JP2011051430A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転中心軸の軸方向の寸法を抑制可能な構造の動力伝達装置を提供する。
【解決手段】動力伝達装置は、ロータ30から機械的動力を出力する回転電機20と、原動機からの機械的動力が入力される入力軸14とロータ30とを係合させることが可能なクラッチ機構40とを備え、出力軸から機械的動力を出力する。ロータ30は、回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びており、回転電機20のステータ22との間に磁路が形成される部材である磁路形成部材31を保持するロータ磁路形成保持部32を有し、クラッチ機構40は、ロータ磁路形成保持部32に対して回転中心軸の径方向内側に設けられている。動力伝達装置は、ロータ磁路形成保持部32とクラッチ機構40との間においてロータ磁路形成保持部32に遊嵌して結合されて、ロータ30からの機械的動力を、動力伝達装置10の出力軸に向けて伝達可能な遊嵌結合部材63を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータから機械的動力を出力可能な回転電機と、原動機からの機械的動力が入力される入力軸と当該ロータとを係合させることが可能なクラッチ機構と、を備えた動力伝達装置に関する。
原動機として内燃機関と回転電機とを備えた、いわゆるハイブリッド車両においては、原動機としての回転電機(電気モータ)と自動変速装置を備えた駆動装置(ハイブリッドユニット)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、駆動装置の入力軸と、電気モータのロータが同一の回転中心軸を中心に回転するものが記載されている。さらに、特許文献1には、電気モータのロータのうち回転中心軸の径方向外側を構成しておりステータに対応して磁石を保持する部分と、回転中心軸の径方向内側を構成しており、回転中心軸の軸方向の延びている部分(スリーブ部)との間に、クラッチ機構を配設する技術が開示されている。
特開平8−318741号公報
特許文献1に記載の技術においては、駆動装置の入力軸に結合された入力部材(シリンダ部材)と、電気モータのロータとをスプライン結合する部分と、上述したクラッチ機構は、回転中心軸の軸方向に並んで配置されている。このように部品を配設すると、駆動装置の回転中心軸の軸方向の寸法が大きなものとなる。このため、回転電機のロータと入力軸とを係合させることが可能なクラッチ機構を備えた動力伝達装置においては、回転中心軸の軸方向の寸法が抑制されるように各構成部品が配設された新規な構造が要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回転中心軸の軸方向の寸法を抑制可能な構造の動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る動力伝達装置は、ロータから機械的動力を出力可能な回転電機と、原動機からの機械的動力が入力される入力軸と前記ロータとを係合させることが可能なクラッチ機構とを備え、出力軸から機械的動力を出力する動力伝達装置であって、前記ロータは、回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びており、回転電機のステータとの間に磁路が形成される部材を保持するロータ磁路形成保持部を有するものであり、クラッチ機構は、ロータ磁路形成保持部に対して回転中心軸の径方向内側に設けられており、ロータ磁路形成保持部とクラッチ機構との間において、クラッチ機構のうちロータと一体に回転する部材又はロータ磁路形成保持部に遊嵌して結合されて、前記ロータからの機械的動力を前記出力軸に向けて伝達可能な遊嵌結合部材を有することを特徴とする。
上記の動力伝達装置において、遊嵌結合部材は、流体伝動機構のうち入力側を構成する部材である入力側部材と前記ロータとを結合するものであり、前記ロータは、さらに、回転中心軸の径方向内側において回転中心軸の軸方向に延びているロータ軸部と、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部との間を回転中心軸の径方向に延びており、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部とを接続するロータフランジ部と、を有するものであり、クラッチ機構は、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部との間であって、ロータフランジ部より流体伝動機構側に設けられているものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、前記クラッチ機構のうちロータと一体に回転する部材は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部の径方向内側に摩擦材が配置されており、且つ回転中心軸の径方向内側の端がロータ軸部に結合されているクラッチドラムであるものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、クラッチ機構は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部の径方向外側に摩擦材が配置されており、回転中心軸の径方向内側の端が前記入力軸に結合されているクラッチハブを有し、クラッチドラムとクラッチハブが係合することにより、前記入力軸と前記ロータとを係合させるものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、ロータ軸部の回転中心軸の径方向内側には、前記入力軸が配設されており、ロータ軸部の回転中心軸の径方向外側には、クラッチハブが配設されており、遊嵌結合部材は、前記入力軸及びクラッチハブより径方向外側に配設されているものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、ロータ磁路形成保持部には、回転中心軸の軸方向に歯すじが延びる内歯のスプラインが形成されており、遊嵌結合部材には、前記内歯のスプラインと回転中心軸の周方向に係合する、外歯のスプラインが形成されているものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、クラッチドラムには、回転中心軸の軸方向に歯すじが延びる外歯のスプラインが形成されており、遊嵌結合部材には、前記外歯のスプラインと回転中心軸の周方向に係合する内歯のスプラインが形成されているものとすることができる。
上記の動力伝達装置において、遊嵌結合部材のうち、周壁部の先端から回転中心軸の軸方向に所定距離をあけてスプラインが形成されているものとすることができる。
本発明によれば、動力伝達装置は、ロータからの機械的動力を出力軸に向けて伝達する部材である遊嵌結合部材のうち遊嵌して結合される部位と、クラッチ機構とを、ロータ磁路形成保持部より径方向内側に配置しつつ、遊嵌して結合される部位を、回転中心軸からなるべく径方向外側に配置することができる。これにより、ロータから高いトルクの機械的動力を出力軸に良好に伝達可能な構造としつつ、動力伝達装置の回転中心軸の軸方向の寸法を抑制されたものにすることができる。
図1は、実施形態1に係る動力伝達装置を備えたハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。 図2は、実施形態1に係る動力伝達装置のうち回転電機及びトルクコンバータの周辺の構造を示す拡大断面図である。 図3は、実施形態1に係る動力伝達装置のうち回転電機のロータ周辺の構造を示す拡大断面図である。 図4は、実施形態1に係る動力伝達装置において、ロータ磁路形成保持部と遊嵌結合部材がスプライン結合されている態様を示す拡大断面図である。 図5は、実施形態2に係る動力伝達装置を備えたハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。 図6は、実施形態2に係る動力伝達装置のうち回転電機のロータの周辺の構造を示す拡大断面図である。 図7は、実施形態2に係る動力伝達装置において、クラッチドラムと遊嵌結合部材がスプライン結合されている態様を示す拡大断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と記す)について図面を参照して説明する。なお、本実施形態により、本発明が限定されるものではない。
〔実施形態1〕
まず、本実施形態に係る動力伝達装置を備えたハイブリッド車両の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る動力伝達装置を備えたハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。図2は、本実施形態に係る動力伝達装置のうち回転電機及びトルクコンバータの周辺の構造を示す拡大断面図である。
図1に示すように、ハイブリッド車両1は、原動機として内燃機関5と回転電機20とを備えており、さらに内燃機関5及び回転電機20から出力された機械的動力を変速して、当該機械的動力を駆動輪88に向けて出力する動力伝達装置10が設けられている。内燃機関5は、機関出力軸6から機械的動力を、動力伝達装置10の入力軸14に出力する。なお、以下の説明において、内燃機関5が機関出力軸6から出力する機械的動力を「機関出力」と記す。
内燃機関5の機関出力軸6には、ドライブプレート7が結合されており、動力伝達装置10の入力軸14には、ドライブプレート7と略同一の外径のプレート状部材13が結合されている。ドライブプレート7とプレート状部材13がボルトにより結合される。このようにして、機関出力軸6と入力軸14は、ドライブプレート7とプレート状部材13を介して、結合されている。
回転電機20は、供給された電力を機械的動力に変換する電動機としての機能と、入力された機械的動力を電力に変換する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆる「モータジェネレータ」であり、永久磁石式交流モータ等で構成されている。動力伝達装置10は、外装をなすハウジング11に固定され、電力の供給を受けて回転磁界を形成するステータ22と、当該回転磁界に引き付けられて、当該ステータ22に対して正逆自在に回転可能なロータ30とを備えている。回転電機20は、ロータ30から、後述するトルクコンバータ60のポンプインペラ62に向けて機械的動力を出力可能に構成されている。なお、以下の説明において、回転電機20がロータ30から出力する機械的動力を「モータ出力」と記す。なお、回転電機20のロータ30周辺の詳細な構成については後述する。
動力伝達装置10は、回転電機20を備え、作動流体を介して機械的動力を伝達する流体伝動機構としてのトルクコンバータ60と、トルクコンバータ60から伝達された機械的動力を変速する変速機構70とを備えた、いわゆるハイブリッド・トランスミッションである。動力伝達装置10は、原動機としての内燃機関5から出力された機関出力を、入力軸14で受けて、トルクコンバータ60を介して変速機構70に伝達し、当該変速機構70において変速して、出力軸18から駆動輪88に向けて機械的動力を出力する。
動力伝達装置10の入力軸14は、内燃機関5が機関出力軸6から出力した機械的動力(機関出力)が入力されて回転駆動される部材(入力回転部材)である。当該入力軸14は、回転電機20のロータ30と同軸に配設されている。すなわち動力伝達装置10は、入力軸14の回転中心軸と、回転電機20のロータ30の回転中心軸が一致するよう構成されている。以下の説明において、入力軸14及びロータ30の回転中心軸を、単に「回転中心軸」と記し、図に一点鎖線Cで示す。入力軸14は、ロータ30に対して回転中心軸の径方向内側に配設されている。
本実施形態において、動力伝達装置10の出力軸18は、ハイブリッド車両1の推進軸80と結合されており、当該推進軸80は、終減速装置82及び駆動軸86を介して駆動輪88と係合している。動力伝達装置10の出力軸18から出力された機械的動力は、推進軸80、終減速装置82、及び駆動軸86を介して、駆動輪88に伝達される。
トルクコンバータ60は、ポンプインペラ62とタービンランナ64とステータ65とを有し、ポンプインペラ62からの機械的動力を、トルクを増大させてタービンランナ64に伝達可能な流体伝動機構である。トルクコンバータ60は、ポンプインペラ62で受けた機械的動力を、作動流体(例えば、ATF:自動変速機用フルード)を介してタービンランナ64に伝達する。ポンプインペラ62からタービンランナ64に流れた作動流体は、ステータ65により流動方向を変えられて、再びポンプインペラ62に流入する。トルクコンバータ60は、ポンプインペラ62からタービンランナ64に伝達されるトルクを増大させることが可能に構成されている。
タービンランナ64は、ダンパー68と、トルクコンバータ60のうち出力側を構成する部材(以下、出力側部材と記す)69を介して、変速機構70の入力軸(以下、変速機構入力軸と記す)71に係合している。変速機構70は、複数の変速段(図示せず)を有しており、タービンランナ64は、変速機構70にある変速段のうち係合状態にある変速段、及び出力軸18を介して、駆動輪88と係合しており、機械的動力を駆動輪88に向けて伝達可能となっている。ステータ65は、ワンウェイクラッチ67に結合されており、当該ワンウェイクラッチ67は、動力伝達装置10のハウジング11に係合可能に構成されている。
一方、ポンプインペラ62は、流体伝動機構としてのトルクコンバータ60のうち入力側を構成する部材(以下、入力側部材と記す)61に結合されており、入力側部材61は、ポンプインペラ62と一体に回転する。トルクコンバータ60は、内燃機関5から出力された機関出力、及び回転電機20から出力されたモータ出力のうち少なくとも一方を、入力側部材61で受けて、ポンプインペラ62に伝達する。ポンプインペラ62は、タービンランナ64、変速機構入力軸71、及び変速機構70を介して、動力伝達装置10の出力軸18と係合している。ポンプインペラ62は、入力側部材61、及び後述する遊嵌結合部材63を介して回転電機20のロータ30と結合されて、当該ロータ30と一体に回転する。つまり、入力側部材61及び遊嵌結合部材63は、回転電機20のロータ30からの機械的動力を、動力伝達装置10の出力軸18に向けて伝達可能な部材である。遊嵌結合部材63の詳細な構成については、後述する。
加えて、動力伝達装置10には、原動機である内燃機関5からの機械的動力が入力される入力軸14と、回転電機20のロータ30とを係合させることが可能なクラッチ機構40が設けられており、以下に、図1、図2及び図3を用いて、回転電機20のロータ30の詳細な構成と併せて説明する。図3は、本実施形態に係る動力伝達装置のうち回転電機のロータ周辺の構造を示す拡大断面図である。
なお、動力伝達装置10において、回転中心軸の軸方向のうち入力軸14が設けられている側を、単に「軸方向入力側」と記し、図に矢印Aで示す。この軸方向入力側と反対側、すなわち回転中心軸の軸方向のうち出力軸18が設けられている側を、単に「軸方向出力側」と記し、図に矢印Bで示す。加えて、回転中心軸の径方向外側を、図に矢印Rで示す。
また、動力伝達装置10の外装をなすハウジング11と結合されており、且つ当該ハウジング11に対して静止している部材を、以下の説明において「静止部材」と記す。静止部材には、ハウジング11、及びハウジング11に固定された部材が含まれる。
動力伝達装置10において、回転電機20は、上述したトルクコンバータ60に対して、回転中心軸の軸方向入力側に配設されている。回転電機20のロータ30は、入力軸14と同軸に配置されており、入力軸14に対しての回転中心軸の径方向外側を囲うように配設されている。当該ロータ30のさらに径方向外側には、回転電機20のステータ22が配設されている。ロータ30は、入力側部材61、及び後述する遊嵌結合部材63を介して、ポンプインペラ62と結合されており、一体に回転する。
回転電機20のロータ30は、当該ロータ30のうち回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びており、回転電機20のステータ22との間に磁路(magnetic circuit:磁気回路)が形成される部材(以下、磁路形成部材と記す)31を保持する部分(以下、ロータ磁路形成保持部と記す)32と、ロータ30のうち回転中心軸の最も径方向内側を構成しており、回転中心軸の軸方向に延びている部分(以下、ロータ軸部と記す)36と、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間を回転中心軸の径方向に延びており、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36とを接続する部分(以下、ロータフランジ部と記す)34から構成されている。
ロータ軸部36は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす部分であり、回転中心軸の径方向内側において回転中心軸の軸方向に延びている部分である。ロータ軸部36は、ベアリングを介して、ロータ軸部36に対して回転中心軸の径方向内側にある静止部材11aに対して正逆自在に回転可能に支持されている。当該静止部材11aの回転中心軸の径方向内側には、入力軸14が配置されており、当該入力軸14は、静止部材11aに対してベアリングを介して支持されている。ロータ軸部36のうち回転中心軸の軸方向の略中央からは、後述するロータフランジ部34が回転中心軸の径方向外側に突出して延びている。
ロータ磁路形成保持部32は、回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びている部分であり、ロータ軸部36に対して回転中心軸の径方向外側に所定の間隔をあけて設けられている。ロータ磁路形成保持部32のうち回転中心軸の径方向外側には、回転電機20のステータ22に対向して、当該ステータ22との間に磁路形成部材31と記す)31が設けられている。磁路形成部材31は、回転中心軸の軸方向に電磁鋼鈑が積層されて構成されており、内部に永久磁石(図示せず)が埋め込まれている。回転電機20が作動してステータ22が励磁されると、磁路形成部材31とステータ22との間に磁路が形成される。ロータ磁路形成保持部32は、磁路形成部材31を保持している。ロータ磁路形成保持部32のうち回転中心軸の軸方向の略中央からは、後述するロータフランジ部34が回転中心軸の径方向内側に突出して延びている。
ロータフランジ部34は、回転中心軸の径方向に延びてロータ軸部36とロータ磁路形成保持部32とを接続する部分であり、回転中心軸の軸方向に厚みを有する板状をなしている。図2及び図3に示す「回転中心軸を含む断面」において、ロータフランジ部34は、ロータ磁路形成保持部32及びロータ軸部36に比べて、回転中心軸の軸方向の寸法が小さく設定されている部分である。すなわち、ロータ磁路形成保持部32、及びロータ軸部36は、ロータフランジ部34に比べて回転中心軸の軸方向に幅広に延びている。
一方、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間に形成された空間であって、ロータフランジ部34に対して軸方向出力側には、断面が略矩形をなしており回転中心軸を軸心とする円環状の空間が形成されている。この空間には、入力軸14とロータ30とを係合させるクラッチ機構40が配置されている。
このように、本実施形態に係る動力伝達装置10においては、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間に形成される環状の空間のうち、ロータフランジ部34に対して軸方向入力側の空間には、ロータ30の回転角位置を検出可能な回転センサであるレゾルバ26が配置されており、ロータフランジ部34に対して軸方向出力側の空間には、入力軸14とロータ30とを係合させることが可能なクラッチ機構40が配置されている。すなわち、レゾルバ26は、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間に設けられ、且つ回転中心軸の軸方向においては、ロータフランジ部34を挟んで、クラッチ機構40と対向するよう配置されている。レゾルバ26は、取り付けボルト27により静止部材11cに固定されている。
次に、クラッチ機構40の詳細な構成について、図3を用いて説明する。クラッチ機構40は、油圧を受けて作動するものであり、摩擦材に生じる摩擦力によって係合を行う摩擦クラッチ(friction clutch)である。クラッチ機構40は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなしている部分(以下、周壁部と記す)43の径方向内側に摩擦材が配置されるシリンダ状部材(以下、クラッチドラムと記す)44と、クラッチドラム44と同軸に設けられ、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなしている部分(以下、周壁部と記す)47の径方向外側に摩擦材が配置されるシリンダ状部材(以下、クラッチハブと記す)48とを有している。クラッチドラム44及びクラッチハブ48は、ロータ軸部36の回転中心軸の径方向外側に配設されている。
クラッチハブ48の周壁部47の外径は、クラッチドラム44の周壁部43に比べて小さく構成されている。当該周壁部47の径方向外側には、回転中心軸を中心とする円環状をなしており、回転中心軸の軸方向に厚みを有する板状の摩擦材(以下、摩擦板と記す)46が、複数配列されている。クラッチハブ48の周壁部47の径方向外側の面である外壁面には、「歯すじ(tooth traces)」が回転中心軸の軸方向に延びるスプライン47aが形成されている。摩擦板46は、当該スプライン47aと回転中心軸の周方向に係合しており、且つ、周壁部47に対して回転中心軸の軸方向に所定距離、滑動可能に構成されている。
クラッチドラム44の周壁部43の外径は、クラッチハブ48の周壁部47に比べて大きく構成されている。当該周壁部43の径方向内側には、回転中心軸を軸心とする円環状をなしており、回転中心軸の軸方向に厚みを有する板状の摩擦材(以下、摩擦相手板と記す)45が、複数配列されている。クラッチドラム44の周壁部43の径方向内側の面である内壁面には、「歯すじ」が回転中心軸の軸方向に延びるスプライン43aが形成されている。摩擦相手板45は、当該スプライン43aと回転中心軸の周方向に係合しており、且つ、周壁部43に対して回転中心軸の軸方向に所定距離、滑動可能に構成されている。クラッチドラム44の周壁部43のうち軸方向出力側の端部には、回転中心軸を軸心として環状をなしている部材であるスナップリング45eが結合されている。
クラッチ機構40において、クラッチハブ48に係合する摩擦板46と、クラッチドラム44に係合する摩擦相手板45は、回転中心軸の軸方向に交互に配置されている。すなわち、摩擦板46と摩擦相手板45は、互いに対向するよう配置されている。クラッチドラム44は、ロータ30と結合されて、当該ロータ30と一体に回転するよう構成されており、一方、クラッチハブ48は、入力軸14と結合されて、当該入力軸14と一体に回転するよう構成されている。
クラッチドラム44は、周壁部43のうち軸方向入力側すなわちロータフランジ部34側の端からロータ軸部36に向けて、回転中心軸の径方向内側に延びている部分(以下、径方向部と記す)42を有している。径方向部42は、回転中心軸の中心に穴が空いた略円板状をなしており、周壁部43と一体に成形されて、周壁部43と共にクラッチドラム44を構成している。クラッチドラム44は、径方向部42のうち回転中心軸の径方向内側の端41が、ロータ軸部36に結合されている。クラッチドラム44は、径方向部42がロータ30に結合されて、当該ロータ30と共に一体に回転する。
このように構成されたクラッチドラム44は、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間において最もロータフランジ部34側に配置された部材であり、且つ、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなしており、ロータ30と一体に回転するシリンダ状部材である。クラッチドラム44の径方向部42は、回転中心軸の軸方向出力側、すなわちロータフランジ部34側とは反対側に、後述する油圧室55が設けられている。
一方、クラッチハブ48は、その周壁部47の軸方向出力側すなわちロータフランジ部34側とは反対側の端から、入力軸14の軸方向出力側の端15に向けて、回転中心軸の径方向に延びている部分(以下、径方向部と記す)49が設けられている。径方向部49の回転中心軸の径方向内側の端49aは、入力軸14のうち軸方向出力側の端15に結合されている。クラッチハブ48は、径方向部49が入力軸14に結合されて、当該入力軸14と一体に回転する。
さらに、クラッチ機構40は、上述した摩擦相手板45と摩擦板46とを係合させるための機構として、油圧を受けて作動し、摩擦相手板45を回転中心軸の軸方向出力側に押圧する部材(以下、ピストン部材と記す)50と、当該ピストン部材50を軸方向入力側に付勢するコイルスプリング(以下、リターンスプリングと記す)52と、ロータ30に対してリターンスプリング52を保持する部材(以下、スプリングリテーナと記す)54とを有している。
ピストン部材50は、クラッチドラム44の径方向部42に比べて軸方向出力側に配置されており、ロータ軸部36に結合されている。ピストン部材50の回転中心軸の径方向内側の端51は、クラッチドラム44の径方向部42の端41に比べて軸方向出力側の部位においてロータ軸部36と結合されている。
スプリングリテーナ54は、クラッチハブ48の周壁部47の径方向内側に配置されており、且つピストン部材50に比べて軸方向出力側に配置されている。スプリングリテーナ54の回転中心軸の径方向内側の端53が、ピストン部材50の径方向内側の端51に比べて軸方向出力側の部位においてロータ軸部36と結合されている。
リターンスプリング52は、回転中心軸の軸方向において、スプリングリテーナ54とピストン部材50との間に配設されている。リターンスプリング52は、スプリングリテーナ54に対して、ピストン部材50を軸方向入力側に付勢する。
回転中心軸の軸方向において、クラッチドラム44の径方向部42とピストン部材50との間には、ピストン部材50に油圧を作用させるための空間(以下、油圧室と記す)55が形成されている。すなわち、油圧室55は、ピストン部材50に対して軸方向入力側すなわちロータフランジ部34側に設けられており、クラッチドラム44の径方向部42に対して軸方向出力側、すなわちロータフランジ部34側とは反対側に設けられている。油圧室55の油圧が上昇して、ピストン部材50が、当該油圧室55の油圧を受けて摩擦相手板45を軸方向出力側に押圧すると、ピストン部材50とスナップリング45eとの間に摩擦相手板45及び摩擦板46が挟み込まれ、摩擦相手板45と摩擦板46が係合する。このとき、クラッチドラム44の径方向部42は、回転中心軸の軸方向出力側、すなわちロータフランジ部34側とは反対側にある油圧室55の油圧を受けて、ロータフランジ部34側に弾性変形しようとする。
次に、油圧室55に油圧を発生させるためのオイル供給の態様について説明する。クラッチ機構40は、回転電機20のロータ30が回転しており、且つ後述する制御弁(図示せず)が開弁している場合に、油圧室55に油圧が発生するように構成されている。動力伝達装置10には、ハウジング11外から油圧室55にオイルを導くために、複数のオイル通路56〜59が設けられている。
回転電機20のステータ22のコイルエンド22aの軸方向入力側にある静止部材11eには、回転中心軸の径方向に延びるオイル通路56が形成されている。当該オイル通路56は、ハウジング11外からのオイルを回転中心軸の径方向内側に導く。また、コイルエンド22aの径方向内側であってロータ磁路形成保持部32の軸方向入力側にある静止部材11dには、オイル通路56に連通しており、回転中心軸の軸方向に延びるオイル通路57が形成されている。当該オイル通路57は、オイル通路56からのオイルを軸方向入力側に導く。
さらに、コイルエンド22aの径方向内側であって、ロータ磁路形成保持部32、ロータフランジ部34、及びロータ軸部36の軸方向入力側にある静止部材11cには、オイル通路57に連通しており、回転中心軸の径方向に延びるオイル通路58が設けられている。オイル通路58は、オイル通路57からのオイルを回転中心軸の径方向内側に導く。さらに、ロータ軸部36の回転中心軸の径方向内側にある静止部材11aには、オイル通路58に連通しており、回転中心軸の軸方向に延びるオイル通路59が形成されている。オイル通路59は、オイル通路58からのオイルを軸方向出力側に導く。オイル通路59は、静止部材11aのうち、油圧室55の回転中心軸の径方向内側の部位にまで導く。
加えて、静止部材11aの外壁のうちクラッチドラム44の径方向部42に対向する部位には、オイル通路59に連通しており、且つ回転中心軸を軸心とする環状の溝(以下、オイル環状溝と記す)59cが形成されている。一方、回転電機20のロータ軸部36には、回転中心軸の略径方向にロータ軸部36を貫通して延びており、オイル環状溝59cにあるオイルを、上述した油圧室55に導くオイル通路(以下、貫通オイル通路と記す)37が形成されている。貫通オイル通路37は、回転中心軸の径方向内側の開口がオイル環状溝59cに面しており、径方向外側の開口が油圧室55に面している。
以上のようにして、油圧室55は、ロータ軸部36の貫通オイル通路37、静止部材11aのオイル環状溝59c及びオイル通路59、静止部材11cのオイル通路58、静止部材11dのオイル通路57、静止部材11eのオイル通路56を介してハウジング11外と連通している。動力伝達装置10には、ハウジング11外からオイル通路56に供給されるオイルの流通・遮断を制御可能な制御弁(図示せず)が設けられている。
制御弁(図示せず)が開弁している場合、ハウジング11外からオイル通路56にオイルが供給され、当該オイルは、静止部材11aにあるオイル通路59に至る。この場合において、回転電機20のロータ30が回転すると、オイル通路59にあるオイルには遠心力が作用して、当該オイルは、オイル環状溝59cから、ロータ軸部36にある貫通オイル通路37を通って油圧室55に供給される。油圧室55内の油圧が上昇することにより、ピストン部材50が、リターンスプリング52の付勢力に抗して、摩擦相手板45を押圧する。これによりピストン部材50とスナップリング45eとの間で、摩擦相手板45及び摩擦板46が挟み込まれて、クラッチドラム44とクラッチハブ48とが係合する、すなわちクラッチ機構40が作動状態となる。
一方、制御弁(図示せず)が閉弁している場合、回転電機20のロータ30が回転しても、クラッチ機構40は作動状態とはならない。油圧室55には、図示しないリターン通路からオイルを排出可能に構成されている。制御弁(図示せず)が閉弁されて、ハウジング11外からオイル通路59に向けてオイルが供給されない場合には、油圧室55にあるオイルは、リターン通路から排出されて、ピストン部材50は、リターンスプリング52により軸方向入力側に付勢されて、摩擦相手板45と摩擦板46は互いに離間する。これにより、クラッチドラム44とクラッチハブ48が、係合しない状態となる、すなわちクラッチ機構40が「非作動状態」となる。
クラッチ機構40が作動状態(係合状態)となることにより、回転電機20のロータ30と、入力軸14が係合して、一体に回転する。本実施形態において、回転電機20のロータ30と、トルクコンバータ60のポンプインペラ62に結合された入力側部材61は、遊嵌結合部材63を介して結合されている。以下に、ロータ30と遊嵌結合部材63との結合構造について図3を用いて説明する。
遊嵌結合部材63は、回転中心軸を軸心とする略円筒状の部分である周壁部63aと、当該周壁部63aの軸方向出力側の端から径方向内側に平板状に延びている部分である径方向部63cとを有している。当該径方向部63cが入力側部材61と接合されており、遊嵌結合部材63は、入力側部材61及びポンプインペラ62と一体に回転する。すなわち、遊嵌結合部材63は、ポンプインペラ62と結合された部材であり、回転電機20のロータ30からの機械的動力を、動力伝達装置10の出力軸18(図1参照)に向けて伝達可能な部材である。
遊嵌結合部材63の周壁部63aは、ロータ磁路形成保持部32とスプライン結合されている。ロータ磁路形成保持部32の径方向内側の面である内壁面33には、回転中心軸の径方向内側にスプライン歯が突出している「内歯のスプライン」92が形成されている。一方、遊嵌結合部材63の周壁部63aの径方向外側の面である外壁面66には、回転中心軸の径方向外側にスプライン歯が突出している「外歯のスプライン」96が形成されている。内歯のスプライン92と外歯のスプライン96は、「歯すじ(tooth traces)」が回転中心軸の軸方向に延びている。遊嵌結合部材63に形成された外歯のスプライン96と、ロータ磁路形成保持部32に形成された内歯のスプライン92は、一方のスプライン歯が他方のスプライン溝(隣り合うスプライン歯の間)に挿入されることにより、回転中心軸の周方向に係合し、且つ回転中心軸の軸方向に滑動可能となる。このようにして、遊嵌結合部材63は、ロータ磁路形成保持部32に遊嵌して結合されている。これにより、回転電機20のロータ30と、トルクコンバータ60のポンプインペラ62が結合されて、一体に回転可能となる。
次に、ロータ磁路形成保持部32及び遊嵌結合部材63の周壁部63aに形成されたスプラインの詳細な構成について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る動力伝達装置の遊嵌結合部材の部分構成を示す拡大断面図であり、ロータ磁路形成保持部と遊嵌結合部材がスプライン結合されている態様を示す図である。
図4に示すように、ロータ磁路形成保持部32の内壁面33のうち軸方向出力側(トルクコンバータ60側)には、内歯のスプライン92が形成されている。当該スプライン92の歯底曲面(root surface、すなわちスプライン溝の溝底)を図に符号93で示し、歯先曲面(tip surface)を図に符号94で示す。スプライン92は、ロータフランジ部34から回転中心軸の軸方向に所定の距離をあけて形成されている。つまり、内壁面33のうちスプライン92より、軸方向入力側すなわちロータフランジ部34側の内壁面(以下、フランジ側内壁面と記す)33cには、スプライン92が形成されていない。フランジ側内壁面33cは、回転中心軸を軸心とする円筒状の壁面として構成されている。ロータ磁路形成保持部32に形成されたスプライン92の歯先曲面94は、フランジ側内壁面33cに比べて、回転中心軸の径方向外側に位置するよう構成されている。
一方、遊嵌結合部材63の周壁部63aには、上述した内歯のスプライン92と係合する外歯のスプライン96が形成されている。当該スプライン96の歯底曲面(root surface、すなわちスプライン溝の溝底)を図に符号97で示し、歯先曲面(tip surface)を図に符号98で示す。スプライン96は、周壁部63aのうちロータフランジ部34側の先端63eから回転中心軸の軸方向に所定距離をあけて形成されている。すなわち、周壁部63aのうち、先端63eを含むロータフランジ部34側の外壁面(以下、外壁面先端部と記す)66eには、スプライン96が形成されていない。外壁面先端部66eは、回転中心軸を軸心とする円筒状の壁面として構成されている。外壁面先端部66eは、遊嵌結合部材63に形成されたスプライン96の溝底すなわち歯底曲面97に比べて、回転中心軸の径方向内側に位置するよう構成されている。すなわち外壁面先端部66eの外径は、スプライン96の歯底曲面97に比べて小さく設定されている。
加えて、回転中心軸から遊嵌結合部材63の外壁面先端部66eまでの径方向距離は、回転中心軸からロータ磁路形成保持部32のフランジ側内壁面33cまでの径方向距離に比べて小さく設定されている。さらに、回転中心軸からスプライン96の歯底曲面97までの径方向距離は、フランジ側内壁面33cまでの径方向距離に比べて大きく設定されている。また、上述したように、ロータ磁路形成保持部32のスプライン92と遊嵌結合部材63のスプライン96は、回転中心軸の周方向に係合可能に、且つ回転中心軸の軸方向には滑動可能に構成されている。このため、遊嵌結合部材63のスプライン96の歯底曲面97より径方向外側に、ロータ磁路形成保持部32のスプライン92の歯先曲面94が設定されており、さらに径方向外側に遊嵌結合部材63のスプライン96の歯先曲面98が設定されており、さらに径方向外側にロータ磁路形成保持部32のスプライン92の歯底曲面93が設定されている。
以上のように本実施形態において、ロータ磁路形成保持部32と遊嵌結合部材63とのスプライン結合部位は、回転中心軸の径方向内側から径方向外側に向けて、遊嵌結合部材63の外壁面先端部66e、遊嵌結合部材63のスプライン96の歯底曲面(溝底)97、ロータ磁路形成保持部32のフランジ側内壁面33c、ロータ磁路形成保持部32のスプライン92の歯先曲面94、遊嵌結合部材63のスプライン96の歯先曲面98、ロータ磁路形成保持部32のスプライン92の歯底曲面(溝底)93の順に位置するように構成されている。
このように、遊嵌結合部材63の周壁部63aのうち、ロータフランジ部34側の外壁面先端部66eには、スプライン96が形成されていないものとした。このため、動力伝達装置10の製造時においてトルクコンバータ60の遊嵌結合部材63をロータ30に挿入する際に、遊嵌結合部材63の外壁面先端部66eを、ロータ磁路形成保持部32のうちスプライン92が形成されていないフランジ側内壁面33cに当接させることで、一方のスプライン歯を他方のスプライン溝に挿入する際の「芯出し」を行うことができる。これにより、回転電機20のロータ30とトルクコンバータ60との組付け性を良好なものとすることが可能となる。
以上に説明したように本実施形態に係る動力伝達装置10は、ロータ30から機械的動力を出力可能な回転電機20と、原動機(内燃機関5)からの機械的動力が入力される入力軸14と前記ロータ30とを係合させることが可能なクラッチ機構40とを備え、出力軸18から機械的動力を出力する動力伝達装置10であって、ロータ30は、回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びており、回転電機20のステータ22との間に磁路が形成される部材である磁路形成部材31を保持するロータ磁路形成保持部32を有するものである。クラッチ機構40は、ロータ磁路形成保持部32に対して回転中心軸の径方向内側に設けられている。
本実施形態において、動力伝達装置10は、ロータ磁路形成保持部32とクラッチ機構40との間において、ロータ磁路形成保持部32に遊嵌して結合されて、ロータ30からの機械的動力を、動力伝達装置10の出力軸18に向けて伝達可能な遊嵌結合部材63を有するものとしたので、動力伝達装置10は、ロータ30からの機械的動力を出力軸18に向けて伝達する部材である遊嵌結合部材63のうち遊嵌して結合される部位(周壁部63a)とクラッチ機構40を、ロータ磁路形成保持部32の径方向内側に配置しつつ、遊嵌して結合される部位を、回転中心軸からなるべく径方向外側に配置することができる。これにより、ロータ30から高いトルクの機械的動力を出力軸18に良好に伝達可能な構造としつつ、動力伝達装置10の回転中心軸の軸方向の寸法を抑制されたものにすることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10において、遊嵌結合部材63は、流体伝動機構であるトルクコンバータ60のうち入力側を構成する部材である入力側部材61と前記ロータ30とを結合するものであり、ロータ30は、さらに、回転中心軸の径方向内側において回転中心軸の軸方向に延びているロータ軸部36と、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間を回転中心軸の径方向に延びており、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36とを接続するロータフランジ部34とを有するものであり、クラッチ機構40は、ロータ磁路形成保持部32とロータ軸部36との間であって、ロータフランジ部34より流体伝動機構(トルクコンバータ)60側に設けられているものとした。これにより、流体伝動機構(トルクコンバータ)60と、回転電機20と動力伝達装置10において、回転電機20のロータ磁路形成保持部32の径方向内側に上述したクラッチ機構40を収容することで、回転電機20と流体伝動機構(トルクコンバータ)60とを、回転中心軸の軸方向に隣り合って配置することができ、動力伝達装置10の回転中心軸の軸方向の寸法を抑制されたものにすることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10において、クラッチ機構40のうちロータ30と一体に回転する部材は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部43の径方向内側に摩擦材が配置されており、且つ回転中心軸の径方向内側の端41がロータ軸部36に結合されているクラッチドラム44であるものとした。また、クラッチ機構40は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部47の径方向外側に摩擦材が配置されており、回転中心軸の径方向内側の端49aが前記入力軸14に結合されているクラッチハブ48を有し、クラッチドラム44とクラッチハブ48が係合することにより、前記入力軸14と前記ロータ30とを係合させるものとした。上述のクラッチ機構40として、クラッチドラム44及びクラッチハブ48を備えた湿式多板クラッチを用いることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10において、ロータ軸部36の回転中心軸の径方向内側には、前記入力軸14が配設されており、ロータ軸部36の回転中心軸の径方向外側には、クラッチハブ48が配設されており、遊嵌結合部材63は、前記入力軸14及びクラッチハブ48より径方向外側に配設されているものとした。これにより、回転中心軸の径方向内側から外側に向けて、入力軸14、ロータ軸部36、クラッチ機構40、遊嵌結合部材63、ロータ磁路形成保持部32を重ねて配置することができ、動力伝達装置10の回転中心軸の軸方向の寸法を抑制されたものにすることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10において、ロータ磁路形成保持部32には、回転中心軸の軸方向に「歯すじ」が延びる内歯のスプライン92が形成されており、遊嵌結合部材63には、前記内歯のスプライン92と回転中心軸の周方向に係合する、外歯のスプライン96が形成されている。当該スプライン96により遊嵌結合部材63は、ロータ磁路形成保持部32に遊嵌して結合されているものとした。ロータ30のうち、スプラインが形成可能であり、且つなるべく回転中心軸からの径方向距離が大きい部位において、遊嵌結合部材63をロータ30にスプライン結合させることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10において、遊嵌結合部材63のうち、周壁部63aの外壁面66のうち先端部66eには、スプライン96が形成されておらず、周壁部63aの先端63eから回転中心軸の軸方向に所定距離をあけてスプライン96が形成されているものとした。これにより、動力伝達装置10の製造時において、遊嵌結合部材63をロータ30に挿入する際に、遊嵌結合部材63の外壁面先端部66eを、ロータ磁路形成保持部32のうちスプライン92が形成されていないフランジ側内壁面33cに当接させることで、一方のスプライン歯を他方のスプライン溝に挿入する際の「芯出し」を行うことができる。
なお、本実施形態において、遊嵌結合部材63は、ロータ磁路形成保持部32に遊嵌して結合されるものとしたが、遊嵌結合部材63が結合される相手側の部材は、ロータ磁路形成保持部32に限定されるものではない。遊嵌結合部材は、回転電機20のロータ30と一体に回転する部材に遊嵌して結合されるものであれば良い。
〔実施形態2〕
本実施形態に係る動力伝達装置の構成について、図5〜図7を用いて説明する。図5は、実施形態2に係る動力伝達装置を備えたハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。図6は、実施形態2に係る動力伝達装置のうち回転電機のロータの周辺構造を示す拡大断面図である。図7は、実施形態2に係る動力伝達装置の遊嵌結合部材の部分構成を示す拡大断面図であり、クラッチドラムと遊嵌結合部材がスプライン結合されている態様を示す図である。本実施形態に係る動力伝達装置は、遊嵌結合部材が、ロータ磁路形成保持部ではなく、クラッチ機構のうち回転電機のロータと一体に回転する部材であるクラッチドラムに遊嵌して結合される点で、実施形態1と異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施形態1と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係るハイブリッド車両1Bの動力伝達装置10Bにおいて、回転電機20のロータ30からの機械的動力を出力軸18に向けて伝達可能な遊嵌結合部材63Bは、クラッチ機構40のうち回転電機20のロータ30と一体に回転する部材であるクラッチドラム44Bに遊嵌して結合される。クラッチドラム44Bには、外歯のスプライン102が形成されている。一方、遊嵌結合部材63Bには、クラッチドラム44Bのスプライン102と係合する内歯のスプライン106が形成されている。これらスプライン102,106により、クラッチドラム44Bと遊嵌結合部材63Bは、遊嵌して結合される。
図6に示すように、クラッチドラム44Bのうち、回転中心軸を軸心として円筒状をなす部分である周壁部43bには、回転中心軸の軸方向に「歯すじ」が延びる外歯のスプライン102が形成されている。一方、遊嵌結合部材63Bのうち、回転中心軸を軸心として円筒状をなす部分である周壁部63bには、回転中心軸の軸方向に「歯すじ」が延びる内歯のスプライン106が形成されている。遊嵌結合部材63Bのスプライン106と、クラッチドラム44Bのスプライン102は、一方のスプライン歯が他方のスプライン溝に挿入されることにより、回転中心軸の周方向に係合し、且つ回転中心軸の軸方向に滑動可能となる。
次に、クラッチドラム44Bと、遊嵌結合部材63Bに形成されたスプラインの詳細な構成について図7を用いて説明する。遊嵌結合部材63Bの周壁部63bには、内歯のスプライン106が形成されている。当該スプライン106は、周壁部63bのうちロータフランジ部34側の先端63eから回転中心軸の軸方向に所定距離をあけて形成されている。すなわち、周壁部63bのうち、先端63eを含むロータフランジ部34側の内壁面(以下、内壁面先端部と記す)66fには、スプライン106が形成されていない。内壁面先端部66fは、回転中心軸を軸心とする円筒状の壁面として構成されている。内壁面先端部66fは、遊嵌結合部材63Bに形成されたスプライン106の溝底すなわち歯底曲面(root surface)107に比べて、回転中心軸の径方向外側に位置するよう構成されている。すなわち内壁面先端部66fの内径は、スプライン106の歯底曲面107に比べて大きく設定されている。
一方、クラッチドラム44Bの周壁部43bには、上述した内歯のスプライン106と係合する外歯のスプライン102が形成されている。外歯のスプライン102は、周壁部43bのうち軸方向出力側(トルクコンバータ60側)の先端部に形成されている。クラッチドラム44Bの周壁部43bのうち、スプライン102より、軸方向入力側すなわちロータフランジ部34側の外壁面(以下、フランジ側外壁面と記す)43sは、回転中心軸を軸心とする円筒状の壁面として構成されている。スプライン102の歯先曲面(tip surface)104は、フランジ側外壁面43sに比べて、回転中心軸の径方向内側に位置するよう構成されている。
クラッチドラム44Bと遊嵌結合部材63Bとのスプライン結合部位は、回転中心軸の径方向内側から径方向外側に向けて、クラッチドラム44Bのスプライン102の歯底曲面(溝底)103、遊嵌結合部材63Bのスプライン106の歯先曲面108、クラッチドラム44Bのスプライン102の歯先曲面104、遊嵌結合部材63Bのスプライン106の歯底曲面(溝底)107、遊嵌結合部材63Bの内壁面先端部66fの順に位置するよう構成されている。
以上のように構成された遊嵌結合部材63Bのスプライン106とクラッチドラム44Bのスプライン102は、一方のスプライン歯が他方のスプライン溝に挿入されることにより、回転中心軸の周方向に係合し、且つ回転中心軸の軸方向に滑動可能となる。このようにして、遊嵌結合部材63Bは、ロータ30と一体に回転するクラッチドラム44Bに遊嵌して結合されている。これにより、回転電機20のロータ30と、トルクコンバータ60のポンプインペラ62が結合されて、一体に回転可能となる。
本実施形態において、動力伝達装置10Bは、ロータ磁路形成保持部32とクラッチ機構40との間において、クラッチ機構40のうちロータ30と一体に回転する部材であるクラッチドラム44Bに遊嵌して結合されて、ロータ30からの機械的動力を、動力伝達装置10Bの出力軸18に向けて伝達可能な遊嵌結合部材63Bを有するものとしたので、動力伝達装置10Bは、ロータ30からの機械的動力を出力軸18に向けて伝達する部材である遊嵌結合部材63Bのうち遊嵌して結合される部位(周壁部63b)とクラッチ機構40を、ロータ磁路形成保持部32の径方向内側に配置しつつ、遊嵌して結合される部位を、回転中心軸からなるべく径方向外側に配置することができる。この態様によっても、ロータ30から高いトルクの機械的動力を出力軸18に良好に伝達可能な構造としつつ、動力伝達装置10Bの回転中心軸の軸方向の寸法を抑制されたものにすることができる。
また、本実施形態に係る動力伝達装置10Bにおいて、クラッチドラム44Bには、回転中心軸の軸方向に「歯すじ」が延びる外歯のスプライン102が形成されており、遊嵌結合部材63Bには、前記外歯のスプライン102と回転中心軸の周方向に係合する内歯のスプライン106が形成されているものとした。当該スプライン106により遊嵌結合部材63Bは、ロータ30と一体に回転する部材であるクラッチドラム44Bに遊嵌して結合されているものとしたので、ロータ30以外の部材にスプラインを形成して、遊嵌結合部材63Bとロータ30が一体に回転するよう結合することができる。
なお、上述した各実施形態において、原動機からの機械的動力が入力される入力軸14と回転電機20のロータ30とを係合させることが可能なクラッチ機構40は、油圧式の湿式多板クラッチであるものとしたが、本発明に係るクラッチ機構の態様は、これに限定されるものではない。クラッチ機構は、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部との間において最もロータフランジ部側に配置され、且つ回転中心軸を軸心とする略円筒状をなしており、ロータと一体に回転するシリンダ状部材を有するものであれば、本発明を適用することができる。例えば、クラッチ機構は、上述したシリンダ状部材を備えた電磁式クラッチであるものとしても良い。
また、上述した各実施形態において、回転電機20は、永久磁石式交流モータで構成されているものとしたが、回転電機の形態は、これに限定されるものではない。ロータが、ステータとの間に磁路が形成される部材(磁路形成部材)を保持するロータ磁路形成保持部を有し、当該ロータ磁路形成保持部の径方向内側に、クラッチ機構を配設可能なものであれば良い。例えば、ステータに形成される回転磁界により、ロータにリラクタンストルクのみを発生させる「リラクタンスモータ」を、回転電機として備えた動力伝達装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した各実施形態において、遊嵌結合部材63;63Bは、トルクコンバータ60のポンプインペラ62に結合された入力側部材61に、さらに結合されている部材であるものとしたが、遊嵌結合部材の形態は、これに限定されるものではない。本発明に係る遊嵌結合部材は、クラッチ機構のうちロータと一体に回転する部材、又はロータ磁路形成保持部と遊嵌して結合されて、当該ロータからの機械的動力を、動力伝達装置の出力軸に向けて伝達可能な部材であれば良い。
例えば、遊嵌結合部材は、トルクコンバータ(流体伝動機構)60の入力側部材と一体に成形されており、当該部材が、直接にポンプインペラ62に結合されているものとしても良い。また、遊嵌結合部材は、トルクコンバータのような流体伝動機構を介することなく、直接に変速機構の入力軸に結合されているものとしても良い。また、遊嵌結合部材は、動力伝達装置の出力軸に結合されているものとすることもできる。
以上のように、本発明は、ロータから機械的動力を出力可能な回転電機を備えた動力伝達装置に有用であり、特に、原動機からの機械的動力が入力される入力軸と回転電機のロータとを係合させることが可能なクラッチ機構を備えた動力伝達装置に適している。
1,1B ハイブリッド車両
5 内燃機関(原動機)
10,10B 動力伝達装置
11 動力伝達装置のハウジング
14 動力伝達装置の入力軸
18 動力伝達装置の出力軸
20 回転電機(電動機、発電機、モータ・ジェネレータ)
22 回転電機のステータ
26 レゾルバ(ロータ回転センサ)
30 回転電機のロータ
31 磁路形成部材
32 回転電機のロータのロータ磁路形成保持部
34 回転電機のロータのロータフランジ部
36 回転電機のロータのロータ軸部
37 貫通オイル通路
40 クラッチ機構
42 クラッチドラムの径方向部
43 クラッチドラムの周壁部
44,44B クラッチドラム
45 摩擦相手板(摩擦材)
46 摩擦板(摩擦材)
47 クラッチハブの周壁部
48 クラッチハブ
49 クラッチハブの径方向部
50 クラッチ機構のピストン部材
52 クラッチ機構のリターンスプリング
54 クラッチ機構のスプリングリテーナ
55 クラッチ機構の油圧室
56,57,58,59 オイル通路
60 トルクコンバータ(流体伝動機構)
61 トルクコンバータの入力側部材
63,63B 遊嵌結合部材
62 トルクコンバータのポンプインペラ
64 トルクコンバータのタービンランナ
65 トルクコンバータのステータ
69 トルクコンバータの出力側部材
92 ロータ磁路形成部に形成された内歯のスプライン
96 遊嵌結合部材に形成された外歯のスプライン
102 クラッチドラムに形成された外歯のスプライン
106 遊嵌結合部材に形成された内歯のスプライン

Claims (8)

  1. ロータから機械的動力を出力可能な回転電機と、原動機からの機械的動力が入力される入力軸と前記ロータとを係合させることが可能なクラッチ機構とを備え、出力軸から機械的動力を出力する動力伝達装置であって、
    前記ロータは、回転中心軸の径方向外側において回転中心軸の軸方向に延びており、回転電機のステータとの間に磁路が形成される部材を保持するロータ磁路形成保持部を有するものであり、
    クラッチ機構は、ロータ磁路形成保持部に対して回転中心軸の径方向内側に設けられており、
    ロータ磁路形成保持部とクラッチ機構との間において、クラッチ機構のうちロータと一体に回転する部材又はロータ磁路形成保持部に遊嵌して結合されて、前記ロータからの機械的動力を前記出力軸に向けて伝達可能な遊嵌結合部材を有する
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達装置において、
    遊嵌結合部材は、流体伝動機構のうち入力側を構成する部材である入力側部材と前記ロータとを結合するものであり、
    前記ロータは、さらに、
    回転中心軸の径方向内側において回転中心軸の軸方向に延びているロータ軸部と、
    ロータ磁路形成保持部とロータ軸部との間を回転中心軸の径方向に延びており、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部とを接続するロータフランジ部と、
    を有するものであり、
    クラッチ機構は、ロータ磁路形成保持部とロータ軸部との間であって、ロータフランジ部より流体伝動機構側に設けられている
    動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2に記載の動力伝達装置において、
    前記クラッチ機構のうちロータと一体に回転する部材は、回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部の径方向内側に摩擦材が配置されており、且つ回転中心軸の径方向内側の端がロータ軸部に結合されているクラッチドラムである
    動力伝達装置。
  4. 請求項3に記載の動力伝達装置において、
    クラッチ機構は、
    回転中心軸を軸心とする略円筒状をなす周壁部の径方向外側に摩擦材が配置されており、回転中心軸の径方向内側の端が前記入力軸に結合されているクラッチハブを有し、
    クラッチドラムとクラッチハブが係合することにより、前記入力軸と前記ロータとを係合させる
    動力伝達装置。
  5. 請求項4に記載の動力伝達装置において、
    ロータ軸部の回転中心軸の径方向内側には、前記入力軸が配設されており、
    ロータ軸部の回転中心軸の径方向外側には、クラッチハブが配設されており、
    遊嵌結合部材は、前記入力軸及びクラッチハブより径方向外側に配設されている
    動力伝達装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、
    ロータ磁路形成保持部には、回転中心軸の軸方向に歯すじが延びる内歯のスプラインが形成されており、
    遊嵌結合部材には、前記内歯のスプラインと回転中心軸の周方向に係合する、外歯のスプラインが形成されている
    動力伝達装置。
  7. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、
    クラッチドラムには、回転中心軸の軸方向に歯すじが延びる外歯のスプラインが形成されており、
    遊嵌結合部材には、前記外歯のスプラインと回転中心軸の周方向に係合する内歯のスプラインが形成されている
    動力伝達装置。
  8. 請求項6又は7に記載の動力伝達装置において、
    遊嵌結合部材のうち、周壁部の先端から回転中心軸の軸方向に所定距離をあけてスプラインが形成されている
    動力伝達装置。
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