JP2011069812A - 測定方法、太陽電池モジュールの製造方法、測定装置、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法 - Google Patents

測定方法、太陽電池モジュールの製造方法、測定装置、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法 Download PDF

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Abstract


【課題】フィルムを含む積層体中の水分量を測定することができる測定方法、測定装置、太陽電池モジュールの製造方法、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法を提供すること。
【解決手段】測定方法は、フィルム11と基板12,13との積層体1に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、積層体1の透過赤外線吸収スペクトルを測定する工程(第一工程)と、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、積層体1中の水分量を把握する工程(第二工程)とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、測定方法、太陽電池モジュールの製造方法、測定装置、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法に関する。
従来、太陽光発電は、COの発生が少なく、環境にやさしいエネルギー源として利用されている。
たとえば、特許文献1には、太陽光線が入射する受光面側(表側)に設けられた前面カバー部材と、受光面とは反対側(裏側)に設けられた裏面カバー部材と、前面カバー部材と裏面カバー部材との間に配置された太陽電池セルとを備える太陽電池モジュールが開示されている。太陽電池セルは、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)などの充填材、すなわち封止樹脂で封止されている。
特開2009−088072号公報 特開平6−21493号公報 特許第4263304号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたような太陽電池モジュールにおいては、以下のような課題がある。
太陽電池セルは、太陽電池モジュール中の水分、特に、封止樹脂中の水分の影響で、太陽電池セルの電極が劣化したり、太陽電池モジュールの発電効率が低下したりする可能性がある。
そのため、太陽電池モジュールの耐久性を高めるためには、太陽電池モジュール中の水分量を測定する必要がある。
ここで、従来、太陽電池封止膜の水の拡散定数から、水分量(たとえば、水分量の経時変化)を推測する方法があるが、この方法はあくまでも拡散定数を用いて計算により水分量(たとえば、水分量の経時変化)を推測するだけである。実際に太陽電池モジュールの水分を測定して、水分量を把握する方法は存在しなかった。
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有するフィルムを含む積層体中の水分量を測定することができる測定方法、測定装置、太陽電池モジュールの製造方法、その測定方法に用いる太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法を提供するものである。
本発明によれば、フィルムと基板との積層体に対し、前記積層体の積層方向に沿って赤外線を照射し、前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを測定する第一工程と、
前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を把握する第二工程とを含む測定方法が提供される。
ここで、積層体中の水分量を把握するとは、積層体中に含まれる水分量の絶対値を把握することに限られず、積層体中の水分量が基準値よりも多いか少ないかを把握すること、すなわち、水分量の相対的な値を把握する等を把握することも含まれる。
本発明では、フィルムと基板との積層体に対し、赤外線を照射し、透過赤外線吸収スペクトルを取得している。そして、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度から水分量を把握している。透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が大きければ、積層体中に存在する水分量が多いと判断することができ、また、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が小さければ、積層体中に存在する水分量が少ないと判断することができる。
従って、本発明では、積層体の水分量を計測することができ、積層体の水分量を正確に把握することができる。
また、本発明では、フィルムと基板との積層体に対し、赤外線を照射して、積層体中の水分量を把握できるので、様々な雰囲気下での積層体の水分量を把握することも可能となる。
また、本発明によれば、上述した測定方法を実施する工程と、
表面側透明保護部材と、前記測定方法を実施する工程にて使用したフィルムと同種のフィルムである太陽電池封止膜と、太陽電池セルと、裏面側保護部材とを積層して積層体を構成する工程と、
前記積層体を加熱および加圧して、一体化する工程と、を実施する太陽電池モジュールの製造方法も提供できる。
さらに、本発明によれば、表面側透明保護部材と、フィルムである太陽電池封止膜と、太陽電池セルと、裏面側保護部材とを積層して積層体を構成する工程と、
前記積層体を加熱および加圧して、一体化する工程と、
上述した測定方法を実施して、一体化された前記積層体中の水分量を得る工程と、を含む太陽電池モジュールの製造方法も提供できる。
また、本発明によれば、フィルムと基板との積層体を保持する保持手段と、
前記積層体に対して、5200〜5350cm−1の範囲を含む赤外線を照射する赤外線照射手段と、
前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを検出する分光光度計と、
前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を検出する検出手段と、を備える測定装置も提供できる。
また、本発明によれば、
裏面保護部材と、太陽電池セルと、太陽電池封止膜と、表面保護部材と、を含み、
前記裏面保護部材と前記表面保護部材との間に前記太陽電池セルおよび太陽電池封止膜が設けられており、かつ前記太陽電池セルを封止するように前記太陽電池封止膜が設けられている、積層体を備え、
積層方向に沿って赤外線を照射したとき、5200〜5350cm−1の範囲の前記赤外線が前記積層体を透過する部分が設けられている、太陽電池モジュールも提供できる。
また、本発明によれば、
前記赤外線が前記積層体を透過する上記部分に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを測定する第一工程と、
前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を得る第二工程と、
前記水分量が所定の範囲内であるか否かを判断する第三工程と、を含む、太陽電池モジュールの評価方法も提供できる。
本発明によれば、基板上にフィルムを積層した積層体中の水分量を測定できる測定方法、測定装置、太陽電池モジュールの製造方法、その測定方法に用いる太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの評価方法が提供される。
本発明の第一実施形態にかかる積層体の断面図である。 第一実施形態の測定方法を示す図である。 第一実施形態における測定装置を示す図である。 第一実施形態における太陽電池モジュールを示す断面図である。 第一実施形態における太陽電池モジュールを示す断面図である。 第二実施形態における太陽電池モジュールを示す断面図である。 第二実施形態における測定装置を示す図である。 第二実施形態の測定方法を示す図である。 実施例における積層体の平面図である。 実施例1における積層体の透過赤外線吸収スペクトルを示す図である。 実施例1における積層体の透過赤外線吸収スペクトルを示す図である。 実施例1における積層体の透過赤外線吸収スペクトルを示す図である。 実施例1における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 実施例1における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 実施例2における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 実施例3における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 実施例4における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 比較例1における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 比較例1における積層体の吸水度の経時変化を示す図である。 第三実施形態における太陽電池モジュールを示す断面図である。 第三実施形態における太陽電池モジュールのバックシートを示す上面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第一実施形態)
図1を参照して、本発明の第一実施形態における測定方法について説明する。
はじめに、本実施形態の測定方法の概要について説明する。
本実施形態の測定方法は、フィルム11と基板12,13との積層体1に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、積層体1の透過赤外線吸収スペクトルを測定する工程(第一工程)と、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、積層体1中の水分量を把握する工程(第二工程)とを含む測定方法である。
次に、本実施形態の測定方法について、図1〜図7を参照して、詳細に説明する。
まず、はじめに、図1に示す積層体1を用意する(図2の処理S1)。
この積層体1は、フィルム11を、一対の基板12,13で挟んで構成されるものである。
基板13は、透明であればよく、太陽電池モジュールにおいて一般的に使用される表面側透明保護部材であることが好ましい。具体的には、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、環状オレフィン(共)重合体などからなる樹脂フィルムの他、ガラスなどが挙げられる。
樹脂フィルムとして好適なものは、耐侯性などの点で優れたフッ素系樹脂である。具体的には、四フッ化エチレン・エチレン・共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン・樹脂(TFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン・樹脂(CTFE)がある。耐候性の観点ではポリフッ化ビニリデン樹脂が優れているが、耐候性および機械的強度の両立では四フッ化エチレン・エチレン・共重合体が優れている。
ガラスとしては、酸化珪素ガラスが好ましい。
基板12も、透明であればよく、基板13と同様の材質で構成できる。
基材12,13は、いずれも、5200〜5350cm−1の赤外線の透過率が95%以上であることが好ましい。
フィルム11は、太陽電池モジュールに使用される樹脂フィルムであれば特に限定されないが、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分として含むものや、エチレン系重合体等が挙げられる。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、好ましくはランダム共重合体である。エチレン・酢酸ビニル共重合体における、酢酸ビニル由来の構成単位の含有量は、25〜38重量%が好ましく、30〜36重量%がさらに好ましい。ただし、エチレン由来の構成単位の含有量と酢酸ビニル由来の構成単位の含有量の合計を100重量%とする。
さらに、フィルム11は、架橋剤を含む。この架橋剤は、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を架橋反応させることにより、フィルム11の耐熱性および耐候性を向上させうる。このような架橋剤としては、一般に、100℃以上でラジカルを発生する有機過酸化物が好ましく、特に配合時の安定性を考慮すると、半減期10時間の分解温度が70℃以上である有機過酸化物がより好ましい。
このような有機過酸化物の例には、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエートおよびベンゾイルパーオキサイドなどが含まれる。
架橋剤の含有量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.1〜3.0重量部であることが好ましく、0.2〜2.0重量部であることがより好ましい。
さらにフィルム11は、必要に応じて、さらに接着性付与剤や架橋助剤等の各種添加剤を含んでもよい。
接着性付与剤は、接着性を向上させうる。接着性付与剤は、シランカップリング剤であることが好ましい。シランカップリング剤の例には、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが含まれる。これらのシランカップリング剤の含有量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、通常0.1〜3.0重量部であることが好ましく、0.2〜1.5重量部であることがより好ましい。
架橋助剤は、エチレン・酢酸ビニル共重合体の架橋反応性を高めて、フィルム11の耐久性を向上させうる。架橋助剤の例には、多官能の重合性化合物が挙げられ、具体的にはトリアリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアネートなどの3官能の架橋助剤のほか、トリメチロールプロパントリアクリレートなどが含まれる。
さらに、フィルム11は、その他の添加剤を含んでいてもよい。その他の添加剤の例には、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、変色防止剤、耐熱安定剤、紫外線(耐候)安定剤、光安定剤などが含まれる。
また、エチレン系重合体としては、例えば、エチレン単独重合体またはエチレンと少なくとも1種のエチレン以外の炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。ここで、エチレン以外の炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられるが、炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。
さらに、エチレンと環状オレフィンとの共重合体も挙げることができる。ここで、環状オレフィンとしては、ノルボルネン誘導体、トリシクロ−3−デセン誘導体、トリシクロ−3−ウンデセン誘導体、テトラシクロ−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ−3−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ−3−ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−4−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ−5−ドコセン誘導体、ノナシクロ−5−ペンタコセン誘導体、ノナシクロ−6−ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン誘導体、炭素数3〜20のシクロアルキレン誘導体などが挙げられる。この中では、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体およびヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,709,14]−4−ヘプタデセン誘導体が好ましく、特にテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンが好ましい。
これらのα−オレフィンおよび環状オレフィンは、1種単独で用いても良く、αオレフィンと環状オレフィンの2種以上を組み合わせて用いても良い。これらのα−オレフィンおよび環状オレフィンは、エチレンとランダム共重合体を形成してもよく、ブロック共重合体を形成してもよい。
なお、水分量の測定精度の観点からは、フィルム11としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主成分とするフィルム11が好ましい。
また、フィルム11の厚さとしては、10μm以上、好ましくは100μm以上である。10μm以上とすることで、フィルム中の水分量を正確に把握することができる。また、フィルム11の厚みは、厚み方向の架橋反応の均一性の観点から900μm以下であることが好ましい。
この積層体1は、基板12上にフィルム11を配置し、さらに、フィルム11上に基板13を配置し、さらに、加熱、加圧することで得られる。
次に、積層体1に対し、5200〜5350cm−1の範囲を含む赤外線を照射する(図2の処理S2)。そして、積層体1の透過赤外線吸収スペクトルを検出する(処理S3)。
ここでは、図3に示すような測定装置2を使用することができる。
この測定装置2は、積層体1を保持する保持手段21と、積層体1に対して、赤外線を照射する赤外線照射手段22と、分光光度計23と、検出手段24と、記憶部25とを備える。
保持手段21に積層体1を保持させて、赤外線照射手段22から、特定波長の赤外線を照射する。照射する赤外線は、5200〜5350cm−1の範囲を含む赤外線である。
赤外線は、積層体1を構成する各層の積層方向に沿って、積層体1に照射され、積層体1の基板13側から積層体1に入射し、積層体1を透過する。
次に、分光光度計(たとえば、フーリエ変換分光光度計)23により、積層体1を透過した赤外線を検出して、透過赤外線吸収スペクトルを検出する(図2の処理S3)。
その後、検出手段24により、分光光度計23により得られた透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を検出する。たとえば、図10〜12に示すように、5200〜5350cm−1の測定範囲にピークが検出されるため、このピーク強度を検出する(図2の処理S4)。
その後、記憶部25により、検出手段24にて検出したピーク強度を記憶する。
次に、処理S2〜S4を所定回数実施していない場合には(図2の処理S5のNo)、積層体1を所定の温度および湿度の環境下(たとえば、温度85℃、湿度85%RH)におき(図2の処理S6)、所定時間経過した後、再度S2〜S4を繰り返し行う。すなわち、積層体1に対し、5200〜5350cm−1範囲の波数の光を含む赤外線を照射し、積層体の透過赤外線吸収スペクトルを測定し、さらに、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を検出する工程を実施する。
さらに、処理S2〜S4を所定回数実施していない場合には(図2の処理S5のNo)、再度、積層体1を所定の温度および湿度の環境下(たとえば、温度85℃、湿度85%RH)におき、所定時間経過した後(図2の処理S6)、再度、処理S2〜処理S4を繰り返し行う。
このような一連の操作を所定の回数まで繰り返し、所定回数繰り返した場合には、一連の操作の繰り返しを終了する(図2の処理S5のYes)。
このような一連の操作を所定の回数繰り返すことで、記憶部25には、一定の温度および湿度下(たとえば、温度85℃、湿度85%RH)における積層体1における水分量の経時変化(換言すると、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度の経時変化)が記憶されることとなり、検出手段24により、一定の温度および湿度下における積層体1における水分量の相対的な変化、すなわち、水分量の経時変化を把握することができる(図2の処理S7)。
次に、積層体1で使用したフィルム11と種類の異なる(たとえば、組成比や、成分が異なる)フィルム11を用意し、他の積層体1を構成する。他の積層体1に使用される基板12,13としては、積層体1における水分量の経時変化を測定した際に使用した基板12,13と同じ材料のものを使用することが好ましい。
そして、前述した処理S2〜S7を実施し、一定の温度および湿度下における他の積層体1の水分量の経時変化を把握する。
これにより、異なるフィルム11を使用した積層体1における水分量の経時変化を把握することができる。
なお、本実施形態において、積層体1の基板12,13を、ガラス基板等とした場合には、水は、ガラス基板等には、ほとんど吸収されず、水を吸収する部材は、フィルム11のみとなるので、積層体1における水分量の経時変化は、積層体1に組み込まれた状態のフィルム11の水分量の経時変化となる。
また、基板12,13が水分を吸収しやすいものであったとしても、各積層体1の水分量の経時変化を計測する測定条件を同じ条件とすれば、各フィルム11の水分量の経時変化を把握することが可能である。
次に、各積層体1の水分量の経時変化を参照して、太陽電池モジュールに最も好ましい最適な積層体1、すなわち、太陽電池モジュールに最も好ましい最適なフィルム11を選択する。
具体的には、太陽電池モジュールにおいては、フィルム11に吸収された水分により、電極が腐蝕する可能性がある。また、フィルム11が水分を吸収することにより、フィルム11の導電性能が上がってしまい、太陽電池セルからのリーク電流が発生してしまう可能性もある。そのため、フィルム11としては、長時間にわたって水分を吸収しにくいフィルム11がよい。従って、このような特性を有するフィルム11を選択する。
次に、選択した特定種類のフィルム11を使用して、太陽電池モジュール3を製造する(図4参照)。
まず、はじめに、裏面側保護部材31上に、フィルム11を積層し、さらに、フィルム11上に太陽電池セル32を設置する。その後、太陽電池セル32上にフィルム11を設置し、フィルム11上に表面側透明保護部材33を積層する。このようにして得られた積層体を、加熱加圧して、圧着する。たとえば、真空ラミネーターを使用し、脱気しながら、加熱し、さらに積層体をプレスする。この加熱加圧時に、フィルム11が架橋して、耐候性に優れた封止膜を形成することができる。
これにより、太陽電池モジュール3を得ることができる。
裏面側保護部材31としては、特に制限はなく、太陽電池モジュールにおいて一般的に使用される裏面側保護部材を使用できる。また、基板12と同様のものを使用してもよい。ただし、裏面側保護部材31は、太陽光の通過を前提としないため、透明性は必ずしも要求されない。裏面側保護部材31としては酸化シリコンもしくは酸化アルミからなる防湿膜を蒸着したPETフィルムに白色もしくは黒色の難燃性PETフィルムを貼り合わせたものや、その片面もしくは両面にさらにフッ化ビニル樹脂フィルムを貼り合わせたものなどが挙げられる。また、裏面側保護部材31としてガラス基板を使用してもよい。
また、表面側透明保護部材33は、透明であればよく、たとえば、基板13と同様のものを使用することができる。
太陽電池セル32は、半導体の光起電力効果を利用して発電できるものであれば特に制限はなく、例えば、シリコン(単結晶系、多結晶系、非結晶(アモルファス)系)太陽電池、化合物半導体(3−5族、2−6族、その他)太陽電池、湿式太陽電池、有機半導体太陽電池などを用いることができる。この中では発電性能とコストとのバランスなどの観点から、多結晶系シリコン太陽電池が好ましい。
なお、太陽電池モジュール3の構成は、図4に示したものに限られず、たとえば、図5に示すようにフィルム11を1枚含むものであってもよい。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、フィルム11と基板12,13との積層体1に対し、赤外線を照射し、透過赤外線吸収スペクトルを取得している。そして、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度から水分量を把握している。透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が大きければ、積層体1中に存在する水分量が多いと判断することができ、また、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が小さければ、積層体1中に存在する水分量が少ないと判断することができる。
そして、本実施形態では、赤外線を照射し、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を検出するという工程を繰り返すことで、積層体1の水分量の経時変化、すなわち、水分量1の相対的な変化を測定することができる。
さらに、本実施形態において、積層体1の基板12,13を、ガラス基板等の太陽電池モジュール3の表面側透明保護部材33、裏面側保護部材31と同様の材料とした場合には積層体1の構成は、太陽電池モジュール3に非常に類似した構成となる。太陽電池モジュール3に非常に類似した構成の積層体1を使用して、積層体1の水分量の経時変化を取得し、水分量の経時変化から、最適なフィルム11を選択し、このフィルム11を太陽電池モジュール3に組み込んでいるため、太陽電池モジュール3に最適なフィルムを選択することができ、太陽電池モジュール3の耐久性向上を確実に図ることができる。
なお、第一実施形態では、一定湿度下、一定温度下での積層体1の水分量の経時変化を計測したが、これに限られるものではない。たとえば、積層体1を高湿度、高温度下におき、水分量を計測した後、低湿度、低温度下において、水分量を計測し、水分量がどのように変化するかを計測してもよい。
なお、積層体1の水分量の変化を把握したい場合において、フィルム11の水の拡散定数から、積層体1の水分量の変化を把握することも考えられる。しかしながら、この方法では、一定の湿度下、一定の温度下での積層体1の水分量の経時変化を計算により推測できるものの、温度や、湿度を大きく変動させた場合には、推測が難しくなる。
(第二実施形態)
次に、図6〜8を参照して、第二実施形態について説明する。
前記実施形態では、フィルム11の異なる複数の積層体1の水分量の経時変化を測定し、水分量の経時変化から太陽電池モジュール3に最適なフィルム11を選択し、選択したフィルムを太陽電池モジュール3に組み込んだ。
これに対し、本実施形態では、太陽電池モジュールを作成した後、太陽電池モジュール中の水分量の変化を測定し、太陽電池モジュールの評価を実施する。
次に、第二実施形態について詳細に説明する。
まず、はじめに、図6に示すような太陽電池モジュール4を用意する(図8の処理S11)。
裏面側保護部材31上に、フィルム41を積層し、さらに、フィルム41上に太陽電池セル32を設置する。その後、太陽電池セル32上にフィルム41を設置し、フィルム41上に表面側透明保護部材33を積層する。このようにして得られた積層体を、加熱加圧して、圧着する。たとえば、真空ラミネーターを使用し、脱気しながら、加熱し、さらに積層体をプレスする。この加熱加圧時に、フィルム41が架橋して、耐候性に優れた封止膜を形成することができる。
ここで、フィルム41は、前記実施形態のフィルム11と同様のものを使用することができる。
また、裏面側保護部材31は、透明であればよく、表面側透明保護部材33と同様のものを使用できる。
次に、図7に示す測定装置5を使用して、太陽電池モジュール4の水分量の測定を行う。この測定装置5は、前記実施形態の測定装置2に対し、温度調整手段26、湿度調整手段27を加えたものである。
あらかじめ、温度調整手段26、湿度調整手段27により、赤外線を照射する雰囲気(太陽電池モジュール4の周囲の雰囲気)の温度および湿度を調整する(図8の処理S12)。前記温度および湿度は太陽電池モジュールの使用環境に応じた温度(たとえば、−10℃〜100℃の範囲)および湿度(5%RH〜90%RHの範囲)とする。次に、所定の温度および湿度下で、太陽電池モジュール4に対して赤外線を照射する(図8の処理S13)。照射する赤外線は、5200〜5350cm−1の範囲を含む赤外線である。
次に、分光光度計(たとえば、フーリエ変換分光光度計)23により、太陽電池モジュール4を透過した光を検出して、透過赤外線吸収スペクトルを算出する(図8の処理S14)。
その後、検出手段24により、分光光度計23により得られた透過赤外線吸収スペクトルのうち、5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を検出する(図8の処理S15)。
その後、記憶部25により、検出手段24にて検出したピーク強度を記憶する。
次に、温度調整手段26、湿度調整手段27により、赤外線を照射する雰囲気の温度および湿度を変更し、処理S12〜S15を繰り返す。
このような一連の操作を所定の回数まで繰り返し(図8の処理S16)、所定回数繰り返した場合には、一連の操作の繰り返しを終了する。
このような一連の操作を所定の回数繰り返すことで、記憶部25には、様々な温度下、湿度下での太陽電池モジュール4の水分量の変化が記憶される(図8の処理S17)。
次に、太陽電池モジュール4の水分量の変化が所望の変化であるかどうかを判断する。太陽電池モジュール4としては、水を吸収しにくく、かつ、水を吸収しても、すぐに脱水してしまうものであることが好ましい。従って、水分量が所望の変化、すなわち、水を吸収しにくく、かつ、水を吸収しても、すぐに脱水するという特性を示すような変化である場合には、太陽電池モジュール4を良と判断する。
一方で、太陽電池モジュール4の水分量の変化が所望の変化ではなかった場合、太陽電池モジュール4を不良と判断する。
このような本実施形態では、太陽電池モジュール4の使用環境に近い状態での太陽電池モジュール4の水分量の変化を把握することができ、より耐久性の高い太陽電池モジュール4を得ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記各実施形態では、測定装置2や、測定装置5を使用したが、測定装置2や測定装置5に、多色光照射手段を設けてもよい。たとえば、積層体1や、太陽電池モジュール4に対して、赤外線を照射する際に、多色光照射手段により、400nm以上、1100nm以下の範囲内の光であり、異なる複数の波長の光から構成される多色光を照射してもよい。このようにすることで、太陽光に類似した光を積層体1や太陽電池モジュール4に照射することができる。
たとえば、多色光照射手段から、400nmから1100nmの範囲内で異なる複数の波長の光から構成される模擬太陽光、たとえば、JIS C8912の等級Bに対応した模擬太陽光(400nm以上500nm未満 18.5%、500nm以上600nm未満 20.1%、600nm以上700nm未満 18.3%、700nm以上800nm未満 14.8%、800nm以上900nm未満 12.2%、900nm以上、1100nm以下 16.1%)を積層体1や太陽電池モジュール4に照射してもよい。
さらに、前記実施形態では、太陽電池モジュール4や積層体1の水分量の変化を把握していたがこれに限らず、水分量を測定してもよい。
たとえば、太陽電池モジュール4を製造した後、太陽電池モジュール4に赤外線を照射し、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を測定する。そして、この吸収ピーク強度が所定の数値範囲内にあるか、すなわち、太陽電池モジュール中の水分量が所定の範囲内であるかどうかを判断し、製造した太陽電池モジュールの評価を行っても良い。
また、第一実施形態では、積層体1は、基板12,13と、フィルム11とを積層したものであったが、基板12,13のうち、いずれか一方の基板に対し、フィルム11を積層したものとしてもよい。
(第三実施形態)
第三実施形態では、本実施形態の測定方法を、非破壊で使用できる太陽電池モジュール100について説明する。
図20は、第三実施形態の太陽電池モジュール100を示す断面図である。図21は、第三実施形態の太陽電池モジュール100のバックシート112の変形例を示す上面図である。
図20に示すように、第三実施形態の太陽電池モジュール100は、表面保護部材102と、太陽電池セル104と、太陽電池封止膜106と、裏面保護部材108と、を含み、裏面保護部材108と表面保護部材102との間に太陽電池セル104および太陽電池封止膜106が設けられており、かつ太陽電池セル104を封止するように太陽電池封止膜106が設けられている、積層体110を備える。
この太陽電池モジュール100は、積層方向に沿って赤外線を照射したとき、5200〜5350cm−1の範囲の赤外線が積層体110を透過する部分(窓116)を有する。
次に、本実施の形態に係る窓116について詳細に説明する。
本実施の形態に係る窓116においては、表面保護部材102および裏面保護部材108は、5200〜5350cm−1の範囲の赤外線を透過する材料で構成されている。表面保護部材102および裏面保護部材108は、例えば、ガラス基板であることが好ましい。
また、窓116においては、太陽電池セル104やバックシート112等の赤外線を通しにくい部材が配置されていない。窓116以外の積層体110においては、裏面保護部材108と太陽電池封止膜106の間にバックシート112と呼ばれる太陽光を反射する機能を有する部材が設けられていてもよい。例えば、図21(a)に示すように、太陽電池セル104を囲むように窓116を形成し、それ以外にはバックシート112を形成しても良い。また、図21(b)に示すように、太陽電池セル104の周りの一部に窓116を形成し、それ以外にはバックシート112を形成しても良い。これらの窓116が形成されている領域は、バックシート112が形成されていない領域に相当する。このとき、発電効率向上という観点からは、バックシート112が形成されていない領域の面積は、できるだけ小さい方が好ましい。
続いて、第三実施形態の太陽電池モジュール100の窓116を用いた評価方法について説明する。
第三実施形態の太陽電池モジュールの評価方法は、赤外線が積層体110を透過する部分(窓116)に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、積層体110の透過赤外線吸収スペクトルを測定する第一工程と、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、積層体110中の水分量を得る第二工程と、水分量が所定の範囲内であるか否かを判断する第三工程と、を含む。太陽電池モジュール100の水分量が所定の範囲内ではなかった場合、太陽電池モジュール100を劣化していると判断する。
第三実施形態では、少なくとも一カ所以上の窓116に対して赤外線を照射して、本実施形態の評価方法を実行する。また、図21(a)に示す窓116に対して、太陽電池セル104の周囲に沿って赤外線を照射して、本実施形態の評価方法を実行してもよい。この場合、例えば、本実施形態の測定装置は、保持手段21の不図示の移動部を制御する、不図示の制御部を有している。この制御部は、移動部に、保持手段21に保持された太陽電池モジュール100を移動させる。これにより、赤外線照射手段から照射される赤外線に対して、窓116の位置を移動させることができる。
このように第三実施形態の太陽電池モジュール100は、5200〜5350cm−1の範囲の赤外線を透過する窓116を少なくとも1カ所以上有するので、本実施形態の測定方法を用いて非破壊で水分量や、その経時変化を測定することができる。そして、このような太陽電池モジュール100の窓116を用いて、第三実施形態の評価方法を行うことにより、非破壊でモジュールを検査することができる。これにより、発電効率が大きく低下する前に、劣化しているモジュールを特定し、修理交換ができるので、信頼性に優れた太陽電池モジュール100を用いた太陽電池装置を得ることができる。
なお、窓116の位置は、太陽電池モジュール100の端部が好ましい。水分は太陽電池モジュール100の端部側から浸入することが多いため、端部に窓116が形成されている方が、より早く劣化を検知できる。また、窓116は、太陽電池モジュール100に複数設けられてもよい。
また、第三実施形態の太陽電池モジュール100においては、その積層構造は特に限定されず、例えば、表面基板(表面保護部材102)/封止膜(太陽電池封止膜106)/太陽電池セル104/封止膜(太陽電池封止膜106)/裏面基板(裏面保護部材108)(図20)、表面基板/封止膜/太陽電池セル/裏面基板、表面基板/太陽電池セル/封止膜/裏面基板等の積層構造を有する積層体でもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
積層体1を用意した。
基板12,13としては、縦75mm×横120mm、厚み3.18mmのガラス板を使用した。
フィルム11としては、EVAフィルム(三井化学ファブロ株式会社製、商品名SC52B 厚み400μm)を使用した。
積層体1を125℃、3分で加熱、加圧し、次いでフィルム11を150℃、30分で加熱し硬化させた。
次に、第一実施形態と同様に、測定装置2を使用して、各積層体1に対して、赤外線を照射し、透過赤外線吸収スペクトルを得た。
測定装置2としては、具体的には、FTS−600(Bio−Rad製 FT−IR)を使用した。
測定条件は、以下のようである。
測定範囲:6000cm-1〜2300cm-1
測定法 :透過法
分解能 :4cm-1
積算 :64回
また、測定箇所は図9に示す通りである(後述する実施例、比較例においても同様である)。図9は、積層体1の平面図であり、黒丸が測定箇所を示す。領域Aは、積層体1の辺の部分から5mmの位置にある。領域Bは、積層体1の辺の部分から19mmの位置にある。領域Cは、積層体1の辺の部分から37mmの位置にある。
得られた透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を検出した。
次に、このような積層体1を加速劣化試験装置内に配置し、85℃湿度85%RHの環境下におき、この環境下においた状態で20時間後、2.5日後、8.5日後の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を計測した。測定条件は、前述した通りである。ただし、測定を行う際には、積層体1の表面に付着した水滴を拭き、23℃、湿度60%RHで測定を行っている。測定は、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから、5時間以内に行っている。なお、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから5時間以内であれば、積層体1中の水分量に変化がないことは確認されている。
図10には、領域Aにおける透過赤外線吸収スペクトルの変化を示す。図11には、領域Bにおける透過赤外線吸収スペクトルの変化を示す。図12には、領域Cにおける透過赤外線吸収スペクトルの変化を示す。
図10〜図12の初期とは、85℃湿度85%RHの環境下におく前の積層体1の透過赤外線吸収スペクトルである。20時間後とは積層体1を85℃湿度85%RHの環境下におき20時間経過した際の積層体1の透過赤外線吸収スペクトルである。2.5日後とは積層体1を85℃湿度85%の環境下におき2.5日経過した際の積層体1の透過赤外線吸収スペクトルである。8.5日後とは積層体1を85℃湿度85%RHの環境下におき8.5日経過した際の積層体1の透過赤外線吸収スペクトルである。
なお、図13には、積層体1の領域Aにおけるフィルム11の拡散定数から算出される吸水度の経時変化を線で示す。これにより、拡散定数から算出される吸水度の経時変化と、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度の経時変化とが一致していることがわかる。
従って、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が、水分量を示していることが理解できる。
ここでは、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を吸水度に換算して記載している。
具体的には、積層体1を加熱加湿(85℃湿度85%RH)環境下に置く前の初期の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が吸水度0となるようにし、これを基準として、加熱加湿環境下(85℃湿度85%RH)での所定時間経過後の吸水度を算出した。
また、積層体1を85℃湿度85%RHの加速劣化試験装置内に配置し、85℃湿度85%RHの環境下においた状態で、所定時間経過した後(18時間、35時間、76時間、141時間、207時間、296時間)の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を計測した。
測定条件は、前述した通りである。測定を行う際には、積層体1の表面に付着した水滴を拭き、23℃、湿度60%RHで測定を行っている。測定は、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから、5時間以内に行っている。
図14および表1に積層体1の領域A〜Cにおける測定結果を示す。ここでは、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を吸水度に換算して記載している。
具体的には、積層体1を加熱加湿(85℃湿度85%RH)環境下に置く前の初期の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度が吸水度0となるようにし、これを基準として、加熱加湿環境下(85℃湿度85%RH)での所定時間経過後の吸水度を算出した。
図14から、各領域A〜Cで207時間程度でフィルム11の水分量が飽和状態となることがわかる。
Figure 2011069812
(実施例2)
実施例2では、フィルム11の材料を実施例1とは異なるものとした。他の点は、実施例1と同様である。
フィルム11は、以下のようにして製造した。
[固体触媒成分の調製]
特開平9−328520記載の方法にて、メタロセン化合物であるジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを含有する固体触媒成分の調整を行った。1g当りのジルコニウム含有量は2.3mgであった。
[予備重合触媒の調製]
同様に特開平9−328520記載の方法にて、上記で得られた固体触媒4gを用いて1−ヘキセンとエチレンからなる予備重合触媒を得た。固体触媒1g当りのジルコニウム含有量は2.2mgであり、3gのポリエチレンを予備重合された予備重合触媒を得た。
[製造例1]
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、脱水精製したヘキサンを800ミリリットル装入し、系内をエチレンと水素の混合ガス(水素含量;0.7モル%)で置換した。
次いで系内を60℃とし、トリイソブチルアルミニウム1.5ミリモル、1−ヘキセン200ml、および上記のように調製した予備重合触媒を、ジルコニウム原子換算で0.015mg原子を添加した。
その後、上記と同様の組成を有するエチレンと水素の混合ガスを導入し、全圧3MPaGとして重合を開始した。その後、混合ガスのみを補給し、全圧を3MPaGに保ち、70℃で1.5時間重合を行った。
重合終了後、ポリマーを濾過し、80℃で1晩乾燥し、エチレン系重合体(A)1を101g得た。
上記重合を繰り返し得られたエチレン系重合体(A)1を、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)にて、ダイス温度=190℃条件下で、エチレン系重合体(A)1のペレットであるエチレン系重合体(A)1'を得た。
[製造例2]
エチレンと水素の混合ガスの水素含量を0.5モル%、ヘキサンの量を870ミリリットル、1−ヘキセンの量を230ミリリットルに代えた以外は、重合例1と同様に行った。このようにして得られたエチレン系重合体(A)3は130gであった。さらに、重合例1と同様の重合を繰り返した後、単軸押出機にて、エチレン系重合体(A)3'を得た。
[フィルム11の製造]
エチレン系重合体(A)1' 90重量部と、エチレン系重合体A3 10重量部との混合物に、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.05重量部、2−ヒドロキシ−4−ノルマル−オクチルオキシベンゾフェノンを0.4重量部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1重量部、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト0.1重量部を添加し、さらにドライブレンドし、エチレン系重合体のブレンド物を得た。
次いで、得られたエチレン系重合体のブレンド物より、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)にコートハンガー式T型ダイス(リップ形状;270×0.8mm)を装着してダイス温度=210℃条件下、ロール温度30℃、巻き取り速度1.0m/minで成形を行い、エチレン性不飽和シラン化合物(B)1で変性した変性体を含有するエチレン系樹脂組成物からなる厚み400μmのフィルム11を得た。
このようにして得られたフィルム11を使用して実施例1と同様の積層体1を作製した。
その後、実施例1と同様に、積層体1を85℃湿度85%の環境下におき、85℃湿度85%RHの環境下で所定時間経過後(18時間、35時間、76時間、141時間、207時間、296時間)の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を計測した。測定条件は、前述した通りである。測定を行う際には、積層体1の表面に付着した水滴を拭き、23℃、湿度60%RHで測定を行っている。測定は、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから、5時間以内に行っている。
図15に積層体1の領域A〜Cにおける測定結果を示す。なお、図15では、各領域A〜Cにおける測定結果が重なっている。また、ここでは、実施例1と同様に透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を吸水度に換算して記載している。
(実施例3)
実施例3では、フィルム11の材料を実施例1とは異なるものとした。他の点は、実施例1と同様である。
フィルム11は、以下のようにして製造した。
[製造例3]
製造例2で得られたエチレン系重合体(A)3を50重量部、エチレン系重合体(A)3'を50重量部に、無水マレイン酸(和光純薬社製)を1.3重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.1重量部をドライブレンドした。その後、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)にて、ダイス温度=230℃条件下で、エチレン系重合体(A)の変性体4を得た。
[フィルム11の製造]
製造例2で得られたエチレン系重合体(A)3を80重量部、製造例3で得られたエチレン系重合体(A)の変性体4を20重量部を予めドライブレンドし、そのブレンド物にγーメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.5重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.05重量部、2−ヒドロキシ−4−ノルマル−オクチルオキシベンゾフェノンを0.4重量部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1重量部、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト0.1重量部を添加し、ドライブレンドし、エチレン系重合体のブレンド物を得た。
次いで、得られたエチレン系重合体のブレンド物より、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)にコートハンガー式T型ダイス(リップ形状;270×0.8mm)を装着してダイス温度=210℃条件下、ロール温度30℃、巻き取り速度1.0m/minで成形を行い、エチレン性不飽和シラン化合物(B)1で変性した変性体を含有するエチレン系樹脂組成物からなる厚み400μmのフィルム11を得た。
このようにして得られたフィルム11を使用して実施例1と同様の積層体1を作製した。
その後、積層体1を加速劣化試験装置内に設置して、110℃、1.5気圧、飽和水蒸気下におき、この状態で所定時間経過後(168時間)の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を計測した。測定条件は、前述した通りである。測定を行う際には、積層体1の表面に付着した水滴を拭き、23℃、湿度60%RHで測定を行っている。測定は、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから、5時間以内に行っている。
図16に積層体1の領域A〜Cにおける測定結果を示す。ここでは、実施例1と同様に透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を吸水度に換算して記載している。
図16中、△は領域Aにおける吸水度であり、○は、領域B,Cにおける吸水度を示す。
(実施例4)
実施例4では、フィルム11の材料を実施例1とは異なるものとした。他の点は、実施例1と同様である。
フィルム11は、以下のようにして製造した。
[製造例4]
攪拌羽根を備えた実質内容積1Lの満液のステンレス製重合器(攪拌回転数=500rpm)を用いて、重合温度105℃で、連続的にエチレンと1−ブテンとの共重合を行った。重合器側部より液相へ毎時、ヘキサンを1.60L、エチレンを56g、1−ブテンを170gの速度で、また水素を0.3NL、[ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロライドを0.0004mmol、トリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートを0.004mmol、トリイソブチルアルミニウムを0.2mmolの速度で連続的に供給し、重合圧力3.8MPaGになるように保持し共重合反応を行った。なお、連続的に得られたエチレン/1−ブテン共重合体のヘキサン溶液をホールドドラムに貯め、そこに触媒失活剤として、毎時、メタノールを0.2mlで添加し重合を停止した。
得られたエチレン/1−ブテン共重合体のヘキサン溶液を、1時間毎に抜き出し2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、10時間乾燥しエチレン/1−ブテン共重合体を得た。収量が毎時46.5gであった。
得られたエチレン/1−ブテン共重合体は、密度が860kg/m、MFR2が3.8g/10分であった。
[フィルム11の製造]
エチレン系重合体(A)1'を70重量部、エチレン系重合体(A)3を10重量部、上述した製造例4で得られたエチレン・αオレフィン共重合体を10重量部、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシランをビニルトリメトキシシラン3.0重量部に代えた以外は実施例2と同様にして、フィルム11を得た。フィルム11の厚みは400μmある。
このようにして得られたフィルム11を使用して実施例1と同様の積層体1を作製した。
その後、実施例3と同様に、積層体1を加速劣化試験装置内に設置して、110℃、1.5気圧、飽和水蒸気下におき、この状態で所定時間経過後(168時間)の透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を計測した。測定条件は、前述した通りである。測定を行う際には、積層体1の表面に付着した水滴を拭き、23℃、湿度60%RHで測定を行っている。測定は、加速劣化試験装置から積層体1を取り出してから、5時間以内に行っている。
図17に積層体1の領域A〜Cにおける測定結果を示す。ここでは、実施例1と同様に、透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を吸水度に換算して記載している。
図17中、△は領域Aにおける吸水度であり、○は、領域B,Cにおける吸水度を示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして積層体1を製造し、実施例1と同様に、積層体1を85℃湿度85%の環境下において所定時間経過した後の透過赤外線吸収スペクトルの3545cm−1における吸収ピーク強度を検出した。
表2および図19、表3および図18に結果を示す。吸水度の算出方法は実施例1と同じである。
なお、図18、図19では、ベースラインの位置を異なるものとしている。
Figure 2011069812
Figure 2011069812
3545cm−1における吸収ピーク強度は、141時間経過した時点で最大となり、その後低下していることがわかる。すなわち、3545cm−1における吸収ピーク強度からは、積層体1中の水分量の変化を正確に把握することが困難であることがわかる。
また、3545cm−1における吸収ピーク強度から算出される吸水度は、拡散定数から算出される吸水度と一致していないことも確認できた。
1 積層体
2 測定装置
3 太陽電池モジュール
4 太陽電池モジュール
5 測定装置
10 半減期
11 フィルム
12 基板
13 基板
21 保持手段
22 赤外線照射手段
23 分光光度計
24 検出手段
25 記憶部
26 温度調整手段
27 湿度調整手段
31 裏面側保護部材
32 太陽電池セル
33 表面側透明保護部材
41 フィルム
A 領域
B 領域
C 領域
100 太陽電池モジュール
102 表面保護部材
104 太陽電池セル
106 太陽電池封止膜
108 裏面保護部材
110 積層体
112 バックシート
116 窓

Claims (13)

  1. フィルムと基板との積層体に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを測定する第一工程と、
    前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を得る第二工程とを含む測定方法。
  2. 請求項1に記載の測定方法において、
    前記基板は、ガラス基板である測定方法。
  3. 請求項1または2に記載の測定方法において、
    前記第一工程では、
    前記積層体の周囲の雰囲気の温度および湿度を調整した後、所定の温度および湿度下で、前記赤外線を照射する測定方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の測定方法において、
    前記第一工程と、前記第二工程とをこの順で複数回繰り返し、
    前記積層体中の水分量の経時変化を測定する測定方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の測定方法において、
    前記積層体は、太陽電池モジュールである測定方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の測定方法を実施する工程と、
    表面側透明保護部材と、前記測定方法を実施する工程にて使用したフィルムと同種のフィルムである太陽電池封止膜と、太陽電池セルと、裏面側保護部材とを積層して積層体を構成する工程と、
    前記積層体を加熱および加圧して、一体化する工程とを実施する太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法において、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の測定方法を実施する前記工程において、
    前記フィルムの種類が異なる複数の前記積層体を用意し、
    各積層体における水分量を把握し、
    その後、所定の前記水分量の積層体を選択する工程と、
    選択した積層体に使用された前記フィルムと同種のフィルムを太陽電池封止膜として用意する工程と、
    前記表面側透明保護部材と、前記用意した前記太陽電池封止膜と、太陽電池セルと、裏面側保護部材とを積層して積層体を構成する工程と、
    前記積層体を加熱および加圧して、一体化する工程と、を実施する太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 表面側透明保護部材と、フィルムである太陽電池封止膜と、太陽電池セルと、裏面側保護部材とを積層して積層体を構成する工程と、
    前記積層体を加熱および加圧して、一体化する工程と、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の測定方法を実施して、一体化された前記積層体中の水分量を得る工程と、を含む太陽電池モジュールの製造方法。
  9. フィルムと基板との積層体を保持する保持手段と、
    前記積層体に対して、5200〜5350cm−1の範囲を含む赤外線を照射する赤外線照射手段と、
    前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを検出する分光光度計と、
    前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を検出する検出手段とを備える測定装置。
  10. 請求項9に記載の測定装置において、
    前記積層体に対して、400nm以上、1100nm以下の範囲内で異なる波長の光から構成される多色光を照射する照射手段を備える測定装置。
  11. 請求項9または10に記載の測定装置において、
    前記積層体の周囲の雰囲気の温度および湿度を調整する調整手段を備える測定装置。
  12. 裏面保護部材と、太陽電池セルと、太陽電池封止膜と、表面保護部材と、を含み、
    前記裏面保護部材と前記表面保護部材との間に前記太陽電池セルおよび太陽電池封止膜が設けられており、かつ前記太陽電池セルを封止するように前記太陽電池封止膜が設けられている、積層体を備え、
    積層方向に沿って赤外線を照射したとき、5200〜5350cm−1の範囲の前記赤外線が前記積層体を透過する部分が設けられている、太陽電池モジュール。
  13. 請求項12に記載の前記赤外線が前記積層体を透過する前記部分に対し、積層方向に沿って赤外線を照射し、前記積層体の透過赤外線吸収スペクトルを測定する第一工程と、
    前記透過赤外線吸収スペクトルの5200〜5350cm−1の範囲における吸収ピーク強度を求め、この吸収ピーク強度から、前記積層体中の水分量を得る第二工程と、
    前記水分量が所定の範囲内であるか否かを判断する第三工程と、を含む、太陽電池モジュールの評価方法。
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