JP2011068512A - 改質器 - Google Patents

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厚志 南形
Hirohito Hayashi
裕人 林
Yoshihiro Isogai
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Abstract

【課題】改質率を十分に高くし得る構造を有し、かつ応力に強い改質器を提供する。
【解決手段】炭化水素系化合物を含む原料ガスから水素を含む改質ガスを改質する改質器であって、原料ガスを改質する触媒が担持された第一と第二の触媒板3,4を有し、第一と第二の触媒板3,4が厚み方向に重ねられる。第一または第二の触媒板3,4の中央部に原料ガスが供給される入口3b,4bが形成される。第一の触媒板3には、第二の触媒板4に向けて突出するとともに入口3bと第一の触媒板3の外周縁3eを結んだ方向において断続的に配置される複数の突出部3cが形成される。各突出部3cは、第二の触媒板4に向けて突出する環状の周壁面3c1を有し、周壁面3c1の平滑端部が第二の触媒板4に当接する。
【選択図】図3

Description

本発明は、炭化水素系化合物を含む原料ガスから水素を含む改質ガスを改質する改質器に関する。
改質器は、原料ガスを水素に改質し、改質した水素を例えば燃料電池などに供給し、水素が燃料電池の燃料として利用される。従来の改質器は、特許文献1を参照するように例えばハニカム構造の本体を有し、本体内の通路の内壁面に改質触媒が担持されている。原料ガスが本体の一側面側から通路を通って改質触媒によって改質され、改質ガスと未改質の原料ガスが本体の他側面側に排出される。また特許文献2を参照するように触媒が担持された複数の触媒板を備える脱硝反応器も従来知られている。触媒板は、複数の突起を有し、突起をスペーサとして複数の触媒板が積み重ねられ、触媒板の間にガスが流され得る構造になっている。突起をスペーサとして用いることで、広いガス通路を形成することができるとともに、触媒と突起との接触点が少ないことから、ダストの堆積を防止できるという特徴を有している。
特開平3−109202号公報 実開昭54−80539号公報
しかし、特許文献1に記載の改質器では、流路が壁で隔てられている。そのため、温度が低くなってしまった流路や、触媒が機能しない流路を流れるガスが改質されないまま排出されてしまい、改質率(=1−原料ガスOUT/原料ガスIN)が低くなってしまうおそれがある。また、特許文献2に記載の脱硝反応器では、突出部が互いに間隔を持って配置されているために、上記したような問題は解決される。しかしながら、特許文献2に記載の突出部と触媒板は、点接触により固定されているために、応力に弱く、伝熱性も良くない。そこで本発明は、改質率を十分に高くし得る構造を有し、かつ応力に強い改質器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える改質器であることを特徴とする。請求項1に記載の発明によると、原料ガスを改質する触媒が担持された第一と第二の触媒板を有し、第一と第二の触媒板が厚み方向に重ねられる。第一または第二の触媒板の中央部に原料ガスが供給される入口が形成される。第一の触媒板には、第二の触媒板に向けて突出するとともに入口と第一の触媒板の外周縁を結んだ方向において断続的に配置される複数の突出部が形成される。各突出部は、第二の触媒板に向けて突出する環状の周壁面を有し、周壁面の平滑端部が第二の触媒板に当接する。
したがって原料ガスは、入口から触媒板の外周縁に向けて(例えば径方向に)流れ、かつ断続的に配設された突出部の間を通ることで例えば周方向にも流れ得る。かくして原料ガスは、拡散されやすい。また原料ガスは、突出部に当ることでも拡散され得る。かくして拡散によって原料ガスが触媒板に接触しやすく改質されやすい。また入口が触媒板の中央部に形成されているために、ガスの流路幅(周方向長さ)は、入口から触媒板の外周縁に向けて徐々に大きくなる。そのためガスが触媒板と接触し得る面積が徐々に大きくなる。したがって触媒板の外周縁に近い位置では、原料ガスの濃度が薄くなるものの、原料ガスが改質されやすくなる。かくして最終的な改質率が高くなる。
また突出部は、環状の周壁面を有しており、周壁面の平滑端部が第二の触媒板に当接する。そのため突出部は、板状に突出するフィン等に比べて強度が強い。また突出部は、断続的に配設されている。そのため突出部は、径方向に長いフィン等に比べて触媒板に容易に形成され得る。例えば折曲加工によって形成されるフィンに比べて、突出部は容易なディンプル加工によって形成され得る。また径方向に長いフィン(例えば放射線状に延出するフィン)を触媒板に形成する場合は、触媒板の中心側と外周側で周長さが相違するために触媒板に皺が生じ易い。これに対して本発明の突出部は、所定の間隔で設けられ得る。そのため触媒板に突出部を形成する際に触媒板に皺が生じ難く、触媒板に容易に突出部が形成され得る。
請求項2に記載の発明によると、突出部は、周壁面の端部を塞ぎかつ第二の触媒板に接合される先端面を有している。したがって突出部は、比較的広い面積で第二の触媒板に接合される。そのため突出部が第二の触媒板から剥がれ難くなる。また先端面によって触媒板間における伝熱性も向上する。これにより触媒板間の熱のバラツキが小さくなって、触媒板間における改質反応の差が小さくなる。
請求項3に記載の発明によると、突出部の周壁面は、第一の触媒板から第二の触媒板に向けて外周径が徐々に小さくなっている。したがって突出部の成形時に発生する突出部の基部における応力が小さくなる。例えば突出部の基部が第一の触媒板に対して略直角に起立する形態に比べて小さくなる。そのため突出部の基部が割れることが防止され得る。また突出部は、第一の触媒板から略直角に起立する形態に比べて表面積が大きくなる。そのため原料ガスが接触し得る触媒の面積が増加し、原料ガスが改質され易くなる。
請求項4に記載の発明によると、複数の突出部が碁盤目状に第一の触媒板に配設されている。したがって突出部が放射状に配置される形態に比べて、突出部にガスが当りやすくなる。そのためガスは、入口から触媒板の外周縁に向けて流れる際に突出部を迂回しやすくなり、ガスが触媒板に沿って流れる距離が長くなる。またガスは、突出部に当ることで拡散されやすく、これにより燃料ガスが改質され易くなる。
請求項5に記載の発明によると、第一の触媒板に設けられる突出部の密度が入口側に比べて触媒板の外周側において高い。したがってガスは、入口側において流れ易い。そのため入口側における圧力損失が少なくなる。またガスは、外周側において流れ難い。そのため外周側にて原料ガスが触媒に接触し易くなり、最終的な改質率が高くなる。
請求項6に記載の発明によると、中央部に入口を有する第一の触媒板と、中央部に入口を有する第二の触媒板が交互に複数層設けられる。第一の触媒板に設けられる突出部の密度は、原料ガスの上流側に位置する層と下流側に位置する層において異なっている。したがって各層におけるガス流速を突出部の密度によって調整できる。例えば各層を流れるガス流速を略同じになるように突出部を設け、これにより各層におけるガス流速を改質に好適な速度に設定することができる。
請求項7に記載の発明によると、突出部の周壁面の内周側に貫通孔が形成され、貫通孔に触媒板へ熱を供給するための熱供給体が挿通される。したがって熱供給体は、突出部を利用して触媒板に挿通され得る。
燃料電池システムの概略構成図である。 改質器の概略斜視図である。 触媒板の上面図である。 触媒板の一部斜視図である。 触媒板の一部断面図である。 触媒板の間のガス流れを示す図である。 他の実施の形態にかかる突出部の斜視図である。 他の実施の形態にかかる突出部の斜視図である。 他の実施の形態にかかる突出部の斜視図である。 他の実施の形態にかかる突出部の斜視図である。 他の実施の形態にかかる改質器の一部概略正面図である。 他の実施の形態にかかる突出部の一部断面図である。 他の実施の形態にかかる触媒板の上面図である。 他の実施の形態にかかる触媒板の上面図である。 他の実施の形態にかかる触媒板の上面図である。 他の実施の形態にかかる触媒板の上面図である。 他の実施の形態を説明するための改質器の一部断面図である。 他の実施の形態にかかる改質器の一部断面図である。 他の実施の形態にかかる改質器の一部分解斜視図である。 他の実施の形態にかかる改質器の一部断面図である。
本発明の一つの実施の形態を図1〜6にしたがって説明する。図1に示すように燃料電池システム10は、原燃料タンク12、水タンク13、気化器14、改質器1、燃料電池11および制御装置16を有している。原燃料タンク12には、炭化水素系燃料であるメタノールなどの原燃料が貯蔵される。水タンク13には、改質反応に供する水が貯留される。原燃料と水は、ポンプ17,18によって原燃料タンク12と水タンク13から吸い上げられ、混合された状態で気化器14に供給される。
気化器14は、原燃料と水の混合物を気化しかつ所定の温度に昇温する。気化器14は、バーナ14aを有しており、バーナ14aは、原燃料タンク12からポンプ19によって供給されたメタノールを燃焼する、もしくは燃料電池で未反応の水素ガス(オフガス)を燃焼する(図1の点線を参照)ことで熱を生成する。制御装置16は、ポンプ17,18を制御することで気化器14へ供給される原燃料と水の割合を調整する。また制御装置16は、ポンプ19を制御することで気化器14において昇温される原料ガス(原燃料と水の混合気)の温度を所定温度(例えば260±40℃)に調整する。
改質器1は、原料ガスを改質して水素リッチの改質ガスを生成する装置であって、例えばメタノールを水蒸気改質反応によって水素と二酸化炭素に改質する。
CH3OH+H2O→3H2+CO2−49.7kJ/mol…(式1)
改質器1から排出されたガスには、微量な一酸化炭素が含まれており、CO低減装置15を介して燃料電池11に供給される。CO低減装置15は、選択酸化反応等を利用して一酸化炭素を低減する。燃料電池11は、改質器1によって得られた水素と図示省略のコンプレッサによって供給された空気に含まれる酸素とを反応させて発電する。発電された電力は、例えば電気自動車の動力用電力または自家発電装置の供給電力に利用され得る。
改質器1は、図2に示すように筐体2と、改質触媒が担持された複数の触媒板3,4と、改質反応に利用される熱を供給するための熱供給体5を有している。筐体2は、筒状の側壁面2aと、側壁面2aの上下部を塞ぐ円盤状の底板部2bと天板部2cを有している。底板部2bと天板部2cには、入口管2dと出口管2eが設けられており、ガスが入口管2dから筐体2内に供給され、出口管2eから排出される。
触媒板3,4は、図3に示すように円盤状であって、板厚が0.2〜1mm、直径が30〜100mmである。触媒板3,4には、複数の孔(入口3b,4bと中心孔3d,4d)と複数の突出部3c,4cが形成されている。中心孔3d,4dは、触媒板3,4の中心に形成されており、熱供給体5が挿通される。熱供給体5は、中心孔3d,4dの孔縁に塗布されたろう材によって触媒板3,4に接合される。したがって熱供給体5からの熱は、各触媒板3,4に伝わって触媒板3,4の中心から外周縁に向けて伝わる。
図3に示すように触媒板3,4の中央部(中心近く)には、複数の入口3b,4bが形成されている。入口3b,4bは、中心孔3d,4dの周りに沿って周方向に延出する長穴である。入口3bと入口4bは、触媒板3,4が積層された際に周方向に位置がずれるように配設されている。そのため入口4bから入口3bにガスが流れ難く、入口4bから触媒板3,4の間に入ったガスは、触媒板3,4の間に流れ込み易くなる。
突出部3c,4cは、図4,5に示すように触媒板3,4の本体板部3a,4aから板厚方向に突出する。突出部3c,4cは、金属製の触媒板3,4を焼き鈍しすることで延性を高めた後に、ディンプル加工によって形成される。突出部3c,4cは、環状の周壁面3c1,4c1と、周壁面3c1,4c1の端部を塞ぐ先端面3c2,4c2を有している。周壁面3c1,4c1は、略円錐状であって、外周径が本体板部3a,4aから先端面3c2,4c2に向けて徐々に小さくなっている。周壁面3c1,4c1の断面は、本体板部3a,4aに対して傾斜しており、略直線上に延出している。
先端面3c2,4c2は、図4,5に示すように円盤状であって、突出部3c,4cの基端部よりも小さい直径を有している。触媒板3,4が積層されることで、先端面3c2,4c2と周壁面3c1,4c1の環状の平滑端部とが触媒板3,4の本体板部3a,4aに当接する。これにより触媒板3,4は、突出部3c,4cをスペーサとして積層される。先端面3c2,4c2にはろう材3c3,4c3が塗布されており、ろう材3c3,4c3によって先端面3c2,4c2が本体板部3a,4aに接合(ろう付け)される。
図3に示すように複数の突出部3c,4cは、碁盤目状に配設されている。すなわち略等間隔に並設される複数の縦線と略等間隔に並設される複数の横線の交点に位置している。したがって複数の突出部3c,4cは、入口3b,4bから触媒板3,4の外周縁3e,4eに延出する放射線上からずれた位置に配置されている。また複数の突出部3c,4cは、径方向に間隔3f,4fを有し、周方向に間隔3g,4gを有するように触媒板3,4に配設される。間隔3f,3g,4f,4gは、略同じであって、突出部3cと突出部4cは、触媒板3,4が積層された際に径方向と周方向において位置がずれる。例えば間隔3f,3g,4f,4gの二分の一の距離だけ位置がずれる。これにより突出部3c,4cが本体板部3a,4aに当接し得る。
図3に示すように複数の突出部3c,4cは、概ね入口3b,4bから径方向に延出する直線3h,4h上において少なくとも一つの突出部3c,4cが位置するように配設されている。したがってガスは、入口3b,4bから触媒板3,4の外周縁3eに向けて流れる際に少なくとも一つの突出部3c,4cを迂回する必要がある。
図3に示すように触媒板3,4の外周縁3e,4eには、複数の切欠き部3e1,4e1が形成されている。切欠き部3e1,4e1は、略直線状であって、筐体2内の回転規制部材に当接される。これにより触媒板3,4は、周方向に回転することが規制され、触媒板3,4の筐体2に対する周方向の位置が決定される。
図2に示すように筐体2内には、筐体2と触媒板3,4によってガス流路6a〜6dが形成される。ガス流路6aは、入口管2dから触媒板3,4の入口3b,4bを通って軸方向に延出する。最上部に位置する触媒板3,4には入口が形成されておらず、ガス流路6aの上端部が最上部の触媒板3,4によって閉じられる。
ガス流路6bは、図2,6に示すように触媒板3,4によって区画されており、筐体2内に複数層形成される。ガスが入口3b,4bからガス流路6bに入り、入口3b,4bから外周縁3e,4eに向けて径方向に流れる。さらにガスは、突出部3c,4cの間を通って径方向に略直交する周方向にも流れ得る。そしてガスは、周方向と径方向に流れて、触媒板3,4の外周側に位置するガス流路6cに排出される。
ガス流路6cは、図2に示すように触媒板3,4の外周縁と側壁面2aの内周面によって区画される。ガスがガス流路6cに沿って上方に流れてガス流路6dに排出される。ガス流路6dは、最上位置の触媒板3,4と天板部2cの下側面とによって区画される。ガスは、ガス流路6dによって筐体2の外周側から中心側に流れて、中心側に位置する出口管2eから筐体2の上方へ排出される。
図2に示すように熱供給体5は、電気ヒータであって本体部5aと電源線5bを有している。本体部5aは、電源線5bから供給された電流によってジュール熱を発する。本体部5aの温度は、改質反応に適切な温度(例えば250〜300℃)に設定される。熱は、本体部5aから各触媒板3,4に伝わって、各触媒板3,4の中心側から外周側に放射線状(径方向)に伝わる。
触媒板3,4の温度は、中心部において最も高く、外周部に向けて徐々に低くなる。外周部における温度は、改質器1に供給されるガスの温度よりも低く、例えば200〜250℃になることが好ましい。これにより改質器1から排出されるガスに含まれるCO量を抑制し得る。すなわちCO平衡反応(式2)の特性から出口側である触媒板3,4の外周部近傍におけるガス温度を低くすることでCO量を減らすことができる。その結果、後段の燃料電池の触媒にCOが付着(被毒)することを抑制し得る。
CO+H2O ⇔ CO2+H2+41.2kJ/mol(発熱)…(式2)
図2に示すように原料ガスは、触媒板3,4の表面を流れることで、触媒板3,4から熱を受けつつ触媒に接することで改質ガスに改質される。改質率(水素取得率)を高くするために、突出部3c,4cの形状は、下記の(式3)を満たすように設定されている。すなわち突出部3c,4cを設けることでガスが接触し得る触媒板3,4の表面積が大きくなるように設定されている。
ΔS=((r2 2−r1 2)/cosθ−r2 2)×2π > 0
⇔ (1−cosθ)r2 2 > r1 2 …(式3)
ΔSは、突出部3c,4cを一つ設けた際のガスが接触し得る触媒板3,4の表面積の変化量である。図4を参照するように、r1は突出部3c,4cの先端部の半径、r2は突出部3c,4cの基部の半径、θは周壁面3c1,4c1と本体板部3a,4aとの間の角度、hは突出部3c,4cの高さである。例えばr1=0.5mm、r2=1.5mm、h=0.8mmの場合、ΔS=1.96mm2/個になる。
筐体2の外周部には、筐体2から放熱することを抑制するための図示省略の断熱構造が設けられている。断熱構造は、例えばガラス繊維などの断熱材、あるいは筐体2との間に真空部分を形成する二層構造を有している。これにより筐体2からの放熱によるエネルギーロスが抑制されている。
以上のように改質器1は、図3,5に示すように(第一と第二の)触媒板3,4を有し、触媒板3,4が厚み方向に重ねられる。触媒板3,4の中央部に原料ガスが供給される入口3b,4bが形成される。触媒板3,4には、隣接する(下側に位置する)触媒板3,4に向けて突出するとともに入口3b,4bと触媒板3,4の外周縁3e,4eを結んだ方向において断続的に配置される複数の突出部3c,4cが形成される。各突出部3c,4cは、隣接する触媒板3,4に向けて突出する環状の周壁面3c1,4c1を有し、周壁面3c1,4c1の平滑端部が隣接する触媒板3,4に当接する。
したがって原料ガスは、入口3b,4bから触媒板3,4の外周縁に向けて(例えば径方向に)流れ、かつ断続的に配設された突出部3c,4cの間を通ることで例えば周方向にも流れ得る。かくして原料ガスは、拡散されやすい。また原料ガスは、突出部3c,4cに当ることでも拡散され得る。かくして拡散によって原料ガスが触媒板3,4に接触しやすく改質されやすい。また入口3b,4bが触媒板3,4の中央部に形成されているために、ガスの流路幅(周方向長さ)は、入口3b,4bから触媒板3,4の外周縁3e,4eに向けて徐々に大きくなる。そのためガスが触媒板3,4と接触し得る面積が徐々に大きくなる。したがって触媒板3,4の外周縁3e,4eに近い位置では、原料ガスの濃度が薄くなるものの、原料ガスが改質されやすくなる。かくして最終的な改質率が高くなる。
また突出部3c,4cは、環状の周壁面3c1,4c1を有しており、周壁面3c1,4c1の平滑端部が隣接する触媒板3,4に当接する。そのため突出部3c,4cは、板状に突出するフィン等に比べて強度が強い。また突出部3c,4cは、断続的に配設されている。そのため突出部3c,4cは、径方向に長いフィン等に比べて触媒板3,4に容易に形成され得る。例えば折曲加工によって形成されるフィンに比べて、突出部3c,4cは容易なディンプル加工によって形成され得る。また径方向に長いフィン(例えば放射線状に延出するフィン)を触媒板3,4に形成する場合は、触媒板3,4の中心側と外周側で周長さが相違するために触媒板3,4に皺が生じ易い。これに対して本形態の突出部3c,4cは、所定の間隔で設けられ得る。そのため触媒板3,4に突出部3c,4cを形成する際に触媒板3,4に皺が生じ難く、触媒板3,4に容易に突出部3c,4cが形成され得る。
また突出部3c,4cは、図5に示すように周壁面3c1,4c1の端部を塞ぎかつ下側の(第二の)触媒板3,4に接合される先端面3c2,4c2を有している。したがって突出部3c,4cは、比較的広い面積で下側の(第二の)触媒板3,4に接合される。そのため突出部3c,4cが下側の(第二の)触媒板3,4から剥がれ難くなる。また先端面3c2,4c2によって触媒板3,4間の伝熱性も向上する。これにより触媒板3,4間の熱のバラツキが小さくなって、触媒板3,4間と別の触媒板3,4間における改質反応の差が小さくなる。
また突出部3c,4cの周壁面3c1,4c1は、図5に示すように(第一の)触媒板3,4から下側の(第二の)触媒板3,4に向けて外周径が徐々に小さくなっている。したがって突出部3c,4cの成形時に発生する突出部3c,4cの基部および周壁面3c1,4c1と先端面3c2,4c2の角における応力が小さくなる。例えば突出部の基部が触媒板に対して略直角に起立する形態に比べて小さくなる。そのため突出部3c,4cの基部および周壁面3c1,4c1と先端面3c2,4c2の角が割れることが防止され得る。また突出部3c,4cは、(第一の)触媒板3,4から略直角に起立する形態に比べて表面積が大きくなる。そのため原料ガスが接触する触媒の面積が増加し、原料ガスが改質され易くなる。
またガスが入口3b,4bから径方向に略直線上に流れた際に少なくとも一つの突出部3c,4cと当るように複数の突出部3c,4cが(第一の)触媒板3,4に配設されている。また複数の突出部3c,4cは碁盤目状に触媒板3,4に配設されている。したがって突出部3c,4cが放射状に配置される形態に比べて、ガスが突出部3c,4cに当りやすくなる。そのためガスは、入口3b,4bから触媒板3,4の外周縁に向けて流れる際に突出部3c,4cを迂回しやすくなり、ガスが触媒板3,4に沿って流れる距離が長くなる。またガスが突出部3c,4cに当りやすくなり、ガスが触媒に接触しやすくなる。さらにガスは、突出部3c,4cに当ることで拡散されやすく、これにより燃料ガスが改質され易くなる。
また熱供給体5は、図2,3に示すように触媒板3,4の略中心に位置し、熱供給体5から供給された熱が触媒板3,4の中心側から外周側へ伝わる。そのため触媒板3,4の外周部側に熱供給体5を設置した場合に比べて外部への放熱量が少なくなり、熱効率が向上され得る。
またガスは、触媒板3,4に沿って流れるために触媒板3,4に担持された触媒によって改質される。改質反応は、原料ガスの濃度が濃い入口側で生じやすく、原料ガスの濃度が薄い出口側で生じにくい。そのため改質反応に伴う吸熱反応に必要な熱量は、入口3b,4b側で多く必要で、外周縁3e,4e側で小さい。これに対してガスは、温度が高い熱供給体5の近傍に位置する入口3b,4b側から熱供給体5から遠い触媒板3,4の外周縁3e,4eに向けて流れる。そのため原料ガスは、熱を効率良く利用しつつ改質され得る。また熱供給体5は、触媒板3,4の略中心に設けられる構造であるために簡易に設けられ得る。
またガスは、(式1)を参照するように改質反応によって体積が増える。しかしガス流路6bは、入口3b,4bから外周縁3e,4eに向けて断面積が大きくなる。そのためガス流路6bにおけるガス流速の増加が抑制されている。好ましくはガス流路6bにおいて徐々にガス流速が遅くなっている。そのためガスが改質触媒に接触し得る時間が増え、これによって最終的な改質率が高くなり得る。
(他の実施の形態)
本発明は、上記実施の形態に限定されず、以下の形態等であっても良い。例えば図4に示す突出部3c,4cに代えて図7〜10に示す突出部7a〜7dを有していても良い。図7に示す突出部7aは、略半球状であって、環状の周壁面7a1と先端面7a2を有している。周壁面7a1は、本体板部から断面曲線状に延出している。
図8に示す突出部7bは、大径部7b1と小径部7b2を有している。大径部7b1と小径部7b2は、円筒状で環状の周壁面7b11,7b21と、板状の端面7b12,7b22(先端面7b22)を有している。小径部7b2は、大径部7b1よりも径が小さく、大径部7b1の略中心から軸方向に延出している。したがって突出部7bをプレス成形する際に割れが生じ難い。例えば大径部のみによって同じ高さの突出部を成形する場合に比べて塑性変形の集中が生じ難い。そのため割れを生じることなく、突出部7bを高くすることができる。
図9,10に示す突出部7c,7dは、長尺状であって、環状の周壁面7c1,7d1と周壁面7c1,7d1の端部を塞ぐ先端面7c2,7d2を有している。図9に示す周壁面7c1は矩形環状であり、図10に示す周壁面7d1は楕円形環状である。
図5に示す触媒板3,4は、ろう材3c3,4c3によって突出部3c,4cが本体板部3a,4aに接合される。しかし図11に示すように触媒板3,4が締結具8によって結合されても良い。締結具8は、触媒板3,4を貫通するボルト8aと、ボルト8aに螺合されるナット8bを有している。また図12に示すように突出部3c,4cの先端面3c2,4c2に溶接用突起3c4,4c4を有し、溶接用突起3c4,4c4が溶接によって溶かされても良い。これにより先端面3c2,4c2が溶接によって、あるいは溶接とろう付けとによって下側の触媒板3,4に接合され得る。
図3に示す突出部3c,4cは、略等間隔に触媒板3,4に配設されている。しかし突出部3c,4cが図13〜16に示すように触媒板3,4に配置されても良い。図13に示す突出部3c,4cは、径方向に略直線上に触媒板3,4に配置される。これによりガスが径方向に流れ易くなる。図14,15に示す突出部3c,4cは、渦巻き線上に触媒板3,4に配置される。これによりガスが渦巻き方向に流れ易くなる。
図16に示す突出部3c,4cは、密度が場所によって異なるように触媒板3,4に配置される。例えば外周側において突出部3c,4cの密度が高く(あるいは数が多く)、中心側(入口側)において密度が低い(あるいは数が少ない)。したがってガスは、入口側において流れ易い。そのため入口側における圧力損失が少なくなる。またガスは、外周側において流れ難い。そのため外周側にて原料ガスが触媒に接触し易くなり、最終的な改質率が高くなる。
図2に示す改質器1は、触媒板3,4を交互に複数層有しており、各触媒板3,4の突出部3c,4cの密度(あるいは数)がほぼ等しい。しかし図17に示すように触媒板3,4に設けられる突出部3c,4cの密度が、原料ガスの上流側(下側)に位置する層と下流側(上側)に位置する層において異なっていても良い。例えば上流側の触媒板3,4間を流れるガス流量と、下流側の触媒板3,4間を流れるガス流量が異なる場合に、図18に示すように下流側(上側)の突出部3c,4cの密度(あるいは数)を上流側(下側)よりも大きくする。これにより各層におけるガス流速を改質に好適な速度に設定することができる。
図2,3に示す触媒板3,4に代えて図19,20に示す触媒板9を有していても良い。触媒板9は、バーリング加工によって形成された複数の突出部9cを有している。突出部9cは、環状でかつ本体板部9aから突出する周壁面9c1を有している。周壁面9c1の内周側には貫通孔9c2が形成される。複数の触媒板9は、貫通孔9c2が軸方向に並ぶように積層される。そして環状の周壁面9c1の平滑端部は、隣接する触媒板3,4に当接する。軸方向に並んだ貫通孔9c2の各列には、熱供給体20が挿通される。
図19,20に示すように触媒板9の中心に中心孔9dが形成され、中心孔9dの近傍に複数の入口9bが形成されている。中心孔9dに熱供給体5が挿通される。筐体2の下部にケース21が取付けられ、ケース21と筐体2によってガス室が区画される。ガス室に熱供給用ガスが供給され、該ガスがケース21内のバーナによって燃焼される。該ガスが熱供給体(配管)20を通って、熱供給体20を介して触媒板9に熱を供給し、筐体2の外に排出される。したがって熱供給体5と熱供給体20から触媒板9に熱が供給され、該熱が改質反応に利用され得る。
図5に示す突出部3c,4cは、下方に突出して下方の触媒板3,4に接合される。しかし突出部が上方に突出して上方の触媒板に接合されても良い。あるいは触媒板に上方に突出する突出部と下方に突出する突出部とが設けられ、これら突出部が上方または下方に位置する触媒板に接合されても良い。この場合、突出部を有する触媒板と突出部を有さない触媒板(平板)とを交互に積層することも可能である。
図2に示す熱供給体5は、電気ヒータであるが、高温ガスが供給される配管であっても良い。高温ガスは、例えば気化器14(図1参照)あるいは燃料電池11からの排気ガスをバーナで燃焼させることで所定の温度に設定される。あるいは排気ガスを配管の内壁面に担持された触媒によって燃焼させることで所定の温度に設定される。図19,20に示す熱供給体20は、高温ガスが供給される配管であるが、電気ヒータであっても良い。
図16に示す複数の突出部3c,4cは、略同じ大きさおよび形状を有し、単位面積当りの個数によって突出部3c,4cの密度が決定される。しかし大きさや形状の異なる突出部を有しており、突出部の周壁面の面積によって突出部の密度が決定され、例えば突出部の密度が触媒板の中心側よりも外周側において高くなるように複数の突出部が触媒板に配設されても良い。
図1に示す改質器1に供給される原料ガスには、炭化水素系燃料としてメタノールが含まれている。しかしメタノールに代えて、例えばエタノール、メタン、天然ガス(プロパン等)やガソリンなどの他の炭化水素系燃料が含まれていても良い。
図2に示す触媒板3,4は、略円形であるが、円形に限定されず、例えば楕円形、四角形等の多角形などであっても良い。
1…改質器
2…筐体
3,4,9…触媒板
3a,4a,9a…本体板部
3b,4b,9b…入口
3c,4c,7a〜7d,9c…突出部
3c1,4c1,7a1,7b11,7b21,7c1,7d1,9c1…周壁面
3c2,4c2,7a2,7b22,7c2,7d2…先端面
3c3,4c3…ろう材
3e,4e…外周縁
3f,4f…中心孔
5,20…熱供給体
9c2…貫通孔
10…燃料電池システム
11…燃料電池
12…原燃料タンク
13…水タンク
14…気化器

Claims (7)

  1. 炭化水素系化合物を含む原料ガスから水素を含む改質ガスを改質する改質器であって、
    前記原料ガスを改質する触媒が担持された第一と第二の触媒板を有し、前記第一と第二の触媒板が厚み方向に重ねられ、
    前記第一または第二の触媒板の中央部に前記原料ガスが供給される入口が形成され、
    前記第一の触媒板には、前記第二の触媒板に向けて突出するとともに前記入口と前記第一の触媒板の外周縁を結んだ方向において断続的に配置される複数の突出部が形成され、前記各突出部は、前記第二の触媒板に向けて突出する環状の周壁面を有し、前記周壁面の平滑端部が前記第二の触媒板に当接することを特徴とする改質器。
  2. 請求項1に記載の改質器であって、
    突出部は、周壁面の端部を塞ぎかつ第二の触媒板に接合される先端面を有していることを特徴とする改質器。
  3. 請求項1または2に記載の改質器であって、
    突出部の周壁面は、第一の触媒板から第二の触媒板に向けて外周径が徐々に小さくなっていることを特徴とする改質器。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の改質器であって、
    複数の突出部が碁盤目状に第一の触媒板に配設されていることを特徴とする改質器。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の改質器であって、
    第一の触媒板に設けられる突出部の密度が入口側に比べて前記触媒板の外周側において高いことを特徴とする改質器。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の改質器であって、
    中央部に入口を有する第一の触媒板と、中央部に入口を有する第二の触媒板が交互に複数層設けられ、
    前記第一の触媒板に設けられる突出部の密度は、原料ガスの上流側に位置する層と下流側に位置する層において異なっていることを特徴とする改質器。
  7. 請求項1に記載の改質器であって、
    突出部の周壁面の内周側に貫通孔が形成され、前記貫通孔に触媒板へ熱を供給するための熱供給体が挿通されることを特徴とする改質器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012133313A (ja) * 2010-09-03 2012-07-12 Nitto Denko Corp 偏光膜を有する光学的表示装置

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