JP2011069294A - 真空ポンプシステム、及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライ真空ポンプとターボ分子ポンプが同一電源ライン上に接続された真空ポンプシステムの電源遮断の場合に、ターボ分子ポンプが停止するまで、ドライ真空ポンプが継続して運転できる真空ポンプシステムを提供すること。
【解決手段】ターボ分子ポンプとドライ真空ポンプとを備え、交流電源50からの交流電力を直流電力に変換し、ターボ分子ポンプ用インバータ回路42と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路40により所定周波数の交流電力に変換し、ターボ分子ポンプ駆動用電動機46、ドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給する真空ポンプシステムであって、運転中に交流電源50が遮断した場合、ターボ分子ポンプ駆動用電動機46で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路42を介して直流電力に変換し、ドライ真空ポンプ用インバータ回路40を介してドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給する。
【選択図】図6

Description

本発明は、排気系の真空側に配置したターボ分子ポンプと該排気系の大気側に配置したドライ真空ポンプを備えた真空ポンプシステム及びその運転方法に関する。
従来、図1に示すように、超真空領域を排気するターボ分子ポンプ100と、大気圧領域から中真空領域にいたる領域を排気するドライ真空ポンプ110を備え、ターボ分子ポンプ100の排気口101とドライ真空ポンプ110の吸気口111を排気管103で接続し、反応チャンバー120内の排気口にターボ分子ポンプ100の吸気口を接続し、反応チャンバー120内を排気真空にする真空ポンプシステム、即ち排気系の真空側にターボ分子ポンプを大気側にドライ真空ポンプを配置した真空ポンプシステムがある。この真空ポンプシステムでは、ターボ分子ポンプ100には電源兼用コントローラ105から駆動電力を供給し、ドライ真空ポンプ110には電源装置113から駆動電力を供給している。即ち、ターボ分子ポンプ100と、ドライ真空ポンプ110はそれぞれ別個の電源装置から駆動電力を供給している。
図2は従来のターボ分子ポンプシステムの構成例を示すブロック図である。図示するように、ターボ分子ポンプシステムは、力率改善のためのPFC回路201、整流器203と平滑コンデンサ205、206を具備する直流回路202、DC/DCコンバータ208、コントローラ209、ターボ分子ポンプ用インバータ回路211、ターボ分子ポンプ駆動用電動機212、開閉器214、回生電力消費抵抗器215を備えている。
そして交流電源220からの交流電力をPFC回路201を通して整流器203に供給し、該整流器203で直流電力に変換し、該直流電力を直流回路202を介してターボ分子ポンプ用インバータ回路211に供給し、該ターボ分子ポンプ用インバータ回路211でコントローラ209の制御により所定周波数の交流電力に変換し、ターボ分子ポンプ駆動用電動機212に供給し、ターボ分子ポンプ100を運転している。また、直流回路202の直流はDC/DCコンバータ208を介して所定電圧の直流に変換され、コントローラ209やターボ分子ポンプ用インバータ回路211の制御電源として供給されている。
ターボ分子ポンプ100の運転中に、交流電源220からの交流電力が遮断した場合、開閉器214を閉じ、ターボ分子ポンプ100のポンプロータが有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機212で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路211を介して直流電力に変換し、回生電力をターボ分子ポンプ全体の制御電力として利用することで、安全に減速・停止するように構成されている。また、正常運転中にあってポンプ停止工程に入った場合は、前記同様ターボ分子ポンプ100のポンプロータが有する回転エネルギーを直流電力に変換後、回生電力消費抵抗器215に通電し、熱エネルギーとして消費することにより、ターボ分子ポンプに回生制動をかけている。
図3は従来のドライ真空ポンプシステムの構成例を示すブロック図である。図示するように、ドライ真空ポンプシステムは、全波整流器222、平滑コンデンサ226を具備する直流回路224、DC/DCコンバータ228、コントローラ229、ドライ真空ポンプ用インバータ回路231、ドライ真空ポンプ駆動用電動機232を備えている。
そして交流電源220からの交流電力を全波整流器222で直流電力に変換し、該直流電力を直流回路224を介してドライ真空用インバータ回路231に供給し、コントローラ229の制御によりドライ真空ポンプ用インバー回路タ231で所定周波数の交流電力に変換し、ドライ真空ポンプ駆動用電動機232に供給し、ドライ真空ポンプ110を運転している。
交流電源220からの交流電力が遮断した場合、一般的なドライ真空ポンプ110は電力遮断直後にドライ真空ポンプ駆動用電動機232の回転駆動を停止する。しかしながら、ターボ分子ポンプ100は高真空領域で使用することを前提としているため、ターボ分子ポンプ駆動用電動機212は高速回転で運転しており、急激な回転減速をすることができない。これはターボ分子ポンプ駆動用電動機212の回転保持力を原因とする現象で、一般的にターボ分子ポンプ100は回転保持力を消費するために減速時ターボ分子ポンプ駆動用電動機212が発電する回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路211で直流電力に変換し回生電力消費抵抗器215に通電し熱変換して消費するか、DC/DCコンバータ208でコントローラ209内の駆動電力に変換することで消費している。
特許第4000611号公報
しかしながら、ターボ分子ポンプ駆動用電動機212が減速完了していない状態で、大気側のドライ真空ポンプ110が停止してしまうと、ターボ分子ポンプ100の排気側圧力が急激に変動するため、ターボ分子ポンプ100が破損する等の危険性がある。即ち、基本的にはターボ分子ポンプ100が停止するまで、ドライ真空ポンプ110は継続して運転されることが求められる。
一方、ドライ真空ポンプ110(ドライ真空ポンプ駆動用電動機232)とターボ分子ポンプ100(ターボ分子ポンプ駆動用電動機212)が同一電源ライン上に接続された真空ポンプシステムにおいて、停電等により電源の遮断が発生した場合、回生電力を用いた予備電源に切り替わるターボ分子ポンプに比べ、ドライ真空ポンプでの減速停止は、電源遮断直後に回避することはできないから、ターボ分子ポンプ100が停止するまで、ドライ真空ポンプ110は継続して運転させることができない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ドライ真空ポンプとターボ分子ポンプが同一電源ライン上に接続された真空ポンプシステムにおいて停電等により電源の遮断が発生した場合に、ターボ分子ポンプが停止するまで、ドライ真空ポンプが継続して運転できる真空ポンプシステム、及びその運転方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、排気系の真空側に配置したターボ分子ポンプと、該排気系の大気側に配置したドライ真空ポンプとを備え、交流電源からの交流電力を整流器で直流電力に変換し、直流回路に供給し、該直流回路に並列に接続されたターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路により所定周波数の交流電力に変換し、それぞれ前記ターボ分子ポンプを駆動するターボ分子ポンプ駆動用電動機、ドライ真空ポンプを駆動するドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成された真空ポンプシステムであって、ターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプの運転中に、交流電源の交流電力が遮断された場合、ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路を介して直流電力に変換し、直流回路に供給すると共に、ドライ真空ポンプ用インバータ回路を介して交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、上記真空ポンプシステムにおいて、ターボ分子ポンプの減速工程とドライ真空ポンプの減速工程で、各々の減速レートを連動して制御し、真空領域から大気圧領域に至る圧力レートに大きな変動を発生させず、ターボ分子ポンプと前記ドライ真空ポンプを安定して停止させる制御手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、排気系の真空側に配置したターボ分子ポンプと、排気系の大気側に配置したドライ真空ポンプとを備え、交流電源からの交流電力を整流器で直流電力に変換して直流回路に供給し、該直流回路から直流電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路に供給し、該ターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路でそれぞれ所定周波数の交流電力に変換し、ターボ分子ポンプを駆動するターボ分子ポンプ駆動用電動機、ドライ真空ポンプを駆動するドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成された真空ポンプシステムのターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプの運転中に交流電力が遮断した際、ターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプを停止させる真空ポンプシステムの運転方法であって、ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路を介して直流電力に変換し、該直流電力をドライ真空ポンプ用インバータ回路を介して所定周波数の交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給して、ターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプを連動させて減速し、停止させることを特徴とする。
また、本発明は、上記真空ポンプシステムの運転方法において、ターボ分子ポンプの減速工程とドライ真空ポンプの減速工程で、各々の減速レートを連動して制御し、真空領域から大気圧領域に至る圧力レートに大きな変動を発生させず、ターボ分子ポンプとドライ真空ポンプを安定して停止させることを特徴とする。
また、本発明は、上記真空ポンプシステムの運転方法において、ターボ分子ポンプの減速工程とドライ真空ポンプの減速工程で、ターボ分子ポンプの回生電力をドライ真空ポンプの動力として利用することで、回生電力を熱変換することなく消費することが可能となるため、ポンプコントローラ内の温度を上昇させることなく安全に且つ短時間に両ポンプを減速させることが可能となる。
本発明は、真空ポンプシステムのターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプの運転中に交流電力が遮断した際、ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路を介して直流電力に変換し、該直流電力をドライ真空ポンプ用インバータ回路を介して所定周波数の交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給して、ターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプを連動させて減速し、停止させるので、ドライ真空ポンプの急減速による大気解放とその大気解放によるターボ分子ポンプの故障を未然に防止することができる。
図1は従来の真空ポンプシステムの概念図である。 図2は従来のターボ分子ポンプシステムの構成例を示すブロック図である。 図3は従来のドライ真空ポンプシステムの構成例を示すブロック図である。 図4は本発明に係る真空ポンプシステムの概念図である。 図5は電源兼用コントローラのシステム構成を示すブロック図である。 図6は交流電力遮断時の電源兼用コントローラの動作を説明するための図である。 図7はターボ分子ポンプとドライ真空ポンプのポンプ始動時とポンプ減速停止時の加速、減速回転数レートを示す図である。 図8は本発明に係る真空ポンプシステムで運転中のターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプへの駆動電力が同時に遮断された場合の減速回転数レートを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図4は本発明に係る真空ポンプシステムの概念図である。図示するように、本真空ポンプシステム10はターボ分子ポンプ12と、ドライ真空ポンプ14を備え、ターボ分子ポンプ12の排気口16とドライ真空ポンプ14の吸気口18を排気管20で接続し、反応チャンバー22の排気口にターボ分子ポンプ12の吸気口を接続し、反応チャンバー22内を排気真空にする真空ポンプシステムである。ターボ分子ポンプ12は排気系の真空側に接続され、ドライ真空ポンプ14は排気系の大気側に接続されている。ターボ分子ポンプ12及びドライ真空ポンプ14は1個の電源兼用コントローラ24で制御され、且つ駆動電力が供給されるようになっている。なお、23、25は電源兼用コントローラ24からターボ分子ポンプ12及びドライ真空ポンプ14との間で制御信号や駆動電力を送受するためのケーブルである。
図5は電源兼用コントローラ24のシステム構成を示すブロック図である。電源兼用コントローラ24は、力率改善のためのPFC回路26、整流器32と平滑コンデンサ28、30を具備する直流回路34、DC/DCコンバータ36、コントローラ38、ドライ真空ポンプ用インバータ回路40、ターボ分子ポンプ用インバータ回路42を備えている。
そして交流電源50からの交流電力をPFC回路26と通して整流器32に供給し、該整流器32で直流電力に変換し、該直流電力を直流回路34を介してドライ真空ポンプ用インバータ回路40、ターボ分子ポンプ用インバータ回路42に供給している。該ドライ真空ポンプ用インバータ回路40及びターボ分子ポンプ用インバータ回路42で直流回路34からの直流電力をコントローラ38の制御により所定周波数の交流電力に変換し、それぞれドライ真空ポンプ駆動用電動機44及びターボ分子駆動用電動機46に供給し、ドライ真空ポンプ14、ターボ分子ポンプ12を運転している。また、直流回路34の直流はDC/DCコンバータ36を介して所定電圧の直流に変換され、制御用電圧としてコントローラ38やドライ真空ポンプ用インバータ回路40やターボ分子ポンプ用インバータ回路42に供給されている。
上記構成の電源兼用コントローラ24において、ターボ分子ポンプ12(ターボ分子ポンプ駆動用電動機46)及びドライ真空ポンプ14(ドライ真空ポンプ駆動用電動機44)の運転中に、上記電源装置に供給される交流電力が遮断された場合、図6の太い破線で示すように、ターボ分子ポンプ12のポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機46で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路42を介して直流電力に変換し、直流回路34に供給すると共に、ドライ真空ポンプ用インバータ回路40を介して所定周波数の交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給する。
図7はターボ分子ポンプとドライ真空ポンプのポンプ始動時とポンプ減速停止時の加速、減速回転数レートを示す図であり、図7(a)はポンプ始動時の加速回転数レートを、図7(b)はポンプ減速停止時の減速回転数レートを示す。通常はドライ真空ポンプを先に、次いでターボ分子ポンプを始動する。ドライ真空ポンプは図7(a)のBに示すように、時刻t1でドライ真空ポンプ駆動用電動機44で駆動電力の供給が開始すると短時間(数秒〜数十秒)で略5,000(rpm)の定格回転数に達する。これに対してターボ分子ポンプは図7(a)のAに示すように、時刻t2でターボ分子ポンプ駆動用電動機46に駆動電力の供給が開始すると時間tの経過に比例し増速し、数分〜10分程度の時間を経て略25,000(rpm)の定格回転数に達する。
ポンプ減速停止においては、ターボ分子ポンプのロータが高速回転しており、ドライ真空ポンプを停止させることができる所定回転数以下に減速するのに時間がかかることから、通常、図7(b)のAに示すように、ターボ分子ポンプ駆動用電動機46への駆動電力を時刻t3で停止し、ターボ分子ポンプの回転数が所定回転数以下になった時刻t4でドライ真空ポンプ駆動用電動機44への駆動電力を停止し、ターボ分子ポンプとドライ真空ポンプが略同時に停止するようにしている。従って、ターボ分子ポンプ駆動用電動機への駆動電力停止とドライ真空ポンプ駆動用電動機44への駆動電力停止を同時にしたのでは、ターボ分子ポンプのロータが高速回転しているうちにターボ分子ポンプ内が大気に開放されることになることになり、ターボ分子ポンプが破損するおそれがある。
本電源兼用コントローラ24では、上記のようにターボ分子ポンプ駆動用電動機46及びドライ真空ポンプ駆動用電動機44の運転中に、電源装置に供給される交流電力が遮断された場合、図6の太い破線で示すように、ターボ分子ポンプ12のポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機46で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路42を介して直流電力に変換し、直流回路34に供給すると共に、ドライ真空ポンプ用インバータ回路40を介して所定周波数の交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給するので、図8のA、Bに示すように、ターボ分子ポンプの減速工程とドライ真空ポンプの減速工程で、各々の減速レートを連動し、真空領域から大気圧領域に至る圧力レートに大きな変動を発生させることなく、ターボ分子ポンプとドライ真空ポンプを安定して停止させることができる。
図8において、時刻t1で交流電力が遮断されると、ターボ分子ポンプ12のポンプロータの回転エネルギーにより、ターボ分子ポンプ駆動用電動機46で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路42で直流電力に変換し、更にドライ真空ポンプ用インバータ回路40で交流電力に変換しドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給するので、Bに示すように、ドライ真空ポンプ14の回転数NDはターボ分子ポンプ12の回転数NTが所定回転数に減速される時刻t2まで略定格回転数に維持され、それ以降急激に減速され停止する。また、ターボ分子ポンプ12の回転数NTは回生電力をドライ真空ポンプ駆動用電動機44に供給することにより、強い回生制動がかかりAに示すように時刻t1以降急勾配で減速され停止する。
上記のように、本真空ポンプシステムでは、電源装置に入力される交流電力が予期せず停止した場合、ターボ分子ポンプ駆動用電動機46で発電される回生電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路42を介して直流電力に変換し、直流回路34に供給することで、真空ポンプシステム全体を制御する制御電源のみならず、ドライ真空ポンプ駆動用電動機44も駆動することが可能となる。即ち、真空ポンプシステムの電源が停止した場合、本来ターボ分子ポンプより後に停止することが望まれるドライ真空ポンプの駆動電力を、ターボ分子ポンプの回生電力を利用することで、ドライ真空ポンプの回転維持が期待でき、且つ回生電力を電気熱変換する特殊な放熱素子を削減或いは減少させることができる。
なお、真空ポンプシステムでは、制御部及び電源装置が一体であればよく、ターボ分子ポンプとドライ真空ポンプの駆動用電動機本体は一体であっても、別体であってもよい。
以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお、直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造であっても、本願発明の作用効果を奏する以上、本願発明の技術範囲である。
本発明は、真空ポンプシステムのターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプの運転中に交流電力が遮断した際、ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーによりターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力でドライ真空ポンプ駆動用電動機を駆動するので、ターボ分子ポンプ及びドライ真空ポンプを連動して減速し、停止することになり、ドライ真空ポンプの急減速による大気解放とその大気解放によるターボ分子ポンプの故障を未然に防止することができるターボ分子ポンプとドライ真空ポンプを備えた真空ポンプシステムを提供できる。
10 真空ポンプシステム
12 ターボ分子ポンプ
14 ドライ真空ポンプ
16 排気口
18 吸気口
20 排気管
22 反応チャンバー
23,25 ケーブル
24 電源兼用コントローラ
26 PFC回路
28 平滑コンデンサ
30 平滑コンデンサ
32 整流器
34 直流回路
36 DC/DCコンバータ
38 コントローラ
40 ドライ真空ポンプ用インバータ回路
42 ターボ分子ポンプ用インバータ回路
44 ドライ真空ポンプ駆動用電動機
46 ターボ分子ポンプ駆動用電動機

Claims (4)

  1. 排気系の真空側に配置したターボ分子ポンプと、該排気系の大気側に配置したドライ真空ポンプとを備え、交流電源からの交流電力を整流器で直流電力に変換し、直流回路に供給し、該直流回路に並列に接続されたターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路により所定周波数の交流電力に変換し、それぞれ前記ターボ分子ポンプを駆動するターボ分子ポンプ駆動用電動機、前記ドライ真空ポンプを駆動するドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成された真空ポンプシステムであって、
    前記ターボ分子ポンプ及び前記ドライ真空ポンプの運転中に、前記交流電源の交流電力が遮断された場合、前記ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーにより前記ターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力を前記ターボ分子ポンプ用インバータ回路を介して直流電力に変換し、前記直流回路に供給すると共に、前記ドライ真空ポンプ用インバータ回路を介して交流電力に変換し前記ドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成したことを特徴とする真空ポンプシステム。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプシステムにおいて、
    前記ターボ分子ポンプの減速工程と前記ドライ真空ポンプの減速工程で、各々の減速レートを連動して制御し、真空領域から大気圧領域に至る圧力レートに大きな変動を発生させず、前記ターボ分子ポンプと前記ドライ真空ポンプを安定して停止させる制御手段を設けたことを特徴とする真空ポンプシステム。
  3. 排気系の真空側に配置したターボ分子ポンプと、該排気系の大気側に配置したドライ真空ポンプとを備え、交流電源からの交流電力を整流器で直流電力に変換して直流回路に供給し、該直流回路から直流電力をターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路に供給し、該ターボ分子ポンプ用インバータ回路と、ドライ真空ポンプ用インバータ回路でそれぞれ所定周波数の交流電力に変換し、前記ターボ分子ポンプを駆動するターボ分子ポンプ駆動用電動機、前記ドライ真空ポンプを駆動するドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給するように構成された真空ポンプシステムの前記ターボ分子ポンプ及び前記ドライ真空ポンプの運転中に前記交流電力が遮断した際、前記ターボ分子ポンプ及び前記ドライ真空ポンプを停止させる真空ポンプシステムの運転方法であって、
    前記ターボ分子ポンプのポンプロータの有する回転エネルギーにより前記ターボ分子ポンプ駆動用電動機で発電される回生電力を前記ターボ分子ポンプ用インバータ回路を介して直流電力に変換し、該直流電力を前記ドライ真空ポンプ用インバータ回路を介して所定周波数の交流電力に変換し前記ドライ真空ポンプ駆動用電動機に供給して、前記ターボ分子ポンプ及び前記ドライ真空ポンプを連動させて減速し、停止させることを特徴とする真空ポンプシステムの運転方法。
  4. 請求項3に記載の真空ポンプシステムの運転方法において、
    前記ターボ分子ポンプの減速工程と前記ドライ真空ポンプの減速工程で、各々の減速レートを連動して制御し、真空領域から大気圧領域に至る圧力レートに大きな変動発生させず、前記ターボ分子ポンプと前記ドライ真空ポンプを安定して停止させることを特徴とする真空ポンプシステムの運転方法。
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