JP2009239987A - 膨張タービン制動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンバータ、インバータを備えた発電機による膨張タービンの制動に際して、商用電源の停電やコンバータの異常があっても、膨張タービンの制動が維持され、膨張タービンの回転数がむやみに増速することがないようにする。
【解決手段】膨張タービン6と誘導機5とコンバータ1とコンデンサ2とインバータ4と放熱器3とバックアップ電源8と制御装置9を備え、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータ1に異常が生じた際においても前記誘導機5の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器3に流して熱として放散するように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】膨張タービン6と誘導機5とコンバータ1とコンデンサ2とインバータ4と放熱器3とバックアップ電源8と制御装置9を備え、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータ1に異常が生じた際においても前記誘導機5の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器3に流して熱として放散するように制御する。
【選択図】図1
Description
この発明は、空気深冷分離装置、超電導体用冷凍機などで使用される膨張タービンの非常時の制動装置に関する。
この種の膨張タービンの制動装置としては、従来から発電機を用いるものが知られている。このものは、膨張タービンの回転軸を発電機の回転子に連結し、膨張タービンで発生する動力を利用して発電を行い、電力を得るとともに膨張タービンの制動を行うものである。
現在、実用化されているものとしては、一部の大型空気分離装置に用いられ、発電された電力を該空気分離装置の補機類の電力として利用されている。
現在、実用化されているものとしては、一部の大型空気分離装置に用いられ、発電された電力を該空気分離装置の補機類の電力として利用されている。
ところで、近年ではインバータ技術や商用電源の力率改善も可能な電力回生用コンバータ技術が向上している。このため、数kW〜数十kW程度の比較的容量の小さな小型膨張タービンにおいてもこの発電機制動の経済的メリットが得られることが予想される。
しかしながら、インバータ技術、コンバータ技術を利用した小型膨張タービンの発電機制動に際して、商用電源が停電した際やコンバータに異常が生じた際に、発電機が空転状態となって、膨張タービンに制動力が加わらなくなる事態が生じる。
このように、膨張タービンに制動が効かない状態になると、小型膨張タービンではその羽根車が小型であり、その軸受が気体軸受、磁気軸受などで構成されている場合は特に、その回転系の慣性モーメントが極めて小さいものとなり、膨張タービンへの加圧気体の導入を停止するまでの僅かな時間でも、膨張タービンの回転数が急速に増速し、最悪の場合軸受や回転軸が損傷する危険性があった。
特開2000−2481号公報
よって、本発明における課題は、コンバータ、インバータを備えた発電機による膨張タービンの制動に際して、商用電源の停電やコンバータの異常があっても、膨張タービンの制動が維持され、膨張タービンの回転数がむやみに増速することがないようにすることにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、膨張タービンと誘導機とコンバータとコンデンサとインバータと放熱器とバックアップ電源と制御装置を備えた膨張タービン制動装置であって、
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置である。
請求項1にかかる発明は、膨張タービンと誘導機とコンバータとコンデンサとインバータと放熱器とバックアップ電源と制御装置を備えた膨張タービン制動装置であって、
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置である。
請求項2にかかる発明は、膨張タービンと誘導機とコンバータとコンデンサとインバータと放熱器とバックアップ電源と制御装置を備えた膨張タービン制動装置であって、
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送る一方、前記膨張タービンによる発電が前記インバータで交直変換されて逆送された直流を商用交流に変換して商用電源に戻すものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置である。
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送る一方、前記膨張タービンによる発電が前記インバータで交直変換されて逆送された直流を商用交流に変換して商用電源に戻すものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置である。
本発明によれば、商用電源が停電した場合あるいはコンバータに異常が生じた場合、バックアップ電源が直ちに機能して、インバータ、放熱器にその動作に必要な電力が供給され続ける。これにより、インバータから出力される三相交流が誘導機に送られ続け、誘導機の固定子に回転磁界が形成され続ける。一方、膨張タービンにより回転駆動される誘導機の回転子の回転速度は、前記回転磁界の同期速度以上となっている。このため、前記回転磁界と前記回転子との間での電磁誘導により、誘導機の界磁コイルに電圧が誘起されて発電が継続され、膨張タービンの制動が間断なく継続できる。誘導機で発電された交流はインバータにて直流に変換され、コンデンサに充電され、満充電になると放熱器により消費される。
その後、膨張タービンの入口弁を閉止して加圧気体の導入を停止すると、誘導機が発電領域から電動機駆動領域に切り替わり、コンデンサの電圧が低下し、規定の電圧以下になるとインバータおよび放熱器の運転が停止する。
膨張タービンが電動機駆動領域になると、発電制動が働かなくとも膨張タービンの回転数が増速せずに、フリーランの状態でゆっくりと減速して停止する。
このように、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータに異常が生じた場合でも、膨張タービンの制動が持続されるので、膨張タービンの羽根車の回転が急速に増速し、その回転軸などが破損する危険性が生じることがない。
このように、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータに異常が生じた場合でも、膨張タービンの制動が持続されるので、膨張タービンの羽根車の回転が急速に増速し、その回転軸などが破損する危険性が生じることがない。
図1は、本発明の制動装置の第1の例を示すものである。図1中符号1はコンバータを示す。このコンバータ1は、その入力端子が商用交流電源に接続され、例えば50Hz、200vの三相交流が入力され、約280Vの直流に変換して出力する一種の整流器である。このコンバータ1の出力端子には並列にコンデンサ2が接続されている。
このコンデンサ2は、例えば容量数十〜数百μF、耐圧600Vの電解コンデンサなどからなるもので、コンバータ1あるいは後述するインバータ4からの直流を充電し、かつ放電するとともに、直流を平滑化する平滑コンデンサとしても機能するものである。
このコンデンサ2には、並列にインバータ4が接続されている。
このコンデンサ2には、並列にインバータ4が接続されている。
このインバータ4は、コンバータ1から入力される直流を例えば、0〜2000Hz、数〜200Vの三相交流に変換して誘導機5に送り、また、誘導機5で発電される例えば50〜2000Hz、200〜300Vの三相交流を280〜420Vの直流に変換し、常時誘導機5の固定子側に回転磁界を形成し続けるようにするもので、例えば可変電圧可変周波数制御型のものが用いられる。
誘導機5は、交流電動機と交流発電機の両方の機能を有するものであり、例えばかご形三相誘導電動(発電)機などが用いられる。この誘導機5の回転子は、膨張タービン6の回転軸と直結されており、膨張タービン6の回転軸と同じ回転数で回転するようになっている。
膨張タービン6は、入口弁7を介して導入される加圧気体を羽根車(インペラー)に噴射して、これを回転させると同時に加圧気体を断熱膨張させてこの気体の温度を降下させて低温気体を得るとともに加圧気体が有しているエネルギーを羽根車に回転力として与えるものである。この例では、羽根車の直径が25mm程度、回転数10万rpm程度、容量2kW程度の小容量のものが用いられている。
また、前記コンデンサ2には、並列に放熱器3が接続されている。この放熱器3は、スイッチング素子31とこのスイッチング素子31に直列に接続された発熱抵抗体32とから構成されている。スイッチング素子31には、例えばトランジスタなどが用いられ、常時OFFとされている。発熱抵抗体32には、ニクロム抵抗体などが用いられる。
この放熱器3は、コンデンサ2が満充電となって端子間電圧が規定値を超えた時に、スイッチング素子31がONとなって、コンデンサ2から発熱抵抗体32に流して、発熱抵抗体32において熱として外部に放散してコンデンサ2に流れ込む過剰な電力を消費するものである。
符号8は、バックアップ電源を示す。このバックアップ電源8は、商用電源が停電した際に、前記インバータ4、放熱器3に動作電力を供給して動作を継続するためのもので、蓄電池を搭載した市販品などを使用できる。
符号9は、制御装置を示す。この制御装置9は、以下に述べる制動装置全体の動作のうちインバータ4と放熱器3を制御するものである。
次に、この例の制動装置の動作について説明する。
膨張タービン6の入口弁7が閉止され、加圧気体の導入が停止している状態から説明する。
商用電源からの三相交流は、コンバータ1に送られ、コンバータ1で直流に変換されてコンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化されてインバータ4に送られ、ここで所定の周波数の三相交流に変換されて誘導機5に送られる。誘導機5は、この三相交流の入力により誘導電動機として回転を始め、膨張タービン6の回転軸を回転駆動する。インバータ4からの三相交流の周波数に同期して誘導機5の回転子が回転し、膨張タービン6の回転軸も回転する。
膨張タービン6の入口弁7が閉止され、加圧気体の導入が停止している状態から説明する。
商用電源からの三相交流は、コンバータ1に送られ、コンバータ1で直流に変換されてコンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化されてインバータ4に送られ、ここで所定の周波数の三相交流に変換されて誘導機5に送られる。誘導機5は、この三相交流の入力により誘導電動機として回転を始め、膨張タービン6の回転軸を回転駆動する。インバータ4からの三相交流の周波数に同期して誘導機5の回転子が回転し、膨張タービン6の回転軸も回転する。
膨張タービン6の回転数が規定値に達したならば、膨張タービン6の入口弁7を開として加圧気体を膨張タービン6に導入する。この後もインバータ4からは引き続き三相交流が誘導機5に送られ、その固定子側に回転磁界が形成され続ける。膨張タービン6の回転軸の回転数はこの回転磁界の同期速度以上となっているので、回転磁界と回転子との間での電磁誘導により、界磁コイルに電圧を誘起するため、誘導機5が発電機として機能し始める。
誘導機5で発電された交流はインバータ4において直流に変換され、コンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化される。コンデンサ2が満充電となって端子間電圧が規定値を越えると、放熱器3のスイッチング素子31がONとなって、過剰の直流が発熱抵抗体32に流れ、ここで熱になって外部に放散される。
以上の動作により、膨張タービン6の回転力が誘導機5により電力に変換され続け、この電力が放熱器3において消費され、膨張タービン6の回転が制動されることになる。
以上の動作により、膨張タービン6の回転力が誘導機5により電力に変換され続け、この電力が放熱器3において消費され、膨張タービン6の回転が制動されることになる。
この平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合、インバータ4の動作が停止してインバータ4から回転磁界形成用交流の誘導機5への供給が停止し、誘導機5が空転して膨張タービン6に制動がかからなくなり、先の述べたように膨張タービン6の羽根車の回転が急速に増速してしまい、その軸受などが破損する危険性が生じる。
このため、商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合、バックアップ電源8が直ちに機能して、インバータ4、放熱器3に動作に必要な電力が供給され続ける。これにより、インバータ4から出力される三相交流が誘導機5に送られ続け、誘導機5の固定子に回転磁界が形成され続ける。一方、膨張タービン6により回転駆動される誘導機5の回転子の回転速度は、前記回転磁界の同期速度以上となっている。このため、前記回転磁界と前記回転子との間での電磁誘導により、誘導機の界磁コイルに電圧が誘起されて発電が継続され、膨張タービン6の制動が間断なく継続できる。誘導機5で発電された交流はインバータ4にて直流に変換され、コンデンサ2に充電され、満充電になると放熱器3により消費される。
その後、膨張タービン6の入口弁7を閉止して加圧気体の導入を停止すると、誘導機5が発電領域から電動機駆動領域に切り替わり、コンデンサ2の電圧が低下し、規定の電圧以下になるとインバータ4および放熱器3の運転が停止する。
膨張タービン6が電動機駆動領域になると、発電制動が働かなくとも膨張タービン6の回転数が増速せずに、フリーランの状態でゆっくりと減速して停止する。
このように、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合でも、膨張タービン6の制動が持続されるので、膨張タービン6の羽根車の回転が急速に増速し、その軸受などが破損する危険性が生じることがない。
このように、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合でも、膨張タービン6の制動が持続されるので、膨張タービン6の羽根車の回転が急速に増速し、その軸受などが破損する危険性が生じることがない。
図2は、この発明の制動装置の第2の例を示すものである。この例の制動装置が、図1に示した第1の例の制動装置と異なるところは、コンバータ1の機能が商用電源からの三相交流を直流に変換するとともに、インバータ4から出力される直流を商用電源と同相の三相交流に変換して、商用電源に送り返すものである点であり、これ以外の構成要素は第1の例の制動装置と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
以下、この制動装置の動作について説明する。
商用電源からの三相交流は、コンバータ1に送られ、コンバータ1で直流に変換されてコンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化され、インバータ4に送られ、ここで所定の周波数の三相交流に変換されて誘導機5に送られる。誘導機5は、この交流の入力により誘導電動機として回転を始め、膨張タービン6の回転軸を回転駆動する。
商用電源からの三相交流は、コンバータ1に送られ、コンバータ1で直流に変換されてコンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化され、インバータ4に送られ、ここで所定の周波数の三相交流に変換されて誘導機5に送られる。誘導機5は、この交流の入力により誘導電動機として回転を始め、膨張タービン6の回転軸を回転駆動する。
膨張タービン6の回転数が規定値を達したならば、膨張タービン6の入口弁7を開として加圧気体を膨張タービン6に導入する。この後もインバータ4からは引き続き三相交流が誘導機5に送られ、第1の例と同様に、その固定子側に回転磁界が形成され続けて電圧を誘起するため、誘導機5は発電機として機能し始める。
誘導機5で発電された交流はインバータ4において直流に変換され、コンデンサ2に一時的に蓄えられ平滑化されてコンバータ1に送られ、ここで商用電源と同周波数、同位相の交流に変換されて商用電源に返されて、電力回生が行われる。
そして、商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合、上述の電力回生ができなくなるが、バックアップ電源8が直ちに機能して、インバータ4、放熱器3に動作に必要な電力が供給され続け、第1の例と同様に、誘導機5の回転磁界と誘導機の回転子との間の電磁誘導で界磁コイルに電圧が誘起されて発電し続けるので、膨張タービン6の制動が間断なく継続できる。誘導機5で発電された交流はインバータ4にて直流に変換され、コンデンサ2に充電され、満充電になると放熱器3により消費される。
その後、膨張タービン6の入口弁7を閉止して加圧気体の導入を停止すると、誘導機5が発電領域から電動機駆動領域に切り替わり、コンデンサ2の電圧が低下し、規定の電圧以下になりとインバータ4および放熱器3の運転が停止する。
膨張タービン6が電動機駆動領域になると、発電制動が働かなくとも膨張タービン6の回転数が増速せずに、フリーランの状態でゆっくりと減速して停止する。
このように、この例の場合でも、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合でも、膨張タービン6の制動が持続されるので、膨張タービン6の羽根車の回転が急速に増速し、その軸受などが破損する危険性が生じることがない。
このように、この例の場合でも、平常動作中に商用電源が停電した場合あるいはコンバータ1に異常が生じた場合でも、膨張タービン6の制動が持続されるので、膨張タービン6の羽根車の回転が急速に増速し、その軸受などが破損する危険性が生じることがない。
1・・・コンバータ、2・・・コンデンサ、3・・・放熱器、4・・・インバータ、5・・・誘導機、6・・・膨張タービン、7・・・入口弁、8・・・バックアップ電源、9・・・制御装置。
Claims (2)
- 膨張タービンと誘導機とコンバータとコンデンサとインバータと放熱器とバックアップ電源と制御装置を備えた膨張タービン制動装置であって、
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置。 - 膨張タービンと誘導機とコンバータとコンデンサとインバータと放熱器とバックアップ電源と制御装置を備えた膨張タービン制動装置であって、
前記膨張タービンは、加圧気体を導入し断熱膨張させて回転軸に回転力を与えるものであり、
前記誘導機は、前記膨張タービンの回転軸に直結された回転子を有し、膨張タービンの回転軸を回転駆動する電動機となる一方、この膨張タービンの回転軸によって回転駆動されて発電機となるものであり、
前記コンバータは、商用電源からの交流を直流に変換して前記コンデンサに送る一方、前記膨張タービンによる発電が前記インバータで交直変換されて逆送された直流を商用交流に変換して商用電源に戻すものであり、
前記コンデンサは、前記コンバータと前記インバータで変換された直流を蓄えて平滑化するものであり、
前記インバータは、前記コンバータで変換された直流を交流に変換して前記誘導機に送り、この誘導機を電動機として機能させる一方、この誘導機が発電機として機能した際に発生する交流を直流に変換して前記コンデンサに送るものであり、
前記放熱器は、スイッチング素子と発熱抵抗体を備え、前記コンデンサが満充電となった時にスイッチング素子が作動して前記コンデンサの過電圧分を発熱抵抗体に流して熱として放散するものであり、
前記バックアップ電源は、商用電源が断となった際に、前記インバータと前記放熱器の前記スイッチング素子に動作電力を供給するものであり、
前記制御装置は、前記誘導機が発電機として機能している状態において、商用電源が断となった際もしくは前記コンバータに異常が生じた際に、前記誘導機の界磁コイルに電圧を誘起しつづけ、発電された電力を前記放熱器に流して熱として放散するように制御するものであることを特徴とする膨張タービン制動装置。
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JP2008079154A JP2009239987A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | 膨張タービン制動装置 |
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JP2008079154A Pending JP2009239987A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | 膨張タービン制動装置 |
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JP (1) | JP2009239987A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-03-25 JP JP2008079154A patent/JP2009239987A/ja active Pending
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