JP2011210981A - 固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】感度の向上、混色,スミアの発生などの防止を実現して、画像品質を向上させる。
【解決手段】オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして、レンズ層52が機能するように、受光面JSの中央に対応する部分が、受光面JSの周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で、レンズ層52を形成する。
【選択図】図5
【解決手段】オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして、レンズ層52が機能するように、受光面JSの中央に対応する部分が、受光面JSの周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で、レンズ層52を形成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、電子機器に関する。
デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器は、固体撮像装置を含む。たとえば、固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)型イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサを含む。
固体撮像装置は、複数の画素がマトリクス状に配列されている撮像領域が、半導体基板の面に設けられている。複数の画素のそれぞれには、光電変換部が設けられている。光電変換部は、たとえば、フォトダイオードであり、外付けの光学系を介して入射する光を受光面で受光し光電変換することによって、信号電荷を生成する。
固体撮像装置では、光電変換部の受光面の上方にオンチップレンズが配置されており、入射光がオンチップレンズによって受光面へ集光される。
上記のオンチップレンズとしては、球面レンズ,フレネルレンズのように、表面での屈折を利用した屈折型レンズが用いられている。
この他に、上記のオンチップレンズとしては、屈折率分布型レンズや回折レンズのように、表面での屈折を利用しないレンズが用いられている。ここでは、断面形状が矩形であるデジタルレンズが、オンチップレンズとして設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
たとえば、このオンチップレンズは、屈折率が異なる複数の層を含み、その複数の層が、オンチップレンズの光軸に対して垂直な横方向に交互に配列されている。また、複数の屈折率が異なる層を、オンチップレンズの光軸に沿った深さ方向に設けることによって、オンチップレンズが構成されている。このようなオンチップレンズは、波長オーダーまたはそれよりも小さいサブ波長領域の周期構造を有する集光素子(SWLL:Subwave Length Lens)であり、薄膜で、高い集光効率を実現することができる。
固体撮像装置においては、撮像領域の中心部分と周辺部分との間において感度差が生じるために、撮像画像の画像品質が低下する場合がある。
具体的には、撮像領域の中心部分においては、外付けの光学系を介して入射する主光線の角度が、受光面に対して、ほぼ垂直であるのに対して、撮像領域の周辺部分においては、入射する主光線の角度が傾斜している。このため、撮像画像の中心部分が明るい画像になり、周辺部分が暗い画像になる場合があるので、撮像画像の画像品質が低下する場合がある。つまり、いわゆるシェーディング現象が発生して、画像品質が低下する場合がある。
このような不具合を改善するために、「瞳補正」と称して、オンチップレンズ等の配置を補正することが、実施されている。たとえば、撮像領域の周辺において配置されるオンチップレンズの位置が、受光面に対して、撮像領域の中心側へシフトするように、オンチップレンズを設けることが実施されている(たとえば、特許文献2,特許文献3参照)。
この他に、カラー画像を撮像する場合において、入射光が受光面に対して傾斜して入射したときには、その直下の受光面に入射せずに、本来、他の色の着色光を受光する他の受光面へ入射する場合がある。このため、いわゆる「混色」が発生して、撮像したカラー画像において色調のズレが生じ、画像品質が低下する場合がある。
特に、カメラ付き携帯電話のように、小型化されたモバイル用途の電子機器においては、外付けの光学系と、イメージセンサの受光面との間の距離が短いために、上記のような不具合の発生が顕在化する場合がある。
ところで、固体撮像装置は、画素数の増加とチップの縮小との要求によって、画素が微細化されてきている。このため、固体撮像装置においては、開口率が低下してきており、感度が低下する場合がある。
たとえば、CCDイメージセンサの場合には、垂直転送路を画素の縮小率に追従して縮小することが、転送電荷数の確保のために困難であるので、開口率が低下している。また、CMOSイメージセンサの場合には、混色の防止のために画素の間に配置する遮光膜は、リソグラフィでの形成を実現するため、縮小化することが困難であるために、開口率が低下している。
開口率の低下に伴う感度の低下を防止するためには、オンチップレンズの曲率(厚み)を変えて、光が最も集光された位置でのスポット径を小さくすることが好適である。
光が最も集光された位置でのスポット径rは、回折限界を考慮すると、波長λ、焦点距離D、セル(画素)サイズpとの間に、下記の関係式が成立する。下記式で、kは、係数を示している。
r=(kλD)/(πp)
このため、画素を微細化した場合(たとえば、セルピッチが、受光する入射光の波長の2〜3倍のオーダーの場合)には、回折限界の影響によって、スポット径を小さくすることが困難になる。よって、感度を向上させることが困難である。
図49は、スポット径rとオンチップレンズの厚みdとの関係、および、受光面JSからの高さhとオンチップレンズの厚みdとの関係をシミュレーションした結果を示す図である。図50,図51は、スポット径rとオンチップレンズの厚みdとの関係、または、受光面JSからの高さhとオンチップレンズの厚みdとの関係をシミュレーションした様子を説明するための図である。
図49では、「スポット径rとオンチップレンズの厚みdとの関係」について、オンチップレンズの厚みdが0.2μmである場合のスポット径rに対する割合Rを示している。つまり、下記の関係式で算出された割合Rと、オンチップレンズの厚みdとの関係を示している。なお、下記式において、r(d)は、オンチップレンズの厚みdのスポット径であり、r(0.2)は、オンチップレンズの厚みdが0.2μmである場合のスポット径を示している。
R=r(d)/r(0.2)
同様に、図49では、「受光面JSからの高さhとオンチップレンズの厚みdとの関係」についても、オンチップレンズの厚みdが0.2μmである場合の高さh(0.2)に対する割合Rを示している。つまり、下記の関係式で算出された割合Hと、オンチップレンズの厚みdとの関係を示している。なお、下記式において、h(d)は、オンチップレンズの厚みがdの場合の高さhであり、h(0.2)は、オンチップレンズの厚みdが0.2μmである場合の高さhを示している。
H=h(d)/h(0.2)
図50においては、固体撮像装置の縦断面において、オンチップレンズMLの厚みd、スポット径r、受光面JSからの高さhのそれぞれを示している。図50では、(a)において、オンチップレンズMLの厚みdが薄い場合を示しており、(b)において、オンチップレンズMLの厚みdが厚い場合を示している。図50に示すように、オンチップレンズMLの厚みdは、凸状に突き出た曲面レンズの中心部分の厚みであり、この厚みdが厚い場合には、レンズの曲率が大きくなる。また、受光面JSからの高さhは、受光面JSから、光が最も集光された位置までの高さを示している。図50では、裏面照射型のCMOSイメージセンサの要部について示している。
そして、図51では、固体撮像装置の横断面における光の様子を示している。図51(a)においては、ハッチングの間隔の幅を変えることで、光の強度を段階的に示している。ここでは、ハッチングの間隔が狭い場合に、光の強度が高いことを示している。そして、(b)においては、横軸が固体撮像装置の横断面における位置であって、縦軸が光の強度のグラフを示している。図51(a)に示すように、光軸において光の強度が高く、(b)に示すように、その光軸における強度に対して、1/e2(13.5%)の割合になる幅を、スポット径rとしている。
図49に示すように、オンチップレンズMLの厚みdが厚くなるに伴って、スポット径rの割合Rが小さくなっている。このため、オンチップレンズMLの曲率を大きくすることで、スポット径rを小さくすることができる。しかし、オンチップレンズMLの厚みdが厚くなる(曲率が高くなる)に伴って、受光面JSからの高さhの割合Hが大きくなっていることから判るように、焦点距離が短くなる。
短い焦点距離に対応するために、オンチップレンズMLと受光面JSとの間の距離を短くすることが考えられる。つまり、オンチップレンズMLと受光面JSとの間に介在する各層の厚みを薄くすることが必要になる。
しかしながら、オンチップレンズMLと受光面JSとの間に介在する各層の厚みを薄くすることは、困難な場合が多い。
たとえば、図50に示すように、混色などを防止するために画素の間に遮光膜60を設ける場合があるが、遮光特性の確保のため、遮光膜60の厚みを薄くすることは困難である。
また、図50に示すように、遮光膜60などの膜による凹凸を平坦化するために、平坦化膜HTを設ける場合があるが、遮光膜60の膜厚以上の膜厚で、この平坦化膜HTを設ける必要があるので、薄くすることは困難である。
また、カラーフィルタCFについては、樹脂に添加する顔料の濃度を著しく高くすることは難しいので、色再現性の確保のために、薄くすることは困難である。
また、カラーフィルタCFとオンチップレンズMLとの間についても、カラーフィルタCFの保護のために、数十から数百μmの厚みの層を介在させた方が好適であるので、薄くすることは困難である。
この他に、CCDイメージセンサの場合には、半導体基板上に転送電極などの電極を受光面の近傍に設けるが、電気抵抗などの電気特性を確保するために、電極の層厚を薄くすることは困難である。
このように、オンチップレンズMLと受光面JSとの間の距離を短くすることが困難であるので、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが困難であり、撮像画像の画像品質が低下する場合がある。
したがって、本発明は、撮像画像の画像品質を向上可能な、固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、電子機器を提供する。
本発明の固体撮像装置は、基板の撮像面に設けられており、受光面にて入射光を受光する光電変換部と、前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けられており、前記入射光を集光するオンチップレンズと、前記基板の撮像面において前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在しているレンズ層とを具備し、前記レンズ層は、前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして機能するように、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で形成されている。
本発明の電子機器は、基板の撮像面に設けられており、受光面にて入射光を受光する光電変換部と、前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けられており、前記入射光を集光するオンチップレンズと、前記基板の撮像面において前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在しているレンズ層とを具備し、前記レンズ層は、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で形成されており、前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして機能する。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、受光面にて入射光を受光する光電変換部を、基板の撮像面に設ける光電変換部形成工程と、前記入射光を集光するオンチップレンズを、前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けるオンチップレンズ形成工程と、前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在するように、前記基板の撮像面にレンズ層を形成するレンズ層形成工程とを具備し、前記レンズ層形成工程においては、前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして当該レンズ層が機能するように、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で当該レンズ層を形成する。
本発明では、受光面とオンチップレンズとの間に介在するように、基板の撮像面にレンズ層を形成する。ここでは、受光面の中央に対応する部分が、その周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で、このレンズ層を形成する。レンズ層は、発散レンズとして機能し、オンチップレンズが入射光を集光する焦点位置が受光面へ近づけられる。
本発明によれば、撮像画像の画像品質を向上可能な、固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、電子機器を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、説明は、下記の順序で行う。
1.実施形態1(裏面照射型CISの場合)
2.実施形態2(低屈折率材料部と高屈折率材料部との界面が傾斜している場合)
3.実施形態3(低屈折率材料部と高屈折率材料部とのそれぞれが複数の場合)
4.実施形態4(低屈折率材料部と高屈折率材料部との厚みが異なる場合)
5.実施形態5(低屈折率材料部と高屈折率材料部との間の屈折率が徐々に変化する場合)
6.実施形態6(入射光の色に応じて、レンズ層が異なる場合)
7.実施形態7(レンズ層について瞳補正をした場合)
8.実施形態8(CCDの場合)
9.その他
1.実施形態1(裏面照射型CISの場合)
2.実施形態2(低屈折率材料部と高屈折率材料部との界面が傾斜している場合)
3.実施形態3(低屈折率材料部と高屈折率材料部とのそれぞれが複数の場合)
4.実施形態4(低屈折率材料部と高屈折率材料部との厚みが異なる場合)
5.実施形態5(低屈折率材料部と高屈折率材料部との間の屈折率が徐々に変化する場合)
6.実施形態6(入射光の色に応じて、レンズ層が異なる場合)
7.実施形態7(レンズ層について瞳補正をした場合)
8.実施形態8(CCDの場合)
9.その他
<1.実施形態1>
(A)装置構成
(A−1)カメラの要部構成
図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
(A)装置構成
(A−1)カメラの要部構成
図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
図1に示すように、カメラ40は、固体撮像装置1と、光学系42と、制御部43と、信号処理回路44とを有する。各部について、順次、説明する。
固体撮像装置1は、光学系42を介して入射する光(被写体像)を撮像面PSで受光して光電変換することによって、信号電荷を生成する。ここでは、固体撮像装置1は、制御部43から出力される制御信号に基づいて駆動する。具体的には、信号電荷を読み出して、ローデータとして出力する。
本実施形態では、図1に示すように、固体撮像装置1は、撮像面PSの中心部分においては、光学系42から出射される主光線H1が、撮像面PSに対して垂直な角度で入射する。一方で、撮像面PSの周辺部分においては、主光線H2が、固体撮像装置1の撮像面PSに対して垂直な方向に対して傾斜した角度で入射する。ここでは、撮像面PSの中心から周囲へ向かって入射光の主光線H2が傾斜する。
光学系42は、結像レンズや絞りなどの光学部材を含み、入射する被写体像による光を、固体撮像装置1の撮像面PSへ集光するように配置されている。
本実施形態においては、光学系42は、光軸が固体撮像装置1の撮像面PSの中心に対応するように設けられている。このため、光学系42は、図1に示すように、固体撮像装置1の撮像面PSの中心部分に対しては、撮像面PSに垂直な角度で主光線H1を出射する。一方で、撮像面PSの周辺部分に対しては、撮像面PSに垂直な方向に対して傾斜した角度で主光線H2を出射する。これは、絞りによって形成される射出瞳距離が有限であることに起因する。
制御部43は、各種の制御信号を固体撮像装置1と信号処理回路44とに出力し、固体撮像装置1と信号処理回路44とを制御して駆動させる。
信号処理回路44は、固体撮像装置1から出力されたローデータについて信号処理を実施することによって、被写体像についてデジタル画像を生成するように構成されている。
(A−2)固体撮像装置の要部構成
固体撮像装置1の全体構成について説明する。
固体撮像装置1の全体構成について説明する。
図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示す図である。図2では、上面を示している。
本実施形態の固体撮像装置1は、CMOS型イメージセンサであり、図2に示すように、半導体基板101を含む。この半導体基板101は、たとえば、シリコンからなる半導体基板であり、図2に示すように、半導体基板101の面においては、撮像領域PAと、周辺領域SAとが設けられている。
撮像領域PAは、図2に示すように、矩形形状であり、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに、配置されている。つまり、画素Pがマトリクス状に並んでいる。そして、撮像領域PAにおいては、その中心が、図1に示した光学系42の光軸に対応するように配置されている。
この撮像領域PAは、図1に示した撮像面PSに相当する。このため、上述したように、撮像領域PAにて中心部分に配置された画素Pにおいては、撮像領域PAの面に対して垂直な角度で主光線(図1のH1)が入射する。一方で、撮像領域PAにて周辺部分に配置された画素Pにおいては、撮像領域PAの面に対して垂直な方向に対して傾斜した角度で主光線(図1のH2)が入射する。
図3は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pの回路構成を示す図である。
図3に示すように、画素Pは、フォトダイオード21と、画素トランジスタTrとを含む。ここでは、画素トランジスタTrは、転送トランジスタ22と、増幅トランジスタ23と、選択トランジスタ24と、リセットトランジスタ25とを含み、フォトダイオード21から信号電荷を読み出す動作を実施するように構成されている。
画素Pにおいて、フォトダイオード21は、被写体像による光を受光し、その受光した光を光電変換することによって信号電荷を生成し蓄積する。ここでは、図3に示すように、フォトダイオード21は、アノードが接地されており、蓄積した信号電荷(ここでは、電子)が、画素トランジスタTrによって読み出され、電気信号として垂直信号線27へ出力されるように構成されている。具体的には、フォトダイオード21は、図3に示すように、転送トランジスタ22を介して、増幅トランジスタ23のゲートに接続されている。そして、フォトダイオード21においては、増幅トランジスタ23のゲートに接続されているフローティングディフュージョンFDへ、その蓄積した信号電荷が、転送トランジスタ22によって出力信号として転送される。
画素Pにおいて、転送トランジスタ22は、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を、増幅トランジスタ23のゲートへ電気信号として出力するように構成されている。具体的には、転送トランジスタ22は、図3に示すように、フォトダイオード21とフローティングディフュージョンFDとの間において介在するように設けられている。そして、転送トランジスタ22は、転送線26からゲートに転送信号が与えられることによって、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を、フローティングディフュージョンFDに出力信号として転送する。
画素Pにおいて、増幅トランジスタ23は、転送トランジスタ22から出力された電気信号を増幅して出力するように構成されている。具体的には、増幅トランジスタ23は、図3に示すように、ゲートがフローティングディフュージョンFDに接続されている。また、増幅トランジスタ23は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースが選択トランジスタ24に接続されている。増幅トランジスタ23は、選択トランジスタ24がオン状態になるように選択されたときには、定電流源Iから定電流が供給されて、ソースフォロアとして動作する。このため、増幅トランジスタ23では、選択トランジスタ24に選択信号が供給されることによって、フローティングディフュージョンFDから出力された出力信号が増幅される。
画素Pにおいて、選択トランジスタ24は、選択信号が入力された際に、増幅トランジスタ23によって出力された電気信号を、垂直信号線27へ出力するように構成されている。具体的には、選択トランジスタ24は、図3に示すように、選択信号が供給されるアドレス線28にゲートが接続されている。選択トランジスタ24は、選択信号が供給された際にはオン状態になり、上記のように増幅トランジスタ23によって増幅された出力信号を、垂直信号線27に出力する。
画素Pにおいて、リセットトランジスタ25は、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットするように構成されている。具体的には、リセットトランジスタ25は、図3に示すように、リセット信号が供給されるリセット線29にゲートが接続されている。また、リセットトランジスタ25は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースがフローティングディフュージョンFDに接続されている。そして、リセットトランジスタ25は、リセット線29からリセット信号がゲートに供給された際に、フローティングディフュージョンFDを介して、増幅トランジスタ23のゲート電位を、電源電位にリセットする。
周辺領域SAは、図2に示すように、撮像領域PAの周囲に位置している。そして、この周辺領域SAにおいては、周辺回路が設けられている。
具体的には、図2に示すように、垂直駆動回路13と、カラム回路14と、水平駆動回路15と、外部出力回路17と、タイミングジェネレータ(TG)18と、シャッター駆動回路19とが、周辺回路として設けられている。
垂直駆動回路13は、図2に示すように、周辺領域SAにおいて、撮像領域PAの側部に設けられており、撮像領域PAの画素Pを行単位で選択して駆動させるように構成されている。
カラム回路14は、図2に示すように、周辺領域SAにおいて、撮像領域PAの下端部に設けられており、列単位で画素Pから出力される信号について信号処理を実施する。ここでは、カラム回路14は、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)回路(図示なし)を含み、固定パターンノイズを除去する信号処理を実施する。
水平駆動回路15は、図2に示すように、カラム回路14に電気的に接続されている。水平駆動回路15は、たとえば、シフトレジスタを含み、カラム回路14にて画素Pの列ごとに保持されている信号を、順次、外部出力回路17へ出力させる。
外部出力回路17は、図2に示すように、カラム回路14に電気的に接続されており、カラム回路14から出力された信号について信号処理を実施後、外部へ出力する。外部出力回路17は、AGC(Automatic Gain Control)回路17aとADC回路17bとを含む。外部出力回路17においては、AGC回路17aが信号にゲインをかけた後に、ADC回路17bがアナログ信号からデジタル信号へ変換して、外部へ出力する。
タイミングジェネレータ18は、図2に示すように、垂直駆動回路13、カラム回路14、水平駆動回路15,外部出力回路17,シャッター駆動回路19のそれぞれに電気的に接続されている。タイミングジェネレータ18は、各種のタイミング信号を生成し、垂直駆動回路13、カラム回路14、水平駆動回路15,外部出力回路17,シャッター駆動回路19に出力することで、各部について駆動制御を行う。
シャッター駆動回路19は、画素Pを行単位で選択して、画素Pにおける露光時間を調整するように構成されている。
図4は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pから信号を読み出す際に、各部へ供給するパルス信号を示すタイミングチャートである。図4においては、(a)が選択信号を示し、(b)がリセット信号を示し、(c)が転送信号を示している。
まず、図4に示すように、第1の時点t1において、選択トランジスタ24を導通状態にする。そして、第2の時点t2において、リセットトランジスタ25を導通状態にする。これにより、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットする。
つぎに、第3の時点t3において、リセットトランジスタ25を非導通状態にする。そして、この後、リセットレベルに対応した電圧を、カラム回路14へ読み出す。
つぎに、第4の時点t4において、転送トランジスタ22を導通状態にし、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を増幅トランジスタ23のゲートへ転送する。
つぎに、第5の時点t5において、転送トランジスタ22を非導通状態にする。そして、この後、蓄積された信号電荷の量に応じた信号レベルの電圧を、カラム回路14へ読み出す。
カラム回路14においては、先に読み出したリセットレベルと、後に読み出した信号レベルとを差分処理して、信号を蓄積する。これにより、画素Pごとに設けられた各トランジスタのVthのバラツキ等によって発生する固定的なパターンノイズが、キャンセルされる。
上記のように画素を駆動する動作は、各トランジスタ22,24,25の各ゲートが、水平方向xに並ぶ複数の画素からなる行単位で接続されていることから、その行単位にて並ぶ複数の画素について同時に行われる。具体的には、上述した垂直駆動回路13によって供給される選択信号によって、水平ライン(画素行)単位で垂直な方向に順次選択される。そして、タイミングジェネレータ18から出力される各種タイミング信号によって各画素のトランジスタが制御される。これにより、各画素における出力信号が垂直信号線27を通して画素列毎にカラム回路14に読み出される。
そして、カラム回路14にて蓄積された信号が、水平駆動回路15によって選択されて、外部出力回路17へ順次出力される。
(A−3)固体撮像装置の詳細構成
本実施形態にかかる固体撮像装置1の詳細内容について説明する。
本実施形態にかかる固体撮像装置1の詳細内容について説明する。
図5,図6は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の要部を示す図である。
図5は、画素Pの断面図である。そして、図6は、半導体基板に形成された画素Pの上面図である。なお、図5は、図2および図6に示すX1−X2部分の断面を示している。
図5に示すように、固体撮像装置1は、半導体基板101の内部にフォトダイオード21が設けられている。たとえば、2〜20μm程度の厚みに薄膜化された半導体基板101に設けられている。
この半導体基板101の表面(図5では、下面)には、図5では図示していないが、上記の画素トランジスタTrが、図6に示すように設けられている。そして、図5に示すように、その画素トランジスタTrを被覆するように配線層111が設けられており、配線層111において、半導体基板101の側に対して反対側の面には、支持基板SSが設けられている。
これに対して、半導体基板101の裏面(図5では上面)には、パッシベーション膜51、レンズ層52、遮光膜60、平坦化膜HT、カラーフィルタCF、オンチップレンズMLが、受光面JSの上方に設けられている。そして、これらの各部を順次介して入射した入射光Hを、フォトダイオード21が受光面JSで受光するように構成されている。
つまり、本実施形態の固体撮像装置1は、「裏面照射型CMOSイメージセンサ」であって、裏面(図5では上面)側において、入射光Hを受光するように形成されている。
各部の詳細について順次説明する。
(a)フォトダイオード21について
固体撮像装置1において、フォトダイオード21は、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。つまり、撮像面(xy面)において、水平方向xと、この水平方向xに対して直交する垂直方向yとのそれぞれに並んで設けられている。
固体撮像装置1において、フォトダイオード21は、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。つまり、撮像面(xy面)において、水平方向xと、この水平方向xに対して直交する垂直方向yとのそれぞれに並んで設けられている。
フォトダイオード21は、図5に示すように、入射光Hを受光面JSで受光し光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
図5に示すように、フォトダイオード21は、単結晶シリコン半導体である半導体基板101の内部に設けられている。たとえば、フォトダイオード21は、半導体基板101の内部において、n型の不純物が拡散された電荷蓄積領域(図示なし)を含む。そして、そのn型の電荷蓄積領域の上面側と下面側との各界面において、暗電流が発生することを抑制するように、p型の不純物が拡散されたホール蓄積領域(図示なし)が形成されている。
半導体基板101の内部には、図5に示すように、複数の画素Pの間を電気的に分離するようにp型の不純物が拡散された画素分離部101pbが設けられており、この画素分離部101pbで区画された領域に、フォトダイオード21が設けられている。
たとえば、図6に示すように、画素分離部101pbが複数の画素Pの間に介在するように形成されている。つまり、平面形状が格子状になるように画素分離部101pbが形成されており、フォトダイオード21は、この画素分離部101pbで区画された領域内に形成されている。
(b)画素トランジスタTrについて
固体撮像装置1において、画素トランジスタTrは、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。
固体撮像装置1において、画素トランジスタTrは、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。
画素トランジスタTrは、図6に示すように、複数のトランジスタ22〜25を含み、撮像面(xy面)において、フォトダイオード21の下方に位置するように設けられている。
画素トランジスタTrを構成する各トランジスタ22〜25は、図5では図示していないが、半導体基板101において配線層111が設けられる表面に設けられている。たとえば、各トランジスタ22〜25は、半導体基板101において画素Pの間を分離する画素分離部101pbに形成されている。たとえば、各トランジスタ22〜25は、NチャネルのMOSトランジスタであって、各ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。そして、各トランジスタ22〜25は、配線層111で被覆されている。
(c)配線層111について
固体撮像装置1において、配線層111は、図5に示すように、半導体基板101において、パッシベーション膜51などの各部が設けられた裏面(図5では上面)とは反対側の表面(図5では下面)に設けられている。
固体撮像装置1において、配線層111は、図5に示すように、半導体基板101において、パッシベーション膜51などの各部が設けられた裏面(図5では上面)とは反対側の表面(図5では下面)に設けられている。
配線層111は、配線111hと絶縁層111zとを含み、絶縁層111z内において、配線111hが各素子に電気的に接続するように形成されている。ここでは、各配線111hは、図3にて示した、転送線26,アドレス線28,垂直信号線27,リセット線29などの各配線として機能するように、絶縁層111z内に積層して形成されている。
そして、配線層111において、半導体基板101が位置する側に対して反対側の面には、支持基板SSが設けられている。たとえば、厚みが数百μmのシリコン半導体からなる基板が、支持基板SSとして設けられている。
(d)レンズ層52について
固体撮像装置1において、レンズ層52は、図5に示すように、半導体基板101において、配線層111などの各部が設けられた表面(図5では下面)とは反対側の裏面(図5では下面)に設けられている。
固体撮像装置1において、レンズ層52は、図5に示すように、半導体基板101において、配線層111などの各部が設けられた表面(図5では下面)とは反対側の裏面(図5では下面)に設けられている。
図5に示すように、半導体基板101の裏面には、パッシベーション膜51が被覆しており、レンズ層52は、そのパッシベーション膜51を介在するように、半導体基板101の裏面に設けられている。
具体的には、図5に示すように、半導体基板101の裏面において、フォトダイオード21が形成された部分、および、画素分離部101pbが形成された部分を被覆するように、パッシベーション膜51が一定の厚みで設けられている。たとえば、SiO2膜、SiN膜、SiON膜、HfO膜などの絶縁膜が、パッシベーション膜51として設けられている。たとえば、膜厚が50〜60nmになるように、パッシベーション膜51が設けられている。
そして、レンズ層52は、そのパッシベーション膜51の上面において、フォトダイオード21の形成部分、および、画素分離部101pbの形成部分を被覆するように、設けられている。レンズ層52は、半導体基板101の平坦な裏面に沿って、一定の厚みで設けられている。つまり、レンズ層52は、受光面JSの中心から周辺において同じ厚みになるように形成されている。
ここでは、レンズ層52は、図5に示すように、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける凹レンズとして機能するように設けられている。
小さなスポット径になるようにオンチップレンズMLを形成した場合は、オンチップレンズMLの焦点距離が短くなるため、焦点が受光面JSよりも上方に位置する場合がある。しかし、本実施形態では、オンチップレンズMLと受光面JSとの間に、凹レンズとして機能するレンズ層52を介在させている。また、この凹レンズとして機能するレンズ層52は、オンチップレンズMLの焦点よりもオンチップレンズML側に位置するように形成されている。このため、図5にて太い破線で示すように、オンチップレンズMLが入射光Hを集光した光を、レンズ層52で外側へ発散させて、小さなスポット径になる焦点を受光面JSへ近づけることができる。
本実施形態においては、レンズ層52は、図5に示すように、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522とを含み、凹レンズとして機能するように、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522とが配置されている。つまり、レンズ層52は、屈折率分割型デジタルレンズ(ηレンズ)であって、低屈折率材料部521が画素Pの中央部に設けられており、高屈折率材料部522が画素Pの周辺部に設けられている。
レンズ層52において、低屈折率材料部521は、所定の屈折率である光透過性材料によって形成されている。低屈折率材料部521は、高屈折率材料部522を構成する材料の屈折率よりも低い屈折率の材料を用いて形成されている。
図5に示すように、低屈折率材料部521は、撮像面(xy面)に対して垂直な垂直断面(xz面)が、矩形状である。つまり、低屈折率材料部521は、上面が撮像面(xy面)に沿うと共に、側面が撮像面(xy面)に対して垂直な方向zへ沿うように形成されている。そして、低屈折率材料部521は、この垂直断面の中心が、受光面JSの中心に対応するように設けられている。また、低屈折率材料部521は、側面に、高屈折率材料部522が設けられている。
レンズ層52において、高屈折率材料部522は、低屈折率材料部521よりも屈折率が高い光透過性材料によって形成されている。
図5に示すように、高屈折率材料部522は、低屈折率材料部521の側面を囲うように設けられている。高屈折率材料部522は、撮像面(xy面)に対して垂直な垂直断面(xz面)において、低屈折率材料部521を挟むように設けられている。
図7は、本発明に係る実施形態1において、レンズ層52を示す上面図である。図7では、図2に示した撮像領域PAを拡大して示しており、画素Pとレンズ層52との対応関係を示している。
図7に示すように、レンズ層52は、撮像領域PAにおいて、水平面(xy面)に沿った水平断面が矩形状になるように形成されている。
また、図7に示すように、レンズ層52は、複数の画素Pに対応するように複数設けられている。つまり、レンズ層52は、複数の画素Pに対応するように、水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに並んでいる。そして、レンズ層52は、水平断面が、撮像領域PAの中心から周辺に渡って、同じレンズ形状になるように形成されている。
本実施形態においては、レンズ層52は、図7に示すように、水平断面において、低屈折率材料部521の周囲を高屈折率材料部522が囲うように形成されている。そして、レンズ層52は、撮像領域PAの中心から周辺に渡って、水平面(xy面)にて低屈折率材料部521が形成された領域の大きさが同じになるように形成されている。
具体的には、低屈折率材料部521は、図7に示すように、水平面(xz面)における水平断面が、正方形状になるように形成されている。そして、低屈折率材料部521は、水平断面における中心が、画素Pの中心に対応するように設けられている。図7においては図示していないが、図5にて示したように、受光面JSの中心に、低屈折率材料部521の中心が対応するように形成されている。水平断面については、正方形状である以外に、矩形形状、円形状など様々な形状になるように、形成してもよい。
なお、図7では、画素Pとレンズ層52との対応関係を示す都合で、レンズ層52が画素Pごとに分離するように示している。しかし、ここでは、レンズ層52を構成する高屈折率材料部522は、複数の画素Pの間において一体になるように形成されている。
図8は、本発明にかかる実施形態1において、レンズ層52が凹レンズとして機能する原理を模式的に説明するための図である。
レンズ層52においては、低屈折率材料部521は、低い屈折率であるのに対して、高屈折率材料部522は、高い屈折率である。このため、低屈折率材料部521が存在する中心部分では、周辺部分よりも光が速く進行するのに対して、高屈折率材料部522が存在する周辺部分では、中心部分よりも光が速く進行する。よって、レンズ層52の中心部分と周辺部分との間においては、図8に示すように、光が進行する速度が異なり、位相差が生ずる。
したがって、位相差の発生に起因して、光の波面が湾曲するので、レンズ層52は、光を発散する凹レンズとして機能する。
たとえば、下記の材料を適宜選択して、低屈折率材料部521または高屈折率材料部522を形成することができる。
・SiO(屈折率n=1.5)
・SiN(屈折率n=1.9)
・SiON(屈折率n=1.45〜1.90)
・酸化亜鉛(屈折率n=2.0)
・酸化ジルコニウム(屈折率n=2.4)
・酸化ニオブ(屈折率n=およそ2.3)
・酸化錫(屈折率n=2.0)
・酸化タンタル(屈折率n=2.1)
・酸化ハフニウム(屈折率n=2.0)
・酸化チタン(屈折率n=2.5)
・アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料(屈折率n=1.45〜1.70)
・空気(屈折率n=1.0)
・SiO(屈折率n=1.5)
・SiN(屈折率n=1.9)
・SiON(屈折率n=1.45〜1.90)
・酸化亜鉛(屈折率n=2.0)
・酸化ジルコニウム(屈折率n=2.4)
・酸化ニオブ(屈折率n=およそ2.3)
・酸化錫(屈折率n=2.0)
・酸化タンタル(屈折率n=2.1)
・酸化ハフニウム(屈折率n=2.0)
・酸化チタン(屈折率n=2.5)
・アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料(屈折率n=1.45〜1.70)
・空気(屈折率n=1.0)
たとえば、低屈折率材料部521、高屈折率材料部522について、セルサイズが1.65μmの場合は、下記のような条件で形成することで、凹レンズとして機能するようにレンズ層52を形成することができる。
(低屈折率材料部521)
・材料:SiO(屈折率n=1.45〜1.5)
・幅:0.6μm
・厚み:0.2μm
(高屈折率材料部522)
・材料:SiN(屈折率n=2.0)
・幅:1.1μm
・厚み:0.2μm
(低屈折率材料部521)
・材料:SiO(屈折率n=1.45〜1.5)
・幅:0.6μm
・厚み:0.2μm
(高屈折率材料部522)
・材料:SiN(屈折率n=2.0)
・幅:1.1μm
・厚み:0.2μm
(e)遮光膜60について
固体撮像装置1において、遮光膜60は、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
固体撮像装置1において、遮光膜60は、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
遮光膜60は、半導体基板101の上方から半導体基板101の裏面へ向かう入射光Hの一部を、遮光するように構成されている。
図5に示すように、遮光膜60は、半導体基板101の内部に設けられた画素分離部101pbの上方に設けられている。これに対して、半導体基板101の内部に設けられたフォトダイオード21の上方においては、フォトダイオード21に入射光Hが入射するように、遮光膜60は、設けられておらず、開口している。
つまり、図6では図示をしていないが、遮光膜60は、画素分離部101pbと同様に、平面形状が格子状になるように形成されている。
本実施形態においては、図5に示すように、遮光膜60は、レンズ層52の上面において、凸形状に突き出るように設けられている。そして、遮光膜60は、平坦化膜HTによって上面が被覆されている。
遮光膜60は、光を遮光する遮光材料で形成されている。たとえば、膜厚が100〜400nmになるように成膜されたタングステン(W)膜が、遮光膜60として形成されている。この他に、アルミニウム膜や、チタン膜などを用いて、遮光膜60を形成しても好適である。
また、平坦化膜HTは、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ノボラック樹脂などの透明な有機材料を用いて形成されている。この他に、SiO2,SiN,SiON,SiCN,HfOなどのように透明な無機材料を用いて形成しても良い。
(f)カラーフィルタCFについて
固体撮像装置1において、カラーフィルタCFは、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
固体撮像装置1において、カラーフィルタCFは、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
ここでは、カラーフィルタCFは、平坦化膜HTの上面に設けられている。そして、カラーフィルタCFは、上面にオンチップレンズMLが設けられている。
カラーフィルタCFは、被写体像による入射光を着色して、半導体基板101の受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、カラーフィルタCFは、着色顔料とフォトレジスト樹脂とを含む塗布液を、スピンコート法などのコーティング方法によって塗布して塗膜を形成後、リソグラフィ技術によって、その塗膜をパターン加工して形成される。
図9は、本発明にかかる実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。図9においては、カラーフィルタCFの上面を示している。
図9に示すように、カラーフィルタCFは、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとを含む。レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれは、隣接しており、いずれかが、複数の画素Pのそれぞれに対応して設けられている。
ここでは、図9に示すように、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれが、ベイヤー配列BHで並ぶように配置されている。すなわち、複数のグリーンフィルタ層CFGが市松状になるように、対角方向へ並んで配置されている。そして、レッドフィルタ層CFRとブルーフィルタ層CFBとが、複数のグリーンフィルタ層CFGにおいて、対角方向に並ぶように配置されている。
具体的には、カラーフィルタCFにおいて、レッドフィルタ層CFRは、赤色に対応する波長帯域(たとえば、625〜740nm)において光透過率が高く、入射光が赤色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。レッドフィルタ層CFRは、平面構造が、四角形状で形成されている。ここでは、レッドフィルタ層CFRは、水平方向xにおける幅と、垂直方向yにおける幅とが同じ正方形状になるように形成されている。
また、カラーフィルタCFにおいて、グリーンフィルタ層CFGは、緑色に対応する波長帯域(たとえば、500〜565nm)において光透過率が高く、入射光が緑色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。グリーンフィルタ層CFGは、平面構造が四角形状で形成されている。ここでは、グリーンフィルタ層CFGは、水平方向xにおける幅と垂直方向yにおける幅とが同じ正方形状になるように形成されている。
カラーフィルタCFにおいて、ブルーフィルタ層CFBは、青色に対応する波長帯域(たとえば、450〜485nm)において光透過率が高く、入射光が青色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。ブルーフィルタ層CFBは、平面構造が四角形状で形成されている。ここでは、ブルーフィルタ層CFBは、水平方向xにおける幅と、垂直方向yにおける幅とが同じ正方形状になるように形成されている。
(g)オンチップレンズMLについて
固体撮像装置1において、オンチップレンズMLは、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
固体撮像装置1において、オンチップレンズMLは、図5に示すように、半導体基板101の裏面(図5では上面)の側に設けられている。
ここでは、オンチップレンズMLは、カラーフィルタCFの上面において、各画素Pに対応するように複数が配置されている。
このオンチップレンズMLは、受光面JSの上方において、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであり、入射光Hをフォトダイオード21の受光面JSへ集光するように構成されている。たとえば、オンチップレンズMLは、平面形状が矩形状であって、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ノボラック樹脂などの透明な有機材料を用いて形成されている。この他に、SiO2,SiN,SiON,SiCN,HfOなどのように透明な無機材料を用いて形成しても良い。
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置1を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置1においてレンズ層52を形成する工程について詳細に説明する。
以下より、上記の固体撮像装置1を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置1においてレンズ層52を形成する工程について詳細に説明する。
図10〜図14は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1を製造する方法の各工程にて設けられた要部を示す図である。図10〜図14のそれぞれは、図5と同様に、撮像領域PAの断面を示している。
(B−1)高屈折率材料層522Sの成膜
まず、図10に示すように、高屈折率材料層522Sを成膜する。
まず、図10に示すように、高屈折率材料層522Sを成膜する。
ここでは、高屈折率材料層522Sの成膜に先立って、フォトダイオード21等の形成を実施する。
具体的には、単結晶シリコン半導体からなる半導体基板101の表面から不純物をイオン注入することで、フォトダイオード21,画素分離部101pbを形成する。そして、その半導体基板101の表面に、画素トランジスタTr(図10では図示なし)を形成する。この他に、周辺領域SAにおいては、周辺回路を構成する周辺回路素子を設ける。そして、その画素トランジスタTrなどの回路素子を被覆するように、配線層111を形成する。そして、配線層111の表面に支持基板SSを貼り合わせる。この後、半導体基板101を、たとえば、10〜20μm程度の厚みになるように薄膜化する。たとえば、CMP法によって半導体基板101の裏面を研磨することで薄膜化を実施する。
そして、半導体基板101の裏面に、パッシベーション膜51を設ける。
この後、図10に示すように、パッシベーション膜51の上面に高屈折率材料層522Sを成膜する。
具体的には、図10に示すように、屈折率が高い光透過性材料を画素Pの全体に渡って成膜することで、高屈折率材料層522Sを形成する。
たとえば、高屈折率材料層522Sの成膜においては、上述した高屈折率材料部522を構成するSiNやSiONなどの各材料を用いることができる。また、樹脂中に、酸化亜鉛,酸化ジルコイウム,酸化ニオブ,酸化錫,酸化タンタル,酸化ハフニウムなどの金属酸化物微粒子を分散させた膜を成膜して、高屈折率材料層522Sを形成してもよい。
(B−2)レジストパターンRPの形成
つぎに、図11に示すように、レジストパターンRPを形成する。
つぎに、図11に示すように、レジストパターンRPを形成する。
ここでは、高屈折率材料層522Sの上面にフォトレジスト膜(図示なし)を成膜後、そのフォトレジスト膜についてパターン加工を実施することで、図11に示すように、レジストパターンRPを形成する。
本実施形態においては、レンズ層52を構成する高屈折率材料部522のパターン形状に対応するように、フォトレジスト膜についてパターン加工を実施して、レジストパターンRPを形成する。具体的には、レンズ層52を構成する高屈折率材料部522のパターンに対応したマスクパターン像を露光する露光処理の実施後に現像処理を行って、レジストパターンRPを形成する。これにより、高屈折率材料層522Sの上面において、レンズ層52を構成する高屈折率材料部522の部分(図5参照)の表面を被覆し、それ以外の部分の表面が露出するように、レジストパターンRPが形成される。
(B−3)高屈折率材料部522の形成
つぎに、図12に示すように、高屈折率材料部522について形成する。
つぎに、図12に示すように、高屈折率材料部522について形成する。
ここでは、図12に示すように、高屈折率材料部522の側面が撮像面(xy面)に対して垂直な方向zへ沿うように、高屈折率材料部522を形成する。
本工程においては、レジストパターンRPをマスクとして用いて、高屈折率材料層522S(図11参照)の一部をエッチング処理によって除去することで、図12に示すように、高屈折率材料部522を形成する。
そして、レジストパターンRPを除去する。
(B−4)低屈折率材料層521Sの成膜
つぎに、図13に示すように、低屈折率材料層521Sを成膜する。
つぎに、図13に示すように、低屈折率材料層521Sを成膜する。
ここでは、図13に示すように、高屈折率材料部522が設けられたパッシベーション膜51の上面を被覆するように、低屈折率材料層521Sを成膜する。
具体的には高屈折率材料部522よりも屈折率が低い光透過性材料を画素Pの全体に渡って成膜することで、低屈折率材料層521Sを形成する。
(B−5)低屈折率材料部521の形成
つぎに、図14に示すように、低屈折率材料部521を形成する。
つぎに、図14に示すように、低屈折率材料部521を形成する。
ここでは、低屈折率材料層521Sの表面を平坦化することで、低屈折率材料部521を形成する。たとえば、CMP処理を実施することによって、低屈折率材料部521の上面が高屈折率材料部522の上面と一体になるように、平坦化する。CMP処理の実施においては、たとえば、高屈折率材料部522をストッパーとして機能させて、低屈折率材料層521Sの上部を除去することで、この平坦化処理を実施し、低屈折率材料部521を形成する。これにより、レンズ層52が形成される。
なお、CMP処理の他に、エッチバック法によって、平坦化処理を実施しても良い。
(B−6)その他の部材の形成
つぎに、図5に示したように、遮光膜60,平坦化膜HT,カラーフィルタCF,オンチップレンズMLを、レンズ層52の上面に、順次、形成する。
つぎに、図5に示したように、遮光膜60,平坦化膜HT,カラーフィルタCF,オンチップレンズMLを、レンズ層52の上面に、順次、形成する。
このようにすることで、固体撮像装置1を完成させる。
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、受光面JSにて入射光Hを受光するフォトダイオード21が、半導体基板101の撮像領域PAに設けられている。そして、入射光Hを集光するオンチップレンズMLが、受光面JSの上方に設けられている。そして、半導体基板101の撮像領域PAにおいて受光面JSとオンチップレンズMLとの間に介在するように、レンズ層52が設けられている。
以上のように、本実施形態においては、受光面JSにて入射光Hを受光するフォトダイオード21が、半導体基板101の撮像領域PAに設けられている。そして、入射光Hを集光するオンチップレンズMLが、受光面JSの上方に設けられている。そして、半導体基板101の撮像領域PAにおいて受光面JSとオンチップレンズMLとの間に介在するように、レンズ層52が設けられている。
ここでは、レンズ層52は、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように、受光面JSの中央に対応する部分が、受光面JSの周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で形成されている。具体的には、レンズ層52においては、低屈折率材料部521が、受光面JSの中央に対応するように設けられ、高屈折率材料部522が、受光面JSの周辺において、低屈折率材料部521の周りを囲うように設けられている。レンズ層52は、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522との界面が、受光面JSに対して垂直になるように形成されている。
図50(b)で示したように、オンチップレンズMLの厚みdを厚くしてレンズ面の曲率を高くすることでスポット径を小さくした場合には、焦点距離が短くなるために、焦点が受光面JSに合わない場合がある。
しかし、本実施形態では、発散レンズとして機能するレンズ層52によって、オンチップレンズMLと受光面JSとの間の距離を保持させた状態で、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置が受光面JSへ近づけられる。
このため、本実施形態では、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
図15は、本発明に係る実施形態1において、オンチップレンズ(OCL)の厚みdと、感度または混色との関係を示す図である。
図15においては、(a)が、オンチップレンズ(OCL)の厚みdと、感度との関係を示しており、(b)が、オンチップレンズ(OCL)の厚みdと、混色との関係を示している。
図15では、下記の条件で、各部を形成した場合の結果を示している。そして、図15では、本実施形態のレンズ層52に代わって絶縁層を設けた場合を、従来構造として、本実施形態の場合と対比させている。
・オンチップレンズOCL
材質:アクリル樹脂(屈折率n=1.58)
厚み:図15に記載
・カラーフィルタCF
厚み:0.6μm
・平坦化膜HT
厚み:0.3μm
・レンズ層52
厚み:0.2μm
低屈折率材料部521の材質:SiO(屈折率n=1.45〜1.5)
高屈折率材料部522の材質:SiN(屈折率n=2.0)
・オンチップレンズOCL
材質:アクリル樹脂(屈折率n=1.58)
厚み:図15に記載
・カラーフィルタCF
厚み:0.6μm
・平坦化膜HT
厚み:0.3μm
・レンズ層52
厚み:0.2μm
低屈折率材料部521の材質:SiO(屈折率n=1.45〜1.5)
高屈折率材料部522の材質:SiN(屈折率n=2.0)
図15(a)に示すように、オンチップレンズ(OCL)の厚みを厚くした場合には、原則、感度が向上するが、レンズ層52を設けていない従来構造の場合には、厚くしすぎると、感度が低下している(d=0.6の部分を参照)。しかしながら、レンズ層52を設けた本実施形態の場合には、オンチップレンズ(OCL)の各厚みにおいて、従来構造よりも感度が高く、かつ、オンチップレンズ(OCL)が厚い場合でも、感度の低下が生じていない。
また、図15(b)に示すように、混色の発生については、従来構造の場合において、オンチップレンズ(OCL)の厚みを厚くするに伴って、増加する。しかしながら、レンズ層52を設けた本実施形態の場合には、オンチップレンズ(OCL)を厚くした場合であっても、混色の発生が減少している。
この結果から判るように、本実施形態は、感度の向上と、混色の発生の防止とを両立することができる。したがって、本実施形態では、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
特に、本実施形態では、レンズ層52は、屈折率が連続的に変化していないため、多段階成膜を行うだけで済み、簡易な製造プロセスで形成することができる。
また、本実施形態では、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522との界面が、受光面JSに対して垂直になるように形成されている。このため、屈折率が急峻に変化するので、レンズ層52の膜厚が薄い場合でも、効果を得やすい。
特に、本実施形態では、レンズ層52は、屈折率が連続的に変化していないため、多段階成膜を行うだけで済み、簡易な製造プロセスで形成することができる。
また、本実施形態では、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522との界面が、受光面JSに対して垂直になるように形成されている。このため、屈折率が急峻に変化するので、レンズ層52の膜厚が薄い場合でも、効果を得やすい。
(D)変形例
上記では、パッシベーション膜51と平坦化膜HTおよび遮光膜60との間に、レンズ層52を設ける場合について説明したが、これに限定されない。オンチップレンズMLと、フォトダイオード21の受光面JSとの間に、上記のレンズ層52と同様に機能する部分を設ける場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
上記では、パッシベーション膜51と平坦化膜HTおよび遮光膜60との間に、レンズ層52を設ける場合について説明したが、これに限定されない。オンチップレンズMLと、フォトダイオード21の受光面JSとの間に、上記のレンズ層52と同様に機能する部分を設ける場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
(D−1)変形例1−1
図16は、本発明に係る実施形態1の変形例1−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図16は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図16は、本発明に係る実施形態1の変形例1−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図16は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図16に示すように、図5でレンズ層52を設けていた部分を絶縁層52Zに代えると共に、オンチップレンズMLとカラーフィルタCFとの間に、レンズ層70を設けても良い。
この場合においても、レンズ層70は、凹レンズとして機能して、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づけるように形成されている。
具体的には、レンズ層70が、図16に示すように、低屈折率材料部701と高屈折率材料部702とを含み、凹レンズとして機能するように、この低屈折率材料部701と高屈折率材料部702とが配置されている。
この場合には、低屈折率材料部701と高屈折率材料部702については、カラーフィルタおよびオンチップレンズMLが有機樹脂で形成されており、応力緩和ため有機樹脂で形成するのが好ましく、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部701)
・材料:アクリル樹脂(n=1.48)
・厚み:0.6μm
(高屈折率材料部702)
・材料:スチレン樹脂(n=1.63)
・厚み:0.6μm
この場合には、低屈折率材料部701と高屈折率材料部702については、カラーフィルタおよびオンチップレンズMLが有機樹脂で形成されており、応力緩和ため有機樹脂で形成するのが好ましく、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部701)
・材料:アクリル樹脂(n=1.48)
・厚み:0.6μm
(高屈折率材料部702)
・材料:スチレン樹脂(n=1.63)
・厚み:0.6μm
(D−2)変形例1−2
図17は、本発明に係る実施形態1の変形例1−2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図17は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図17は、本発明に係る実施形態1の変形例1−2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図17は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図17に示すように、図5でレンズ層52を設けていた部分を絶縁層52Zに代えると共に、カラーフィルタCFをレンズ層として機能するように形成しても良い。
ここでは、カラーフィルタCFは、入射光において特定の波長領域の光を透過することで光を着色すること以外に、凹レンズとして機能して、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づけるように形成されている。
具体的には、カラーフィルタCFは、図17に示すように、低屈折率材料部CF1と高屈折率材料部CF2とを含み、凹レンズとして機能するように、この低屈折率材料部CF1と高屈折率材料部CF2とが配置されている。
この場合には、低屈折率材料部CF1と高屈折率材料部CF2については、良好な分光特性とパターニング性を両立させる事が出来るため、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部CF1)
・材料:顔料を分散させたアクリル樹脂(n=1.68)
・厚み:0.5μm
(高屈折率材料部CF2)
・材料:顔料および微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(n=1.95)
・厚み:0.5μm
この場合には、低屈折率材料部CF1と高屈折率材料部CF2については、良好な分光特性とパターニング性を両立させる事が出来るため、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部CF1)
・材料:顔料を分散させたアクリル樹脂(n=1.68)
・厚み:0.5μm
(高屈折率材料部CF2)
・材料:顔料および微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(n=1.95)
・厚み:0.5μm
(D−3)変形例1−3
図18は、本発明に係る実施形態1の変形例1−3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図18は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図18は、本発明に係る実施形態1の変形例1−3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図18は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図18に示すように、図5でレンズ層52を設けていた部分を絶縁層52Zに代えると共に、平坦化膜HTをレンズ層として機能するように形成しても良い。
ここでは、平坦化膜HTは、凸状に遮光膜60が設けられた絶縁層52Zの上面を平坦化すること以外に、凹レンズとして機能して、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づけるように形成されている。
具体的には、平坦化膜HTは、図18に示すように、低屈折率材料部HT1と高屈折率材料部HT2とを含み、凹レンズとして機能するように、この低屈折率材料部HT1と高屈折率材料部HT2とが配置されている。
この場合には、低屈折率材料部HT1と高屈折率材料部HT2については、簡便なスピン塗布プロセスで良好な平坦化性が得られるため、塗布型の有機樹脂で形成するのが好ましく、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部HT1)
・材料:アクリル樹脂(n=1.48)
・厚み:0.4μm
(高屈折率材料部HT2)
・材料:微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(n=1.76)
・厚み:0.4μm
この場合には、低屈折率材料部HT1と高屈折率材料部HT2については、簡便なスピン塗布プロセスで良好な平坦化性が得られるため、塗布型の有機樹脂で形成するのが好ましく、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部HT1)
・材料:アクリル樹脂(n=1.48)
・厚み:0.4μm
(高屈折率材料部HT2)
・材料:微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(n=1.76)
・厚み:0.4μm
(D−4)変形例1−4
図19は、本発明に係る実施形態1の変形例1−4において、固体撮像装置の要部を示す図である。図19は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図19は、本発明に係る実施形態1の変形例1−4において、固体撮像装置の要部を示す図である。図19は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図19に示すように、図5でレンズ層52を設けていた部分を絶縁層52Zに代えると共に、パッシベーション膜51をレンズ層として機能するように形成しても良い。
ここでは、パッシベーション膜51は、製造プロセスにおいて受光面JSにダメージが及ぶことを保護すること以外に、凹レンズとして機能して、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づけるように形成されている。
具体的には、パッシベーション膜51は、図19に示すように、低屈折率材料部511と高屈折率材料部512とを含み、凹レンズとして機能するように、この低屈折率材料部511と高屈折率材料部512とが配置されている。
この場合には、低屈折率材料部511と高屈折率材料部512については、受光面を保護する機能を得得るために無機材料で形成するのが好ましく、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部511)
・材料:SiO(n=1.5)
・厚み:0.06〜0.10μm
(高屈折率材料部512)
・材料:SiN(n=2.0)
・厚み:0.06〜0.10μm
この場合には、低屈折率材料部511と高屈折率材料部512については、受光面を保護する機能を得得るために無機材料で形成するのが好ましく、例えば、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部511)
・材料:SiO(n=1.5)
・厚み:0.06〜0.10μm
(高屈折率材料部512)
・材料:SiN(n=2.0)
・厚み:0.06〜0.10μm
<2.実施形態2>
(A)装置構成
図20は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図20は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
(A)装置構成
図20は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図20は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図20に示すように、本実施形態においては、レンズ層52bの部分が、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
レンズ層52bは、図20に示すように、実施形態1と同様に、低屈折率材料部521bと高屈折率材料部522bとを含む。
しかし、図20に示すように、本実施形態では、実施形態1と異なり、低屈折率材料部521bと高屈折率材料部522bとの境界部分が、受光面JSに対して垂直な面ではない。低屈折率材料部521bと高屈折率材料部522bとの境界部分は、受光面JSに垂直な面に対して傾斜した面である。
具体的には、レンズ層52bにおいて、高屈折率材料部522bは、図20に示すように、オンチップレンズMLの側から受光面JSの側へ向かうに伴って、開口の面積が狭くなるように、側面が傾斜している。つまり、開口の縦断面がテーパー状になるように形成されている。
そして、レンズ層52bにおいて、低屈折率材料部521bは、その開口に埋め込まれるようにして形成されている。
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52bを形成する工程について詳細に説明する。
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52bを形成する工程について詳細に説明する。
図21は、本発明にかかる実施形態2において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図21は、図20と同様に、画素Pの断面であって、レンズ層52bを形成する部分を示しており、(a),(b),(c)に示す各工程を順次経て、レンズ層52bが形成される。
本実施形態では、実施形態1において、図10に示した場合と同様にして、高屈折率材料層522Sを成膜後、図11に示した場合と同様にして、レジストパターンRPを形成する。
つぎに、図21(a)に示すように、高屈折率材料部522bを形成する。
ここでは、レジストパターンRPをマスクとして用いて、高屈折率材料層522Sについて等方的なエッチング処理を実施する(図11参照)ことで、縦断面がテーパー状の開口を高屈折率材料層522Sに形成して、高屈折率材料部522bを設ける。そして、レジストパターンRPを除去する。
つぎに、図21(b)に示すように、低屈折率材料層521Sbを成膜する。
ここでは、高屈折率材料部522bが設けられたパッシベーション膜51の上面を被覆するように、低屈折率材料層521Sbを成膜する。
具体的には、高屈折率材料部522bよりも屈折率が低い光透過性材料を画素Pの全体に渡って成膜することで、低屈折率材料層521Sbを形成する。
つぎに、図21(c)に示すように、低屈折率材料部521bを形成する。
ここでは、低屈折率材料層521Sbの表面を平坦化することで、低屈折率材料部521bを形成する。たとえば、CMP処理を実施することによって、低屈折率材料部521bの上面が高屈折率材料部522bの上面と一体になるように平坦化する。これにより、レンズ層52bが形成される。
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52bは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52bは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
このため、本実施形態では、実施形態1の場合と同様に、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
特に、本実施形態では、実施形態1と異なり、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522との界面が、受光面JSに対して傾斜している。このため、製造プロセスにおいて、形状を安定に形成することができる。例えば、無機材料の真空成膜プロセスを用いて、低屈折率材料層521Sbの成膜時に、オーバーハング形状になりにくく、空隙が生じにくい。また、有機塗布材料を用いて、低屈折率材料層521Sbを形成する場合、傾斜しているため塗布ムラが生じにくい。いずれも、感度低下や感度ムラの発生を予防できる。
特に、本実施形態では、実施形態1と異なり、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522との界面が、受光面JSに対して傾斜している。このため、製造プロセスにおいて、形状を安定に形成することができる。例えば、無機材料の真空成膜プロセスを用いて、低屈折率材料層521Sbの成膜時に、オーバーハング形状になりにくく、空隙が生じにくい。また、有機塗布材料を用いて、低屈折率材料層521Sbを形成する場合、傾斜しているため塗布ムラが生じにくい。いずれも、感度低下や感度ムラの発生を予防できる。
なお、本実施形態においては、パッシベーション膜51と平坦化膜HTおよび遮光膜60との間に、レンズ層52bを設ける場合について説明したが、これに限定されない。オンチップレンズMLと、フォトダイオード21の受光面JSとの間に、上記のレンズ層52bと同様に機能する部分を設ける場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。つまり、実施形態1の変形例1−1〜1−4の場合と同様な部分に、本実施形態のレンズ層52bと同様な構成のレンズ層を設けても良い。
<3.実施形態3>
(A)装置構成
図22は、本発明にかかる実施形態3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図22は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
(A)装置構成
図22は、本発明にかかる実施形態3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図22は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図22に示すように、本実施形態においては、レンズ層52cの部分が、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
レンズ層52cは、図22に示すように、実施形態1と同様に、低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとを含む。
図22に示すように、複数の低屈折率材料部521cは、いずれも同じ厚みになるように形成されている。しかし、本実施形態では、実施形態1と異なり、低屈折率材料部521cは、一つの画素Pにおいて、複数が間を隔てて設けられている。平面形状については図示していないが、たとえば、四角形状の低屈折率材料部521cの周囲において、別の低屈折率材料部521cが四角形を描くように設けられている。そして、その複数の低屈折率材料部521cの間に、高屈折率材料部522cが介在するように設けられている。
ここでは、レンズ層52cは、受光面JSの中心部分において、低屈折率材料部521cが高屈折率材料部522cよりも多く存在し、受光面JSの周辺部分において、高屈折率材料部522cが低屈折率材料部521cよりも多く存在するように構成されている。
このため、本実施形態においても、実施形態1で図8を用いて説明した場合と同様な原理で、レンズ層52cが凹レンズとして機能する。
具体的には、レンズ層52cにおいて、低屈折率材料部521cが多く存在する受光面JSの中心部分では、周辺部分よりも相対的に屈折率が低いので、周辺部分よりも光が速く進行する。これに対して、高屈折率材料部522cが多く存在する周辺部分では、中心部分よりも相対的に屈折率が高いので、周辺部分よりも光が遅く進行する。このため、中心部分と、その周辺部分との間においては、光が進行する速度が異なり、位相差が生ずる。
よって、位相差の発生に起因して、光の波面が湾曲するので、レンズ層52cは、光を発散する凹レンズとして機能する。
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52cを形成する工程について詳細に説明する。
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52cを形成する工程について詳細に説明する。
図23,図24は、本発明にかかる実施形態3において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図23,図24は、図22と同様に、画素Pの断面であって、レンズ層52cを形成する部分を示しており、(a),(b),(c)(d)に示す各工程を経て、レンズ層52cが形成される。
本実施形態では、実施形態1において、図10に示した場合と同様にして、高屈折率材料層522Sを成膜する。
この後、図23(a)に示すように、レジストパターンRPcを形成後、そのレジストパターンRPcをマスクとして用いて、高屈折率材料層522S(図10参照)をパターン加工することで、高屈折率材料部522cを形成する。
ここでは、パッシベーション膜51の上面において、低屈折率材料部521cを形成する部分の面が露出するように、高屈折率材料層522S(図10参照)の一部をエッチング処理で除去して、高屈折率材料部522cを形成する。
つぎに、図23(b)に示すように、高屈折率材料部522cの上面から、レジストパターンRPcを除去する。
つぎに、図24(c)に示すように、低屈折率材料層521Scを形成する。
ここでは、高屈折率材料部522cの溝を埋め込むように、低屈折率材料層521Scを高屈折率材料部522cの上面に成膜する。
つぎに、図24(d)に示すように、低屈折率材料部521cを形成する。
ここでは、低屈折率材料層521Scの表面を平坦化することで、低屈折率材料部521cを形成する。たとえば、CMP処理を実施することによって、低屈折率材料部521cの上面が高屈折率材料部522cの上面と一体になるように平坦化する。これにより、レンズ層52cが形成される。
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52cは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52cは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
このため、本実施形態では、実施形態1の場合と同様に、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
(D)変形例
上記では、低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとの厚みが同じ場合について説明したが、これに限定されない。低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとの厚みが異なっている場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
上記では、低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとの厚みが同じ場合について説明したが、これに限定されない。低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとの厚みが異なっている場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
(D−1)変形例3−1
図25は、本発明に係る実施形態3の変形例3−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図25は、図22と同様に、画素Pの断面を示している。
図25は、本発明に係る実施形態3の変形例3−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図25は、図22と同様に、画素Pの断面を示している。
図25に示すように、レンズ層52cについては、低屈折率材料部521cと高屈折率材料部522cとを、互いの厚みが異なるように形成しても良い。
たとえば、図25に示すように、高屈折率材料部522cの上面を、低屈折率材料部521cが被覆するように構成しても良い。つまり、レンズ層52cについては、低屈折率材料部521cが高屈折率材料部522cに積層された部分を含むように形成してもよい。
この場合には、上記と異なり、低屈折率材料部521cが高屈折率材料部522cに積層された部分を含んでいるので、製造プロセスが簡便になる。たとえば、低屈折率材料層521Sc形成後に、エッチング等を行う工程を省略できる。
この場合には、上記と異なり、低屈折率材料部521cが高屈折率材料部522cに積層された部分を含んでいるので、製造プロセスが簡便になる。たとえば、低屈折率材料層521Sc形成後に、エッチング等を行う工程を省略できる。
<4.実施形態4>
(A)装置構成
図26は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置の要部を示す図である。図26は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
(A)装置構成
図26は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置の要部を示す図である。図26は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図26に示すように、本実施形態においては、レンズ層52dの部分が、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
レンズ層52dは、図26に示すように、実施形態1と同様に、低屈折率材料部521dと高屈折率材料部522dとを含む。
しかし、図26に示すように、本実施形態では、実施形態1と異なり、低屈折率材料部521dは、一つの画素Pにおいて、複数が間を隔てて設けられている。また、複数の低屈折率材料部521dは、全てが同じ厚みでなく、異なる厚みのものを含み、最も厚いものは、高屈折率材料部522dと同じ厚みになるように形成されている。そして、その複数の低屈折率材料部521dの間に、高屈折率材料部522dが介在するように設けられている。
ここでは、レンズ層52dは、受光面JSの中心部分において、低屈折率材料部521dが高屈折率材料部522dよりも多く存在し、受光面JSの周辺部分において、高屈折率材料部522dが低屈折率材料部521dよりも多く存在するように構成されている。
具体的には、低屈折率材料部521dは、受光面JSにおいて、複数が等間隔で設けられているが、その受光面JSの中心に対応する部分では、厚みが薄く、周辺部分に向かうに従って、厚くなるように形成されている。
このため、本実施形態においても、実施形態1で図8を用いて説明した場合と同様な原理で、レンズ層52dが凹レンズとして機能する。
詳細に説明すると、レンズ層52dにおいて、低屈折率材料部521dが多く存在する受光面JSの中心部分では、周辺部分よりも相対的に屈折率が低いので、周辺部分よりも光が速く進行する。これに対して、高屈折率材料部522dが多く存在する周辺部分では、中心部分よりも相対的に屈折率が高いので、周辺部分よりも光が遅く進行する。このため、中心部分と、その周辺部分との間においては、光が進行する速度が異なり、位相差が生ずる。
よって、位相差の発生に起因して、光の波面が湾曲するので、レンズ層52dは、光を発散する凹レンズとして機能する。
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52dを形成する工程について詳細に説明する。
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52dを形成する工程について詳細に説明する。
図27,図28は、本発明にかかる実施形態4において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図27,図25は、図26と同様に、画素Pの断面であって、レンズ層52dを形成する部分を示しており、(a),(b),(c)(d),(e),(f)に示す各工程を経て、レンズ層52dが形成される。
本実施形態では、実施形態1において、図10に示した場合と同様にして、高屈折率材料層522Sを成膜する。
この後、図27(a)に示すように、レジストパターンRP1dを形成する。
ここでは、高屈折率材料層522Sの上面において、受光面JSの中心部分に対応する部分が露出し、その周辺部分が被覆されるように、レジストパターンRP1dを形成する。
つぎに、図27(b)に示すように、レジストパターンRP1dを変形させる。
ここでは、レジストパターンRP1dについてリフロー処理を実施することで、その表面が曲面になるように、レジストパターンRP1dを変形させる。つまり、レジストパターンRP1dを熱で軟化させて変形させる。
これにより、受光面JSの中心部分に対応する部分の厚みが、その周辺部分の厚みよりも薄くなるように、レジストパターンRP1dが形成される。
つぎに、図27(c)に示すように、レジストパターンRP1dを加工する。
ここでは、高屈折率材料層522Sにおいて、低屈折率材料部521dを形成する部分の上面を被覆し、その他の部分の上面が露出するように、レジストパターンRP1dを加工する。
これにより、複数のレジストパターンRP1dが等間隔で設けられていると共に、複数のレジストパターンRP1dが、受光面JSの中心に対応する部分で、厚みが薄く、周辺部分に向かうに従って、厚くなるように形成される。
つぎに、図28(d)に示すように、高屈折率材料部522dを形成する。
ここでは、上記のレジストパターンRP1dをマスクとして用いて、高屈折率材料層522S(図27(c)参照)をパターン加工することで、高屈折率材料部522dを形成する。
具体的には、パッシベーション膜51の上面において、低屈折率材料部521cを形成する部分の面が露出するように、高屈折率材料層522S(図27(c)参照)の一部をエッチング処理で除去して、高屈折率材料部522dを形成する。
つぎに、図28(e)に示すように、低屈折率材料層521Sdを形成する。
ここでは、高屈折率材料部522cの間の溝を埋め込むと共に、高屈折率材料部522cよりも厚くなるように、低屈折率材料層521Sdを成膜する。
つぎに、図28(f)に示すように、低屈折率材料部521dを形成する。
ここでは、低屈折率材料層521Sdの表面を平坦化することで、低屈折率材料部521dを形成する。たとえば、CMP処理を実施することによって、低屈折率材料部521dの上面が高屈折率材料部522dの上面と一体になるように平坦化する。これにより、レンズ層52dが形成される。
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52dは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52dは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
このため、本実施形態では、実施形態1の場合と同様に、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
(D)変形例4−1
上記では、高屈折率材料部522cの最大厚みと同じ厚みで低屈折率材料部521dを形成される場合について説明したが、これに限定されない。
上記では、高屈折率材料部522cの最大厚みと同じ厚みで低屈折率材料部521dを形成される場合について説明したが、これに限定されない。
図29は、本発明に係る実施形態4の変形例4−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図29は、図26と同様に、画素Pの断面を示している。
図29に示すように、レンズ層52dについては、高屈折率材料部522cの最大厚みと異なる厚みで低屈折率材料部521dを形成しても良い。
たとえば、図29に示すように、高屈折率材料部522cの上面を、低屈折率材料部521cが被覆するように構成しても良い。つまり、低屈折率材料部521cが、高屈折率材料部522cよりも厚くなるように形成しても良い。
<5.実施形態5>
(A)装置構成
図30は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置の要部を示す図である。図30は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
(A)装置構成
図30は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置の要部を示す図である。図30は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
図30に示すように、本実施形態においては、レンズ層52eの部分が、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
レンズ層52eは、図30に示すように、実施形態1と同様に、低屈折率材料部521eと高屈折率材料部522eとを含む。
しかし、低屈折率材料部521eと高屈折率材料部522eとの間には、界面が存在せず、受光面JSの中心部分から周辺部分へ向かって、屈折率の分布が所定の割合で変化するように形成されている。つまり、レンズ層52は、受光面JSに沿った面において、受光面JSの中央に対応する部分から受光面JSの周辺に対応する部分へ向かって屈折率が連続的に変化するように形成されている。低屈折率材料部521eと高屈折率材料部522eとの間には、界面が存在しないため、図30では、両者の間を点線で示している。
このため、レンズ層52eは、受光面JSの中心部分において、低屈折率であって、受光面JSの周辺部分において、高屈折率である。
よって、本実施形態においても、実施形態1で図8を用いて説明した場合と同様な原理で、レンズ層52eが凹レンズとして機能する。
具体的には、レンズ層52eにおいて、受光面JSの中心部分に対応する部分では、周辺部分よりも相対的に屈折率が低いので、周辺部分よりも光が速く進行する。これに対して、受光面JSの周辺部分に対応する部分では、中心部分よりも相対的に屈折率が高いので、周辺部分よりも光が遅く進行する。このため、中心部分と、その周辺部分との間においては、光が進行する速度が異なり、位相差が生ずる。
したがって、その位相差の発生に起因して、光の波面が湾曲するので、レンズ層52eは、光を発散する凹レンズとして機能する。
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52eを形成する工程について詳細に説明する。
以下より、上記の固体撮像装置を製造する製造方法の要部について説明する。ここでは、固体撮像装置においてレンズ層52eを形成する工程について詳細に説明する。
図31は、本発明にかかる実施形態5において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図31は、図30と同様に、画素Pの断面であって、レンズ層52eを形成する部分を示している。
本実施形態では、実施形態1において、図10に示した場合と同様にして、パッシベーション膜51を設けた後に、図31に示すように、絶縁層522Zを成膜する。
たとえば、SiN膜,SiON膜,SiCN膜,HfO膜を、絶縁層522Zとして成膜する。
そして、その絶縁層522Zの上面に、レジストパターンRPeを設ける。
ここでは、絶縁層522Zの上面において、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が厚く、その周辺部分の膜厚が薄くなるように、レジストパターンRPeを設ける。具体的には、上部が円弧状になるように、レジストパターンRPeを設ける。
その後、そのレジストパターンRPeをマスクとして用いて、絶縁層522Zに不純物をイオン注入する。たとえば、Ti,TiO,ZrO,HfOなどの不純物をイオン注入する。
絶縁層522Zにおいては、受光面JSの周辺部分に対応する部分で不純物濃度が高くなり、受光面JSの中心部分に対応する部分で、不純物濃度が低くなる。
よって、このように絶縁層522Zへ不純物をイオン注入することで、図30に示すように、受光面JSの中心部分に対応する部分が、その周辺部分に対応する部分よりも、屈折率が低くなるように形成されて、レンズ層52eが設けられる。
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52eは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52eは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
このため、本実施形態では、実施形態1の場合と同様に、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
特に、本変形例では、上記の実施形態1と異なり、レンズ層52は、屈折率が連続的に変化するように形成されているので、急激に屈折率が変化する界面が存在しないため、界面反射が起こらず、感度低下を防止できる。
特に、本変形例では、上記の実施形態1と異なり、レンズ層52は、屈折率が連続的に変化するように形成されているので、急激に屈折率が変化する界面が存在しないため、界面反射が起こらず、感度低下を防止できる。
(D)変形例
上記では、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が厚く、その周辺部分の膜厚が薄いレジストパターンRPeを用いて、イオン注入をすることで、レンズ層52eを形成する場合について説明したが、これに限定されない。
上記では、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が厚く、その周辺部分の膜厚が薄いレジストパターンRPeを用いて、イオン注入をすることで、レンズ層52eを形成する場合について説明したが、これに限定されない。
(D−1)変形例5−1
図32は、本発明に係る実施形態5の変形例5−1において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図32は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
図32は、本発明に係る実施形態5の変形例5−1において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図32は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
図32に示すように、絶縁層522Zの上面において、受光面JSの中央部分と周辺部分との間においてレジストパターンRP1eが存在する量が異なるように、レジストパターンRP1eを形成してもよい。具体的には、絶縁層522Zの上面において、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が薄く、その周辺部分の膜厚が厚くなるように、レジストパターンRP1eを設けてもよい。
そして、この後、このレジストパターンRP1eを介して、絶縁層522Zに不純物をイオン注入する。この場合には、たとえば、O(酸素)を不純物としてイオン注入する。そして、熱処理を実施して、酸素を熱拡散させる。
絶縁層522Zにおいては、受光面JSの周辺部分に対応する部分で酸素濃度が薄くなり、受光面JSの中心部分に対応する部分で、酸素濃度が高くなる。
よって、このように絶縁層522Zへ酸素を分布させることで、図30に示すように、受光面JSの中心部分に対応する部分が、その周辺部分に対応する部分よりも、屈折率が低くなるように形成されて、レンズ層52eが設けられる。
たとえば、1.65μmのセルピッチの場合、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・絶縁層材料:SiN(n=2.0),厚さ0.30μm
・レジストパターン材料:ノボラック樹脂のポジレジストを0.60μmの厚みで塗布。パターンマスクを使用して露光し、0.50μmの線幅でスペース部分を形成する。170℃のオーブンでベイクを行いメルトさせ、連続的に湾曲したレジストパターンを形成する。
・酸素インプラ条件:12keV
・酸素ドーズ量:1020cm−2程度
たとえば、1.65μmのセルピッチの場合、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・絶縁層材料:SiN(n=2.0),厚さ0.30μm
・レジストパターン材料:ノボラック樹脂のポジレジストを0.60μmの厚みで塗布。パターンマスクを使用して露光し、0.50μmの線幅でスペース部分を形成する。170℃のオーブンでベイクを行いメルトさせ、連続的に湾曲したレジストパターンを形成する。
・酸素インプラ条件:12keV
・酸素ドーズ量:1020cm−2程度
上記のレジストパターンRP1eをマスクとして用いて、絶縁層522Zに対してプラズマを照射することで、レンズ層52eを形成しても良い。
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・プラズマ照射条件:30W,120sec
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・プラズマ照射条件:30W,120sec
(D−2)変形例5−2
図33は、本発明に係る実施形態5の変形例5−2において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図33は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
図33は、本発明に係る実施形態5の変形例5−2において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図33は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
図33に示すように、絶縁層522Zの上面において、受光面JSの中心部分に対応する部分については、レジストパターンRP2eが被覆する面積が狭く、その周辺部分では、その面積が広くなるように、レジストパターンRPeを設けてもよい。
そして、この後、このレジストパターンRP2eを介して、絶縁層522Zに不純物をイオン注入する。この場合には、たとえば、O(酸素)を不純物としてイオン注入する。そして、熱処理を実施して、酸素を熱拡散させる。
絶縁層522Zにおいては、受光面JSの周辺部分に対応する部分で酸素濃度が薄くなり、受光面JSの中心部分に対応する部分で、酸素濃度が高くなる。
よって、このように絶縁層522Zへ酸素を分布させることで、図30に示すように、受光面JSの中心部分に対応する部分が、その周辺部分に対応する部分よりも、屈折率が低くなるように形成されて、レンズ層52eが設けられる。
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・絶縁層材料:SiN(n=2.0)厚さ0.30μm
・レジストパターン材料:アクリル樹脂のネガレジストを0.40μmの厚みで塗布。パターンマスクを使用して露光し、レジストパターンを形成する。
・酸素インプラ条件:10keV
・酸素ドーズ量:1017cm−2程度
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・絶縁層材料:SiN(n=2.0)厚さ0.30μm
・レジストパターン材料:アクリル樹脂のネガレジストを0.40μmの厚みで塗布。パターンマスクを使用して露光し、レジストパターンを形成する。
・酸素インプラ条件:10keV
・酸素ドーズ量:1017cm−2程度
上記のレジストパターンRP2eを介してAr(アルゴン)をイオン注入することで、レンズ層52eを形成しても良い。Arのイオン注入によるノックオンによって、酸素が、SiNなどの絶縁膜中に注入される。このため、その酸素の含有量によって、屈折率が変化して、レンズ層52eが形成される。
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・Arインプラ条件:15keV
・Arドーズ量:1100cm−2程度
たとえば、下記のような製造条件でレンズ層52eが形成される。
・Arインプラ条件:15keV
・Arドーズ量:1100cm−2程度
(D−3)変形例5−3
図34は、本発明に係る実施形態5の変形例5−3において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図34は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
図34は、本発明に係る実施形態5の変形例5−3において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図34は、図31と同様に、画素Pの断面を示している。
本実施形態では、実施形態1において、図10に示した場合と同様にして、パッシベーション膜51を設けた後に、図34に示すように、低屈折率材料層521Sを成膜する。
たとえば、感光性アクリル樹脂を材料として用いて、厚みが0.30μmになるように、
低屈折率材料層521Sを形成する。この際、アクリル樹脂は紫外光を照射して、重合させるが、完全にポリマー化する露光量よりも小さいエネルギーで露光する。
低屈折率材料層521Sを形成する。この際、アクリル樹脂は紫外光を照射して、重合させるが、完全にポリマー化する露光量よりも小さいエネルギーで露光する。
そして、低屈折率材料層522Sの上面に、高屈折率材料層521Sを設ける。
ここでは、低屈折率材料層522Sの上面において、受光面JSの中央部分より周辺部分で高屈折率材料層521Sが多く存在するように、当該高屈折率材料層521Sを形成する。具体的には、低屈折率材料層522Sの上面において、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が薄く、その周辺部分の膜厚が厚くなるように、高屈折率材料層521Sを加工する。たとえば、上部が円弧状になるように、高屈折率材料層521Sを設ける。
たとえば、微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂、もしくはスチレン樹脂を材料として用いて、高屈折率材料層521Sを形成する。
このとき、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が、0.05μmであり、その周辺部分の膜厚が、0.50μmになるように、高屈折率材料層521Sを形成する。
このとき、受光面JSの中心部分に対応する部分の膜厚が、0.05μmであり、その周辺部分の膜厚が、0.50μmになるように、高屈折率材料層521Sを形成する。
その後、熱処理を実施することによって、その高屈折率材料層521Sに含まれる高屈折率成分を低屈折率材料層522Sの内部へ拡散させる。
たとえば、下記の条件で熱処理を実施する。
・160℃,120sec
・160℃,120sec
これにより、低屈折率材料層522Sにおいては、受光面JSの周辺部分に対応する部分で高屈折率成分の濃度が高くなり、受光面JSの中心部分に対応する部分で、高屈折率成分の濃度が低くなる。
よって、図30に示すように、受光面JSの中心部分に対応する部分が、その周辺部分に対応する部分よりも、屈折率が低くなるように形成されて、レンズ層52eが設けられる。
なお、上記においては、高屈折率材料層521Sについて、上部が円弧状になるように形成する場合に関して示した。しかしながら、これに限定されない。
図35は、本発明に係る実施形態5の変形例5−3において、固体撮像装置を製造する方法の工程にて設けられた要部を示す図である。図35は、図31と同様に、画素Pの断面であって、レンズ層52eを形成する部分を示している。
図35(a)に示すように、高屈折率材料層521Sについては、受光面JSの中心部分に対応する部分に設けずに、周辺部分のみに設けてもよい。
また、図35(b)に示すように、高屈折率材料層521Sについては、受光面JSの中心部分に対応する部分に設けずに、周辺に向かうに従って、膜厚が段階的に厚くなるように設けてもよい。
この場合においても、上記と同様に熱処理を実施することで、図30に示すように、受光面JSの中心部分に対応する部分が、その周辺部分に対応する部分よりも、屈折率が低くなるように形成されて、レンズ層52eが設けられる。
<6.実施形態6>
(A)装置構成
図36〜図38は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置の要部を示す図である。図36〜図38は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
(A)装置構成
図36〜図38は、本発明にかかる実施形態6において、固体撮像装置の要部を示す図である。図36〜図38は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。
ここで、図36は、複数の画素Pにおいて、レッドフィルタ層CFRがカラーフィルタCFとして設けられた部分を示している。図37は、複数の画素Pにおいて、グリーンフィルタ層CFGがカラーフィルタCFとして設けられた部分を示している。図38は、複数の画素Pにおいて、ブルーフィルタ層CFBがカラーフィルタCFとして設けられた部分を示している。
図36〜図38に示すように、本実施形態においては、レンズ層52fの部分が、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
図36に示すように、レッドフィルタ層CFRを受光面JSの上方に設けた部分においては、実施形態1の場合と異なり、レッドフィルタ層CFRと受光面JSとの間に、レンズ層を設けていない。
図37に示すように、グリーンフィルタ層CFGを受光面JSの上方に設けた部分においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52Gfが凹レンズとして機能するように、低屈折率材料部521Gfと高屈折率材料部522Gfとが配置されている。
図38に示すように、ブルーフィルタ層CFBを受光面JSの上方に設けた部分においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52Bfが凹レンズとして機能するように、低屈折率材料部521Bfと高屈折率材料部522Bfとが配置されている。
グリーンフィルタ層CFGを設けた部分のレンズ層52Gfと、ブルーフィルタ層CFBを設けた部分のレンズ層52Bfは、低屈折率材料部521Gf,521Bfと高屈折率材料部522Gf,522Bfとの屈折率の差が、互いに異なるように設けられている。つまり、レンズ層52Gf,52Bfのそれぞれは、受光面JSに沿った面における屈折率分布が互いに異なっている。
グリーンフィルタ層CFGに対応するレンズ層52Gfは、受光面JSの中央に対応する部分の屈折率と、受光面JSの周辺に対応する部分の屈折率との屈折率差が、ブルーフィルタ層CFBに対応するレンズ層52Bfよりも小さくなるように形成されている。
たとえば、グリーンフィルタ層CFGを設けた部分のレンズ層52Gfと、ブルーフィルタ層CFBを設けた部分のレンズ層52Bfは、下記のように、形成されている。
[グリーンフィルタ層CFGを設けた部分のレンズ層52Gf]
・低屈折率材料部521Gfの材料:顔料色素を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.68)
・高屈折率材料部522Gfの材料:顔料色素と微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.79)
[ブルーフィルタ層CFBを設けた部分のレンズ層52Bf]
・低屈折率材料部521Bfの材料:顔料色素を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.70)
・高屈折率材料部522Bfの材料:顔料色素と微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.80)
[グリーンフィルタ層CFGを設けた部分のレンズ層52Gf]
・低屈折率材料部521Gfの材料:顔料色素を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.68)
・高屈折率材料部522Gfの材料:顔料色素と微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.79)
[ブルーフィルタ層CFBを設けた部分のレンズ層52Bf]
・低屈折率材料部521Bfの材料:顔料色素を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.70)
・高屈折率材料部522Bfの材料:顔料色素と微細金属酸化物粒子を分散させたアクリル樹脂(屈折率n=1.80)
レンズ層52Gfを設けない場合には、図36〜図38にてレンズ層52Gfの付近に細い点線で示すように、光が進行する。このため、図36〜図38のそれぞれを比較して判るように、受光面JSに入射する光の波長に応じて、焦点距離が異なる場合がある。
たとえば、図36〜図38に示すように、短い波長範囲である赤色光について、焦点が受光面JSに合うように形成した場合には、緑色光と青色光について、焦点が受光面JSに合わない場合がある。これは、緑色光と青色光は、波長が長いので、回折限界の影響を受けにくいために、焦点距離が短くなるからである。
このため、各色の画素Pの全てにおいて、感度を向上させることが困難である。また、焦点距離が短いので、混色が発生する場合がある。CCD型イメージセンサの場合には、スミアが発生する場合がある。
しかし、本実施形態では、上記のように光の波長に応じてレンズ層52Gfの有無、または、構成を変えて、図36〜図38にて太い点線で示すように、焦点を受光面JSに合わせている。つまり、色収差を改善している。
このため、本実施形態は、感度の向上、および、混色の発生の防止を実現することができる。
図39は、本発明にかかる実施形態6において、感度の結果を示す図である。
図39では、レンズ層52Gf,52Bfを設けない場合を、従来の場合の結果として示している。
図39に示すように、レンズ層52Gf,52Bfを設けた本実施形態の場合には、青色光に対する感度(BLU感度)および緑色光に対する感度(GRN感度)が、従来の場合よりも向上していることが判った。
上記した従来の場合と本実施形態の場合とについて、緑色の画素から赤色の画素への混色を測定するために、規格化分光における550nmでの赤色の画素Pの感度を測定した。ここでは、従来の場合が14%であるのに対して、本実施形態では、9%であった。このため、本実施形態は、混色の発生が従来の場合よりも改善していることが確認された。
(B)まとめ
以上のように、本実施形態においては、レンズ層52Gf,52Bfは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、レンズ層52Gf,52Bfは、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
本実施形態では、グリーンフィルタ層CFGに対応するレンズ層52Gfは、受光面JSの中央部分の屈折率と、受光面JSの周辺部分の屈折率との屈折率差が、ブルーフィルタ層CFBに対応するレンズ層52Bfよりも小さくなるように形成されている。
このように、本実施形態では、受光する光の波長に応じて、レンズ層52Gf,52Bfの屈折率分布を変えている。このため、各色について、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
<7.実施形態7>
(A)装置構成など
図40,図41,図42,図43は、本発明にかかる実施形態7において、固体撮像装置の要部を示す図である。
(A)装置構成など
図40,図41,図42,図43は、本発明にかかる実施形態7において、固体撮像装置の要部を示す図である。
ここで、図40は、撮像領域PAの上面であって、オンチップレンズMLと画素Pとの位置関係を示している。図41は、撮像領域PAの上面であって、図7と同様に、レンズ層52と画素Pとの位置関係を示している。図42と図43は、図5と同様に、画素Pの断面を示している。図42は、撮像領域PAの中心部分であって、図41に示すX1C−X2C部分の断面を示している。そして、図43は、撮像領域PAの周辺部分であって、図22に示すX1S−X2S部分の断面を示している。
図40に示すように、本実施形態においては、オンチップレンズMLと画素Pとの位置関係が、実施形態1の場合と異なる。また、図41〜図43に示すように、本実施形態においては、レンズ層52gが、実施形態1と異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
オンチップレンズMLは、撮像領域PAの中心部分においては、図40に示すように、実施形態1の場合と同様に形成されている。つまり、水平面(xy面)の中心が、受光面JSの中心に対応するように形成されている。
しかし、本実施形態では、撮像領域PAの周辺部分においては、図40に示すように、オンチップレンズMLは、画素Pに対する位置が、実施形態1の場合と異なっている。
具体的には、図40に示すように、オンチップレンズMLは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、水平面(xy面)における中心が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PAの中心側へシフトするように設けられている。たとえば、撮像領域PAにおいて右側の端部に位置する画素では、オンチップレンズMLの中心が、受光面JSの中心に対して左側(撮像領域PAの中心側)へシフトするように形成されている。
つまり、図40に示すように、オンチップレンズMLは、水平方向xにて複数が配列されたピッチPMxが、水平方向xにて複数の画素が配列された画素ピッチPxよりも小さくなるように設けられている。同様に、垂直方向yにて複数が配列されたピッチPMyが、垂直方向yにて複数の画素が配列された画素ピッチPyよりも小さくなるように設けられている。
レンズ層52gは、図41〜図43に示すように、低屈折率材料部521gと高屈折率材料部522gとを含み、実施形態1の場合と同様に、画素Pごとに凹レンズとして機能するように構成されている。
レンズ層52gは、撮像領域PAの中心部分においては、図41,図42に示すように、実施形態1の場合と同様に形成されている。つまり、水平面(xy面)にて低屈折率材料部521gが形成された領域の中心が、受光面JSの中心に対応するように形成されている。
しかし、本実施形態では、撮像領域PAの周辺部分においては、図41,図43に示すように、レンズ層52gは、実施形態1の場合と異なっている。
具体的には、図41,図43に示すように、低屈折率材料部521gは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、水平面(xy面)における中心が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PAの周辺側へシフトするように設けられている。たとえば、撮像領域PAにおいて右側の端部に位置する画素では、低屈折率材料部521gの中心が、受光面JSの中心に対して右側(撮像領域PAの中心側)へシフトするように形成されている。
つまり、図41に示すように、低屈折率材料部521gは、水平方向xにて複数が配列されたピッチP1xが、水平方向xにて複数の画素が配列された画素ピッチPxよりも大きくなるように設けられている。同様に、垂直方向yにて複数の低屈折率材料部521gが配列されたピッチP1yが、垂直方向yにて複数の画素が配列された画素ピッチPyよりも大きくなるように設けられている。
(B)まとめ
以上のように、本実施形態では、低屈折率材料部521gは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、水平面の中心が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PA面の周辺の側へシフトするように形成されている。つまり、レンズ層52gは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、凹レンズとして機能するレンズ層52gの光軸が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PAの周辺の側へシフトするように形成されている。
以上のように、本実施形態では、低屈折率材料部521gは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、水平面の中心が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PA面の周辺の側へシフトするように形成されている。つまり、レンズ層52gは、撮像領域PAの中心から周辺へ向かうに伴って、凹レンズとして機能するレンズ層52gの光軸が、受光面JSの中心に対して、撮像領域PAの周辺の側へシフトするように形成されている。
このため、チップ周辺部においては、一画素に着目すると、画素中央部およびチップの中央部へ向かう方向に高屈折率材料が分布する事になり、傾斜した主光線が入射してきた際、受光面JSに光が入射するよう屈折させることが出来、効率良く集光できる。
したがって、本実施形態は、実施形態1の場合と同様に、製造効率および製品の信頼性の向上を可能であって、コストダウンを実現できる。そして、これらに伴って、高い集光効率を実現可能であって、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
そして、本実施形態は、「瞳補正」を実現可能であるので、シェーディングの発生を防止し、撮像画像の画像品質を更に向上させることができる。
<8.実施形態8>
(A)装置構成
(A−1)固体撮像装置の要部構成
図44,図45は、本発明にかかる実施形態8において、固体撮像装置の要部を示す図である。
(A)装置構成
(A−1)固体撮像装置の要部構成
図44,図45は、本発明にかかる実施形態8において、固体撮像装置の要部を示す図である。
図44は、図2と同様に、固体撮像装置1の全体構成を示す図であって、上面を示している。図45は、画素Pの要部を示す図であって、図44に示すX1h−X2h部分の断面を示している。
図44,図45に示すように、本実施形態の固体撮像装置は、実施形態1と異なり、インターライン方式のCCD型イメージセンサであって、撮像領域PAにおいて撮像が行われるように構成されている。CCD型イメージセンサとして構成されている点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、適宜、説明を省略する。
本実施形態においては、図44に示すように、撮像領域PAに、画素Pと電荷読出し部ROと垂直転送レジスタ部VTとが設けられている。
画素Pは、図44に示すように、撮像領域PAに複数が設けられており、それぞれが、水平方向xと垂直方向yとにおいて、マトリクス状に並ぶように配置されている。そして、この複数の画素Pの周囲においては、各画素Pの間を分離するように、素子分離部SBが設けられている。画素Pは、受光面JSにおいて、被写体像による光を受光して光電変換を行うことによって、信号電荷を生成するように構成されている。
電荷読出し部ROは、図44に示すように、撮像領域PAにおいて、複数の画素Pに対応するように複数が設けられており、その画素Pが生成した信号電荷を、垂直転送レジスタ部VTへ読み出すように構成されている。
垂直転送レジスタ部VTは、図44に示すように、撮像領域PAにおいて、垂直方向yに並ぶ複数の画素Pに対応するように、垂直方向yに延在している。また、垂直転送レジスタ部VTは、垂直方向yに複数が並ぶ画素Pの列の間に配置されている。垂直転送レジスタ部VTは、複数が撮像領域PAに設けられており、複数の垂直転送レジスタ部VTが、水平方向xに並ぶ複数の画素Pのそれぞれに対応するように、水平方向xに並んでいる。この垂直転送レジスタ部VTは、いわゆる垂直転送CCDであって、電荷読出し部ROを介して、画素Pから読み出された信号電荷を垂直方向yへ順次転送する。垂直転送レジスタ部VTは、複数の転送電極(図示無し)が垂直方向yに並んで配置されており、その垂直方向に並んだ転送電極に、たとえば、4相の駆動パルス信号を順に供給することによって、この信号電荷の転送を実施する。
そして、撮像領域PAの下端部においては、図44に示すように、水平転送レジスタ部HTが配置されている。この水平転送レジスタ部HTは、水平方向xへ延在しており、複数の垂直転送レジスタ部VTのそれぞれが、垂直方向yへ転送した信号電荷を、水平方向xへ、順次、転送する。つまり、水平転送レジスタ部HTは、いわゆる水平転送CCDであって、たとえば、2相の駆動パルス信号によって駆動されて、1水平ライン(1行の画素)ごとに転送された信号電荷の転送を実施する。
そして、図44に示すように、水平転送レジスタ部HTの左端部には、出力部OUTが形成されており、この出力部OUTは、水平転送レジスタ部HTによって、水平転送された信号電荷を電圧に変換し、アナログ画像信号として出力する。
なお、上記の撮像領域PAは、図1に示した撮像面PSに相当する。
本実施形態においては、固体撮像装置は、図45に示すように、半導体基板101を含む。半導体基板101は、たとえば、n型のシリコン半導体基板であり、半導体基板101の内部には、実施形態1と同様に、フォトダイオード21が設けられている。この他に、実施形態1と異なり、半導体基板101の内部には、電荷読出しチャネル領域22Rと、電荷転送チャネル領域23Vと、チャネルストッパー領域24Sとが設けられている。
そして、半導体基板101の表面においては、図45に示すように、パッシベーション膜51とレンズ層52と遮光膜60とカラーフィルタCFとオンチップレンズMLが、実施形態1と同様に設けられている。この他に、半導体基板101の表面においては、実施形態1と異なり、転送電極31と、配線平坦化層50が設けられている。
(A−2)固体撮像装置の詳細構成
固体撮像装置を構成する各部について、順次説明する。
固体撮像装置を構成する各部について、順次説明する。
(a)フォトダイオード21について
フォトダイオード21は、図44に示すように、画素Pに対応するように、半導体基板101に設けられている。フォトダイオード21は、光を受光面JSで受光し、光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
フォトダイオード21は、図44に示すように、画素Pに対応するように、半導体基板101に設けられている。フォトダイオード21は、光を受光面JSで受光し、光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
具体的には、フォトダイオード21は、半導体基板101の内部において表面側に位置する部分に設けられている。図示を省略しているが、フォトダイオード21は、たとえば、半導体基板101内に形成したp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)とp型半導体領域(p+)(図示無し)とが順次形成されることによって構成される。n型半導体領域(n)は、信号電荷蓄積領域として機能する。そして、p型半導体領域(p+)は、正孔蓄積領域として機能し、信号電荷蓄積領域であるn型半導体領域(n)において、暗電流が生ずることを抑制するように構成されている。
フォトダイオード21上においては、図45に示すように、パッシベーション膜51とレンズ層52とカラーフィルタCFとオンチップレンズMLとが設けられている。このため、フォトダイオード21は、上方から、これらの各部を、順次、介して入射する光を、受光面JSにて受光する。
(b)電荷読出しチャネル領域22Rについて
電荷読出しチャネル領域22Rは、図45に示すように、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出すように構成されている。
電荷読出しチャネル領域22Rは、図45に示すように、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出すように構成されている。
具体的には、電荷読出しチャネル領域22Rは、図45に示すように、半導体基板101の内部の表面側に位置する部分において、フォトダイオード21に隣接するように設けられている。
ここでは、電荷読出しチャネル領域22Rは、水平方向xにおいてフォトダイオード21の左側に配置されている。たとえば、電荷読出しチャネル領域22Rは、p型半導体領域として構成されている。
(c)電荷転送チャネル領域23Vについて
電荷転送チャネル領域23Vは、図45に示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように設けられている。電荷転送チャネル領域23Vは、電荷読出し部ROによってフォトダイオード21から読み出された信号電荷を、電荷転送チャネル領域23Vにて転送するように構成されている。
電荷転送チャネル領域23Vは、図45に示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように設けられている。電荷転送チャネル領域23Vは、電荷読出し部ROによってフォトダイオード21から読み出された信号電荷を、電荷転送チャネル領域23Vにて転送するように構成されている。
具体的には、電荷転送チャネル領域23Vは、図45に示すように、半導体基板101の内部の表面側に位置する部分において、電荷読出しチャネル領域22Rに隣接して設けられている。
ここでは、電荷転送チャネル領域23Vは、水平方向xにおいて電荷読出しチャネル領域22Rの左側に配置されている。たとえば、電荷転送チャネル領域23Vは、半導体基板101の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)を設けることによって構成されている。
(d)チャネルストッパー領域24Sについて
チャネルストッパー領域24Sは、図45に示すように、素子分離部SBに対応するように設けられている。
チャネルストッパー領域24Sは、図45に示すように、素子分離部SBに対応するように設けられている。
具体的には、チャネルストッパー領域24Sは、図45に示すように、半導体基板101の内部の表面側に位置する部分に設けられている。
ここでは、チャネルストッパー領域24Sは、図45に示すように、水平方向xにおいて電荷読出しチャネル領域22Rの左側に位置し、電荷読出しチャネル領域22Rと、隣の列に配置されたフォトダイオード21との間に介在するように設けられている。
また、垂直方向yにおいては、図44に示したように、複数の画素Pの間を分離するように素子分離部SBが設けられている。このため、この部分の断面については図示していないが、上述のチャネルストッパー領域24Sが、垂直方向yに並ぶ2つのフォトダイオード21の間に設けられている。
上記のチャネルストッパー領域24Sは、たとえば、半導体基板101の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、p型半導体領域(p+)(図示無し)を設けることによって構成されており、電位障壁を形成して信号電荷の流出入を防止している。
(e)転送電極31について
転送電極31は、図45に示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように、半導体基板101の上方に設けられており、読み出された信号電荷を垂直方向yへ転送する垂直転送電極として機能するように構成されている。この他に、転送電極31は、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出す、電荷読出し電極として機能するように構成されている。
転送電極31は、図45に示すように、垂直転送レジスタ部VTに対応するように、半導体基板101の上方に設けられており、読み出された信号電荷を垂直方向yへ転送する垂直転送電極として機能するように構成されている。この他に、転送電極31は、電荷読出し部ROに対応するように設けられており、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を読み出す、電荷読出し電極として機能するように構成されている。
具体的には、転送電極31は、図45に示すように、半導体基板101の上面において、ゲート絶縁膜(図示なし)を介して、電荷読出しチャネル領域22Rと電荷転送チャネル領域23Vとに対面するように設けられている。
たとえば、転送電極31は、ポリシリコンなどの導電材料を用いて形成されており、たとえば、シリコン酸化膜によって形成されたゲート絶縁膜(図示なし)上に設けられている。
この転送電極31は、図45に示すように、複数の画素Pの間に介在するように設けられている。図示をしていないが、この複数の転送電極31は、半導体基板101の上面においては、水平方向xに延在する部分を含んでおり、水平方向xにおいて複数が電気的に接続されている。
また、図45に示した転送電極31の他に、垂直方向yに並ぶ複数の画素Pの間に介在するように、別途、転送電極(図示無し)が設けられている。そして、この2種類の転送電極が、垂直方向において交互に並んで設けられている。
(f)遮光膜60について
遮光膜60は、図45に示すように、半導体基板101の上方に設けられている。
遮光膜60は、図45に示すように、半導体基板101の上方に設けられている。
ここでは、遮光膜60は、図45に示すように、半導体基板101の表面上にて、電荷読出しチャネル領域22Rと電荷転送チャネル領域23Vの上方に形成されている。この遮光膜60は、絶縁膜ZZを介して、転送電極31を被覆するように設けられている。遮光膜60は、光を遮光する遮光材料であって、たとえば、タングステン,アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されている。
(g)配線平坦化層50について
配線平坦化層50は、図45に示すように、半導体基板101の上方に設けられている。
配線平坦化層50は、図45に示すように、半導体基板101の上方に設けられている。
ここでは、配線平坦化層50は、図45に示すように、半導体基板101の表面上にて、遮光膜60を介して、半導体基板101の面を被覆するように形成されており、その表面を平坦化している。配線平坦化層50は、光を透過する絶縁材料で形成されている。
(h)その他の部材について
パッシベーション膜51とレンズ層52とカラーフィルタCFとオンチップレンズMLとのそれぞれについては、実施形態1と同様に形成されている。
パッシベーション膜51は、図45に示すように、配線平坦化層50で被覆された半導体基板101の上面に、一定の厚みで設けられている。
レンズ層52は、パッシベーション膜51の上面を被覆するように設けられている。レンズ層52は、半導体基板101の平坦な裏面に沿って、一定の厚みで設けられている。レンズ層52は、図45に示すように、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522とを含み、凹レンズとして機能するように、低屈折率材料部521と高屈折率材料部522とが配置されている。
カラーフィルタCFは、図45に示すように、半導体基板101の上面の側において、レンズ層52の上面を被覆するように設けられている。カラーフィルタCFは、実施形態1と同様に、3原色のフィルタ層を含み、その3原色の各フィルタ層が、画素Pに対応して、ベイヤー配列で設けられている。
オンチップレンズMLは、図45に示すように、カラーフィルタCFの上面において、各画素Pに対応するように複数が配置されている。オンチップレンズMLは、受光面JSの上方において、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであり、入射光Hをフォトダイオード21の受光面JSへ集光するように構成されている。
(B)まとめ
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52は、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1の場合と同様に、レンズ層52は、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づける発散レンズとして機能するように形成されている。
このため、本実施形態では、実施形態1の場合と同様に、感度の向上と混色などの不具合の発生の防止とを両立させることが可能である。この他に、スミアの発生についても防止可能である。したがって、本実施形態は、撮像画像の画像品質を向上させることができる。
(C)変形例
(C−1)変形例8−1
上記では、パッシベーション膜51とカラーフィルタCFとの間に、レンズ層52を設ける場合について説明したが、これに限定されない。実施形態1の場合と同様に、オンチップレンズMLと、フォトダイオード21の受光面JSとの間に、上記のレンズ層52と同様に機能する部分を設ける場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
(C−1)変形例8−1
上記では、パッシベーション膜51とカラーフィルタCFとの間に、レンズ層52を設ける場合について説明したが、これに限定されない。実施形態1の場合と同様に、オンチップレンズMLと、フォトダイオード21の受光面JSとの間に、上記のレンズ層52と同様に機能する部分を設ける場合においても、上記と同様な効果を得ることができる。
図46は、本発明に係る実施形態8の変形例8−1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図46は、図45と同様に、画素Pの断面を示している。
図46に示すように、図44でレンズ層52を設けていた部分を絶縁層52Zに代えると共に、レンズ層52と同様に、配線平坦化層50を凹レンズとして機能するように構成しても良い。
つまり、配線平坦化層50が、レンズ層52と同様に、凹レンズとして機能して、オンチップレンズMLが入射光Hを集光する焦点位置を受光面JSへ近づけるように構成しても良い。
具体的には、レンズ層である配線平坦化層50が、図46に示すように、低屈折率材料部501と高屈折率材料部502とを含み、凹レンズとして機能するように、この低屈折率材料部501と高屈折率材料部502とを設ける。
この場合には、低屈折率材料部501と高屈折率材料部502については、受光面JSへの有機物汚染防止のために、無機材料を使う事が好ましく、例えば、1.65μmのセルピッチでは、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部501)
・材料:SiO(n=1.45〜1.5)
・低屈折率材料部の幅:0.40μm
・厚さ:0.60μm
(高屈折率材料部502)
・材料:SiON(n=1.8)
この場合には、低屈折率材料部501と高屈折率材料部502については、受光面JSへの有機物汚染防止のために、無機材料を使う事が好ましく、例えば、1.65μmのセルピッチでは、下記の条件で形成することが好適である。
(低屈折率材料部501)
・材料:SiO(n=1.45〜1.5)
・低屈折率材料部の幅:0.40μm
・厚さ:0.60μm
(高屈折率材料部502)
・材料:SiON(n=1.8)
なお、配線平坦化層50の他に、実施形態1の変形例1−1〜1−4の場合と同様に、各部について凹レンズとして機能するように、低屈折率材料部と高屈折率材料部とを設けてもよい。
(C−2)変形例8−2
図47は、本発明に係る実施形態8の変形例8−2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図47は、図45と同様に、画素Pの断面を示している。
図47は、本発明に係る実施形態8の変形例8−2において、固体撮像装置の要部を示す図である。図47は、図45と同様に、画素Pの断面を示している。
図47に示すように、上凸レンズ形成層53Lを、さらに有するように構成しても良い。
ここでは、上凸レンズ形成層53Lを、たとえば、パッシベーション膜51の上面に形成する。そして、その上凸レンズ形成層53Lが形成されたパッシベーション膜51の上面の上面を被覆するように、レンズ層52を設ける。
上凸レンズ形成層53Lは、たとえば、SiN,SiON,SiCNなどの透明な材料で形成される。上凸レンズ形成層53Lは、単一材料で形成する他に、複数の層を席そうして形成しても良い。
本変形例では、オンチップレンズML,レンズ層52,上凸レンズ形成層53Lの各レンズ部材で、入射光Hが受光面JSに集光されるように、各部を形成する。
このため、上記の場合と同様な効果を奏することができる。
(C−3)変形例8−3
図48は、本発明に係る実施形態8の変形例8−3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図48は、図45と同様に、画素Pの断面を示している。
図48は、本発明に係る実施形態8の変形例8−3において、固体撮像装置の要部を示す図である。図48は、図45と同様に、画素Pの断面を示している。
図48に示すように、下凸レンズ形成層50Lを、さらに有するように構成しても良い。
ここでは、下凸レンズ形成層50Lを、たとえば、パッシベーション膜51の下面に位置するように形成する。下凸レンズ形成層50Lは、たとえば、SiN,SiON,SiCNなどの透明材料を用いて形成される。
この場合には、オンチップレンズML,レンズ層52,下凸レンズ形成層50Lの各レンズ部材で、入射光Hが受光面JSに集光されるように、各部を形成する。
このため、上記の場合と同様な効果を奏することができる。
<9.その他>
本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
上記の実施形態においては、カメラに本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されない。スキャナーやコピー機などのように、固体撮像装置を備える他の電子機器に、本発明を適用しても良い。
その他、上記の各実施形態を、適宜、組み合わせても良い。
なお、上記の実施形態において、固体撮像装置1は、本発明の固体撮像装置に相当する。また、上記の実施形態において、フォトダイオード21は、本発明の光電変換部に相当する。また、上記の実施形態において、カメラ40は、本発明の電子機器に相当する。また、上記の実施形態において、レンズ層52,52Bf,52Gf,52b,52c,52d,52e,52f,52g,70は、本発明のレンズ層に相当する。また、上記の実施形態において、半導体基板101は、本発明の基板に相当する。また、上記の実施形態において、低屈折率材料部501,511,521,521Bf,521Gf,521b,521c,521d,521e,521g,701,CF1,HT1は、本発明の低屈折率材料部に相当する。また、上記の実施形態において、高屈折率材料部502,512,522,522Bf,522Gf,522b,522c,522d,522e,522g,702,CF2,HT2は、本発明の高屈折率材料部に相当する。また、上記の実施形態において、カラーフィルタCFは、本発明のカラーフィルタに相当する。また、上記の実施形態において、ブルーフィルタ層CFBは、本発明のブルーフィルタ層,第1フィルタ層,第2フィルタ層に相当する。また、上記の実施形態において、グリーンフィルタ層CFGは、本発明のグリーンフィルタ層,第1フィルタ層,第2フィルタ層に相当する。また、上記の実施形態において、レッドフィルタ層CFRは、本発明のレッドフィルタ層,第1フィルタ層,第2フィルタ層に相当する。また、上記の実施形態において、受光面JSは、本発明の受光面に相当する。また、上記の実施形態において、オンチップレンズMLは、本発明のオンチップレンズに相当する。また、上記の実施形態において、撮像面PSは、本発明の撮像面に相当する。
1:固体撮像装置、13:垂直駆動回路、14:カラム回路、15:水平駆動回路、17:外部出力回路、17a:AGC回路、17b:ADC回路、18:タイミングジェネレータ、19:シャッター駆動回路、21:フォトダイオード、22:転送トランジスタ、22R:電荷読出しチャネル領域、23:増幅トランジスタ、23V:電荷転送チャネル領域、24:選択トランジスタ、24S:チャネルストッパー領域、25:リセットトランジスタ、26:転送線、27:垂直信号線、28:アドレス線、29:リセット線、31:転送電極、40:カメラ、42:光学系、43:制御部、44:信号処理回路、50:配線平坦化層、50L:下凸レンズ形成層、51:パッシベーション膜、52,52Bf,52Gf,52b,52c,52d,52e,52f,52g,70:レンズ層、53L:上凸レンズ形成層、60:遮光膜、101:半導体基板、101pb:画素分離部、111:配線層、111h:配線、111z:絶縁層、501,511,521,521Bf,521Gf,521b,521c,521d,521e,521g,701,CF1:低屈折率材料部、502,512,522,522Bf,522Gf,522b,522c,522d,522e,522g,702,CF2:高屈折率材料部、CF:カラーフィルタ、CFB:ブルーフィルタ層、CFG:グリーンフィルタ層、CFR:レッドフィルタ層、FDフローティングディフュージョン、H:入射光、HT:平坦化膜、HT1:低屈折率材料部、HT2:高屈折率材料部、JS:受光面、ML:オンチップレンズ、P:画素、PA:撮像領域、PS:撮像面、RO:電荷読出し部、SA:周辺領域、SB:素子分離部、SS:支持基板、Tr:画素トランジスタ、VT:垂直転送レジスタ部、ZZ:絶縁膜
Claims (17)
- 基板の撮像面に設けられており、受光面にて入射光を受光する光電変換部と、
前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けられており、前記入射光を集光するオンチップレンズと、
前記基板の撮像面において前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在しているレンズ層と
を具備し、
前記レンズ層は、前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして機能するように、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で形成されている、
固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、
低屈折率材料部と、
前記低屈折率材料部よりも屈折率が高い高屈折率材料部と
を含み、
前記低屈折率材料部が、前記受光面の中央に対応するように設けられ、
前記高屈折率材料部が、前記受光面の周辺において、前記低屈折率材料部の周りを囲うように設けられている、
請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、前記低屈折率材料部と前記高屈折率材料部との界面が、前記受光面に対して垂直になるように形成されている、
請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、前記低屈折率材料部と前記高屈折率材料部との界面が、前記受光面に対して傾斜するように形成されている、
請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、前記低屈折率材料部が前記高屈折率材料部に積層された部分を含むように形成されている、
請求項3に記載の固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、前記受光面に沿った方向において、前記受光面の中央に対応する部分から前記受光面の周辺に対応する部分へ向かって屈折率が連続的に変化するように形成されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記基板の撮像面に設けられており、前記入射光が着色されて前記受光面へ透過するカラーフィルタ
を具備し、
前記光電変換部は、前記撮像面において複数が間を隔てて並んでおり、
前記カラーフィルタは、
前記受光面の上方に設けられており、第1波長帯域において光透過率が高い第1フィルタ層と、
前記第1フィルタ層が設けられた受光面と異なる受光面の上方において前記第1フィルタ層に隣接して並んでおり、前記第1波長帯域と異なる第2波長帯域において光透過率が高い第2フィルタ層と
を少なくとも含み、
前記レンズ層は、
前記第1フィルタ層の上方に設けられている第1レンズ層と、
前記第2フィルタ層の上方に設けられている第2レンズ層と
を少なくとも含み、
前記第1レンズ層と前記第2レンズ層との間においては、前記受光面に沿った面における屈折率分布が互いに異なっている、
請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記基板の撮像面に設けられており、前記入射光が着色されて前記受光面へ透過するカラーフィルタ
を具備し、
前記光電変換部は、前記撮像面において複数が間を隔てて並んでおり、
前記カラーフィルタは、
前記受光面の上方に設けられており、赤色光を透過するレッドフィルタ層と、
前記レッドフィルタ層が設けられた受光面と異なる受光面の上方において前記レッドフィルタ層に隣接して並んでおり、緑色光を透過するグリーンフィルタ層と、
前記レッドフィルタ層および前記グリーンフィルタ層が設けられた受光面と異なる受光面の上方において前記レッドフィルタ層および前記グリーンフィルタ層に隣接して並んでおり、青色光を透過するブルーフィルタ層と、
を含み、
前記レンズ層は、
前記レッドフィルタ層の上方に設けられている第1レンズ層と、
前記グリーンフィルタ層の上方に設けられている第2レンズ層と、
前記ブルーフィルタ層の上方に設けられている第3レンズ層と、
を含み、
前記第1レンズ層は、前記受光面の中央に対応する部分の屈折率と、前記受光面の周辺に対応する部分の屈折率との屈折率差が、前記第2レンズ層よりも小さく、
前記第2レンズ層は、前記屈折率差が前記第3レンズ層よりも小さい、
請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記光電変換部は、前記撮像面において複数が間を隔てて並んでおり、
前記レンズ層は、前記複数の光電変換部に対応して複数の凹レンズとして機能するように形成されており、前記撮像面の中心から周辺へ向かうに伴って、当該レンズ層の光軸が、前記受光面の中心に対して、前記撮像面の周辺の側へシフトするように形成されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記光電変換部は、前記撮像面において複数が間を隔てて並んでおり、
前記レンズ層は、前記複数の光電変換部に対応するように、複数の前記低屈折率材料部が間を隔てて並んでおり、
当該複数の低屈折率材料部のそれぞれは、前記撮像面の中心から周辺へ向かうに伴って、前記撮像面にて当該低屈折率材料部が設けられた領域の中心が、前記受光面の中心に対して、前記撮像面の周辺の側へシフトするように形成されている、
請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記レンズ層は、前記受光面の中心から周辺において同じ厚みになるように形成されている、
請求項1から10のいずれかに記載の固体撮像装置。 - 基板の撮像面に設けられており、受光面にて入射光を受光する光電変換部と、
前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けられており、前記入射光を集光するオンチップレンズと、
前記基板の撮像面において前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在しているレンズ層と
を具備し、
前記レンズ層は、前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして機能するように、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で形成されている、
電子機器。 - 受光面にて入射光を受光する光電変換部を、基板の撮像面に設ける光電変換部形成工程と、
前記入射光を集光するオンチップレンズを、前記基板の撮像面において前記受光面の上方に設けるオンチップレンズ形成工程と、
前記受光面と前記オンチップレンズとの間に介在するように、前記基板の撮像面にレンズ層を形成するレンズ層形成工程と
を具備し、
前記レンズ層形成工程においては、
前記オンチップレンズが前記入射光を集光する焦点位置を前記受光面へ近づける発散レンズとして当該レンズ層が機能するように、前記受光面の中央に対応する部分が、前記受光面の周辺に対応する部分よりも低い屈折率分布で当該レンズ層を形成する、
固体撮像装置の製造方法。 - 前記レンズ層形成工程は、
低屈折率材料部を前記受光面の中央に対応するように設ける低屈折率材料部形成工程と、
前記低屈折率材料部よりも屈折率が高い高屈折率材料部を、前記受光面の周辺において前記低屈折率材料部の周りを囲うように設ける高屈折率材料部形成工程と
を含む、
請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記レンズ層形成工程は、
絶縁層を前記受光面の上方に設ける絶縁層形成工程と、
前記絶縁層の上面において、前記受光面の中央部分と周辺部分との間においてレジストパターンが存在する量が異なるように、当該レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクとして用いて前記絶縁層に対してプラズマを照射することによって、前記レンズ層を形成するプラズマ照射理工程と
を含む、
請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記レンズ層形成工程は、
絶縁層を前記受光面の上方に設ける絶縁層形成工程と、
前記絶縁層の上面において、前記受光面の中央部分と周辺部分との間においてレジストパターンが存在する量が異なるように、当該レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクとして用いて前記絶縁層に対してイオン注入を実施するイオン注入工程と、
イオン注入が実施された前記絶縁層について熱処理を実施することで、前記レンズ層を形成する熱処理工程と
を含む、
請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記レンズ層形成工程は、
低屈折率材料層を前記受光面の上方に設ける低屈折率材料層形成工程と、
前記低屈折率材料層の上面において、前記受光面の中央部分より周辺部分で前記低屈折率材料層よりも屈折率が高い高屈折率材料層が多く存在するように、当該高屈折率材料層を形成する高屈折率材料層形成工程と、
前記高屈折率材料層に含まれる高屈折率成分が前記低屈折率材料層へ拡散するように熱処理を実施することで、前記レンズ層を形成する熱処理工程と
を含む、
請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
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