ、29…制御手段を構成する算出手段としての算出部、W…ワーク、Wa…鉄心片、Wa1…上端の鉄心片、C…積層鉄心。

Claims (4)

  1. ダイとパンチとにより、ワークから鉄心片を打ち抜いて、その鉄心片をダイ内における側圧下で積層する積層鉄心の製造方法において、
    前記鉄心片の打ち抜きに先立ってダイ内の鉄心片を押し上げて、上端の鉄心片の上面をダイの上面と同一平面上に位置させることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  2. パンチの打ち抜き動作により、打ち抜かれた鉄心片及び積層された鉄心片が弾性部材のバネ力に抗して押し下げられ、パンチの復帰にともなって前記弾性部材が鉄心片の板厚分後退するとともに、鉄心片が前記弾性部材のバネ力により押し上げられることを特徴とする請求項1に記載の積層鉄心の製造方法。
  3. ダイとパンチとにより、ワークから鉄心片を打ち抜いて、その鉄心片をダイ内における側圧下で積層するようにした積層鉄心の製造装置において、
    前記ダイ内の鉄心片に対して押し上げ力を付与する付与手段と、
    前記鉄心片の打ち抜きに先立って、ダイ内の上端の鉄心片の上面がワークの下面またはコアの上面と同一平面に位置するように、前記付与手段の動作を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする積層鉄心の製造装置。
  4. 前記制御手段は、
    打ち抜かれた鉄心片の下降量を検出する検出手段と、検出された下降量から鉄心片の板厚を算出する算出手段とを備え、その算出手段の算出結果に従って積層された鉄心片の位置を下げることを特徴とする請求項3に記載の積層鉄心の製造装置。
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