JP2011052817A - 開度表示機能つき開閉弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】開度表示機能を有する操作部が外部からの力によってその機能を失う可能性を低くする。
【解決手段】開度表示機能つき開閉弁20は、操作部32を備える。操作部32は、弁棒28を回転させる。操作部32が、カップ型ハンドル100と遊星歯車機構102とを有している。遊星歯車機構102が、太陽歯車と、遊星歯車と、開度情報つき回転部材124とを有している。太陽歯車は、弁棒28を貫通させる状態でカップ型ハンドル100内に配置固定される。開度情報つき回転部材124は、遊星歯車の回転軸が設けられる。カップ型ハンドル100の内面には、内歯車が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】開度表示機能つき開閉弁20は、操作部32を備える。操作部32は、弁棒28を回転させる。操作部32が、カップ型ハンドル100と遊星歯車機構102とを有している。遊星歯車機構102が、太陽歯車と、遊星歯車と、開度情報つき回転部材124とを有している。太陽歯車は、弁棒28を貫通させる状態でカップ型ハンドル100内に配置固定される。開度情報つき回転部材124は、遊星歯車の回転軸が設けられる。カップ型ハンドル100の内面には、内歯車が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、開度表示機能つき開閉弁に関し、さらに詳しくは、開度表示機能を有する操作部が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができる開度表示機能つき開閉弁に関する。
特許文献1は、弁装置の開度計を開示する。この開度計は、弁装置の上部へ固着した中空円盤状ケースの中空部へ、弁棒と共回りする小径外歯車と、小径外歯車と噛合して減速する減速歯車と、減速歯車と噛合する大径内歯車とをそれぞれ回転自在に支持して収容する。この開度計は、円盤状ケースの外周側面とそこから外側へはみ出して露呈する大径内歯車側面との何れか一方に矢印マークを表示し、他方に開度を示す目盛を表示する。
特許文献1に開示された開度計によると、薄暗くて目盛が見えにくい条件でも表示を明瞭にできるので、開度の確認が容易となる。
特許文献2は、弁装置の開度計を開示する。この開度計は、地下管路に介装し必要時に地上から弁を開閉する弁装置の開度計である。この開度計は、弁装置の何れかの位置で固定される板状の固定板と、主動板と、作動板と、遊転小歯車と、第1大径内歯車と、第2大径内歯車とを備える。固定板は中空円を有している。主動板は弁棒と共回りする。主動板は固定板の中空円内へ嵌め込まれる。作動板は、主動板の外周面および固定板の外周近くの上面にかけて装着される。遊転小歯車は、主動板の外周側近くへ設けられる。第1大径内歯車は、作動板の内周側に設けられ、遊転小歯車と噛み合う。第2大径内歯車は、遊転小歯車と噛み合い第1大径内歯車と歯数を違えて固定板の内周側へ設けられる。固定板の外周近くの面上および作動板の面上の何れか一方に基準マークが記されており、残る他方に開度目盛が記されている。
特許文献2に開示された開度計によると、地下管路に介装した既設の弁装置へ開度計を手軽に取付けて固定でき、かつ、開度の表示が明確で薄暗い箇所でも誤認の恐れを軽減できる。
特許文献3は、仕切弁用開度計を開示する。この開度計は、仕切弁の本体上部に弁棒を中心として固定される大径の第1リングと、第1リングの上に回転可能に設けられる小径の第2リングと、弁棒に設けられたピニオンと、第1リングおよび第2リングの内周部に同軸上に設けられてピニオンにそれぞれ歯合する同径で歯数が異なる第1歯車および第2歯車と、第1リングおよび第2リングの上面部にそれぞれ設けられた開度表示部とを備える。
特許文献3に開示された開度計は、簡単な構造で視認性に優れ、さらに、埋設型の仕切弁に容易に対応できる。
特許文献4は、開度計を開示する。この開度計は、開閉弁の弁体を開閉操作する回転操作部材と、回転操作部材と一体となって回転する支持部材と、支持部材に回転自在に支持される開度情報つき回転部材と、開度情報つき回転部材に接続される回転伝達機構と、開閉弁の本体側に固定される基体と、基体の周囲を公転することに基づき開度情報つき回転部材を回転させる回転駆動機構と、支持部材と同じ回転軸線上に回転自在に支持される表示部材と、指示部材とを備える。指示部材は、回転操作部材と一体として回転する。回転伝達機構は、開度情報つき回転部材の回転を表示部材へ伝達する。
特許文献4に開示された開度計は、ハンドルの回転量に応じて変化する開度表示部分の移動量を任意に調整できる。
特許文献5は、開度計付き外ねじ式仕切弁を開示する。この開度計付き外ねじ式仕切弁において、弁箱内に昇降自在に設けられた流路開閉用弁体に弁棒の下端部が連結される。弁箱の上端部にスリーブを介してハンドルが回転自在に設けられる。弁棒の上部に形成された雄ねじ部が、スリーブに形成された雌ねじ部にねじ込まれる。ハンドルを正逆回転させて弁棒を昇降させることにより、弁体は弁棒と一体に昇降して流路を開閉する。この開度計付き外ねじ式仕切弁には開度計が取付けられる。開度計は、一対の連動歯車と、歯車機構とを有する。連動歯車は、ハンドルのボス部の上面に弁棒と同心状に回転自在に配設され、歯数が相違し、同径同心状である。歯車機構は、ボス部に設けられ、ハンドルの回転に連動して連動歯車を回転させる。連動歯車のうち一方に開度目盛が形成され、他方に目盛用指針が形成される。
特許文献5に開示された開度計付き外ねじ式仕切弁は、ハンドル操作をしながら開度計の表示を容易に読み取ることができ、しかも、開度計が機材や工具等で不測に損傷されない。
特許文献6は、開度計を開示する。この開度計は、弁棒を1回転以上させて流路の開閉を行う弁に取付けられる。この開度計は、弁棒を回転させるハンドルと、ハンドル上方から視認される開閉表示記号を有する開閉表示部材とを備える。この開閉表示装置は、ハンドルと開閉表示部材との間に、歯車伝達装置が介在されていることを特徴とする。歯車伝達装置は、流路を全開から全閉にするまでに必要なハンドルの回転量をπ[rad]よりも小さい角度に減少して開閉表示部材に伝達する。
特許文献6に開示された開度計は、全開状態および全閉状態を正確に読み取ることができる。
特許文献1ないし特許文献4に開示された開時計では、機材や工具などが衝突するという不測の事態があったとき、容易に損傷することがあるという問題点がある。開時計を構成する部材に対する保護がほとんどなされていないためである。
特許文献5に開示された開度計付き外ねじ式仕切弁では、歯車機構にゴミがつまるなどしたとき、歯車機構が破損してその機能を失うことがあるという問題点がある。特許文献5に開示された開度計付き外ねじ式仕切弁では、ハンドルの回転に連動して連動歯車を回転させるとき、歯車機構の回転軸に曲げモーメントを加えているためである。
特許文献6に開示された開度計では、大型の弁に対してこの開時計を適用するとき、外からの力に対抗できるほどの機械的強度を確保することが難しいという問題点がある。特許文献6に開示された開度計では、ハンドルが歯車伝達装置を保護する構造となっている。そのハンドルを支持する場所が、ハンドルと弁棒との接続点を除いて見当たらないためである。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、開度表示機能を有する操作部が外部からの力によってその機能を失う可能性を低くすることができる開度表示機能つき開閉弁を提供することにある。
図面を参照して本発明の開度表示機能つき開閉弁を説明する。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上述した課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、開度表示機能つき開閉弁20,50,70は、操作部32,62,82を備える。操作部32,62,82は、弁棒28,58を回転させる。操作部32,62,82が、弁棒28,58と共回りする筐体100,160,180と、筐体100,160,180に収容される遊星歯車機構102,162,182とを有している。遊星歯車機構102,162,182が、太陽歯車120a,520a,620と、遊星歯車122,522と、開度情報つき回転部材124,524とを有している。太陽歯車120a,520a,620は、弁棒28,58を貫通させる状態で筐体100,160,180内に配置固定される。遊星歯車122,522は、太陽歯車120a,520a,620にかみ合う。開度情報つき回転部材124,524は、遊星歯車122,522の回転軸が設けられる。開度情報つき回転部材124,524は、開度情報を示す。筐体100,160,180の開度情報に対向する部分には、窓130,170が設けられている。筐体100,160,180の内面には、遊星歯車122,522にかみ合う内歯車112b,161,200が設けられている。
筐体100,160,180は、弁棒28,58と共回りする。筐体100,160,180の内面には、遊星歯車122,522にかみ合う内歯車112b,161,200が設けられている。遊星歯車122,522は、太陽歯車120a,520a,620にもかみ合う。太陽歯車120a,520a,620は、弁棒28,58を貫通させる状態で筐体100,160,180内に配置固定される。これにより、筐体100,160,180が弁棒28,58と共回りすると、遊星歯車122,522は弁棒28,58の回転軸の周りを回る。開度情報つき回転部材124,524は、遊星歯車122,522の回転軸が設けられているので、遊星歯車122,522と共に弁棒28,58の回転軸の周りを回る。一方、開度情報つき回転部材124,524のうち筐体100,160,180の内面に対向する部分124a,524aには、開度情報が示されている。筐体100,160,180の開度情報に対向する部分には、窓130,170が設けられている。筐体100,160,180が弁棒28,58と共回りすると、開度情報つき回転部材124,524が弁棒28,58の回転軸の周りを回るので、窓130,170の外から見える開度情報は弁棒28,58の開度に応じて異なる。その結果、開閉弁20,50,70は、開度表示機能を有することとなる。
また、この開度表示機能つき開閉弁20,50,70において、内歯車112b,161,200は、遊星歯車122,522にかみ合う。内歯車112b,161,200は、筐体100,160,180の内面に設けられている。筐体100,160,180は、弁棒28,58に設けられる。これにより、筐体100,160,180の外側から力がかかったとき、その力は、筐体100,160,180から弁棒28,58へ直接伝わるほか、内歯車112b,161,200と、遊星歯車122,522と、太陽歯車120a,520a,620とを経て間接に弁棒28,58へ伝わる。力が分散して伝わるので、筐体100,160,180が受けた力を遊星歯車機構102,162,182が伝えない場合に比べ、弁棒28,58が受ける曲げモーメントは小さくなる。その曲げモーメントが小さくなるので、操作部32,62,82が受けられる力は大きくなる。
以上述べたことから、開度表示機能つき開閉弁20,50,70は、操作部32,62,82が外部からの力によってその機能を失う可能性を低くすることができる。
また、上述した遊星歯車機構102,162が、複数の遊星歯車122,522を有していることが望ましい。この場合、筐体100,160が、弁棒28,58と共回りする筐体本体100,160aと、筐体本体100,160aに設けられるトルク受け部112c,160bとを有している。トルク受け部112c,160bは、弁棒28,58を回転させるためのトルクを受ける。開度情報が、開度情報つき回転部材124,524のうち筐体本体100,160aの内面に対向する箇所に示されている。窓130,170が、筐体本体100,160aのうち開度情報に対向する部分に設けられる。内歯車112b,161は、筐体本体100,160aのうち複数の遊星歯車122,522を取り囲む部分に設けられる。
このように構成すると、窓130,170やそこから見える開度情報を遮らないようトルク受け部112c,160bを設けることが容易となる。筐体100,160が有する筐体本体100,160aを介して弁棒28,58を回転させるためのトルクを受けることができるためである。その上、トルク受け部112c,160bに加わった力の一部は内歯車112b,161を介して複数の遊星歯車522へ分散して伝わる。そのように力が伝わることで、操作部32,62全体としての丈夫さは向上する。また、内歯車112b,161が、筐体本体100,160aのうち複数の遊星歯車122,522を取り囲む部分に設けられているので、筐体本体100,160aとは別に内歯車112b,161を有する部材を備えた場合に比べ、部品の数を減らすことができる。
もしくは、上述した筐体本体160aが、複数の遊星歯車522を取り囲む側面部171と、開度情報つき回転部材524を覆う天井部173とを有していることが望ましい。この場合、内歯車161は、側面部171に設けられている。トルク受け部160bが、側面部171から弁棒58の直径方向に突出する支持材165と、支持材165に設けられる取っ手163とを有している。取っ手163は、側面部171を弁棒58の回転方向に沿うように取り囲む。この場合、窓170が、天井部173に設けられる。
このように構成すると、取っ手163が、弁棒58の回転方向に沿うように側面部171を取り囲んでいるので、窓170やそこから見える開度情報を取っ手163が遮らない。
また、上述した太陽歯車120a,520a,620と遊星歯車122,522と内歯車112b,161,200とが、弁棒28,58に直交する平面上でかみあっていることが望ましい。
太陽歯車120a,520a,620と遊星歯車122,522と内歯車112b,161,200とが平面でかみ合っているので、太陽歯車120a,520a,620と遊星歯車122,522とがかみ合う平面と遊星歯車122,522と内歯車112b,161,200とがかみ合う平面とが異なる場合に比べ、歯車の軸にかかる曲げモーメントが小さくなる。曲げモーメントが小さくなるので、操作部32,62,82全体としての丈夫さは向上する。
また、上述した開度情報つき回転部材124が、弁棒28に対して傾斜する傾斜面124aを有していることが望ましい。この場合、開度情報が、傾斜面124aに示されている。窓130が、傾斜面124aのうち開度情報に対向する部分に設けられている。
傾斜面124aが弁棒28に対して傾斜しており、かつ、傾斜面124aのうち開度情報に対向する部分に窓130が設けられているので、開閉弁の側面に弁棒28の回転軸方向からもその回転軸に直交する方向からも容易に開度情報を見ることができる。
また、上述した開度表示機能つき開閉弁50,70は、弁箱52と、弁箱52に取付けられる弁蓋57とをさらに備えることが望ましい。この場合、弁蓋52は、弁棒58,78が貫通するガイド孔570を有している。ガイド孔570の内周面にはめねじ570aが形成されている。弁棒58,78が、めねじ570aにねじ込まれるおねじ部58a,78aと、操作部62,82が設けられる操作設置部58b,78bとを有している。
丈夫さは向上する。
丈夫さは向上する。
弁棒58は回転可能であり、かつ、弁蓋57のめねじ570aにねじ込まれている。これにより、弁棒58はその回転に伴いその回転軸方向に進んだり退いたりする。その結果、弁棒58は、弁体540を弁座528へ押し付けたり離したりすることとなる。このとき、弁箱52から操作部62,82までの距離を見れば、弁体540と弁座528との距離すなわち弁体540の開度が判明する。これに加えて、操作部62,82は開度表示機能を有する。その結果、異なる方向から弁の開度を目で見ることができる。
本発明にかかる開度表示機能つき開閉弁は、開度表示機能を有する操作部が外部からの力によってその機能を失う可能性を低くすることができる。
<第1実施例>
以下、本発明の第1実施例を図面に基づき説明する。
図1から図4は、本発明の第1実施例を示している。図1ないし図4によって本実施例にかかる開閉弁である開度表示機能つき開閉弁20の全体の構造を説明する。図1は開度表示機能つき開閉弁20の縦断面図である。図2は開度表示機能つき開閉弁20の平面図である。図3は図1のA−A断面図である。図4は開度情報つき回転部材124の平面図である。
以下、本発明の第1実施例を図面に基づき説明する。
図1から図4は、本発明の第1実施例を示している。図1ないし図4によって本実施例にかかる開閉弁である開度表示機能つき開閉弁20の全体の構造を説明する。図1は開度表示機能つき開閉弁20の縦断面図である。図2は開度表示機能つき開閉弁20の平面図である。図3は図1のA−A断面図である。図4は開度情報つき回転部材124の平面図である。
図示しないガスボンベには、約15MPaの窒素ガスが充填可能とされている。そのガスボンベの首部に本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20が取付けられる(本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20が、窒素ガス充填するためのガスボンベに代えて、アルゴンガスその他のガスを充填するためのガスボンベに取付けられて良いことは言うまでもない)。開度表示機能つき開閉弁20は弁箱22を備える。弁箱22に形成された脚ネジ部220がそのガスボンベの首部にネジ止め固定される。その弁箱22の途中部分から出口ノズル222が横向きに突出している。脚ネジ部220の下面に開口したガス入口224が、入口路226と閉止弁座228の筒孔内と閉止弁室230と出口路232とを順に経由して、出口ノズル222の端面に開口したガス出口234へ通じている。閉止弁室230に閉止部材24が収容されている。閉止部材24の外周部にはおねじが設けられている。閉止弁室230の内壁にはめねじが設けられている。これらおねじとめねじとが嵌り合っているので、閉止部材24は、閉止弁室230の中を自由に昇降できる。そのため、閉止部材24に嵌め込まれている合成樹脂製の弁体240は、閉止弁座228に接したり閉止弁座228から離れたりできる。
弁箱22のうち閉止弁室230の上側の部分にネジ孔236が形成される。そのネジ孔236に弁蓋26がネジ止めされる。弁蓋26が有する孔を弁棒28が貫通する。弁蓋26の孔の内周面と弁棒28の外周面との間は、2つのOリング30によってシールされる。これにより、弁棒28は、弁蓋26に対して時計回りにも反時計回りにも回転できる。弁棒28の下部が閉止部材24に連結される。弁棒28の上部に操作部32が設けられる。操作部32が回ると弁棒28も回る。弁棒28が回ると閉止部材24も回る。
内筒110の筒孔110a(これらの詳細は後述する)内に、ハンドルナット34と押し上げバネ36とが設けられる。その押し上げバネ36の弾性力によって、弁棒28の途中に設けた環状突起280が弁蓋26の内壁262に接する。
入口路226の途中部から分岐された吹き出し路238に安全弁38が設けられる。この安全弁38は、合成樹脂製ガスケット380と銅合金製の破裂板382と押圧用プラグ384と三元共晶合金製の可溶栓386とによって構成される。
操作部32は、カップ型ハンドル100(本実施例において、弁棒28に設けられる筐体にあたる)と、カップ型ハンドル100に収容される遊星歯車機構102とを有している。
カップ型ハンドル100は、内筒110と外筒112とこれら両筒を連結する頂壁114とからなる。内筒110と外筒112と頂壁114とは、不透明な合成樹脂によって一体成形されている。外筒112の内周面には、内歯車112bが形成されている。外筒112の外周面には、トルク受け部112cが設けられている。作業者は、このトルク受け部112cを指でつかんでカップ型ハンドル100にトルクを与える。これにより、カップ型ハンドル100ひいては弁棒28が回転する。
カップ型ハンドル100のハンドル隅肉部分112aに、経線方向へ延びる覗き窓130が設けられる。その覗き窓130は、窓孔130aと、その窓孔130aを覆う透明なカバー部材130bとによって構成される。カバー部材130bは、その外面形状がカップ型ハンドル100の外面形状に対応するように合成樹脂によって形成されている。これにより、開度表示機能つき開閉弁20をカップ型ハンドル100が設けられている方向から見ると、図2に示すように、カバー部材130bを介してカップ型ハンドル100の中が見える。
カップ型ハンドル100の内筒110と外筒112との間の環状空間に遊星歯車機構102が収容される。遊星歯車機構102の回転軸は、内筒110や外筒112(ひいては弁棒28)の回転軸とほぼ同軸上にある。
図1と図3とを参照しつつ、遊星歯車機構102について説明する。遊星歯車機構102は、台座部材120と、遊星歯車122と、開度情報つき回転部材124とを有している。台座部材120は、弁蓋26の六角形頭部260に動かないよう強く嵌め込まれる。図3に示すように、台座部材120には太陽歯車120aが形成されている。太陽歯車120aは、カップ型ハンドル100の内筒110の底部を取り囲むように配置される。その中心軸は、遊星歯車機構102の回転軸に一致する。これにより、太陽歯車120aは、弁棒28を貫通させる状態で、カップ型ハンドル100内に配置固定されることとなる。遊星歯車122は、図3に示すように、太陽歯車120aにかみ合う。開度情報つき回転部材124には、遊星歯車122の回転軸122aが嵌めこまれている。このため、開度情報つき回転部材124には、遊星歯車122の回転軸122aが嵌るための穴が設けられている。また、遊星歯車122は、外筒112の内周面の内歯車112bにもかみ合う。
外筒112の内周面の内歯車112bは、カップ型ハンドル100がトルクを受けると回る。内歯車112bが回るとこれにかみ合う遊星歯車122も回る。遊星歯車122が回ると、開度情報つき回転部材124も回る。
図1と図4とを参照しつつ、本実施例にかかる開度情報つき回転部材124について説明する。本実施例において、開度情報つき回転部材124は、赤い合成樹脂を素材として形成されている。開度情報つき回転部材124には、ハンドル隅肉部分112aの内周面(ひいては覗き窓130の内周面)に対向する傾斜面124aが設けられる。この傾斜面124aは、図1で言えば上から下に向かう方向へ末広がりとなるよう傾斜している。この傾斜面124aに開度情報が印刷されている。開度情報は、弁座228に対する弁体240の開き具合(開度)を示す。
開度情報つき回転部材124の傾斜面124aに形成された開度情報について、図4に基づいて説明する。開度情報つき回転部材124の傾斜面124aには、開度情報がほぼ全面にわたって印刷されている。即ち、ほぼπ/2[rad]の角度範囲で設けた閉じ状態表示領域140と、ほぼπ[rad]の角度範囲で渦巻き状に形成した開き途中表示領域142とが、青色によって帯状に印刷される。閉じ状態表示領域140のほぼ中央部に、『閉』の地色文字が切り絵状に形成される。全開状態表示領域144は、地色によってほぼπ/2[rad]の角度範囲で設けられ、その全開状態表示領域144のほぼ中央部に、『全開』の青色文字が印刷される。このような開度情報の配置は、開度と(ひいては弁棒28が何回転できるかということと)遊星歯車機構102の減速比とに基づいて、自ずと導き出されるものである。
なお、図2に示すように、操作部32の頂壁114にはハンドル操作用表示情報146が印刷されている。このハンドル操作用表示情報146は、C字状に着色した表示面146aと、開閉方向を示す2つの矢印146b・146cと、その方向を表示する2つの文字部分146d・146eとによって構成される。
次に、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20の動作について説明する。図2で言えば時計回りの方向へカップ型ハンドル100を回転操作すると弁棒28が回転する。弁棒28が回転すると閉止部材24も回転する。このとき、閉止部材24は下降する。閉止部材24が十分に下降すると、閉止部材24の下部に設けた弁体240が閉止弁座228に接し、弁体240が閉止弁座228を塞ぐ。この閉弁状態では、図2に示すように、開度情報つき回転部材124の傾斜面124aに印刷された『閉』の表示部分をカップ型ハンドル100の覗き窓130から透明なカバー部材130bを通して覗くことが可能である。
次に、図2で言えば反時計回りの方向へカップ型ハンドル100を回転操作すると弁棒28が回転する。弁棒28が回転すると閉止部材24も回転する。このとき、閉止部材24は上昇する。閉止部材24の弁体240は閉止弁座228から離れていく。
このとき、カップ型ハンドル100が回転するので、外筒112の内周面の内歯車112bも回転する。内歯車112bが回転するので、これにかみ合う遊星歯車122も回転する。台座部材120が弁蓋26の六角形頭部260に動かないよう強く嵌め込まれているので、太陽歯車120aは回転しない。この際、台座部材120に形成されている太陽歯車120aと、遊星歯車122と、開度情報つき回転部材124とが遊星歯車機構102を構成しているので、開度情報つき回転部材124は弁棒28の周りを回る。
開度情報つき回転部材124が弁棒28の周りを回るため、この開弁操作時において、覗き窓130には、まず、開き途中表示領域142の周方向の一部分が対向する。すなわち、覗き窓130の外から、開き途中表示領域142の周方向の一部分が見える。引き続いて、覗き窓130には、全開状態表示領域144が対向する。すなわち、覗き窓130の外から、全開状態表示領域144が見える。
以上のようにして、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20は、次に述べる効果を得ることができる。
第1の効果は、操作部32が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができる点である。操作部32が受ける力をカップ型ハンドル100の中の遊星歯車機構102が支えているので、カップ型ハンドル100と弁棒28との接続箇所を経由するルートだけでなく、遊星歯車機構102を経由するルートでも、操作部32が受ける力が弁棒28へ伝えられる。それぞれのルートにかかる負荷は、従来の開閉弁に比べ小さくなる。その結果、操作部32が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができている。この効果は、太陽歯車120aと遊星歯車122と内歯車112bとが、弁棒28に直交する同一平面上でかみあっていることで、より大きくなっている。
第2の効果は、覗き窓130やそこから見える開度情報を遮らないようトルク受け部112cを設けることが容易となる点である。弁棒28を回転させるためのトルクをカップ型ハンドル100を介して受けることができるためである。
第3の効果は、部品点数を減らしたことである。本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20において、内歯車112bは、カップ型ハンドル100の内周面に形成されている。これにより、カップ型ハンドル100とは別に内歯車112bが形成されている部材を取付ける必要がなくなっている。
第4の効果は、開度表示機能つき開閉弁20の横側から上側に至るまでの広い視認可能領域から開度情報を覗くことが可能となっている点である。このため、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20は、その開閉状態を容易かつ手間なく確認できる。本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁20において、ハンドル隅肉部分112aに覗き窓130を形成するとともに開度情報つき回転部材124の傾斜面124aに開度情報を示したことが、そのような効果を奏している。
<第2実施例>
以下、本発明の第2実施例を図面に基づき説明する。
図5から図10は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁を示す。図5は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の縦断面図である。図6は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の平面図である。図7は、図5のA−A断面図である。図8は、図5のB−B断面図である。図9は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50を開いているのときの、覗き窓170に表れた開度情報の形態を示す図である。図10は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50を開いているのときの、台座部材520の支柱520bの動きを示す図である。
以下、本発明の第2実施例を図面に基づき説明する。
図5から図10は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁を示す。図5は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の縦断面図である。図6は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の平面図である。図7は、図5のA−A断面図である。図8は、図5のB−B断面図である。図9は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50を開いているのときの、覗き窓170に表れた開度情報の形態を示す図である。図10は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50を開いているのときの、台座部材520の支柱520bの動きを示す図である。
本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50は、配管(図示せず)の中間部に接続される、いわゆる配管弁である。この開度表示機能つき開閉弁50の弁箱52内には入口路526と閉止弁室530と閉止弁座528と出口路532とを順に形成してある。閉止弁室530内には閉止部材54が収容されている。閉止部材54は閉止弁座528に対し進退可能である。
上記の弁箱52の一端(図5における上端)には筒穴536が設けてある。この筒穴536内の奥部に閉止弁室530が形成してある。この筒穴536は、内蓋部材56と外蓋部材57(これが本実施例にかかる弁蓋である)とで空気が浸入しないように蓋してある。内蓋部材56と外蓋部材57とにはガイド孔560,570が設けてある。これらのガイド孔560,570に弁棒58と閉止部材54とを通してある。ガイド孔570の内周面にはめねじ570aが設けられている。
弁棒58は、おねじ部58aと、操作設置部58bとを有している。おねじ部58aは、ガイド孔570の内周面のめねじ570aにねじ込まれる。操作設置部58bは、外蓋部材57から外方へ突出している。操作設置部58bに、操作部62が設けられる。
内蓋部材56は、上述した筒穴536へネジ止めにより固定してある。内蓋部材56と弁箱52との間にはOリング60が配置してある。これにより閉止弁室530からその中の流体が漏れたり外部から空気が浸入したりしないように蓋されている。
図5に示すように、内蓋部材56は、閉止部材54の一端を収容している。両者間の隙間はOリング61で塞がれている。また、この内蓋部材56と閉止部材54との隙間には、外部から摩耗粉などの異物が閉止弁室530へ侵入しないように、ダストシール40が設けてある。
閉止部材54のうち閉止弁座528に対面する内側端面に弁体540が設けてある。図1に示すように弁箱52へ組み付けた状態では、閉止部材54が閉止弁座528に対し進退することで、弁体540が閉止弁座528に接したり離れたりする。これにより入口路526と出口路532とが通じたり通じなくなったりする。
図5と図8とに示すように、外蓋部材57の先端部分の側面には、一対のくぼみ部57aが設けられている。くぼみ部57aの内面は、平坦である。それらの面は弁棒58の中心軸方向へ沿っている。それらの面は赤く塗られている。
操作部62は、ハンドル部160(本実施例における、操作部62の筐体にあたる。)と、遊星歯車機構162とを有している。第1実施例と同様に、遊星歯車機構162は、ハンドル部160に収容される。
図5および図6を参照しつつ、本実施例にかかるハンドル部160の構成を説明する。本実施例にかかるハンドル部160は、筐体本体160aと、操作ハンドル160b(本実施例にかかるトルク受け部)とを有する。筐体本体160aは、遊星歯車機構162を収容する。操作ハンドル160bは、筐体本体160aに設けられる。操作ハンドル160bは、弁棒58を回転させるためのトルクを受ける。
筐体本体160aは、側面部171と、天井部173とを有していることが望ましい。側面部171は、遊星歯車機構162が有する複数の遊星歯車522(後述)を取り囲む。天井部173は、開度情報つき回転部材524を覆う。
天井部173には、覗き窓170が設けられる。覗き窓170は、開度情報つき回転部材524(後述)の平坦面524aに対向する位置に設けられている。本実施例においては、覗き窓170に透明なカバー部材を挿入していない。しかしながら、覗き窓170に透明なカバー部材を挿入してよいことは言うまでもない。
操作ハンドル160bは、支持材165と、支持材165に設けられる取っ手163とを有している。支持材165は、側面部171から弁棒58の直径方向に突出する。取っ手163は、側面部171を弁棒58の回転方向に沿うように取り囲む。
図5および図7を参照しつつ、本実施例にかかる遊星歯車機構162の構成を説明する。本実施例にかかる遊星歯車機構162は、台座部材520と、3つの遊星歯車522と(遊星歯車522は少なくとも1つあれば良いが、これは多い方が望ましい)、開度情報つき回転部材524とを有している。台座部材520は、一対の支柱520bを有している。台座部材520の支柱520bは、外蓋部材57のくぼみ部57aに差し込まれる。これにより、台座部材520は、弁棒58の中心軸方向へ自由に動くことができる。そのため、台座部材520は、弁棒58が回転に伴って上下するのに伴い、上下する。一方、台座部材520は、くぼみ部57aにより動きが拘束されるため、弁棒58の回転方向へ動くことができない。
また、図7に示すように、台座部材520には太陽歯車520aが形成されている。これにより、太陽歯車520aは、弁箱52へ間接的に固定されることとなる。太陽歯車520aは、弁棒58を取り囲むように配置される。太陽歯車520aの中心軸は、遊星歯車機構102の回転軸に一致する。遊星歯車522は、図8に示すように、太陽歯車520aにかみ合う。開度情報つき回転部材524には、遊星歯車522の回転軸522aが嵌めこまれている。このため、開度情報つき回転部材524には、遊星歯車522の回転軸522aが嵌るための穴が設けられている。また、遊星歯車522は、側面部171の内周面の内歯車161にもかみ合う。
本実施例にかかる開度情報つき回転部材524は、赤い合成樹脂によって構成されている。開度情報つき回転部材524には、平坦面524aが設けられる。この平坦面524aに開度情報が印刷されている。
開度情報つき回転部材524の平坦面524aに形成された開度情報の形態は、斜面に印刷されているか平面に印刷されているかという点を除けば、第1実施例にかかる開度情報と同様である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。ただし、このことは、開度情報の形態の具体的な形態が図4に示されたものに限定されることを意味しない。たとえば、閉じ状態表示領域140や、開き途中表示領域142や、全開状態表示領域144の色は、第1実施例で述べたものに限定されない。もちろん、開度情報の配置も、第1実施例で述べたものに限定されない。第1実施例で述べた通り、開度情報の配置は、開度と(ひいては弁棒58が何回転できるかということと)遊星歯車機構162の減速比とに基づいて、自ずと導き出されるものだからである。
以下、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の動作について説明する。図6で言えば時計回りの方向へ操作ハンドル160bを回転操作すると弁棒58が回転する。弁棒58は回転に伴って図5で言えば下の方向へ移動する。このとき、閉止部材54は弁棒58に押されて下降する。閉止部材54が十分に下降すると、閉止部材54の下部に設けた弁体540が閉止弁座528に接する。これにより、弁体540が閉止弁座528を塞ぐ。このとき、操作ハンドル160bは、図9の(A)に示す状態となる。覗き窓170には「全閉」の文字が示される。
次に、図6で言えば反時計回りの方向へ操作ハンドル160bを回転操作すると弁棒58が回転する。弁棒58は回転に伴って図5で言えば上の方向へ移動する。このとき、閉止部材54は弁棒58に引っ張られて上昇する。閉止部材54の弁体540は閉止弁座528から離れていく。
このとき、操作ハンドル160bの回転に伴って筐体本体160aが回転するので、筐体本体160aの内周面の内歯車161も回転する。内歯車161が回転するので、これにかみ合う遊星歯車522も回転する。台座部材520の支柱520bが外蓋部材57のくぼみ部57aに動きを拘束されているので、太陽歯車520aは回転しない。この際、開度情報つき回転部材524は弁棒58の周りを回る。
開度情報つき回転部材524が弁棒58の周りを回るため、この開弁操作時において、覗き窓170には、開き途中表示領域の周方向の一部分が対向する。その後、覗き窓170の外から、開き途中表示領域142の周方向の一部分が見える。引き続いて、覗き窓170には、全開状態表示領域が対向する。すなわち、図9の(B)〜(D)に示すように、覗き窓170の端に「全閉」の文字が隠れていき、「全開」の文字が表れる。
この間、開弁操作時において、弁棒58は回転に伴って図5で言えば上の方向へ移動する。このとき、弁棒58の上昇に伴って、台座部材520も上昇する。外蓋部材57は、弁箱52に固定されるので、この間、上昇しない。これにより、図10に示すように、外蓋部材57のくぼみ部57aの内面が少しずつ見えるようになる。これにより、開度表示機能つき開閉弁50の側面からも弁体540の開度を把握することができる。
以上のようにして、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50は、次に述べる効果を得ることができる。
第1の効果は、操作部62が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができる点である。筐体本体160aが受ける力をその中の遊星歯車機構が支えているので、筐体本体160aと弁棒58との接続箇所を経由するルートだけでなく、遊星歯車機構520を経由するルートでも、操作部62が受ける力が弁棒58へ伝えられる。それぞれのルートにかかる負荷は、従来の開閉弁に比べ小さくなる。その結果、操作部62が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができている。この効果は、太陽歯車520aと遊星歯車522と内歯車161bとが、弁棒58に直交する同一平面上でかみあっていることで、より大きくなっている。
第2の効果は、開度表示機能つき開閉弁50の一番上に覗き窓170を設けることが可能となっていることである。これにより、開度表示機能つき開閉弁50の上から開度表示を見ることが可能となっている。
第3の効果は、互いに直交する2方向から開閉度を視認できるようにしたことである。これは、弁棒78の先端部分が細くなっており、その細くなった先端部分が台座部材520を貫通しており、かつ、台座部材520が有する支柱520bが外蓋部材57に動きを拘束されることによる。
第4の効果は、部品点数を減らしたことである。本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50において、内歯車161は、側面部171の内周面に形成されている。これにより、筐体本体160aとは別に内歯車161が形成されている部材を取付ける必要がなくなっている。
<第3実施例>
以下、本発明の第3実施例を図面に基づき説明する。
図11と図12とは本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70を示す。図11は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70の縦断面図である。図12は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70の平面図である。
以下、本発明の第3実施例を図面に基づき説明する。
図11と図12とは本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70を示す。図11は本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70の縦断面図である。図12は、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70の平面図である。
なお、以下の説明において、第2実施例と同一の部品には同一の符号を付してある。その機能は第2実施例と同様である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図11に示すように、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70は、第2実施例にかかる弁棒58と操作部62とに代え、弁棒78と操作部82とを有する。
弁棒78は、内蓋部材56と外蓋部材57とのガイド孔560,570に通されている。この弁棒78の上端には、操作部82が設けられている。この弁棒78は、外蓋部材57から外へ出ている部分のサイズが第2実施例にかかる弁棒58と異なっていることを除けば、第2実施例の弁棒58と同様の構造である。すなわち、弁棒78は、おねじ部78aと、操作設置部78bとを有している。おねじ部78aは、ガイド孔570の内周面のめねじ570aにねじ込まれる。操作設置部78bは、外蓋部材57から外方へ突出している。操作設置部78bに、操作部82が設けられる。外蓋部材57から外へ出ている部分のサイズが第2実施例にかかる弁棒58と異なっているのは、第2実施例にかかる操作部62に代えて操作部82が設けられるためである。
操作部82は、筐体180と、遊星歯車機構182と、ハンドル本体184とを有している。遊星歯車機構182は、筐体180に収容される。ハンドル本体184は、弁棒78に固定されている。これにより、ハンドル本体184にトルクを与えると、弁棒78が回転する。
図11および図12を参照しつつ、本実施例にかかる筐体180の構成を説明する。本実施例にかかる筐体180は、台座部材180aと、蓋部材180bとを有する。
蓋部材180bが台座部材180aの中に入ることで空間が形成される。台座部材180aと蓋部材180bとの隙間はOリング180cで塞がれる。遊星歯車機構182は、この空間に収容される。台座部材180aは、一対の支柱620bを有する。これらの支柱620bは、外蓋部材57のくぼみ部57aに差し込まれる。台座部材180aにおけるその他の点は、第2実施例における台座部材520と同様である。したがって、ここではその詳細を説明しない。
蓋部材180bは、透明な樹脂で形成された部材である。蓋部材180bは、その口にあたる部分が図11における下方向を向くように配置される。蓋部材180bは、弁棒78の操作設置部78bに固定されている。これにより、蓋部材180bは、台座部材180aの中で、弁棒78と共回りする。図12に示すように、蓋部材180bには、覗き窓190が設けられる。覗き窓190は、開度情報つき回転部材524の平坦面524a(本実施例において、開度情報つき回転部材524は、遊星歯車機構182を構成する部材の1つである。)に対向する位置に設けられている。本実施例における覗き窓190は、蓋部材180bのうち、閉じ状態表示領域140や、開き途中表示領域142や、全開状態表示領域144に対向する部分を塗装することにより(ただし覗き窓190の部分が塗装されない)形成される。また、蓋部材180bには、内歯車200が形成されている。内歯車200が形成されている位置は、遊星歯車機構182を取り囲む位置である。
図11を参照しつつ、本実施例にかかる遊星歯車機構182の構成を説明する。本実施例にかかる遊星歯車機構182は、太陽歯車620と、遊星歯車522と、開度情報つき回転部材524とを有している。太陽歯車620は、台座部材180aの表面に形成される。太陽歯車620が形成される位置は、台座部材180aと蓋部材180bとによって形成される空間の中の、弁棒78を取り囲む位置である。太陽歯車620の中心軸は弁棒78の回転軸に一致している。遊星歯車522は、太陽歯車620に加え、内歯車200とかみ合う。開度情報つき回転部材524には、遊星歯車522の回転軸522aが嵌めこまれている。このため、開度情報つき回転部材524には、遊星歯車522の回転軸522aが嵌めるための穴が設けられている。
本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70の動作は、第2実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁50の動作とほぼ同様である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
以上のようにして、本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70は、次に述べる効果を得ることができる。
第1の効果は、操作部82が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができる点である。蓋部材180bが受ける力は、蓋部材180bと弁棒78との接続箇所を経由するルートだけでなく、遊星歯車機構180を経由するルートでも、弁棒58へ伝えられる。さらに、操作部82が受ける力は、台座部材180aを経由して弁箱52へも伝えられる。これにより、それぞれのルートにかかる負荷は、従来の開閉弁に比べ小さくなる。その結果、操作部82が外部からの力によってその開度表示機能を失う可能性を低くすることができている。この効果は、太陽歯車620と遊星歯車522と内歯車200とが、弁棒78に直交する同一平面上でかみあっていることで、より大きくなっている。
第2の効果は、互いに直交する2方向から開閉度を視認できるようにしたことである。これは、弁棒78の先端部分が細くなっており、その細くなった先端部分が台座部材180aを貫通しており、かつ、台座部材180aが有する支柱620bが外蓋部材57に動きを拘束されていることによる。
第3の効果は、部品点数を減らしたことである。本実施例にかかる開度表示機能つき開閉弁70において、内歯車200は、蓋部材180bの内周面に形成されている。これにより、蓋部材180bとは別に内歯車200が形成されている部材を取付ける必要がなくなっている。
上記の各実施例で説明した開度表示機能つき開閉弁は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部材の形状や構造、配置などをこの実施形態のものに限定するものではなく、種々の変更を加え得るものである。
20,50,70 開度表示機能つき開閉弁
22,52 弁箱
24,54 閉止部材
26 弁蓋
28,58,78 弁棒
30,60,61,180c Oリング
32,62,82 操作部
34 ハンドルナット
36 バネ
38 安全弁
40 ダストシール
50 開閉弁
56 内蓋部材
57 外蓋部材
57a くぼみ部
58a,78a おねじ部
58b,78b 操作設置部
100 カップ型ハンドル
102,162,182 遊星歯車機構
110 内筒
110a 筒孔
112c トルク受け部
112 外筒
112a ハンドル隅肉部分
112b,161,200 内歯車
114 頂壁
120,180a,520 台座部材
120a,520a,620 太陽歯車
122,522 遊星歯車
122a,522a 回転軸
124,524 開度情報つき回転部材
124a 傾斜面
130,170,190 覗き窓
130a 窓孔
130b カバー部材
142 途中表示領域
144 全開状態表示領域
146 ハンドル操作用表示情報
146a 表示面
146b,146c 矢印
146d,146e 文字部分
160 ハンドル部
160a 筐体本体
160b 操作ハンドル
163 取っ手
165 支持材
171 側面部
173 天井部
180 筐体
180b 蓋部材
184 ハンドル本体
220 脚ネジ部
222 出口ノズル
224 ガス入口
226,526 入口路
228,528 閉止弁座
230,530 閉止弁室
232,532 出口路
234 ガス出口
236 ネジ孔
238 吹き出し路
240,540 弁体
260 六角形頭部
262 内壁
280 環状突起
380 合成樹脂製ガスケット
382 破裂板
384 押圧用プラグ
386 可溶栓
520b,620b 支柱
524a 平坦面
536 筒穴
560,570 ガイド孔
570a めねじ
22,52 弁箱
24,54 閉止部材
26 弁蓋
28,58,78 弁棒
30,60,61,180c Oリング
32,62,82 操作部
34 ハンドルナット
36 バネ
38 安全弁
40 ダストシール
50 開閉弁
56 内蓋部材
57 外蓋部材
57a くぼみ部
58a,78a おねじ部
58b,78b 操作設置部
100 カップ型ハンドル
102,162,182 遊星歯車機構
110 内筒
110a 筒孔
112c トルク受け部
112 外筒
112a ハンドル隅肉部分
112b,161,200 内歯車
114 頂壁
120,180a,520 台座部材
120a,520a,620 太陽歯車
122,522 遊星歯車
122a,522a 回転軸
124,524 開度情報つき回転部材
124a 傾斜面
130,170,190 覗き窓
130a 窓孔
130b カバー部材
142 途中表示領域
144 全開状態表示領域
146 ハンドル操作用表示情報
146a 表示面
146b,146c 矢印
146d,146e 文字部分
160 ハンドル部
160a 筐体本体
160b 操作ハンドル
163 取っ手
165 支持材
171 側面部
173 天井部
180 筐体
180b 蓋部材
184 ハンドル本体
220 脚ネジ部
222 出口ノズル
224 ガス入口
226,526 入口路
228,528 閉止弁座
230,530 閉止弁室
232,532 出口路
234 ガス出口
236 ネジ孔
238 吹き出し路
240,540 弁体
260 六角形頭部
262 内壁
280 環状突起
380 合成樹脂製ガスケット
382 破裂板
384 押圧用プラグ
386 可溶栓
520b,620b 支柱
524a 平坦面
536 筒穴
560,570 ガイド孔
570a めねじ
Claims (6)
- 弁棒を回転させるための操作部とを備える開度表示機能つき開閉弁であって、
前記操作部が、
前記弁棒と共回りする筐体と、
前記筐体に収容される遊星歯車機構とを有しており、
前記遊星歯車機構が、
前記弁棒を貫通させる状態で前記筐体内に配置固定される太陽歯車と、
前記太陽歯車にかみ合う遊星歯車と、
前記遊星歯車の回転軸が設けられ、かつ、開度情報を示す、開度情報つき回転部材とを有しており、
前記筐体の前記開度情報に対向する部分には、窓が設けられており、
前記筐体の内面には、前記遊星歯車にかみ合う内歯車が設けられていることを特徴とする、開度表示機能つき開閉弁。 - 前記遊星歯車機構が、複数の前記遊星歯車を有しており、
前記筐体が、
前記弁棒と共回りする筐体本体と、
前記筐体本体に設けられ、前記弁棒を回転させるためのトルクを受けるトルク受け部とを有しており、
前記開度情報が、前記開度情報つき回転部材のうち前記筐体本体の内面に対向する箇所に示されており、
前記窓が、前記筐体本体のうち前記開度情報に対向する部分に設けられ、
前記内歯車は、前記筐体本体のうち前記複数の遊星歯車を取り囲む部分に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の開度表示機能つき開閉弁。 - 前記筐体本体が、
前記複数の遊星歯車を取り囲む側面部と、
前記開度情報つき回転部材を覆う天井部とを有しており、
前記内歯車は、前記側面部に設けられており、
前記トルク受け部が、
前記側面部から前記弁棒の直径方向に突出する支持材と、
前記支持材に設けられ、前記側面部を前記弁棒の回転方向に沿うように取り囲む取っ手とを有しており、
前記窓が、前記天井部に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の開度表示機能つき開閉弁。 - 前記太陽歯車と前記遊星歯車と前記内歯車とが、前記弁棒に直交する平面上でかみあっていることを特徴とする、請求項1に記載の開度表示機能つき開閉弁。
- 前記開度情報つき回転部材が、前記弁棒に対して傾斜する傾斜面を有しており、
前記開度情報が、前記傾斜面に示されており、
前記窓が、前記傾斜面のうち前記開度情報に対向する部分に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の開度表示機能つき開閉弁。 - 前記開度表示機能つき開閉弁は、
弁箱と、
前記弁箱に取付けられる弁蓋とをさらに備え、
前記弁蓋は、前記弁棒が貫通するガイド孔を有しており、
前記ガイド孔の内周面にはめねじが形成されており、
前記弁棒が、
前記めねじにねじ込まれるおねじ部と、
前記操作部が設けられる操作設置部とを有していることを特徴とする、請求項1に記載の開度表示機能つき開閉弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009205097A JP2011052817A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 開度表示機能つき開閉弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009205097A JP2011052817A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 開度表示機能つき開閉弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011052817A true JP2011052817A (ja) | 2011-03-17 |
Family
ID=43942019
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009205097A Pending JP2011052817A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 開度表示機能つき開閉弁 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011052817A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
- 2009-09-04 JP JP2009205097A patent/JP2011052817A/ja active Pending
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