JP2011062872A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査インクから実使用インクへ置換した際に起こるインク混色の影響を低減し、置換時の廃液量を低減させて、コスト増加を抑制することの可能な記録方法を提供する。
【解決手段】酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクをインクジェットヘッドに充填して酸性pHの状態で検査用印字した後に、当該第一インクが残存するインクジェットヘッドに、塩基性である第二インクを充填し、塩基性pHの状態で印字すること。第一インクをインクジェットヘッドに充填し、酸性pH状態で印字してインクジェットヘッドの検査を行なった後に、当該インクジェットヘッドに塩基性の第二インクを充填することによって、第一インクと第二インクの混色の影響を低減する効果を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットヘッド及び/又はインクジェットプリンタの製造時の検査用インクと画像出力用インクとを混合して用いたインクジェット記録方法に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、インクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備え、用紙等の被記録体を搬送しながら、インク滴を当該被記録体に付着させて画像形成を行なうものがある。このような液体吐出方式の画像形成装置においては、液体吐出ヘッドの多数のノズルと呼ばれる細孔から液滴を吐出することで、被記録体に非接触でパターンを形成することが可能となっているため、被記録体の種類や形状にとらわれずに、単一の作像プロセスで画像形成が可能となる。
この液体吐出ヘッドは、直径50μm以下の微細なオリフィスをもつノズル部や、ノズル部に繋がる圧力発生部、圧力発生部に液体を供給する液室部、液室部へ流入する液体を濾過するフィルター部などから構成され、非常に高精度に加工されて形成されている。また、ヘッド当たりのノズル数も数十から数千と膨大なため、製品として出荷する前にヘッド全体が正常に動作し、吐出不良状態(ノズルより吐出できない状態、ノズル面に対してほぼ垂直方向に吐出されない状態、吐出された液滴が所望の大きさを形成できない状態)が存在しないことを検査して確かめる必要がある。
このような検査を行うために検出可能な液体をヘッドに充填し、ヘッドから吐出させることで不具合を検知することが行われている。検知方法としてはインクの飛翔状態を検知する方法もあるが検知装置が大がかりになるため、簡易的に紙などの被記録体にインクを吐出し、被記録体上に形成された画像にて吐出状態を確認することが行われている。このときに用いるインクは、検査にて形成した画像を容易に評価するため、インクが被記録体を十分に着色できるだけの着色力を有していることが求められている。しかし、一方、このような検査に用いたインク色と実使用のインク色が異なる場合、実使用インクに検査インクが混色するため、検査インクを実使用インクに完全に置換が終了するまで正常な色の画像を出力することができないことになる。
このような問題を回避するために、以下の方法が考えられる。
(1)実使用インクと検査インクの色を同一にする。
(2)検査後に影響のない液に置き換えておく。
(3)可視光で着色しない検査インクを用いる。
(4)検査後に発色しないようにする。
(5)使用前に実使用インクへの液置換処理を十分に行う。
しかし、上記(1)の実使用インクと検査インクの色を同一にするときには、検査のために複数のインクを準備しておく必要があり、インクの種類が増える度に検査インクの種類も増えるため、管理コストの増加や他色へのヘッドの使い回しが出来なくなる問題を有している。
また、上記(2)の検査後に影響のない液に置き換えておくことは、多くのインクジェットヘッドで行われている検査方法であるが、置換処理に多くの液を使用するために廃液が多くなり、液コストだけでなく環境負荷も高く、置換作業に時間がかかるため生産性を犠牲にする問題がある。そのため極力置換作業の簡素化が求められる。このような置換作業は、印字装置のインク流路構造が複雑なため、置換側の実使用インクへ完全に置き換えることは難しい。置換前のインクの残留量を減らすためには残留濃度に応じて対数的に置換液量が必要になる。
また、上記(3)の可視光で着色しない検査インクを用いることは、上記2点の課題を解決することが可能となるが、目視で判断できないため人による繊細な判断が得られず、可視光以外で着色する検査インクの場合は着色剤が特殊なためインクコストが高く、また検査装置も一般的な可視光で検出できないため特殊な検出装置を用いる必要がある。そのため検査の感度面、コスト面に問題を持っている。
また、上記(4)の検査後に発色しない方法としては、着色成分の分解やpH変化による発色抑制を利用する方法であるが、染料の分解は、インク流路に分解促進剤を通液する必要があり、インク流路にもダメージを与える。そのためインクジェット装置の寿命を低下させてしまい、検査工程にて製品品質を落とすこととなるため問題がある。また、無色或いは変色するpH指示薬を含有する変色性インク(pH変化による発色抑制され、印字後の経時pH変動で消色することを利用した消色可能なインク)を検査工程での印字に使用することが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで開示されているインクは、塩基性(アルカリ性)で発色し、中性付近において無色或いは淡色に変色するpH変色インクであり、印字物が炭酸ガスの吸収にてpH変化し、中和することで経時消色する機能を有している。このようなpH変色インクの使用では、検査工程で印字を行い、記録された印字物が製品として出荷される場合は上記のインクの効果は有効に発揮される。しかしながら、印字する前述のような画像形成装置を出荷する場合では、検査時に検査インクを塩基性として発色させた後、検査後、出荷時には、塩基性の検査インクを強制的に消色させるために酸性の液を装置に通液する必要がある。酸性の液体は金属への腐食性を有しているため長期にわたる金属部材への接触は画像形成装置の印字装置の劣化を促進することとなる。従って、このように印字する印字装置において長期間接触する液体としては、弱塩基性の液体が腐食性の面で有利であり、このような液体としては、出荷時に充填されている液や、製品に使用するインクとしては弱塩基性のインクが推奨される。
また、上記(1)〜(4)の方法は、製品出荷工程側での対処方法であるが、ユーザが使用前に対処する方法としては、(5)使用前に実使用インクへの液置換処理を十分に行うことで、上記(1)〜(4)の方法と組み合わせて利用することが可能である。この方法は多くのインクジェット装置で行われている手法であるが、上記(1)〜(4)の方法で十分に混色に対応しておかないと、ユーザの手元の実使用インクを多量に消費し、多量の廃液を排出し、実使用インクに液置換を行って使用条件を整えることが必要となる。そのために、無駄な実使用インクの使用をユーザに強いることとなり、廃液を増やすため製品の寿命や廃液タンクの寿命を縮めることとなる。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、検査インクから実使用インクへ置換した際に起こるインク混色の影響を低減し、置換時の廃液量を低減させて、コスト増加を抑制することの可能な記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクをインクジェットヘッドに充填して酸性pHの状態で検査用印字した後に、当該第一インクが残存するインクジェットヘッドに、塩基性である第二インクを充填し、塩基性pHの状態で印字することを特徴とするインクジェット記録方法としたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録方法において、
前記第一インクの着色剤として、ニュートラルレッドを用いることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェット記録方法において、
前記第二インクは無色であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3記載のインクジェット記録方法において、
前記第二インクと共に、塩基性である有色の第三インクを前記インクジェットヘッドに充填して塩基性pHの状態で印字することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4記載のインクジェット記録方法において、
前記第三インクが、当該第三インクのpH値をpH9からpH7に変化させたときに、pH7のときの当該第三インクの粘度がpH9のときの粘度に対して10倍以上の粘度に増粘するインクである場合に、当該第三インクと、前記第一インクと、第二インクとの混合物のpH値が、充填時における前記第三インクのpH値以下に低下しないように前記第二インクと前記第三インクを前記インクジェットヘッドに充填することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5記載のインクジェット記録方法において、
前記第三インクは、カラー顔料を含有するインクであることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項4乃至6のいずれか1項記載のインクジェット記録方法において、
前記第三インクは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのカラーインクの組み合わせからなるインクセットを構成し、当該各色のカラーインクに前記第一および第二インクの同一インクを混合して前記インクジェットに充填されて印字することを特徴とする。
本発明によれば、酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクをインクジェットヘッドに充填して酸性pHの状態で検査用印字した後に、当該第一インクが残存するインクジェットヘッドに、塩基性である第二インクを充填し、塩基性pHの状態で印字することによって、検査インクから実使用インクへ置換した際に起こるインク混色の影響を低減し、置換時の廃液量を低減させて、コスト増加を抑制することの可能な記録方法を提供することが可能となる。
ニュートラルレッド(pH感応性)を用いた検査インク(No5)とC.I.Acid Red(pH非感応性) 52.5重量%水溶液を用いた検査インク(No2)に、塩基性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No3)と酸性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No4)を混合した際の検査インクの混合比率と明度値(L*)との関係を示すグラフ図である。 ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)とC.I.Acid Red52.5重量%水溶液を用いた検査インク(No2)に、塩基性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No3)と酸性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No4)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。 ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)に、塩基性の透明インク(No6)と酸性の透明インク(No7)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。 ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)と、塩基性の透明インク(No6)及び酸性の透明インク(No7)にイエロー顔料界面活性剤分散液を含むイエローインク(No3、No4)並びにイエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体(No8)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。 No5(pH感応性)及びNo2(pH非感応性)の検査インクに、イエロー(No3)とマゼンタ(No9)の顔料インクをそれぞれ混合した際の各種検査インクにイエロー及びマゼンタインクを混合した際の色差(ΔE)との関係を示す棒グラフ図である。 No5(pH感応性)及びNo2(pH非感応性)の検査インクに、アルカリ性透明インク(No6)及び酸性透明インク(No7)を混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)の顔料インクをそれぞれ混合した際の混合インク中の検査インクと透明インクの混合インクに上記各色の顔料インクを混合した際の色差(ΔE)との関係を示す棒グラフ図である。
本発明者は、検査インクから実使用インクへ置換した際に起こるインク混色の影響の低減について検討を行なった。その結果、酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクを検査インクとして使用し、この検査インクをインクジェットヘッドに充填して酸性pH状態で検査用印字を行なって所定の検査を行なった後、この検査インクが前記インクジェットヘッド内に残存した状態で塩基性の第二インクを前記インクジェットヘッド内に充填し、第一インクと混合させると、混合インクは、pH変化を起こし、第一インクの着色剤が第二インクの塩基性pHに近づくことで淡色化することを見出した。このようにして形成された第一インクと第二インクの混合インクは、第一インクと第二インクの混色の影響が低減されて、置換時の廃液量を低減させて、コスト増加を抑制することの可能となることを究明し、本発明を完成させるに至った。
このような酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料の着色剤としては、次のようなpH指示薬を本発明による着色剤として使用することが可能である。例えば、o−クレゾールレッド、チモールブルー、2,4−ジニトロフェノール、メチルオレンジ、メチルイエロー、メチルレッド、ニュートラルレッドなどである。これらのうち、比較的中性近傍で変色域を持つメチルレッド、ニュートラルレッドが実使用インク化したときpHを高め(塩基性)に設定することができ、インクに接する部材へのインク腐食を抑制することが可能となる。また変色後が黄色となるため混色後の視認性が低下し、混色の影響を少なくすることが出来る利点を有する。特に、これらの染料のうちで溶解性の面で水に対する溶解度が高く、中性近傍に変色域を持っているメチルレッド及びニュートラルレッドが着色剤として好ましい。このようなメチルレッド及びニュートラルレッドからなる着色剤を使用した第一のインクは、pH変色領域が中性に近いためインクpHを極端に下げる必要が無く、インクpHを下げないことからインクジェット装置のインク接触部位への腐食を押さえることができ、長期間に渡るインクジェット装置の信頼性を保つことが可能となる。
なお、本発明においては、「酸性pH」とは、pH6以下の酸性領域を、また、「塩基性pH」とは、pH6を超えるいわゆる中性領域とアルカリ領域を指すものである。
このような着色剤は、着色剤の分散性を向上させるために界面活性剤を水及び水溶性有機溶剤中に溶解させて容易に第一インクを形成することができる。水溶性有機溶剤は、インクの水分を保持して保管時のインクの乾燥を抑制する。本発明で使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
(水溶性有機溶剤)
水溶性有機溶剤としては、水素結合しやすく、単独では粘度が高いもので、かつ、平衡水分量が高く、水分の存在下では粘度が低下するようなものを含有させることで、本発明のようなインクを得ることができる。そのような多価アルコールとしては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられるが、特にグリセリンは保水力、保湿力に優れる点で、インクに含まれることに望ましい。
インク全体に占める水溶性有機溶剤の割合は20重量%〜60重量%が本発明の効果が得られる範囲であるが、特に、30重量%〜50重量%の範囲が好適である。水溶性有機溶剤量が20重量%より少ないとインクの水分保持力が低下し、保管時の乾燥が進みやすい。また検査時のノズル面での乾燥が進むため吐出安定性が悪くなり、正常な検査が行いにくくなる。また水溶性有機溶剤が60重量%より多すぎると、インクの粘度が高くなり、ヘッドへの充填性の低下やインクの可燃性が向上する。
また、本発明において、好適に使用される界面活性剤としては、次のようなものが挙げられる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が用いられる。色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体例として以下に挙げるものが好適に使用されるが、これらに限定されるわけではない。例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等も使用可能である。
このような界面活性剤は、日光ケミカルズ(株)、日本エマルジョン(株)、日本触媒(株)、東邦化学(株)、花王(株)、アデカ(株)、ライオン(株)、青木油脂(株)、三洋化成(株)などの界面活性剤メーカーより容易に入手できる。
またアセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示すので望ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーおよびこの硫酸エステル塩、フッ素系脂肪族系ポリマーエステルが挙げられる。このようなフッ素系界面活性剤として市販されているものを挙げると、サーフロンS−111、S−112、S−113、S121、S131、S132、S−141、S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム社製)、FT−110、250、251、400S(ネオス社製)、ゾニールFS−62、FSA、FSE、FSJ、FSP、TBS、UR、FSO、FSO−100、FSN N、FSN−100、FS−300、FSK(Dupont社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(OMNOVA社製)などがあり、メーカーより容易に入手できる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。単独では記録液中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。インクの被記録体への浸透性の効果を発揮するためには、界面活性剤総量として、0.01重量%〜5重量%含有していることが望ましい。界面活性剤総量が0.01重量%未満では、濡れ性を付与する効果が低く充填性を向上させるには不十分であり、5.0重量%より多い添加では濡れ性を高くしすぎるため、インクジェットヘッド表面の撥水部を濡らしてしまいヘッドの吐出機能を低下させる。また、吐出検査後の印字物の視認性において、被記録体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下が発生し視認性が低下する。さらに、一部の界面活性剤では乾燥時に界面活性剤の溶解性が不足し析出したり、界面活性剤の影響で粘度が上昇するため、5.0重量%より多い添加は数々の問題を引き起こす。このような界面活性剤の添加は、0.5重量%〜2重量%がより好ましい。
また、本発明においては、第一インク中に、必要に応じて、消泡剤や防腐防黴剤、pH調整剤、キレート剤、防錆剤等の添加剤を添加することができる。消泡剤及び添加剤としては、次のようなものが挙げられる。
(消泡剤)
消泡剤としては、一般的に利用されている消泡剤も使用可能である。これらにはシリコーン消泡剤、ポリエーテル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤などが挙げられ、1種と併用しても、2種以上と併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点でシリコーン消泡剤との併用が好ましい。前記シリコーン消泡剤としては、例えば、オイル型シリコーン消泡剤、コンパウンド型シリコーン消泡剤、自己乳化型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、変性シリコーン消泡剤、などが挙げられる。該変性シリコーン消泡剤としては、例えば、アミノ変性シリコーン消泡剤、カルビノール変性シリコーン消泡剤、メタクリル変性シリコーン消泡剤、ポリエーテル変性シリコーン消泡剤、アルキル変性シリコーン消泡剤、高級脂肪酸エステル変性シリコーン消泡剤、アルキレンオキサイド変性シリコーン消泡剤、などが挙げられる。これらの中でも、水系媒体である前記記録用インクへの使用を考慮すると、前記自己乳化型シリコーン消泡剤、前記エマルジョン型シリコーン消泡剤などが好ましい。
前記一般的な消泡剤としては、市販品を使用してもよく、該市販品としては、信越化学工業(株)製のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85等)、東レ・ダウ・コーニング(株)製のシリコーン消泡剤(Q2−3183A、SH5510等)、日本ユニカー(株)製のシリコーン消泡剤(SAG30等)、旭電化工業(株)製の消泡剤(アデカネートシリーズ等)、などが挙げられる。消泡剤のインクにおける含有量としては、特に制限はないが、消泡剤はインクに完全に溶解しない物が多く、分離析出する可能性が高いため、極力添加しない方がよい。しかしながら充填時に起泡していると充填性が悪化するため、最小量を使用することが出来る。例えば、0〜3重量%が好ましく、0〜0.5重量%がより好ましい。一般的な消泡剤を併用し、破泡効果を高める観点から無機微粒子を含有するものがあるが、インクに使用する消泡剤としては利用しない方が好ましい。
(防腐防黴剤)
防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、調合される記録液に悪影響をおよぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。その例として、塩基性に調整するときにはアミン類、アルカリ金属水酸化物、第四級化合物水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、酸性に調整するときは無機酸、有機酸が挙げられる。具体的には、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
また、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸および硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの一価の弱カチオンと形成する塩、酢酸、蓚酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、アルギニン酸、システイン、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、リシン、リンゴ酸、クエン酸、グリシン、グルタミン酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、カルボラン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体などの有機酸が上げられる。
これらpH調整剤は上記の化合物に限定されるものではない。これらはインクのpH変動に応じた特性に合わせて、最適の一時解離定数pKaのものを適時利用し、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても、Buffer剤を併用しても構わない。これらは東京化成工業株式会社を初めとした種々のメーカーより入手可能である。
(キレート剤)
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
(防錆剤)
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、ベンゾトリアゾール等がある。
また、本発明におけるインクジェット記録方法では、第一インクをインクジェットヘッドに充填し、酸性pH状態で印字してインクジェットヘッドの検査を行なった後に、第一インクが残留する当該インクジェットヘッドに塩基性の第二インクを充填することで、第一インクと第二インクの混色の影響を低減する効果を有する。この場合、第二インクとしては、有色インクであっても良いし、無色のインクであっても良い。しかし、後述するように、有色の第三インクと併用する場合には、混色の影響を防止するために、無色のものが好ましい。
また、酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクと、塩基性で無色である第二インクと、塩基性である有色の第三インクを用い、第一インクを第二インクと混合させることでpHを第二インクの塩基性に近づけ、第一インクの着色剤を淡色化すると共に、第一インクと第二インクとの混合液のpHを塩基性の第三インクの混合によってより確実に塩基性に変化させる。そうすることによって、第一インクの色相変化が確実になって、第三インクとの混色を抑制することが可能となる。この場合に、第三インクとして、pH7近傍で大幅な粘度増加するインク、例えば、後述するように、顔料含有ポリマー微粒子水分散体のように、第一インクと第二インクと第三インクとを混合した混合液のpH値がpH7近傍まで低下した際に、大幅な増粘を生じるインクを使用する場合には、第一インクと、第二インクと、第三インクとの混合によって、混合液のpHが充填時の第三インクのpH値よりも低下し、それに伴い、第三インクの粘度が増粘してインクジェットヘッド内の流動性を低下させ、吐出を困難とさせる問題が発生する。この問題に対して、本発明においては、塩基性の第二のインクと第三インクを第一インクに混合させることによって、第一インクの着色成分の混色による影響を低下させると共に、第三インクの増粘性を抑制することが可能となる。即ち、塩基性の第二インクと第三インクとを、第一インクと、第二インクと第三インクとの混合液のpH値が、充填時の第三インクのpH値より低下しないように調整して混入させることによって、当該混合液のpHの低下が抑制されて、第三インクの増粘が抑制される。この場合、第三インクとして、そのpH値をpH9からpH7にpH変化させた際に、pH変化に伴う第三インクの粘度が10倍以上となるインクを使用する場合には、塩基性の第二インクと第三インクの混合量を調整することによって、第三インクのpHの低下が抑制されて、増粘に伴うインクジェットヘッド内の流動性の低下が抑制されるので、前記効果を有効に発揮させることが可能となる。
前述の第一インクを用いると、第三インクとしてブラック、シアン、マゼンタ、イエローからなる複数色のインクに対しても、第一インクとの混色の影響を低減することが出来る。そのために、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの複数色のインクからなるインクセットに対して第一インクを各色の第三インクに対応した複数色だけ用意する必要が無くなり、単一色の第一インクに統一することが出来る効果を有する。
次に第二インク及び第三インクについて説明する。
第二、第三インクとしても、それぞれの組み合わせが重要となる。着色剤、樹脂微粒子、界面活性剤、水溶性有機溶剤、浸透剤、消泡剤、その他添加剤がインクジェットインクに配合されており、界面活性剤、水溶性有機溶剤、消泡剤、添加剤に関しては第一インクと同様の物質が利用可能のである。配合量は印字を目的とした機能を発現するために最適化されれば良い。以後、インクジェットインクの構成要素として第一のインクと異なる着色剤、添加剤について説明を行う。
(着色剤)
着色剤については、耐候性の面から主として顔料が用いられるが、色調調整の目的で同時に染料を耐候性を劣化させない範囲内で含有しても構わない。
無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロ−、カドミウムレッド、クロムイエロ−に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、特に、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。
上記顔料において、より好ましく用いられる顔料の具体例としては、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカ−ボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、128、138、150、151、153、183、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が挙げられる。他の適切な着色顔料の例は、The Colour Index、第三版(The SoC.I.ety of Dyers and Colourists,1982)に記載されている。
これら顔料のうち、好ましい形態としては、顔料の表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するように表面改質されたものである。そのためには、顔料の表面に、ある特定の官能基(スルホン基やカルボキシル基等の官能基)を化学的に結合させるか、あるいはまた、次亜ハロゲン酸および/またはその塩を用いて湿式酸化処理するなどの方法が用いられる。なかでも好ましい形態は、顔料の表面にカルボキシル基が結合され、水中に分散されている形態である。これも顔料が表面改質されカルボキシル基が結合しているために、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られるとともに、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。
また、この形態のインクは乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドのノズル付近のインクの水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行えるようになる。またこの自己分散型の顔料は、後述する界面活性剤及び浸透剤と組み合わせた時に、特に相乗効果が大きく、より信頼性の高い、高品位な画像を得ることが可能となる。
上記形態の顔料に加え、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することも可能である。顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、及び/またはポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものである。この場合、全ての顔料が封入及び/または吸着している必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲で該顔料がエマルジョン中に分散にしていてもよい。ポリマーエマルジョンを形成するポリマーとしてはビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、及びポリウレタン系ポリマー等が挙げられるが、特に好ましく用いられるポリマーはビニル系ポリマー及びポリエステル系ポリマーであり、特開2000−53897号公報、2001−139849号公報に開示されているポリマーを引用する。本発明では顔料のみでなく、以下に示す染料を併用することも可能である。
酸性染料及び食用染料の例:
C.I.アシッド・イエロー 17、23、42、44、79、142
C.I.アシッド・レッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289
C.I.アシッド・ブルー 9、29、45、92、249
C.I.アシッド・ブラック 1、2、7、24、26、94
C.I.フード・イエロー 2、3、4
C.I.フード・レッド 7、9、14
C.I.フード・ブラック 1、2
直接性染料の例:
C.I.ダイレクト・イエロー 1、12、24、26、33、44、50、120、132、142、144、86
C.I.ダイレクト・レッド 1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227
C.I.ダイレクト・オレンジ 26、29、62、102
C.I.ダイレクト・ブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202
C.I.ダイレクト・ブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171
塩基性染料の例:
C.I.ベーシック・イエロー 1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、465、67、70、73、77、87、91
C.I.ベーシック・レッド 2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112
C.I.ベーシック・ブルー 1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155
C.I.ベーシック・ブラック 2、8
反応性染料の例:
C.I.リアクティブ・ブラック 3、4、7、11、12、17
C.I.リアクテイブ・イエロー 1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67
C.I.リアクティブ・レッド 1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97
C.I.リアクティブ・ブルー 1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95
これらのなかで特に好ましいのは、酸性染料及び直接性染料である。これら以外でも構造が非開示であるがインクジェット用染料として市販されている物は利用できる。インクジェット用染料は、富士フイルムイメージングカラーラント株式会社、日本化薬株式会社、三菱化学株式会社、ダイワ化成株式会社、クラリアント株式会社、チバ・スペシャルディ・ケミカルズ株式会社などから入手することが出来る。インク中の着色剤の添加量は、1〜15重量%程度が好ましく、より好ましくは3〜12重量%程度である。
(浸透剤)
浸透剤としては、20℃の水に対する溶解度が0.2重量%以上5.0重量%未満のポリオールの少なくとも1種を含有することが望ましい。このようなポリオールのうち、脂肪族ジオールとしては、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが、具体例として挙げられる。これらのなかで最も望ましいものは2−エチル−1,3−ヘキサンジオール及びまたは2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールである。
その他の併用できる浸透剤として、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類などが挙げられるが、インク中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば、これらに限らない。
浸透剤の添加量としては0.1〜4.0重量%の範囲が望ましい。添加量が0.1重量%よりも少ないと、速乾性が得られず滲んだ画像となる。逆に添加量が4.0重量%よりも多いと着色剤の分散安定性が損なわれ、ノズルが目詰まりしやすくなったり、また記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題が発生する。
(樹脂微粒子)
インクに添加される樹脂微粒子としては、水を水分散性樹脂を用いることが望ましい。
水分散性樹脂としては、縮合系合成樹脂(ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、珪素樹脂など)や付加系合成樹脂(ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂など)、天然高分子(セルロース類、ロジン類、天然ゴムなど)を用いることができ、樹脂はホモポリマーとして使用されても良く、またコポリマーして使用して複合系樹脂として用いても良く、単相構造型及びコアシェル型、パワーフィード型エマルジョンの何れのものも使用できる。
水分散性樹脂としては、樹脂自身に親水基を持ち自己分散性を持つもの、樹脂自身は分散性を持たず界面活性剤や親水基をもつ樹脂にて分散性を付与したものが使用できる。
特に、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂のアイオノマーや不飽和単量体の乳化および懸濁重合によって得られた樹脂粒子のエマルジョンが最適である。不飽和単量体の乳化重合の場合、不飽和単量体、重合開始剤、及び界面活性剤、連鎖移動剤、キレート剤、pH調整剤などを添加した水にて反応を行い樹脂エマルジョンを得るため、容易に水分散性樹脂を得ることができ、樹脂構成を容易に替えやすいため目的の性質を作りやすい。使用可能な不飽和単量体としては不飽和カルボン酸類、(メタ)アクリル酸エステル単量体類、(メタ)アクリル酸アミド単量体類、芳香族ビニル単量体類、ビニルシアン化合物単量体類、ビニル単量体類、アリル化合物単量体類、オレフィン単量体類、ジエン単量体類、不飽和炭素を持つオリゴマー類などを単独および複数組み合わせて用いることができる。これらの単量体を組み合わせることで柔軟に性質を改質することが可能であり、オリゴマー型重合開始剤を用いて重合反応、グラフト反応を行うことで樹脂の特性を改質することもできる。不飽和単量体の具体例を以下に示す。
・不飽和カルボン酸類
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸等。
(メタ)アクリル酸エステル類
・単官能体
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩等。
・多官能体
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパントリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジトリメチロールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等。
・(メタ)アクリル酸アミド単量体類
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等。
・芳香族ビニル単量体類
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、4−t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等。
・ビニルシアン化合物単量体類
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
・アリル化合物単量体類
アリルスルホン酸その塩、アリルアミン、アリルクロライド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム塩等。
・オレフィン単量体類
エチレン、プロピレン等。
・ジエン単量体類
ブタジエン、クロロプレン等。
・ビニル単量体類
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸およびその塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等。
・不飽和炭素を持つオリゴマー類
メタクリロイル基を持つスチレンオリゴマー、メタクリロイル基を持つスチレン−アクリロニトリルオリゴマー、メタクリロイル基を持つメチルメタクリレートオリゴマー、メタクリロイル基を持つジメチルシロキサンオリゴマー、アクリロイル基を持つポリエステルオリゴマー等。
これらの単量体を単独および複数組み合わせて用いることで柔軟に水分散性樹脂の性質を改質することが可能である。また、このような水分散性樹脂は強アルカリ性、強酸性下では分散破壊や加水分解などの分子鎖の断裂が引き起こされるため、pHは4〜12が望ましい。特に水分散着色剤との混和性からpH6〜11が好ましく、pH7〜9がより好ましい。水分散性樹脂の粒径は分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インク化した時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径は50nm以上が望ましい。また粒径が数十μになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させることは知られている。インク吐出性を阻害させないために、平均粒子径として500nm以下が望ましく、150nm以下が好ましい。
水分散性樹脂は水分散着色剤を紙面に定着させる働きを持ち、常温で被膜化して色材の定着性を向上させることが望まれている。そのためには最低造膜温度(MFT)が常温以下であることが好ましく20℃以下であることが望ましい。しかしガラス転移点が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移点が−30℃以上の水分散性樹脂であることが望ましい。
次にインクジェット装置について説明する。
本発明のインクジェットヘッドとして、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などいずれのインクジェットヘッドに良好に使用できる。
本発明のインクは、各種分野において好適に使用することができ、インクジェット記録方式による画像形成装置(プリンタ等)において好適に使用することができ、ヘッド以外のインク流路に充填して出荷することが可能である。
次に、インクジェットヘッドの検査方法について説明する。
インクジェットヘッドの検査は、外観検査、通電検査、吐出検査に分かれ、外観検査で傷やノズル形状の異常を、通電検査でデバイスの電気的な欠陥を、吐出検査でヘッドの総合的な性能異常を検査することが出来る。特に、吐出検査はヘッドに液を充填させ、実際に吐出させることで、ヘッドの吐出特性を確認することができ、確実に不良品を選別することが可能となる。
吐出検査においては、液を観測することで吐出特性を把握することも可能であるが、インクジェットヘッドの使用方法を考慮すると、被記録体に液滴を吐出することで画像を形成させ、形成した画像から良否を判断することが、安易でかつ確実な検査方法である。
吐出性をレーザやストロボカメラ、超高速度カメラで観察することも可能だが、レーザなら吐出の有無だけ、ストロボカメラだと吐出の平均的な特性のみ、超高速度カメラでは単発的な特性のみを捕らえてしまう。被記録体上に形成された画像を評価すると、吐出状況は把握できないが、ヘッドとしての問題点が画像に現れるため、画像を判断するだけで容易に良品を選別することが出来る。画像を判断するには被記録体上で滴の有無を判断できる必要がある。滴が無色の場合、被記録体が滴に反応して発色もしくは消色する必要がある。本発明では、第一のインクは染料を含んでおり酸性pHで濃色に発色しているため、被記録体上に着弾した滴を容易に判別することが出来る。また第一のインクが可視領域に吸収を有していると、一般的な画像センサ(CCDセンサやCMOSセンサ)を用いて画像を判断することができ、特殊なセンサを用いずに検査の自動化も可能となる。
以下、本発明による実施例について説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
〔染料インク(第一インク)の調整〕
染料インクの調整は以下の手順で行った。まず、粉体染料の場合、染料に対し水を適量加えて一時間攪拌し、染料水溶液を作成する。またpH調整剤、界面活性剤、水溶性有機溶剤を混合し一時間攪拌を行い均一に混合し、さらに、前記染料水溶液を添加し一時間撹拌する。この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子やごみを除去して評価に用いるインク(表1に記載される「N0.2」、「N0.5」のインク。なお「N0.2」は比較インク例である)を得た。
〔着色剤なしインク(第二インク)の調整〕
着色剤なしインクの調整は以下の手順で行った。まず、pH調整剤、界面活性剤、水溶性有機溶剤を混合し、一時間撹拌する。この混合液を0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子やごみを除去して評価に用いるインク(表1に記載される「N0.6」、「N0.7」のインク)を得た。
〔顔料インク(第三インク)の調整〕
(ポリマー溶液の調整)
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン 11.2g、アクリル酸 2.8g、ラウリルメタクリレート 12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート 4.0g、スチレンマクロマー 4.0g及びメルカプトエタノール 0.4g、メチルエチルケトン 40gを混合し、65℃に昇温した。次に、スチレン 100.8g、アクリル酸 25.2g、ラウリルメタクリレート 108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート 36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート 60.0g、スチレンマクロマー 36.0g、メルカプトエタノール 3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル 2.4g及びメチルエチルケトン 342gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル 0.8g及びメチルエチルケトン 18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル 0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、濃度が50重量%のポリマー溶液800gを得た。
(シアン顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
上記ポリマー溶液 28gとC.I.ピグメントブルー15:3を26g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液 13.6g、メチルエチルケトン20g及びイオン交換水 13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水 200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15%含有、固形分20%のシアンポリマー微粒子の水分散体を得た。
(イエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
上記ポリマー溶液 28gとC.I.ピグメントイエロー74を26g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液 13.6g、メチルエチルケトン 20g及びイオン交換水 13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水 200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15重量%含有、固形分20%のイエローポリマー微粒子の水分散体を得た。
(マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
上記ポリマー溶液 17.5gとC.I.ピグメントレッド122を32.5g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液 8.5g、メチルエチルケトン 13g及びイオン交換水 13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水 200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15%含有、固形分20%のマゼンタポリマー微粒子の水分散体を得た。
(ブラック顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
上記ポリマー溶液 16.1gとCTAB比表面積が150m/g、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラックを33.4g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液 13.6g、メチルエチルケトン 20g及びイオン交換水 7.8gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水 200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15%含有、固形分20%のブラックポリマー微粒子の水分散体を得た。
(シアン顔料界面活性剤分散液の調整)
C.I.ピグメントブルー15:3 100g、ノイゲンEA177(第一工業製薬社製、ポリエチレングリコールスチレン化フェニルエーテル) 24.8g、純水 175.2gを混合した後、湿式サンドミルにて分散を行い、純水405.2g加え混合し、遠心処理にかけて粗大粒子を取り除き、シアン顔料分散液を得た。
(イエロー顔料界面活性剤分散液の調整)
C.I.ピグメントイエロー74 100g、ノイゲンEA177 24.8g、純水 175.2gを混合した後、湿式サンドミルにて分散を行い、純水 428.8g加え混合し、遠心処理にかけて粗大粒子を取り除き、イエロー顔料分散液を得た。
(マゼンタ顔料界面活性剤分散液の調整)
C.I.ピグメントレッド122 100g、ノイゲンEA177 24.8g、純水 175.2gを混合した後、湿式サンドミルにて分散を行い、純水 430.5g加え混合し、遠心処理にかけて粗大粒子を取り除き、イエロー顔料分散液を得た。
(表面処理ブラック顔料分散液の調整)
CTAB比表面積が150m/g、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラック90gを、2.5N規定の過硫酸ナトリウム溶液3000mlに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させ酸化処理を行った。この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム水溶液で中和し、限外濾過を行った。得られたカーボンブラックを水洗いし乾燥させ、固形分20%となるよう純水中に分散させブラック顔料分散液を得た。
(顔料インクの調整手順)
顔料インクの調整は以下の手順で行った。まずpH調整剤、界面活性剤、水を混合攪拌し溶解させたところに水溶性溶剤を混合し一時間攪拌を行い均一にする。さらに分散体液を添加し一時間撹拌する。この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子やごみを除去して評価に用いるインク(表1に記載される「N0.3」、「N0.4」、「N0.8」〜「N0.14」のインク)を得た。
インクの調合は上記調整方法を用いて、下記表1および表2の組成表に従ってインクを調合した。なお、表1及び表2中の各組成の添加量は重量部である。
Figure 2011062872
Figure 2011062872
なお、上記表1及び表2中、No3、No4、No8〜No14の第三インクについて、pH9のときの粘度は、それぞれの上欄のpHのときの粘度を示し、pH7のときの粘度は、0.1N塩酸でpH7に調整した際の粘度を示している。これらの表から明らかなように、各色の顔料を含有するポリマー微粒子水分散体は、pH低下と共に、粘度が増粘し、pH9のときの粘度の10倍を越す粘度となり、インクジェットヘッドのノズル詰まりを発生する。
次に、上記第一インク、第二インク及び第三インクを用いて、これらのインクを混合した際の画像濃度試験(検査インク(第一インク)の発色性、検査インクとイエロー顔料インクとの混合の影響、検査インクと透明インクとの混合の影響、検査インクと透明インクとイエロー顔料インクとの混合の影響、イエロー以外の色との混合の影響、インクセットへの混合時の影響及びインクジェットプリンタでの評価)について、下記のように行なった。
(混合時の画像濃度試験)
評価に用いるインクを用紙:マイリサイクルペーパーGP(NBS、リコー社製)上に0.3ml程度置き、金属ヘラでインクを用紙から掻き取るように擦りつけることで、用紙上にインクを塗布した。この塗布部を乾燥させ、初期にインクを置いた部位を避けてX−Rite938(X−Rite社)にてCIELAB均等色空間で測色し、5点を測定してそれらの平均値をインクの画像測定値とした。
(検査インクの発色性)
レッドインクとイエロー顔料インクの混合について図1に基づいて説明する。図1は、レッドインクとして、上記表1で示すニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)とC.I.Acid Red52.5重量%水溶液を用いた検査インク(No2)に、塩基性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No3)と酸性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No4)を混合した際の検査インクの混合比率と明度値(L*)との関係を示すグラフ図である。図中、曲線1は、No2インクとNo3インクを混合した場合を示し、曲線2は、No5インクとNo4インクを混合した場合を示し、曲線3は、No5インクとNo3インクを混合した場合を示す。
図1の結果から明らかなように、pH感応性染料であるニュートラルレッドを用いたインクNo5は、通常、インクジェット用インクに用いられているC.I.Acid Red 52を検査インクとしたNo2のものと比べて、明度値L*にて遜色ない値となっている。したがって検査インクの着色性は従来のインクジェット用インク並に保有していることが判る。
(検査インクとイエロー顔料インクとの混合の影響)
レッドインク(検査インク)とイエロー顔料インクの混合による影響について、図1、図2に基づいて説明する。図2は、ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)とC.I.Acid Red52.5重量%水溶液を用いた検査インク(No2)に、塩基性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No3)と酸性イエロー顔料界面活性剤分散液を含むインク(No4)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。図中、曲線4は、No5インクとNo3インクを混合した場合を示し、曲線5は、No2インクとNo3インクを混合した場合を示し、曲線6は、No5インクとNo4インクを混合した場合を示す。
図1からイエロー顔料インク(No3、No4)と混合したときも、検査インク(No2、No5)の混合率に応じて明度が変化している。しかし、図2に示される様に検査インクが低含有率で混入しているとき、No5−No3の組合せでは、混入していないときとの色差ΔEが小さいことが判る。色差ΔEは色の違いを表し、一般的に同じ色と思われている値がΔE<3であり、No5−No3の組合せ(pH感応検査インクとアルカリ性インクの組み合わせ)では、2.0%の検査インクの混入でも同一色と見なすことが出来る。これに対してNo5−No4の組合せ(pH感応性検査インクと酸性インクとの組み合わせ)やNo2−No3の組み合わせ(通常のpH非感応性のインクジェット用インクとアルカリ性インクの組合せ)では、0.5重量%の混入でΔE>3となり、色差が大きく異なる色になって混色の影響が出ている。従って、pH感応検査インクとアルカリ性顔料インクの組合せでは、検査インクの混入残留による色差を低減することができ、顔料インクへの置換の程度を緩めることが可能となる。
(検査インクと透明インクとの混合の影響)
pH感応性検査インクに、塩基性及び酸性の透明インクを混合した場合の影響について図3に基づいて説明する。図3は、ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)に、塩基性の透明インク(No6)と酸性の透明インク(No7)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。図中、曲線8は、No5インクとNo7インクを混合した場合を示し、曲線9は、No5インクとNo6インクを混合した場合を示す。
アルカリ性の透明インクNo6と酸性の透明インクNo7に対してpH感応検査インクNo5を混合した場合、図3に示すように、検査インク(Redインク(No5))の混合比率に応じて色差ΔEは大きくなっていく。しかし、この場合、アルカリ性の透明インク(No6)を使用した場合(曲線9)は、検査インク(No5)の混合比率が低い場合に、酸性の透明インク(No7)を使用した場合(曲線8)よりΔE=3を切る値の範囲となる検査インクの混合比率を大きくすることができ、有利である。
(検査インクと透明インクとイエロー顔料インクとの混合の影響)
pH感応性検査インクと、塩基性及び酸性の透明インクに、イエロー顔料を含むインクを混合した場合の影響について図4に基づいて説明する。図4は、ニュートラルレッドを用いた検査インク(No5)と、塩基性の透明インク(No6)及び酸性の透明インク(No7)にイエロー顔料界面活性剤分散液を含むイエローインク(No3、No4)並びにイエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体(No8)を混合した際の検査インクの混合比率と色差(ΔE)との関係を示すグラフ図である。図中、曲線10は、No5インクとNo6インクにNo8インクを混合した場合を示し、曲線11は、No5インクとNo6インクにNo3インクを混合した場合を示し、曲線12は、No5インクとNo6インクにNo4インクを混合した場合を示し、曲線13は、No5インクとNo7インクにNo8インクを混合した場合を示す。
図4は、アルカリ性の透明インクNo6と酸性の透明インクNo7に対してpH感応検査インクNo5を混合し、さらに顔料インクを混合したときの状態を示し、この状態は、検査インクで検査後に洗浄液(透明インク)によって検査インクを置換し、さらに実使用インク(イエローインク)に置換したときの影響を示している。図4の結果から、検査インクNo5とアルカリ性の透明インクNo6を混ぜ、さらに酸性の界面活性剤分散インクNo4を用いた場合では(曲線12)、色差ΔEが検査インクの混入量1重量%でも大きく異なる色と判別される。これに対して、No5とNo6のインクにアルカリ性の界面活性剤分散インクNo4を用いた場合では(曲線11)、3.7重量%まで混入させても同一色と見なすことができる。また、検査インクNo5と酸性の透明インクNo7を混ぜ、さらにアルカリ性の顔料をポリマー微粒子で被覆した顔料インクNo8を混ぜた時には(曲線13)、2重量%まで混入させられる。それに対してアルカリ性の透明インクNo6を用いた場合では(曲線10)、3.7%まで混入させても同一色と見なすことが可能となる。
また、顔料インクNo8の当初粘度が、表1の記載から明らかなように、7.5mPa・sであったものが、希釈等によってpH7まで低減させると>500mPa・sと10倍以上の粘度となって増粘する。これに対してNo5インクとNo6インクを混合したものに、顔料インクNo8を混合してもその混合液は、pH9に維持されて、第三インクのpH低下に伴う増粘が抑制されて、インクジェットヘッドのノズル詰まりを抑制することが可能となる。
(イエロー以外の色との混合の影響)
検査インクにイエローインク及びマゼンタインクを混合した場合の影響について図5に基づいて説明する。図5は、No5(pH感応性)及びNo2(pH非感応性)の検査インクに、イエロー(No3)とマゼンタ(No9)の顔料インクをそれぞれ混合した際の各種検査インクにイエロー及びマゼンタインクを混合した際の色差(ΔE)との関係を示す棒グラフ図である。図中、棒グラフ1は、No5インクとNo3インクとを混合した場合を示し、棒グラフ2は、No5インクとNo9インクとを混合した場合を示し、棒グラフ3は、No2インクとNo3インクとを混合した場合を示し、棒グラフ4は、No2インクとNo9インクとを混合した場合を示す。
pH感応検査インクNo5およびpHに感応しない検査インクNo2と、No3インクおよびNo9〜No11インクからなるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色を1組のセットとしたインクセットとの混合状態を評価した。検査インクを2.7重量%混合したインクにて画像色を比較した。No10シアン色、No11ブラック色は混合後の色が混合前と変わったように見えないため、No3イエロー色およびNo9マゼンタ色にて評価を行った。
図5に示すように、pH感応検査インク(No5)の場合、イエローの変色も少なく(棒グラフ1)、マゼンタの変色(棒グラフ2)もpH非感応の検査インク(No2)に比べて低い値となっている。このようにNo5のようなpH感応検査インクではインクセットへの影響が少ないことが判る。
また、透明インクで検査インクを置換する場合を想定し、検査インクを5倍の透明インクと混合し、混合液の5倍のインクと混合することで混色の状態を確認した。この混色の状態について図6に基づいて説明する。図6は、No5(pH感応性)及びNo2(pH非感応性)の検査インクに、アルカリ性透明インク(No6)及び酸性透明インク(No7)を混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)の顔料インクをそれぞれ混合した際の混合インク中の検査インクと透明インクの混合インクに上記各色の顔料インクを混合した際の色差(ΔE)との関係を示す棒グラフ図である。図中、棒グラフ5〜8は、No5インクとNo6インク混合したものにイエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合を示し、棒グラフ9〜12は、No5インクとNo7インクと混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合を示し、棒グラフ13〜15は、No2インクとNo6インクとを混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合を示す。
図6に示すように、No5のpH感応検査インクを用いた場合、何れの色でも色差ΔEが3以下になっているが、No2のようなpH非感応の検査インクでは、イエロー(棒グラフ13)に大きな混色が生じ印字に用いるには十分な置換が出来ていない状態となっている。この結果からもわかるように、混色の影響はイエローインクに顕著に生じてくる。そのためpH感応検査インクは、pH変化後にイエローの色相に近づく物の方がイエローに混色の影響を与えず、インクセットとしても破綻を来さない程度の混色状況となる。
(インクセットへの混合時の影響)
透明インクで検査インクを置換する場合を想定し、検査インクを5倍の透明インクと混合し、混合液の5倍のインクと混合することで混合時の顔料インク分散破壊を確認した。この確認をするために、Particl Sizing Systems製粒度分布測定装置AccuSizer 780Aにて粒径分布を測定し、インクジェットの吐出性に大きく影響を及ぼす粗大粒子の個数にて評価を行い、次の基準に基づいて、最終的な評価を行なった。表3に、その結果を示す。
評価基準
○:10μ以上の粒子数の増加なし。
×:10μ以上の粒子数が増加あり
Figure 2011062872
検査インクNo5にアルカリ性透明インクNo6を混合し、その後、酸性凝集性インクセット(No8、No12〜No14)と混合しても粗大粒子は増加していないが、No5に酸性透明インクNo7を混合してインクセットと混合するとインクセットが酸性のインクと接触した場所で凝集が引き起こされ粗大粒子が増加している。また、pH非感応性のNo2でもアルカリ性透明インクを用いることでインクセットの粗大粒子増加を抑制しているが、No5であってもアルカリ性透明インクを用いなければ直接インクセットと混合したときに液界面で凝集反応が引き起こされ粗大粒子が増加している。
(インクジェットプリンターでの評価)
検査インクとして、pH感応性検査インクNo5と非感応性検査インクNo2を用い、置換用の液としてアルカリ性透明インクNo6を用い、印字用インクとしてNo8、No12〜No14からなるインクセットを用いて評価を行った。
インクジェットプリンター(IPSIO GX5000、株式会社リコー製)のインク供給経路やヘッド内のインクを純水置換、その後、空気置換を行い、インクジェットプリンター内のインクを除去した。そこにインクカートリッジとして、検査インクNo5およびNo2を充填したカートリッジを取付け、インク充填動作を行った。ヘッドリフレッシング動作を5回繰り返し、通常なら充填できている状態とした。用紙:TYPE6200(NBSリコー社製)にノズルチェックパターンを印字し、ノズルの不吐出や吐出曲がりが目視で観察できるかを確認した。その結果No2とNo5の両者とも十分に観察できた。
その後、インクカートリッジとしてアルカリ性透明インクNo6を充填したカートリッジを取り付け、リフレッシングを20回繰り返すことでインク経路のインクを透明インクNo6に置換した。そして印字用インクNo8、No12〜No14からなるインクセットをカートリッジに充填しプリンターに取り付け、リフレッシングを20回繰り返すことでインク経路のインクを印字用インクセットに置換した。その後、被記録体としての用紙上に印字を行ったところ、pH感応性検査インクNo5を用いた側では違和感を感じなかったが、非感応検査インクNo2を用いた側ではイエローインクがオレンジのようになっており、画像が赤みがかった物が得られた。その後、No2を用いた側を追加でリフレッシングを20回繰り返すことでインク経路のインクを印字用インクセットに置換したが、イエローインク単独印字の時にヘッドに残留した検査インクの影響でオレンジの縞が画像に現れることが確認できた。さらに続けてNo2を用いた側を追加でリフレッシングを20回繰り返すことで、検査インクの影響を受けない状態まで置換が行えたが、pH感応インクに比べて非常に多くの廃液を排出することとなった。
曲線1 No2インクとNo3インクを混合した場合
曲線2 No5インクとNo4インクを混合した場合
曲線3 No5インクとNo3インクを混合した場合
曲線4 No5インクとNo3インクを混合した場合
曲線5 No2インクとNo3インクを混合した場合
曲線6 No5インクとNo4インクを混合した場合
曲線8 No5インクとNo7インクを混合した場合
曲線9 No5インクとNo6インクを混合した場合
曲線10 No5インクとNo6インクにNo8インクを混合した場合
曲線11 No5インクとNo6インクにNo3インクを混合した場合
曲線12 No5インクとNo6インクにNo4インクを混合した場合
曲線13 No5インクとNo7インクにNo8インクを混合した場合
棒グラフ1 No5インクとNo3インクとを混合した場合
棒グラフ2 No5インクとNo9インクとを混合した場合
棒グラフ3 No2インクとNo3インクとを混合した場合
棒グラフ4 No2インクとNo9インクとを混合した場合
棒グラフ5〜8 No5インクとNo6インク混合したものにイエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合
棒グラフ9〜12 No5インクとNo7インクと混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合
棒グラフ13〜15 No2インクとNo6インクとを混合したものに、イエローインク(No8)、マゼンタインク(No12)、シアンインク(No13)及びブラックインク(No14)をそれぞれ混合した場合
特開昭63−286481号公報

Claims (7)

  1. 酸性pHで濃色、塩基性pHで淡色となるpH感応染料を着色剤に用いた第一インクをインクジェットヘッドに充填して酸性pHの状態で検査用印字した後に、
    当該第一インクが残存するインクジェットヘッドに、塩基性である第二インクを充填し、塩基性pHの状態で印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録方法において、
    前記第一インクの着色剤として、ニュートラルレッドを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 請求項1又は2記載のインクジェット記録方法において、
    前記第二インクは無色であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 請求項3記載のインクジェット記録方法において、
    前記第二インクと共に、塩基性である有色の第三インクを前記インクジェットヘッドに充填して塩基性pHの状態で印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 請求項4記載のインクジェット記録方法において、
    前記第三インクが、当該第三インクのpH値をpH9からpH7に変化させたときに、pH7のときの当該第三インクの粘度がpH9のときの粘度に対して10倍以上の粘度に増粘するインクである場合に、当該第三インクと、前記第一インクと、第二インクとの混合物のpH値が、充填時における前記第三インクのpH値以下に低下しないように前記第二インクと前記第三インクを前記インクジェットヘッドに充填することを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 請求項4又は5記載のインクジェット記録方法において、
    前記第三インクは、カラー顔料を含有するインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項記載のインクジェット記録方法において、
    前記第三インクは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのカラーインクの組み合わせからなるインクセットを構成し、当該各色のカラーインクに前記第一および第二インクの同一インクを混合して前記インクジェットに充填されて印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
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