JP2007049475A - 光受信器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 交流結合用容量素子の後段における受信信号を検波する構成を有する光受信器において、入力断の判定時間を短縮するとともに該判定時間を容易に変更でき、且つ受信信号からクロック周波数を抽出できない場合でも入力断を判定できる光受信器を提供する。
【解決手段】 光受信器1は、交流結合用の容量素子9a,9bの後段に接続され受信信号Sp2,Sn2の入力断を検出する受信信号監視回路4を備える。受信信号監視回路4は、受信信号Sp2,Sn2に含まれる各ビットの論理値を参照しつつ所定時間をカウントし、該論理値が所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム信号LOSCIDを生成する無信号アラーム生成部5と、所定時間をカウントするためのクロック信号CLを無信号アラーム生成部5へ提供するクロック発生部7とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 光受信器1は、交流結合用の容量素子9a,9bの後段に接続され受信信号Sp2,Sn2の入力断を検出する受信信号監視回路4を備える。受信信号監視回路4は、受信信号Sp2,Sn2に含まれる各ビットの論理値を参照しつつ所定時間をカウントし、該論理値が所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム信号LOSCIDを生成する無信号アラーム生成部5と、所定時間をカウントするためのクロック信号CLを無信号アラーム生成部5へ提供するクロック発生部7とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光通信において光信号を受信する光受信器に関するものである。
図9は、従来の光受信器100において用いられている受信信号監視回路106の構成の一例を示す回路図である。光受信器100は、信号光Pinを電流信号へ変換するフォトダイオード101と、フォトダイオード101からの電流信号を電圧信号へ変換するトランスインピーダンスアンプ102と、この電圧信号を更に増幅する飽和増幅部105と、トランスインピーダンスアンプ102と飽和増幅部105とを交流結合する容量素子103a及び103bと、飽和増幅部105の入力インピーダンスを規定する抵抗素子104とを備える。そして、受信信号監視回路106は、容量素子103a及び103b並びに抵抗素子104の後段から受信信号を取り込む。
図9の例では、受信信号監視回路106は、ピーク検出部106a及び106c、閾値電圧発生部106b、及びコンパレータ106dを有する。ピーク検出部106aは、受信信号のピークレベルを検波し、ピークレベルの時間変化を示す電圧信号を生成する。他方、閾値電圧発生部106bは、信号断を判定するための閾値電圧を生成する。ピーク検出部106cは、ピーク検出部106aと同じ構成を有しており、閾値電圧のピークレベルを検波する。コンパレータ106dは、ピーク検出部106a及び106cそれぞれからの電圧信号の大小を比較し、ピーク検出部106aからの電圧信号がピーク検出部106cからの電圧信号よりも小さい場合に、入力断を示す受信アラーム信号を出力する。
なお、入力断を監視する受信信号監視回路としては、上記の他にも、例えば特許文献1及び2に記載されたものがある。特許文献1に記載された光受信器は、受光素子を流れる光電流をカレントミラー回路によりモニタし、該モニタ電流から変換された電圧信号の大きさを閾値と比較することにより、入力断を検出している。更に、この光受信器では、交流結合用の容量素子(図9の例では、容量素子103a及び103b)の前段において受信信号を分岐し、該信号レベルを検波している。
また、特許文献2に記載された光入力断検出回路は、受信信号の電気信号レベルが低下したことを検出して入力断アラーム信号を出力するレベル検出部と、受信信号から再生されたデータの0が所定数以上連続したことを検出する0連検出部とを備える。
図9に示した従来の受信信号監視回路106では、交流結合用の容量素子103a及び103b並びに抵抗素子104の後段から受信信号を取り込み、受信信号のピークレベルを検波している。この場合、容量素子103a及び103b並びに抵抗素子104によってハイパスフィルタが形成されるので、信号光が遮断された際、受信信号レベルは比較的緩やかに低下する。従って、受信信号監視回路106が受信アラーム信号を出力するタイミングが、実際の入力断から大きく遅延してしまう。
また、特許文献1では、上記問題点を解消するために、容量素子の前段における受信信号レベルを検波している。しかし、電流電圧変換回路の出力を分岐することとなるので、高周波信号を受信する際に波形歪が生じてしまう。また、特許文献2では、受信信号から再生されたデータの0が連続する回数をカウントしているが、受信信号は所定のクロック周波数で入力されるので、入力断の判定時間を変更するためにはカウント数を変更しなければならず、判定時間の変更が容易ではない。更に、受信信号からクロック周波数を抽出する必要があるので、入力断によってクロック周波数を抽出できなくなった場合、機能しなくなる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、交流結合用容量素子の後段における受信信号を検波する構成を有する光受信器において、入力断の判定時間を短縮するとともに該判定時間を容易に変更でき、且つ受信信号からクロック周波数を抽出できない場合でも入力断を判定できる光受信器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光受信器は、信号光に対応した光電流を生成するフォトダイオードと、光電流を電気的な受信信号に変換する電流電圧変換回路と、電流電圧変換回路の後段に接続された交流結合用の容量素子と、容量素子の後段に接続され、受信信号の入力断を検出する受信信号監視回路とを備え、受信信号監視回路が、受信信号の電圧値が所定の閾値電圧値よりも小さい場合にレベルアラーム信号を生成するレベルアラーム生成部と、受信信号に含まれる各ビットの論理値を参照しつつ所定時間をカウントし、論理値が所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム信号を生成する無信号アラーム生成部と、所定時間をカウントするためのクロック信号を無信号アラーム生成部へ提供するクロック発生部と、レベルアラーム信号及び無信号アラーム信号の論理和を求めることにより、受信信号の信号断を示す受信アラーム信号を生成する受信アラーム生成部とを有することを特徴とする。
上記した光受信器では、電流電圧変換回路の後段に接続された(交流結合用の)容量素子の後段に受信信号監視回路が接続されているので、高周波信号を受信する際の波形歪を小さく抑えることができる。更に、上記した光受信器では、論理値が所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム生成部が無信号アラーム信号を生成し、この無信号アラーム信号に基づいて受信アラーム信号が出力されるので、入力断の後に受信信号レベルが緩やかに低下する場合であっても、受信アラーム信号をすばやく生成でき、入力断の判定時間を短縮できる。
また、上記した光受信器では、受信信号監視回路が、同値(同符号)連続を検出する無信号アラーム生成部を有しており、無信号アラーム生成部が、クロック発生部からのクロック信号によって所定時間をカウントし、該所定時間における同値(同符号)連続を検出している。従って、上記した光受信器によれば、クロック発生部におけるクロック信号の周期を変更することにより、入力断の判定時間(所定時間)を容易に変更できる。更に、上記した光受信器によれば、クロック発生部からのクロック信号によって所定時間をカウントしているので、受信信号からクロック周波数を抽出する必要がなく、入力断によってクロック周波数を抽出できなくなっても受信信号監視回路は好適に動作できる。
また、光受信器は、無信号アラーム生成部が、受信信号に含まれる各ビットの論理値を検出する論理検出部と、論理値を参照しつつ、クロック信号に基づいて所定時間をカウントし、N回(Nは1以上の整数)カウントする間連続して論理値が同値であった場合に同符号連続検出信号を出力するN進カウンタとを有し、同符号連続検出信号に基づいて無信号アラーム信号を生成することを特徴としてもよい。この構成により、無信号アラーム生成部は、論理値が所定時間連続して同値(同符号)であった場合に無信号アラーム信号を好適に生成できる。
また、無信号アラーム生成部がN進カウンタを有する場合、無信号アラーム生成部は、同符号連続検出信号を保持することにより無信号アラーム信号を生成するラッチ部を更に有することが好ましい。これにより、ノイズ等に起因する無信号アラーム信号のチャタリングを好適に防止できる。
また、無信号アラーム生成部がラッチ部を有する場合、無信号アラーム生成部は、ラッチ部における同符号連続検出信号の保持状態を解除するためのラッチ解除信号を生成するラッチ解除信号生成部を更に有し、ラッチ解除信号生成部が、同符号連続検出信号及び無信号アラーム信号を参照し、N進カウンタから同符号連続検出信号が出力されず、且つラッチ部から無信号アラーム信号が出力される状態が所定時間を超えて続いた場合に、ラッチ解除信号を生成することが好ましい。これにより、信号光が入力断状態から正常入力状態へ移行したときに、無信号アラーム生成部における無信号アラーム信号を好適に解除できる。
本発明によれば、交流結合用容量素子の後段における受信信号を検波する構成を有し、受信アラーム信号の遅延を短縮し、入力断の判定時間を容易に変更でき、且つ受信信号からクロック周波数を抽出できない場合でも動作できる光受信器を提供できる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る光受信器の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態である光受信器の構成を示す図である。同図に示す光受信器1は、入力された信号光Pinに対応した出力信号DATA+,DATA−を外部に出力するための光通信モジュールであり、信号光Pinを光電変換するための光検出部2と、光電変換された電気信号を増幅する飽和増幅部3と、受信信号の入力断をモニタする受信信号監視回路4とを備える。
光検出部2は、例えばROSA(ReceiverOptical Sub Assembly)といった小型のパッケージ構成を有する。光検出部2は、信号光Pinに対応した光電流Iを生成するPINフォトダイオード、アバランシェフォトダイオード等のフォトダイオード21と、フォトダイオード21のアノードに接続され、光電流Iを電気的な受信信号に変換する電流電圧変換回路であるトランスインピーダンスアンプ22と、トランスインピーダンスアンプ22の出力側(後段)に接続され、トランスインピーダンスアンプ22からの受信信号を増幅して受信信号Sp1(正相),Sn1(逆相)を生成するバッファ23とを有する。また、フォトダイオード21のカソードは電源電位線10に接続されており、フォトダイオード21には逆バイアス電圧が印加されている。
光ファイバ等の光伝送媒体を伝送してきた信号光Pinは、フォトダイオード21の受光面において光電変換され、光電流Iとなる。光電流Iは、トランスインピーダンスアンプ22により電圧信号である受信信号に変換されて差動信号として出力され、バッファ23によって、差動信号の差分信号が生成されるとともに、その差信号分が、正負が逆の2つの受信信号Sp1,Sn1に増幅されて後段の飽和増幅部3に出力される。このように、受信信号Sp1,Sn1を差動処理により取り出すことにより、光電流Iにおける信号振幅を等価的に2倍にして扱うことができるので、ハイレベルとローレベルとの間の遷移時間を短くできる結果、より高速な信号処理を可能にする。
飽和増幅部3は、受信信号を増幅する増幅器32〜35と、飽和増幅部3の入力インピーダンスを規定する抵抗素子31とを有する。具体的には、飽和増幅部3の増幅器32の2つの入力端は、それぞれ容量素子9a及び9bを介してバッファ23の2つの出力端に接続されている。容量素子9a及び9bは、トランスインピーダンスアンプ22の後段(本実施形態では、バッファ23の後段)に接続されており、光検出部2と飽和増幅部3とを互いに交流結合する。また、増幅器32の2つの入力端同士は、抵抗素子31を介して接続されている。受信信号Sp1,Sn1は、容量素子9a及び9b並びに抵抗素子31の影響を受け、受信信号Sp2,Sn2として増幅器32に入力される。増幅器33は増幅器32の後段に接続されており、増幅器34は増幅器33の後段に接続されており、増幅器35は増幅器34の後段に接続されている。増幅器32〜35は、受信信号Sp2,Sn2を増幅及び成形して、信号光Pinに対応する出力信号DATA+,DATA−を生成する。
受信信号監視回路4は、無信号アラーム生成部5、レベルアラーム生成部6、クロック発生部7、及び受信アラーム生成部8を有する。これらの回路部分は、それぞれ別の回路として構成されてもよく、或いは1つの集積チップ内に構成されてもよい。これらの回路部分のうち、クロック発生部7は、無信号アラーム生成部5において所定時間をカウントするためのクロック信号CLを無信号アラーム生成部5へ提供するための回路部分である。クロック発生部7は、クロック信号CLを、受信信号Sp2,Sn2の信号クロック(すなわち、信号光Pinの信号クロック)とは無関係に独立して発生する。クロック発生部7は、例えば[1MHz]のクロック周波数をもつクロック信号CLを発生する。
無信号アラーム生成部5は、受信信号Sp2,Sn2に含まれる各ビットの論理値を参照しつつ所定時間をカウントし、論理値が所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム信号LOSCIDを生成するための回路部分である。また、レベルアラーム生成部6は、受信信号Sp2,Sn2の電圧値が所定の閾値電圧値Vthよりも小さい場合にレベルアラーム信号LOSPHを生成するための回路部分である。また、受信アラーム生成部8は、無信号アラーム信号LOSCID及びレベルアラーム信号LOSPHの論理和(OR)を求めることにより、受信信号Sp2,Sn2の入力断(すなわち信号光Pinの入力断)を示す受信アラーム信号LOSを生成するための回路部分である。
具体的には、無信号アラーム生成部5は、論理検出部51、0連続ビット検出部52、1連続ビット検出部53、及び論理和演算回路54を有する。論理検出部51は、差動信号である受信信号Sp2,Sn2に含まれる各ビットの論理値(1または0)を検出し、該論理値を示す論理信号SLを0連続ビット検出部52及び1連続ビット検出部53へ提供する。0連続ビット検出部52及び1連続ビット検出部53は、クロック発生部7からのクロック信号CLに基づいて所定時間をカウントしつつ、論理信号SLを参照する。0連続ビット検出部52はN進カウンタを含んで構成されており、クロック信号CLに基づいてカウントされるN周期(所定時間)の間に、論理信号SLに示される論理値が連続して0であった場合、0連続ビット検出部52は無信号アラーム信号LOS0として論理値1を出力する。同様に、1連続ビット検出部53はN進カウンタを含んで構成されており、クロック信号CLに基づいてカウントされるN周期(所定時間)の間に、論理信号SLに示される論理値が連続して1であった場合、1連続ビット検出部53は無信号アラーム信号LOS1として論理値1を出力する。論理和演算回路54は、無信号アラーム信号LOS0及びLOS1の論理和(OR)を演算し、その演算結果を無信号アラーム信号LOSCIDとして受信アラーム生成部8へ出力する。
また、レベルアラーム生成部6は、ピーク検出部61及び63、閾値発生部62、並びに比較器(コンパレータ)64を有する。ピーク検出部61は、受信信号Sp2,Sn2の振幅のピークレベルを検波するための回路部分である。ピーク検出部61は、受信信号Sp2,Sn2のピークレベルを示すピークレベル信号Spkを生成する。また、閾値発生部62は、入力断を判定するためのレベル(信号電圧値)を設定するための回路部分である。閾値発生部62は、受信信号Sp2,Sn2と同様の差動信号として閾値電圧Vp,Vnを生成する。ピーク検出部63はピーク検出部61と同様の回路構成を有しており、ピーク検出部63は、閾値電圧Vp,Vnのピークレベルを示す閾値電圧Vthを生成する。比較器64は、ピーク検出部61からのピークレベル信号Spkとピーク検出部63からの閾値電圧Vthとの大小を比較する。比較器64は、ピークレベル信号Spkが閾値電圧Vthよりも小さい場合に、レベルアラーム信号LOSPHとして論理値1を受信アラーム生成部8へ出力する。また、比較器64は、ピークレベル信号Spkが閾値電圧Vthよりも大きくなった場合には、レベルアラーム信号LOSPHを論理値0とすることによりアラームを解除する。なお、比較器64にはヒステリシスが付加されており、ノイズによるレベルアラーム信号LOSPHのチャタリングを防止している。
受信アラーム生成部8は、論理和演算回路81を有する。論理和演算回路81には、無信号アラーム生成部5からの無信号アラーム信号LOSCIDと、レベルアラーム生成部6からのレベルアラーム信号LOSPHとが入力される。そして、論理和演算回路81は、無信号アラーム信号LOSCID及びレベルアラーム信号LOSPHの論理和(OR)を演算し、演算結果を受信アラーム信号LOSとして受信信号監視回路4の外部へ出力する。
ここで、無信号アラーム生成部5の構成について、更に詳細に説明する。図2は、無信号アラーム生成部5の内部構成を示す回路図である。図2を参照すると、論理検出部51は、高速比較器51aによって構成されている。高速比較器51aは、差動信号である受信信号Sp2,Sn2の電圧レベルに基づいて、各ビットの論理値(1または0)を判定する。高速比較器51aは、判定結果を示す論理信号SLを0連続ビット検出部52及び1連続ビット検出部53へ提供する。
0連続ビット検出部52は、N進カウンタ55及びラッチ部56を含んで構成されている。N進カウンタ55の入力端には、高速比較器51aから論理信号SLが入力される。また、N進カウンタ55のクロック入力端には、クロック発生部7からクロック信号CLが入力される。N進カウンタ55は、クロック発生部7からのクロック信号CLに基づいてN周期といった所定時間をカウントしつつ、論理信号SLの論理値を参照し、該論理値がN周期の間連続して0であった場合に同符号連続検出信号SCNT0を出力する。また、論理信号SLの論理値がカウント途中で1となった場合、N進カウンタ55はリセットされ、再びN周期のカウントが開始される。
ラッチ部56は、同符号連続検出信号SCNT0を保持することにより無信号アラーム信号LOS0を生成するための回路部分である。ラッチ部56は、論理和演算回路56a及びDフリップフロップ回路56bを含んで構成されている。論理和演算回路56aの一方の入力端はN進カウンタ55に接続されており、他方の入力端はDフリップフロップ回路56bのQ端子に接続されている。また、論理和演算回路56aの出力端はDフリップフロップ回路56bのD端子に接続されている。Dフリップフロップ回路56bのクロック端子には、クロック発生部7からクロック信号CLが入力される。これらの構成により、ラッチ部56においては、N進カウンタ55から同符号連続検出信号SCNT0が論理値1として出力されると、その後の同符号連続検出信号SCNT0の変化に拘わらずQ端子からの出力を論理値1にラッチする。そして、ラッチ部56は、Dフリップフロップ回路56bのQ端子からの出力を無信号アラーム信号LOS0として論理和演算回路54へ出力する。このラッチ部56により、ノイズ等に起因する無信号アラーム信号LOS0のチャタリングを好適に防止できる。
1連続ビット検出部53は、0連続ビット検出部52と同様の構成を有する。すなわち、1連続ビット検出部53は、N進カウンタ57及びラッチ部58を含んで構成されている。N進カウンタ57の入力端には、高速比較器51aから論理信号SLが入力される。また、N進カウンタ57のクロック入力端には、クロック発生部7からクロック信号CLが入力される。N進カウンタ57は、クロック信号CLに基づいて論理信号SLの論理値を参照し、該論理値がN回連続して1であった場合に同符号連続検出信号SCNT1を出力する。
ラッチ部58は、同符号連続検出信号SCNT1を保持することにより無信号アラーム信号LOS1を生成するための回路部分である。ラッチ部58は、論理和演算回路58a及びDフリップフロップ回路58bを含んで構成されている。論理和演算回路58aの一方の入力端はN進カウンタ57に接続されており、他方の入力端はDフリップフロップ回路58bのQ端子に接続されている。また、論理和演算回路58aの出力端はDフリップフロップ回路58bのD端子に接続されている。Dフリップフロップ回路58bのクロック端子にはクロック信号CLが入力される。これらの構成により、ラッチ部58においては、N進カウンタ57から同符号連続検出信号SCNT1が論理値1として出力されると、その後の同符号連続検出信号SCNT1の変化に拘わらずQ端子からの出力を論理値1にラッチする。そして、ラッチ部58は、Dフリップフロップ回路58bのQ端子からの出力を無信号アラーム信号LOS1として論理和演算回路54へ出力する。このラッチ部58により、ノイズ等に起因する無信号アラーム信号LOS1のチャタリングを好適に防止できる。
論理和演算回路54は、上述したように、無信号アラーム信号LOS0及びLOS1の論理和(OR)を演算し、その演算結果を無信号アラーム信号LOSCIDとして無信号アラーム生成部5の外部へ出力する。本実施形態では、無信号アラーム生成部5は、無信号アラーム信号LOSCIDをラッチ(保持)するためのDフリップフロップ回路50を更に有する。具体的には、Dフリップフロップ回路50は、論理和演算回路54の出力端に接続されたD端子と、クロック発生部7からクロック信号CLを入力するクロック端子とを有する。そして、Dフリップフロップ回路50は、クロック信号CLに同期してラッチした無信号アラーム信号LOSCIDをQ端子から無信号アラーム生成部5の外部へ出力する。
また、無信号アラーム生成部5は、ラッチ解除信号生成部59を更に有する。ラッチ解除信号生成部59は、ラッチ部56及び58における同符号連続検出信号SCNT0及びSCNT1の保持状態(すなわち、無信号アラーム信号LOS0,LOS1の出力状態)を解除するためのラッチ解除信号SCLRを生成する回路部分である。ラッチ解除信号生成部59は、クロック発生部7からのクロック信号CLに基づいて同符号連続検出信号SCNT0,SCNT1及び無信号アラーム信号LOS0を参照し、N進カウンタ55及び57のそれぞれから同符号連続検出信号SCNT0及びSCNT1が出力されず、且つラッチ部56または58から無信号アラーム信号LOS0またはLOS1が出力される状態(すなわち、無信号アラーム信号LOSCIDが出力される状態)がM周期(M>2×N+2)以上続いた場合に、ラッチ解除信号SCLRを生成する。
具体的には、ラッチ解除信号生成部59は、論理和演算回路59a、M進カウンタ59b、及び否定回路59cを有する。論理和演算回路59aは、N進カウンタ55からの同符号連続検出信号SCNT0と、N進カウンタ57からの同符号連続検出信号SCNT1と、Dフリップフロップ回路50のQの否定端子からの信号(すなわち無信号アラーム信号LOSCIDの反転信号)との論理和(OR)を演算し、その演算結果SCをM進カウンタ59bへ提供する。M進カウンタ59bは、クロック発生部7からのクロック信号CLと同期して動作し、論理和演算回路59aからの演算結果SCの論理値が0のときにカウントアップする。そして、カウント数がMに達すると、ラッチ解除信号SCLRとして論理1を出力する。ラッチ解除信号SCLRの論理は、否定回路59cによって反転される。反転されたラッチ解除信号SCLRは、ラッチ部56のDフリップフロップ回路56bのクリア端子、及びラッチ部58のDフリップフロップ回路58bのクリア端子へ提供される。
以上の構成を有する光受信器1における、入力断及び入力復帰の際の動作について説明する。図3(a)〜(e)のそれぞれは、図1に示した信号光Pin、並びに受信信号Sp1、Sn1、Sp2、及びSn2の波形の一例を示すグラフである。なお、図3(a)〜(e)は、信号光Pinが時刻t1において遮断され、時刻t2において復帰した場合を示している。また、図3(a)〜(e)においては、トランスインピーダンスアンプ22の自動利得調整回路による時定数への影響を無視している。
信号光Pinが時刻t1において遮断されると(図3(a))、光検出部2から出力される正相側の受信信号Sp1は低電位側にシフトし(図3(b))、逆相側の受信信号Sn1は高電位側にシフトする(図3(c))。その後、容量素子9a及び9b並びに抵抗素子31によって構成されるハイパスフィルタ(HPF)が有する時定数τによって、正相側の受信信号Sp2は低電位側からゆっくりと差動中点電位V0まで放電した波形になり(図3(d))、逆相側の受信信号Sn2は高電位側からゆっくりと差動中点電位V0まで放電した波形になる(図3(e))。また、時刻t2において信号光Pinが復帰すると(図3(a))、正相側の受信信号Sp2は、差動中点電位V0から高電位側へ微分状に信号が立ち上がり、その後、時定数τで差動中点電位V0に向けて収束する(図3(d))。また、逆相側の受信信号Sn2は、差動中点電位V0から低電位側へ微分状に信号が立ち下がり、その後、時定数τで差動中点電位V0に向けて収束する(図3(e))。
また、図4(a)〜(e)のそれぞれは、図1に示した信号光Pin、並びに受信信号Sp1、Sn1、Sp2、及びSn2の波形の他の一例を示すグラフである。図4(a)〜(e)は、信号光Pinから時刻t1においてデータ成分がなくなり、時刻t2においてデータが復帰した場合を示している。すなわち、この例では、時刻t1から時刻t2までの間、信号光Pinは定常光として入力される。なお、図4(a)〜(e)においても、トランスインピーダンスアンプ22の自動利得調整回路による時定数への影響を無視している。
信号光Pinから時刻t1においてデータ成分がなくなると(図4(a))、光検出部2から出力される正相側の受信信号Sp1は高電位側に固定され(図4(b))、逆相側の受信信号Sn1は低電位側に固定される(図4(c))。その後、容量素子9a及び9b並びに抵抗素子31によって構成されるハイパスフィルタ(HPF)が有する時定数τによって、正相側の受信信号Sp2は高電位側からゆっくりと差動中点電位V0まで放電した波形になり(図4(d))、逆相側の受信信号Sn2は低電位側からゆっくりと差動中点電位V0まで放電した波形になる(図4(e))。また、時刻t2において信号光Pinのデータ成分が復帰すると(図4(a))、正相側の受信信号Sp2は、差動中点電位V0から低電位側へ微分状に信号が立ち下がり、その後、時定数τで差動中点電位V0に向けて収束する(図4(d))。また、逆相側の受信信号Sn2は、差動中点電位V0から高電位側へ微分状に信号が立ち上がり、その後、時定数τで差動中点電位V0に向けて収束する(図4(e))。
なお、上記したハイパスフィルタ(HPF)は、バッファ23の出力インピーダンスRout、容量素子9a及び9bの静電容量Cac、飽和増幅部3の抵抗素子31で規定される入力インピーダンスRinにより形成される。この場合、時定数τは、次の(1)式によって表される。
通常、ROSAなどの光検出部2と飽和増幅部3との間のインピーダンス整合の為、片相当たりRin及びRoutをそれぞれ50[Ω]で設計するが、低速信号の場合(155Mbpsなど)は、反射の影響が少ないので、低域カットオフ周波数を低く設定するために1[kΩ]といった高抵抗で終端することもある。例えば、SONET/SDH信号を受信する場合、72ビット同符号連続を誤り率の劣化無く受信する必要があり、低域カットオフ周波数fCLは次の(2)式のように決定される。
なお、式(2)中のBRは伝送ビットレート[bit/s]、CID(Consecutive Identical Digits)は同符号連続ビット数[bit]、AP(Amplitude Penalty)は振幅ペナルティ(1%の振幅ペナルティであれば、0.01)である。一例として、BR=155.52[Mbit/s](OC−3/STM−1の場合)、CID=72、AP=0.01の場合、fCLは3.455[kHz]以下に設定される必要がある。ここでRout=50[Ω]、R=1[kΩ]とすると、fCL≦3.455[kHz]を実現するCacは、43.8[nF]以上となる。このとき、時定数τは約46[μsec]となる。
交流結合用の容量素子9a及び9bを通過した受信信号Sp2,Sn2は、飽和増幅部3の初段の増幅器32によって増幅される。そして、増幅された受信信号Sp2,Sn2は、受信信号監視回路4と後段の増幅器33〜35とへ分岐される。増幅器33〜35により更に増幅された受信信号Sp2,Sn2は、それぞれ信号光Pinに対応した出力信号DATA+,DATA−として光受信器1の外部回路(例えばCDR(Clock and Data Recovery)回路)へ出力される。
受信信号監視回路4へ分岐した受信信号Sp2,Sn2は、更に分岐され、一方は無信号アラーム生成部5へ入力され、他方はレベルアラーム生成部6へ入力される。無信号アラーム生成部5は、同値(同符号)連続が検出された場合に、無信号アラーム信号LOSCIDを出力する。また、レベルアラーム生成部6は、受信信号Sp2,Sn2の電圧値が所定の閾値電圧Vp,Vnよりも小さい場合に、レベルアラーム信号LOSPHを出力する。そして、無信号アラーム信号LOSCID及びレベルアラーム信号LOSPHの論理和が受信アラーム生成部8によって演算されることにより、受信信号監視回路4から受信アラーム信号LOSが出力される。
レベルアラーム生成部6においては、閾値発生部62及びピーク検出部63によって生成された閾値電圧Vthと、ピーク検出部61において受信信号Sp2,Sn2に基づいて生成されたピークレベル信号Spkとの大小が、比較器64によって比較される。そして、ピークレベル信号Spkが閾値電圧Vthよりも小さい場合、レベルアラーム生成部6からレベルアラーム信号LOSPHが出力される。
なお、レベルアラーム生成部6では、信号光Pinが遮断した場合(図3(a)参照)、時定数τの影響を受ける。例えば、信号光Pinが最大レベルで入力されている状態から遮断した場合を考えると、最大レベル入力時のバッファ23の出力振幅を0.15[Vp−p]、閾値電圧Vp,Vnを0.015[Vp−p]、時定数τを46[μsec]にそれぞれ設定した場合、受信信号Sp2,Sn2の振幅は指数関数的に減衰することから(図3(d)参照)、信号光Pinの遮断からレベルアラーム信号LOSPH出力までの応答時間tは、次式(3)
から導かれる次式(4)
となる。このように、受信信号Sp2,Sn2の電圧レベルに基づいて入力断を検出する場合、容量素子9a及び9b並びに抵抗素子31によって構成されるハイパスフィルタ(HPF)の作用により、小型プラガブル光データリンク(SPF)のMSA(Multi Source Agreement)等で規格化されている100[μsec]以下の応答時間を満足することができない場合がある。
から導かれる次式(4)
となる。このように、受信信号Sp2,Sn2の電圧レベルに基づいて入力断を検出する場合、容量素子9a及び9b並びに抵抗素子31によって構成されるハイパスフィルタ(HPF)の作用により、小型プラガブル光データリンク(SPF)のMSA(Multi Source Agreement)等で規格化されている100[μsec]以下の応答時間を満足することができない場合がある。
信号光Pinが時刻t1において遮断した場合(図3(a)参照)、ハイパスフィルタの作用により、上述したように受信信号Sp2,Sn2の振幅は時定数τで徐々に低下することとなる。つまり、受信信号Sp2,Sn2の振幅差が無くなるまでは同値(同符号)連続が続いたときと同じ状態となる。そこで、本実施形態の光受信器1では、受信信号Sp2,Sn2の振幅が徐々に低下する場合に、同値(同符号)連続を検出する無信号アラーム生成部5によって信号光Pinの遮断をすばやく検出する。
ここで、無信号アラーム生成部5の動作について、図2、図5(a)〜図5(g)、及び図6(a)〜図6(g)を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(g)は、それぞれ、論理検出部51から出力される論理信号SL、クロック信号CL、N進カウンタ55から出力される同符号連続検出信号SCNT0、ラッチ部56から出力される無信号アラーム信号LOS0、論理和演算回路59aから出力される演算結果SC、ラッチ解除信号生成部59から出力されるラッチ解除信号SCLR、及び無信号アラーム信号LOSCIDの信号波形の一例を示すグラフである。図6(a)〜図6(g)は、それぞれ、前記各信号の信号波形の他の一例を示すグラフである。
信号光Pinが時刻t1において遮断した場合(図3(a)参照)、図5(a)に示すように、論理信号SLが時刻t1において論理0へ遷移する。そして、ハイパスフィルタの作用により、論理0が維持される。このとき、クロック発生部7からは図5(b)に示すクロック信号CLが出力されている。そして、論理信号SLが論理値0へ遷移している間、0連続ビット検出部52のN進カウンタ55がクロック信号CLに基づいてカウントを行い、N周期カウントした後(時刻t3)に同符号連続検出信号SCNT0の論理値を1へ遷移させる(図5(c))。例えば、クロック信号CLの周波数が1[MHz]でカウント数Nが4の場合、N周期を時間に換算すると4[μsec]となる。すなわち、この例では、論理信号SLの論理値が4[μsec]の間連続して0であった場合に、同符号連続検出信号SCNT0の論理値が1へ遷移する。SONET/SDH信号を受信する場合、72ビット連続符号に要する時間は、通信速度が155.52[Mbps]の場合約462.9[ns]である。従って、N進カウンタ55におけるカウント時間が4[μsec]あれば、72ビット連続符号に対してアラーム信号を出力しないという規格にも適合できる。なお、図5に示した例においては、論理信号SLが論理値0へ遷移している為、1連続ビット検出部53のN進カウンタ57は常にリセット状態となるので、N進カウンタ57ではカウントが行われず、同符号連続検出信号SCNT1として論理値0が出力され続ける。
一般的に、N進カウンタ55といったカウンタ回路からの出力(同符号連続検出信号SCNT0)は、N周期毎に論理1と論理0とを繰り返す。従って、ラッチ部56によって同符号連続検出信号SCNT0を無信号アラーム信号LOS0としてラッチ(保持)することが望ましい。これにより、図5(d)に示すように、時刻t3の1周期後に無信号アラーム信号LOS0が論理1に保持される。そして、この無信号アラーム信号LOS0は論理和演算回路54へ入力され、無信号アラーム信号LOSCIDとして論理値1が出力される。
また、時刻t1において信号光Pinからデータ成分がなくなり、定常光となった場合(図4(a)参照)、図6(a)に示すように、論理信号SLが時刻t1において論理1へ遷移する。そして、ハイパスフィルタの作用により、論理1が維持される。このとき、クロック発生部7からは図6(b)に示すクロック信号CLが出力されている。そして、論理信号SLが論理値1へ遷移している間、1連続ビット検出部53のN進カウンタ57がクロック信号CLに基づいてカウントを行い、N周期カウントした後(時刻t6)に同符号連続検出信号SCNT1の論理値を1へ遷移させる(図6(c))。
1連続ビット検出部53においては、0連続ビット検出部52と同様に、ラッチ部58によって同符号連続検出信号SCNT1を無信号アラーム信号LOS1としてラッチ(保持)している。これにより、図6(d)に示すように、時刻t6の1周期後に無信号アラーム信号LOS1が論理1に保持される。そして、この無信号アラーム信号LOS1は論理和演算回路54へ入力され、無信号アラーム信号LOSCIDとして論理値1が出力される。
次に、信号光Pinが復帰したときの動作について説明する。信号光Pinが時刻t2において復帰した場合(図3(a),図4(a)参照)、信号光Pinに含まれるビット内容に応じて論理信号SLが遷移する(図5(a),図6(a))。そして、論理信号SLの論理値が1となるたびに0連続ビット検出部52のN進カウンタ55がリセットされるので、N進カウンタ55はN周期をカウントする以前にリセットされることとなり、同符号連続検出信号SCNT0の論理値が0に固定される(図5(c))。同様に、論理信号SLの論理値が0となるたびに1連続ビット検出部53のN進カウンタ57がリセットされるので、N進カウンタ57はN周期をカウントする以前にリセットされることとなり、同符号連続検出信号SCNT1の論理値が0に固定される(図6(c))。対して、ラッチ部56及び58のそれぞれから出力される無信号アラーム信号LOS0及びLOS1のうち少なくとも一方は論理値1にラッチされたままなので、このラッチを解除する必要がある。ラッチの解除は、ラッチ解除信号生成部59からのラッチ解除信号SCLRにより行われる。
ラッチ解除信号生成部59は、次の2つの条件を満足したときに、ラッチ解除信号SCLRを各ラッチ部56及び58へ出力する。すなわち、2つの条件とは、(1)同符号連続検出信号SCNT0及びSCNT1の双方が論理値0であり、無信号アラーム信号LOSCIDが1のとき、及び(2)前記(1)の状態が、N周期よりも長く(好ましくは、(2×N+2)周期以上)続いたとき、である。ここで、条件(2)において「好ましくは(2×N+2)周期以上」としたのは、N進カウンタ55(または57)のカウント動作中、図5(c)(または図6(c))に示すように同符号連続検出信号SCNT0(またはSCNT1)として論理値1と論理値0とがN周期毎に交互に出力されるからである。すなわち、誤判定を避けるためには、最悪ケース(論理値0から1への遷移と同時刻に0連続ビットから1連続ビットへの変化があった場合)を想定する必要があり、2×N+2周期の間、SCNT0とSCNT1が論理値0となる場合を考慮する必要がある。すなわち、信号光Pinの復帰判定に2×N+1周期以上の待機時間を設けることが好ましい。さらに、論理検出部51からの論理信号SLがクロック発生部7からのクロック信号CLと非同期であるため、論理信号SLの遷移が最大で1周期分だけ遅延する可能性がある。従って、信号光Pinの復帰判定に更に1周期以上の待機時間を設けることが好ましい。以上のことから、前記(1)の状態が(2×N+2)周期よりも長く続いたときに、各ラッチ部56及び58のラッチを解除することが好ましい。
具体的には、まず、論理和演算回路59aにおいて、同符号連続検出信号SCNT0及びSCNT1の各論理値、並びに無信号アラーム信号LOSCIDの否定値の論理和が演算されることにより、条件(1)を示す演算結果SCが生成される(図5(e),図6(e))。この演算結果SCの論理値が0である場合、条件(1)が満たされていることになる。そして、演算結果SCの論理値が0である間、M進カウンタ59bがカウントを行い、カウント数がM(M≧2×N+2、図5及び図6の例ではM=15)回に達した時点(図5(f)の時刻t4,図6(f)の時刻t7)でラッチ解除信号SCLRが出力される。なお、カウント中に条件(1)が満たされなくなれば、M進カウンタ59bはリセットされラッチ解除信号SCLRは出力されない。ラッチ解除信号SCLRは、否定回路59cによってその論理が反転され(図5(f),図6(f))、ラッチ部56及び58へ出力される。これにより、ラッチ部56(またはラッチ部58)では無信号アラーム信号LOS0(またはLOS1)が論理値0に遷移し(図5(d),図6(d))、これを受けて1周期後(図5(g)の時刻t5,図6(g)の時刻t8)に無信号アラーム信号LOSCIDの論理値が0に遷移する。こうして、無信号アラーム信号LOSCIDが解除される。なお、信号光Pinが復帰してからラッチ解除信号SCLRが出力されるまでの時間は、M進カウンタ59bのカウント状態と信号光Pinの復帰タイミングとの関係に依存するので、最長で(M+2)周期、最短で(M+2−N)周期となる。
以上に説明した本実施形態による光受信器1が有する効果について説明する。本実施形態による光受信器1では、トランスインピーダンスアンプ22の後段に接続された交流結合用の容量素子9a,9bの後段に受信信号監視回路4が接続されている。従って、特許文献1に記載された光受信器とは異なり、高周波信号を受信する際に波形歪を小さく抑えることができる。なお、本実施形態においても入力断検出のために受信信号Sp2,Sn2を分岐することとなるが、飽和増幅部3を構成するICの内部で分岐することにより、分岐回路を集中定数的に扱うことができる。これによって、高周波信号への影響を、特許文献1のように交流結合前段から分岐する方式と比べ低減できる。
更に、本実施形態による光受信器1では、受信信号Sp2,Sn2の論理値が所定時間(N周期)連続して同符号であった場合に無信号アラーム生成部5が無信号アラーム信号LOSCIDを生成し、この無信号アラーム信号LOSCIDに基づいて受信アラーム信号LOSが出力されるので、交流結合用の容量素子9a,9bによるハイパスフィルタ作用に影響されることなく受信アラーム信号LOSをすばやく生成でき、受信アラーム信号LOSの出力遅延を従来より短縮できる。
ここで、図7(a)〜(f)は、信号光Pinが時刻t1において遮断し、時刻t2において復帰した場合における、受信アラーム信号LOSの応答速度(遅延時間)について説明するためのグラフである。また、図8(a)〜(f)は、信号光Pinから時刻t1においてデータ成分がなくなり、時刻t2においてデータが復帰した場合における、受信アラーム信号LOSの応答速度(遅延時間)について説明するためのグラフである。なお、図7(a)及び図8(a)は信号光Pinの波形を、図7(b)及び図8(b)は受信信号Sp2の波形を、図7(c)及び図8(c)は受信信号Sn2の波形を、図7(d)及び図8(d)は無信号アラーム信号LOSCIDの波形を、図7(e)及び図8(e)はレベルアラーム信号LOSPHの波形を、図7(f)及び図8(f)は受信アラーム信号LOSの波形を、それぞれ一例として示している。
レベルアラーム生成部6からレベルアラーム信号LOSPHが出力される時刻t9は、既述したように交流結合用の容量素子9a,9bによるハイパスフィルタ作用(図7(b),(c)及び図8(b),(c)参照)によって遅延する(図7(e),図8(e))。例えば、ハイパスフィルタの時定数τが46[μsec]である場合、アラーム時刻t9は遮断時刻t1に対して約105[μsec]だけ遅れることとなる。これに対し、無信号アラーム生成部5においては、N進カウンタ55,57におけるカウント数Nに応じて無信号アラーム信号LOSCIDの応答速度が定まるので、交流結合用の容量素子9a,9bによるハイパスフィルタ作用に関係なく、応答時間をより早く設定できる。例えば、クロック信号CLの周波数を1[MHz]とし、Nを4とした場合、図7(d)及び図8(d)に示すアラーム時刻t10は遮断時刻t1に対して約6[μsec]の遅れしか生じない。レベルアラーム信号LOSPHと無信号アラーム信号LOSCIDとの論理和である受信アラーム信号LOSの応答時間は無信号アラーム信号LOSCIDの応答時間とほぼ等しくなるので、図7(f)及び図8(f)に示すように、受信信号監視回路がレベルアラーム生成部のみからなる場合と比較して受信アラーム信号LOSの出力遅延を格段に短縮できる。
また、信号光Pinが時刻t2において復帰した場合については、一般的にレベルアラーム生成部6の応答速度のほうが無信号アラーム生成部5の応答速度よりも早い。これは、信号光Pinが復帰するときは受信信号Sp2,Sn2が微分波形のように瞬時に復帰するので(図7(b),(c)及び図8(b),(c)参照)、一般的に数マイクロ秒で応答できるからである。これに対し、無信号アラーム生成部5においては、ラッチ解除の為に少なくともN周期より長い時間(好ましくは、(2×N+2)周期以上)を要する。従って、受信アラーム信号LOSの解除応答時間は、無信号アラーム信号LOSCIDの解除応答時間によって定まる。しかしながら、ラッチ解除信号生成部59のM進カウンタ59bは、例えばクロック信号CLの周波数を1[MHz]とし、カウント数Mを15とした場合、解除条件(1)の成立後15[μsec]でラッチ解除信号SCLRを生成できる。従って、無信号アラーム生成部5は、15[μsec]にDフリップフロップ回路50での動作に要する1クロック分の時間を加えた16[μsec]といった比較的短い時間で解除応答が可能となる。この解除応答時間は、小型プラガブル光データリンク(SFP)のMSA等で規格化されているLOS解除応答時間(100[μsec]以下)を十分満足できるものである。
また、本実施形態の受信信号監視回路4は、同符号連続を検出する無信号アラーム生成部5を有しており、無信号アラーム生成部5は、クロック発生部7からのクロック信号CLによって所定時間(N周期)をカウントし、該所定時間の同符号連続を検出している。従って、本実施形態の光受信器1によれば、クロック発生部7におけるクロック信号CLの周期を変更することにより、入力断の判定時間(所定時間、N周期)を容易に変更できる。更に、本実施形態の光受信器1によれば、クロック発生部7からのクロック信号CLによってN周期をカウントしているので、受信信号Sp2,Sn2からクロック周波数を抽出する必要がなく、入力断によってクロック周波数を抽出できなくなっても受信信号監視回路4は好適に動作できる。
1…光受信器、8…受信アラーム生成部、9a,9b…容量素子、21…フォトダイオード、22…トランスインピーダンスアンプ、23…バッファ、32〜35…増幅器、51…論理検出部、56,58…ラッチ部、59…ラッチ解除信号生成部、CL…クロック信号、DATA+,DATA−…出力信号、I…光電流、LOS…受信アラーム信号、LOS0,LOS1,LOSCID…無信号アラーム信号、LOSPH…レベルアラーム信号、Pin…信号光、SC…演算結果、SCLR…ラッチ解除信号、SCNT0,SCNT1…同符号連続検出信号、SL…論理信号、Sp1,Sn1,Sp2,Sn2…受信信号、Spk…ピークレベル信号、Vp,Vn,Vth…閾値電圧。
Claims (4)
- 信号光に対応した光電流を生成するフォトダイオードと、
前記光電流を電気的な受信信号に変換する電流電圧変換回路と、
前記電流電圧変換回路の後段に接続された交流結合用の容量素子と、
前記容量素子の後段に接続され、前記受信信号の入力断を検出する受信信号監視回路と
を備え、
前記受信信号監視回路が、
前記受信信号の電圧値が所定の閾値電圧値よりも小さい場合にレベルアラーム信号を生成するレベルアラーム生成部と、
前記受信信号に含まれる各ビットの論理値を参照しつつ所定時間をカウントし、前記論理値が前記所定時間連続して同値であった場合に無信号アラーム信号を生成する無信号アラーム生成部と、
前記所定時間をカウントするためのクロック信号を前記無信号アラーム生成部へ提供するクロック発生部と、
前記レベルアラーム信号及び前記無信号アラーム信号の論理和を求めることにより、前記受信信号の入力断を示す受信アラーム信号を生成する受信アラーム生成部と
を有することを特徴とする、光受信器。 - 前記無信号アラーム生成部が、
前記受信信号に含まれる各ビットの前記論理値を検出する論理検出部と、
前記論理値を参照しつつ、前記クロック信号に基づいて前記所定時間をカウントし、N回(Nは1以上の整数)カウントする間連続して前記論理値が同値であった場合に同符号連続検出信号を出力するN進カウンタと
を有し、
前記同符号連続検出信号に基づいて前記無信号アラーム信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載の光受信器。 - 前記無信号アラーム生成部が、前記同符号連続検出信号を保持することにより前記無信号アラーム信号を生成するラッチ部を更に有することを特徴とする、請求項2に記載の光受信器。
- 前記無信号アラーム生成部が、前記ラッチ部における前記同符号連続検出信号の保持状態を解除するためのラッチ解除信号を生成するラッチ解除信号生成部を更に有し、
前記ラッチ解除信号生成部が、前記同符号連続検出信号及び前記無信号アラーム信号を参照し、前記N進カウンタから前記同符号連続検出信号が出力されず、且つ前記ラッチ部から前記無信号アラーム信号が出力される状態が前記所定時間を超えて続いた場合に、前記ラッチ解除信号を生成することを特徴とする、請求項3に記載の光受信器。
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-
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- 2005-08-10 JP JP2005232231A patent/JP2007049475A/ja active Pending
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