JP2011066941A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2011066941A
JP2011066941A JP2010281370A JP2010281370A JP2011066941A JP 2011066941 A JP2011066941 A JP 2011066941A JP 2010281370 A JP2010281370 A JP 2010281370A JP 2010281370 A JP2010281370 A JP 2010281370A JP 2011066941 A JP2011066941 A JP 2011066941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
type
output
dynamic
node
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010281370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011066941A5 (ja
Inventor
Masaya Sumida
昌哉 炭田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010281370A priority Critical patent/JP2011066941A/ja
Publication of JP2011066941A publication Critical patent/JP2011066941A/ja
Publication of JP2011066941A5 publication Critical patent/JP2011066941A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
    • H03K3/353Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses by the use, as active elements, of field-effect transistors with internal or external positive feedback
    • H03K3/356Bistable circuits
    • H03K3/356104Bistable circuits using complementary field-effect transistors
    • H03K3/356113Bistable circuits using complementary field-effect transistors using additional transistors in the input circuit
    • H03K3/35613Bistable circuits using complementary field-effect transistors using additional transistors in the input circuit the input circuit having a differential configuration
    • H03K3/356139Bistable circuits using complementary field-effect transistors using additional transistors in the input circuit the input circuit having a differential configuration with synchronous operation

Landscapes

  • Logic Circuits (AREA)

Abstract

【課題】データ選択機能付きのダイナミック型フリップフロップ回路において、動作の高速性を良好に確保しながら、複数のデータの何れもが選択されていない場合であっても、正常動作するようにする。
【解決手段】例えば選択信号S0によりHのデータD0が選択されていた場合、第1ノードN1がLとなり、第2ダイナミック回路1Bの第2ノードN2はHとなっており、出力信号QはHレベルである。この状態において、選択信号S0〜S2によって複数のデータD0〜D2の何れもが選択されなくなった際には、第1ノードN1がHとなり、前記第2ノードN2は、その電荷が放電されて、出力信号QはLレベルに誤動作する状況となる。しかし、この場合には、出力ノードN3がHとなり、第4ノードN4がLとなって、前記第2ダイナミック回路1Bのn型トランジスタTr6がオフして、第2ノードN2の放電を阻止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路に関し、特に、その高速化に関する。
従来、半導体集積回路、特にフリップフロップ回路では、例えば特許文献1に記載されるように、その内部構成にダイナミック回路を用いて、高速化が図られている。この特許文献1に記載されるダイナミック型のフリップフロップ回路では、複数のデータを入力し、そのうち何れか1つのデータを選択して、保持、出力する機能が付加されている。
以下、このデータ選択機能付きのフリップフロップ回路の構成を図3(a)に示す。同図(a)では、保持回路90の前段には、データ選択回路91が配置される。このデータ選択回路91では、クロックCLKのLow期間では、p型トランジスタTr1によりノードN1が電源電位Vddに、またp型トランジスタTr50によりノードN2が電源電位Vddにプリチャージされる。この期間の終わり近傍では、複数のデータD0〜D2のうち何れか1つを選択するための選択信号S0〜S2の1つがHighにされ、その後、クロックCLKのHigh期間になると、選択されたデータ(例えばD0)がHighである場合には、前記ノードN1の電荷がn型トランジスタTr2を介して放電されて、ノードN1の電位は接地電位となる。これに伴い、n型トランジスタTr51がオフして、ノードN2のプリチャージ電位が保持され、この電位がH値として、保持回路90で保持されて、H値の出力信号Qとして出力される。
一方、前記選択されたデータD0がLowの場合には、前記ノードN1の電荷は放電されず、ノードN1の電位はプリチャージ電位を保持し、n型トランジスタTr51はオンする。これにより、ノードN2の電荷は前記n型トランジスタTr51及びn型トランジスタTr2を経て放電されて、L値となり、このL値が保持回路90で保持されて、L値の出力信号Qとして出力される。
尚、図3(a)において、SIはスキャン時のデータ入力、SEはスキャンシフト制御信号、SEBはスキャンシフト制御信号の反転信号である。
特開平2003−060497号公報
しかしながら、前記従来のデータ選択機能付きのダイナミック型フリップフロップ回路では、複数のデータの何れもが選択されていない場合には、誤動作が生じるという欠点があることが判った。以下、この誤動作を説明する。
通常動作時に、例えばノードN2がプリチャージ電位(H値)であって、保持回路90からH値の出力信号Qが出力されている場合に、クロックCLKの次周期のHigh期間において、複数のデータD0〜D2の全てが選択されない場合、即ち、全ての選択信号S0〜S2がLow値である場合には、n型トランジスタTr2はオンするが、ノードN1のプリチャージ電位は保持されて、n型トランジスタTr51がオンするため、ノードN2の電荷は、これ等のn型トランジスタTr51、Tr2を経て放電されて、L値となり、保持回路90からL値の出力信号Qが誤って出力されることになる。
このような欠点を解消するように、例えば、図3(b)に示すように、n型トランジスタTr2のゲートに入力する信号として、次の回路を付加することが考えられる。即ち、全ての選択信号S0〜S2を入力するOR回路と、このOR回路の出力をクロックCLKのHigh期間でラッチするラッチ回路とを備えた回路92と、このラッチ回路の出力と前記クロックCLKとを入力するAND回路93とから成るスタティック回路を別途設けて、前記AND回路93の出力を前記n型トランジスタTr2のゲートに入力することが考えられる。
しかしながら、この考えでは、全ての選択信号S0〜S2は、クロックCLKの立上りまでに、前記OR回路及びラッチ回路を経由する必要があるため、余分なセットアップ時間(クロックCLKの立上りエッジまでに前記スタティック回路の出力が確定すべき時間)が必要となり、その分、動作の高速性を阻害する欠点が生じる。
本発明は、前記の問題点に鑑み、その目的は、データ選択機能付きのダイナミック型フリップフロップ回路において、動作の高速性を良好に確保しながら、複数のデータの何れもが選択されていない場合であっても、正常動作するようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、複数のデータの何れもが選択されていない場合には、例えば、前記図3(a)の半導体集積回路において、ノードN2のプリチャージ電荷が放電されないように対策して、このノードN2のH値を保持して、そのまま保持回路で保持、出力するようにする。
すなわち、請求項1記載の発明の半導体集積回路は、クロック、データ、及び保持回路の前回の出力データが入力され、前記クロックが遷移すると、前記データを前記保持回路に保持しながら出力する半導体集積回路において、前記データと前記保持回路の前回の出力データとが一致したことを検出する一致検出回路を備え、前記一致検出回路において前記データと前記保持回路の前回の出力データとが一致したとき、前記保持回路の少なくとも一部の動作を停止させることを特徴とする。
請求項2記載の発明の半導体集積回路は、第1のクロック、データ及び前記データの前回値の反転値である前反転データが入力され、前記第1のクロックの立上りから立下りまでの期間及び立下りから立上りまでの期間の何れか一方の期間である第1期間において電荷が第1の出力ノードに充電され、他方の第2期間において、前記データと前記前反転データとがロウ又はハイで一致している場合に前記第1の出力ノードの電荷を放電するNOR型の第1ダイナミック回路と、第2のクロック、及び前記第1ダイナミック回路の第1の出力ノードの信号が入力され、前記第2のクロックの第1期間又は第2期間において、前記第1の出力ノードの電荷が放電された場合には第2の出力ノードの電荷を保持する一方、前記第1の出力ノードの電荷が保持された場合には前記第2の出力ノードの電荷を放電するNAND型の第2ダイナミック回路と、第3のクロック、前記データ及びその反転データ、並びに前記前反転データ及びその反転値である前データが入力され、前記第3のクロックの第1期間において電荷が第3の出力ノードに充電され、第2期間において、前記データと前記前反転データとが一致し又は前記反転データと前記前データとが一致する場合には前記第3の出力ノードの電荷を保持するNOR型の第3ダイナミック回路と、第4のクロック、及び前記第3ダイナミック回路の第3の出力ノードからの信号が入力され、前記第4のクロックの第1期間において、前記第3の出力ノードの電荷が保持された場合には第4の出力ノードの電荷を放電するNAND型の第4ダイナミック回路とを備え、前記第2ダイナミック回路は、前記第4ダイナミック回路の第4の出力ノードの信号が入力され、前記第4の出力ノードの電荷が放電された場合には、前記第1ダイナミック回路の第1の出力ノードの電荷が保持された場合においても、前記第2の出力ノードの電荷を保持することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、物理配置上、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも前記NAND型の第2ダイナミック回路に近接していることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも高速で動作することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも供給電圧が高いことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、物理配置上、半導体基板に形成された素子分離領域からの距離が前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも遠い位置にあることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、選択されたデータを受け、この選択データを出力する出力回路を有し、前記出力回路は、前記NOR型の第1ダイナミック回路の出力、及び前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力の反転出力を受けるNOR回路と、前記NOR回路の出力がゲートに入力される第1のn型トランジスタと、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力がゲートに入力される第1のp型トランジスタと有し、前記第1のn型トランジスタと前記第1のp型トランジスタとは、ドレイン同士が接続されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項7記載の半導体集積回路において、前記出力回路は、更に、前記NAND型の第4ダイナミック回路の出力がゲートに入力される第2のn型トランジスタを有し、前記第1のn型トランジスタのソースに前記第2のn型トランジスタのドレインが接続されることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項7記載の半導体集積回路において、前記出力回路の2つの出力端子となる前記第1のn型トランジスタのドレイ及び前記第1のp型トランジスタのドレインには、前記選択データを保持する保持回路が接続される ことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項9記載の半導体集積回路において、前記保持回路は、前記出力回路の前記第1のp型トランジスタのドレインが入力側に接続された第1のインバータ回路と、前記第1のインバータ回路の出力が入力され、第1のn型トランジスタ及び第1のP型トランジスタが直列接続されて成る第2のインバータ回路と、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力を受ける第2のn型トランジスタとを有し、前記第2のn型トランジスタは、前記第2のインバータ回路のn型トランジスタとp型トランジスタとの間、又は前記第2のインバータ回路のn型トランジスタと接地との間に配置されることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、選択されたデータを受け、この選択データを出力する出力回路を有し、前記出力回路は、差動入力端子及び差動出力端子を有する差動回路と、前記NOR型の第1ダイナミック回路の出力と、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力の反転出力とが入力されるOR回路とを有し、前記OR回路の出力は、前記差動回路の差動入力端子の一方に入力され、前記差動回路の差動入力端子の他方には、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力が入力されることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、前記請求項11記載の半導体集積回路において、前記差動回路には、前記差動回路の差動増幅動作を可能にする制御トランジスタが備えられ、前記制御トランジスタは、ドレインが前記差動回路のソースに接続され、ソースが接地され、ゲートに制御信号を受けるn型トランジスタにより構成されることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、前記請求項12記載の半導体集積回路において、前記制御トランジスタには、並列に抵抗素子が接続されていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、前記請求項12記載の半導体集積回路において、前記制御トランジスタのゲートに与える制御信号を生成する信号生成回路を有し、前記信号生成回路は、クロック信号から短パルスを生成する短パルス生成回路と、前記短パルス及び、前記前記NAND型の第4ダイナミック回路の出力が入力されるNAND回路とを有し、前記NAND回路の出力が前記制御信号として前記制御トランジスタのゲートに与えられることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、それ等を構成するトランジスタのしきい値電圧が、前記NOR型の第1ダイナミック回路を構成するトランジスタのしきい値電圧よりも低いことを特徴とする。
請求項16記載の発明は、前記請求項2記載の半導体集積回路において、前記第1、第2、第3及び第4のクロック信号は、1つのクロック信号で共用されることを特徴とする。
以上により、請求項1〜16記載の発明では、入力されるデータが、既に保持回路からの出力信号の値と一致する場合には、保持回路等の動作を停止させることができるので、無駄な動作を抑制でき、低消費電力となる。
以上説明したように、請求項1〜請求項16記載の発明の半導体集積回路によれば、入力されるデータが既に保持回路からの出力信号の値と一致する場合には、ダイナミック型フリップフロップ回路の少なくとも一部の動作を強制的に停止させることができるので、無駄な動作を抑制して、一層の低消費電力が可能である。
本発明の実施形態1の半導体集積回路の構成を示す図である。 同半導体集積回路の要部のレイアウト構成の概略を示す図である。 (a)は従来の半導体集積回路の要部構成を示す図、(b)は同半導体集積回路の欠点を解消する1提案例を示す図である。 本発明の実施形態1の半導体集積回路の動作タイミングチャートを示す図である。 本発明の実施形態2の半導体集積回路に備える出力回路の内部構成を示す図である。 同出力回路に与えるクロックの生成回路の内部構成を示す図である。 同出力回路及びクロック生成回路の動作タイミングチャートを示す図である。 本発明の実施形態3の半導体集積回路の構成を示す図である。 図1に示した半導体集積回路の変形例を示す図である。 図9に示した半導体集積回路の要部のレイアウト構成を示す図である。 図9に示した半導体集積回路の更なる変形例を示す図である。 本発明の実施形態4の半導体集積回路の構成を示す図である。 同実施形態4の半導体集積回路の各種信号の入力パターンでの各ノードのタイミングチャート図である。 同実施形態4の半導体集積回路の別の入力パターンでの各ノードのタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施形態5の半導体集積回路の構成を示す図である。 同実施形態5の半導体集積回路の各種信号の入力パターンでの各ノードのタイミングチャート図である。 同実施形態5の半導体集積回路の別の入力パターンでの各ノードのタイミングチャートを示す図である。 同実施形態5の半導体集積回路の更に別の入力パターンでの各ノードのタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施形態6の半導体集積回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態7の半導体集積回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態7の半導体集積回路の変形例の構成を示す図である。 本発明の実施形態8の半導体集積回路の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る半導体集積回路を示す。
同図において、D0、D1、D2はデータ、S0、S1、S2は各々前記データD0〜D2のデータを選択するための選択信号、SIはスキャン時のデータ入力、SEはスキャンシフト動作させるためのスキャンシフト制御信号、SEBはスキャンシフト制御信号の反転信号、Q、SOは出力端子である。
図1に示した半導体集積回路は、NOR型の第1ダイナミック回路1Aと、NAND型の第2ダイナミック回路1Bと、NOR型の第3ダイナミック回路1Cと、NAND型の第4ダイナミック回路1Dと、出力回路1Eと、保持回路1Fとを有し、前記出力回路1E及び保持回路1Fによりダイナミック型のフリップフロップ回路が構成される。
前記NOR型の第1ダイナミック回路1Aは、前記3つのデータD0〜DD2、3つの選択信号S0〜S2、及び第1のクロックCLK1が入力されると共に、2個のp型MOSトランジスタTr1、Tr3と、n型MOSトランジスタTr2とを有する。
この第1ダイナミック回路1Aでは、第1のクロックCLK1の立下りから立上りまでの半周期であるLowの第1期間では、全ての選択信号S0〜S2はLowに制御される。従って、この第1期間では、p型トランジスタTr1がオンして、第1の出力ノードN1は電源電圧Vddにプリチャージされる。その後、前記第1のクロックCLK1の立上りから立下りまでの半周期であるHighの第2期間では、p型トランジスタTr1、Tr3がオフすると共に、n型トランジスタTr2がオンする状態であって、何れか1つの選択信号S0〜S2がHighに制御される。従って、この第2期間では、Highに制御された選択信号によって選択された1つのデータD0〜D2の値に応じて前記第1の出力ノードN1の電位が決定される。例えば、データD0がLowの場合には、第1の出力ノードN1のプリチャージ状態が保持されて、第1の出力ノードN1は電源電位Vddに維持され、一方、データD0がHighの場合には、第1の出力ノードN1の電荷がn型トランジスタTr2を経て放電されて、第1の出力ノードN1は接地電位となる。
前記NAND型の第2ダイナミック回路1Bは、第2のクロックCLK2が入力されると共に、前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の信号が入力される。更に、このNAND型の第2ダイナミック回路1Bは、2個のp型MOSトランジスタTr4、Tr8と、3個のn型MOSトランジスタTr5〜Tr7とを有する。n型トランジスタTr5は、そのゲートに前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の信号が入力される。
前記第2ダイナミック回路1Bは、第2のクロックCLK2がLowである第1期間では、p型トランジスタTr4がオン、n型トランジスタTr7がオフであるので、第2の出力ノードN2が電源電位Vddにプリチャージされる。その後、第2のクロックCLK2がHighである第2期間では、前記プリチャージ動作が停止すると共に、n型トランジスタTr5が前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の電位に応じてオン、オフする。例えば、LoのデータD0が選択された場合には、n型トランジスタTr5がオフして、第2の出力ノードN2のプリチャージ状態が保持される一方、HighのデータD0が選択された場合には、n型トランジスタTr5がオンして、第2の出力ノードN2の電荷が2個のn型トランジスタTr5、Tr7を介して放電される。n型トランジスタTr6は、本実施形態1では重要なトランジスタであって、その機能は後述する。
更に、前記NOR型の第3ダイナミック回路1Cは、第3のクロックCLK3と、前記3つの選択信号S0〜S2及びスキャンシフト制御信号SEとが入力されると共に、2個のp型トランジスタTr9、Tr11と、n型トランジスタTr10と、インバータIN3とを有する。
前記第3ダイナミック回路(非選択状態検出回路)1Cは、第3のクロックCLK3がLowである第1期間では、p型トランジスタTr9がオンし、n型トランジスタTr10がオフするので、第3の出力ノードN3は電源電位Vddにプリチャージされる。その後、第3のクロックCLK3がHighである第2期間では、前記3つの選択信号S0〜S2及びスキャンシフト制御信号SEが何れもLowの場合、即ち、全てのデータD0〜D2が選択されない状態では、前記第3の出力ノードN3のプリチャージ状態が保持されて、この状態を検出する一方、何れか1つの選択信号がHighに遷移した場合には、第3の出力ノードN3の電荷はn型トランジスタTr10を経て放電されて、その電位はLowとなる。
加えて、前記NAND型の第4ダイナミック回路1Dは、第4のクロックCLK4と、前記第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3の信号が入力されると共に、2個のp型MOSトランジスタTr12、Tr15と、2個のn型MOSトランジスタTr13、Tr14とを備える。前記n型MOSトランジスタTr13のゲートには、前記第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3の信号が入力される。
前記NAND型の第4ダイナミック回路1Dは、第4のクロックCLK4がLowである第1期間では、p型トランジスタTr12がオンし、n型MOSトランジスタTr14がオフするので、第4の出力ノードN4は電源電位Vddにプリチャージされる。一方、第4のクロックCLK4がHighである第2期間では、逆にp型トランジスタTr12がオフするので、前記のプリチャージ動作が停止すると共に、n型MOSトランジスタTr14がオンするので、n型トランジスタTr13のオン、オフに応じて第4の出力ノードN4の電位が決定する。即ち、この第2期間では、前記第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3の電荷が保持されている、即ち、通常動作時に何れの選択信号S0〜S2もLow状態で何れのデータD0〜D2も選択されない場合には、第4の出力ノードN4の電荷は、n型トランジスタTr13、Tr14を経て放電されて、その電位はLowとなる一方、何れかの選択信号S0〜S2により1つのHigh状態のデータが選択されて前記第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3の電荷が放電された場合には、n型MOSトランジスタTr13がオフして、第4の出力ノードN4のプリチャージ状態は保持される。
そして、前記NAND型の第2ダイナミック回路1Bには、前記第4ダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4の信号がゲートに入力されるn型MOSトランジスタTr6が備えられる。このn型トランジスタTr6は、n型トランジスタTr5と直列に接続されており、このn型トランジスタTr5がオン状態にあっても、n型トランジスタTr6がオフ状態にある場合には、第2の出力ノードN2の電荷は放電されず、プリチャージ状態が維持される。
本実施形態では、NAND型の第2ダイナミック回路1Bでは、全てのデータD0〜D2が選択されない状況では、n型トランジスタTr5がオン状態にある際には、n型トランジスタTr6が既にオフ状態となっている必要があるが、この構成として、前記n型トランジスタTr6を制御する第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dは、第1ダイナミック回路1Aよりも、高速動作する構成を持つ。例えば、第3ダイナミック回路1Cは、第3の出力ノードN3から接地に至る経路のトランジスタの直列段数が2段であり、一方、第1ダイナミック回路1Aでは、第1の出力ノードN1から接地に至る直列段数が3段であるので、動作速度は第3ダイナミック回路1Cの方が第1ダイナミック回路1Aよりも速い。また、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dは、第1ダイナミック回路1Aよりも、第2ダイナミック回路1Bに近接した位置に配置される。これにより、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dの第3及び第4の出力ノードN3、N4の電位変化が第2ダイナミック回路1Bのn型トランジスタTr6に伝搬する遅延時間は短縮されて、第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の電位変化が第2ダイナミック回路1Bのn型トランジスタTr5に伝搬する遅延時間よりも短くなる。
また、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dを第1ダイナミック回路1Aよりも高速動作させるために、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dへの供給電圧を第1ダイナミック回路1Aの供給電圧よりも高く設定したり、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dを構成するMOSトランジスタの閾値電圧を第1ダイナミック回路1Aを構成するMOSトランジスタの閾値電圧よりも低く設定したり、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dを構成するMOSトランジスタのサイズを第1ダイナミック回路1Aを構成するMOSトランジスタのサイズよりも大きく設定しても良い。更に、半導体基板にSTI(Shallow Trench Isolation 素子分離領域)が形成される場合には、このSTIの影響を受けてトランジスタの性能劣化が懸念されるため、このSTIの影響を考慮した配置構成を採用しても良い。例えば、図2に示すように、N型基板60上にトランジスタ列61が形成される場合に、このトランジスタ列61のうち、端部に位置する複数のトランジスタを用いて、第1ダイナミック回路1Aのn型トランジスタを構成し、一方、前記トランジスタ列61のうち内側に位置する複数のトランジスタを用いて、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dのn型トランジスタを構成する。この構成の採用により、前記N型基板60上では、トランジスタ列61の左右に位置する他のトランジスタ列62、63との間に素子分離領域(STI)65が配置され、このSTIの影響を受けてトランジスタ列61の端部のトランジスタは劣化の程度が大きいが、速い動作速度でなくて良い第1ダイナミック回路1Aのn型トランジスタが配置されているので、その劣化の影響が少ない。一方、速い動作速度が要求される第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dのn型トランジスタは、トランジスタ列61の内側に位置していてSTIの影響を受け難いトランジスタで構成されるので、その速い動作速度を良好に確保できる。
尚、本実施形態では、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dの動作速度を第1ダイナミック回路1Aよりも速く構成したが、本発明は、この構成を採用しない場合を含む。例えば、図1の半導体集積回路において、第2ダイナミック回路1Bのn型トランジスタTr7では、そのゲートに第2クロックCLK2を入力したが、この第2クロックCLK2に代えて、第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3の信号の反転信号を入力しても良い。この構成の下では、第4クロックCLK4の立上り前において全てのデータが非選択(全ての選択信号S0〜S2がLow)となった際には、第3の出力ノードN3がHighとなって、n型トランジスタTr7がオフとなり、その後、第4クロックCLK4が立上り変化すると、第4の出力ノードN4がLowとなって、n型トランジスタTr6がオフするので、第3及び第4ダイナミック回路1C、1Dの動作速度を第1ダイナミック回路1Aよりも速く構成する必要はない。
次に、前記ダイナミック型フリップフロップ回路の残りの部分を構成する出力回路1E及び保持回路1Fについて、説明する。出力回路1Eは、前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の信号と、前記第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号とが入力されると共に、インバータIN4と、NOR回路NOR1と、第1のp型MOSトランジスタTr20と、3個のn型MOSトランジスタTr21、Tr22、Tr23とを備え、p型MOSトランジスタTr20のドレインと第1のn型トランジスタTr21のドレインとが相互に接続されて、第7の出力ノードN7となる。前記p型MOSトランジスタTr20のゲートには、前記第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号が入力される。また、NOR回路NOR1は、2個のp型トランジスタTr24、Tr25とn型トランジスタTr26とを備え、前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の信号と、前記第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号を前記インバータIN4で反転した信号とが入力され、その出力は、第6の出力ノードN6として、第1のn型トランジスタTr21のゲートに入力される。
従って、前記出力回路1Eでは、前記第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2がLow状態で且つ前記第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1がHigh状態では、p型トランジスタTr20がオンし、n型トランジスタTr21がオフするので、第7の出力ノードN7は電源電位Vddにプリチャージされて、その電位はHighとなる。一方、前記第2の出力ノードN2がHigh状態で且つ第1の出力ノードN1がLow状態では、p型トランジスタTr20がオフし、n型トランジスタTr21がオンするので、第7の出力ノードN7の電荷は放電されて、その電位はLowとなる。
前記出力回路1Eにおいて、第2のn型トランジスタTr22は、そのゲートに前記第4ダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4の信号が入力され、そのソースは接地され、そのドレインは前記n型トランジスタTr21のソースに接続さされる。このn型トランジスタTr22は、第7の出力ノードN7の電位がHighの場合に、第1のダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の電位低下に起因してNOR回路NOR1の出力(第6の出力ノードN6)がHighとなってn型トランジスタTr21がオンしても、このn型トランジスタTr22のオフ状態の維持によって、第7の出力ノードN7の電位がLowへ誤動作したり、貫通電流が流れることを防止するものである。
次に、保持回路1Fについて説明する。この保持回路1Fは、帰還バッファとして機能するものであり、前記保持回路1Eの第7の出力ノードN7が入力側に接続された第1のインバータIN5と、このインバータIN5が入力側に接続された第2のインバータIN6とを備える。この第2のインバータIN6は、出力側が前記第7の出力ノードN7に接続される。更に、保持回路1Fは、前記第2のインバータIN6を構成する第1のp型MOSトランジスタTr27と第1のn型MOSトランジスタTr28との間に直列に配置された第2のn型MOSトランジスタTr29と、ディレイセル59とを備える。前記両インバータIN5、IN6は前記保持回路1Eの第7の出力ノードN7の電位を保持し、この保持電位はインバータIN7で反転された後に出力端子Qから外部出力される。前記第1のインバータIN5の出力はディレイセル59で設定時間だけ遅延された後に出力端子SOから外部出力される。
前記保持回路1Fにおいて、n型MOSトランジスタTr29は、そのゲートに前記第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号が入力され、そのドレインはp型トランジスタTr27のドレインに接続され、そのソースはn型トランジスタTr28のドレインに接続される。このn型トランジスタTr29は次の機能を持つ。すなわち、出力回路1Eの第7の出力ノードN7がLowの際には、この出力ノードN7は第2のインバータIN6のn型トランジスタTr28を通じて接地されている状況であるが、第2ダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2がHighからLowに遷移し始めると、出力回路1Eのp型トランジスタTr20がオンして、第7の出力ノードN7を電源電位Vddにプリチャージし始める。この時、n型トランジスタTr29は、前記第2の出力ノードN2のLow状態でもってオフして、第7の出力ノードN7からn型トランジスタTr28を通じて接地される経路を断ち、第7の出力ノードN7のプリチャージ動作を促進させる。
次に、本実施形態の半導体集積回路の動作を図4のタイミングチャートに基づいて説明する。尚、説明を簡易にするため、第1〜第4各クロックCLK1〜CLK4は、その各々が同一クロックCLKである場合を説明する。
先ず、クロックCLKの第1周期では、データD0は、クロックの立上り前後のデータ有効期間(セットアップ、ホールド時間を満足する時間)はHighであり、データ有効期間を過ぎると、Lowになる。他のデータD1、D2はHighであり、選択信号S0はデータ有効期間ではLowであり、そのデータ有効期間を過ぎた後にHighとなる。他の選択信号S1、S2はLowである。従って、この第1周期では、何れのデータD0〜D2も選択されない状態である。
この状態では、データ有効期間において、第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1がHighとなるため、第2ダイナミック回路1Bでは、n型トランジスタTr5がオンすることになる。その結果、図3(a)に示した従来例では、第2の出力ノードN2は、Highにある場合には、Lowに誤動作して、フリップフロップ回路からは本来の「H」信号が「L」信号が誤って出力される欠点があった。
しかし、本実施形態では、第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3がHighとなり、第4ダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4がクロックの立上り後にLowとなるので、第2ダイナミック回路1Bでは、前記n型トランジスタTr5がオンする前の段階でn型トランジスタTr6がオフして、第2の出力ノードN2がLowに誤動作することが防止され、Highに保持される。従って、出力回路1Eでは、第7の出力ノードN7がLowに保持されて、保持回路1Fからは正しい「H」信号が出力される。
一方、出力回路1Eの第7の出力ノードN7がHighに保持されている場合に、クロックCLKの立上り後、例えば仮に選択信号S2がHighとなって、第1ダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1がLowになっても(図示せず)、出力回路1Eでは、第6の出力ノードN6がHighとなって、n型トランジスタTr21がオンするが、n型トランジスタTr22がオフするので、第7の出力ノードN7は接地されず、第7の出力ノードN7のHighは保持される。尚、前記n型トランジスタTr22のオフ動作は、第3ダイナミック回路1Cの第3の出力ノードN3が選択信号S2のHighへの遷移に伴いLowとなっても、第4ダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4がLowに保持されるためである。
尚、図4では、クロックCLKの第2周期において、データD0がLow、データD1、D2がHigh、選択信号S0がHigh、他の選択信号S1、S2がLowの場合、即ち、データD0が選択されている状態を示している。
ここで、本実施形態では、図3(b)に示したような、クロック前段にOR回路やラッチ回路を付加しない構成であるので、選択信号のセットアップは不要であり、高速動作するダイナミック型フリップフロップ回路を提供できる。
尚、以上の動作説明では、第1〜第4各クロックCLK1〜CLK4について、各々が同時間の同一クロックの場合を説明したが、各クロック間の位相に関しては、多少差分があっても良い。その場合は、第1クロックCLK1は第2クロックCLK2よりも早い方が望ましい。また、第3及び第4クロックCLK3、CLK4については、第1及び第2クロックCLK1、CLK2よりも早い方が望ましい。
尚、第2ダイナミック回路1Bに入力されるクロックCLK2の遅延値を所定値に設定せずに、第3ダイナミック回路1CのクロックCLK3に基づいて前記クロックCLK2を生成しても良い。この場合の回路構成を図9に示す。同図では、別途、ダイナミック回路A1が設けられ、このダイナミック回路A1では、図1に示した第1ダイナミック回路1Aのn型MOSトランジスタの直列段数と同数のn型MOSトランジスタの直列回路を有し、この直列回路を複数並列接続した並列回路部の構成は、スキャン信号SEの入力構成を除いて、第1ダイナミック回路1Aと同様である。この別途設けたダイナミック回路A1の出力A1-1は、インバータIN10で反転されて、第2ダイナミック回路1Bのn型トランジスタTr7に入力される。
前記図9で別途設けたダイナミック回路A1には、更に、図1の第3ダイナミック回路1Cに入力されるクロックCLK3から第4ダイナミック回路1Dに入力されるクロックCLK4を生成するクロック生成回路A2が含まれている。このクロック生成回路A2は、データ等の多段入力ゲート郡のジャンクション容量部を前記ダイナミック回路A1の出力A1-1の点と等価に見えるように構成し、その出力A2-1は、インバータIN11で反転されて、第4ダイナミック回路1Dのn型トランジスタTr14に入力される。このクロック生成回路A2には、更に、p型MOSトランジスタTr40で構成したプリチャージ回路A2-2が設けられる。このプリチャージ回路A2-2は、前記クロック生成回路A2の出力点A2-1をプリチャージする機能を有し、そのp型トランジスタTr40のゲートに入力されるクロックは、前記第3ダイナミック回路1Cに入力されるクロックCLK3である。前記ダイナミック回路A1の出力A1-1と前記クロック生成回路A2の出力A2-1とのディスチャージ時の遅延差は、選択信号S0〜S3が入力されているn型MOSトランジスタの電流差が反映され、その遅延差を前記インバータIN11で補うことにより、確実な動作が実現できる。
尚、図1の回路では、選択信号SEに加えて、他の選択信号S0〜S3の何れか1つが多重に出力された場合には、ダイナミック回路A1の方がダイナミック回路1Aよりも高速に遷移すると、出力が不定となる可能性がある。しかし、図9においては、ダイナミック回路A1において、選択信号SE、S0〜S3が入力されるトランジスタと直列に接続される5つのNMOSトランジスタTs1〜Ts4は、それらゲートが接地されて、非導通状態となっている。従って、ノードA2−1から接地へディスチャージされる電流パスは、ゲートが電源電位Vddに固定されたNMOSトランジスタTs5を介する1本のパスであるので、ダイナミック回路1Aよりもダイナミック回路A1は遅く遷移することになり、その結果、出力端子Qに出力されるデータは、データD0〜D3のうち選択されたデータのOR出力となる。この構成は、例えば、スキャンテストの際に期待値が不定とならないので、有効である。
前記図9に示した半導体集積回路のレイアウト構成例を図10に示す。同図では、第1ダイナミック回路1Aの選択信号S0〜S3の入力用のn型トランジスタ及びデータD0〜D3の入力用のn型トランジスタの回路部と、前記図9に示したダイナミック回路A1を構成する選択信号S0〜S3の入力用のn型トランジスタの回路部とが上下の配置関係で配置される。これにより、入力ピンの配線容量が削減されると共に、これ等の両回路部同士が近接しているので、この両ダイナミック回路1A、A1間の製造プロセスのばらつき成分も削減されるし、電圧変動や温度変動分も削減される利点がある。また、複数個のn型トランジスタで構成する選択信号やデータの入力回路部のレイアウトにおいて、選択信号やデータの入力数の異なるレイアウトを作成する場合に、入力数の最も多いものを作成しておけば、それよりも少ない入力数のレイアウトの作成については、図10の左側部のn型MOSトランジスタを削減するだけで良いので、レイアウト工数も削減可能である。
尚、ダイナミック回路1AのトランジスタTr91は、キーパーとしての機能を持ち、ノードN1の電荷を保持する。ここで、前記トランジスタTr91のソースは、ダイナミック回路A1のトランジスタTr93のドレイン(ノードN20)と接続されることが望ましい。これにより、例えば、前記トランジスタTr91のソースがダイナミック回路1AのトランジスタTr94のドレインに接続された場合と比較すると、ノードN1の信号遷移速度が高速になるからである。これは、前記ダイナミック回路A1のトランジスタTr93のドレイン容量がノードN1に影響を与えないからである。また、ダイナミック回路1BのトランジスタTr92についても同様である。
加えて、入力すべきデータの数が非常に多い場合には、これ等データを2組に区分することが考えられる。例えば、図11に示した半導体集積回路では、図9に示した第1〜第4ダイナミック回路1A〜1D、A1の組と、これ等と同一構成の他の第1〜第4ダイナミック回路1A’〜1D’、A1’の組とを設ける。そして、データの数が2Nである場合に、一方の組にはデータD1〜SNを入力し、他方の組にはデータSDN+1〜D2Nを入力する。これ等の両組は、図1に示した出力回路1Eのn型トランジスタTr20、Tr21のゲートに並列に入力される。更に、ダイナミック回路A1の出力A1-1、A1-1’同士及びクロック生成回路A2の出力A2-1、A2-1’同士の一致を検出する選択信号一致検出回路1Jを更に付加し、その出力1J-1は、図1に示した出力回路1Eのn型トランジスタTr22のゲートに接続される。このように構成すれば、各組の第1ダイナミック回路1A、1A’の第1のノードN1、N1’の容量が、1組のみの場合の半分値になるので、動作の高速化が可能である。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2を説明する。本実施形態は、図5に示すように、図1に示した出力回路1Eを変形したものである。
即ち、図5に示した出力回路1Gは、差動回路70により構成される。具体的に説明すると、差動回路70は、1対の差動入力端子70a、70bと、1対の差動出力端子70c、70dとを有し、交差結合された2個のp型MOSトランジスタTr30、Tr31及び2個のn型MOSトランジスタTr32、Tr33と、ゲートに前記1対の差動入力端子70a、70bが接続された差動信号入力用の2個のn型MOSトランジスタTr34、Tr35とを有する。一方のp型トランジスタTr30とn型トランジスタTr32との接続点、及び他方のp型トランジスタTr31とn型トランジスタTr33との接続点に前記1対の差動出力端子70c、70dが接続される。この1対の差動出力端子70c、70dは、図1での半導体集積回路の出力端子Qと、その反転出力端子NQとなる。
前記一方の差動入力端子70aには、図1に示した第2のダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号が入力される。一方、他方の差動入力端子70bには、OR回路71が接続される。このOR回路71には、前記第2のダイナミック回路1Bの第2の出力ノードN2の信号をインバータ72で反転した信号と、前記第1のダイナミック回路1Aの第1の出力ノードN1の信号とが入力される。
更に、前記差動信号入力用の2個のn型MOSトランジスタTr34、Tr35のソースである第9のノードN9には、n型MOSトランジスタから成る制御トランジスタTr36が接続される。この制御トランジスタTr36は、そのソースが接地され、そのドレインが前記第9のノードN9に接続され、そのゲートには、制御信号として、図6に示すクロック生成回路1Hで生成される第5のクロック信号CLK5が入力される。
前記クロック生成回路1Hの内部構成を説明する。図6において、クロック生成回路(信号生成回路)1Hは、第1のクロックCLK1と同周期で短パルス信号を生成する短パルス生成回路75と、NAND回路NAND11とを備える。前記短パルス生成回路75は、第1のクロックCLK1を反転するインバータIN10と、前記第1のクロックCLK1及び前記インバータIN10の出力を受けるNAND回路NAND10と、このNAND回路の出力を反転するインバータIN11とを有する。また、前記NAND回路NAND11は、前記インバータIN11の出力と、前記図1に示した第4のダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4の信号とが入力され、このNAND回路NAND11の出力が第5のクロックCLK5となり、このクロックCLK5が制御信号として、図5に示した差動回路70の一方の差動信号入力用のn型トランジスタTr36に入力される。
図6に示したクロック生成回路1Hは、図7に示すように、第1のクロックCLK1の第1周期において、例えば選択信号S1がHighとなってデータD1が選択されている場合に、その期間の当初では第4のダイナミック回路1Dの第4の出力ノードN4の信号がHighであるので、その後に短パルス生成回路75から短パルスが生成されると、この時点で第5のクロックCLK5がHighからLowに遷移し、その後、前記短パルスの終了に伴い第5のクロックCLK5はLowからHighに遷移する。この際、制御トランジスタTr36は、前記第5のクロックCLK5がLowからHighに遷移する途中でオンすることにより、差動入力信号を増幅して出力する。その他の状態では、制御トランジスタTr36はオフ状態を維持する。従って、第5のクロックCLK5がHighの状態では、出力回路70は出力データを保持するラッチとして機能する。この構成により、図5に示した出力回路1Gを有する場合には、その後段には、図1に示した保持回路1Fは不要となる。
図5において、出力回路1Gには、前記制御トランジスタTr36とは並列にn型MOSトランジスタTr37が配置される。このn型トランジスタ(抵抗素子)Tr37は、ソースが接地され、ゲート及びドレインが前記差動回路70の第9のノードN9に接続される。前記第9のノードN9は、第5のクロックCLK5がLow状態ではリーク電流によって電位が上がる可能性があるが、前記n型トランジスタTr37が抵抗素子として機能して、前記の電位上昇を抑制、防止するので、第9のノードN9を最適な電位状態に保持する。その結果、差動入力用の1対のn型トランジスタTr34、Tr35のソース-ドレイン間の電位が、適切ゲインを得る最適な電位差に保持されるので、出力回路1Gの所期の高速動作が良好に維持される。
本実施形態では、差動回路70は入力差動信号間の電位差が小さい状況でこれを素早く増幅して出力するので、前記実施形態1の出力回路1Eによるデータ保持と比べて、高速である。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3の半導体集積回路を示す。
本実施形態は、図1に示した半導体集積回路と比べて、NOR型の第1ダイナミック回路2AとNOR型の第3ダイナミック回路2Cの構成が異なり、第2及び第4ダイナミック回路1B、1D、出力回路1E及び保持回路1Fについては、実施形態1と同様である。
前記第1ダイナミック回路2Aでは、p型トランジスタTr1とn型トランジスタTr2とが直列に接続されると共に、その直列回路には、ゲートにデータDを受けるn型MOSトランジスタTr80と、ゲートに出力信号Qの反転信号NQを受ける他のn型MOSトランジスタTr81とが直列に接続される。従って、この第1ダイナミック回路2Aでは、基本的にデータDの値に応じて第1の出力ノードN1の電位が決定され、そのデータDが出力端子Qから出力されると、その反転出力NQによって次のデータDの値の変化に備えられる。
また、第3ダイナミック回路(一致検出回路)2Cでは、EXNOR回路EXNOR1が備えられる。このEXNOR回路は、データD、出力信号Q及びそれ等の反転信号ND、NQが入力されて、第3クロックCLK3の立上り後にデータDと出力信号Qとが一致する場合に限り、第3の出力ノードN3を電源電位Vddに設定する。従って、データDと出力信号Qとが一致する場合には、第4のダイナミック回路2Dでは、n型トランジスタTr13がオンして、第4の出力ノードN4の電荷が放電され、その結果、第2のダイナミック回路2Bでは、n型トランジスタTr6がオフする。
以上の構成により、ダイナミックNAND回路2Dでは、データDの値と出力信号Qの値とが同じ場合には、その出力ノードN4がLowに遷移して、第2ダイナミック回路2Bのn型トランジスタTr6を強制的にオフするので、以後の第2ダイナミック回路2B、出力回路1E及び保持回路1Fの動作を停止することが可能となる。従って、これ等回路2B、1E及び1Fの無駄な動作を防止して、半導体集積回路の電力を削減することができる。
尚、実施形態1に示したように、各ダイナミック回路の物理配置、各トランジスタのサイズや閾値電圧特性、これ等回路への供給電圧などは、本実施形態3においても、実施形態1と同様な構成を採ることが可能であるのは、言うまでもない。また、出力回路1Eについても、前記実施形態2に示したような差動型の出力回路1Gを採用可能であり、この場合にはより高速性が実現できるのは勿論である。
尚、本実施形態では、フリップフロップの例を示したが、例えば、ノードN2の電位を出力信号とすることにより、ラッチ回路とすることも可能である。この場合、保持回路1Fは信号を出力する必要はなく、また設ける必要もない。
(実施形態4)
図12は、本発明の別の多入力フリップフロップの回路図である。図1、図9と比較すると、単一のクロック信号CLK1で動作する点が異なっている。更に、図1、図9に記載された回路と異なる点は、p型MOSトランジスタ12B、p型MOSトランジスタ12Cを備えた点である。
図1、図9においては、ソースを電源に接続され、ノードN2、N4を充電するp型MOSトランジスタ(図1でのトランジスタTr4、Tr12)であったが、図12の回路では、ノードN1、N2間、及びノードN1、N4間に、各々、ソース、ドレインを接続したp型MOSトランジスタ12B、12Cを挿入している。p型MOSトランジスタ12Bのゲートは、ノードA1_2に接続され、p型MOSトランジスタ12Cのゲートは、ノードA2_3に接続されている。この回路は、クロック信号を1系統しか用いていないので、消費電力を低くすることができ、また、クロック信号を1系統しか用いていなくても、誤動作を生じないという特徴がある。
図13及び図14は、前記図12で示した回路における端子SI、D[1]〜D[N−1]と端子D[N]、又は端子SE、S[1]〜S[N−1]と端子S[N]との信号入力パターンが異なる場合の、各ノードの電圧と時間との関係を示したものである。更に、図13及び図14では、図1、図9の回路でトランジスタバランスが悪いケースで且つ単一クロック信号で駆動したことにより誤動作が生じる波形も合わせて記載しており、一点鎖線が図12の回路を用いた場合、実線が図1、図9の回路を用いた場合を示している。
図12と対比させて説明を行う。図13において、端子D[1]〜D[N−1]、SI、S[1]〜S[N]、SEの信号入力が全て、クロック信号CLK1がHiに遷移するタイミングで、所望のセットアップとホールド時間を満たしており、Loである。また、端子DNのみ所望のセットアップとホールド時間を満たしてHiである。その後、クロック信号CLK1がHiの期間に、端子S[N]のみがLoからHiに遷移する。すると、ノードA1−1とノードN1とはLoに遷移し、ノードN6はHiになる。p型MOSトランジスタ12Cを図1、図9と同様に構成すると、その後にクロック信号CLK1がHiからLoに遷移する際、p型MOSトランジスタ12Cを介してノードN4に電源電圧Vddが供給され、ノードN4がHiになる。その結果、ノードN4とノードN6とのHi期間がオーバーラップする可能性がある。ノードN4とノードN6とのHi期間がオーバーラップすると、トランジスタTr21、Tr22の双方が導通状態となり、ノードN7から電荷が引き抜かれ、ノードN7が本来は、Hiをキープしなければならないのが、逆にLoに遷移してしまい、出力端子Qが誤動作する可能性がある。これは、特に、ノードN4の充電とノードN1の充電とを制御する回路に工夫がされていないため、ノードN4、N1を各々充電するp型MOSトランジスタ素子のばらつきによっては、ノードN4の方が早く充電されてしまい、誤動作を引き起こしてしまうことに起因する。
しかしながら、図12の回路では、p型MOSトランジスタ12Cのドレインとソースとの間の電流特性は、p型MOSトランジスタ12Cのドレインとソースとの間の電圧が閾値Vtp近傍まで、ドレインとソースとの間の電圧に対して線形特性を示す。また、p型MOSトランジスタ12Cの基板電圧とソース電圧とを比較した場合、基板電圧の方が高いために、あたかも非常に高い抵抗素子であるかのように振舞う。つまり、ノードN1が先に充電され、その後、ノードN4が充電され易くなるので、ノードN4がHiになるタイミングが遅くなり、ノードN4、N6が同時にHiになる可能性は低くなる。
更に、図12と対比させて説明を行う。図14においては、クロック信号CLK1がHiに遷移するタイミングで、端子S[N]が所望のセットアップとホールド時間を満たしてHiであり、端子S[1]〜S[N−1]、SE、D[1]〜D[N])、SIの信号入力が、所望のセットアップとホールド時間を満たして、Loである。その後、クロック信号CLK1がHiの期間に、端子D[N]のみがLoからHiに遷移する。すると、ノードN1がHiからLoに遷移する。p型MOSトランジスタ12Bを図1、図9と同様に構成すると、その後にクロック信号CLK1がHiからLoに遷移する際に、ノードN1、N2が充電されるが、ノードN1の方がノードN2よりも後に充電されてしまうと、ノードN2がHi、ノードN1がLoになるので、ノードN6がHiとなり、ノードN7にGlitchが生じる。それが出力端子Qに伝播されると、誤動作が起きる可能性がある。
しかしながら、図12の回路では、p型MOSトランジスタ12Bにより、p型MOSトランジスタ12Bのドレインとソースとの間の電流特性は、p型MOSトランジスタ12Bのドレインとソースとの間の電圧が閾値Vtp近傍まで、ドレインとソースとの間の電圧に対し、線形特性を示す。またp型MOSトランジスタ12Bの基板電圧とソース電圧とを比較した場合、基板電圧の方が高いので、あたかも非常に高い抵抗素子であるかのように振舞う。つまり、ノードN1がHiになった後でないと、ノードN2はHiにならないので、ノードN6がHiになることはなく、誤動作が防止される。
以上説明したように、p型MOSトランジスタ12Bのソース、ドレインを各々ノードN1、N2に接続し、p型MOSトランジスタ12Cのソース、ドレインを各々ノードN1、N4に接続することにより、ノードN1、N2間の充電の順序、及びノードN1、N4間の充電の順序が、p型MOSトランジスタのデバイスサイズの製造上のばらつきに左右されずに、一意に決定するので、より一層に頑強な回路構成が実現できる。
更に、図12は、ダイナミック回路A1において、MOSトランジスタAN、A3〜AN−1(図9では電源、グランドに直接接続されているMOSトランジスタ)のゲートが回路12Aの2つの出力に接続されている点が特徴的である。
前記回路12Aでは、n型MOSトランジスタ12A−1と、p型MOSトランジスタ12A−2と、他のn型MOSトランジスタ12A−3とが備えられる。前記p型MOSトランジスタ(電位設定トランジスタ)12A−2は、そのドレインが前記第2のn型トランジスタ群A3〜ANのうち1つのn型トランジスタANのゲートに接続されて、このn型トランジスタANのゲート電位を電源電位に設定する。また、n型MOSトランジスタ12A−3は、そのソースが接地され、そのゲート及びドレインが前記電位設定トランジスタ12A−2のゲートに接続される。
微細化プロセスになると、ゲート酸化膜厚が薄くなり、ゲートのESD耐性は弱くなる。従って、図9のような回路では、電源やグランドに過電圧が加わると、インピーダンスが低いために、ゲート電極がパンチスルーを引き起こす可能性が高く、MOSトランジスタが破壊され易い。しかし、図12のように、回路12Aを設けることにより、MOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗を介してゲートが接続されているので、電源、グランドからのインピーダンスは高くなり、MOSトランジスタは破壊され難くなる。
また、この回路12Aは、この回路12Aの出力がゲートに入力されて動作する第2のn型トランジスタ群A3〜Anと同一のスタンダードセル内に、多入力フリップフロップの一部として配置することが望ましい。なぜならば、このような多入力フリップフロップでは、入力端子が多く、スタンダードセル間での配線の引き回しが複雑になるからである。仮に、回路12Aがセル内に存在しないとすると、どこかに回路12Aのようなセルを置き、多入力フリップフロップと配線で接続する必要が生じ、スタンダードセル間の配線混雑度がより複雑になるからである。更に、通常、スタンダードセル間の配線は自動配置配線で行われることが多く、そのため、意図せずに回路12Aの出力がクロストークの影響を受けるように配線される可能性がある。回路12Aの出力にクロストークノイズが乗ると、多入力選択機能のフリップフロップ回路が誤動作を起こす可能性もあるため、できるだけそのスタンダードセル内に、クロストークの影響を考慮して、配置することが望ましい。
尚、本回路12Aでは、素子削減のため、N型MOSトランジスタ12A−1のゲートに接続されるノードは、P型MOSトランジスタ12A−2のドレインとしたが、MOSトランジスタ12A−2、12A−3の構成と同様に、もう1つp型MOSトランジスタを用意し、そのp型MOSトランジスタのドレインとゲートとを共通に接続し、その信号線とn型MOSトランジスタ12A−1のゲートとを接続しても良い。
また、図10の下部にある左右のn型MOSトランジスタの更に下端に前記回路12Aを配置すれば、図12における回路A1やノードN1の配線を長くすることなく後段に接続でき、仮に図12の回路がスタンダードセルならば、下端にNWELL、PWELLが再び配置されるので、下側のセル間隣接境界の異なるウェル境界の距離制約を気にせずに、配置可能となる。
(実施形態5)
図15は、本発明の別の多入力フリップフロップの回路図を示す。
図1、図9とは単一のクロック信号CLK1で動作する点が異なっている。更に、図1、図9に記載された回路と異なるのは、第1のダイナミック回路1E内の回路部13B、ダイナミック回路1D内の回路部13C、及びダイナミック回路1A内の回路部13Aである。図1においては、ソースを電源に接続され、且つノードN2、N4のダイナミックノード部を充電する1個のp型MOSトランジスタ素子(図1においてトランジスタTr4、Tr12)であったが、図15の回路では、更に充電するためのp型MOSトランジスタのドレインに別のp型MOSトランジスタ(p型MOSトランジスタ13B1、p型MOSトランジスタ13C1)を挿入し、そのソース、ドレインを介して各々ノードN2、N4を接続している。p型MOSトランジスタ13B1のゲート、p型MOSトランジスタ13C1のゲートは、ノードN1の反転回路INV13の出力に接続されている。更に、p型MOSトランジスタ13Aのソースを、図11では電源に接続していたが、図15では、ノードA1−1に接続している。これによって、この回路は、クロック信号を1系統しか用いていないので、消費電力を低くすることができ、またクロック信号を1系統して用いていなくとも、誤動作を生じないという特徴がある。
また、図15において、第3のダイナミック回路A1内には、n型トランジスタ(第1のn型トランジスタ)Tr40が備えられる。このn型トランジスタTr40は、そのゲートにクロック信号CLK1が入力され、そのドレインには、複数個のn型トランジスタ(第2のn型トランジスタ群)A3〜ANのソースが共通に接続される。更に、前記第2のn型トランジスタ群A3〜ANの共通ドレインには、複数のn型トランジスタ(第3のn型トランジスタ群)A20〜AKの共通ソースが接続されている。前記第2のn型トランジスタ群A3〜ANのうち、1個のn型トランジスタANのゲートには所定の電源が接続されて、そのゲート電位が電源電位に設定される。また、他のn型トランジスタA3〜A5のゲートは全て接地されて、そのゲート電位は接地電位に設定される。前記第3のn型トランジスタ群A20〜AKのゲートには、各々、前記複数の選択信号S[1]〜S[N]が入力され、前記第3のn型トランジスタ群A20〜AKのドレインは共通に第3の出力ノードN3に接続されている。
第2ダイナミック回路1Eには、前記第3ダイナミック回路A1の前記第3の出力ノードN3(=A1−1)の反転ノードA1−2が接続され、第4ダイナミック回路1Dには、前記第3の出力ノードN3に加え、前記第2のn型トランジスタ群A3〜ANの共通ドレインのノードA2−1の反転ノードA2−2が接続されている。
図16及び図17は、この図15で記載した回路の端子D[1]〜D[N−1]と端子D[N]との間、及び端子S[1]〜S[N−1]と端子S[N]との間で信号入力パターンが異なる場合の各ノードの電圧と時間との関係を示したものである。更に、図16及び図17では、図9の回路でトランジスタバランスが悪いケースで単一クロック信号で駆動した場合に、誤動作が生じる波形も合わせて記載しており、一点鎖線が図15の回路を用いた場合、実線が図9の回路を用いた場合である。
図15と対比させながら説明を行う。図16は、端子S[1]〜S[N]の入力信号が全て、クロック信号CLK1がHiに遷移するタイミングで、所望のセットアップとホールド時間を満たしており、Loである。その後、クロック信号CLK1がHiの期間に、端子S[N]のみがLoからHiに遷移する。すると、ノードA1−1とノードN1とはLoに遷移し、ノードN6はHiになる。回路13Cを図1や図9と同様に構成すると、その後にクロック信号CLK1がHiからLoに遷移する際、p型MOSトランジスタ13C1、13C2を介してノードN4に電源電圧Vddが供給され、ノードN4がHiになる。その結果、ノードN4とノードN6とのHi期間がオーバーラップする可能性がある。ノードN4とノードN6とのHi期間がオーバーラップすると、トランジスタTr21、Tr22の双方が導通状態となり、ノードN7から電荷が引き抜かれ、ノードN7が本来は、Hiをキープしなければならないのが、Loに遷移してしまい、出力端子Qが誤動作する可能性がある。これは、ノードN4の充電とノードN1の充電とを制御する回路に特に工夫がされていないので、ノードN4、N1を各々充電するp型MOSトランジスタ素子のばらつきによっては、ノードN4の方が早く充電されてしまい、誤動作を引き起こしてしまうことに起因する。
しかしながら、図15の回路では、ノードN1の反転回路INV13の出力の電位が電源電圧VDDから回路13C中のp型MOSトランジスタ13C1の閾値電圧を引いた差以下にならないと、回路13CはONしないので、ノードN1が先に充電され、ノードN4が後に充電され易くなる。従って、ノードN4とN6とが同時にHiになる可能性は低くなる。
更に、図15と対比させて説明を行う。図17においては、クロック信号CLK1がHiに遷移するタイミングで、端子S[N]が所望のセットアップとホールド時間を満たして、Hiであり、端子S[1]〜S[N−1]、SE、D[1]〜D[N])、SIの入力信号が、所望のセットアップとホールド時間を満たして、Loである。その後、クロック信号CLK1がHi期間に、端子D[N]のみがLoからHiに遷移する。すると、ノードN1がHiからLoに遷移する。その後、クロック信号CLK1がHiからLoに遷移する際、図1の回路では、ノードN1とノードN2とが充電されるが、その順番がノードN1の方がノードN2よりも後に充電されると、ノードN2がHiでノードN1がLoになる。従って、ノードN6がHiとなり、ノードN7にGlitchが生じる。それが出力端子Qに伝播されると、誤動作が起きる。
しかしながら、図15の回路では、ノードN1の反転回路INV13の出力の電位が電源電圧VDDから回路13B中の第1のp型MOSトランジスタ13B1の閾値電圧を引いた差以下にならないと、ノードN2は充電されないので、ノードN1がHiになってからでないと、ノードN2はHiにならない。つまり、ノードN6がHiになることはないので、誤動作が防止される。
更に、図18では、クロック信号CLK1がHiに遷移する場合、端子D[N]、S[N]が所望のセットアップとホールド時間を満たして、Hiであり、端子S[1]〜S[N−1]、SE、D[1]〜D[N−1]、SIの入力信号が、所望のセットアップとホールド時間を満たして、Loである。その後、クロック信号CLK1がHiの期間に、端子D[N]がHiからLoに遷移する。その後、クロック信号CLK1はHiからLoに遷移する。その際、ノードA1−1とノードN1とが充電されるが、そのp型MOSトランジスタのトランジスタばらつきによっては、ノードN1の方が先にn型MOSトランジスタの閾値電圧Vtnに達してしまう。このとき、ノードN2に貫通電流が流れてしまい、ノードN2にGlitchが生じ、ノードN7にそのGlitchが伝播し、出力端子Qが誤動作してしまう。
しかしながら、図15の回路では、p型MOSトランジスタ13AのソースをノードA1−1に接続する構成としているので、p型MOSトランジスタ13Aのドレインとソースとの間の電流特性は、p型MOSトランジスタ13Aのドレインとソースとの間の電圧が閾値電圧Vtp近傍まで、ドレインとソースとの間の電圧に対し、線形特性を示す。また、p型MOSトランジスタ13Aの基板電圧とソース電圧とを比較した場合、基板電圧の方が高いので、非常に高い抵抗素子としてあたかも振舞う。このため、ノードA1−1が最初に充電され、その後、ノードN1が充電され始める。このため、n型MOSトランジスタ1E−1のゲート電圧がそのn型MOSトランジスタの閾値電圧以下になった後に、n型MOSトランジスタ1E−2のゲート電圧が閾値電圧以上になり易いので、ノードN2の貫通電流は流れ難くなり、ノードN7のGlitchは起こらない。更に、図15では、p型MOSトランジスタ13B2のゲート、p型MOSトランジスタ13C2のゲートは、クロック信号CLK1に接続されている。
このため、図12の回路では、ノードN2の放電が、ノードA1−2が電圧(VDD−Vtp)以上にならないと、開始されなかったが、図15では、クロック信号CLK1が電圧(VDD−Vtp)以上になると、ノードN2が放電される状態になるので、図12よりも高速にノードN2の動作が可能な利点がある。
以上説明したように、p型MOSトランジスタ13B2のソースを電源、p型MOSトランジスタ13B2のドレインをp型MOSトランジスタ13B1のソースに接続し、第1のp型MOSトランジスタ13B1のドレインをノードN2に接続し、第2のp型MOSトランジスタ13B2のゲートをクロック信号CLK1に、p型MOSトランジスタ13B1のゲートをノードN1の反転回路INV13の出力に各々接続し、更に、p型MOSトランジスタ13C2のソースを電源に、p型MOSトランジスタ13C1のドレインをp型MOSトランジスタ13C1のソースに接続し、p型MOSトランジスタ13C1のドレインをノードN4に接続し、p型MOSトランジスタ13C2のゲートをクロック信号CLK1、p型MOSトランジスタ13C1のゲートをノードN1の反転回路INV13の出力に接続し、更に、p型MOSトランジスタ13AのソースをノードA1−1に接続することにより、ノードA1−1とノードN1との充電の順序、ノードN1、N2間の充電の順序、ノードN1、N4間の充電の順序が、p型MOSトランジスタのデバイスサイズの製造上のばらつきに左右されずに一意に決定するので、より頑強な回路構成が実現できる。
尚、p型MOSトランジスタ13AのソースをノードA1−1に接続する形を説明したが、p型MOSトランジスタ13Aのソースに、更に別のp型MOSトランジスタのドレインを接続し、そのソースを電源に接続し、そのゲートをノードA1−1の反転回路の出力に接続する構成でも、同様な効果を発揮する。つまり、本発明の意図するところは、ノードA1−1とノードN1との充電の順序、ノードN1、N2間の充電の順序、ノードN1、N4間の充電の順序が、p型MOSトランジスタのデバイスサイズの製造上のばらつきに左右されずに一意に決定する回路構成であれば良い。その回路構成は、様々な回路の組み合わせによって可能であるが、それらは本発明を逸脱するものではない。
(実施形態6)
図19では、図1の多入力フリップフロップにおけるダイナミック回路1C、1Dの別の回路図を示す。
図19において、図1のダイナミック回路1C、1Dと異なる点は、ノードN3を充電するp型MOSトランジスタTr9の代わりに、第1及び第2のp型MOSトランジスタA13、N14Aを配置し、前記一方のp型MOSトランジスタN14Aでは、そのゲートにクロック信号CLK3を入力し、そのソースを電源に接続し、そのドレインをノードA2−2(即ち、第3のn型トランジスタ群A20〜AKの共通ソース)に接続し、更に他方のp型MOSトランジスタA13のソース、ドレインを、ノードN3とノードA2−2と(即ち、第3のn型トランジスタ群A20〜AKの共通ドレインと共通ソースと)に各々接続している点である。更に、ダイナミック回路1DのトランジスタTr14のゲート端子に、図1ではクロック信号CLK4を接続していたが、図19では、トランジスタTr14のゲート端子に、反転回路IN14の出力が接続されている。
このような回路構成の利点としては、クロック信号CLK4にクロック信号CLK3と同位相が入力された場合、即ち、図19のようにクロック信号CLK3のみで駆動された場合に、更に低電圧の電源電圧で動作できる点である。なぜならば、図1の回路構成では、クロック信号CLK4とクロック信号CLK3とが同位相で入力されると、電源電圧がn型MOSトランジスタの閾値電圧近傍の低電圧(例えば、n型MOSトランジスタの閾値電圧が0.3Vで、電源電圧値が0.5V)では、クロック信号CLK3がLoからHiになると、トランジスタTr14のゲート端子よりもノードN3の方が放電する時間が圧倒的に遅くなり、本来はトランジスタTr13がカットオフされ、ノードN4がHiになる動作(つまり、端子S[1]〜S[N]と端子SEの何れかがHi)を行わなければならないにも関わらず、ノードN4はHiにならずに、Loになってしまう。
しかしながら、図19の構成では、クロック信号CLK3がLoからHiに遷移する際、ノードN3、A2−2は同時に放電を開始し、ノードN14Aが反転回路IN14のスイッチングレベル以下になると、トランジスタTr14のゲートの電圧は上がる。つまり、トランジスタTr14のゲートがHiになる前にノードN3がn型MOSトランジスタTr13の閾値電圧以下となるので、ノードN4には、トランジスタTr13、Tr14経由の貫通電流が起き難くなるので、図1の回路構成よりも低電圧動作が安定する。
更に、クロック信号CLK3がHiからLoに遷移する際、p型MOSトランジスタA13のドレインとソースとの間の電流特性は、p型MOSトランジスタA13のドレインとソースとの間の電圧が閾値Vtp近傍まで、ドレインとソースとの間の電圧に対し、線形特性を示す。また、p型MOSトランジスタA13の基板電圧とソース電圧とを比較した場合、基板電圧の方が高いので、非常に高い抵抗素子としてあたかも振舞う。ノードA2−2の電位がp型MOSトランジスタA13の閾値電圧以上にならないと、ノードN3が充電されない。つまり、トランジスタTr14のゲートがある程度下がってからでないと、トランジスタTr13はONしない。また、ノードN4はクロック信号CLK3で充電されるので、ノードN4の電位には、トランジスタTr13がONすることによって生じるグリッチが起こり難くなり、結果として、ダイナミック回路A1、1Dに関連する誤動作が起こり難くなる。
(実施形態7)
図20は、図11の応用例を示す。
図11では、入力データを2組に区分した多入力選択付フリップフロップであったが、図20では、各々の出力回路1Eのトランジスタを組み合わせて、ダイナミック回路1A〜1D、A1から成る多入力選択機能と、ダイナミック回路1A´〜1D´、A1´から成る多入力選択機能の出力に対するNANDロジックを構成している。
具体的には、一方のp型MOSトランジスタTr20とソース、ドレインを共通にして他方のP型MOSトランジスタTr20を配置し、一方のn型MOSトランジスタTr21と直列に他方のn型MOSトランジスタTr21を配置している。更に、p型MOSトランジスタTr20のドレインに接続された第1のインバータ回路INV15と、そのインバータINV15の出力を入力とする第2のインバータINV16とで構成される保持回路50において、第2のインバータINV16を構成するP型MOSトランジスタとTr60とN型MOSトランジスタTr61との間に、ダイナミック回路1A〜1D、A1における第2の出力ノードN2がゲートに接続されるn型MOSトランジスタ16Aを一段配置している(この構成は図11でも同様である)のに加えて、図20では、更に、ダイナミック回路1A’〜1D’、A1’の第2の出力ノードN2’がゲートに接続されるn型MOSトランジスタ16Bを一段直列に配置している。これによって、保持回路50の高速性を維持している。尚、これら2段のn型MOSトランジスタは、接地と第2のインバータ回路INV16を構成するn型MOSトランジスタTr61との間に配置しても良い。
尚、本実施形態では、NANDロジックの例を示したが、これに限らず、様々な複合ロジックが生成できることは言うまでもない。更に、ダイナミック回路1Aや1A’に関わるダイナミック論理部を様々なロジックに置き換えることにより、更に様々な複合ロジック機能を持ち備えたフリップフロップ回路が構成可能である。更に、入力された複数の信号から選択された1つの信号を複数に分岐させて、その各々に、NAND回路、NOR回路、EXOR回路などを接続し、その選択された1つの信号に対して異なる論理演算を施した複数の信号を出力する構成としても良い。また、トランジスタTr20やトランジスタTr21に更にMOSトランジスタを付加し、そのゲート端子を更に別の多入力ダイナミック回路の出力に接続することも、本発明を逸脱するものではない。
図21は、図11の他の応用例であり、各々の出力回路におけるトランジスタTr21のソースとドレインとを共通に接続している。
(実施形態8)
図22は図11の別の応用例であり、スキャン入力回路のみをダイナミック回路1A´〜1D´、A1´に置いたものである。
ダイナミック回路1A´〜1D´、A1´、17B、17Cは、保持回路部17Eと出力端子Qの出力部とを、ダイナミック回路1A〜1D、A1から成る多入力選択機能のフリップフロップと共用しているスタティックタイプのフリップフロップである。更に、図11と異なる点は、n型MOSトランジスタ17Dのゲートをスキャンイネーブル信号SEの反転出力に接続している点である。
このような回路構成を採用することにより、スキャンイネーブル信号が活性化されている時は、トランジスタTr22、Tr20はカットオフされ、回路素子17B、17Cのみが動作する。この回路の利点は、ノードN1の容量を削減でき、通常パスでは、ダイナミックタイプのフリップフロップを用いることにより高速化が達成され、スキャンパスにおいては、スタティックタイプのフリップフロップを用いることにより、スキャン入力時のホールド時間が短縮され、スキャンシフト動作のマージン確保に有効な点である。
尚、ダイナミック回路の出力回路部とスタティック回路の出力部とを出力回路部17Fに組み合わせることにより、更に様々な論理機能をもつフリップフロップ回路が構成可能であることは言うまでもない。本発明では、上述したように、ダイナミック回路とスタティック回路との長所を入力信号の機能やスペックの要望に併せて使い分けることができる。
以上、8つの実施形態について説明したが、そのうち1つの実施形態での半導体集積回路の回路構成の一部を、他の7つの実施形態の何れかの回路構成の一部と入れ替えることは、当業者にとって容易である。例えば、図8のダイナミック回路1Bを図9のダイナミック回路1Bと入れ替えても良い。
以上説明したように、本発明では、選択信号の何れもが活性化せずに全てのデータが選択されない状態となっても、保持回路の出力信号を前回値に良好に保持することが可能であるので、データ選択機能付きのダイナミック型フリップフロップ回路等として有用である。
また、本発明では、入力されるデータが既に保持回路からの出力信号の値と一致する場合には、ダイナミック型フリップフロップ回路の少なくとも一部の動作を強制的に停止させることができるので、無駄な動作を抑制して、一層の低消費電力を行う半導体集積回路などに適用すると、好適である。
1A NOR型の第1ダイナミック回路
2A NOR型の第1ダイナミック回路
1B NAND型の第2ダイナミック回路
1C NOR型の第3ダイナミック回路 (非選択状態検出回路)
2C NOR型の第3ダイナミック回路(一致検出回路)
1D NAND型の第4ダイナミック回路
1E 出力回路
Tr20 第1のp型トランジスタ
Tr21 第1のn型トランジスタ
Tr22 第2のn型トランジスタ
1F 保持回路
IN5 第1のインバータ回路
IN6 第2のインバータ回路
Tr27 第1のp型トランジスタ
Tr28 第1のn型トランジスタ
Tr29 第2のn型トランジスタ
1G 出力回路
70 差動回路
71 OR回路
Tr36 n型トランジスタ(制御トランジスタ)
Tr37 n型トランジスタ(抵抗素子)
1H クロック生成回路(信号生成回路)
75 短パルス生成回路
NAND1 NAND回路

Claims (16)

  1. クロック、データ、及び保持回路の前回の出力データが入力され、前記クロックが遷移すると、前記データを前記保持回路に保持しながら出力する半導体集積回路において、
    前記データと前記保持回路の前回の出力データとが一致したことを検出する一致検出回路を備え、
    前記一致検出回路において前記データと前記保持回路の前回の出力データとが一致したとき、前記保持回路の少なくとも一部の動作を停止させる
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  2. 第1のクロック、データ及び前記データの前回値の反転値である前反転データが入力され、前記第1のクロックの立上りから立下りまでの期間及び立下りから立上りまでの期間の何れか一方の期間である第1期間において電荷が第1の出力ノードに充電され、他方の第2期間において、前記データと前記前反転データとがロウ又はハイで一致している場合に前記第1の出力ノードの電荷を放電するNOR型の第1ダイナミック回路と、
    第2のクロック、及び前記第1ダイナミック回路の第1の出力ノードの信号が入力され、前記第2のクロックの第1期間又は第2期間において、前記第1の出力ノードの電荷が放電された場合には第2の出力ノードの電荷を保持する一方、前記第1の出力ノードの電荷が保持された場合には前記第2の出力ノードの電荷を放電するNAND型の第2ダイナミック回路と、
    第3のクロック、前記データ及びその反転データ、並びに前記前反転データ及びその反転値である前データが入力され、前記第3のクロックの第1期間において電荷が第3の出力ノードに充電され、第2期間において、前記データと前記前反転データとが一致し又は前記反転データと前記前データとが一致する場合には前記第3の出力ノードの電荷を保持するNOR型の第3ダイナミック回路と、
    第4のクロック、及び前記第3ダイナミック回路の第3の出力ノードからの信号が入力され、前記第4のクロックの第1期間において、前記第3の出力ノードの電荷が保持された場合には第4の出力ノードの電荷を放電するNAND型の第4ダイナミック回路とを備え、
    前記第2ダイナミック回路は、前記第4ダイナミック回路の第4の出力ノードの信号が入力され、前記第4の出力ノードの電荷が放電された場合には、前記第1ダイナミック回路の第1の出力ノードの電荷が保持された場合においても、前記第2の出力ノードの電荷を保持する
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  3. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、物理配置上、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも前記NAND型の第2ダイナミック回路に近接している
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  4. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも高速で動作する
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  5. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも供給電圧が高い
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  6. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、物理配置上、半導体基板に形成された素子分離領域からの距離が前記NOR型の第1ダイナミック回路よりも遠い位置にある
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  7. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    選択されたデータを受け、この選択データを出力する出力回路を有し、
    前記出力回路は、
    前記NOR型の第1ダイナミック回路の出力、及び前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力の反転出力を受けるNOR回路と、
    前記NOR回路の出力がゲートに入力される第1のn型トランジスタと、
    前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力がゲートに入力される第1のp型トランジスタと有し、
    前記第1のn型トランジスタと前記第1のp型トランジスタとは、ドレイン同士が接続されている
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  8. 前記請求項7記載の半導体集積回路において、
    前記出力回路は、
    更に、前記NAND型の第4ダイナミック回路の出力がゲートに入力される第2のn型トランジスタを有し、
    前記第1のn型トランジスタのソースに前記第2のn型トランジスタのドレインが接続される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  9. 前記請求項7記載の半導体集積回路において、
    前記出力回路の2つの出力端子となる前記第1のn型トランジスタのドレイ及び前記第1のp型トランジスタのドレインには、前記選択データを保持する保持回路が接続される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  10. 前記請求項9記載の半導体集積回路において、
    前記保持回路は、
    前記出力回路の前記第1のp型トランジスタのドレインが入力側に接続された第1のインバータ回路と、
    前記第1のインバータ回路の出力が入力され、第1のn型トランジスタ及び第1のP型トランジスタが直列接続されて成る第2のインバータ回路と、
    前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力を受ける第2のn型トランジスタとを有し、
    前記第2のn型トランジスタは、前記第2のインバータ回路のn型トランジスタとp型トランジスタとの間、又は前記第2のインバータ回路のn型トランジスタと接地との間に配置される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  11. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    選択されたデータを受け、この選択データを出力する出力回路を有し、
    前記出力回路は、
    差動入力端子及び差動出力端子を有する差動回路と、
    前記NOR型の第1ダイナミック回路の出力と、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力の反転出力とが入力されるOR回路とを有し、
    前記OR回路の出力は、前記差動回路の差動入力端子の一方に入力され、
    前記差動回路の差動入力端子の他方には、前記NAND型の第2ダイナミック回路の出力が入力される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  12. 前記請求項11記載の半導体集積回路において、
    前記差動回路には、前記差動回路の差動増幅動作を可能にする制御トランジスタが備えられ、
    前記制御トランジスタは、
    ドレインが前記差動回路のソースに接続され、ソースが接地され、ゲートに制御信号を受けるn型トランジスタにより構成される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  13. 前記請求項12記載の半導体集積回路において、
    前記制御トランジスタには、並列に抵抗素子が接続されている
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  14. 前記請求項12記載の半導体集積回路において、
    前記制御トランジスタのゲートに与える制御信号を生成する信号生成回路を有し、
    前記信号生成回路は、
    クロック信号から短パルスを生成する短パルス生成回路と、
    前記短パルス及び、前記前記NAND型の第4ダイナミック回路の出力が入力されるNAND回路とを有し、
    前記NAND回路の出力が前記制御信号として前記制御トランジスタのゲートに与えられる
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  15. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記NOR型の第3ダイナミック回路及び前記NAND型の第4ダイナミック回路は、それ等を構成するトランジスタのしきい値電圧が、前記NOR型の第1ダイナミック回路を構成するトランジスタのしきい値電圧よりも低い
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  16. 前記請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記第1、第2、第3及び第4のクロック信号は、1つのクロック信号で共用される
    ことを特徴とする半導体集積回路。
JP2010281370A 2004-07-27 2010-12-17 半導体集積回路 Pending JP2011066941A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010281370A JP2011066941A (ja) 2004-07-27 2010-12-17 半導体集積回路

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004218244 2004-07-27
JP2010281370A JP2011066941A (ja) 2004-07-27 2010-12-17 半導体集積回路

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005194608A Division JP4814561B2 (ja) 2004-07-27 2005-07-04 半導体集積回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011066941A true JP2011066941A (ja) 2011-03-31
JP2011066941A5 JP2011066941A5 (ja) 2011-05-19

Family

ID=35731435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010281370A Pending JP2011066941A (ja) 2004-07-27 2010-12-17 半導体集積回路

Country Status (3)

Country Link
US (3) US7282957B2 (ja)
JP (1) JP2011066941A (ja)
CN (2) CN100521539C (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007046368A1 (ja) * 2005-10-18 2007-04-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 半導体集積回路
US7710155B2 (en) * 2007-04-20 2010-05-04 Oracle America, Inc. Dynamic dual output latch
DE102007027068B3 (de) * 2007-06-12 2008-12-18 Texas Instruments Deutschland Gmbh Daten-Pipeline mit großem Abstimmbereich für Taktsignale
US7501850B1 (en) * 2007-12-20 2009-03-10 International Business Machines Corporation Scannable limited switch dynamic logic (LSDL) circuit
US7629815B1 (en) * 2008-07-25 2009-12-08 Sun Microsystems, Inc. Low-power semi-dynamic flip-flop with smart keeper
KR102295528B1 (ko) * 2015-08-25 2021-08-30 삼성전자 주식회사 메모리 장치, 메모리 시스템, 상기 메모리 장치의 동작 방법 및 상기 메모리 시스템의 동작 방법
US11218137B2 (en) 2020-04-14 2022-01-04 Globalfoundries U.S. Inc. Low clock load dynamic dual output latch circuit
US11050414B1 (en) 2020-05-22 2021-06-29 Globalfoundries U.S. Inc. Dynamic single input-dual output latch

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6367818A (ja) * 1986-08-26 1988-03-26 アメリカン テレフオン アンド テレグラフ カムパニ− ドミノcmos論理回路
JPH04298115A (ja) * 1991-03-27 1992-10-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd フリップフロップ回路
JPH11261406A (ja) * 1998-01-21 1999-09-24 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ソフト・エラ―保護されたダイナミック回路
JP2004214997A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Sony Corp フリップフロップ
JP2006066938A (ja) * 2003-08-20 2006-03-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3913957A1 (de) * 1988-04-30 1989-11-16 Hitachi Ltd Verfahren und vorrichtung zum verarbeiten von farbvideosignalen
US5150430A (en) * 1991-03-15 1992-09-22 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Lossless data compression circuit and method
US5764089A (en) * 1995-09-11 1998-06-09 Altera Corporation Dynamic latching device
US5999019A (en) * 1997-10-10 1999-12-07 The Research Foundation Of State University Of New York Fast CMOS logic circuit with critical voltage transition logic
US6118304A (en) * 1997-11-20 2000-09-12 Intrinsity, Inc. Method and apparatus for logic synchronization
US6549038B1 (en) * 2000-09-14 2003-04-15 University Of Washington Method of high-performance CMOS design
FR2824683B1 (fr) * 2001-05-09 2003-10-24 St Microelectronics Sa Dispositif electronique de bascule mulitplexe
JP3652668B2 (ja) 2001-06-04 2005-05-25 松下電器産業株式会社 半導体集積回路
US6750677B2 (en) * 2001-06-04 2004-06-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dynamic semiconductor integrated circuit
JP4627928B2 (ja) * 2001-06-28 2011-02-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路
JP3868293B2 (ja) * 2001-12-28 2007-01-17 松下電器産業株式会社 半導体集積回路
US6791363B1 (en) * 2003-03-13 2004-09-14 International Business Machines Corporation Multistage, single-rail logic circuitry and method therefore
US6879186B2 (en) * 2003-06-30 2005-04-12 Intel Corporation Pseudo-dynamic latch deracer
US6914450B2 (en) * 2003-11-06 2005-07-05 International Business Machines Corporation Register-file bit-read method and apparatus
US7109895B1 (en) * 2005-02-01 2006-09-19 Altera Corporation High performance Lempel Ziv compression architecture

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6367818A (ja) * 1986-08-26 1988-03-26 アメリカン テレフオン アンド テレグラフ カムパニ− ドミノcmos論理回路
JPH04298115A (ja) * 1991-03-27 1992-10-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd フリップフロップ回路
JPH11261406A (ja) * 1998-01-21 1999-09-24 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ソフト・エラ―保護されたダイナミック回路
JP2004214997A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Sony Corp フリップフロップ
JP2006066938A (ja) * 2003-08-20 2006-03-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路

Also Published As

Publication number Publication date
CN1734939A (zh) 2006-02-15
US7417467B2 (en) 2008-08-26
US7719319B2 (en) 2010-05-18
CN101567684A (zh) 2009-10-28
CN101567684B (zh) 2011-11-23
US20060022716A1 (en) 2006-02-02
US20080012601A1 (en) 2008-01-17
CN100521539C (zh) 2009-07-29
US20080297204A1 (en) 2008-12-04
US7282957B2 (en) 2007-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011066941A (ja) 半導体集積回路
JP4473911B2 (ja) 半導体集積回路
JP2011066941A5 (ja)
US7525361B2 (en) High speed flip-flops and complex gates using the same
US6914462B2 (en) Power-on reset circuit and method
US8339172B2 (en) Flip-flop with single clock phase and with reduced dynamic power
US20110231723A1 (en) Flip-flop circuit and scan flip-flop circuit
US8797077B2 (en) Master-slave flip-flop circuit
JP5212112B2 (ja) アドレスデコーダ回路及び半導体記憶装置
US20050151560A1 (en) Scan flip flop, semiconductor device, and production method of semiconductor device
US9755618B1 (en) Low-area low clock-power flip-flop
US7528630B2 (en) High speed flip-flop
JP4814561B2 (ja) 半導体集積回路
US11271549B2 (en) Semiconductor device for controlling voltage at an input node of a circuit during a low power mode
US7961009B2 (en) Domino logic block having data holding function and domino logic including the domino logic block
US8415982B2 (en) Semiconductor integrated circuit device
JP2008092271A (ja) 遅延回路
KR101342093B1 (ko) 지연 회로
US20070188208A1 (en) Semiconductor integrated circuit
KR100189745B1 (ko) 메모리장치의 이퀄라이제이션 펄스 발생기
JP2019140554A (ja) ラッチ回路およびフリップフロップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110405

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121204