JP2014063865A - 固体撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】波長毎の感度特性のばらつきを低減することができ、感度の向上を図ることが可能となる固体撮像素子を提供する。
【解決手段】複数の画素を備え、前記複数の画素は異なる波長に対応する画素で構成され、
前記複数の画素における各々の画素は、光の入射側から、カラーフィルタ、光電変換特性を示す半導体基板、配線層、を有している固体撮像素子であって、
前記半導体基板の厚みが、前記異なる波長に対応する画素における長波長側に対応する画素よりも、短波長側に対応する画素の方が薄い厚みに構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の画素を備え、前記複数の画素は異なる波長に対応する画素で構成され、
前記複数の画素における各々の画素は、光の入射側から、カラーフィルタ、光電変換特性を示す半導体基板、配線層、を有している固体撮像素子であって、
前記半導体基板の厚みが、前記異なる波長に対応する画素における長波長側に対応する画素よりも、短波長側に対応する画素の方が薄い厚みに構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体撮像素子に関し、特にデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどに用いられる固体撮像素子における、中でも複数の波長に対応する画素を有する固体撮像素子に関するものである。
デジタルスチルカメラなどで用いられている固体撮像素子は、画素数が増加する傾向にあり、1画素の大きさは小さくなっている。
それに伴い、画素面積に対して配線層が占める面積の割合が増大しており、配線層による遮光の影響で受光感度が低下している。
従来、これらに対処する手段として、特許文献1に示すような、裏面照射型の固体撮像素子が提案されている。
裏面照射型の固体撮像装置では、配線層を光の入射面と反対側に形成できるため、原理的に配線層によって光が遮られることがない。
従来、これらに対処する手段として、特許文献1に示すような、裏面照射型の固体撮像素子が提案されている。
裏面照射型の固体撮像装置では、配線層を光の入射面と反対側に形成できるため、原理的に配線層によって光が遮られることがない。
以下に、従来の裏面照射型の固体撮像素子を、図22を用いて説明する。
図22は、画素ユニット200の概略断面図である。
固体撮像素子は、画素ユニット200で構成されている。
画素ユニット200は、光の入射側から、所望の波長の光のみを透過するカラーフィルタ201、シリコン基板202、配線層203からなる。
シリコン基板202は、n型領域204、n型領域204に囲まれたp型領域205、n型領域の周囲に配置され、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐp型障壁206を有する。
カラーフィルタ201側をシリコン基板202の裏面側と呼び、配線203側をシリコン基板の表面側と呼ぶ。
n型領域204は、シリコン基板の表面側からドナーイオンを注入することによって作製されている。
同様に、p型領域205、p型障壁206は、シリコン基板の表面側からアクセプタイオンを注入することによって作製されている。
図22は、画素ユニット200の概略断面図である。
固体撮像素子は、画素ユニット200で構成されている。
画素ユニット200は、光の入射側から、所望の波長の光のみを透過するカラーフィルタ201、シリコン基板202、配線層203からなる。
シリコン基板202は、n型領域204、n型領域204に囲まれたp型領域205、n型領域の周囲に配置され、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐp型障壁206を有する。
カラーフィルタ201側をシリコン基板202の裏面側と呼び、配線203側をシリコン基板の表面側と呼ぶ。
n型領域204は、シリコン基板の表面側からドナーイオンを注入することによって作製されている。
同様に、p型領域205、p型障壁206は、シリコン基板の表面側からアクセプタイオンを注入することによって作製されている。
入射された光は、シリコン基板202によって吸収され、光電子が生成される。生成された光電子は、n型領域204によって形成されるポテンシャル勾配によって、204と205のpn接合近傍の空乏層207に捉えられる。
空乏層207に捉えられた電荷は、配線層203中に形成された回路によって電圧信号として読み出される。
しかし、n型領域204はシリコン基板202の表面からのイオン注入で作製されているため、裏面付近ではポテンシャル勾配が殆ど無く、裏面付近で発生した光電子を十分に空乏層に導くことが困難であった。
このため、n型領域204が裏面付近まで達するようにシリコン基板202を薄膜化することで、ポテンシャル勾配を裏面付近まで形成し、裏面付近で発生した光電子を空乏層に導いている。
空乏層207に捉えられた電荷は、配線層203中に形成された回路によって電圧信号として読み出される。
しかし、n型領域204はシリコン基板202の表面からのイオン注入で作製されているため、裏面付近ではポテンシャル勾配が殆ど無く、裏面付近で発生した光電子を十分に空乏層に導くことが困難であった。
このため、n型領域204が裏面付近まで達するようにシリコン基板202を薄膜化することで、ポテンシャル勾配を裏面付近まで形成し、裏面付近で発生した光電子を空乏層に導いている。
しかし、上記従来例のようなシリコン基板を薄膜化することによって感度を上げる手法を、複数の波長に対応する画素をもつ固体撮像素子に適用する場合、以下のような課題が生じる。
シリコン基板の吸収係数が短波長の光の方が長波長の光より大きいために、短波長の光に対応する画素においては、光電子は殆どが裏面近傍で発生する。
従って、短波長の光に対しての感度を上げるためには、裏面付近までポテンシャル勾配を作りこむ必要があり、画素をポテンシャル勾配が形成されているn型領域近傍まで薄くする必要がある。
しかし、シリコン基板202を薄膜化すると長波長の光が十分に吸収されず、感度が落ちてしまう。
一方、シリコン基板202の厚みを、長波長の光に対しての感度が保てる程度厚くした場合、裏面付近でのポテンシャル勾配が弱いために、短波長の光に対して光電子を十分に空乏層に導くことが出来ず、感度が落ちてしまう。
このように、従来例のような手法を複数の波長に対応する画素をもつ固体撮像素子に適用すると、波長毎の感度特性にばらつきが生じていた。
シリコン基板の吸収係数が短波長の光の方が長波長の光より大きいために、短波長の光に対応する画素においては、光電子は殆どが裏面近傍で発生する。
従って、短波長の光に対しての感度を上げるためには、裏面付近までポテンシャル勾配を作りこむ必要があり、画素をポテンシャル勾配が形成されているn型領域近傍まで薄くする必要がある。
しかし、シリコン基板202を薄膜化すると長波長の光が十分に吸収されず、感度が落ちてしまう。
一方、シリコン基板202の厚みを、長波長の光に対しての感度が保てる程度厚くした場合、裏面付近でのポテンシャル勾配が弱いために、短波長の光に対して光電子を十分に空乏層に導くことが出来ず、感度が落ちてしまう。
このように、従来例のような手法を複数の波長に対応する画素をもつ固体撮像素子に適用すると、波長毎の感度特性にばらつきが生じていた。
本発明は、上記課題に鑑み、波長毎の感度特性のばらつきを低減することができ、感度の向上を図ることが可能となる固体撮像素子の提供を目的とする。
本発明の固体撮像素子は、複数の画素を備え、前記複数の画素は異なる波長に対応する画素で構成され、
前記複数の画素における各々の画素は、光の入射側から、カラーフィルタ、光電変換特性を示す半導体基板、配線層、を有している固体撮像素子であって、
前記半導体基板の厚みが、前記異なる波長に対応する画素における長波長側に対応する画素よりも、短波長側に対応する画素の方が薄い厚みに構成されていることを特徴とする。
前記複数の画素における各々の画素は、光の入射側から、カラーフィルタ、光電変換特性を示す半導体基板、配線層、を有している固体撮像素子であって、
前記半導体基板の厚みが、前記異なる波長に対応する画素における長波長側に対応する画素よりも、短波長側に対応する画素の方が薄い厚みに構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、波長毎の感度特性のばらつきを低減することができ、感度の向上を図ることが可能となる固体撮像素子を実現することができる。
本発明を実施するための形態を、以下の実施例により説明する。
[実施例1]
実施例1として、本発明を適用した固体撮像素子の構成例を、図1を用いて説明する。
図1は、画素ユニット100A、100B、100Cの概略断面図である。
固体撮像素子には画素ユニット100がマトリックス状に複数配列されている。画素ユニットは、赤に対応する画素ユニット100A、緑に対応する画素ユニット100B、青に対応する画素ユニット100Cの3種類からなる。
なお、図のように各画素に共通する要素には同一の数字を付け、赤に対応するものにはA、緑に対応するものにはB、青に対応するものにはCを付けて区別する。
画素ユニット100は、光の入射側(−z側)から、所望の波長の光のみを透過するカラーフィルタ101(101Aは赤の光、101Bは緑の光、101Cは青の光のみを透過)、シリコン基板(光電変換特性を示す半導体基板)102、配線層103を備える。
シリコン基板102は、n型領域104、n型領域104に囲まれたp型領域105、n型領域の周囲に配置され、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐp型障壁106を有する。
シリコン基板中(半導体基板中)におけるn型領域104とp型領域105のpn接合界面に形成される空乏層(電荷蓄積部)107が、信号電荷を蓄積する役割を果たす。
カラーフィルタ101側(−z側)をシリコン基板102の裏面側と呼び、配線層103側(+z側)をシリコン基板102の表面側と呼ぶ。
実施例1として、本発明を適用した固体撮像素子の構成例を、図1を用いて説明する。
図1は、画素ユニット100A、100B、100Cの概略断面図である。
固体撮像素子には画素ユニット100がマトリックス状に複数配列されている。画素ユニットは、赤に対応する画素ユニット100A、緑に対応する画素ユニット100B、青に対応する画素ユニット100Cの3種類からなる。
なお、図のように各画素に共通する要素には同一の数字を付け、赤に対応するものにはA、緑に対応するものにはB、青に対応するものにはCを付けて区別する。
画素ユニット100は、光の入射側(−z側)から、所望の波長の光のみを透過するカラーフィルタ101(101Aは赤の光、101Bは緑の光、101Cは青の光のみを透過)、シリコン基板(光電変換特性を示す半導体基板)102、配線層103を備える。
シリコン基板102は、n型領域104、n型領域104に囲まれたp型領域105、n型領域の周囲に配置され、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐp型障壁106を有する。
シリコン基板中(半導体基板中)におけるn型領域104とp型領域105のpn接合界面に形成される空乏層(電荷蓄積部)107が、信号電荷を蓄積する役割を果たす。
カラーフィルタ101側(−z側)をシリコン基板102の裏面側と呼び、配線層103側(+z側)をシリコン基板102の表面側と呼ぶ。
n型領域104は、シリコン基板の表面側から2μmの深さまで、裏面から表面に向かってドープ濃度が高くなるようにドナーイオンを注入することによって形成されている。
ドープ濃度に勾配を付けることでポテンシャル勾配が形成され、光電子を空乏層107に導くことが出来る。
同様に、p型領域105、p型障壁106は、シリコン基板の表面側からアクセプタイオンを注入することによって形成されている。
ドナーイオンもアクセプタイオンもドープされていない裏面付近の領域を、i型領域108と呼ぶ。
また、図1において、102Aの厚みは5μm、102Bの厚みは3μm、102Cの厚みは2μmである。
即ち、最も長波長側の赤の画素におけるシリコン基板が最も厚く、最も短波長側の青の画素におけるシリコン基板が最も薄く、中間の波長である緑の画素におけるシリコン基板の厚みは赤と青の中間の値を取っている。
このようにシリコン基板の膜厚の大小関係を設定することで、感度が高く、かつ、赤、緑、青の全ての波長に対して、感度のばらつきが少ない固体撮像素子を得ることが出来る。
ドープ濃度に勾配を付けることでポテンシャル勾配が形成され、光電子を空乏層107に導くことが出来る。
同様に、p型領域105、p型障壁106は、シリコン基板の表面側からアクセプタイオンを注入することによって形成されている。
ドナーイオンもアクセプタイオンもドープされていない裏面付近の領域を、i型領域108と呼ぶ。
また、図1において、102Aの厚みは5μm、102Bの厚みは3μm、102Cの厚みは2μmである。
即ち、最も長波長側の赤の画素におけるシリコン基板が最も厚く、最も短波長側の青の画素におけるシリコン基板が最も薄く、中間の波長である緑の画素におけるシリコン基板の厚みは赤と青の中間の値を取っている。
このようにシリコン基板の膜厚の大小関係を設定することで、感度が高く、かつ、赤、緑、青の全ての波長に対して、感度のばらつきが少ない固体撮像素子を得ることが出来る。
以下に、その原理について説明を行う。
まず、感度特性を決める要因について説明する。カラーフィルタ101を通って入射された光は、シリコン基板102によって吸収され、光電子11が生成される。生成された光電子11は、n型領域104によって形成されるポテンシャル勾配によって、空乏層107に捉えられる(図2)。
空乏層107に捉えられた電荷は、配線層103中に形成された回路によって電圧信号として読み出される。
従って、各波長に対応する感度は、シリコン基板102内での光の吸収効率ηabsorbと、生成された光電子11が空乏層107に捉えられるトラップ効率ηtrapの積、即ちηabsorb×ηtrapに比例する。
まず、感度特性を決める要因について説明する。カラーフィルタ101を通って入射された光は、シリコン基板102によって吸収され、光電子11が生成される。生成された光電子11は、n型領域104によって形成されるポテンシャル勾配によって、空乏層107に捉えられる(図2)。
空乏層107に捉えられた電荷は、配線層103中に形成された回路によって電圧信号として読み出される。
従って、各波長に対応する感度は、シリコン基板102内での光の吸収効率ηabsorbと、生成された光電子11が空乏層107に捉えられるトラップ効率ηtrapの積、即ちηabsorb×ηtrapに比例する。
まず、ηabsorbについて説明を行う。各波長に対するシリコンの吸収係数を図3に示す。
図3より、102A(赤)の厚み5μm、102B(緑)の厚み3μm、102C(青)の厚み2μmに対して各々の光の吸収効率はηabsorb_A=
84%、ηabsorb_B=95%、ηabsorb_C>99%である。
従って、赤、緑、青の全ての波長に対応する画素において、ηabsorbが80%以上という条件を満たす。
一方、ηtrapを決める条件について説明を行う。
図2に示したように、シリコン基板102で発生した光電子のうち、n型領域104で発生したものはポテンシャル勾配によって空乏層に捉えられる。
しかし、i型領域108にはポテンシャル勾配が形成されていないため、i型領域108で発生した光電子の一部が拡散してηtrap低下の原因となる。
図1に示す実施例1の構成においては、i型領域108Aの厚みは3μm、i型領域108Bの厚みは1μmであり、i型領域108Cはほぼ存在しない。
つまり、青の画素では、シリコン基板102Cの裏面側までポテンシャル勾配が形成されていることになり、青の光に対するηtrap_Cの低下を防ぐことが出来る。
一方、赤の画素において、i型領域108Aの厚みは3μmと厚いが、図3より赤の波長に対するシリコン基板の吸収係数は小さいため、i型領域108Aで発生する光電子の量は少ない。従って、赤、緑、青の全ての波長に対応する画素において、ηtrapの低下を防ぐことが出来る。
図3より、102A(赤)の厚み5μm、102B(緑)の厚み3μm、102C(青)の厚み2μmに対して各々の光の吸収効率はηabsorb_A=
84%、ηabsorb_B=95%、ηabsorb_C>99%である。
従って、赤、緑、青の全ての波長に対応する画素において、ηabsorbが80%以上という条件を満たす。
一方、ηtrapを決める条件について説明を行う。
図2に示したように、シリコン基板102で発生した光電子のうち、n型領域104で発生したものはポテンシャル勾配によって空乏層に捉えられる。
しかし、i型領域108にはポテンシャル勾配が形成されていないため、i型領域108で発生した光電子の一部が拡散してηtrap低下の原因となる。
図1に示す実施例1の構成においては、i型領域108Aの厚みは3μm、i型領域108Bの厚みは1μmであり、i型領域108Cはほぼ存在しない。
つまり、青の画素では、シリコン基板102Cの裏面側までポテンシャル勾配が形成されていることになり、青の光に対するηtrap_Cの低下を防ぐことが出来る。
一方、赤の画素において、i型領域108Aの厚みは3μmと厚いが、図3より赤の波長に対するシリコン基板の吸収係数は小さいため、i型領域108Aで発生する光電子の量は少ない。従って、赤、緑、青の全ての波長に対応する画素において、ηtrapの低下を防ぐことが出来る。
以上のように、吸収効率の小さい赤の画素では、i型領域108Aでの光の吸収は小さいため、ηtrap_Aはシリコン基板102Aを厚くしてもそれほど低下しないが、シリコン基板102Aを薄くした際のηabsorb_Aの低下は大きい。
一方、吸収効率の大きい青の画素では、シリコン基板102Cを薄くしても十分な光が吸収されるためηabsorb_Cの低下は小さいが、シリコン基板102Cを厚くした際のηtrap_Cの低下は大きい。
従って、波長が短い光に対応する画素ほどシリコン基板の厚みを薄くすることで、全ての波長に対して感度のばらつきを抑えることが出来る。
一方、吸収効率の大きい青の画素では、シリコン基板102Cを薄くしても十分な光が吸収されるためηabsorb_Cの低下は小さいが、シリコン基板102Cを厚くした際のηtrap_Cの低下は大きい。
従って、波長が短い光に対応する画素ほどシリコン基板の厚みを薄くすることで、全ての波長に対して感度のばらつきを抑えることが出来る。
これに対して、従来用いられてきた、波長によらず画素の厚みを等しくする構成では、全ての波長の光に対して感度のばらつきを抑えることが困難である。
以下に、上記従来例の構成では感度のばらつきを抑えることが困難となることについて説明する。
図3より、赤の光に対してηabsorb>80%を満たすためには、シリコン基板の膜厚が4.6μm以上必要であることがわかる。
即ち、赤、緑、青の全ての光に対してηabsorb>80%を満たすためには、シリコン基板102の膜厚が4.6μm以上必要である。
赤、緑、青の全ての光に対してηabsorb>80%という要請から、従来例のようにシリコン基板102の膜厚を4.6μm以上にしたとする(図4)。
このとき、シリコン基板102にイオンを打ち込むことが作製上容易な深さは2μm程度までであるという要請から、n型領域104は表面からの距離が2μm以内である。即ち、i型領域108の厚みが少なくとも2.6μmある。しかしながら図3より、青の光は厚み2.6μmの領域で、99%以上の光が吸収されてしまう。
前述したように、i型領域で発生した光電子の一部は拡散してしまい、十分に空乏層107に捉えることができない。従って、シリコン基板102の厚みを4.6μm以上にした場合、青の光に対するηtrapが低下してしまう。
一方で、i型領域での光電子の発生を抑えて青の光に対するηtrapを保つため、従来例のようにシリコン基板102の厚みを2μm以下にしたとする(図5)。
しかし、図3より2μm以下のシリコン基板では、赤の光は51%以下しか吸収されない。即ち、赤の光に対するηabsorbが51%以下まで低下してしまう。
以上のように、シリコン基板102の厚みを厚くすると赤の光に対する感度は保たれるが、青の光に対する感度が低下してしまう。逆に、シリコン基板102の厚みを薄くすると青の光に対する感度は保たれるが、赤の光に対する感度が低下してしまう。即ち、赤の光に対する感度と青の光に対する感度はトレードオフの関係にあり、従来の構成では全ての波長の光に対して感度のばらつきを抑えることが困難である。
以下に、上記従来例の構成では感度のばらつきを抑えることが困難となることについて説明する。
図3より、赤の光に対してηabsorb>80%を満たすためには、シリコン基板の膜厚が4.6μm以上必要であることがわかる。
即ち、赤、緑、青の全ての光に対してηabsorb>80%を満たすためには、シリコン基板102の膜厚が4.6μm以上必要である。
赤、緑、青の全ての光に対してηabsorb>80%という要請から、従来例のようにシリコン基板102の膜厚を4.6μm以上にしたとする(図4)。
このとき、シリコン基板102にイオンを打ち込むことが作製上容易な深さは2μm程度までであるという要請から、n型領域104は表面からの距離が2μm以内である。即ち、i型領域108の厚みが少なくとも2.6μmある。しかしながら図3より、青の光は厚み2.6μmの領域で、99%以上の光が吸収されてしまう。
前述したように、i型領域で発生した光電子の一部は拡散してしまい、十分に空乏層107に捉えることができない。従って、シリコン基板102の厚みを4.6μm以上にした場合、青の光に対するηtrapが低下してしまう。
一方で、i型領域での光電子の発生を抑えて青の光に対するηtrapを保つため、従来例のようにシリコン基板102の厚みを2μm以下にしたとする(図5)。
しかし、図3より2μm以下のシリコン基板では、赤の光は51%以下しか吸収されない。即ち、赤の光に対するηabsorbが51%以下まで低下してしまう。
以上のように、シリコン基板102の厚みを厚くすると赤の光に対する感度は保たれるが、青の光に対する感度が低下してしまう。逆に、シリコン基板102の厚みを薄くすると青の光に対する感度は保たれるが、赤の光に対する感度が低下してしまう。即ち、赤の光に対する感度と青の光に対する感度はトレードオフの関係にあり、従来の構成では全ての波長の光に対して感度のばらつきを抑えることが困難である。
なお、各画素のシリコン基板102の厚みは、以上の本実施例で説明した値である必要はなく、波長が短い光に対応する画素ほどシリコン基板の厚みが薄いという関係を満たしていれば良い。
但し、以下の条件を満たしていると各波長に対する感度が向上するため好ましい。
まず、赤の画素におけるシリコン基板102Aの厚みについては3.4μm以上であれば、ηabsorb_A>70%を満たすため、好ましい。4.6μm以上であればηabsorb_A>80%を満たすため、更に好ましい。
次に、緑の画素におけるシリコン基板102Bの厚みについては1.6μm以上であればηabsorb_B>80%を満たすため、好ましい。更に、4μm以内であればηtrap_Bの低下を防げるため好ましい。
最後に、青の画素におけるシリコン基板102Cの厚みについてはηtrap_Cの低下を防ぐため3μm以下であることが好ましい。2μm以下であればシリコン基板全域にポテンシャル勾配を形成できるため更に好ましい。
但し、以下の条件を満たしていると各波長に対する感度が向上するため好ましい。
まず、赤の画素におけるシリコン基板102Aの厚みについては3.4μm以上であれば、ηabsorb_A>70%を満たすため、好ましい。4.6μm以上であればηabsorb_A>80%を満たすため、更に好ましい。
次に、緑の画素におけるシリコン基板102Bの厚みについては1.6μm以上であればηabsorb_B>80%を満たすため、好ましい。更に、4μm以内であればηtrap_Bの低下を防げるため好ましい。
最後に、青の画素におけるシリコン基板102Cの厚みについてはηtrap_Cの低下を防ぐため3μm以下であることが好ましい。2μm以下であればシリコン基板全域にポテンシャル勾配を形成できるため更に好ましい。
本実施例の固体撮像素子ではシリコン基板102の厚みが画素間(赤と緑、緑と青)で不連続に変化している。
異なる波長に対応する画素が隣接している場合に、シリコン基板の厚みが画素間で不連続に変化していると、混色が防げるという更なる利点がある。
前述したように、i型領域108で発生する光電子は、一部が空乏層107に捉えられずに拡散する。拡散した光電子は、隣接画素に入って混色などの原因となる。
特に、シリコン基板102の厚い画素では、i型領域108の厚みが厚いため多くの光電子が拡散する。ここで、隣接画素間でシリコン基板102の厚みが不連続に変化していることにより、相対的にシリコン基板102の厚い画素から、相対的にシリコン基板102の薄い画素への光電子の拡散を抑制することが出来る(図6)。
図6では例として、100Bから100Cへの拡散が抑制できることが示されているが、他の場合も同様である。
以上のように、異なる波長に対応する画素が隣接している時、画素間でシリコン基板の厚みが不連続に変化していると、混色が防げるという利点がある。
なお、以上の説明では、隣接する一組の3つの画素で構成された例について説明したが、このような構成に限定されるものではない。
複数の画素が隣接する一組の少なくとも2つの画素で構成され、半導体基板の厚みが、長波長側に対応する画素から短波長側に対応する画素に向かって不連続に減少するという関係を満たしていればよい。
異なる波長に対応する画素が隣接している場合に、シリコン基板の厚みが画素間で不連続に変化していると、混色が防げるという更なる利点がある。
前述したように、i型領域108で発生する光電子は、一部が空乏層107に捉えられずに拡散する。拡散した光電子は、隣接画素に入って混色などの原因となる。
特に、シリコン基板102の厚い画素では、i型領域108の厚みが厚いため多くの光電子が拡散する。ここで、隣接画素間でシリコン基板102の厚みが不連続に変化していることにより、相対的にシリコン基板102の厚い画素から、相対的にシリコン基板102の薄い画素への光電子の拡散を抑制することが出来る(図6)。
図6では例として、100Bから100Cへの拡散が抑制できることが示されているが、他の場合も同様である。
以上のように、異なる波長に対応する画素が隣接している時、画素間でシリコン基板の厚みが不連続に変化していると、混色が防げるという利点がある。
なお、以上の説明では、隣接する一組の3つの画素で構成された例について説明したが、このような構成に限定されるものではない。
複数の画素が隣接する一組の少なくとも2つの画素で構成され、半導体基板の厚みが、長波長側に対応する画素から短波長側に対応する画素に向かって不連続に減少するという関係を満たしていればよい。
つぎに、本実施例における固体撮像素子の製造方法を、図7を用いて説明する。
まず、シリコン基板102の所定の位置に表面側からアクセプタイオンを打ち込み、p型障壁106を作製する。次に、ドナーイオンを打ち込んでn型領域104を作製し、さらにアクセプタイオンを打ち込んでp型領域105を作製する(図7(a))。
続いて、半導体基板の表面側にリソグラフィーによって配線層103を作製する。次に、シリコン基板102を裏面から研磨することで、5μmの厚みまで薄膜化する(図7(b))。
次に、リソグラフィーによって、赤の画素に対応する102Aの裏面側にマスク層150Aを作製し、裏面側からドライエッチングを行う。
この時、マスク層150Aの材料はエッチングガスに対して耐性のあるものを選び、緑の画素に対応する102B、青の画素に対応する102Cの領域のみがエッチングされるようにする。
このようにして102B、102Cのみを選択的に3μmの厚みまで薄膜化する(図7(c))。
続いて、同様に102Bの裏面側にもマスク層150Bを作製し、裏面側から再度ドライエッチングを行う。
同様に、150Bの材料もエッチングガスに対して耐性のあるものを選び、青の画素に対応する102Cの領域のみがエッチングされるようにする。このようにして102Cのみを選択的に2μmの厚みまで薄膜化する(図7(d))。
最後に、マスク層150A、150Bを溶媒などによってリフトオフし、カラーフィルタ101を裏面側に作製すれば、本実施例における固体撮像素子を製造することが出来る。マスク層、エッチングガス、リフトオフに用いる溶媒の組み合わせとしては、例えば、有機レジスト、ハロゲンガス、有機溶媒の組み合わせを用いればよい。
なお、研磨を行わず、ドライエッチのみで半導体基板の厚みに差をつけても良い。
まず、シリコン基板102の所定の位置に表面側からアクセプタイオンを打ち込み、p型障壁106を作製する。次に、ドナーイオンを打ち込んでn型領域104を作製し、さらにアクセプタイオンを打ち込んでp型領域105を作製する(図7(a))。
続いて、半導体基板の表面側にリソグラフィーによって配線層103を作製する。次に、シリコン基板102を裏面から研磨することで、5μmの厚みまで薄膜化する(図7(b))。
次に、リソグラフィーによって、赤の画素に対応する102Aの裏面側にマスク層150Aを作製し、裏面側からドライエッチングを行う。
この時、マスク層150Aの材料はエッチングガスに対して耐性のあるものを選び、緑の画素に対応する102B、青の画素に対応する102Cの領域のみがエッチングされるようにする。
このようにして102B、102Cのみを選択的に3μmの厚みまで薄膜化する(図7(c))。
続いて、同様に102Bの裏面側にもマスク層150Bを作製し、裏面側から再度ドライエッチングを行う。
同様に、150Bの材料もエッチングガスに対して耐性のあるものを選び、青の画素に対応する102Cの領域のみがエッチングされるようにする。このようにして102Cのみを選択的に2μmの厚みまで薄膜化する(図7(d))。
最後に、マスク層150A、150Bを溶媒などによってリフトオフし、カラーフィルタ101を裏面側に作製すれば、本実施例における固体撮像素子を製造することが出来る。マスク層、エッチングガス、リフトオフに用いる溶媒の組み合わせとしては、例えば、有機レジスト、ハロゲンガス、有機溶媒の組み合わせを用いればよい。
なお、研磨を行わず、ドライエッチのみで半導体基板の厚みに差をつけても良い。
本実施例では赤、緑、青の光に対するシリコン基板を用いた固体撮像素子を説明したが、本発明はこの波長に限るものでも、シリコン材料に限るものでもない。
半導体の光吸収はキャリアのバンド間遷移によって生じるので、半導体は高いエネルギーを持つ光ほど良く吸収する特性を示す。
即ち、短波長の光ほど吸収係数が高い。
そのため、長波長に対応する画素の半導体基板の膜厚に対して、短波長側に対応する画素の半導体基板の膜厚を薄くすれば、同様の効果が期待できる。
その際、各画素における膜厚はηabsorb×ηtrapが所望の値以上になるように決められることが好ましい。
なお、本実施例では、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐためにp型障壁106を設けたが、p型障壁106を設けなくても良い。
ただし、p型障壁106が設けてあった方が、隣接画素へのキャリア拡散に起因する混色が防止できるため好ましい。
また、本実施例では省略したが、カラーフィルタ101よりも光の入射側にマイクロレンズ109が設けられていても良い(図8)。
マイクロレンズ109によって、撮像素子に入射した光を光電変換部であるシリコン基板に集光することが出来るため、更に感度が向上する。
半導体の光吸収はキャリアのバンド間遷移によって生じるので、半導体は高いエネルギーを持つ光ほど良く吸収する特性を示す。
即ち、短波長の光ほど吸収係数が高い。
そのため、長波長に対応する画素の半導体基板の膜厚に対して、短波長側に対応する画素の半導体基板の膜厚を薄くすれば、同様の効果が期待できる。
その際、各画素における膜厚はηabsorb×ηtrapが所望の値以上になるように決められることが好ましい。
なお、本実施例では、隣接画素へのキャリア拡散を防ぐためにp型障壁106を設けたが、p型障壁106を設けなくても良い。
ただし、p型障壁106が設けてあった方が、隣接画素へのキャリア拡散に起因する混色が防止できるため好ましい。
また、本実施例では省略したが、カラーフィルタ101よりも光の入射側にマイクロレンズ109が設けられていても良い(図8)。
マイクロレンズ109によって、撮像素子に入射した光を光電変換部であるシリコン基板に集光することが出来るため、更に感度が向上する。
[実施例2]
実施例2として、上記実施例1と異なる固体撮像素子の構成例について、図9を用いて説明する。
図9に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、少なくとも一部の隣接する画素において、シリコン基板の厚みが連続的に変化していることが異なる。
さらに、p型領域105とn型領域104によって形成される空乏層(電荷蓄積部)107の位置が、画素の面内方向(x方向)において、画素の中心よりも厚みの厚い方向(−x方向)にずれて配置されていることも異なる。
図9に示す本実施例の固体撮像素子では、シリコン基板102の厚みが連続的に変化しているため、ドライエッチの工程を簡略化することが可能になる。
実施例2として、上記実施例1と異なる固体撮像素子の構成例について、図9を用いて説明する。
図9に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、少なくとも一部の隣接する画素において、シリコン基板の厚みが連続的に変化していることが異なる。
さらに、p型領域105とn型領域104によって形成される空乏層(電荷蓄積部)107の位置が、画素の面内方向(x方向)において、画素の中心よりも厚みの厚い方向(−x方向)にずれて配置されていることも異なる。
図9に示す本実施例の固体撮像素子では、シリコン基板102の厚みが連続的に変化しているため、ドライエッチの工程を簡略化することが可能になる。
つぎに、本実施例における固体撮像素子の製造方法を、図10を用いて説明する。
シリコン基板に表面側からドープイオンを打ち込んでp型障壁106、n型領域104、p型領域105を作製し、配線層103を表面側に作製し、裏面から研磨して薄膜化するまでは、図7と同じ工程を取る。
この際、n型領域104、p型領域105は画素の中心から、−x方向に向かってずれた位置に作製する。
その後、リソグラフィーによって、−x方向に向かって膜厚が連続的に厚くなるレジスト層151を作製し、裏面側からドライエッチを行う(図10(a))。この際、レジスト層151は、エッチングガスに対して完全な耐性を持つもので無ければ良い。膜厚の薄いレジスト層ほど短い時間でエッチングされるため、レジスト層151の膜厚の厚いものほどシリコン基板がエッチングされずに厚く残る(図10(b))。
最後に、図7と同様にカラーフィルタ101を作製すれば、本実施例における固体撮像素子を製造することが出来る。
このようにして、一度のエッチング工程で、長波長に対応する画素の半導体基板の膜厚よりも、短波長側に対応する画素の半導体基板の膜厚が薄い固体撮像素子を製造することが可能となる。
シリコン基板に表面側からドープイオンを打ち込んでp型障壁106、n型領域104、p型領域105を作製し、配線層103を表面側に作製し、裏面から研磨して薄膜化するまでは、図7と同じ工程を取る。
この際、n型領域104、p型領域105は画素の中心から、−x方向に向かってずれた位置に作製する。
その後、リソグラフィーによって、−x方向に向かって膜厚が連続的に厚くなるレジスト層151を作製し、裏面側からドライエッチを行う(図10(a))。この際、レジスト層151は、エッチングガスに対して完全な耐性を持つもので無ければ良い。膜厚の薄いレジスト層ほど短い時間でエッチングされるため、レジスト層151の膜厚の厚いものほどシリコン基板がエッチングされずに厚く残る(図10(b))。
最後に、図7と同様にカラーフィルタ101を作製すれば、本実施例における固体撮像素子を製造することが出来る。
このようにして、一度のエッチング工程で、長波長に対応する画素の半導体基板の膜厚よりも、短波長側に対応する画素の半導体基板の膜厚が薄い固体撮像素子を製造することが可能となる。
本実施例では、赤の画素100Aから緑の画素100Bに向かって連続的にシリコン基板102の厚みが薄くなる場合を示したが、長波長側の画素から短波長側の画素に向かってシリコン基板の膜厚が減少していれば良い。
裏面側から画素の表面に垂直に入射した光は、シリコン基板102の裏面の法線方向が光入射方向と異なるため、図11(a)のようにシリコン基板102の膜厚の厚い方向(−x方向)に曲がってしまう。
本実施例では、p型領域105とn型領域104の界面に形成される空乏層107も、膜厚の厚い方向(−x方向)にずれて形成されているため、斜めに曲げられた光に対して感度を保つことが出来る。
また、図11(b)のようにn型領域104のドープ濃度が画素平面内方向に分布を持っていると更に好ましい。
具体的には、+x方向から−x方向に向かって、ドープ濃度を増大するように形成すればよい。ドープ濃度勾配によって、−x方向に光電子を導くポテシャル勾配が形成され、空乏層107に効率的に光電子をトラップすることが出来るからである。
裏面側から画素の表面に垂直に入射した光は、シリコン基板102の裏面の法線方向が光入射方向と異なるため、図11(a)のようにシリコン基板102の膜厚の厚い方向(−x方向)に曲がってしまう。
本実施例では、p型領域105とn型領域104の界面に形成される空乏層107も、膜厚の厚い方向(−x方向)にずれて形成されているため、斜めに曲げられた光に対して感度を保つことが出来る。
また、図11(b)のようにn型領域104のドープ濃度が画素平面内方向に分布を持っていると更に好ましい。
具体的には、+x方向から−x方向に向かって、ドープ濃度を増大するように形成すればよい。ドープ濃度勾配によって、−x方向に光電子を導くポテシャル勾配が形成され、空乏層107に効率的に光電子をトラップすることが出来るからである。
なお、撮像素子の中心側の画素(固体撮像素子の中央に近い画素)が相対的に長波長、撮像素子の周辺側の画素(固体撮像素子の中央から遠い画素)が相対的に短波長の画素である複数の画素間において、
半導体基板の厚みが連続的に変化する構成とし、逆の場合には不連続に変化する構成とすると、更に好ましい(図12)。
即ち、撮像素子の中心側から周辺側に向かってシリコン基板102の厚みが減少するような斜面をもつ構造とするのが好ましい。以下に理由を述べる。
撮像素子に入射する光は一般に完全な平行光ではなく、周辺画素においては中心側から斜めに傾いた光が入射する。
画素表面に対して裏面が平行であれば、斜めに傾いて入射した光は、屈折して一部が周辺側の画素にもれてしまう(図13(a))。
しかし、図13(b)のように半導体基板裏面が傾いていれば、入射した光は図13(a)よりも中心側に曲がってシリコン内を伝播し、周辺画素への光の漏れが防げる。
従って、撮像素子の中心側から周辺側に向かって半導体基板の厚みが減少するような斜面をもつ構造とすることにより、隣接画素へ光が漏れることが防止でき、混色が抑制できる。
また、図14のように、隣接する3つの画素において、中央の画素が最も長波長側に対応する画素である場合、中央の画素から両側の画素に向かって厚みが減少していても良い。図14に示す固体撮像素子の場合、中央の画素において入射光が画素中央部分に集光し、受光感度が上昇するという利点がある。
半導体基板の厚みが連続的に変化する構成とし、逆の場合には不連続に変化する構成とすると、更に好ましい(図12)。
即ち、撮像素子の中心側から周辺側に向かってシリコン基板102の厚みが減少するような斜面をもつ構造とするのが好ましい。以下に理由を述べる。
撮像素子に入射する光は一般に完全な平行光ではなく、周辺画素においては中心側から斜めに傾いた光が入射する。
画素表面に対して裏面が平行であれば、斜めに傾いて入射した光は、屈折して一部が周辺側の画素にもれてしまう(図13(a))。
しかし、図13(b)のように半導体基板裏面が傾いていれば、入射した光は図13(a)よりも中心側に曲がってシリコン内を伝播し、周辺画素への光の漏れが防げる。
従って、撮像素子の中心側から周辺側に向かって半導体基板の厚みが減少するような斜面をもつ構造とすることにより、隣接画素へ光が漏れることが防止でき、混色が抑制できる。
また、図14のように、隣接する3つの画素において、中央の画素が最も長波長側に対応する画素である場合、中央の画素から両側の画素に向かって厚みが減少していても良い。図14に示す固体撮像素子の場合、中央の画素において入射光が画素中央部分に集光し、受光感度が上昇するという利点がある。
[実施例3]
実施例3として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図15を用いて説明する。
図15に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、シリコン基板102とカラーフィルタ101の間に、酸化膜110と透明電極(電場生成手段)111が配置されていることが異なる。
酸化膜110と透明電極111は、隣接する画素よりもシリコン基板102の膜厚が厚い画素に対して、裏面側だけでなく隣接画素側に対しても配置されている。
図15に示す固体撮像素子は、酸化膜110と透明電極111によってi型領域108にもポテンシャル勾配が形成されている。そのため、半導体基板の不純物ドープ濃度を画素の平面方向に変化させることによって、光電変換された電荷を前記画素の平面内方向に誘導し、i型領域で発生した光電子を効率良く空乏層107に導くことが出来る。
実施例3として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図15を用いて説明する。
図15に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、シリコン基板102とカラーフィルタ101の間に、酸化膜110と透明電極(電場生成手段)111が配置されていることが異なる。
酸化膜110と透明電極111は、隣接する画素よりもシリコン基板102の膜厚が厚い画素に対して、裏面側だけでなく隣接画素側に対しても配置されている。
図15に示す固体撮像素子は、酸化膜110と透明電極111によってi型領域108にもポテンシャル勾配が形成されている。そのため、半導体基板の不純物ドープ濃度を画素の平面方向に変化させることによって、光電変換された電荷を前記画素の平面内方向に誘導し、i型領域で発生した光電子を効率良く空乏層107に導くことが出来る。
i型領域にポテンシャル勾配を与える方法について説明する。
裏面に設けられたITOなどの透明電極111に対し、p型障壁106よりもマイナスの電圧を加えればよい。
これによって、光電子11が透明電極からp型障壁に対してドリフトする方向の電場が発生するため、光電子11を効率よく空乏層107に導くことが出来る(図16(a))。
ここで、透明電極111を側面にまで設けていれば、図16(b)に示すように、空乏層部分に向かって画素の面内方向(x方向)に電場を発生させることができ、更に効率よく光電子を導くことが可能となる。
一方、従来の構成においては、シリコン基板の膜厚が均一だったため、画素の面内方向にポテンシャル勾配を発生させることは困難であった。
即ち、本実施例の構成においては、従来の構成において透明電極を配置した場合よりも、更にトラップ効率を上げることが出来る。
裏面に設けられたITOなどの透明電極111に対し、p型障壁106よりもマイナスの電圧を加えればよい。
これによって、光電子11が透明電極からp型障壁に対してドリフトする方向の電場が発生するため、光電子11を効率よく空乏層107に導くことが出来る(図16(a))。
ここで、透明電極111を側面にまで設けていれば、図16(b)に示すように、空乏層部分に向かって画素の面内方向(x方向)に電場を発生させることができ、更に効率よく光電子を導くことが可能となる。
一方、従来の構成においては、シリコン基板の膜厚が均一だったため、画素の面内方向にポテンシャル勾配を発生させることは困難であった。
即ち、本実施例の構成においては、従来の構成において透明電極を配置した場合よりも、更にトラップ効率を上げることが出来る。
なお、酸化膜110はSiO2などで形成されるが、必ずしも設けなくとも良い。
ただし、透明電極111からシリコン基板102に電子が注入するのを防止できるために設けた方が好ましい。
また、図15では、隣接画素間でシリコン基板102の膜厚が不連続に変化する場合を示したが、シリコン基板102の膜厚が連続的に変化する場合についても同様である。
即ち、図17のように、傾いた裏面に酸化膜110と透明電極111を配置することで、画素の面内方向(x方向)にポテンシャル勾配を与えることが可能である。
ただし、透明電極111からシリコン基板102に電子が注入するのを防止できるために設けた方が好ましい。
また、図15では、隣接画素間でシリコン基板102の膜厚が不連続に変化する場合を示したが、シリコン基板102の膜厚が連続的に変化する場合についても同様である。
即ち、図17のように、傾いた裏面に酸化膜110と透明電極111を配置することで、画素の面内方向(x方向)にポテンシャル勾配を与えることが可能である。
[実施例4]
実施例4として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図18を用いて説明する。
図18に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1に対してカラーフィルタ101の裏面側に画素の平面内方向において該画素の中心から画素の周辺に向かって屈折率が低くなっている屈折率分布型レンズ(集光部)112が配置されている点が異なる。
そして、102Aの厚みと112Aの厚みの合計と、102Bの厚みと112Bの厚みの合計と、102Cの厚みと112Cの厚みの合計が互いに等しい。
なお、ここで「等しい」とは、完全に厚みが等しい場合だけでなく、製造誤差の範囲内で等しい場合を含む。
図18に示す固体撮像素子は、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、屈折率分布型レンズによる集光効率の向上と、画素の平坦化の両立が可能となっている。屈折率分布型レンズとは、図19に示すように、位相差を媒質の粗密に伴った屈折率変化で与えるレンズであり、開口が円形でない固体撮像素子において開口率を上げる目的で提案されている技術である。屈折率分布型レンズが与えることの出来る位相差は、屈折率分布型レンズの膜厚が厚いほど大きい。
従って、屈折率分布型レンズの膜厚が厚いほどレンズの焦点距離を短くすることが可能である。
実施例4として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図18を用いて説明する。
図18に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1に対してカラーフィルタ101の裏面側に画素の平面内方向において該画素の中心から画素の周辺に向かって屈折率が低くなっている屈折率分布型レンズ(集光部)112が配置されている点が異なる。
そして、102Aの厚みと112Aの厚みの合計と、102Bの厚みと112Bの厚みの合計と、102Cの厚みと112Cの厚みの合計が互いに等しい。
なお、ここで「等しい」とは、完全に厚みが等しい場合だけでなく、製造誤差の範囲内で等しい場合を含む。
図18に示す固体撮像素子は、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、屈折率分布型レンズによる集光効率の向上と、画素の平坦化の両立が可能となっている。屈折率分布型レンズとは、図19に示すように、位相差を媒質の粗密に伴った屈折率変化で与えるレンズであり、開口が円形でない固体撮像素子において開口率を上げる目的で提案されている技術である。屈折率分布型レンズが与えることの出来る位相差は、屈折率分布型レンズの膜厚が厚いほど大きい。
従って、屈折率分布型レンズの膜厚が厚いほどレンズの焦点距離を短くすることが可能である。
図18に示す固体撮像素子では、青の光に対応する半導体基板102Cは、赤の光に対応する半導体基板102Aよりも薄い。
レンズによる集光効率を上げるためには、シリコン基板の中央付近に集光することが望ましいので、屈折率分布型レンズ112Cの焦点距離は、屈折率分布型レンズ112Aの焦点距離よりも短いことが望ましい。
前述したように、屈折率分布型レンズの焦点距離は屈折率分布型レンズの膜厚によって決まるので、112Aより112Bを厚くし、更に112Bより112Cを厚くすれば、赤、緑、青の全ての光について、屈折率分布型レンズによる集光効率を上げることが可能となる。
レンズによる集光効率を上げるためには、シリコン基板の中央付近に集光することが望ましいので、屈折率分布型レンズ112Cの焦点距離は、屈折率分布型レンズ112Aの焦点距離よりも短いことが望ましい。
前述したように、屈折率分布型レンズの焦点距離は屈折率分布型レンズの膜厚によって決まるので、112Aより112Bを厚くし、更に112Bより112Cを厚くすれば、赤、緑、青の全ての光について、屈折率分布型レンズによる集光効率を上げることが可能となる。
ここで、102Aより102Bが薄く、更に102Bより102Cが薄いことに注目する。すると、屈折率分布型レンズ112の膜厚を適切に選ぶことで、102Aの厚みと112Aの厚みの合計と、102Bの厚みと112Bの厚みの合計と、102Cの厚みと112Cの厚みの合計を互いに等しくすることができる。
赤、緑、青の画素の厚みが等しいため、画素間の段差部分で発生する散乱光の発生などを防ぐことが可能となる。この条件は、シリコン基板の膜厚が均一という従来の構成では満たせなかった条件である。
以上より、本実施例における固体撮像素子では、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、屈折率分布型レンズによる集光効率の向上と、画素の平坦化の両立が可能である。
なお、図18では屈折率分布型レンズ112をカラーフィルタ101の裏面側に設けたが、カラーフィルタ101と半導体基板102の間に設けても良い。
赤、緑、青の画素の厚みが等しいため、画素間の段差部分で発生する散乱光の発生などを防ぐことが可能となる。この条件は、シリコン基板の膜厚が均一という従来の構成では満たせなかった条件である。
以上より、本実施例における固体撮像素子では、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、屈折率分布型レンズによる集光効率の向上と、画素の平坦化の両立が可能である。
なお、図18では屈折率分布型レンズ112をカラーフィルタ101の裏面側に設けたが、カラーフィルタ101と半導体基板102の間に設けても良い。
[実施例5]
実施例5として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図20を用いて説明する。
図20に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、カラーフィルタ101とシリコン基板102の間に多層膜からなる反射防止膜113が配置されている点が異なる。
そして、102Aの厚みと113Aの厚みの合計と、102Bの厚みと113Bの厚みの合計と、102Cの厚みと113Cの厚みの合計が互いに等しい。
なお、ここで「等しい」とは、完全に厚みが等しい場合だけでなく、製造誤差の範囲内で等しい場合を含む。図20に示す固体撮像素子は、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、反射防止膜による反射防止効果の向上と、画素の平坦化の両立が可能となっている。
実施例5として、上記各実施例と異なる固体撮像素子の構成例について、図20を用いて説明する。
図20に示す本実施例における固体撮像素子は、実施例1の固体撮像素子に対し、カラーフィルタ101とシリコン基板102の間に多層膜からなる反射防止膜113が配置されている点が異なる。
そして、102Aの厚みと113Aの厚みの合計と、102Bの厚みと113Bの厚みの合計と、102Cの厚みと113Cの厚みの合計が互いに等しい。
なお、ここで「等しい」とは、完全に厚みが等しい場合だけでなく、製造誤差の範囲内で等しい場合を含む。図20に示す固体撮像素子は、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、反射防止膜による反射防止効果の向上と、画素の平坦化の両立が可能となっている。
図21に、シリコンの屈折率の波長依存性を示す。
図21より、短波長の光に対する屈折率の方が、長波長の光に対する屈折率よりも大きい。カラーフィルタ101の屈折率は、透過波長によらずほぼ1.5程度であるため、カラーフィルタ101Cと半導体基板102C間の反射率の方が、カラーフィルタ101Aと半導体基板101A間の反射率よりも高い。
異なる屈折率の媒質間での反射を防止する技術として多層膜による反射防止技術がある。一般に、多層膜による反射防止効果は、膜の層数が多いほど高い。
従って、多層膜によって十分な反射防止効果を得ようとした場合、反射率のより大きい画素において、多層膜の層数を増やす必要がある。
即ち、113Aの層数より113Bの層数を多く、更に113Bより113Cの層数を多くする必要がある。
図21より、短波長の光に対する屈折率の方が、長波長の光に対する屈折率よりも大きい。カラーフィルタ101の屈折率は、透過波長によらずほぼ1.5程度であるため、カラーフィルタ101Cと半導体基板102C間の反射率の方が、カラーフィルタ101Aと半導体基板101A間の反射率よりも高い。
異なる屈折率の媒質間での反射を防止する技術として多層膜による反射防止技術がある。一般に、多層膜による反射防止効果は、膜の層数が多いほど高い。
従って、多層膜によって十分な反射防止効果を得ようとした場合、反射率のより大きい画素において、多層膜の層数を増やす必要がある。
即ち、113Aの層数より113Bの層数を多く、更に113Bより113Cの層数を多くする必要がある。
ここで、102Aより102Bが薄く、更に102Bより102Cが薄いことに注目する。すると、多層膜の層数を適切に選ぶことで、102Aの厚みと113Aの厚みの合計と、102Bの厚みと113Bの厚みの合計と、102Cの厚みと113Cの厚みの合計を互いに等しくすることができる。
赤、緑、青の画素の厚みが等しいため、画素間の段差部分で発生する散乱光の発生などを防ぐことが可能となる。この条件は、シリコン基板の膜厚が均一という従来の構成では満たせなかった条件である。
以上より、本実施例における固体撮像素子では、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、反射防止膜による反射防止効果の向上と、画素の平坦化の両立が可能である。
赤、緑、青の画素の厚みが等しいため、画素間の段差部分で発生する散乱光の発生などを防ぐことが可能となる。この条件は、シリコン基板の膜厚が均一という従来の構成では満たせなかった条件である。
以上より、本実施例における固体撮像素子では、波長毎感度特性のばらつき低減に加え、反射防止膜による反射防止効果の向上と、画素の平坦化の両立が可能である。
100:画素ユニット
101:カラーフィルタ
102:シリコン基板
103:配線層
104:n型領域
105:p型領域
106:p型障壁
107:空乏層
108:i型領域
101:カラーフィルタ
102:シリコン基板
103:配線層
104:n型領域
105:p型領域
106:p型障壁
107:空乏層
108:i型領域
Claims (11)
- 複数の画素を備え、前記複数の画素は異なる波長に対応する画素で構成され、
前記複数の画素における各々の画素は、光の入射側から、カラーフィルタ、光電変換特性を示す半導体基板、配線層、を有している固体撮像素子であって、
前記半導体基板の厚みが、前記異なる波長に対応する画素における長波長側に対応する画素よりも、短波長側に対応する画素の方が薄い厚みに構成されていることを特徴とする固体撮像素子。 - 前記異なる波長に対応する画素が、隣接する一組の少なくとも2つの画素で構成され、
前記半導体基板の厚みが、前記長波長側に対応する画素から前記短波長側に対応する画素に向かって不連続に減少していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記異なる波長に対応する画素が、隣接する一組の少なくとも2つの画素で構成され、
前記半導体基板の厚みが、前記長波長側に対応する画素から前記短波長側に対応する画素に向かって連続的に減少していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記2つの画素において、前記固体撮像素子の中央に近い画素が長波長側に対応する画素であり、前記固体撮像素子の中央から遠い画素が短波長側に対応する画素であって、
前記半導体基板の厚みが、前記固体撮像素子の中央に近い画素から遠い画素に向かって連続的に減少していることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。 - 前記2つの画素において、光電変換された電荷を蓄積する電荷蓄積部が前記半導体基板中に形成され、
前記電荷蓄積部が、前記画素の平面内方向における該画素の中央よりも、前記半導体基板の厚みの厚い方向にずれて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。 - 前記異なる波長に対応する画素が、隣接する一組の少なくとも3つの画素で構成され、
前記3つの画素における中央の画素が最も長波長側に対応する画素であって、前記中央の画素の厚みが、該中央の画素の中央部から両側の画素に向かって連続的に減少していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記半導体基板に、電場生成手段を備え、
前記電場生成手段によって、前記画素の平面内方向に電場を発生させ、光電変換された電荷を前記画素の平面内方向に誘導することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。 - 前記電場生成手段は、前記半導体基板の不純物ドープ濃度を前記画素の平面方向に変化させることによって、光電変換された電荷を前記画素の平面内方向に誘導する電場生成手段によって構成されていることを特徴とする請求項7に記載の固体撮像素子。
- 前記電場生成手段は、前記半導体基板の光の入射側であって、前記画素の平面に平行でない面に配置された透明電極によって構成されていることを特徴とする請求項7に記載の固体撮像素子。
- 前記半導体基板における光の入射側に、前記画素の平面内方向において該画素の中心から画素の周辺に向かって屈折率が低くなっている集光部が設けてあり、
前記半導体基板の厚みと前記集光部の厚みの合計が、前記画素における対応する波長によらず画素間において等しいことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の固体撮像素子。 - 前記半導体基板と前記カラーフィルタの間に反射防止膜を備え、
前記半導体基板の厚みと該反射防止膜の厚みの合計が、前記画素における対応する波長によらず画素間において等しいことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
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