JP2011066027A - 矯正キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】リフロー時の半導体パッケージの反りの矯正やプリント基板の変形への追従が容易であり、半導体パッケージを薄くすることができる矯正キャップを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る矯正キャップ11は、半導体パッケージの表面と接触する接触面12を有し、接触面12は、熱処理時に変形して半導体パッケージの表面に変形力pを与えることを特徴とする。予め矯正キャップ11に下側に凸となるように形状を記憶させておく。熱処理時に、半導体パッケージ51が下に凸のように反ろうとする力qと矯正キャップ11が上に凸に戻ろうとする変形力pとが相殺されるため、半導体パッケージ51の反りを防止することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、半導体パッケージをプリント基板に実装する技術に関する。
近年の電子機器の急速な小型化・高機能化への動向に対応し、実装技術においては、電子部品の小型化、薄型化、高密度化への技術開発が求められ、半導体パッケージの薄型化が進んでいる。
半導体パッケージの薄型化に伴ってリフロー時の反りが大きな問題になってきた。図14は、リフロー時の半導体パッケージとプリント基板とを説明する図である。半導体パッケージ51が反ることで一部の半田ボールがプリント基板71と接触せず未半田となりオープン不良を生じることになる。この問題を解決する技術が特許文献1、2、4及び5に記載されている。
特許文献1の半導体パッケージは、半導体チップが搭載された基板よりも大きな熱膨張係数を有する材料からなる変曲点形成部を有する。変曲点形成部が半導体チップで生じる反りと逆向きの反りを発生することで、半導体パッケージの外周にある端子部分を水平に保つことができる。特許文献2の半導体装置は、半導体集積回路が搭載される基板内部に形状記憶部材が挿入されている。形状記憶部材の挿入でリフロー時に基板が反り返ることを防止できる。
特許文献4の半導体装置は、放熱板や裏打ち板が形状記憶合金で形成されている。この形状記憶合金がリフロー時の高熱で記憶された形状に戻ることで半導体装置の反りを防止できる。特許文献5のBGA(Ball Grid Array)ケース反り矯正工法は、BGAの基板への半田付けの際に発生したBGAケースの反りを、BGAケース上に反り矯正治具を搭載した後で再リフローすることによって矯正している。
一方、基板技術においても薄型化の要求が強まっている。マザーボードなどのプリント基板を薄くすることで基板の反りが大きな問題となってきた。特にSMT(表面実装:Surface Mount Technology)工程でのリフロー炉の熱はプリント基板のガラス転移温度を大きく上回るため、リフロー時の反りは大きい。図15は、リフロー時の半導体パッケージとプリント基板とを説明する図である。プリント基板71が反ることで半導体パッケージ51の一部の半田ボールがプリント基板71と接触せず未半田となりオープン不良を生じることになる。この問題を解決する技術が特許文献3に記載されている。
特許文献3のシールドキャップは、形状記憶合金であり、リフロー時の熱で反り、モジュールを反らせることとしている。
国際公開WO2007/037055パンフレット 特開2001−060638号公報 特開2009−170821号公報 特開平10−189816号公報 特開平11−054908号公報
特許文献1の半導体パッケージは、外周にある端子部分を水平に保つようにするために変曲点形成部の大きさ、形状及び熱膨張係数を合わせ込む必要があり、この合わせ込みに長い時間と費用がかかり容易ではないという問題点があった。
特許文献2の半導体装置は、基板内部に形状記憶部材が挿入されているため、基板の薄型化という要求に対応することが難しいという課題点があった。
特許文献3のシールドキャップは、封止半田でベース基板に取り付けられており、リフロー工程の後に外すことができず、半導体部品が大きくなり電子機器の小型化や高機能化への動向に対応することが難しいという問題点があった。
特許文献4の半導体装置は、放熱板や裏打ち板を貼り付けているため、半導体部品が大きくなり電子機器の小型化や高機能化への動向に対応することが難しいという問題点があった。
特許文献5のBGAケース反り矯正工法は、反りが発生したBGAを再リフローしなければならず工程が複雑になるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した課題であるリフロー時の半導体パッケージの反りの矯正やプリント基板の変形への追従が容易であり、電子機器の小型化や高機能化への動向に対応できる半導体部品を製造できる矯正キャップを提供することを目的とする。
本発明に係る矯正キャップは、半導体パッケージの表面と接触する接触面を有し、前記接触面は、熱処理時に変形して前記半導体パッケージの表面に変形力を与えることを特徴とする。
本発明に係る半導体パッケージ実装方法は、半導体パッケージの表面に熱で変形して前記半導体パッケージの表面に変形力を与える矯正キャップを被せる矯正キャップ取付工程と、前記半導体パッケージをプリント基板上に搭載する基板搭載工程と、加熱して前記プリント基板と前記半導体パッケージとを半田付けするリフロー工程と、を順に行う。
本発明は、リフロー時の半導体パッケージの反りの矯正やプリント基板の変形への追従が容易であり、電子機器の小型化や高機能化への動向に対応できる半導体部品を製造できる矯正キャップを提供することができる。
本発明に係る矯正キャップを説明する概念図である。(a)は熱処理前の矯正キャップの概念図である。(b)は熱処理後の矯正キャップの概念図である。(c)は熱処理後の矯正キャップの概念図である。 半導体パッケージを説明する概念図である。(a)は熱処理前の半導体パッケージの概念図である。(b)は熱処理後の半導体パッケージの概念図である。 半導体パッケージに矯正キャップを被せた概念図である。(a)は熱処理前の概念図である。(b)は熱処理後の概念図である。 本発明に係る半導体パッケージ実装方法を説明するフローチャートである。 矯正キャップ取付工程を説明する図である。 矯正キャップ取付工程を説明する図である。 矯正キャップ取付工程を説明する図である。 基板搭載工程を説明する図である。 リフロー工程を説明する図である。 本発明に係る半導体パッケージ実装方法を説明するフローチャートである。 矯正キャップ取外し工程を説明する図である。 矯正キャップの作用を説明する図である。 リフロー工程を説明する図である。 関連する半導体パッケージ実装方法を説明する図である。 関連する半導体パッケージ実装方法を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の矯正キャップ11を説明する概念図である。図1の矯正キャップ11は、半導体パッケージの表面と接触する接触面12を有し、接触面12は、熱処理時に変形して半導体パッケージの表面に変形力pを与えることを特徴とする。
例えば、矯正キャップ11は、形状記憶合金で形成されている。例えば、予め矯正キャップ11に図1(b)のように下側に凸となるように形状を記憶させておく。続いて、矯正キャップ11を整形し、図1(a)のようにフラットにする。そして、所定の温度以上で熱処理をすると記憶させた図1(b)の形状に戻る。矯正キャップ11は、このときに発生する復元力を変形力pとして外部に与えることができる。同様に、予め矯正キャップ11に図1(c)のように上側に凸となるように形状を記憶させておくこともできる。同様に、図1(a)のようにフラットに整形して所定以上の温度で熱処理をすることで、矯正キャップ11は、図1(c)の形状に戻り、変形力pとして外部に与えることができる。
図2は、半導体パッケージ51を説明する概念図である。図2(a)は熱処理前の半導体パッケージ51であり、図2(b)は熱処理後の半導体パッケージ51である。熱処理により、半導体パッケージ51は下側に凸となったことを示している。熱処理をすることで半導体パッケージに51には反ろうとする力qが発生する。
図3は、半導体パッケージ51に矯正キャップ11を被せた図である。図3(a)は熱処理前の図であり、図3(b)は熱処理後の図である。矯正キャップ11は図1(c)の形状を記憶しており、半導体パッケージ51の表面52と矯正キャップ11の接触面12が接触するように整形されている。
熱処理を行うと、半導体パッケージ51は図2(b)のように下に凸のように反ろうとする。一方、矯正キャップ11は図1(c)の形状(上に凸)に戻ろうとする。このため、接触面12は、熱処理時に半導体パッケージ51が反ろうとする力qを変形力pで相殺することができる。
次に、矯正キャップ11を利用した具体的な半導体パッケージ実装方法を以下に説明する。図4は、半導体パッケージ実装方法を説明するフローチャートである。半導体パッケージ実装方法は、半導体パッケージ51の表面52に熱で変形して半導体パッケージ51の表面52に変形力pを与える矯正キャップ11を被せる矯正キャップ取付工程S11と、半導体パッケージ51をプリント基板71上に搭載する基板搭載工程S12と、加熱してプリント基板71と半導体パッケージ51とを半田付けするリフロー工程S13と、を順に行う。
矯正キャップ取付工程S11は、熱処理後の半導体パッケージ51がフラットになる変形力pを発生させるように矯正キャップ11を調整する調整過程を含む。例えば、矯正キャップ11が形状記憶合金の場合、前記調整過程において、記憶させる形状、合金の種類、及び矯正キャップ11の厚みを調整することで変形力pを調整することができる。
図5は、矯正キャップ取付工程S11を説明する図である。ここで、矯正キャップ11は、半導体パッケージ51の側面を挟み込む挟持部13をさらに有していてもよい。図6のように、挟持部13は、後述するリフロー工程の熱処理時に半導体パッケージ51の側面を挟み込むように動く。例えば、形状記憶合金に半導体パッケージ51の側面を挟み込んだ形を記憶させることで実現することができる。挟持部13が半導体パッケージ51を挟み込み固定するため、変形力pを確実に半導体パッケージ51に伝えることができる。
図7は、他の矯正キャップ取付工程S11を説明する図である。矯正キャップ11の接触面12と半導体パッケージ51の表面52とを熱硬化性接着剤16で接着してもよい。後述するリフロー工程は、予備加熱過程を有しており、予備加熱過程で矯正キャップ11と半導体パッケージ51の表面52とを接着する熱硬化性接着剤16を硬化させる。熱硬化性接着剤16で矯正キャップ11と半導体パッケージ51とを固定するため、変形力pを確実に半導体パッケージ51に伝えることができる。
図8は、基板搭載工程S12を説明する図である。半導体パッケージ51の半田バンプ53がプリント基板71上の接続端子と接触するように、半導体パッケージ51をプリント基板71上に配置する。
図9は、リフロー工程S13を説明する図である。リフロー工程S13で、半田バンプ53は熱で溶け、プリント基板71上の接続端子と半導体パッケージ51とを半田付けする。このとき、図3で説明したように矯正キャップ11は半導体パッケージ51が反ることを防止する。すなわち、矯正キャップ11はリフロー時の半導体パッケージ51の反りを容易に矯正することができる。従って、矯正キャップ11は、半導体パッケージ51とプリント基板71の接続端子とを全ての半田バンプ53で半田付けさせることができ、未半田によるオープン不良を低減できる。
半導体パッケージ51をプリント基板71に半田付けした後、矯正キャップ11は不要になるので、矯正キャップ取外し工程S14で取り外してもよい。図10は、矯正キャップ取外し工程S14を行う半導体パッケージ実装方法を説明するフローチャートである。また、図11は、矯正キャップ取外し工程S14を説明する図である。矯正キャップ11を取り外すことでプリント基板71に半導体パッケージ51を搭載した半導体部品を薄く保つことができ、電子機器の小型化や高機能化への動向に対応することができる。
(実施形態2)
図12は、矯正キャップ11が半導体パッケージ51を積極的に変形させていることを説明する図である。矯正キャップ11は、熱処理時の熱で発生する変形力pを用いて半導体パッケージ51を変形させることができる。例えば、半導体パッケージ51がプリント基板71上に搭載されており、矯正キャップ11の接触面12は、熱処理時のプリント基板71の変形に追従するように、変形力pで半導体パッケージ51を変形させる。実施形態1の矯正キャップ11は、変形力pで熱処理による半導体パッケージ51の反りを矯正するが、実施形態2の矯正キャップ11は、熱処理によるプリント基板71の反りに半導体パッケージ51の反りを変形力pで追従させる。
図13は、半導体パッケージ実装方法のリフロー工程S13を説明する図である。実施形態1で説明したように、リフロー工程S13では、熱で半田バンプ53を溶かし、プリント基板71上の接続端子と半導体パッケージ51とを半田付けする。このとき、プリント基板71が薄い場合、プリント基板71は熱で複雑な反りや捻れが発生する。矯正キャップ11は、リフロー工程S13で、プリント基板71の変形に追従するように、変形力pで半導体パッケージ51を変形させる。
例えば、矯正キャップ11が形状記憶合金の場合、矯正キャップ取付工程S11の調整過程において、記憶させる形状、合金の種類、及び矯正キャップ11の厚みを調整することで、半導体パッケージ51の形状をプリント基板71に発生する複雑な反りや捻れに追従させることができる。すなわち、矯正キャップ11はリフロー時のプリント基板71の変形へ半導体パッケージ51の形状を容易に追従させることができる。従って、矯正キャップ11は、半導体パッケージ51とプリント基板71の接続端子とを全ての半田バンプ53で半田付けさせることができ、未半田によるオープン不良を低減できる。
以上、実施形態1において、矯正キャップ11が変形力pで熱処理による半導体パッケージ51の反りを矯正することを説明し、実施形態2において、矯正キャップ11が熱処理によるプリント基板71の反りに半導体パッケージ51の形状を変形力pで追従させることを説明した。
さらに、矯正キャップ11は、半導体パッケージ51に反りが発生するとともにプリント基板71にも変形が生じる場合でも対応することができる。前述のように矯正キャップ取付工程S11において、補正キャップ11の変形力pを調整し、矯正キャップ11を半導体パッケージ51に被せることで、リフロー工程S13において、半導体パッケージ51とプリント基板71の接続端子とを全ての半田バンプ53で半田付けでき、未半田によるオープン不良を低減できる。
11:矯正キャップ
12:接触面
13:挟持部
16:熱硬化性接着剤
51:半導体パッケージ
52:表面
53;半田バンプ
71:プリント基板
p:変形力
q:力

Claims (12)

  1. 半導体パッケージの表面と接触する接触面を有し、
    前記接触面は、熱処理時に変形して前記半導体パッケージの表面に変形力を与えることを特徴とする矯正キャップ。
  2. 前記接触面は、熱処理時に前記半導体パッケージが反ろうとする力を前記変形力で相殺することを特徴とする請求項1に記載の矯正キャップ。
  3. 前記半導体パッケージがプリント基板上に搭載されており、
    前記接触面は、熱処理時の前記プリント基板の変形に追従するように、前記変形力で前記半導体パッケージを変形させることを特徴とする請求項1に記載の矯正キャップ。
  4. 前記半導体パッケージの側面を挟み込む挟持部をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の矯正キャップ。
  5. 前記接触面と前記半導体パッケージの表面とが熱硬化性接着剤で接着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の矯正キャップ。
  6. 形状記憶合金で形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の矯正キャップ。
  7. 半導体パッケージの表面に熱で変形して前記半導体パッケージの表面に変形力を与える矯正キャップを被せる矯正キャップ取付工程と、
    前記半導体パッケージをプリント基板上に搭載する基板搭載工程と、
    加熱して前記プリント基板と前記半導体パッケージとを半田付けするリフロー工程と、
    を順に行う半導体パッケージ実装方法。
  8. 前記リフロー工程で、前記半導体パッケージが反ろうとする力を前記矯正キャップの前記変形力で相殺することを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ実装方法。
  9. 前記リフロー工程で、前記プリント基板の変形に追従するように、前記矯正キャップの前記変形力で前記半導体パッケージを変形させることを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ実装方法。
  10. 前記リフロー工程で、前記矯正キャップの挟持部で前記半導体パッケージの側面を挟み込むことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の半導体パッケージ実装方法。
  11. 前記リフロー工程は、予備加熱過程を有しており、前記予備加熱過程で前記矯正キャップと前記半導体パッケージの表面とを接着する熱硬化性接着剤を硬化させることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の半導体パッケージ実装方法。
  12. 前記リフロー工程の後に、前記半導体パッケージから前記矯正キャップを取り外す矯正キャップ取外し工程をさらに行うことを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の半導体パッケージ実装方法。
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