JP2011071756A - 固体撮像素子及びその製造方法並びに撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像素子の各画素間のクロストークを抑制する。
【解決手段】半導体基板41の表面部のpウェル層に二次元アレイ状に配列形成された複数の画素42bと、画素42bと隣接する画素との間に設けられ前記pウェル層より高不純物濃度かつ深さ方向に多層a,b,cで構成される素子分離領域とを備える固体撮像素子であって、複数の画素が形成された撮像領域の中心に対して多層を構成する各層a,b,cが放射状にシフトして形成される。
【選択図】図6
【解決手段】半導体基板41の表面部のpウェル層に二次元アレイ状に配列形成された複数の画素42bと、画素42bと隣接する画素との間に設けられ前記pウェル層より高不純物濃度かつ深さ方向に多層a,b,cで構成される素子分離領域とを備える固体撮像素子であって、複数の画素が形成された撮像領域の中心に対して多層を構成する各層a,b,cが放射状にシフトして形成される。
【選択図】図6
Description
本発明は、CCD型やCMOS型等の固体撮像素子及びその製造方法並びにこの固体撮像素子を搭載した撮像装置に係り、特に、画素間のクロストークを抑制した構造を持つ固体撮像素子及びその製造方法並びに撮像装置に関する。
デジタルカメラ等に搭載されるCCD型やCMOS型等の固体撮像素子には、多数の光電変換素子(フォトダイオード:以下、画素ともいう。)が二次元アレイ状に形成され、撮影レンズを通して入射してくる被写体の光像が固体撮像素子の表面に結像する様になっている。
撮影レンズの光軸を通して入射してきた光は、固体撮像素子の表面中心に垂直に入射するが、固体撮像素子の周辺部に入射する光は、斜めになって入ってくる。このため、この斜め入射光を効率的に受光して受光量に応じた信号電荷を発生させるように、従来は、特許文献1に記載されている様に、半導体基板のpウェル層内に形成するn領域(pウェル層とn領域でフォトダイオードのpn接合が形成される。)を多層で構成し、深い箇所のn領域が撮像素子周辺部の方向にずれるように、即ち、斜め入射光に沿う方向にずれるようにスケーリングしている。
固体撮像素子に搭載される画素数は増加の一途を辿り、近年では1千万画素以上を搭載するのが普通になってきている。この様な多画素化が図られた固体撮像素子では、1画素1画素が微細化された結果、上記のn領域の受光面積が狭くなる。このため、n領域を深い位置まで形成して、少ない入射光量でも多くの信号電荷が得られるように量子効率が高められている。
しかしながら、画素の微細化が図られると、隣接画素のn領域との間の素子分離領域(pウェル層)の幅も狭くなってしまう。更に、この様な固体撮像素子に、特許文献1記載のスケーリングを適用すると、深い位置でずれたn領域が素子分離領域内に深く食い込み、素子分離性能を劣化させてしまうという問題が生じる。
素子分離性能の劣化は画素分離性能の悪化を意味し、画素間のクロストーク即ち隣接画素間の信号分離が不十分になることを意味し、撮像画像の品質を劣化させてしまう。特に、半導体基板内の深部への透過率が高い赤色光の斜め入射光によるクロストークは問題となる。
本発明の目的は、半導体基板深部における斜め入射光によるクロストークを低減した構造を持つ固体撮像素子及びその製造方法並びに撮像装置を提供することにある。
本発明の固体撮像素子は、半導体基板の表面部のpウェル層に二次元アレイ状に配列形成された複数の画素と、該画素と隣接する前記画素との間に設けられ前記pウェル層より高不純物濃度且つ深さ方向に多層で構成される素子分離領域とを備える固体撮像素子であって、前記複数の画素が形成された撮像領域の中心に対して前記多層を構成する各層が放射状にシフトして形成されることを特徴とする。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記各層を複数回のイオン注入で形成し、前記シフトさせる量は前記イオン注入するときに用いるマスクで制御することを特徴とする。
本発明の撮像装置は、上記の固体撮像素子を搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、素子分離領域が多層構造で且つ斜め入射光の方向に沿ってシフトされるため、画素間のクロストークが抑制され、撮像画像の品質が向上する。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置(この例ではデジタルスチルカメラ)20の機能構成図である。この撮像装置20は、撮像部21と、撮像部21から出力されるアナログの画像データを自動利得調整(AGC)や相関二重サンプリング処理等のアナログ処理するアナログ信号処理部22と、アナログ信号処理部22から出力されるアナログ画像データをデジタル画像データに変換するアナログデジタル変換部(A/D)23と、後述のシステム制御部(CPU)29からの指示によってA/D23,アナログ信号処理部22,撮像部21の駆動制御を行う駆動部(タイミングジェネレータTGを含む)24と、CPU29からの指示によって発光するフラッシュライト25とを備える。
撮像部21は、被写界からの光を集光する光学レンズ系21aと、該光学レンズ系21aを通った光を絞る絞りやメカニカルシャッタ21bと、光学レンズ系21aによって集光され絞りによって絞られた光を受光し撮像画像データ(アナログ画像データ)を出力する表面照射型のCCD型固体撮像素子35とを備える。
本実施形態の撮像装置20は更に、A/D23から出力されるデジタル画像データを取り込み補間処理やホワイトバランス補正,RGB/YC変換処理等を行うデジタル信号処理部26と、画像データをJPEG形式などの画像データに圧縮したり逆に伸長したりする圧縮/伸長処理部27と、カメラ背面等に設けられメニュー画面やスルー画像,撮像画像を表示する液晶表示部28と、撮像装置全体を統括制御するシステム制御部(CPU)29と、フレームメモリ等の内部メモリ30と、JPEG画像データ等を格納する記録メディア32との間のインタフェース処理を行うメディアインタフェース(I/F)部31と、これらを相互に接続するバス34とを備え、また、システム制御部29には、ユーザからの指示入力を行う操作部33が接続されている。
図2は、固体撮像素子35の表面模式図である。このCCD型固体撮像素子35は、半導体基板41上の有効画素領域(撮像領域)に二次元アレイ状、図示する例では正方格子状に配列形成された複数の画素42と、各画素列に沿って形成された垂直電荷転送路(VCCD)43と、各垂直電荷転送路43の転送方向端部に沿って形成された水平電荷転送路(HCCD)46と、水平電荷転送路46の出力端部に設けられ転送されてきた信号電荷の電荷量に応じた電圧値信号を撮像画像信号として図1のアナログ信号処理部22に出力するアンプ47とを備える。各画素42と垂直電荷転送路43とは読出電極部44で接続されている。
なお、「水平」「垂直」という用語を用いて説明したが、これは半導体基板の表面に沿う「1方向」「この1方向に対して略直角の方向」という意味に過ぎない。
図3は、図2で説明した固体撮像素子のうち、画素42のみを図示した図である。中心部の画素を42aとし、中心から離れるに従って、42b,42cという符号にしている。周辺部の画素を表す矩形枠に対して点線でずらした枠は、特許文献1と同様に、半導体基板の深部に行くほど、n領域をずらしている方向を示している。中心に対して放射状にn領域をずらし、中心から離れる画素程、ズラシ量を大きくしている。
図4は、図3に示す撮像素子35の中心部に設けられた画素の断面模式図である。半導体基板41の表面には、ゲート酸化膜51が形成され、その上の所定箇所には、垂直電荷転送路を構成する転送電極膜52がポリシリコン膜で形成される。転送電極膜52の上は絶縁膜53で覆われ、その上の基板全面が窒化膜等の透明な絶縁層54で覆われ、その上に遮光膜55が形成される。遮光膜55の画素部上方に開口55aが設けられる。
遮光膜55の上には透明な絶縁層56が設けられ、その上に透明な平坦化層57が設けられ、その上に、カラーフィルタ層58が設けられ、その上にマイクロレンズ59が設けられる。
半導体基板41の表面部に形成されたpウェル層内においては、画素部(遮光膜開口55a下)にフォトダイオードを構成するn領域60が設けられ、画素部間の転送電極膜52下の深部には、素子分離領域70が設けられている。
n領域60の半導体基板表面部のゲート酸化膜直下には、暗電流抑制用の高濃度p型表面層61が設けられ、その下側(半導体基板深部側)に4層構成のn領域h層62,e層63,f層64,g層65が設けられている。各層62〜65は夫々別々にイオン注入されて不純物濃度制御が行われるため、4回のイオン注入工程により製造される。
垂直転送電極膜52直下には、垂直電荷転送路を構成するn型の埋め込みチャネルを構成するd層71が形成され、その下側(半導体基板深部側)に、d層71から若干離間した3層構成のp型不純物領域(素子分離領域)でなるa層72,b層73,c層74がこの順に深部方向に設けられている。各層72〜74は夫々別々にイオン注入されて不純物濃度制御が行われるため、3回のイオン注入工程により製造される。
n領域60のe層63とp領域70のa層とは同一深さに形成され、n領域60のf層64とp領域70のb層73とは同一深さに形成され、n領域60のg層65とp領域70のc層74とは同一深さに形成される。
h層62とd層71との間のうち、垂直電荷転送路の埋め込みチャネル71との間の接続を遮断する側に、表面側画素分離を行うp型領域でなるi層81が設けられ、埋め込みチャネル71と接続する側に、n型でなるゲートチャネルj層82を設けている。
図5は、図4で示したa,b,c,d,e,f,g,h,i,j層の、各々不純物種と、イオン注入するときのエネルギと、ドーズ量を例示している。不純物種としてホウ素(Boron)が注入された領域はp型領域となり、ヒ素(Arsenic)が注入された領域はn型領域となる。ドーズ量を制御することで、例えば、a層72>b層73>c層74の不純物濃度順としたり、a層72=b層73>c層74としたりする。n領域60においても同様である。
図4に示すn領域60は4層構成となっており、半導体基板表面側から順に、h層62,e層63,f層64,g層65となっている。h層62と周りのpウェル層との間で表面側のフォトダイオードが形成され、残り3層が深部側(図5では「バルク側」と標記)のフォトダイオードを構成している。最深部のn領域は、少なくとも深さ1.0μm程度まで形成するのが量子効率的に好ましい。また、a層72は、半導体基板表面から深さ0.5μmより深い場所に製造した方が素子分離性能が向上する。
以下、e層63,a層72を深浅層e,a(或いは単にe層,a層)といい、f層64,b層73を深中層f,b(或いは単にf層,b層)といい、g層65,c層74を深深層g,c(或いは単にg層,c層)という。
図6は、図3のVI―VI線断面模式図であり、入射光が斜め入射になる部分の断面を示している。マイクロレンズ(トップレンズ)59は、光が入射してくる方向(撮像素子の中心(撮影レンズの光軸)方向)にシフトして形成されている。
また、4層構成のn領域60の各層のうち深浅層e、深中層f、深深層gを、深さが深い層ほど不純物濃度を薄くすると共に、斜め入射光に沿う方向にシフト量が大きくなる様にスケーリングして製造している。各層e,f,gはイオン注入で製造されるが、そのときのマスク形状を変えることで容易にシフト量を調整可能である。
本実施形態の固体撮像素子では、更に、深浅層e、深中層f、深深層gのシフト量に対応させて、pウェル層より高濃度なp型不純物領域でなる素子分離領域70の3層構成の深浅層a、深中層b、深深層cを、同様にシフトさせている。このときのp型不純物の濃度を、浅い層ほど高く製造している。
図6に下段には、深さxと深さyの各一次元ポテンシャルを示している。深さxは、h層の下辺部当たりの深さであり、深さyはg層,c層の深さである。素子分離領域70を、斜め入射光に合わせて深くなるほど固体撮像素子周辺方向にシフトさせているため、深さxにおける一次元ポテンシャルのピーク位置Lに対して深さyにおける一次元ポテンシャルのピーク位置Mが固体撮像素子周辺方向にずれる。
この結果、深深層cに斜め入射光が入射して発生した信号電荷(電子)は、斜め入射手前の画素Nのn領域に流れ込み、斜め入射方向の隣接画素Pに流れ込むことがなくなる。つまり、クロストークが抑制される。
この様に、画素間分離を図る深部の素子分離領域70の各層a,b,cを、画素を構成する深部のn領域の各層e,f,gに合わせてシフトさせているため、深さ方向に素子分離領域の幅が局所的に狭くなることがなく、良好な素子分離性能を得ることができる。この結果、画素間のブルーミングが抑制され、基板深部におけるクロストークも抑制される。
図7は、図6に代わる実施形態の断面模式図である。基本的な構成は、図6と同じであるが、異なるのは、n領域のe層とf層のシフト量を同一として且つ不純物濃度を同一としている点であり、これに合わせて、p領域のa層とb層も不純物濃度同一でシフト量も同一としている。この構成によっても、図6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
しかも本実施形態では、e層とf層を同時に同じマスクを使用してイオン注入で製造でき、a層とb層も同じマスクを使用してイオン注入することで製造でき、製造工程数が削減できて製造コストの低減を図ることが可能になるという効果が得られる。
図8は、図6に代わる更に別実施形態の断面模式図である。図6,図7では、CCD型固体撮像素子を例に説明したが、図8は、CMOS型固体撮像素子の例を示している。基本的な構成は図6と同じであり、半導体基板41の表面に設けたゲート絶縁膜51から平坦化膜57までの構成や、信号読出部の構成が図6と異なる。
本実施形態では、フォトダイオードを構成する隣接するh層間に信号読出回路を構成するMOSトランジスタのソース91,ドレイン92が形成され、ゲート絶縁膜51の上にゲート電極93が設けられる。そして、ゲート電極93の上に絶縁層94を設け、その上に配線95を形成して配線95をゲート電極93に配線96で接続し、配線95を絶縁層97で覆い、更にその上に配線98を設け、配線98を絶縁層99で覆った上に平坦化層57を設けている。このCMOS型固体撮像素子の構成は、周知の構成であり特徴はない。
また、素子分離領域は、上記と同様に深部においてa層,b層,c層を備えるが、画素間の表面側を分離するi層が大きく設けられた箇所と、上記のMOSトランジスタを設けた箇所とが交互に形成される。
本実施形態の特徴は、図6と同じであり、n領域の深部を構成するe層,f層,g層を斜め入射光に合わせ斜め入射方向に沿う方向にシフトさせ、これに合わせて素子分離領域のa層,b層,c層もシフトさせている点である。このCMOS構造でも、図6と同様の効果を得ることができる。
図9は、図7に対応するCMOS型固体撮像素子の断面模式図である。本実施形態では、n領域のe層とf層の不純物濃度を同じにして且つシフト量を同一とし、素子分離領域のa層とb層の不純物濃度を同じにして且つシフト量を同一としている。この実施形態も図7の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図10は、CMOS型の裏面照射型固体撮像素子の図6に対応する断面模式図である。裏面照射型であるため、図8のカラーフィルタ層58とマイクロレンズ59を半導体基板41の裏面側に設けた点が異なる。この裏面照射型でも、図6の実施形態と同様に、n領域のe層,f層,g層を斜め入射光の入射方向に合わせてシフトさせ、これに合わせて、素子分離領域のa層,b層,c層もシフトさせている。本実施形態でも、図6,図8の実施形態と同様の効果が得られる。
図10は、CMOS型の裏面照射型固体撮像素子であるが、信号読出部の構成が電荷転送路になっているCCD型の裏面照射型固体撮像素子にも同様に本発明を適用可能であることはいうまでもない。
図11は、図10に代わる裏面照射型固体撮像素子の断面模式図である。本実施形態は、図7の実施形態に対応する実施形態であり、n領域のe層とf層の不純物濃度を同じにして且つシフト量を同一とし、素子分離領域のa層とb層の不純物濃度を同じにして且つシフト量を同一としている。この実施形態も図7の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図12は、図6に代わる実施形態の断面模式図である。図6の実施形態では、素子分離領域70のa層,b層,c層と共に、n領域60のe層,f層,g層も深くなるほどシフト量を大きくしたが、本実施形態では、素子分離領域70だけシフトさせ、n領域のe層,f層,g層はシフトさせていない点を特徴とする。n領域をシフトさせないため、同一マスクでh層,e層,f層,g層が製造でき、製造工程数が削減される。
n領域のe層,f層,g層がシフトしておらずに、素子分離領域のa層,b層,c層がシフトしているため、素子分離領域がn領域に食い込んだ形状となっている。特に、一番シフト量の大きいc層がg層に対して大きく食い込んでいる。
このため、本来であったら、深さyのc層への入射光によって発生した信号電荷(電子)は、隣接画素側に流れてしまうのに対し、本実施形態では、符号101で示す電子は、隣接画素側の移動が阻止される。
このため、本来であったら、深さyのc層への入射光によって発生した信号電荷(電子)は、隣接画素側に流れてしまうのに対し、本実施形態では、符号101で示す電子は、隣接画素側の移動が阻止される。
図13は図12との比較例を示す図である。図13では、素子分離領域のa層,b層,c層はシフトされていない。このため、深さyのc層への入射光で発生した信号電荷101は、隣接画素方向に流れてしまっている。
図14は、図12に代わる実施形態の断面模式図であり、n領域の各層はシフトさせておらず、更に、図7の実施形態と同様に、素子分離領域のa層とb層の不純物濃度を同じにして且つシフト量を同一とし、一番下側の一番不純物濃度の低いc層のシフト量を図12と同じにしている。この実施形態でも図12と同様に、クロストークを防止することができる。
図12,図13,図14では、CCD型固体撮像素子を例にした実施形態を説明したが、同様にCMOS型固体撮像素子にも全く同じ技術を適用できる。図15,図16,図17は、夫々図12,図13,図14に対応するCMOS型固体撮像素子の断面模式図である。夫々の説明は、図12〜図14と同じとなるため省略する。
図18〜図20は、図12〜図14と全く同じ技術をCMOS型の裏面照射型固体撮像素子に適用した場合の断面模式図である。裏面照射型に同様に適用できる点を図示で示し、説明は上記と重複するため省略する。
以上述べた様に、実施形態による固体撮像素子は、半導体基板の表面部のpウェル層に二次元アレイ状に配列形成された複数の画素と、該画素と隣接する前記画素との間に設けられ前記pウェル層より高不純物濃度且つ深さ方向に多層で構成される素子分離領域とを備える固体撮像素子であって、前記複数の画素が形成された撮像領域の中心に対して前記多層を構成する各層が放射状にシフトして形成されることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記画素が前記pウェル層内に多層構造のn領域を備え、該n領域が隣接する前記素子分離領域の前記放射状の前記シフトと同方向に該n領域の各層がシフトして形成されることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記素子分離領域を構成する前記各層のうち不純物濃度がピークとなる層が前記半導体基板の表面から深さ0.5μmより深い場所に形成されることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記素子分離領域を構成する前記各層の不純物濃度を前記半導体基板の表面からの深さが深いほど低濃度にすると共に前記シフトさせる量を大きくすることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記素子分離領域を構成する前記各層のうち不純物濃度が同一の層については前記シフト量を同一にすることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記画素からの信号読出手段として電荷転送路を持つCCD型であることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記画素からの信号読出手段としてMOSトランジスタを持つMOS型であることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記半導体基板の表面側から光が入射する表面照射型の固体撮像素子であり、前記放射状にシフトする方向が前記半導体基板の前記中心から周辺部の方向であることを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子は、前記半導体基板の裏面側から光が入射する裏面照射型の固体撮像素子であり、前記放射状にシフトする方向が前記半導体基板の前記中心に向かう方向であることを特徴とする。
また、実施形態の撮像装置は、上記のいずれかに記載の固体撮像素子を搭載したことを特徴とする。
また、実施形態の固体撮像素子の製造方法は、上記のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、前記各層は複数回のイオン注入で形成し、前記シフトさせる量は前記イオン注入するときに用いるマスクで制御することを特徴とする。
上述した実施形態によれば、フォトダイオードを構成するn領域の間に設ける素子分離領域を多層構成とし、各層を斜め入射光の方向に合わせてシフトさせ、このn領域も同様に多層構成とし、各層を斜め入射光の方向に合わせてシフトさせ(n領域はシフトしない実施形態もある)たので、各画素で発生する信号電荷の画素間クロストークを抑制することが可能となる。特に、半導体基板の深部にまで透過する赤色光によるクロストークを抑制することができる。
また、n領域の深さは各画素で同じにしているため、光電変換の量子効率は各画素で同じ特性となり、各画素に蓄積された信号電荷を半導体基板側に電子シャッタパルスで引き抜く基板引き抜き特性も同じ特性となる。
更に、実施形態によれば、基板表面側のフォトダイオードの構造は変えずに、基板深部の素子分離領域(及びn領域)の構造をシフトさせているだけのため、読出電圧(読出パルス電圧)やフォトダイオード容量は、シフトさせない構造の従来技術と同じに維持される。
本発明に係る固体撮像素子は、斜め入射光に対しても画素間のクロストークが抑制され高品質な被写体画像が撮像できるため、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラ付携帯電話機、PDAやノートパソコン等のカメラ付電子装置、内視鏡等の撮像装置一般に適用すると有用である。
20 撮像装置
35 固体撮像素子
42 画素(フォトダイオード)
42a 中心部の画素
42b 中心から外れた箇所の画素
42c チップ周辺部の画素
43 垂直電荷転送路
46 水平電荷転送路
58 カラーフィルタ層
59 マイクロレンズ
h,e,f,g 多層構造のn領域
a,b,c 多層構造の素子分離領域(p領域)
35 固体撮像素子
42 画素(フォトダイオード)
42a 中心部の画素
42b 中心から外れた箇所の画素
42c チップ周辺部の画素
43 垂直電荷転送路
46 水平電荷転送路
58 カラーフィルタ層
59 マイクロレンズ
h,e,f,g 多層構造のn領域
a,b,c 多層構造の素子分離領域(p領域)
Claims (11)
- 半導体基板の表面部のpウェル層に二次元アレイ状に配列形成された複数の画素と、該画素と隣接する前記画素との間に設けられ前記pウェル層より高不純物濃度且つ深さ方向に多層で構成される素子分離領域とを備える固体撮像素子であって、前記複数の画素が形成された撮像領域の中心に対して前記多層を構成する各層が放射状にシフトして形成される固体撮像素子。
- 請求項1に記載の固体撮像素子であって、前記画素は前記pウェル層内に多層構造のn領域を備え、該n領域が隣接する前記素子分離領域の前記放射状の前記シフトと同方向に該n領域の各層がシフトして形成される固体撮像素子。
- 請求項1又は請求項2に記載の固体撮像素子であって、前記素子分離領域を構成する前記各層のうち不純物濃度がピークとなる層が前記半導体基板の表面から深さ0.5μmより深い場所に形成される固体撮像素子。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の固体撮像素子であって、前記素子分離領域を構成する前記各層の不純物濃度を前記半導体基板の表面からの深さが深いほど低濃度にすると共に前記シフトさせる量を大きくする固体撮像素子。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固体撮像素子であって、前記素子分離領域を構成する前記各層のうち不純物濃度が同一の層については前記シフト量を同一にする固体撮像素子。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の固体撮像素子であって、前記画素からの信号読出手段として電荷転送路を持つCCD型である固体撮像素子。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の固体撮像素子であって、前記画素からの信号読出手段としてMOSトランジスタを持つMOS型である固体撮像素子。
- 請求項6又は請求項7に記載の固体撮像素子であって、前記半導体基板の表面側から光が入射する表面照射型の固体撮像素子であり、前記放射状にシフトする方向が前記半導体基板の前記中心から周辺部の方向である固体撮像素子。
- 請求項6又は請求項7に記載の固体撮像素子であって、前記半導体基板の裏面側から光が入射する裏面照射型の固体撮像素子であり、前記放射状にシフトする方向が前記半導体基板の前記中心に向かう方向である固体撮像素子。
- 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の固体撮像素子を搭載したことを特徴とする撮像装置。
- 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、前記各層は複数回のイオン注入で形成し、前記シフトさせる量は前記イオン注入するときに用いるマスクで制御する固体撮像素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009221282A JP2011071756A (ja) | 2009-09-25 | 2009-09-25 | 固体撮像素子及びその製造方法並びに撮像装置 |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014063865A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Canon Inc | 固体撮像素子 |
CN104916654A (zh) * | 2014-03-14 | 2015-09-16 | 佳能株式会社 | 固态图像捕获装置、其制造方法和照相机 |
-
2009
- 2009-09-25 JP JP2009221282A patent/JP2011071756A/ja active Pending
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CN104916654A (zh) * | 2014-03-14 | 2015-09-16 | 佳能株式会社 | 固态图像捕获装置、其制造方法和照相机 |
CN104916654B (zh) * | 2014-03-14 | 2017-12-01 | 佳能株式会社 | 固态图像捕获装置、其制造方法和照相机 |
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