JP2011059547A - ミラーデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラー部を備えた可動部の正確な駆動とミラー部の正確な角度測定が可能なミラーデバイスおよび製造コストの低減したミラーデバイスの製造方法を得ること。
【解決手段】ミラー部10を備えた可動部30が回転軸Aを中心に回転することによって、可動部30に設けられた第1電極50の第1の面51と枠体40に設けられた第2電極60の第2の面61とで形成される容量が変化する。容量は、第1の面51と第2の面61との対向する面積で大部分が幾何学的に決まるので、温度変化等の影響を少なくできる。したがって、ミラー部10を備えた可動部30の正確な駆動とミラー部10の正確な角度測定が可能なミラーデバイス100を得ることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いたデバイスで、可動ミラーを備えたミラーデバイスおよびその製造方法に関する。
光源から射出されたレーザー光等の光を反射させ、所定の位置に到達させるデバイスとして、可動ミラーを備えたミラーデバイスが知られている。例えば、光を走査するミラーデバイスはプロジェクター等のディスプレイに応用されている。ここで、プロジェクター等の小型化により、MEMSによる小型のミラーデバイスが用いられている。
ミラーデバイスにおいて、光を正確に所定の位置に到達させ、画像の描画タイミングを正確に定めるためには、可動ミラーの角度等を検出して光源等を制御する必要がある。可動ミラーの角度等を検出する方法として、光の到達位置に、ミラーデバイスとは別に外部光センサーを設けて検出する方法があるが、設置位置が限定されるあるいは設置が煩わしい等の問題がある。
ピエゾ抵抗効果を利用したせん断型歪ゲージをミラーデバイスに組み込んで、せん断応力に応じた電圧信号を測定し、ミラー回転角を検出するミラーデバイスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、可動の櫛形フィンガーと指を組む固定櫛形フィンガーとをオフセットされるように形成して垂直静電櫛形構造体を構成し、垂直静電櫛形構造体を櫛形ドライブアクチュエーターおよび回転角度を測定するためのセンサーとして使用するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−85152号公報(5頁および6頁、図1および図2) 特表2003−529108号公報(15頁〜17頁、図3)
しかしながら、ピエゾ抵抗効果を利用したせん断型歪ゲージを、ミラーデバイスに組み込むには、不純物の拡散工程等が必要で、拡散工程で生じる熱履歴によるデバイスへの影響がある。また、ピエゾ抵抗効果が温度変化の影響を受ける。
さらに、可動の櫛形フィンガーと指を組む固定櫛形フィンガーとがオフセットされるように形成する場合は、どちらかの櫛形フィンガーを別プロセスで形成する必要があり、製造コストを抑えるのが難しい。さらに、垂直静電櫛形構造体を櫛形ドライブアクチュエーターおよび回転角度を測定するためのセンサーとして兼用しているため、時分割分離する必要があり、正確な駆動、回転角度の測定が難しい。
本発明は、上述の課題のうち少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
光を反射するミラー部を備え、回転軸を中心に回転する可動部と、前記可動部を支える枠体と、前記可動部に設けられ、前記回転軸に直交する第1の面を有する第1電極と、前記枠体に設けられ、前記第1の面に対向して容量を形成する第2の面を有する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に分離する電気的分離部とを備えたことを特徴とするミラーデバイス。
ここで、回転軸に直交する第1の面における直交とは、製造上発生する直交からのばらつきの範囲を含む。
この適用例によれば、ミラー部を備えた可動部が回転軸を中心に回転することによって、可動部に設けられた第1電極の第1の面と枠体に設けられた第2電極の第2の面とで形成される容量が変化する。容量の大部分は、第1の面と第2の面との対向する面積で幾何学的に決まるので、温度変化等の影響が少ない。したがって、ミラー部を備えた可動部の正確な駆動とミラー部の正確な角度測定が可能なミラーデバイスが得られる。
[適用例2]
上記ミラーデバイスにおいて、前記可動部は、前記ミラー部と前記枠体とを連結する弾性支持部を備え、前記回転軸から前記弾性支持部の側面までの距離は、前記回転軸から前記ミラー部の側面までの距離と比較して短く、前記第1電極は、前記弾性支持部の側面に設けられていることを特徴とするミラーデバイス。
この適用例では、第1電極が、弾性支持部の側面に設けられているので、回転軸から第1電極までの距離が、ミラー部の側面までの距離と比較して短く、同じ偏角であっても、ミラー部の側面に設けた場合と比較して、第1電極の可動距離が短くてすむ。したがって、ミラー部が大きな偏角で可動しても、第1電極の第1の面と第2電極の第2の面とが対向する面積が確保されて容量が形成され、可動部の大きな偏角に対しても角度測定が可能なミラーデバイスが得られる。また、第1電極の可動距離が短いので、偏角と容量変化との関係が線形関係を保てる。
[適用例3]
上記ミラーデバイスにおいて、前記第1電極および前記第2電極は櫛形電極で、互いの櫛歯が互い違いに配列するように配置されていることを特徴とするミラーデバイス。
この適用例では、櫛形電極の櫛歯が互い違いに配列され、第1電極と第2電極とで形成される対向面積が大きく取れ、容量が大きくなる。したがって、容量変化に対してノイズの影響が少なく、より正確な角度測定が可能なミラーデバイスが得られる。
[適用例4]
SOI(Silicon On Insulator)基板の埋め込み酸化膜上のシリコン層のミラー部、可動部、枠体、第1電極、第2電極が形成される部分と、電気的分離部および開口部を除いた部分に第1のレジストを形成する第1のマスク工程と、前記シリコン層を、前記第1のレジスト側から前記埋め込み酸化膜までエッチングする第1のエッチング工程と、前記開口部を除いた部分の前記SOI基板に第2のレジストを形成する第2のマスク工程と、前記第2のレジスト側から前記埋め込み酸化膜までエッチングする第2のエッチング工程と、前記埋め込み酸化膜をエッチングして前記ミラー部、前記可動部、前記第1電極および前記第2電極を可動状態にする分離工程とを含むことを特徴とするミラーデバイスの製造方法。
この適用例によれば、不純物の拡散工程等が不要で、一つのSOI基板から、同一プロセスでミラー部、可動部、枠体、第1電極、第2電極、電気的分離部の加工が可能である。また、埋め込み酸化膜を利用して電気的分離部の形成も容易にできる。したがって、製造コストの低減したミラーデバイスの製造方法が得られる。
ミラーデバイスの平面図。 ミラーデバイスの概略部分斜視図。 ミラーデバイスの概略拡大斜視図。 ミラーデバイスの製造方法を示すフロー図。 ミラーデバイスの製造方法を示す概略部分断面図。 第1電極および第2電極付近の部分拡大図。 ミラー部の偏角θと第1電極および第2電極で形成される容量Cとの関係を示す図。 ミラー部が、調和振動している場合の偏角θ、容量C、出力電流iの時間に対する変化の様子を示す図。
以下、実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1に、実施形態におけるミラーデバイス100の平面図を、図2にミラーデバイス100の概略部分斜視図、図3に概略拡大斜視図を示した。
図1、図2および図3において、ミラーデバイス100は、ミラー部10および弾性支持部20を備えた可動部30と、枠体40と、弾性支持部20に設けられた第1電極50と、枠体40に設けられた第2電極60と、電気的分離部70とを備えている。
ミラー部10および第1電極50は、ミラー部10を挟む2つの弾性支持部20によって枠体40と連結されている。弾性支持部20は、実線と破線で示した回転軸Aに沿って形成されている。ミラー部10および第1電極50は、2つの弾性支持部20で連結されている部分以外は、開口部80によって枠体40から分離されている。
図2において、ミラーデバイス100は、SOI基板200から形成されている。枠体40は、SOI基板200の基板210と埋め込み酸化膜220とシリコン層230とで形成されている。
一方、ミラー部10、弾性支持部20、第1電極50および第2電極60は、シリコン層230から形成されている。開口部80は、基板210と埋め込み酸化膜220とシリコン層230にわたって形成された孔となっている。
図1、図2および図3において、ミラー部10には、光、例えば、可視光のレーザー光を効率よく反射するように、表面に反射率の高い膜、反射率が95%以上の例えば、Al、Ag等の金属膜が設けるのが好ましいが、シリコン層230で反射率が十分な光の波長の場合は、設けなくてもよい。また、反射膜には酸化、傷等を防ぐための二酸化珪素等の保護膜が設けられていてもよい。
実施形態では、ミラー部10は、薄い円柱状に形成されているが、その形状は、円柱状に限らない。例えば、直方体、六角柱等であってもよい。ただし、回転軸Aに対して回転対称な形状が、重心が回転軸上に位置して不要な慣性が発生しないので、回転が効率よく行えて好ましい。
また、ミラー部10には、光を反射する面と対向する裏面に図示しない磁石が貼り付けられており、例えば、外部のコイルによって発生する外部磁場によってミラー部10は力を受けて可動する。
図3において、弾性支持部20は、四角柱の形状である。弾性支持部20の形状は、ミラー部10が受ける力に対して容易に捩れる太さ、断面形状であるのが好ましい。弾性支持部20が回転軸A周りに捩れることによって、ミラー部10は可動可能となっている。
また、回転軸Aから弾性支持部20の側面21までの距離L1は、回転軸Aからミラー部10の側面11までの距離L2と比較して短い。
回転軸Aから弾性支持部20の側面21までの距離L1は、回転軸Aからミラー部10の側面11までの距離L2と同じか、長くてもよいが、ミラー部10が受ける力に対して弾性支持部20が容易に捩れるには短いのが好ましい。
図1および図2において、枠体40は、SOI基板ウェーハーから切り離し部240で切り離され、ミラーデバイス100が得られる。枠体40の外形状は、ほぼ矩形に限らずどのような形状であってもよいが、SOI基板ウェーハーからの取り数が多くなる形状が好ましい。
図1、図2および図3において、第1電極50は、弾性支持部20の側面21で、ミラー部10に近い場所に設けられ、櫛形電極である。ミラー部10に近い場所に設けることで、ミラー部10が可動したときの偏角に近い偏角で第1電極50も可動する。また、第1電極50は、弾性支持部20の側面21に直接形成されている。第1電極50は、弾性支持部20の側面21に近いほど、同じ偏角の可動であっても、可動距離が短くなる。
ここで、第1電極50は、ミラー部10に設けられていてもよい。
第2電極60は、枠体40の側面から延びるように第1電極50に向かって形成され、先端に櫛歯を供えた櫛形電極である。
第1電極50および第2電極60は、互いの櫛歯が互い違いに配列するように配置されている。
図3において、第1電極50は、回転軸Aに直交する複数の第1の面51を有しており、第2電極60は第1の面51に対向して容量を形成する複数の第2の面61を有している。
また、第1電極50および第2電極60は、導電性を有するシリコン層230からなり、電極として機能する。
図1および図2において、電気的分離部70は、導電性を有するシリコン層230に、絶縁体である埋め込み酸化膜220までスリットを形成することによって得られる。電気的分離部70によって、第1電極50と第2電極60とは、電気的に分離されている。
以下に、ミラーデバイス100の製造方法について説明する。
図4に、ミラーデバイス100の製造方法を示すフロー図を示した。また、図5に、ミラーデバイス100の製造方法を示す概略部分断面図を示した。概略部分断面図は、図1におけるB−B断面に相当する。
図4において、ミラーデバイス100の製造方法は、第1のマスク工程であるステップ1(S1)と、第1のエッチング工程であるステップ2(S2)と、第2のマスク工程であるステップ3(S3)と、第2のエッチング工程であるステップ4(S4)と、分離工程であるステップ5(S5)とを含む。
図5(a)は、第1のマスク工程を示し、図5(b)は、第1のエッチング工程を示し、図5(c)は、第2のマスク工程を示し、図5(d)は、第2のエッチング工程を示し、図5(e)は、分離工程を示している。
図5(a)において、第1のマスク工程S1では、まずSOI基板としてのSOI基板ウェーハー300を用意する。SOI基板ウェーハー300は、基板部としての基板ウェーハー310と埋め込み酸化膜320とシリコン層330とを備えている。埋め込み酸化膜320およびシリコン層330は、基板ウェーハー310の片面に形成され、基板ウェーハー310とシリコン層330との間に埋め込み酸化膜320が形成されている。例えば、基板ウェーハー310は、酸化によって埋め込み酸化膜320が形成された基板ウェーハー310にシリコン層330を貼り合わせによって得ることができる。
基板ウェーハー310、埋め込み酸化膜320およびシリコン層330の厚さは特に限定されないが、例えば、基板ウェーハー310の厚さが400μm、埋め込み酸化膜320の厚さが4μm、シリコン層330の厚さが60μmとすることができる。
第1のマスク工程S1では、SOI基板ウェーハー300の埋め込み酸化膜320上のシリコン層330のミラー部10、枠体40、第1電極50、第2電極60(枠体40、第1電極50、第2電極60については図示しない)が形成される部分と、電気的分離部70および開口部80を除いた部分に第1のレジスト400を形成する。
図5(b)において、第1のエッチング工程S2では、エッチング側壁保護のポリマー形成のためのCF系ガス放電と、シリコンエッチング放電とを繰り返して行うボッシュ法等を用いて、シリコン層330をエッチングする。
エッチングは、第1のレジスト400側から埋め込み酸化膜320まで行う。エッチングが埋め込み酸化膜320に達したところでエッチングレートが極端に低下することでエッチングの終点を検出することができる。
図5(c)において、第2のマスク工程S3では、開口部80を除いてSOI基板ウェーハー300の基板ウェーハー310に第2のレジスト500を形成する。第2のレジスト500としてはアルミニウム等を用いることができる。
第2のレジスト500は、第1のマスク工程S1の段階で形成しておいてもよい。
図5(d)において、第2のエッチング工程S4では、第2のレジスト500側から埋め込み酸化膜320までエッチングする。エッチングは、第1のエッチング工程S2と同様に行うことができる。
図5(e)において、分離工程S5では、埋め込み酸化膜320をエッチングしてミラー部10(第1電極50および第2電極60は図示していない)を可動状態にする。
一つのミラーデバイス100は、SOI基板ウェーハー300に複数のミラーデバイス100を形成後、それぞれのミラーデバイス100を図1および図2に示した切り離し部240で切り離すことによって得ることができる。
埋め込み酸化膜320のエッチングは、よく知られた湿式または乾式のエッチングで行うことができる。
図6に、第1電極50および第2電極60付近の部分拡大図を示した。図6(a)は、ミラー部10が傾いていない偏角θが0°で、弾性支持部20が捩れていない状態を、図6(b)は、ミラー部10が傾いて、弾性支持部20が捩れている状態を示している。
図6において、ミラー部10が傾いて偏角θが変化すると、第1電極50の第1の面51と第2電極60の第2の面61との対向している面積も変化し、容量が変化する。より詳しくは、偏角θが0°からずれるにしたがって容量は小さくなる。
図7に、ミラー部10の偏角θと第1電極50および第2電極60で形成される容量Cとの関係をグラフとして示した。横軸が偏角θを縦軸が容量Cを表している。容量C0は、偏角θが0°の時の容量である。
図7は、第1電極50の回転半径を180μm、第1電極50と第2電極60との間隔を3μm、第1電極50および第2電極60の厚さを60μm、第1電極50と第2電極60とが対向している長さを90μmとして数値計算して表したものである。
図7において、偏角が10°までは、偏角θが大きくなるにしたがって、容量Cが直線的に小さくなり線形関係を有していることがわかる。図示はしていないが、図7に示したグラフは、縦軸に対して線対称で、偏角θが負方向に大きくなっても容量Cは直線的に小さくなる。
例えば、時間変化する容量の検出は、電圧を印加して出力電流を検出すればよい。
図8に、ミラー部10が、調和振動している場合の偏角θ、容量C、出力電流iの時間に対する変化の様子を示した。図8(a)は偏角θを、図8(b)は容量Cを、図8(c)は出力電流iを示している。
図8(a)において、偏角θが周期Tで調和振動している。
図8(b)において、容量Cは、偏角θが正方向、負方向のいずれに変化しても、偏角θが0°の時の容量C0から減少するので、周期はT/2になる。
図8(c)において、出力電流iも容量Cと同様に、周期がT/2で変化する。
出力電流iを検出することによって、ミラー部10の偏角θおよび周期Tを測定することができる。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)ミラー部10を備えた可動部30が回転軸Aを中心に回転することによって、可動部30に設けられた第1電極50の第1の面51と枠体40に設けられた第2電極60の第2の面61とで形成される容量が変化する。容量の大部分は、第1の面51と第2の面61との対向する面積で幾何学的に決まるので、温度変化等の影響を少なくできる。したがって、ミラー部10を備えた可動部30の正確な駆動とミラー部10の正確な角度測定が可能なミラーデバイス100を得ることができる。
(2)第1電極50が、弾性支持部20の側面に設けられているので、回転軸Aから第1電極50までの距離が、ミラー部10の側面までの距離と比較して短く、同じ偏角であっても、ミラー部10の側面に設けた場合と比較して、第1電極50の可動距離が短くてすむ。したがって、ミラー部10が大きな偏角で可動しても、第1電極50の第1の面51と第2電極60の第2の面61とが対向する面積が確保されて容量が形成され、可動部30の大きな偏角に対しても角度測定が可能なミラーデバイス100を得ることができる。また、第1電極50の可動距離が短いので、偏角と容量変化との関係を線形関係に保つことができる。
(3)櫛形電極の櫛歯が互い違いに配列され、第1電極50と第2電極60とで形成される対向面積が大きく取れ、容量を大きくできる。したがって、容量変化に対してノイズの影響が少なく、より正確な角度測定が可能なミラーデバイス100を得ることができる。
(4)不純物の拡散工程等が不要で、一つのSOI基板200から、同一プロセスでミラー部10、可動部30、枠体40、第1電極50、第2電極60、電気的分離部70の加工が可能である。また、埋め込み酸化膜320を利用して電気的分離部70の形成も容易にできる。したがって、製造コストの低減したミラーデバイス100の製造方法を得ることができる。
上述した実施形態以外にも、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、実施形態の製造方法に限らず、SCREAM(Single Crystal Reactive Etching and Metallization)プロセスによっても製造可能である。
具体的には、単結晶基板を深堀り反応性イオンエッチング(DRIE:Deep Reactive Ion Etching)で異方性エッチングしておき、その後、シリコン表面を熱酸化する。次に、エッチング底面の酸化膜のみを除去し、その部分から等方性エッチングを掛けることで、細いパターンをリリースする。これらの構造は、そのままではシリコン基板で電気的に繋がっているため、静電アクチュエーターとするために、もう一度かるく熱酸化して、その上から金属蒸着することで電気的に絶縁された構造を製作する。
SCREAMプロセスSOI基板と比較して単結晶基板は割と安価であり、コストの削減ができる。
10…ミラー部、11…ミラー部の側面、20…弾性支持部、21…弾性支持部の側面、30…可動部、40…枠体、50…第1電極、51…第1の面、60…第2電極、61…第2の面、70…電気的分離部、100…ミラーデバイス、200…SOI基板、220,320…埋め込み酸化膜、230,330…シリコン層、300…SOI基板としてのSOI基板ウェーハー、310…基板部としての基板ウェーハー、400…第1のレジスト、500…第2のレジスト、A…回転軸。

Claims (4)

  1. 光を反射するミラー部を備え、回転軸を中心に回転する可動部と、
    前記可動部を支える枠体と、
    前記可動部に設けられ、前記回転軸に直交する第1の面を有する第1電極と、
    前記枠体に設けられ、前記第1の面に対向して容量を形成する第2の面を有する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極とを電気的に分離する電気的分離部とを備えた
    ことを特徴とするミラーデバイス。
  2. 請求項1に記載のミラーデバイスにおいて、
    前記可動部は、前記ミラー部と前記枠体とを連結する弾性支持部を備え、
    前記回転軸から前記弾性支持部の側面までの距離は、前記回転軸から前記ミラー部の側面までの距離と比較して短く、
    前記第1電極は、前記弾性支持部の側面に設けられている
    ことを特徴とするミラーデバイス。
  3. 請求項1または請求項2に記載のミラーデバイスにおいて、
    前記第1電極および前記第2電極は櫛形電極で、互いの櫛歯が互い違いに配列するように配置されている
    ことを特徴とするミラーデバイス。
  4. SOI基板の埋め込み酸化膜上のシリコン層のミラー部、可動部、枠体、第1電極、第2電極が形成される部分と、電気的分離部および開口部を除いた部分に第1のレジストを形成する第1のマスク工程と、
    前記シリコン層を、前記第1のレジスト側から前記埋め込み酸化膜までエッチングする第1のエッチング工程と、
    前記開口部を除いた部分の前記SOI基板に第2のレジストを形成する第2のマスク工程と、
    前記第2のレジスト側から前記埋め込み酸化膜までエッチングする第2のエッチング工程と、
    前記埋め込み酸化膜をエッチングして前記ミラー部、前記可動部、前記第1電極および前記第2電極を可動状態にする分離工程とを含む
    ことを特徴とするミラーデバイスの製造方法。
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