JP2011058382A - 扇風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】前ガードに整流翼を有する扇風機において、簡素な構造で機能を果たす。
【解決手段】扇風機の前ガード9とファンの間に、放射方向に延びる軸線まわりに角度可変な整流翼10を複数配置する。前ガード9の中心のリム11の背面側に整流翼保持部20を配置する。整流翼保持部20は、リム11に固定される固定ハブ21と、固定ハブ21に相対回転可能に組み合わせられ、リム11の正面側に操作部40を突き出した可動ハブ22を備える。可動ハブ22に整流翼10の根元部10aに形成されたピニオン37にかみ合うラック38を形成する。固定ハブ21に整流翼10の根元部10aを受け入れる凹部31を形成し、可動ハブ22が整流翼10の根元部10aを凹部31内に押しとどめ、整流翼10を保持する。
【選択図】図4
【解決手段】扇風機の前ガード9とファンの間に、放射方向に延びる軸線まわりに角度可変な整流翼10を複数配置する。前ガード9の中心のリム11の背面側に整流翼保持部20を配置する。整流翼保持部20は、リム11に固定される固定ハブ21と、固定ハブ21に相対回転可能に組み合わせられ、リム11の正面側に操作部40を突き出した可動ハブ22を備える。可動ハブ22に整流翼10の根元部10aに形成されたピニオン37にかみ合うラック38を形成する。固定ハブ21に整流翼10の根元部10aを受け入れる凹部31を形成し、可動ハブ22が整流翼10の根元部10aを凹部31内に押しとどめ、整流翼10を保持する。
【選択図】図4
Description
本発明は扇風機に関する。
扇風機は、モータによって回転駆動されるファンをガードで囲み、風速はモータの回転数制御によって変えるというのが一般的な構造である。特許文献1に記載された冷風扇では、加速翼によって風速が増加するようにし、かつ送風域を可変できるようにしている。出願人は、このような加速翼の考えを応用して、前ガードに整流翼を設けた扇風機構造を発明し、特願2009−052187として特許出願を行った。
本発明は、前ガードに整流翼を有する扇風機において、簡素な構造で機能を果たすようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、前ガードとファンの間に複数の整流翼を放射状に配置し、前記整流翼は放射方向に延びる軸線まわりに角度可変であるものとした扇風機において、前記前ガード中心のリムの背面側に配置され、前記リムに固定される固定ハブと、前記固定ハブに相対回転可能に組み合わせられ、前記リムの正面側に操作部を突き出した可動ハブを備え、前記固定ハブには前記整流翼の根元部を受け入れる凹部が形成され、前記可動ハブが前記整流翼の根元部を前記凹部内に押しとどめることにより、前記整流翼の保持がなされるものであり、前記可動ハブには、前記整流翼の根元部に形成されたピニオンにかみ合うラックが形成されていることを特徴としている。
この構成によると、固定ハブと可動ハブのみによって整流翼の保持が行われるから、部品コストや組立コストを低減することができる。
また本発明は、上記構成の扇風機において、前記固定ハブは前記リムの正面側に配置されたオーナメントリングに連結され、当該オーナメントリングと共に前記リムに固定されるものであり、前記可動ハブの操作部は、前記リムと前記オーナメントリングを突き抜けて正面側に露出することを特徴としている。
この構成によると、可動ハブとその操作部を一体成型品として構成することが可能になり、部品点数をさらに削減することができる。
また本発明は、上記構成の扇風機において、前記固定ハブは前記リムの正面側に配置されたオーナメントディスクに連結され、当該オーナメントディスクと共に前記リムに固定されるものであり、前記オーナメントディスクを囲む形で配置された回転可能なリングが前記可動ハブに連結されて前記操作部を構成することを特徴としている。
この構成によると、大直径のリングにより可動ハブを楽に回すことができる。
本発明によると、前ガードとファンの間に複数の整流翼を放射状に配置するに際し、整流翼の保持構造を簡素化し、部品コストや組立コストを低減することができる。
本発明が実施される扇風機の構造を図1に示す。扇風機1は、スタンド2(図1にはその上端部のみ示す)の上端にネック部3を俯仰可能に取り付け、ネック部3は支軸4によりモータケース5を回転可能に支持している。ネック部3とスタンド2の間には図示しないクリックストップ機構が設けられており、ネック部3は一定の角度範囲内で段階的に附仰角を変えることができる。モータケース5は首振り機構を内蔵していて、使用者が「首振り」の選択操作を行えば、モータケース5は支軸4を中心とした首振りを行う。これらの機構は周知なので詳細な説明は省略する。
モータケース5の正面(扇風機1の風を受ける使用者に向き合う側を「正面」とし、その反対側を「背面」とする。他の構成要素に関する「正面」「背面」も同様の意味で用いるものとする)からは、モータケース5に内蔵された図示しないモータの出力軸6が突出する。出力軸6にはファン7が固定される。ファン7を背面側から覆う後ガード8がモータケース5に取り付けられ、後ガード8にはファン7を正面側から覆う前ガード9が取り付けられる。
前ガード9とファン7の間には複数の整流翼10が一定の角度間隔で放射状に配置される。整流翼10は図2に示す「加速位置」と、図3に示す「分散位置」の2位置をとる。整流翼10の翼面は、「加速位置」ではファン7からの空気流に対しほぼ平行となり、「分散位置」ではファン7からの空気流に対しほぼ直角となる。続いて整流翼10の保持と角度変更の仕組みを図4以下の図に基づき説明する。
後ガード8及び前ガード9の主体をなすのは、所定ピッチで放射状に配置された複数の金属線である。前ガード9の中心には金属板をプレス成型したリング状部品であるリム11が配置され、金属線に溶接固定される。このリム11を中心として、整流翼保持部20が組み立てられる。
整流翼保持部20の第1実施形態を図4から図7までの図に基づき説明する。整流翼保持部20の主たる構成要素は、リム11の背面側に配置される固定ハブ21と、固定ハブ21とリム11の間に、固定ハブ21に対し相対回転可能に配置される可動ハブ22と、リム11の正面側に配置されるオーナメントリング23である。オーナメントリング23は、内径はリム11の内径とほぼ同じであるが、外径はリム11よりも少し大きくなっており、正面からの視点ではリム11をすっかり覆い隠す。
図5に示すように、オーナメントリング23の背面側にはリム11に形成されたバーリング穴24に嵌合するボス25が形成され、固定ハブ21の正面側には、ボス25に突き合わせられるボス26が形成されている。ボス26の側からボス25にねじ27をねじ込んで締め付けると、固定ハブ21とオーナメントリング23はリム11に固定され、リム11に対し前後方向に移動することも、回転することもできなくなる。バーリング穴24、ボス25、及びボス26の組み合わせは、正面から見たとき、前ガード9の中心に対し点対称をなすように2組設けられる。
固定ハブ21と可動ハブ22はいずれも回転体形状(図形を軸線周りに360°回転させて得られる立体形状)が基本形状であって、固定ハブ21は正面側が凹部、可動ハブ22は背面側が凹部となっており、両者を組み合わせると環状の空間28が形成される。固定ハブ21と可動ハブ22の組み合わせ状態は、図6に示すように、可動ハブ22側のフック29を固定ハブ21側の環状リブ30に係合させて維持される。フック29が環状リブ30に係合した状態でも、可動ハブ22の固定ハブ21に対する相対回転が可能であるよう、はめ合い寸法が設定されている。
空間28に整流翼10の根元部10aが挿入される。根元部10aは整流翼10の角度変更を行う際に軸として機能するものであり、前ガード9の中心軸から放射方向に延びる軸線を有する。
固定ハブ21には、整流翼10の根元部10aを受け入れる半円形の凹部31(図5参照)が形成される。凹部31は根元部10aの軸線方向に間隔を置いて2カ所に形成されている。固定ハブ21の外周側の凹部31には可動ハブ22の外周部が向き合い、固定ハブ21の中心側の凹部31には可動ハブ22の中心側に形成されたリブ32が向き合う。可動ハブ22の外周部とリブ32には凹部31に組み合わせられて凹部31と共に整流翼10の軸受部を構成する凹部33が形成される。
可動ハブ22は整流翼10の根元部10aを凹部31の中に押しとどめ、これにより整流翼10は、根元部10aの軸線を中心にして回転できるように、且つ放射方向に抜け出すことがないように保持される。前述の通り、フック29と環状リブ30の係合により固定ハブ21と可動ハブ22の結合が維持されていれば、整流翼10の保持も維持されることになる。
固定ハブ21の凹部31は半円形であるのに対し、可動ハブ22の凹部33は円周方向に所定の長さを有し、これにより可動ハブ22の固定ハブ21に対する相対回転が可能となっている。可動ハブ22の固定ハブ21に対する相対回転範囲を定めるのは、可動ハブ22の正面側に突出したボス34(図6参照)と、これを受け入れるべくリム11に形成されたバーリング穴35である。バーリング穴35は円周方向に長い長穴となっており、その範囲内でボス34の移動が可能になっている。
ボス34とバーリング穴35の組み合わせも、正面から見たとき、前ガード9の中心に対し点対称をなすように2組設けられている。バーリング穴24、35の位置関係は図7に示す通りである。
固定ハブ21のボス26は可動ハブ22に形成された穴36を通り抜ける。穴36も円周方向に長い長穴であり、可動ハブ22の固定ハブ21に対する相対回転を妨げないようになっている。
根元部10aの中程にはピニオン37が形成され、可動ハブ22の背面側にはピニオン37にかみ合うラック38が形成される。図6に示す通り、ピニオン37の歯は根元部10aの全周に存在する訳ではなく、180°に満たない角度範囲に存在する。ラック38の歯も、全円をなすよう連続している訳ではなく、根元部10aに対応する箇所毎に、根元部10aを所定角度回転させるに足りる分だけ存在する。このような構成であるにも関わらず、前述の通り可動ハブ22の回転範囲が制限されているので、ピニオン37とラック38のかみ合わせが外れてしまうことはない。
可動ハブ22にはそれを回転させる操作部40が一体成型される。操作部40は可動ハブ22の中心から正面側に突き出す円筒形の部分であり、リム11とオーナメントリング23を突き抜け、オーナメントリング23の中心で正面側に露出している。操作部40の端面には球面状の凹部41が形成され、その中に、指で挟むつまみ部42が形成されている。
つまみ部42を指で挟んで操作部40をひねると、ラック38がピニオン37を回転させ、整流翼10の角度が図2の「加速位置」から図3の「分散位置」へ、あるいはその逆へと変化する。「加速位置」にある整流翼10は、ファン7からの空気流の斜め方向ベクトル成分をファン7の中心線に沿うよう方向修正するので、風速が増す。「分散位置」にある整流翼10は、ファン7から送り出された空気流を放射方向に分散させるので、風速が低下する。
次に、整流翼保持部20の第2実施形態を図8から図10までの図に基づき説明する。第1実施形態と共通する構成要素には第1実施形態で用いたのと同じ符号を付し、説明は省略する。
第1実施形態では、リム11の正面側に配置したオーナメントリング23に固定ハブ21を連結したが、第2実施形態では、リム11の正面側に配置したオーナメントディスク43に固定ハブ21を連結する。図9に示す通り、オーナメントディスク43にはリム11の穴44に嵌合するボス45が形成され、固定ハブ21のボス26はボス45に突き合わせられる。ボス26の側からボス45にねじ27をねじ込んで締め付けると、固定ハブ21とオーナメントディスク43はリム11に固定され、リム11に対し前後方向に移動することも、回転することもできなくなる。
可動ハブ22はオーナメントディスク43を囲む形で配置された回転可能なリング46に連結される。図10に示すように、可動ハブ22の正面側に突出したボス47をリング46のボス48に突き合わせ、ボス47の側からボス48にねじ49をねじ込んで締め付けることにより、可動ハブ22はリング46に固定される。第2実施形態における可動ハブ22の操作部はリング46ということになる。ボス47が通り抜けるリム11の穴50は、第1実施形態におけるバーリング穴35と同様、円周方向に長い長穴となっており、可動ハブ22の回転範囲を規制する。
リング46をつかんでひねると、可動ハブ22が回転し、ラック38がピニオン37を回転させ、整流翼10の角度が図2の「加速位置」から図3の「分散位置」へ、あるいはその逆へと変化する。第1実施形態の操作部40に比べリング46は直径が大きいので、可動ハブ22を楽に回すことができる。
図11から図14に掲げるのは、整流翼保持部20の他の構成例である。この構成例では、第1実施形態から可動ハブ22のリブ32を取り除き、それに代わるものとして、空間28に環状のリテーナ60を配置した。リテーナ60は別部品として成型され、図13に示すように、固定ハブ21の正面側に形成されたボス61にねじ62で固定される。整流翼10の根元部10aはリテーナ60により固定ハブ21の凹部31の中に押しとどめられ、これにより整流翼10は、根元部10aの軸線を中心にして回転できるように、且つ放射方向に抜け出すことがないように保持される。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、扇風機に広く利用可能である。
1 扇風機
7 ファン
8 後ガード
9 前ガード
10 整流翼
10a 根元部
11 リム
20 整流翼保持部
21 固定ハブ
22 可動ハブ
23 オーナメントリング
31 凹部
37 ピニオン
38 ラック
40 操作部
43 オーナメントディスク
46 リング
7 ファン
8 後ガード
9 前ガード
10 整流翼
10a 根元部
11 リム
20 整流翼保持部
21 固定ハブ
22 可動ハブ
23 オーナメントリング
31 凹部
37 ピニオン
38 ラック
40 操作部
43 オーナメントディスク
46 リング
Claims (3)
- 前ガードとファンの間に複数の整流翼を放射状に配置し、前記整流翼は放射方向に延びる軸線まわりに角度可変であるものとした扇風機において、
前記前ガード中心のリムの背面側に配置され、前記リムに固定される固定ハブと、
前記固定ハブに相対回転可能に組み合わせられ、前記リムの正面側に操作部を突き出した可動ハブを備え、
前記固定ハブには前記整流翼の根元部を受け入れる凹部が形成され、前記可動ハブが前記整流翼の根元部を前記凹部内に押しとどめることにより、前記整流翼の保持がなされるものであり、
前記可動ハブには、前記整流翼の根元部に形成されたピニオンにかみ合うラックが形成されていることを特徴とする扇風機。 - 前記固定ハブは前記リムの正面側に配置されたオーナメントリングに連結され、当該オーナメントリングと共に前記リムに固定されるものであり、
前記可動ハブの操作部は、前記リムと前記オーナメントリングを突き抜けて正面側に露出することを特徴とする請求項1に記載の扇風機。 - 前記固定ハブは前記リムの正面側に配置されたオーナメントディスクに連結され、当該オーナメントディスクと共に前記リムに固定されるものであり、
前記オーナメントディスクを囲む形で配置された回転可能なリングが前記可動ハブに連結されて前記操作部を構成することを特徴とする請求項1に記載の扇風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009206510A JP2011058382A (ja) | 2009-09-08 | 2009-09-08 | 扇風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009206510A JP2011058382A (ja) | 2009-09-08 | 2009-09-08 | 扇風機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011058382A true JP2011058382A (ja) | 2011-03-24 |
Family
ID=43946303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009206510A Pending JP2011058382A (ja) | 2009-09-08 | 2009-09-08 | 扇風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011058382A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105179286A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-12-23 | 小米科技有限责任公司 | 电风扇控制方法及装置 |
CN106050721A (zh) * | 2016-08-10 | 2016-10-26 | 钦州学院 | 一种吊扇保护装置 |
-
2009
- 2009-09-08 JP JP2009206510A patent/JP2011058382A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105179286A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-12-23 | 小米科技有限责任公司 | 电风扇控制方法及装置 |
CN106050721A (zh) * | 2016-08-10 | 2016-10-26 | 钦州学院 | 一种吊扇保护装置 |
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Legal Events
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20111115 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20111128 |
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20120528 |