JP2011069426A - 円すいころ軸受 - Google Patents

Abstract

【課題】保持器の底拡げやかしめをおこなうことなく組立可能な円すいころ軸受について、構造を簡略化しコストを低減させることである。
【解決手段】内輪転送面１１の小径側に、ばねリング５０をはめ込む。リング５０は、内環５１と、内環５１に対して傾斜する外環５２と、連結環５３とで断面コの字型を構成する。内環５１が内輪１０に締まりばめされ、内環５１の端部から屈曲する係止片が内輪１０の取り付け溝に差し込まれて内輪１０からの脱落が防止されている。軸受１の組み上げ時に、内輪１０の小径端から円すいころ３０を保持した保持器４０をかぶせると、ころ３０と接触した外環５２が内環５２に向けてたわんで逃げる。そのため、挿入作業が容易となり、ころ３０等の破損も防止される。リング５０を内輪１０にはめ込むだけであるから、構造が簡単でありコスト安である。
【選択図】図１

Description

本発明は、内輪の小径側端部にばねリングをはめ込んだ円すいころ軸受に関する。

一般的な単列の円すいころ軸受は、図９に示すように、その外径面にテーパ形の転送面１１を有する内輪１０と、その内径面にテーパ形の転送面２１を有する外輪２０と、これら内輪１０と外輪２０の間に組み込まれ、その転送面１１、２１間を転動可能な複数の円すいころ３０と、各円すいころ３０を転動自在に保持する保持器４０と、を備える。

そして、その内輪１０の転送面１１の大径側端部には大鍔１２が、小径側端部には小鍔１５が一体に形成されており、円すいころ３０および保持器４０が内輪から脱落しないようになっている。

このような円すいころ軸受では、通常、組み立ての際には、あらかじめ保持器４０の小径側を拡げておく。
この工程を一般に底拡げと称し、底拡げした保持器４０で保持した円すいころ３０を内輪１０に小鍔１５側からかぶせて組み付けている。
このように、底拡げしたのは、円すいころ３０と小鍔１５の干渉を防ぐためである。
そして、保持器４０とともに円すいころ３０を内輪１０に組み付けた後、保持器４０の底拡げされた部分を縮めて元の形状に戻す。
この工程を一般にかしめと称し、かしめた後に保持器４０に外輪２０をかぶせて組立を完成させる。

しかし、保持器４０に対する底拡げやかしめは保持器の寸法精度を低下させるため、軸受運転時に円すいころ３０が正規の自転軸から傾いてしまうおそれがある。
この状態を一般にスキューと称し、スキューが生じると、円すいころ３０が保持器４０を押圧するなどして、保持器４０等が破損してしまうおそれがある。
また底拡げやかしめ作業は手間もかかる。

そこで、特許文献１のように、円すいころ軸受の内輪に小鍔を一体形成するのに代えて、内輪と別体に形成した小鍔リングを内輪の小径側端部にはめ込む試みがなされている。

このように構成すれば、軸受組立時には、小鍔のない内輪に保持器と円すいころを組み付けた後に小鍔リングを内輪にはめ込めばよいので、保持器の底拡げやかしめを行う必要がなくなる。
したがって、保持器の寸法精度低下やそれに起因する保持器の破損を防止することができる。
ここで小鍔リングは、中実でたわみ変形の少ない、剛性の高いものが用いられている。

しかしながら、上記のように小鍔リングを内輪にはめ込んだ円すいころ軸受では、小鍔リングの脱落を防止する手段を講じる必要があるため、コストがかかる問題がある。

すなわち、小鍔リングを内輪に圧入する場合には、圧入部分を精度よく仕上げる必要があり、このような加工精度を高めることはコストアップにつながる。
また、上記特許文献１に記載されているように、内輪外径面と小鍔リング内径面のそれぞれに周溝を形成し、両周溝間に止め輪を嵌合させ、止め輪を介して小鍔リングを固定する場合（特許文献１の図１等参照。）には、周溝の加工、部品点数の増大がコストアップにつながるおそれがある。

実開平３−６５０１７号公報

そこでこの発明の課題は、保持器の底拡げやかしめをおこなうことなく組立可能な円すいころ軸受について、構造を簡略化し製造加工のコストを低減させることである。

上記の課題を解決するため、この発明の円すいころ軸受では、内輪転送面の小径側に、小鍔を一体形成したり、内輪と別体の剛性の高い中実の小鍔リングをはめ込めこんだりするのに代えて、外径側が内径側に向けてたわみ変形可能な中空のばねリングをはめ込む構成を採用したのである。

くわしくは、発明にかかる円すいころ軸受を、外径面にテーパ形の単列または複列の転送面を有し、この転送面の大径側に大鍔を一体形成した内輪と、前記内輪と同心上に配置され、その内径面に前記内輪の各転送面に対向して同方向に傾斜するテーパ形の転送面を有する外輪と、前記内輪と外輪の転送面間を転動可能な複数の円すいころと、各円すいころを転動自在に保持する保持器と、前記内輪の各転送面の小径側にはめ込まれ、その外径側が内径側に向けてたわみ変形可能な中空のばねリングと、を備える構成としたのである。

軸受の組み上げ時に、内輪の小径端から円すいころを保持する保持器をかぶせる際には、円すいころと接触しやすいばねリングの外径側が、内径側に向けてたわんで逃げるため、組み付け作業がスムーズになされ、円すいころ等の破損も防止される。
また、ばねリングを内輪にはめ込むだけであるから、構造が簡単でありコスト安でもある。

前記ばねリングは、内径側の内環と、外径側の外環と、この内環と外環の対向する端部を連結する連結環と、を有する構成を採用するのが、構造が簡単であり、折り曲げ加工により作製が容易であるため好ましい。

前記内輪が、その転送面の小径側に周方向に延びる取り付け溝を有し、前記ばねリングが、その内環の端部に連設され、前記取り付け溝にさし込まれる係止片を有する構成を採用すると、さしこみ構造により、ばねリングの内輪からの脱落を一層防止できる。

前記ばねリングが、外環の端部に連設され、内環に向けて延びるストッパを有する構成を採用すると、円すいころの内輪小径側端部からの脱落の防止に万全が期せられる。

前記ばねリングの外環が、内環に対して一方向に傾斜する構成を採用し、その傾斜の向きが内輪小径端に対して下り勾配になるようにばねリングを組み付けると、軸受組み上げ時に、保持器に保持された円すいころを内輪小径端からスムーズに挿入できる。

前記内輪が、その外径面の小径端に面取り部を有する構成を採用すると、軸受組み上げ時に、内輪にばねリングを組み付ける際に、内輪のエッジとばねリングとが干渉しにくくなるため、組み付けが容易となる。

前記ばねリングの表面に、リン酸塩皮膜処理を施すかテフロン系樹脂で被覆すると、ばねリングおよびばねリングに接触する円すいころにさびが発生することを防止できる。
また、円すいころがばねリングに接触した際の滑りがよくなるため、軸受組み上げ時に保持器に保持された円すいころを内輪１０に組み付けるのが容易となる。

前記保持器は、底拡げやかしめる必要がないため、金属製ではなく合成樹脂製とすることができ、これにより軸受全体の軽量化が図られる。

円すいころ軸受について、内輪外径面の小径側端部に、外径側が内径側に向けてたわみ変形可能な中空のばねリングをはめ込む構成を採用したので、構造が簡略化されコストが低減される。

実施形態の単列円すいころ軸受の断面図 実施形態の単列円すいころ軸受の要部拡大断面図 内輪に保持器および円すいころを挿入する際のばねリングの動作を示す模式図 ばねリングの斜視図 実施形態の複列円すいころ軸受の断面図 単列円すいころ軸受の他の例を示す断面図 単列円すいころ軸受の他の例を示す断面図 単列円すいころ軸受の他の例を示す断面図 従来の単列円すいころ軸受の断面図

以下、図１から図５に基づき、本発明の実施形態を説明する。

図１および図２に示す実施形態の単列円すいころ軸受１は、外径面に軸方向に傾斜するテーパ形の単列の転送面１１を有する内輪１０と、この内輪１０と同心上外側に配置され、その内径面に前記内輪転送面１１と同方向に傾斜するテーパ形の単列の転送面２１を有する外輪２０と、を備える。

これらの内輪１０、外輪２０の間には、複数の円すいころ３０が軸方向に単列をなして組み込まれて転送面１１、２１間を転動可能になっており、各円すいころ３０は保持器４０のポケットに収納されている。

また、内輪１０の転送面１１の大径側には大鍔１２が一体形成され、小径側には周方向に連続する環状の取り付け溝１３が形成されている。
また、内輪１０の外径面の小径端は面取りが施されて面取り部１４を構成している。

一方内輪１０の転送面１１の小径側にはばねリング５０がはめ込まれており、このばねリング５０と大鍔１２とで円すいころ３０および保持器４０が内輪１０から脱落しないようになっている。

前記ばねリング５０は、ＪＩＳ Ｇ ４３１３で規定されるＳＵＳ３０１−ＣＳＰなどのばね用ステンレス鋼帯を折り曲げることで形成されている。
そして、その表面には、リン酸塩皮膜処理を施すかテフロン系樹脂を被覆するかして、表面処理が施されている。

ばねリング５０の具体的な構成としては、図４のように、内輪１０の外径面の小径側端部にはまり込む内環５１と、内環５１とほぼ同心上に配置される外環５２と、この内環５１と外環５２の対向する一端を連結する連結環５３と、を備えてその断面が略コの字型をなしており、中空となっている。

ばねリング５０は、上述のようにばね用ステンレス鋼帯を断面略コの字型に折り曲げて形成されているため、その外径側をなす外環５２は負荷に応じ、内径側をなす内環５１に向けてたわみ変形可能になっている。

さらに詳細には、内環５１の連結環５３との非連結側の端部には内環５１の軸心に向けて屈曲する環状の係止片５１ａが形成されており、この係止片５１ａが内輪１０の取り付け溝１３にさし込まれている。
また外環５２は、連結環５３との連結側から非連結側に向けて内環５１から離れる向きに傾斜しており、その連結環５３との非連結側の端部には、内環５１に向けて屈曲する環状のストッパ５２ａが形成されている。

実施形態の単列円すいころ軸受１の構成は以上のようであり、つぎにその組み上げについて説明する。

円すいころ軸受１を組み上げる際には、まずその内輪１０の外径面小径側端部にばねリング５０をはめ込む。
ばねリング５０を内輪１０の小径端から挿入する際には、内輪１０に面取り部１４があることから、内輪１０のエッジとばねリング５０とがひっかかりにくくなっている。
また、ばねリング５０は表面処理が施されて滑りがよいため、挿入がスムーズになされる。
この挿入時には、ばねリング５０の係止片５１ａは、内輪１０の取り付け溝１３に差し込まれることになる。

ばねリング５０は、その内環５１が内輪１０に対して締まりばめ状態にあり、さらに上述のように係止片５１ａが取り付け溝１３に差し込まれているため、内輪１０からの脱落の防止に万全が期せられている。

ついで、保持器４０の各ポケットに円すいころ３０を収納し、これを図３のように、内輪１０の小径端からかぶせる。
ばねリング５０の外環５２が、内輪１０の小径端に向かって下り勾配に傾斜しているため挿入しやすくなっている。
さらに図示のように挿入時に外環５２に円すいころ３０が接触しても、外環５２が内環５１側にたわみ変形して逃げ、しかも表面処理により滑り接触であるため、一層組み付けが容易となっている。
円すいころ３０が内輪１０の転送面１１上に収まるまで保持器４０を挿入すると、内輪１０の大鍔１２とばねリング５０とが軸方向の抜け止めとなって、円すいころ３０、保持器４０の脱落が防止される。
とくに、ばねリング５０にストッパ５２ａを設けたことで、円すいころ３０が内輪１０の小径側端部に向けて移動した際にこのストッパ５２ａと面接触するため、脱落の一層の防止が図られ、また円すいころ３０の端面に傷がつくことも防止されている。

円すいころ３０および保持器４０のうえにさらに外輪２０をかぶせると、円すいころ軸受１が完成する。
この円すいころ軸受１は、ばねリング５０に表面処理が施されているため、ばねリング５０が錆びたり、その錆が円すいころ３０に移って軸受性能を低下させたりすることが防止されている。
以上のように組み上げの際に、保持器４０を底拡げしたり、かしめたりする必要がないため、手間がかからず、寸法精度が低下することもない。保持器４０を底拡げしたり、かしめたりする必要がないため、合成樹脂製にして軸受１全体の軽量化を図ることが可能である。
また、ばねリング５０を内輪１０にはめ込むだけの構成であるから、構造が簡単で部品点数が増加することもなく、コストも低廉である。

図５に示すように、この発明は、複列円すいころ軸受１についても適用可能である。
この実施形態においては、内輪１０、外輪２０に転送面１１、２１がそれぞれ複列（二列）に形成され、これに対応して円すいころ３０も軸方向に複列に並列している。
各転送面１１、２１はそのテーパの向きが逆向き（それぞれ軸方向の中央に向けて上り勾配）であり、内輪１０の転送面１１間、すなわち両転送面１１の大径側には大鍔１２が一体形成されている。
また、内輪１０の軸方向の両端部、すなわち各転送面１１の小径側には、それぞればねリング５０がはめ込まれている。
その他の構成、効果については、単列円すいころ軸受１と同様である。
なお、転送面１１、２１のテーパの向きはこの実施形態に限定されない。

ばねリング５０の構造は上記２つの実施形態に限定されず、要は負荷に応じて外径側が内径側に向けてたわみ変形可能な中空構造をしていればよい。
また、上記実施形態では、取り付け溝１３、係止片５１ａ、ストッパ５２ａを周方向に連続して形成しているが、これらは周方向に断続的に形成してもよいし、省略することもできる。
内輪１０、外輪２０、円すいころ３０、保持器４０の構造は上記実施形態に限定されない。例えば保持器４０としてピンタイプの保持器を用いてもよい。

図６に示す他の例にかかる単列円すいころ軸受２では、内輪１０の転送面１１の小径側に、全周にわたる断面半円形の取り付け溝１３を形成し、この取り付け溝１３にＯリング６０をはめ込み、これにより円すいころ３０を抜け止めしている。
その他の構成については、図１から図５に示した実施形態の円すいころ軸受１と同様である。

すなわち、この例の円すいころ軸受２は、
外径面にテーパ形の単列または複列の転送面１１を有し、この転送面１１の大径側に大鍔１２を一体形成し、この転送面１１の小径側に取り付け溝１３を形成した内輪１０と、
前記内輪１０と同心上に配置され、その内径面に前記内輪１０の各転送面１１と対向して同方向に傾斜するテーパ形の転送面２１を有する外輪２０と、
前記内輪１０と外輪２０の転送面１１、２１間を転動可能な複数の円すいころ３０と、
各円すいころ３０を転動自在に保持する保持器４０と、
前記内輪１０の取り付け溝１３にはめ込まれたＯリング６０と、を備える。

Ｏリングは安価であり、弾性変形させることで転送面１１小径側への取り付けが容易である。また、Ｏリングを弾性的に拡径させることで小径側から取り外せるため、軸受２を破壊することなくその分解修理および再組立を容易に行うことができる。

図７に示す他の例にかかる単列円すいころ軸受２では、内輪１０の転送面１１の小径側に全周にわたるねじ部１６を形成し、ここに内径面にねじ部７１が形成された小鍔リング７０をねじ込んで固定し、円すいころ３０を抜け止めしている。
その他の構成については、図１から図５に示した実施形態の円すいころ軸受１と同様である。

すなわち、この例の円すいころ軸受２は、
外径面にテーパ形の単列または複列の転送面１１を有し、この転送面１１の大径側に大鍔１２を一体形成し、この転送面１１の小径側に周方向に延びるねじ部１６を形成した内輪１０と、
前記内輪１０と同心上に配置され、その内径面に前記内輪１０の各転送面１１と対向して同方向に傾斜するテーパ形の転送面２１を有する外輪２０と、
前記内輪１０と外輪２０の転送面１１、２１間を転動可能な複数の円すいころ３０と、
各円すいころ３０を転動自在に保持する保持器４０と、
前記内輪１０のねじ部１６にねじ込まれた、内径面に周方向に延びるねじ部７１を有する小鍔リング７０と、を備える。

小鍔リング７０を回転させて転送面１１の小径側にねじ込むことで容易にかつ強固に取り付けることができる。また小鍔リング７０を逆回転させてねじを緩めるだけで転送面１１の小径側から取り外せるため、軸受２の分解修理および再組立が容易である。
ここで小鍔リング７０の材質は特に限定されないが、鉄鋼材料、非鉄合金、樹脂材料などが例示できる。

図８に示す他の例にかかる単列円すいころ軸受２では、内輪１０の転送面１１の小径側および小鍔リング７０に径方向に貫通するねじ孔１７、７２を形成し、転送面１１の小径側に小鍔リング７０を被せ、内輪１０の内径側から連通した両ねじ孔１７、７２にボルト８０をねじ込んで固定している。
その他の構成については、図１から図５に示した実施形態の円すいころ軸受１と同様である。

すなわち、この例の円すいころ軸受２は、
外径面にテーパ形の単列または複列の転送面１１を有し、この転送面１１の大径側に大鍔１２を一体形成し、この転送面１１の小径側に径方向に貫通するねじ孔１７を形成した内輪１０と、
前記内輪１０と同心上に配置され、その内径面に前記内輪１０の各転送面１１と対向して同方向に傾斜するテーパ形の転送面２１を有する外輪２０と、
前記内輪１０と外輪２０の転送面１１、２１間を転動可能な複数の円すいころ３０と、
各円すいころ３０を転動自在に保持する保持器４０と、
前記内輪１０の転送面１１小径側に被せられ、径方向に延びるねじ孔７２を有する小鍔リング７０と、
連通する前記内輪１０のねじ孔１７および小鍔リング７０のねじ孔７２にねじ込まれたボルト８０と、を備える。

ボルト８０のねじ込みにより小鍔リング７０を転送面１１の小径側に強固に取り付けることができる。また、ボルト８０を緩めるだけで、小鍔リング７０を転送面１１の小径側から取り外せるため、軸受２の分解修理および組立が容易である。
特に、ボルト８０を内輪１０の内径側からねじ込み可能になっているため、ねじ込みおよびねじの緩め作業がしやすく、またボルト８０が円すいころ３０や保持器４０に接触して傷むのが防止されている。
さらに、ボルト８０が緩む方向は軸受２の径方向であるのに対して、小鍔リング７０が円すいころ３０から押される方向は軸受２の軸方向であるため、ボルト８０に緩み方向へ荷重が負荷されることが抑制されており、小鍔リング７０の脱落が防止されている。

１ 実施形態の円すいころ軸受
２ 他の例の円すいころ軸受
１０ 内輪
１１ 転送面
１２ 大鍔
１３ 取り付け溝
１４ 面取り部
１５ 小鍔
１６ ねじ部
１７ ねじ孔
２０ 外輪
２１ 転送面
３０ 円すいころ
４０ 保持器
５０ ばねリング
５１ 内環
５１ａ 係止片
５２ 外環
５２ａ ストッパ
５３ 連結環
６０ Ｏリング
７０ 小鍔リング
７１ ねじ部
７２ ねじ孔
８０ ボルト

Claims (10)

1. 外径面にテーパ形の単列または複列の転送面１１を有し、この転送面１１の大径側に大鍔１２を一体形成した内輪１０と、
   前記内輪１０と同心上に配置され、その内径面に前記内輪１０の各転送面１１と対向して同方向に傾斜するテーパ形の転送面２１を有する外輪２０と、
   前記内輪１０と外輪２０の転送面１１、２１間を転動可能な複数の円すいころ３０と、
   各円すいころ３０を転動自在に保持する保持器４０と、
   前記内輪１０の各転送面１１の小径側にはめ込まれ、その外径側が内径側に向けてたわみ変形可能な中空のばねリング５０と、を備える円すいころ軸受。
2. 前記ばねリング５０が、内径側の内環５１と、外径側の外環５２と、この内環５１と外環５２の対向する端部を連結する連結環５３と、を有する請求項１に記載の円すいころ軸受。
3. 前記内輪１０が、その転送面１１の小径側に周方向に延びる取り付け溝１３を有し、
   前記ばねリング５０が、その内環５１の端部に連設され、前記取り付け溝１３にさし込まれる係止片５１ａを有する請求項２に記載の円すいころ軸受。
4. 前記ばねリング５０が、外環５２の端部に連設され、内環５１に向けて延びるストッパ５２ａを有する請求項２または３に記載の円すいころ軸受。
5. 前記ばねリング５０の外環５２が、内環５１に対して一方向に傾斜する請求項２から４のいずれかに記載の円すいころ軸受。
6. 前記内輪１０が、その外径面の小径端に面取り部１４を有する請求項１から５のいずれかに記載の円すいころ軸受。
7. 前記ばねリング５０が、ＪＩＳ Ｇ ４３１３ に規定するＳＵＳ３０１−ＣＳＰにより形成される請求項１から６のいずれかに記載の円すいころ軸受。
8. 前記ばねリング５０の表面に、リン酸塩皮膜処理を施した請求項１から７のいずれかに記載の円すいころ軸受。
9. 前記ばねリング５０の表面を、テフロン系樹脂で被覆した請求項１から７のいずれかに記載の円すいころ軸受。
10. 前記保持器４０は、合成樹脂製である請求項１から９のいずれかに記載の円すいころ軸受。

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