JP2011070867A - 電子レンジおよび電子レンジ用マグネトロン - Google Patents

電子レンジおよび電子レンジ用マグネトロン Download PDF

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Abstract

【課題】電子レンジの出力効率が良好で、かつ、マグネトロンの出力部と導波管との間に生じる放電を抑制する。
【解決手段】電子レンジ1は、マグネトロン10および導波管70を具備し、定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲内にオーブンインピーダンスが設定されている。導波管70は、マグネトロン管軸に垂直方向に延びて、マグネトロン管軸方向の高さh1が54.1〜55.1mmである。マグネトロン10は、陽極、金属封着体34、マグネトロン管軸方向の高さh2が8〜9mmである絶縁円筒体40、排気管61、および、キャップ50等を備えている。絶縁円筒体40、排気管61および、キャップ50は、導波管70の軸方向に垂直に導波管70の内部に突出している。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子レンジ、および、それに使用されるマグネトロンに関する。
一般に、電子レンジは、その筐体内に電装室、加熱室、電子レンジ用マグネトロン(以下、「マグネトロン」という)、および、導波管を有する。電装室内には、マイクロ波を発生するマグネトロン等が備えられている。そして、加熱室内には、非加熱物を載せるターンテーブルが設けられている。導波管は、その断面が長方形状の管であって、電装室の上方から加熱室の上方に渡って配設され、マグネトロンが発生したマイクロ波を加熱室に導く役割を果たす。マグネトロンの出力部は、導波管に形成された貫通孔を挿通して、マグネトロン管軸が導波管軸と垂直になるように導波管内に突出している(例えば、特許文献1および2を参照)。
また、一般に、マグネトロンは、陽極部および陰極部からなる発振部と、絶縁円筒体、排気管およびキャップからなる出力部とを有する。
陽極部は、陽極円筒およびベインからなる。円筒状の陽極円筒は、マグネトロン管軸方向に延び、板状のベインは、一方の側部が陽極円筒の内壁に接合され、他方の側部が遊端となっている。また、陰極部は、マグネトロン管軸方向に延びた螺旋状のフィラメントであり、陽極円筒内に配置されている。
出力部を構成している絶縁円筒体は、陽極円筒の端部に固着された出力側の金属封着体の端部に接合されている。また、排気管は、絶縁円筒体の端部に接合されている。キャップは、排気管の外周面に取り付けられ、排気管を囲んでいる。
マグネトロンは、一対のマグネットおよびヨークを備えている。一対のマグネットは、それぞれ金属封着体の外側に配置され、マグネトロン管軸方向に着磁されている。ヨークは、陽極円筒およびマグネットを囲むように配設され、マグネット、ポールピースおよびヨークにより磁気回路が形成されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開平9−167681号公報 特開2000−68044号公報 特開2007−335351号公報
マグネトロンの負荷特性について、図8および図9を用いて説明する。図8は、マグネトロンの負荷特性を調整する前のリーケ線図である。図9は、マグネトロンの負荷特性を調整した後のリーケ線図である。
マグネトロンの負荷特性は、図8および図9に示すリーケ線図を用いて説明される。リーケ線図とは、極座標表示されたインピーダンス線図上に、一定出力および一定周波数を等高線で表わしたものである。リーケ線図の半径方向の座標は、負荷に対する定在波比(VSWR)を示し、円周方向の座標は、定在波の位相(λg)を示している。リーケ線図の位相目盛は、導波管内の波長λg/2で1回転するように丸めたものである。負荷からの反射電力の大・小およびその位相により発振出力と発振周波数の変化を読み取ることができる。
図8に示した状態は、マグネトロンの最大効率位相が0.34λgに位置している。代表的な動作条件におけるオーブンインピーダンス(電子レンジのインピーダンス)をリーケ線図上の範囲A(VSWRが1.5〜4、定在波の位相が0.2から0.32λg)とした場合、マグネトロンの最大効率位相がオーブンインピーダンスの範囲Aから外れている。したがって、電子レンジの加熱効率が低い。
そこで、マグネトロンの負荷特性を調整して、マグネトロンの最大効率位相を代表的な動作条件におけるオーブンインピーダンスに合わせることにより、出力効率の向上を図る。この方法として、キャップの高さを高くして、マグネトロンの負荷特性を調整することが知られている。
図9に示した状態は、マグネトロンの最大効率位相が0.30λgに位置していて、マグネトロンの最大効率位相が代表的な動作条件におけるオーブンインピーダンスの範囲Aと一致している。したがって、図7に示した状態に比べて、電子レンジの加熱効率が向上している。
ここで、EIA.J規格(TT−3006)において、マグネトロン周波数2.45GHz帯域の電子レンジの導波管の内寸法は、幅109.2mm、高さ54.6mmと定められている。マグネトロンの出力部は、導波管に形成された貫通孔を挿通して、マグネトロン管軸が導波管軸と垂直になるように導波管内に突出している。よって、キャップの高さを高くすると、マグネトロンの出力部の高さも高くなり、マグネトロンの出力部の先端と導波管の内壁との距離が短くなり、放電が発生しやすくなってしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電子レンジの出力効率が良好で、かつ、マグネトロンの出力部と導波管との間に生じる放電を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るマグネトロンは、定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲内にオーブンインピーダンスが設定された電子レンジに用いるマグネトロンであって、マグネトロン管軸方向に延びた陽極と、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記陽極の出力側の端部に接合され円筒状の金属封着体と、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記金属封着体の出力側の端部に接合され前記マグネトロン管軸方向の高さが8〜9mmでありセラミックからなる絶縁円筒体と、前記金属封着体および前記絶縁円筒体の内部を貫通して前記陽極から出力側に延びたアンテナと、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記絶縁円筒体の出力側の端部に接合され出力側の端部が圧潰により封じ切られ前記アンテナを保持している排気管と、前記マグネトロン管軸方向に延び前記排気管に取り付けられ前記排気管の外周を囲んでいる円筒状のキャップ側部と前記キャップ側部の出力側の端部を閉じている円板状のキャップ先端部とを有するキャップとを具備することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子レンジは、定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲内にオーブンインピーダンスが設定された電子レンジであって、マグネトロン管軸に垂直方向に延び前記マグネトロン管軸方向の高さが54.1〜55.1mmである直方体形状の導波管と、マグネトロン管軸方向に延びた陽極、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記陽極の出力側の端部に接合され円筒状の金属封着体、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記金属封着体の出力側の端部に接合され前記マグネトロン管軸方向の高さが8〜9mmでありセラミックからなる絶縁円筒体、前記金属封着体および前記絶縁円筒体の内部を貫通して前記陽極から出力側に延びたアンテナ、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記絶縁円筒体の出力側の端部に接合され出力側の端部が圧潰により封じ切られ前記アンテナを保持している排気管、および、前記マグネトロン管軸方向に延び前記排気管に取り付けられ前記排気管の外周を囲んでいる円筒状のキャップ側部と前記キャップ側部の出力側の端部を閉じている円板状のキャップ先端部とを有するキャップを備えたマグネトロンとを具備し、前記絶縁円筒体および前記排気管が前記導波管の軸方向に垂直に前記導波管の内部に突出していることを特徴とする。
本発明によれば、電子レンジの出力効率が良好で、かつ、マグネトロンの出力部と導波管との間に生じる放電を抑制する。
本発明の実施形態に係る電子レンジの概略断面図である。 本発明の実施形態に係るマグネトロンの概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子レンジにおけるマグネトロンの出力部周辺の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子レンジおよびマグネトロンを説明するための図であって、実施例1ないし10および比較例1ないし5に係る電子レンジおよびマグネトロンの寸法を示した表である。 本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、比較例1に係るマグネトロンのリーケ線図である。 本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、実施例1に係るマグネトロンのリーケ線図である。 本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、出力部の高さと最大効率位相との関係を示した図である。 マグネトロンの負荷特性を調整する前のリーケ線図である。 マグネトロンの負荷特性を調整した後のリーケ線図である。
本発明の実施形態に係る電子レンジおよび電子レンジ用マグネトロン(以下、単に「マグネトロン」という)について、図1ないし図7を用いて説明する。
まず、本実施形態に係る電子レンジ1の構造の概略について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電子レンジの概略断面図である。
電子レンジ1は、代表的な動作条件(定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲)のオーブンインピーダンスが設定されている。電子レンジ1は、その筐体81内に電装室82、加熱室83、マグネトロン10、および、導波管70を有する。
電装室82 内には、マイクロ波を発生するマグネトロン10、マグネトロンに高電圧を印加する高圧トランス84、冷却ファン(図示しない)、および、マイクロコンピュータ(図示しない)等が備えられている。そして、加熱室83内には、非加熱物85を載せるターンテーブル86が設けられ、ターンテーブル86はモータの回転子(図示しない)に連結されている。
導波管70は、その断面が長方形の管であって、電装室82の上方から加熱室83の上方に渡って配設されている。導波管70の下側壁(電装室82および加熱室83に隣接している側壁)71の電装室82寄りには、貫通孔72が形成されている。マグネトロン10の出力部は、その貫通孔72を挿通して、導波管70内に突出している。マグネトロン10は、導波管70に対して、マグネトロン管軸100が導波管軸101と垂直になるように配設されている。
一方、導波管70の下側壁71の加熱室83寄りには、開口73が形成されていて、その開口73を介して、導波管70内と加熱室83内とが連通している。すなわち、導波管70は、マグネトロン10が発生したマイクロ波を加熱室83に導く役割を果たす。
次に、本実施形態に係るマグネトロン10の構造の概略について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態に係るマグネトロンの概略断面図である。
陽極部11は、陽極円筒12および10枚のベイン13を有している。円筒状の陽極円筒12は、マグネトロン10の中心軸であるマグネトロン管軸100方向に延びている。板状の10枚のベイン13は、一方の側部が陽極円筒12の内壁に接合され、他方の側部が遊端となっている。ベイン13の遊端は、マグネトロン管軸100に沿って延びた同一の円筒面上に配置されていて、この円筒面をベイン内接円筒面14と呼ぶ。10枚のベイン13は、ベイン内接円筒面14から陽極円筒12の内壁まで放射状に広がっている。10枚のベイン13は、円周方向の一枚おきにベイン13の上下端部にろう付けされた、大小それぞれ対になっているストラップリング15,16によって連結されている。
陰極部21は、マグネトロン管軸100方向に延びた螺旋状のフィラメントであり、陽極円筒12内に配置されている。陰極部21は、10枚のベイン13の遊端と間隔を空けて、電子作用空間であるベイン内接円筒面14の内側に配置されている。陽極部11および陰極部21は、高周波を発生させる発振部として機能する。陰極部21の入力側の端部(図2の下側の端部)は、リング状のエンドハット22に固着され、陰極部21の出力側の端部(図2の上側の端部)は、ディスク状のエンドハット23に固着されている。
センターサポートロッド24は、陰極部21の螺旋状のフィラメントの中心を貫通して、ディスク状のエンドハット23を介して、陰極部21に接続されている。また、サイドサポートロッド25は、リング状のエンドハット22を介して、陰極部21に接続されている。センターサポートロッド24およびサイドサポートロッド25は、陰極部21を支持するとともに、陰極部21に電流を供給するリードの役割を果たす。
一対の漏斗状の入力側ポールピース31および出力側ポールピース32は、それぞれ中央に透孔が形成されていて、透孔の中心は、マグネトロン管軸100上に位置している。一対の入力側ポールピース31および出力側ポールピース32は、互いに対向して配置され、それぞれ陽極円筒12の入力側の端部(図2の下側の端部)および陽極円筒12の入力側の端部(図2の上側の端部)に接合されている。
筒状の入力側の金属封着体(図2の下側の金属封着体)33は、陽極円筒12の入力側の端部および入力側ポールピース31に固着されている。入力側の金属封着体33の入力側ポールピース31から離れた端部(図2の下側の端部)には、絶縁ステム35が接合されている。
一方、筒状の出力側の金属封着体(図2の上側の金属封着体)34は、陽極円筒12の出力側の端部および出力側ポールピース32に固着されている。出力側の金属封着体34の出力側ポールピース32から離れた端部には、セラミックからなる絶縁円筒体40が接合されている。また、絶縁円筒体40の金属封着体34から離れた端部には、排気管61が接合されている。10枚のベイン13のうちの1つからアンテナ62が導出されている。このアンテナ62は、出力側ポールピース32を貫通して、金属封着体34および絶縁円筒体40の内部を延び、その先端が排気管61により挟持されている。キャップ50は、排気管61の外周を囲んでいる。
一対のマグネット63,64は、それぞれ同一のリング状に形成されている。マグネット63,64は、それぞれ金属封着体33,34の外側であって陽極円筒12の上下に配置され、マグネトロン管軸100方向に着磁されている。ヨーク65,66は、陽極円筒12およびマグネット63,64を囲むように配設されている。マグネット63,64およびヨーク65,66により磁気回路が形成されている。また、発振部を冷却するためのラジエータ67が、陽極円筒12とヨーク65との間に配設されている。
次に、本実施形態の電子レンジ1およびマグネトロン10の特徴的部分である絶縁円筒体およびその周辺の構造の詳細について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電子レンジにおけるマグネトロンの出力部周辺の概略断面図である。
出力側のヨーク66の出力側の端部91には、マグネトロン管軸100を中心とした開口92が形成されている。この開口92の内径は、出力側の金属封着体34の外径より大きく設計されている。ヨーク66の端部91は、導波管70の下側壁71に接触している。
出力側のマグネット64の出力側の端面と出力側のヨーク66の端部91の入力側の端面との間には、環板状のスペーサ93が配置されている。このスペーサ93には、マグネトロン管軸100を中心とした開口94が形成されている。この開口の内径は、出力側の金属封着体34の外径と略同一に設計されている。スペーサ93の開口94部分には、出力側への立上り部95が形成されている。
出力側のヨークの端部91の開口92の内縁とスペーサ93の立上り部95との間には、環板状のガスケットリング96が配置されている。このガスケットリング96は、メッシュ状の金属(例えば、銅)からなる。
導波管70の貫通孔72の内径は、出力側の金属封着体34の外径より大きくヨーク66の開口92の内径より小さく設計されている。導波管70の貫通孔72部分には、入力側への立下り部74が形成されている。ガスケットリング96は、この立下り部74とスペーサ93とにより狭持されている。
マグネトロン10の出力部(絶縁円筒体40、排気管61、および、キャップ50)は、スペーサ93の開口94、ガスケットリング96の開口、ヨーク66の開口92、および、導波管70の下側壁71の貫通孔72を挿通して、導波管70内に突出している。絶縁円筒体40の入力側の端部は、ほぼ導波管70の貫通孔72が形成された面上に位置している。
キャップ50は、金属のキャップ側部51およびキャップ先端部52が一体に成型されてなる。キャップ側部51は、円筒状に形成されていて、マグネトロン管軸100方向に延びている。キャップ側部51は、排気管61の外周面に取り付けられ、排気管61の外周を囲んでいる。キャップ先端部52は、円板状に形成されていて、キャップ側部51の出力側の端部を閉じている。
導波管70の内寸法は、EIA.J規格(TT−3006)に定められた設計値であり、下側壁71とそれに対向している上側壁75との距離(以下、「導波管のマグネトロン管軸方向の高さ」という)h1が54.6mm(製造誤差:0.5mm)、幅が109.2mm(製造誤差:0.5mm)に設計されている。
絶縁円筒体40のマグネトロン管軸100方向の高さh2は、8.5mm(製造誤差:0.5mm)、に設計されている。また、キャップ側部51のマグネトロン管軸100方向の高さh3は、17.5mm(製造誤差:0.5mm)に設計されている。
すなわち、絶縁円筒体40の入力側の端部41からキャップ先端部52までのマグネトロン管軸100方向の高さ(以下、「出力部の高さ」という)h4は、26.0mm(製造誤差:0.5mm)に設計されている。また、キャップ先端部52とキャップ先端部52に対向する導波管70の上側壁75との距離h5は、28.6mm(製造誤差:1.0mm)に設計されている。
本発明の実施形態に係る電子レンジ1およびマグネトロン10の作用および効果について、図4ないし図7を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態に係る電子レンジおよびマグネトロンを説明するための図であって、実施例1ないし10および比較例1ないし5に係る電子レンジおよびマグネトロンの寸法を示した表である。図5は、本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、比較例1に係るマグネトロンのリーケ線図である。図6は、本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、実施例1に係るマグネトロンのリーケ線図である。図7は、本発明の実施形態に係るマグネトロンを説明するための図であって、出力部の高さと最大効率位相との関係を示した図である。
実施例1ないし10に係る電子レンジ1、および、比較例1ないし5に係る電子レンジは、図4に示した寸法以外は、全て同様に設計されている。これらの電子レンジは、電子レンジとしては一般的と言える、定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.32λgの範囲内に代表的な動作条件におけるオーブンインピーダンスが設定されている。比較例1ないし5に係るマグネトロンは、従来のマグネトロンであって、絶縁円筒体40のマグネトロン管軸100の高さh2が10mmに設計されている。
比較例1に係るマグネトロンのリーケ線図は、図5に示した通りである。マグネトロン10の最大効率位相が0.34λgとなり、オーブンインピーダンスの範囲Aから外れている。したがって、電子レンジの加熱効率が低い。
一方、実施例1に係るマグネトロン10のリーケ線図は、図6に示した通りであり、マグネトロン10の最大効率位相が0.27λgとなり、オーブンインピーダンスの範囲Aと一致している。したがって、実施例1に係る電子レンジ1は、比較例1に係る電子レンジに比べて、加熱効率が高い。
図7から分かるように、絶縁円筒体40のマグネトロン管軸100の高さh2を小さくすると、最大効率位相が下がり、オーブンインピーダンスの範囲Aに近づけることができる。その結果、電子レンジ1の加熱効率が向上する。加えて、従来のように、キャップ側部51のマグネトロン管軸100方向の高さh3を大きくしないため(すなわち、出力部の高さh4を大きくしないため)、キャップ先端部52と導波管70の上側壁75との間で生じる放電を抑制できる。
なお、絶縁円筒体40のマグネトロン管軸100の高さh2を7.5mm以下に設計すると、最大効率位相を下げる意味では効果的であるが、絶縁円筒体40の絶縁耐力が低下して、セラミック間で放電が発生するおそれが高くなってしまうため、好ましくない。
また、出力部の高さh4が29mmを超えると(すなわち、h5が25.6mmより小さいと)、キャップ先端部52と導波管70の上側壁75との間で放電が生じるおそれがある。したがって、出力部の高さh4は、29mm以下であることが望ましい。さらに、絶縁円筒体40および排気管61のマグネトロン管軸100方向の高さを考慮して、出力部の高さh4は、25.0mm以上であることが望ましい。
出力部の高さh4が25.0〜29mm(すなわち、h5が25.6〜29.6mm)であると、最大効率位相がオーブンインピーダンスの範囲Aと一致して、加熱効率がさらに向上し、かつ、キャップ先端部52と導波管70の上側壁75との間で生じる放電もさらに抑制できる。
1…電子レンジ、10…電子レンジ用マグネトロン、11…陽極部、12…陽極円筒、13…ベイン、14…ベイン内接円筒面、15,16…ストラップリング、21…陰極部、22,23…エンドハット、24…センターサポートロッド、25…サイドサポートロッド、31…入力側ポールピース、32…出力側ポールピース、33…入力側の金属封着体、34…出力側の金属封着体、35…絶縁ステム、40…絶縁円筒体、41…絶縁円筒体の入力側の端部、50…キャップ、61…排気管、62…アンテナ、63,64…マグネット、65,66…ヨーク、67…ラジエータ、70…導波管、71…導波管の下側壁、72…導波管の貫通孔、73…導波管の開口、74…導波管の立下り部、75…導波管の上側壁、81…筐体、82…電装室、83…加熱室、84…電圧トランス、85…非加熱物、86…ターンテーブル、91…ヨークの端部、92…ヨークの端部の開口、93…スペーサ、94…スペーサの開口、95…スペーサの立上り部、96…ガスケットリング、100…マグネトロン管軸、101…導波管軸

Claims (5)

  1. 定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲内にオーブンインピーダンスが設定された電子レンジに用いるマグネトロンであって、
    マグネトロン管軸方向に延びた陽極と、
    前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記陽極の出力側の端部に接合され円筒状の金属封着体と、
    前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記金属封着体の出力側の端部に接合され前記マグネトロン管軸方向の高さが8〜9mmでありセラミックからなる絶縁円筒体と、
    前記金属封着体および前記絶縁円筒体の内部を貫通して前記陽極から出力側に延びたアンテナと、
    前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記絶縁円筒体の出力側の端部に接合され出力側の端部が圧潰により封じ切られ前記アンテナを保持している排気管と、
    前記マグネトロン管軸方向に延び前記排気管に取り付けられ前記排気管の外周を囲んでいる円筒状のキャップ側部と前記キャップ側部の出力側の端部を閉じている円板状のキャップ先端部とを有するキャップと
    を具備したことを特徴としたマグネトロン。
  2. 前記絶縁円筒体の入力側端部から前記キャップの出力側の端部までの前記マグネトロン管軸方向の高さが25.0〜29.0mmであることを特徴とした請求項1に記載のマグネトロン。
  3. 定在波比が1.5〜4、かつ、定在波位相が0.2〜0.35λgの範囲内にオーブンインピーダンスが設定された電子レンジであって、
    マグネトロン管軸に垂直方向に延び前記マグネトロン管軸方向の高さが54.1〜55.1mmである直方体形状の導波管と、
    マグネトロン管軸方向に延びた陽極、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記陽極の出力側の端部に接合され円筒状の金属封着体、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記金属封着体の出力側の端部に接合され前記マグネトロン管軸方向の高さが8〜9mmでありセラミックからなる絶縁円筒体、前記金属封着体および前記絶縁円筒体の内部を貫通して前記陽極から出力側に延びたアンテナ、前記マグネトロン管軸方向に延び入力側の端部が前記絶縁円筒体の出力側の端部に接合され出力側の端部が圧潰により封じ切られ前記アンテナを保持している排気管、および、前記マグネトロン管軸方向に延び前記排気管に取り付けられ前記排気管の外周を囲んでいる円筒状のキャップ側部と前記キャップ側部の出力側の端部を閉じている円板状のキャップ先端部とを有するキャップを備えたマグネトロンと
    を具備し、
    前記絶縁円筒体および前記排気管が前記導波管の軸方向に垂直に前記導波管の内部に突出していること
    を特徴とした電子レンジ。
  4. 前記絶縁円筒体の入力側端部から前記キャップの出力側の端部までの前記マグネトロン管軸方向の高さが25.0〜29.0mmであることを特徴とした請求項4に記載の電子レンジ。
  5. 前記キャップ先端部と前記キャップ先端部に対向する前記導波管の内面との距離が25.6〜29.6mmであることを特徴とした請求項3または4に記載の電子レンジ。
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