JP2011052574A - 動弁機構のバルブブリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】動弁機構のバルブブリッジに関し、簡素な構成で、耐摩耗性及び信頼性を向上させ、かつ軽量化を図る。
【解決手段】
バルブブリッジ1の一端及び他端のそれぞれの下面にバルブ当接面2を平滑に形成し、それぞれにバルブの上端面13aを当接させる。また、バルブブリッジ1の中央上面にロッカアーム当接面3を平滑に形成し、ロッカアーム6を当接させる。
さらに、それぞれのバルブ当接面2の周囲における中央側に土手部4を下方へ延設し、バルブの内側寸法を確保する。一方、それぞれのバルブ当接面2の周囲における端部側は、バルブブリッジ1の外端1aまで水平方向に開放し、ロッカアーム6及びバルブブリッジ1間の水平方向への摺動によってそれぞれのバルブに与えられるスラスト荷重を分散させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロッカアームと一対のバルブとの間に介装された動弁機構のバルブブリッジに関する。
従来、内燃機関の動弁機構(バルブシステム)において、ガイドレスのバルブブリッジをロッカアームと一対のバルブとの間に介装させて、一対のバルブを同時に開閉させるように構成したものが知られている。例えば、引用文献1には、バルブブリッジの両端部に一対のバルブ(2つの弁棒)の上端部を係止させ、バルブブリッジの中央部上面にロッカアーム(弁腕)を当接させた弁駆動機構が開示されている。この技術では、ガイドロッドなしでバルブブリッジを保持することで、構造の簡素化を図りながら弁動作の安定性及び円滑性を確保できるとされている。
一方、内燃機関のバルブは所定の直線経路上を往復摺動するものであるのに対し、ロッカアームはロッカシャフトを中心として揺動する。そのため、これらの間に介装されるバルブブリッジの姿勢がバルブの摺動方向に対して斜めに傾きやすく、バルブブリッジの運動に対するバルブの開閉の追従性が低下しやすいという課題がある。
このような課題に対し、例えば特許文献2には、バルブブリッジの各バルブに対する被当接面の間隔を拡縮自在に設けたエンジンの動弁機構が記載されている。この技術では、バルブブリッジの下面に左右摺動自在のスライダを設け、このスライダに一対のバルブのうちの一方を当接させるとともに、他方のバルブをバルブブリッジに直接固定している。このような構成により、一対のバルブの上端間隔を適合させてバルブブリッジの姿勢を安定させることができ、一対のバルブのそれぞれのバルブリフト量を均一にすることができるとされている。
特開2001−152816号公報 特開2006−152911号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたような従来技術では、バルブブリッジにおける一対のバルブの支持間隔を調節することこそ可能であるものの、各々のバルブの左右方向の摺動量を均一にすることができない。つまり、スライダに当接する一方のバルブのみが左右方向の移動を許容された構造であって、バルブブリッジに直接固定された他方のバルブは移動が拘束されるため、そのバルブの上端に左右方向のスラスト荷重が集中する。したがって、他方のバルブとステムガイドの上端が摩耗しやすく耐久性が低下するという課題がある。
また、特許文献2の技術では、スライダを介して一方のバルブをバルブブリッジに当接させている。つまり、各々のバルブブリッジに対してスライダが必要となる構造であり、部品点数がかさみ、動弁機構全体の重量が増加してしまうという課題もある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、耐摩耗性に優れ、信頼性が高く、かつ軽量化を図ることができるようにした、動弁機構のバルブブリッジを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の動弁機構のバルブブリッジは、ロッカアームと一対のバルブとの間に介装された動弁機構のバルブブリッジであって、一端及び他端のそれぞれの下面において平滑に形成され、該一対のバルブの一方及び他方の上端面に当接するバルブ当接面と、該一端及び該他端の中央上面において平滑に形成され、該ロッカアームに当接するロッカアーム当接面と、それぞれの該バルブ当接面の周囲における該ロッカアーム当接面側において下方へ延設された土手部とを備え、それぞれの該バルブ当接面の周囲における該ロッカアーム当接面側の反対側が、該バルブブリッジの外端まで水平方向に開放されていることを特徴としている。
つまり、該バルブ当接面における該バルブブリッジの外端側を開放することで、該一対のバルブのそれぞれと該バルブ当接面との間に作用するスラスト荷重の集中を防止する。
また、請求項2記載の本発明の動弁機構のバルブブリッジは、請求項1記載の構成に加え、該一対のバルブが、該上端面を円形に形成されるとともに、それぞれの該バルブ当接面が、該一対のバルブの該上端面と略同一半径の半円状に形成された半円面と、該半円面における直径をなす第一辺と、該半円面における円弧の両端部から該第一辺に垂直に延設された該上端面の半径と略同一寸法の第二辺とを有する矩形に形成され、該半円面に隣接して配置された矩形面とから構成されていることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の動弁機構のバルブブリッジは、請求項1又は2記載の構成に加え、それぞれの該バルブ当接面の間の下面において、鉛直下方へ向けて延設されたリブ部を備え、該一端及び該他端の中央における該リブ部の鉛直方向の寸法が、該バルブ当接面の近傍の該寸法よりも大きく設定されていることを特徴としている。
本発明の動弁機構のバルブブリッジ(請求項1)によれば、バルブ当接面よりもバルブブリッジの外端側に外端開放面を設けて端部を開放し、中央側(ロッカアーム当接面側)のみでバルブを支持することにより、ロッカアームの揺動に伴い一対のバルブとバルブブリッジとの間に作用するスラスト荷重(バルブブリッジの延在方向に作用する荷重)をそれぞれのバルブに分散させることができ、土手部の摩耗量を減少させることができ、部材の耐久性を高めることができる。また、荷重が一対のバルブのそれぞれに分散されるため、動弁機構のオーバーランに対する余裕度を向上させることができる。さらに、バルブブリッジの土手部よりも外端側を開放することにより、軽量化を図ることができる。
また、本発明の動弁機構のバルブブリッジ(請求項2)によれば、バルブ当接面が、バルブと同一半径の半円面とこれに隣接する矩形面とから構成され、矩形面の幅寸法がバルブの半径と同一寸法に形成されるため、バルブの上端面の全体に接触させることができ、バルブブリッジの運動を確実にバルブに伝達することができる。また、例えばバルブ当接面を長穴形状とする場合と比較して、バルブブリッジの長手方向の寸法を短くすることができ、部材をさらに軽量化することができる。さらに、エンドミル等の工具を用いて容易に加工することができ、コストを削減することができる。
また、本発明の動弁機構のバルブブリッジ(請求項3)によれば、バルブ当接面の間の下面にリブ部を延設することで、断面性能を改善することができ、鉛直方向の荷重に対する変形を効果的に抑制することができる。また、中央部の鉛直方向の寸法を両端部側よりも大きく設定することで、バルブブリッジの延在方向についての曲げ変形を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るバルブブリッジを備えた動弁機構の全体構成を示す断面図である。 本バルブブリッジを示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその下面図である。 本バルブブリッジの要部を拡大して示す図であり、(a)はバルブ当接面の下面図、(b)はバルブ当接面の縦断面図〔図2(b)のA−A断面図〕、(c)はリブ部の縦断面図〔図2(b)のB−B断面図〕である。 本バルブブリッジを備えた動弁機構の動作を説明するための側面図であり、実線はバルブ閉鎖時の状態を示し、破線はバルブの最大リフト時の状態を示す。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
[1.概要構成]
図1に、本発明に係る動弁機構10が適用されたOHV(オーバーヘッドバルブ)式の多気筒ディーゼルエンジン(内燃機関)を例示する。ここでは、シリンダブロック28の輪郭線を二点鎖線で示す。シリンダブロック28上にはシリンダヘッド30が固設され、その内部には各気筒に接続される吸気ポート30a及び排気ポート,ウォータージャケット29等が配されている。なお、図1はシリンダブロック28の内部に列設された複数の気筒のうちの一つの気筒27について、クランクシャフトの回転軸に直交する平面で切断した断面である。
気筒27の上部には、吸気バルブ7及び図示しない排気バルブが一対ずつ設けられており、本動弁機構10はこれらのバルブを開閉駆動する。吸気バルブ7及び排気バルブのそれぞれを駆動するための装置構成はほぼ同様であり、以下、吸気バルブ7に係るものについて詳述する。
図1には吸気バルブ7が吸気ポート30aを閉鎖した状態の動弁機構10が示されている。以下の説明における上下左右方向はそれぞれ、図1に記載された各部材の配設位置及び配向を基準とした方向とする。
本動弁機構10は、ロッカカバー20の内部にカムシャフト25,プッシュロッド23,ロッカシャフト18,ロッカアーム6及びバルブブリッジ1を備えて構成されている。ロッカカバー20は、シリンダヘッド30の上部を覆うように固定された部材であり、その内部に本動弁機構10の各部材を収容する空間を形成している。
カムシャフト25は、シリンダブロック28又はこれよりもさらに下方に位置するクランクケース内に配設された軸部材である。このカムシャフト25は図示しない動力伝達機構を介してクランクシャフトに接続されており、クランクシャフトの回転運動に対応する角速度で回転軸Oを中心に回転する。
図1に示すように、カムシャフト25には回転軸Oから周面26aまでの距離が一定でない卵形の平板カム26が固設されている。平板カム26の周面26aには、プッシュロッド23の下端部に支持されたタペット24の下面24aが接触している。また、プッシュロッド23はシリンダヘッド30に対して上下方向に摺動可能に支持されており、カムシャフト25の回転角に応じて周期的に上下方向へ往復運動する。なお、カムシャフト25の回転運動によってプッシュロッド23に与えられる上方向への押圧力は、ロッカアーム6を図1中の右方向に回転揺動させるように作用する。
ロッカシャフト18は、ブラケット19を介してシリンダヘッド30に固定された軸部材であり、その外筒面にロッカアーム6を揺動自在に軸支している。ロッカシャフト18の延在方向は、図1の紙面に垂直な方向である。また、ロッカシャフト18の内部は中空に形成されており、本動弁機構10の各所に供給される潤滑油の流路として機能している。
ロッカアーム6は、ロッカシャフト18に軸支された中空円筒状のハウジング部16と、ハウジング部16を中心として図1中の左右それぞれの方向に延出する腕部15及びアジャストスクリュー固定部17とを備えて構成される。これらのハウジング部16,腕部15及びアジャストスクリュー固定部17は鋳鉄で一体に鋳造成形されている。
ロッカアーム6の腕部15は、ハウジング部16から略水平かつロッカシャフト18の筒軸に垂直な方向(ロッカシャフト18の半径方向)に延出するように形成された部位である。腕部15の先端部はその基端部側よりも上下方向の厚みが大きく形成されている。また、アジャストスクリュー固定部17は、ハウジング部16における腕部15が延出する側とは反対側に突設された部位である。
アジャストスクリュー固定部17には、アジャストスクリュー17aが締結固定されている。このアジャストスクリュー17aの下端部には、プッシュロッド23の上端部に嵌入されたカップエンド22が接している。これにより、ロッカアーム6はプッシュロッド23の上下往復運動に応じて、ロッカシャフト18を中心として揺動運動する。
アジャストスクリュー17aとアジャストスクリュー固定部17との相対位置(すなわち、カップエンド22とアジャストスクリュー17aとの当接位置)は変更することができ、これによりロッカアーム6の揺動の開始角度及び終了角度の微調整が可能となっている。なお、ロッカアーム6の揺動の幅(揺動の開始角度と終了角度との差分)は、平板カム26の回転軸Oから周面26aまでの距離に依存する。
一方、腕部15の先端部の下端面15aには、一対の吸気バルブ7の上端を支持するバルブブリッジ1が当接しており、このバルブブリッジ1を介してロッカアーム6の揺動を吸気バルブ7のそれぞれに同時に伝達している。腕部15の下端面15aは、下方に凸の滑らかな筒面として形成されており、その表面にチル加工等の硬化処理が施されている。なお、下端面15aの曲率半径はRである。
バルブブリッジ1は、腕部15の下方で略水平に配置された棒状の部材であり、バルブブリッジ1の延在方向における両端部のそれぞれに吸気バルブ7を一本ずつ支承している。これらの一対の吸気バルブ7の構成はともに同一である。
吸気バルブ7は、バルブステム13,スプリング受け座8,バルブスプリング9,ステムガイド11及びバルブヘッド14を備えて構成される。バルブヘッド14は、気筒27に対して吸気ポート30aを開閉する弁体である。また、バルブステム13は、バルブヘッド14と一体に形成された軸状の部位であり、シリンダヘッド30に対してステムガイド11を介して摺動可能に支持されている。
ステムガイド11は、シリンダヘッド30のバルブ貫通穴30bに嵌挿された中空円筒状の部材であり、その内部にバルブステム13を支持している。また、ステムガイド11の上端部には、ステムガイド11とバルブステム13との摺接面を封止するオイルシール12が取り付けられている。
バルブステム13の上端部近傍には、バルブブリッジ1の両端部に当接するスプリング受け座8が固定されている。また、スプリング受け座8とシリンダヘッド30の上面との間には、スプリング受け座8及びバルブステム13を上方へ付勢するバルブスプリング9が介装されている。なお、バルブスプリング9によってスプリング受け座8に付与される付勢力は、バルブブリッジ1を介してロッカアーム6に伝達され、ロッカアーム6を図1中の左方向に回転させるように作用する。
[2.バルブブリッジの構成]
[2−1.全体形状]
本動弁機構10のバルブブリッジ1の構成について詳述する。
バルブブリッジ1は、その延在方向における中央部を頂部とした上に凸の山形に形成されたブリッジ本体部1bと、その下方に垂設されたリブ部5とを備えて構成される。図2(a)に示すように、バルブブリッジ1の全体形状は中心線Cに対して左右対称である。
ブリッジ本体部1bの延在方向における左右両端部のそれぞれの下面には、バルブステム13の上端面13aが当接するバルブ当接面2が平滑に形成されている。バルブ当接面2は、バルブステム13の上端面13aと面接触している。また、ブリッジ本体部1bの中央部には、ロッカアーム6の腕部15の下端面15aに当接するロッカアーム当接面3が平滑に形成されている。ロッカアーム当接面3は、腕部15の下端面15aに対して線接触しており、接触線の配向はバルブブリッジ1の延在方向に対して略直角の水平方向である。
このように、バルブブリッジ1は、左右両端部が二本のバルブステム13の上端面13aによって下方から支持され、その中央部がロッカアーム6の腕部15の下端面15aによって上方から支持されている。なお、バルブ当接面2及びロッカアーム当接面3は全て水平である。
[2−2.ロッカアーム当接面]
腕部15の下端面15a及びロッカアーム当接面3の当接位置は、ロッカアーム6の揺動に応じて変動する。例えばバルブブリッジ1の位置を基準にすると、下端面15aはロッカアーム当接面3の上をバルブブリッジ1の延在方向に往復摺動する。バルブブリッジ1の延在方向についてのロッカアーム当接面3の幅は、下端面15aが往復摺動する幅よりも大きく設定されている。
図2(a)中に、腕部15の下端面15aとロッカアーム当接面3とが接触する位置を示す。点Dは吸気バルブ7が吸気ポート30aを閉鎖した状態での接触位置であり、点Eは最大バルブリフト時における接触位置である。
[2−3.バルブ当接面]
それぞれのバルブ当接面2の周囲には、下方へ向けて延設された土手部4が形成されている。上端面13aがそれぞれのバルブ当接面2に当接した状態におけるバルブステム13の円形の輪郭線を図2(b)中に一点鎖線で示す。なお、バルブステム13の上端面13aの半径はrである。
土手部4は馬蹄形状様の水平断面を有する部位であり、一対のバルブステム13における対向面側の側面を囲んで、それぞれのバルブ当接面2の周囲におけるロッカアーム当接面3側(すなわち中央側)に設けられている。土手部4の内壁4aは、バルブステム13の筒面13bに対して面接触し、バルブステム13を水平方向に支持するように機能する。つまり、それぞれのバルブステム13は、バルブブリッジ1の中央側への水平移動が拘束されている。
一方、それぞれのバルブ当接面2の周囲における端部側は、バルブブリッジ1の外端1aまで水平方向に開放されている。それぞれのバルブステム13の筒面13bのうち、バルブブリッジ1の外端1a側は水平方向に支持されていない。つまり、それぞれのバルブステム13はバルブブリッジ1の外側への水平移動が許容されている。
バルブ当接面2の平面形状について詳述する。図3(a)に示すように、バルブ当接面2は、半円形状に形成された半円面2aと、これに隣接する矩形面2bとから構成される。半円面2aの半円の半径はrであり、バルブステム13の上端面13aの半径と同一である。
また、矩形面2bは、半円面2aの直径をなす部位に長さ2rの長辺L1を一致させて、半円面2aの円弧に連続した輪郭を形成している。矩形面2bの短辺L2は、半円面2aの円弧の両端部X1,X2から長辺L1に垂直な方向へと延設されており、その長さはrと略同一寸法(r+a,ただしaは微少な値)に設定されている。これにより、バルブステム13の上端面13aは、バルブ当接面2からはみ出すことなく、その全面がバルブ当接面2に接触する。
土手部4の内壁4aは、上記のような形状のバルブ当接面2の輪郭に沿って鉛直下方に垂設されている。また、図2(b)に示すように、バルブブリッジ1の左右両端部のバルブ当接面2間の距離Fは、吸気バルブ7のシリンダヘッド30への組み付け時における許容最小距離と同一の大きさに設定されている。
[2−4.リブ部]
図2(a)に示すように、ブリッジ本体部1bの下方には、バルブブリッジ1の延在方向に沿って、鉛直下方へ向けて延設されたリブ部5が設けられている。図3(c)に示すように、リブ部5の厚みt2は、ブリッジ本体部1bの厚みt1よりも小さく(t2<t1)設定されている。なお、ここでいう厚みとは、水平かつバルブブリッジ1の延在方向に直交する方向の寸法である。
また、リブ部5のブリッジ本体部1bからの垂設長さ(鉛直方向の寸法)は、バルブブリッジ1の中央に近づくほど大きく、左右両端部に近づくほど小さく設定されている。ここでは、バルブブリッジ1の中央における鉛直方向の寸法がh1であり、左右両端部における寸法がh2(h2<h1)に設定されている。なお、リブ部5の形状は、バルブブリッジ1の延在方向における中央部を頂部とした下に凸の山形であり、ブリッジ本体部1bとは上下方向に対称な形状に類似している。
[3.作用,効果]
本バルブブリッジ1を備えた動弁機構10は上記のように構成され、以下のような作用,効果を奏する。
吸気バルブ7が吸気ポート30aを閉鎖した状態では、図4中に実線で示すように、ロッカアーム6の腕部15の下端面15aとバルブブリッジ1のロッカアーム当接面3とが点Dで線接触している。また、バルブブリッジ1の左右両端部のバルブ当接面2には、吸気バルブ7のバルブステム13の上端面13aが面接触している。
カムシャフト25が回転し、これに応じて平板カム26がタペット24を上方へ押し上げると、プッシュロッド23及びカップエンド22がロッカアーム6のアジャストスクリュー固定部18を上方に押し上げ、ロッカアーム6が図1中の右回転方向へ揺動する。ロッカアーム6の揺動はロッカシャフト18を中心とした円弧運動であるから、腕部15に形成された先端部の下端面15aはロッカアーム当接面3上を右方向へ摺動しながらバルブブリッジ1を押し下げる。
腕部15からバルブブリッジ1に入力される押圧力は、スプリング受け座8を介してバルブスプリング9に伝達されるとともに、バルブステム13の上端面13aに伝達される。これにより、バルブスプリング9が押し縮められるとともに、バルブステム13がステムガイド11の内部で下方へ摺動する。したがって、バルブヘッド14が気筒27の内部側へ押し込まれ、吸気ポート30aが開放される。
バルブヘッド14のリフト量が最大となり吸気ポート30aが最も大きく開放されたときには、図4中に破線で示すように、腕部15の下端面15aとロッカアーム当接面3とが点Eで線接触する。バルブリフトの過程で腕部15の下端面15aがロッカアーム当接面3上を水平方向に摺動するため、バルブブリッジ1は水平方向に押圧されることになり、バルブブリッジ1のバルブ当接面2とバルブステム13の上端面13aとの間には水平方向のスラスト荷重が作用する。
一方、バルブブリッジ1のバルブ当接面2よりも外端側は水平方向に開放されており、すなわち、バルブステム13をその外端1a側から支えるような土手部4が形成されていないため、スラスト荷重が左右のバルブステム13の支持部に分散される。例えば、一方のバルブステム13とそれに対応するバルブ当接面2にスラスト荷重が作用したとしても、バルブブリッジ1の外端1a側へのバルブステム13の水平移動が許容され、一対のバルブステム13に対してバルブブリッジ1の中心線Cが相対的にそれらの中央に向かって移動することになる。つまり、左右のバルブステム13のそれぞれに作用するスラスト荷重が均一となる。
このように、ロッカアーム6の揺動に伴ってバルブ当接面2に発生するスラスト荷重を左右に分散させることで、バルブ当接面2の摩耗量を減少させることができ、部材の耐久性を高めることができる。また、荷重が左右の吸気バルブ7のそれぞれに離散するため、動弁機構10のオーバーランに対する余裕度を向上させることができる。
また、左右それぞれのバルブ当接面2よりも中央側には土手部4が形成され、それらの内壁4a間の距離Fが許容最小距離と同一値に設定されているため、バルブブリッジ1の位置に関わらず、バルブブリッジ1の左右両端部のバルブ当接面2間に一対の吸気バルブ7間の許容最小距離Fを確実に保持することができ、吸気バルブ7の開閉動作を保証することができる。
なお、吸気バルブ7はバルブスプリング9によって上方に付勢されるため、平板カム26がさらに回転するとタペット24及びプッシュロッド23が下方に移動するとともにロッカアーム6が図1中の左回転方向へ揺動し、同時にバルブブリッジ1及びバルブステム13が上方へ摺動して、バルブヘッド14が吸気ポート30aを閉鎖する。このとき、腕部15の下端面15aとロッカアーム当接面3との接触位置は、再び図4中の点D側へと移動し、吸気バルブ7の開放時とは逆方向のスラスト荷重が作用するが、このような荷重も左右のバルブ当接面2に分散させることができる。
また、本バルブブリッジ1では、バルブ当接面2がバルブステム13の上端面13aと同一半径rの半円面2aとこれに隣接する矩形面2bとから構成され、矩形面2bの幅寸法がその半径rと同一寸法に形成されるため、バルブステム13の上端面13aの全体に接触させることができ、バルブブリッジ1の運動を確実に吸気バルブ7に伝達することができる。
また、例えばバルブ当接面2を長穴形状に形成する場合と比較して、バルブブリッジ1の長手方向の寸法を必要最小限まで短くすることができ、部材を軽量化することができる。特に、本バルブブリッジ1では、バルブ当接面2よりも外端1a側を開放することにより、バルブブリッジ1のさらなる軽量化を図ることができる。なお、上述の実施形態における寸法aは部材の施工誤差等を考慮して設定される微少な値であるから、限りなく0に近づけることが可能である。
また、本バルブブリッジ1のバルブ当接面2の形状は、エンドミル等の工具を用いて容易に加工することができ、製造コストを低減させることができるというメリットもある。
また、バルブブリッジ1の下面にリブ部5を設けることで応力的に有利な断面形状となり、バルブブリッジ1の剛性及び強度を向上させることができる。特に、鉛直方向の荷重に対する変形を効果的に抑制することができる。また、リブ部5の中央部における鉛直方向の寸法h1が、左右両端部における寸法h2よりも大きく設定されているため、バルブブリッジ1の延在方向についての曲げ変形を効果的に抑制することができる。
[4.その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態では、吸気バルブ7を開閉駆動する動弁機構10が例示されているが、同様の構成により排気バルブを開閉駆動する構成としてもよい。また、上述の実施形態では、OHV式の多気筒ディーゼルエンジンに本動弁機構10を適用したものを説明したが、単気筒ガソリンエンジンに適用してもよいし、あるいはOHC式のエンジンに適用してもよい。少なくとも、ロッカアームから伝達される揺動運動を複数のバルブに伝達するバルブブリッジを備えた動弁機関に適用可能である。
1 バルブブリッジ
1a 外端
1b ブリッジ本体部
2 バルブ当接面
2a 半円面
2b 矩形面
3 ロッカアーム当接面
4 土手部
4a 内壁
5 リブ部
6 ロッカアーム
7 吸気バルブ(一対のバルブ)
8 スプリング受け座
9 バルブスプリング
10 動弁機構
11 ステムガイド
12 オイルシール
13 バルブステム
13a 上端面
13b 筒面
14 バルブヘッド
15 腕部
15a 下端面
16 ハウジング部
17 アジャストスクリュー固定部
17a アジャストスクリュー
18 ロッカシャフト
19 ブラケット
20 ロッカカバー
22 カップエンド
23 プッシュロッド
24 タペット
24a 下面
25 カムシャフト
26 平板カム
26a 周面
27 気筒
28 シリンダブロック
29 ウォータージャケット
30 シリンダヘッド
30a 吸気ポート
30b バルブ貫通穴

Claims (3)

  1. ロッカアームと一対のバルブとの間に介装された動弁機構のバルブブリッジであって、
    一端及び他端のそれぞれの下面において平滑に形成され、該一対のバルブの一方及び他方の上端面に当接するバルブ当接面と、
    該一端及び該他端の中央上面において平滑に形成され、該ロッカアームに当接するロッカアーム当接面と、
    それぞれの該バルブ当接面の周囲における該ロッカアーム当接面側において下方へ延設された土手部とを備え、
    それぞれの該バルブ当接面の周囲における該ロッカアーム当接面側の反対側が、該バルブブリッジの外端まで水平方向に開放されている
    ことを特徴とする、動弁機構のバルブブリッジ。
  2. 該一対のバルブが、該上端面を円形に形成されるとともに、
    それぞれの該バルブ当接面が、
    該一対のバルブの該上端面と略同一半径の半円状に形成された半円面と、
    該半円面における直径をなす第一辺と、該半円面における円弧の両端部から該第一辺に垂直に延設された該上端面の半径と略同一寸法の第二辺とを有する矩形に形成され、該半円面に隣接して配置された矩形面とから構成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の動弁機構のバルブブリッジ。
  3. それぞれの該バルブ当接面の間の下面において、鉛直下方へ向けて延設されたリブ部を備え、
    該一端及び該他端の中央における該リブ部の鉛直方向の寸法が、該バルブ当接面の近傍の該寸法よりも大きく設定されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の動弁機構のバルブブリッジ。
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