JP2011055389A - バースト信号受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、10Gバースト信号と1Gバースト信号を分離可能なバースト信号受信機の提供を目的とする。
【解決手段】本願発明のバースト信号受信機91は、10Gバースト信号及び1Gバースト信号を受信するバースト信号受信機91であって、1Gバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は通過させるが10Gバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は阻止するローパスフィルタ19と、ローパスフィルタ19からの1,0交番のビット数が第2の一定数になるまで計数して低速セット信号F1を出力する第2のビット数判定部14と、10Gバースト信号及び1Gバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番のビット数を計数し、低速セット信号F1よりも後に高速セット信号F0を出力する第1のビット数判定部13と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、バースト信号を受信するバースト信号受信機に関し、特に1GbE(Gigabit Ethernet(登録商標))と10GbEの両方の伝送速度のバースト信号を受信するバースト信号受信機に関する。
現在日本では、図13に示すような、1.25Gbpsの伝送速度を有する1G級のGE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標)−Passive Optical Network)が一般的に敷設されている。1G級のGE−PONでは、複数の1G−ONU(Optical Network Unit)が、WDM(Wavelength Division Multiplexer)、および光カプラを介して、1G−OLT(Optical Line Terminal)に接続されており、上り方向(ONU→OLT)において、バースト状の光信号(以下、バースト信号という。)がONUから出力されており、そのバースト信号をOLTが受信している構成となっている。
1G級のGE−PONでは、複数の1G−ONU52がWDMフィルタ53を介して1G−OLT54と接続され、バースト状の可変長信号(以下、バースト信号という。)である1Gバースト信号を送受信する。
今後、情報量の増大と共に、広帯域化、伝送容量の拡大が見込まれており、10.3125Gbpsの伝送速度を有する10G級のGE−PONへ移行していくと考えられている。10G級GE−PONへ柔軟な移行を考慮すると、敷設済みの1G級のGE−PONシステムはそのまま活用することが、ファイバなどのインフラ再構築する必要がなく、コスト面において重要である。すなわち、10G級GE−PONへの移行の際、1G級GE−PONシステムと10G級GE−PONシステムが同一PONシステム上で共存することが重要である。
敷設済み1G級GE−PONシステムを活用し、10G級GE−PONシステムと共存させる手段として、図14に示すように、図13に示す1G−OLT54に代えて、1Gバースト信号と10Gバースト信号の両方のバースト信号を受信するバースト信号受信機58を用いる方法がある。
一方で、伝送速度の低いバースト信号を基本速度としてヘッダを読み取ることで、高速のバースト信号及び低速のバースト信号を受信するバースト信号受信機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−17324号公報
1G級GE−PONシステムでは8B10B符号、10G級GE−PONシステムでは64B66B符号が採用されている。そのため、両者の低域遮断周波数Flowは、Flow(1G)>Flow(10G)の関係があり、単純に周波数フィルタによるフィルタリングによって、1Gバースト信号と10Gバースト信号を分離することは不可能である。つまり、高帯域である10Gバースト信号をLPFによってフィルタリングし、10Gバースト信号を遮断しても、64B66B符号によって、同符号連続が1Gバースト信号のそれよりも長い場合が理論上存在し、LPFで遮断できない。結果、単純なLPFでは完全に10Gバースト信号と1Gバースト信号を分離することはできない。
また、10Gバースト信号と1Gバースト信号については、ヘッダの伝送速度は異なるため、引用文献1で提案しているバースト信号の受信方法は適用できない。
イネーブル信号を要求することは、装置側にとって設計負荷が増大し、結果OLT装置のコスト増に繋がるため、得策ではない。
そこで、10Gバースト信号と1Gバースト信号を分離可能なバースト信号受信機の提供を目的とする。
高速の10Gバースト信号(10.3125Gbps)と低速の1Gバースト信号(1.25Gbps)とでは、先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の符号周期が194psと1.6nsとで異なる。本願発明のバースト信号受信機は、上記目的を達成するために、この符号周期の違いを利用して、自動的にそのビットレートを判別することを特徴とする。
具体的には、本願発明のバースト信号受信機は、高速のバースト信号及び低速のバースト信号を受信するバースト信号受信機であって、各バースト信号の先頭及び末尾を検出して、全てのバースト信号の区間である全バースト区間を判定する全バースト区間判定部と、各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番のビット数があらかじめ定められた数になるまで計数して信号を出力する第1のビット数判定部と、低速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は通過させるが高速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は阻止するローパスフィルタと、前記ローパスフィルタからの1,0交番のビット数があらかじめ定められた数になるまで計数して信号を出力する第2のビット数判定部と、前記第1のビット数判定部からの出力信号の先頭をセット信号に用い、前記全バースト区間判定部からの前記全バースト区間のそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、高速のバースト信号の区間である高速バースト区間を判定する高速バースト区間判定部と、前記第2のビット数判定部からの出力信号の先頭をセット信号に用い、前記全バースト区間判定部からの前記全バースト区間のそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、低速のバースト信号の区間である低速バースト区間を判定する低速バースト区間判定部と、を備えることを特徴とする。
第1のビット数判定部は、10Gバースト信号と1Gバースト信号の両方のビット数を計数する。そして予め定められたビット数のときに高速セット信号F0を出力する。一方で、適切なローパスフィルタを挿入することで、第2のビット数判定部は、1Gバースト信号の先頭プリアンブルのみのビット数を計数する。そして予め定められたビット数のときに低速セット信号F1を出力する。
ここで、高速の10Gバースト信号と低速の1Gバースト信号とでは、先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の符号周期が194psと1.6nsとで異なる。このため、194ps周期の1,0交番の計数に要する時間と1.6ns周期の1,0交番のビット数の計数に要する時間とで差が生じる。この時間差を利用して、第1のビット数判定部の計数する予め定められたビット数を、1Gバースト信号のときは低速セット信号F1よりも後に高速セット信号F0が出力されるようなビット数に設定する。これにより、10Gバースト信号のときに低速セット信号F1が出力されることを防ぐことができる。
先頭プリアンブルはバースト信号の先頭に含まれるので、第1のビット数判定部及び第2のビット数判定部からの出力信号をセット信号に用いる。そして、全バースト区間のそれぞれの末尾をリセット信号に用いる。これによって得られた高速バースト区間及び低速バースト区間を用い、低速の1Gバースト信号と高速の10Gバースト信号を分離可能にすることができる。
本願発明のバースト信号受信機では、各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の信号振幅の平均値を算出し、前記平均値が所定の電圧を下回ったか否かを判定し、前記平均値が所定の電圧を下回った1,0交番を抽出して前記第1のビット数判定部及び前記第2のビット数判定部に入力する交番符号抽出部をさらに備えることが好ましい。
本発明により、第1のビット数判定部及び第2のビット数判定部が、デューティ比が整った1,0交番の波形、すなわちビット数判定部動作に耐えうる程の交番波形でビット数判定を実施することができる。これにより、デューティ比の整っていない交番波形(すなわち正常に再生される前の波形)による、第1のビット数判定部及び第2のビット数判定部の誤動作を防止することができる。
本願発明のバースト信号受信機では、前記高速のバースト信号及び前記低速のバースト信号が入力され、前記高速バースト区間判定部からの信号が入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる高速バースト信号抽出部と、前記高速のバースト信号及び前記低速のバースト信号が入力され、前記低速バースト区間判定部からの信号が入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる低速バースト信号抽出部と、をさらに備えることが好ましい。
高速バースト信号抽出部を備えることで、高速の10Gバースト信号を抽出することができる。低速バースト信号抽出部を備えることで、低速の1Gバースト信号を抽出することができる。すなわち、第1のビット数判定部又は第2のビット数判定部からのセット信号を用いて、各ビットレートに応じたSD信号として出力することによって、10G用SD信号がアサートされているときにはバースト信号受信機から出力されている信号は10Gバースト信号用として、1G用SD信号がアサートされているときにはバースト信号受信機から出力されている信号は1Gバースト信号用として、判別することが可能である。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、バースト信号の伝送速度を判別するため、低速のバースト信号である1GbEのバースト信号と高速のバースト信号である10GbEのバースト信号を分離可能にすることができる。さらに、第1のビット数判定部又は第2のビット数判定部からのセット信号に基づいた各ビットレートのSD信号を生成し、それに基づいたバースト信号を出力させることも可能である。これによって、10Gバースト信号用、1Gバースト信号用各々別にインタフェース出力させる必要がなく、バースト信号受信機の小型化が期待できる。
本実施形態に係るバースト信号受信機の一例を示す構成図である。 本実施形態に係る信号の一例であり、(a)は全バースト信号SGAを示し、(b)はバースト区間判定部からのSD信号SDAを示し、(c)は第1のビット数判定部からの高速セット信号F0を示し、(d)は第2のビット数判定部からの低速セット信号F1を示し、(e)は高速バースト区間判定部からの出力信号SDHを示し、(f)は低速バースト区間判定部からの出力信号SDLを示す。 バースト信号のフレーム構成の一例を示す。 不定区間とバースト区間判定部からのSD信号SDAの関係を示す。 交番符号抽出回路の具体例を示す。 交番符号抽出部における入力信号の一例であり、(a)はTIA出力信号とその平均値を示し、(b)はLA出力信号とその平均値を示し、(c)はLA出力信号の平均値と参照値Vrefを示し、(d)はセレクタ回路からの出力信号を示す。 本実施形態に係るバースト信号受信機の具体的な回路構成の第1例を示す。 本実施形態に係るバースト信号受信機の具体的な回路構成の第2例を示す。 bitカウンタの構成の一例を示す。 bitカウンタにおける入出力信号の一例であり、(a)は入力信号D0を示し、(b)は出力信号Q0を示し、(c)は出力信号Q1を示し、(d)は出力信号Q2を示し、(e)は高速セット信号F0を示し、(f)はラッチ回路の動作状態を示し、(g)はSD信号SDAを示す。 bitカウンタの構成の一例を示す。 bitカウンタにおける入出力信号の一例であり、(a)は入力信号D0を示し、(b)は出力信号Q0を示し、(c)は低速セット信号F1を示し、(d)はラッチ回路の動作状態を示し、(e)はSD信号SDAを示す。 従来のGE−PONの一例を示す。 敷設済み光ファイバを活用するGE−PONの一例を示す。 1GbEと10GbEのバースト信号の一例を示す。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
図1は、本実施形態に係るバースト信号受信機の一例を示す構成図である。図2は、本実施形態に係る信号の一例を示す。バースト信号受信機91は、OLT受信部95及びサーデス部96を備え、図2(a)に示すような、高速のバースト信号SGH及び低速のバースト信号SGLを含むバースト信号SGAを受信する。
OLT受信部95は、全バースト区間判定部11と、第1のビット数判定部13と、第2のビット数判定部14と、高速バースト区間判定部15と、低速バースト区間判定部16と、ローパスフィルタ19と、を備える。サーデス部96は、高速バースト信号抽出部17と、低速バースト信号抽出部18と、を備える。
全バースト区間判定部11は、各バースト信号SGAの先頭及び末尾を検出して、全てのバースト信号SGAの区間である全バースト区間を判定し、図2(b)に示すような、高速SD(Signal Detect)信号SGH及び低速SD信号SGLを含む全バースト区間を示すSD信号SDAを生成して出力する。全バースト区間判定部11には、例えば信号が入力されると一定振幅の信号を出力する回路を用いる。SD信号を生成する回路は、どのビットレートに対してもダイナミックレンジ内で正常に動作することが好ましい。
本実施形態では交番符号抽出部12を備えることが好ましい。この場合、交番符号抽出部12は、全てのバースト信号SGAが入力され、各バースト信号SGAの先頭プリアンブルに含まれる1,0交番を抽出し、入力信号D0を第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14に入力する。
第1のビット数判定部13は、各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番のビット数があらかじめ定められた第1の一定数になるまで計数して、図2(c)に示すような高速セット信号F0を出力する。
ローパスフィルタ19は、全てのバースト信号SGAのうちの低速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は通過させるが高速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は阻止する。第2のビット数判定部14は、ローパスフィルタ19から低速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番が入力され、入力された1,0交番のビット数があらかじめ定められた第2の一定数になるまで計数して、図2(d)に示すような低速セット信号F1を出力する。
バースト信号SGAが高速のバースト信号SGHである場合、入力信号D0はローパスフィルタ19で阻止されるため、入力信号D0は、第2のビット数判定部14に入力されずに第1のビット数判定部13にのみ入力される。このとき、バースト信号SGAが高速のバースト信号SGHである場合は、第1のビット数判定部13のみから高速セット信号F0が出力される。したがって、バースト信号SGAが高速のバースト信号SGHであることを判定することができる。
バースト信号SGAが低速のバースト信号SGLである場合、入力信号D0は第1のビット数判定部13と第2のビット数判定部14の両方に入力される。このとき、第2の一定数を第1の一定数よりも少なくしておくことで、第1のビット数判定部13よりも先に第2のビット数判定部14から低速セット信号F1を出力させる。
一方で、高速セット信号F0又は低速セット信号F1が出力されると、高速バースト区間判定部15又は低速バースト区間判定部16は第1のビット数判定部13のリセット信号R0及び第2のビット数判定部14のリセット信号R1を生成し、第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14でのビット数の計数を停止させる。そのため、第1のビット数判定部13からは高速セット信号F0が出力されることはなく、第2のビット数判定部14のみから低速セット信号F1が出力される。したがって、バースト信号SGAが低速のバースト信号SGLであることを判定することができる。
高速バースト区間判定部15は、第1のビット数判定部13からの高速セット信号F0の先頭をセット信号に用い、全バースト区間判定部11からの全バースト区間を示すSD信号SDAのそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、高速のバースト信号の区間である高速バースト区間を判定し、図2(e)に示すような高速SD信号SDHを出力する。一方、低速バースト区間判定部16は、第2のビット数判定部14からの低速セット信号F1の先頭をセット信号に用い、全バースト区間判定部11からの全バースト区間を示すSD信号SDAのそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、低速のバースト信号の区間である低速バースト区間を判定し、図2(f)に示すような低速SD信号SDLを出力する。
ここで、高速バースト区間判定部15及び低速バースト区間判定部16のリセット信号は、たとえば、全バースト区間判定部11からのSD信号SDAの立下りを検出して信号を出力する回路を設けることで生成する。
高速バースト信号抽出部17は、図2(a)に示す全てのバースト信号SGAが入力され、高速バースト区間判定部15からの高速SD信号SDHが入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる。これにより、高速バースト信号抽出部17は、バースト信号SGAに含まれる高速のバースト信号SGHを受信して出力することができる。
低速バースト信号抽出部18は、図2(a)に示す高速のバースト信号及び低速のバースト信号を含む全てのバースト信号がバースト信号SGAとして入力され、低速バースト区間判定部16からの低速SD信号SDLが入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる。これにより、低速バースト信号抽出部18は、バースト信号SGAに含まれる低速のバースト信号SGLを受信して出力することができる。
以上説明したように、バースト信号受信機91は、OLT受信部95及びサーデス部96を備えることで、バースト信号に重なりがなければ、すなわち、各バースト信号間隔に時間的余裕があれば、図2(a)に示すバースト信号SGAに含まれている高速のバースト信号及び低速のバースト信号を受信することができる。
しかし、バースト信号の先頭プリアンブルには、図3に示すような不定区間が存在し、この区間では安定したデューティ比の1,0交番は得られない。図4に、不定区間とバースト区間判定部からのSD信号SDAの関係を示す。図1に示す全バースト区間判定部11からのSD信号SDAが入力されると第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14はビット数の計数を開始するが、バースト信号SGAの先頭プリアンブルの不定区間では1,0交番のデューティ比が不安定であり、第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14はビット数を正しく計数できない場合がある。
そこで、バースト信号受信機91は、交番符号抽出部12を備えることが好ましい。交番符号抽出部12は、各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の信号振幅の平均値を算出し、前記平均値が所定の電圧を下回ったか否かを判定し、前記平均値が所定の電圧を下回った1,0交番を抽出して第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14に入力する。
図5に、交番符号抽出回路の具体例を示す。図6に、交番符号抽出部12における入力信号の一例を示す。図5に示す交番符号抽出回路は、平均値算出回路27と、セレクタ回路24を備える。TIA(Trans−Impedance Amplifier)120は、バースト信号SGAを増幅し、図6(a)に示すようなTIA出力信号を出力する。LA(Limiting Amplifier)111は、バースト信号SGAとその平均値を差動増幅し、図6(b)に示すようなLA出力信号を出力する。平均値算出回路27は、LA111からの出力信号の平均値を算出し、図6(b)及び図6(c)に示すような平均値Vaveに応じた信号を出力する。これにより、平均値算出回路27は、各バースト信号SGAの先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の信号振幅の平均値Vaveを算出する。HYS回路112aは、平均値算出回路27からの平均値Vaveが所定の電圧Vrefを下回ったか否かを判定して、図6(d)に示すような不定区間とそれ以外を区別するような信号をセレクタ回路24に出力する。
セレクタ回路24は、HYS回路112aから不定区間を示す信号が出力されている間、LA111からのLA出力信号をマスキングする。すなわち、平均値Vaveが所定の電圧Verfを上回っている間はバースト信号SGAを通過させず、平均値Vaveが所定の電圧Verfを下回った後にバースト信号SGAを通過させる。これにより、交番符号抽出部12は、平均値Vaveが所定の電圧Verfを下回った後の1,0交番を抽出して、図1に示す第1のビット数判定部13及び第2のビット数判定部14に入力することができる。
交番符号抽出部12は、SD信号SDAが入力されることによってアクティブとなり、その後入力される先頭プリアンブルの1,0交番を抽出することが好ましい。例えば、交番符号抽出部12にSD信号SDAが入力された後に、各バースト信号SGAの先頭プリアンブルが交番符号抽出部12に入力される構成とする。
図7に、本実施形態に係るバースト信号受信機の具体的な回路構成の第1例を示す。図7に示すバースト信号受信機191は、OLT受信部195及びサーデス部196を備える。
OLT受信部195は、受光回路141と、TIA120と、LA111と、OUT回路121と、ARS(Auto−Rate Select)回路142を備える。
受光回路141は、高速のバースト信号及び低速のバースト信号を含むバースト信号SGAを受光して光電変換する。受光回路141は、PIN−PD(PIN−Photo Diode)とAPD(Avalanche Photo Diode)のいずれでもよい。TIA120は、受光回路141からの電流信号を電圧信号に変換する。LA111は、受光回路141から入力されたバースト信号SGAを増幅してOUT回路121に出力すると共にARS回路142に出力する。また、LA111は、バースト信号SGAの入力に応答してSD信号SDAを生成してARS回路142に出力する。
ARS回路142は、バースト信号SGAとSD信号SDAを用いて、高速SD信号SDH及び低速SD信号SDLを生成し、OUT回路121に出力する。また、ARS回路142は、電気インタフェース148を介して高速SD信号SDHをサーデス部196に入力し、電気インタフェース149を介して低速SD信号SDLをサーデス部196に入力する。
サーデス部196は、処理部145を備える。処理部145は、10G処理部143と1G処理部144とを備える。10G処理部143は、高速SD信号SDHをイネーブル信号に用いて、バースト信号SGAのうちの高速の10Gバースト信号の受信処理を行う。1G処理部144は、低速SD信号SDLをイネーブル信号に用いて、バースト信号SGAのうちの低速の1Gバースト信号の受信処理を行う。
バースト信号受信機191は、OLT受信部195からの高速SD信号SDHと低速SD信号SDLをイネーブル信号に用いるため、1Gバースト信号と10Gバースト信号の電気インタフェース147が共通化できる。また、LA111とOUT回路121とARS回路142を1チップに集積化することで、OLT受信部195を小型化することができる。
サーデス部196については、サーデス部196側でイネーブル信号を生成する必要がないため、複雑な信号処理が不要となる。さらに、OLT受信部195からの高速SD信号SDHと低速SD信号SDLをイネーブル信号に用いて受信するため、10G処理部143と1G処理部144とを共通の処理部145で構成することも可能になる。例えば、高速SD信号SDHが入力されたときは処理部145に10Gバースト信号の受信処理を行わせ、低速SD信号SDLが入力されたときは処理部145に1Gバースト信号の受信処理を行わせることができる。
図8に、本実施形態に係るバースト信号受信機の具体的な回路構成の第2例を示す。バースト信号受信機192は、TIA120と、LA111と、HYS回路112aと、OUT回路112bと、2bitカウンタ113と、2bitカウンタ114と、ラッチ回路115と、ラッチ回路116と、OUT回路121と、L出力回路122と、OR回路123,124,125と、SEL回路126と、スイッチ回路127と、を備える。
LA111は、図1に示す全バースト区間判定部11として機能し、SD信号SDAを出力する。LA111は、さらにバースト信号SGAを増幅して出力する。
HYS回路112aは、バースト信号SGAの平均値と参照値Vrefが入力され、バースト信号SGAの平均値が参照値Vrefよりも小さい場合に、OUT回路112bのゲートを開く信号を出力する。OUT回路112bは、HYS回路112aから信号が出力されたときに入力信号D0を出力する。
バースト信号受信機192は、交番符号抽出回路をさらに備えることが好ましい。具体例は前述の図6にて説明した。交番符号抽出回路をさらに備える場合、図3に示す不定区間では、2bitカウンタ113と2bitカウンタ114には入力信号D0は入力されない。そのためバースト信号受信機192は非アクティブとなる。一方、レートセレクト区間になると、図6(a)に示すようにデューティ比の安定した1,0交番が得られるため、2bitカウンタ113と2bitカウンタ114に入力信号D0が入力され、バースト信号受信機192はアクティブとなる。図3に示すPRBSでは、高速セット信号F0または低速セット信号F1を契機に発生するリセット信号R0及びR1によって、2bitカウンタ113と2bitカウンタ114は非アクティブとなる。
bitカウンタ113は、第1のビット数判定部13として機能する。2bitカウンタ113は、入力信号D0として入力された1,0交番のビット数を計数する。そして、1,0交番が8bitである場合、高速セット信号F0をラッチ回路115へ出力する。
ラッチ回路115は高速バースト区間判定部15として機能する。ラッチ回路115は、高速セット信号F0からSD信号SDAの末尾までの区間を判定し、高速バースト区間を示す高速SD信号SDHを出力する。これにより、10Gバースト信号のイネーブル信号を生成することができる。高速SD信号SDHは、OR回路123にも出力され、高速SD信号SDHの先頭部分が2bitカウンタ113のリセット信号R0と2bitカウンタ114のリセット信号R1となる。
bitカウンタ114は、第2のビット数判定部14として機能する。2bitカウンタ114は、入力信号D0として入力された1,0交番のビット数を計数する。そして、1,0交番が2bitである場合、低速セット信号F1をラッチ回路116へ出力する。
ラッチ回路116は低速バースト区間判定部16として機能する。ラッチ回路116は、低速セット信号F1からSD信号SDAの末尾までの区間を判定し、低速バースト区間を示す低速SD信号SDLを出力する。これにより、1Gバースト信号のイネーブル信号を生成することができる。低速SD信号SDLは、OR回路123にも出力され、低速SD信号SDLの先頭部分が2bitカウンタ113のリセット信号R0と2bitカウンタ114のリセット信号R1となる。
ここで、10Gバースト信号が入力された場合、ローパスフィルタ119で入力信号D0は阻止されるために2bitカウンタ114では計数されず、2bitカウンタ113でのみビット数が計数される。このため、10Gバースト信号が入力された場合は、2bitカウンタ113から高速セット信号F0が出力される。
1Gバースト信号が入力された場合、入力信号D0はローパスフィルタ119を通過して、2bitカウンタ113と2bitカウンタ114の両方でビット数が計数される。10Gバースト信号の1,0交番の周期は194psであるので、2bitカウンタ113に入力信号D0が入力されてから高速セット信号F0が出力されるまでの所要時間は12.8nsである。一方、1Gバースト信号の1,0交番の周期は1.6nsであるので、2bitカウンタ114に入力信号D0が入力されてから低速セット信号F1が出力されるまでの所要時間は3.2nsである。したがって、高速セット信号F0よりも早いタイミングで低速セット信号F1が出力される。
ラッチ回路116に低速セット信号F1が入力されると、ラッチ回路116は低速SD信号SDLの先頭を出力し始める。低速SD信号SDLは、OR回路123を介して、2bitカウンタ113及び2bitカウンタ114に入力される。低速SD信号SDLは2bitカウンタ113のリセット信号R0として入力され、低速SD信号SDLの入力により2bitカウンタ113はビット数の計数を停止する。これにより、高速セット信号F0が出力されることはなく、ラッチ回路116のみを動作させることができる。
ラッチ回路115からの高速SD信号SDHとラッチ回路116からの低速SD信号SDLは、2つに分岐され、一方はバースト信号受信機192の外部に出力され、もう一方はOR回路124を介してSEL回路126に入力される。SEL回路126には、OR回路125を介して、バースト信号受信機192の外部から、例えば、図7に示すサーデス部196から、10Gバースト信号のイネーブル信号10G_ENと低速バースト信号のイネーブル信号1G_ENが入力される。SEL回路126は、スイッチ回路127からの指示に従って、入力された4つの信号のいずれかをOUT回路121に出力する。これにより、内部で生成した高速SD信号SDH及び低速SD信号SDLを使用するか、外部からのイネーブル信号を使用するかを選択可能になる。そのため、図7に示すサーデス部196で生成したイネーブル信号を使用することもできる。
OUT回路121は、SEL回路126から高速SD信号SDH又は低速SD信号SDLが入力されたときにLA111からのバースト信号SGAを出力し、その他はL出力回路122からの信号を出力するか、バッファ駆動を停止する。
<2bitカウンタの詳細>
図9は、2bitカウンタの一例を示す構成図である。図10は、2bitカウンタの入出力信号の一例を示す。2bitカウンタ113は、Dタイプフリップフロップ回路113−1と、Dタイプフリップフロップ回路113−2と、Dタイプフリップフロップ回路113−3と、AND回路113−4と、を備える。
Dタイプフリップフロップ回路113−1、Dタイプフリップフロップ回路113−2、及びDタイプフリップフロップ回路113−3は、データ入力端子に図10(g)に示すSD信号SDAが入力される。これにより、Dタイプフリップフロップ回路113−1、Dタイプフリップフロップ回路113−2、及びDタイプフリップフロップ回路113−3は、カウンタイネーブルの状態になる。
Dタイプフリップフロップ回路113−1、Dタイプフリップフロップ回路113−2、及びDタイプフリップフロップ回路113−3は、リセット入力端子Rに、リセット信号R0が入力される。これにより、Dタイプフリップフロップ回路113−1、Dタイプフリップフロップ回路113−2、及びDタイプフリップフロップ回路113−3は、SD信号SDAが入力されたときから、ラッチ回路115又はラッチ回路116からのリセット信号R0が入力されるときまで、入力信号D0のビット数を計数する。
Dタイプフリップフロップ回路113−1は、クロック入力端子に図10(a)に示す入力信号D0が入力され、出力端子Qから図10(b)に示す信号Q0を出力する。Dタイプフリップフロップ回路113−2は、クロック入力端子に図10(b)に示す信号Q0が入力され、出力端子Qから図10(c)に示す信号Q1を出力する。Dタイプフリップフロップ回路113−3は、クロック入力端子に図10(c)に示す信号Q1が入力され、出力端子Qから図10(d)に示す信号Q2を出力する。
AND回路113−4は、入力信号D0と、Dタイプフリップフロップ回路113−1からの出力信号Q0と、Dタイプフリップフロップ回路113−2からの出力信号Q1と、Dタイプフリップフロップ回路113−3からの出力信号Q2と、の全てのAND出力を、図10(e)に示す高速セット信号F0として出力する。このように、図8に示す2bitカウンタ113は、SD信号SDAが入力されてからラッチ回路115又はラッチ回路116がアクティブになるまでの間、1,0交番のビット数を計数して高速セット信号F0を出力する。
<2bitカウンタの詳細>
図11は、2bitカウンタの一例を示す構成図である。図12は、2bitカウンタの入出力信号の一例を示す。2bitカウンタ114は、Dタイプフリップフロップ回路114−1と、AND回路114−2と、を備える。
Dタイプフリップフロップ回路114−1は、データ入力端子にSD信号SDAが入力される。これにより、Dタイプフリップフロップ回路114−1は、図12(e)に示すように、カウンタイネーブルの状態になる。
Dタイプフリップフロップ回路114−1は、リセット入力端子Rに、リセット信号R1が入力される。これにより、Dタイプフリップフロップ回路114−1は、SD信号SDAが入力されたときから、ラッチ回路115又はラッチ回路116からのリセット信号R1が入力されるときまで、入力信号D0のビット数を計数する。
Dタイプフリップフロップ回路114−1は、クロック入力端子に図12(a)に示す入力信号D0が入力され、出力端子Qから図12(b)に示す信号Q0を出力する。AND回路114−2は、入力信号D0と、Dタイプフリップフロップ回路114−1からの出力信号Q0と、の全てのAND出力を、図12(c)に示す低速セット信号F1として出力する。このように、図8に示す2bitカウンタ114は、SD信号SDAが入力されてからラッチ回路115又はラッチ回路116がアクティブになるまでの間、1,0交番のビット数を計数して高速セット信号F0を出力する。
本発はバースト信号を受信するため、情報通信産業に適用することができる。
11:全バースト区間判定部
12:交番符号抽出部
13:第1のビット数判定部
14:第2のビット数判定部
15:高速バースト区間判定部
16:低速バースト区間判定部
17:高速バースト信号抽出部
18:低速バースト信号抽出部
19:ローパスフィルタ
24:セレクタ回路
27:平均値算出回路
51、55:1Gサーデス
52:1G−ONU
53:WDMフィルタ
54:1G−OLT
56、59:10Gサーデス
57:10G−ONU
58:1G/10GデュアルレートOLT
91:バースト信号受信機
95:OLT受信部
96:サーデス部
111:LA
112a:HYS回路
112b:OUT回路
113:2bitカウンタ
113−1、113−2、113−3:Dタイプフリップフロップ回路
113−4:AND回路
114:2bitカウンタ
114−1:Dタイプフリップフロップ回路
114−2:AND回路
115、116:ラッチ回路
120:TIA回路
121:OUT回路
122:L出力回路
123、124、125:OR回路
126:SEL回路
127:スイッチ回路
134a:Dタイプフリップフロップ回路
134b:XOR回路
141:受光回路
142:ARS回路
143:10G処理部
144:1G処理部
145:処理部
147、148、149:電気インタフェース
191、192:バースト信号受信機

Claims (3)

  1. 高速のバースト信号及び低速のバースト信号を受信するバースト信号受信機であって、
    各バースト信号の先頭及び末尾を検出して、全てのバースト信号の区間である全バースト区間を判定する全バースト区間判定部と、
    各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番のビット数があらかじめ定められた数になるまで計数して信号を出力する第1のビット数判定部と、
    低速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は通過させるが高速のバースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番は阻止するローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタからの1,0交番のビット数があらかじめ定められた数になるまで計数して信号を出力する第2のビット数判定部と、
    前記第1のビット数判定部からの出力信号の先頭をセット信号に用い、前記全バースト区間判定部からの前記全バースト区間のそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、高速のバースト信号の区間である高速バースト区間を判定する高速バースト区間判定部と、
    前記第2のビット数判定部からの出力信号の先頭をセット信号に用い、前記全バースト区間判定部からの前記全バースト区間のそれぞれの末尾をリセット信号に用いて、低速のバースト信号の区間である低速バースト区間を判定する低速バースト区間判定部と、
    を備えることを特徴とするバースト信号受信機。
  2. 各バースト信号の先頭プリアンブルに含まれる1,0交番の信号振幅の平均値を算出し、前記平均値が所定の電圧を下回ったか否かを判定し、前記平均値が所定の電圧を下回った1,0交番を抽出して前記第1のビット数判定部及び前記第2のビット数判定部に入力する交番符号抽出部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のバースト信号受信機。
  3. 前記高速のバースト信号及び前記低速のバースト信号が入力され、前記高速バースト区間判定部からの信号が入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる高速バースト信号抽出部と、
    前記高速のバースト信号及び前記低速のバースト信号が入力され、前記低速バースト区間判定部からの信号が入力されたときに、入力されたバースト信号を通過させる低速バースト信号抽出部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のバースト信号受信機。
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