JP2011054885A5 - - Google Patents

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耐圧とオン抵抗にはトレードオフの関係がある。かかる関係を改善する一つの方法として耐圧の確保が必要な領域に、p型半導体領域とn型半導体領域を縞状、あるいは島状に配置したスーパージャンクション構造の縦型MOSFETが知られている(例えば、特許文献1参照)。この縦型MOSFET(以下、「スーパージャンクション縦型MOSFET」という)では、オン状態では導電層のn型半導体領域が電流を流し、オフ状態ではp型半導体領域、n型半導体領域が完全に空乏化することで耐圧を確保することができる。
そこで、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1導電型の半導体基体と、前記半導体基体の上面側に形成され、前記半導体基体の上面に対して平行な第1の方向をそれぞれ長手方向とした第1導電型の第1ピラー領域と第2導電型の第2ピラー領域とが、前記半導体基体の上面に対して平行で且つ前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、交互に配置される領域を含む第1の半導体領域と、素子領域内の前記第2ピラー領域表面に、前記第1ピラー領域に接して形成された第2導電型の第2の半導体領域と、隣接する前記第2の半導体領域の一部とその間の前記第1ピラー領域の上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極側部下方の前記第2の半導体領域上の一部に形成された第1導電型のソース領域である第3の半導体領域と、半導体素子が形成される前記素子領域を囲む終端領域の一部の領域であって、前記終端領域一部の前記第1ピラー領域と前記第2ピラー領域の上に形成された第2導電型のリサーフ領域と、を備え、前記素子領域から前記終端領域に亘って形成された前記第2ピラー領域の幅を第1幅とすると共に、前記素子領域に形成された各前記第1ピラー領域の幅及び前記終端領域のリサーフ領域に接続されている各前記第1ピラー領域の幅を第2幅とする一方、前記終端領域に形成され、かつ前記リサーフ領域が表面に形成されていない各第1ピラー領域の幅を、前記第2幅より狭い幅とした半導体装置とした。
また、請求項5に記載の発明は、請求項〜4のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第2導電型の半導体が直上に形成された2以上の前記第2ピラー領域に対し、前記第1ピラー領域を介して前記第1方向に連続する1以上の第2ピラー領域の表面には前記第2導電型の半導体が形成されないこととした。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記終端領域における各前記第2ピラー領域を、前記素子領域の第1ピラー領域幅よりも幅が狭い第1導電型の半導体により分断して、両端位置が前記リサーフ領域の前記第1方向における両端位置に略一致する第1領域と、当該第1領域の前記第1方向の両端にそれぞれ位置する第2領域を形成することとした。
また、請求項8に記載の発明は、第1導電型の半導体基体上に、第1導電型の半導体層を形成する第1工程と、前記第1導電型の半導体に、前記半導体基体の上面に対して平行な第1の方向をそれぞれ長手方向としたトレンチ溝を、前記半導体基体の上面に対して平行で且つ前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、間隔を空けて複数形成し、前記トレンチ溝間に第1導電型の第1ピラー領域を複数形成する第2工程と、各前記トレンチ溝に第2導電型の半導体をエピタキシャル成長により埋め込んで第2導電型の第2ピラー領域を複数形成する第3工程と、素子領域内の前記第2ピラー領域表面に、前記第1ピラー領域に接して第2導電型の第2の半導体領域を形成する第4工程と、前記第2の半導体領域上の一部と前記第1ピラー領域上の一部に跨るように、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する第5工程と、前記ゲート電極側部下方の前記第2の半導体領域上の一部に第1導電型のソース領域である第3の半導体領域を形成する第6工程と、半導体素子が形成される前記素子領域を囲む終端領域の一部の領域であって、終端領域一部の前記第1ピラー領域と前記第2ピラー領域の上に第2導電型のリサーフ領域を形成する第7工程と、を有し、前記第2工程において、前記素子領域から前記終端領域に亘って形成された前記第2ピラー領域の幅を第1幅とすると共に、前記素子領域に形成された各前記第1ピラー領域の幅及び前記終端領域のリサーフ領域に接続されている各前記第1ピラー領域の幅を第2幅とする一方、前記終端領域に形成され、かつ前記リサーフ領域が表面に形成されていない各第1ピラー領域の幅を、前記第2幅より狭い幅とする半導体装置の製造方法とした。
素子領域Aのp型半導体ピラー領域22表面には、n型半導体ピラー領域21に接して形成されたp型半導体領域30が形成される。このp型半導体領域30は、p型不純物として例えば不純物濃度が1×1017〜4×1017個/cm3のBを導入したSi(p型半導体)により形成されている。
さらに、終端領域Bのn型半導体ピラー領域21のうちリサーフ領域Cに接続されていない各n型半導体ピラー領域21bの幅は、第2幅w2より狭い第3幅w3としている。なお、本実施形態の半導体装置1Aでは、各n型半導体ピラー領域21bの幅を、一定の第3幅w3としているが、第2幅w2より狭い幅であればよく、これに限られない。例えば、Y方向であって素子領域Aから遠ざかる方向に、第3幅w3と、第3幅w3よりも狭い幅とを交互に繰り返すようにしてもよい。また、Y方向であって素子領域Aから遠ざかる方向に、各n型半導体ピラー領域21bの幅を狭くしていくようにしてもよい。このことは他の実施形態でも同様である。
第2実施形態に係る半導体装置1Bにおいては、電位保持領域であるp+型半導体51は空乏化しないため、MOSFETのエッジで電界強度が強くなる領域が発生する可能性があり、耐圧低下を招く要因の一つとなる。一方、第3実施形態に係る半導体装置1Cでは、p型半導体ピラー領域22bの両端にp+型半導体52が存在しない領域を設けているので、かかる領域が空乏化する。そのため、MOSFETのエッジでの電界強度の強くなってしまうのを抑制することができる。よって、より安定した高耐圧MOSFETを供給することが可能になる。
第4実施形態に係る半導体装置1Dでは、図12に示すように、終端領域Bにおける各p型半導体ピラー領域22bをn型半導体53により分断して、両端位置がリサーフ領域CのX方向における両端位置に略一致する第1領域22b1と、当該第1領域22b1の方向の両端側にそれぞれ位置する第2領域22b2を形成している。このようにすることで、第1領域22b1の両端がn型半導体53になり、かかる領域が空乏化する。さらに分断に用いるn型半導体53の幅を素子領域Aのn型半導体ピラー領域21aよりも幅が狭くすることで、電位をよりMOSFETの外側へ伝えやすくなる。

Claims (8)

  1. 第1導電型の半導体基体と、
    前記半導体基体の上面側に形成され、前記半導体基体の上面に対して平行な第1の方向をそれぞれ長手方向とした第1導電型の第1ピラー領域と第2導電型の第2ピラー領域とが、前記半導体基体の上面に対して平行で且つ前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、交互に配置される領域を含む第1の半導体領域と、
    素子領域内の前記第2ピラー領域表面に、前記第1ピラー領域に接して形成された第2導電型の第2の半導体領域と、
    隣接する前記第2の半導体領域の一部とその間の前記第1ピラー領域の上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極側部下方の前記第2の半導体領域上の一部に形成された第1導電型のソース領域である第3の半導体領域と、
    半導体素子が形成される前記素子領域を囲む終端領域の一部の領域であって、前記終端領域一部の前記第1ピラー領域と前記第2ピラー領域の上に形成された第2導電型のリサーフ領域と、を備え、
    前記素子領域から前記終端領域に亘って形成された前記第2ピラー領域の幅を第1幅とすると共に、前記素子領域に形成された各前記第1ピラー領域の幅及び前記終端領域のリサーフ領域に接続されている各前記第1ピラー領域の幅を第2幅とする一方、
    前記終端領域に形成され、かつ前記リサーフ領域が表面に形成されていない各第1ピラー領域の幅を、前記第2幅より狭い幅とした半導体装置。
  2. 前記終端領域に形成され、かつ前記リサーフ領域と接続されていない第2ピラー領域のうち、前記リサーフ領域と接続した第2ピラー領域に対し、前記第1ピラー領域を介して前記第1方向に連続する2以上の第2ピラー領域のそれぞれの表面に、当該第2ピラー領域の濃度よりも不純物濃度が高い第2導電型の半導体を形成する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2導電型の半導体は、その直下に形成されている前記第2ピラー領域よりも幅を狭くした請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2導電型の半導体の前記第1方向における両端位置を、前記リサーフ領域の前記第1方向における両端位置に略一致させる請求項2又は3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2導電型の半導体が直上に形成された2以上の前記第2ピラー領域に対し、前記第1ピラー領域を介して前記第1方向に連続する1以上の第2ピラー領域の表面には前記第2導電型の半導体が形成されていない請求項〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記終端領域における各前記第2ピラー領域を、前記素子領域の第1ピラー領域幅よりも幅が狭い第1導電型の半導体により分断して、両端位置が前記リサーフ領域の前記第1方向における両端位置に略一致する第1領域と、当該第1領域の前記第1方向の両端にそれぞれ位置する第2領域を形成した請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記第1の半導体領域は、前記半導体基体の上面に形成された第1導電型の半導体層に複数のトレンチ溝を形成して当該トレンチ溝間に前記第1ピラー領が形成され、各前記トレンチ溝に第2導電型の半導体をエピタキシャル成長により埋め込んで前記第2ピラー領域が形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 第1導電型の半導体基体上に、第1導電型の半導体層を形成する第1工程と、
    前記第1導電型の半導体に、前記半導体基体の上面に対して平行な第1の方向をそれぞれ長手方向としたトレンチ溝を、前記半導体基体の上面に対して平行で且つ前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、間隔を空けて複数形成し、前記トレンチ溝間に第1導電型の第1ピラー領域を複数形成する第2工程と、
    各前記トレンチ溝に第2導電型の半導体をエピタキシャル成長により埋め込んで第2導電型の第2ピラー領域を複数形成する第3工程と、
    素子領域内の前記第2ピラー領域表面に、前記第1ピラー領域に接して第2導電型の第2の半導体領域を形成する第4工程と、
    前記第2の半導体領域上の一部と前記第1ピラー領域上の一部に跨るように、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する第5工程と、
    前記ゲート電極側部下方の前記第2の半導体領域上の一部に第1導電型のソース領域である第3の半導体領域を形成する第6工程と、
    半導体素子が形成される素子領域を囲む終端領域の一部の領域であって、終端領域一部の前記第1ピラー領域と前記第2ピラー領域の上に第2導電型のリサーフ領域を形成する第7工程と、を有し、
    前記第2工程において、前記素子領域から前記終端領域に亘って形成された前記第2ピラー領域の幅を第1幅とすると共に、前記素子領域に形成された各前記第1ピラー領域の幅及び前記終端領域のリサーフ領域に接続されている各前記第1ピラー領域の幅を第2幅とする一方、前記終端領域に形成され、かつ前記リサーフ領域が表面に形成されていない各第1ピラー領域の幅を、前記第2幅より狭い幅とする半導体装置の製造方法。
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