JP2011067791A - バイオマスミル - Google Patents

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Abstract

【課題】粉砕テーブル上に留まる木質系バイオマスに空気を吹付け、該木質系バイオマスを攪拌することで移動を促進し、粉砕効率の向上及び粉砕容量の増大を図る。
【解決手段】上面に断面円弧状の凹溝6がリング状に形成され、回転可能な粉砕テーブル5と、前記凹溝に押圧される加圧ローラ9と、1次空気が導入される1次空気室13と、前記粉砕テーブルの周囲から前記1次空気室の1次空気を吹出す吹出し口16と、前記粉砕テーブルの中心に木質系バイオマスを供給するシュート18とを具備し、前記1次空気室の1次空気を前記粉砕テーブルに吹付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質チップ、木質ペレット等の木質系バイオマスをボイラ燃料として粉砕するバイオマスミルに関するものである。
現在、ボイラの固形燃料として使用されているのは、主に石炭であるが、CO2 の削減対策として、環境負荷の少ない燃料として木質系バイオマスを燃料とすることが検討されている。
木質系バイオマスをボイラの燃料とするには、木質チップ、木質ペレット等の木質系バイオマスをバーナ燃焼可能な様に粉砕する必要がある。
石炭に木質系バイオマスミルを混合して燃料とする場合、木質系バイオマスの混合量が少なければ既存の石炭ミルにより混合粉砕することも可能であるが、木質系バイオマスの使用量が多くなると、木質系バイオマス単独で粉砕する必要がある。
又、木質系バイオマスを粉砕する装置として石炭粉砕用の石炭ローラミルを基本とした粉砕装置とすることが、大きな改良、大きな設備変更をすることなく低コストで可能となる。
先ず、図6に於いて、石炭粉砕用の竪型ミル1の概略について説明する。
基台2に立設されたケーシング3によって密閉された空間が形成され、該空間の下部にテーブル駆動装置4を介して粉砕テーブル5が立設され、該粉砕テーブル5は前記テーブル駆動装置4によって定速で回転される。前記粉砕テーブル5の上面には、断面が円弧状である凹溝6を有するテーブルセグメント7が設けられている。
前記粉砕テーブル5の回転中心から放射状に所要数組、例えば3組の加圧ローラユニット8が設けられている。該加圧ローラユニット8は、加圧ローラ9を有し、水平支持軸11を中心に傾動自在となっている。又、前記ケーシング3の下部には、放射状に貫通する3組のローラ加圧装置12が設けられている。該ローラ加圧装置12は、アクチュエータ、例えば油圧シリンダ10を具備し、該油圧シリンダ10によって前記加圧ローラ9を前記凹溝6に押圧する様になっている。
前記粉砕テーブル5の下方には1次空気室13が形成され、前記ケーシング3内部の前記粉砕テーブル5より上方は、分級室14となっている。
前記ケーシング3の下部には1次空気供給口15が取付けられ、該1次空気供給口15は前記1次空気室13に連通している。前記粉砕テーブル5の周囲には間隙が形成され、該間隙は1次空気の吹出し口16となっている。
前記ケーシング3の上側には石炭給排部17が設けられており、該石炭給排部17の中心部を貫通する様にパイプ状のシュート18が設けられ、該シュート18は前記ケーシング3の内部に延出している。前記シュート18には石炭が供給され、供給された石炭は前記粉砕テーブル5上に落下する様になっている。
前記シュート18の中途部に分級器19が回転自在に設けられ、該分級器19は円周方向に所要ピッチで配設された短冊状のブレード21を有し、前記分級器19は回転駆動部22によって回転される様になっている。
前記石炭給排部17にはボイラのバーナに粉砕された微粉炭を送給する微粉炭送給管23が接続されている。
次に、前記竪型ミル1に於ける石炭の粉砕について説明する。
前記粉砕テーブル5が回転され、前記1次空気供給口15より1次空気が導入された状態で、前記シュート18より塊状の石炭が投入される。塊状の石炭は前記シュート18の下端より前記粉砕テーブル5の中心に流落し、該粉砕テーブル5上に供給される。
該粉砕テーブル5上の石炭は、遠心力で外周方向に移動し、前記加圧ローラ9に噛込まれ粉砕され粉状となり、更に遠心力により前記テーブルセグメント7から外周に溢れ、溢れた粉砕炭が前記吹出し口16を吹上がる1次空気に乗って上昇する。
前記分級室14を上昇する微粉炭は、前記分級器19で分級され、所定粒子以上の微粉炭は前記粉砕テーブル5上に落下し、所定粒子以下の微粉炭が前記微粉炭送給管23より送出される。
石炭を粉砕した場合、石炭には粘結性がなく、比重も大きいことから、前記粉砕テーブル5のテーブルの回転による遠心力による移動も円滑で、所望の粉砕効率が得られる。又、木質チップ、木質ペレット等の木質系バイオマス(以下木質系バイオマスと称す)の混合率が低い場合であっても同様に充分な粉砕効率が得られる。
然し乍ら、木質系バイオマスを単独で粉砕した場合、木質系バイオマスは軽量の繊維質であることから、互いに絡み合い、前記粉砕テーブル5での移動量が石炭に比べて円滑ではない。従って、粉砕後の粉体が前記粉砕テーブル5の外周部へ移動せず、該粉砕テーブル5上に敷詰められた状態となる為、粉体が前記吹出し口16から1次空気に吹上げられる頻度が少なくなり、粉砕が効果的に進行しない。
更に、前記粉砕テーブル5の外周部への移動が円滑に行われない場合は、粉体がミル外に排出されず、ミル内に滞留してミル内の差圧上昇、前記テーブル駆動装置4の動力増大により石炭の10%程度迄粉砕容量が制限されることになる。
上記した様に、前記竪型ミル1、又は同等の構造を有するミルに木質系バイオマスを供給して粉砕した場合、石炭とは異なった挙動を呈し、充分な粉砕効率が得られないという問題があった。
特開2005−113125号公報
本発明は斯かる実情に鑑み、粉砕テーブル上に留まる木質系バイオマスに空気を吹付け、該木質系バイオマスを攪拌することで移動を促進し、粉砕効率の向上及び粉砕容量の増大を図るものである。
本発明は、上面に断面円弧状の凹溝がリング状に形成され、回転可能な粉砕テーブルと、前記凹溝に押圧される加圧ローラと、1次空気が導入される1次空気室と、前記粉砕テーブルの周囲から前記1次空気室の1次空気を吹出す吹出し口と、前記粉砕テーブルの中心に木質系バイオマスを供給するシュートとを具備し、前記1次空気室の1次空気を前記粉砕テーブルに吹付けるバイオマスミルに係るものである。
又本発明は、前記吹出し口を覆う遮蔽板を設け、該遮蔽板を介して前記粉砕テーブルの周囲から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるバイオマスミルに係り、又前記粉砕テーブルの中心に前記1次空気室と連通する孔を穿設し、該孔を覆う様に傘状の遮蔽部材を設け、該遮蔽部材を介して前記粉砕テーブルの中心から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるバイオマスミルに係り、又前記凹溝に上下に貫通する可動スリットを穿設し、前記1次空気室に固定され、前記粉砕テーブルの下面に摺接する遮蔽リングを設け、該遮蔽リングに前記可動スリットと重なり合うことが可能な固定スリットを穿設し、該固定スリットと前記可動スリットを介して前記粉砕テーブルの中途部から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるバイオマスミルに係るものである。
本発明によれば、上面に断面円弧状の凹溝がリング状に形成され、回転可能な粉砕テーブルと、前記凹溝に押圧される加圧ローラと、1次空気が導入される1次空気室と、前記粉砕テーブルの周囲から前記1次空気室の1次空気を吹出す吹出し口と、前記粉砕テーブルの中心に木質系バイオマスを供給するシュートとを具備し、前記1次空気室の1次空気を前記粉砕テーブルに吹付けるので、互いに絡合い、該粉砕テーブル上に滞留した木質系バイオマスを解すことができ、該木質系バイオマスの移動を促進すると共に粉砕効率を向上させ、粉砕容量を増大させることができる。
又本発明によれば、前記吹出し口を覆う遮蔽板を設け、該遮蔽板を介して前記粉砕テーブルの周囲から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるので、簡易な変更で実施することができ、実施に伴うコストや作業工数を低減させることができる。
又本発明によれば、前記粉砕テーブルの中心に前記1次空気室と連通する孔を穿設し、該孔を覆う様に傘状の遮蔽部材を設け、該遮蔽部材を介して前記粉砕テーブルの中心から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるので、前記粉砕テーブルの遠心力による移動との圧損を生じることなく、より効率よく木質系バイオマスの移動を促進することができる。
更に又本発明によれば、前記凹溝に上下に貫通する可動スリットを穿設し、前記1次空気室に固定され、前記粉砕テーブルの下面に摺接する遮蔽リングを設け、該遮蔽リングに前記可動スリットと重なり合うことが可能な固定スリットを穿設し、該固定スリットと前記可動スリットを介して前記粉砕テーブルの中途部から該粉砕テーブルに1次空気を吹付けるので、該粉砕テーブルに1次空気を吹付ける際に圧損を生じさせることがなく、より効率よく該粉砕テーブル上で絡合って滞留する木質系バイオマスを解し、該木質系バイオマスの移動を促進することができるという優れた効果を発揮する。
本発明の第1の実施例に係る竪型ミルの概略図である。 図1のA矢視図である。 本発明の第2の実施例に係る竪型ミルの概略図である。 本発明の第3の実施例に係る竪型ミルの概略図である。 図5のB矢視図である。 従来の竪型ミルの概略図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
先ず、図1、図2に於いて、本発明の第1の実施例について説明する。尚、本発明が実施される竪型ミル1の基本的な構成については図6で示した竪型ミルと同様である為、説明を簡略化する。又、図1、図2中、図6で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
ケーシング3の下側には粉砕テーブル5が設けられ、前記ケーシング3の前記粉砕テーブル5と対向する位置にはエアポートリング24が溶接等で固着されている。前記粉砕テーブル5の周縁部には凹部が全周に亘って所定間隔で刻設されており、該凹部と前記エアポートリング24とで吹出し口16が形成されている。
前記粉砕テーブル5の下方には1次空気室13が形成され、該1次空気室13に前記粉砕テーブル5が連通する。又、前記1次空気室13の側面には1次空気供給口15が連通しており、該1次空気供給口15より前記1次空気室13に導入された1次空気が、前記吹出し口16より吹上がり、前記ケーシング3の壁面に沿って上昇する様になっている。
又、加圧ローラユニット8,8との間には、それぞれ遮蔽板25が前記ケーシング3の内壁面と垂直に固着され、前記遮蔽板25は前記吹出し口16を覆っている。前記遮蔽板25と前記粉砕テーブル5及び前記吹出し口16との間には僅かな隙間が形成されており、前記遮蔽板25の先端部は前記吹出し口16の内縁よりも内側に延出し、前記遮蔽板25の先端部が前記凹溝6表面に沿う様下方に屈曲している。又、前記遮蔽板25は前記吹出し口16より吹上がった1次空気を遮り、遮られた1次空気は前記遮蔽板25の先端部により偏向され、前記凹溝6上に吹付けられる様になっている。
尚、前記遮蔽板25は、前記ケーシング3の内壁面に前記吹出し口16に対して僅かに上方に傾斜させて固着し、前記遮蔽板25の下部より吹上がった1次空気を遮る際の圧損を減少させる様にしてもよい。
以下、竪型ミル1の作動について説明する。
前記粉砕テーブル5が、テーブル駆動装置4により回転され、前記1次空気供給口15より200℃前後の前記1次空気室13に導入された状態で、シュート18より木質チップ、木質ペレット等の木質系バイオマスが投入される。木質系バイオマスは、前記シュート18の下端より前記粉砕テーブル5の中心部に流落し、該粉砕テーブル5上に供給される。
該粉砕テーブル5上の木質系バイオマスは、該粉砕テーブル5の回転による遠心力で外周方向に移動し、加圧ローラ9に噛込まれて繊維質の細粉体と荒粉体に粉砕され、更に遠心力によって外周に移動する。
この時、該加圧ローラ9によって噛込まれた粉体は、互いに絡合って前記粉砕テーブル5上に滞留し、該粉砕テーブル5の回転による遠心力のみでは該粉砕テーブル5での移動が円滑でない。
前記1次空気供給口15より前記1次空気室13に導入された1次空気は、前記粉砕テーブル5の吹出し口16より吹上がり、遠心力によってテーブルセグメント7を乗越えた粉体は、前記吹出し口16から吹上がった1次空気に乗って分級室14の外周部をケーシング3の壁面に沿って上昇する。該ケーシング3の壁面を上昇する粉体は、分級器19によって分級され、例えば1mm以下の細粉体が粉炭送給管23より送出され、図示しないボイラのバーナに供給され、例えば1mmよりも大きい荒粉炭はブレード21により弾かれ、或は自重により落下して再び前記粉砕テーブル5上に落下する。
上記処理中、前記遮蔽板25の下部の前記吹出し口16より吹上がった1次空気は、前記遮蔽板25によって水平方向に偏向され、該遮蔽板25の先端部を介して前記凹溝6上へと吹付けられている。
互いに絡合った軽量の繊維質である粉体は、前記遮蔽板25によって1次空気が前記粉砕テーブル5上に吹付けられているので、吹付けられた1次空気によって攪拌され、絡合った繊維が解れることで粉体の外周への移動が促進される。
粉体の移動が促進された結果、粉体が1次空気によって吹上げられる頻度が増加し、木質系バイオマスの粉砕効率の向上と共に粉砕容量の増大を図ることができる。
次に、図3に於いて、本発明の第2の実施例について説明する。尚、図3中、図1、図2と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
粉砕テーブル5は、内部に中空部26を有している。又、前記粉砕テーブル5の側面には攪拌空気導入孔27が穿設され、前記中空部26は前記攪拌空気導入孔27を介して1次空気室13と連通している。又、前記粉砕テーブル5頂部中心部には攪拌空気流出孔28が穿設され、該攪拌空気流出孔28は前記粉砕テーブル5の頂に開口すると共に、前記中空部26及び前記攪拌空気導入孔27を介して前記1次空気室13と連通している。又、前記中空部26は前記攪拌空気流出孔28を介して分級室14と連通している。
前記粉砕テーブル5上面中心部には、該粉砕テーブル5頂部を覆う様に傘状の遮蔽部材29が設けられており、該遮蔽部材29は前記粉砕テーブル5頂部との間に所定の間隔30が形成される。又、前記遮蔽部材29はボルト等の所定の固定手段により前記粉砕テーブル5に固定され、該粉砕テーブル5と一体に回転する様になっている。
1次空気導入孔15より前記1次空気室13に導入された1次空気は、吹出し口16より前記分級室14内へ吹出すと共に、前記攪拌空気導入孔27より前記中空部26内に導入され、該中空部26に導入された1次空気は、前記攪拌空気流出孔28より前記分級室14内へと噴出する。
前記攪拌空気流出孔28より噴出した1次空気は、前記遮蔽部材29によって遮られ、遮られた1次空気は該遮蔽部材29によって半径方向の流れに偏向され、前記粉砕テーブル5表面の傾斜に沿って降下し、該粉砕テーブル5の表面に沿って中心から外周方向へと吹付けられる。
上記作動と並行して木質系バイオマスがシュート18から投入され、前記粉砕テーブル5上に流落した木質系バイオマスが、加圧ローラ9に噛込まれることで粉砕され、粉砕された木質系バイオマスは繊維質の粉体となる。
粉体は軽量の繊維質である為、互いに絡合うことで前記粉砕テーブル5上での移動が円滑に行われず、前記吹出し口16からの1次空気による吹上げ頻度が少なく粉砕が効果的に進行しないが、前記遮蔽部材29を介して前記粉砕テーブル5上に1次空気が吹付けられているので、粉体が1次空気によって攪拌され、互いに絡合うのを防止し、又既に絡合った粉体を解すことができる。
更に、1次空気は前記粉砕テーブル5の中心から外周方向へと吹付けられているので、粉体の遠心力と協働し、粉体の外周方向への移動を促進できる。
尚、前記遮蔽部材29を前記粉砕テーブル5に固定するのではなく、前記中空部26の底部に前記攪拌空気流出孔28を貫通する柱を立設し、該柱の頂部に前記遮蔽部材29を固着してもよい。前記柱の外径は前記攪拌空気流出孔28の内径より充分小さく、前記柱と前記攪拌空気流出孔28の間から空気が噴出する。
更に、上記構成に於いて加圧ローラユニット8と対向する位置で、前記遮蔽部材29の先端部に板材を固着し、1次空気の吹出し口を分割することで、前記間隙30より噴出した1次空気を前記加圧ローラユニット8,8の間でのみ前記粉砕テーブル5上に吹付けることができるので、粉体の前記加圧ローラ9への噛込みを妨げず、木質系バイオマスの粉砕効率を更に向上させ、粉砕容量の増大を図ることができる。
次に、図4、図5に於いて、本発明の第3の実施例について説明する。尚、図4、図5中、図1、図2と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
粉砕テーブル5の凹溝6には所定間隔で所定数(例えば120°毎に3箇所)攪拌空気流出スリット32が上下に貫通する様穿設されており、1次空気室13と分級室14は前記攪拌空気流出スリット32を介して連通している。
1次空気室13には複数本の柱33が立設され、該柱33上にリング状の遮蔽リング34が固着、支持されている。又、前記粉砕テーブル5の下面には、前記1次空気室13の底面と平行となる様なリング状の平面部31が形成され、前記遮蔽リング34は前記平面部31と気密に摺接しており、前記遮蔽リング34と前記平面部31との隙間から1次空気が進入しない様になっている。又、前記遮蔽リング34には、加圧ローラユニット8,8の間に位置し、前記粉砕テーブル5を回転させた際に前記攪拌空気流出スリット32と重なり合う攪拌空気導入スリット35が上下に貫通する様穿設されている。
テーブル駆動装置4によって前記粉砕テーブル5が回転され、1次空気が1次空気供給口15から1次空気室13に導入されると、吹出し口16から前記分級室14に1次空気が吹出すと共に、前記攪拌空気導入スリット35と前記攪拌空気流出スリット32の位置が一致した時に前記攪拌空気導入スリット35と前記攪拌空気流出スリット32を通って1次空気が前記凹溝6表面から前記分級室14に噴出する。
シュート18より投下され、前記粉砕テーブル5上に流落し、加圧ローラ9に噛込まれて粉砕された木質系バイオマスは、前記攪拌空気流出スリット32より噴出する1次空気によって攪拌されるので、粉砕された粉体が互いに絡合わず、粉体の移動を妨げずに遠心力による移動を促進できる。
又、前記攪拌空気流出スリット32は前記粉砕テーブル5と一体に回転し、前記攪拌空気導入スリット35は不動であるので、前記攪拌空気流出スリット32から吹上がる1次空気の位置は常に前記攪拌空気導入スリット35上、即ち前記加圧ローラユニット8,8の間となる。従って、前記攪拌空気流出スリット32から吹上がる1次空気は前記加圧ローラ9による木質系バイオマスの噛込みを妨げることなく攪拌でき、木質系バイオマスの移動が促進され、それに伴い木質系バイオマスが前記加圧ローラ9によって噛込まれる頻度が増加することで、木質系バイオマスの粉砕効率の向上と粉砕容量の増大を図ることができる。
尚、木質系バイオマスの粉砕効率の向上を図るには、前記粉砕テーブル5上で絡み合う粉体を解し、絡合った繊維を解して外周への移動を促進できればよいので、前記遮蔽板25によって1次空気を前記粉砕テーブル5に吹付けるのではなく、固定の棒状の部材を設けて前記粉砕テーブル5の回転で直接前記凹溝6上の粉体を攪拌する様にしてもよい。
又、棒状の部材ではなく、熊手状の部材で前記粉砕テーブル5上の粉体を掻取る様にすることで、更に粉体の移動を促進できる。
1 竪型ミル
5 粉砕テーブル
13 1次空気室
16 吹出し口
25 遮蔽板
26 中空部
27 攪拌空気導入孔
28 攪拌空気流出孔
29 遮蔽部材
31 平面部
32 攪拌空気流出スリット
34 遮蔽リング
35 攪拌空気導入スリット

Claims (4)

  1. 上面に断面円弧状の凹溝がリング状に形成され、回転可能な粉砕テーブルと、前記凹溝に押圧される加圧ローラと、1次空気が導入される1次空気室と、前記粉砕テーブルの周囲から前記1次空気室の1次空気を吹出す吹出し口と、前記粉砕テーブルの中心に木質系バイオマスを供給するシュートとを具備し、前記1次空気室の1次空気を前記粉砕テーブルに吹付けることを特徴とするバイオマスミル。
  2. 前記吹出し口を覆う遮蔽板を設け、該遮蔽板を介して前記粉砕テーブルの周囲から該粉砕テーブルに1次空気を吹付ける請求項1のバイオマスミル。
  3. 前記粉砕テーブルの中心に前記1次空気室と連通する孔を穿設し、該孔を覆う様に傘状の遮蔽部材を設け、該遮蔽部材を介して前記粉砕テーブルの中心から該粉砕テーブルに1次空気を吹付ける請求項1のバイオマスミル。
  4. 前記凹溝に上下に貫通する可動スリットを穿設し、前記1次空気室に固定され、前記粉砕テーブルの下面に摺接する遮蔽リングを設け、該遮蔽リングに前記可動スリットと重なり合うことが可能な固定スリットを穿設し、該固定スリットと前記可動スリットを介して前記粉砕テーブルの中途部から該粉砕テーブルに1次空気を吹付ける請求項1のバイオマスミル。
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