JP2011051420A - 車両の操舵支援制御装置 - Google Patents

車両の操舵支援制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011051420A
JP2011051420A JP2009200569A JP2009200569A JP2011051420A JP 2011051420 A JP2011051420 A JP 2011051420A JP 2009200569 A JP2009200569 A JP 2009200569A JP 2009200569 A JP2009200569 A JP 2009200569A JP 2011051420 A JP2011051420 A JP 2011051420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
control amount
driver
target
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009200569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5314539B2 (ja
Inventor
Takeshi Terasawa
武 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2009200569A priority Critical patent/JP5314539B2/ja
Publication of JP2011051420A publication Critical patent/JP2011051420A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5314539B2 publication Critical patent/JP5314539B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

【課題】ドライバ状態に応じて適切に警報感を与え、進行路を適切に維持するようにドライバを導きつつ制御して操舵支援する。
【解決手段】前方注視距離ztにおける目標通過点PcのX座標xc、推定通過点PeのX座標xeを基に目標ハンドル角θHtを算出し、現在のハンドル角θHが目標ハンドル角θHtとなる操舵トルクを第1の制御量T1としてフィードバック制御により算出し、自車両の運転状態を基に車両モデルにより目標進行路を走行するための操舵トルクを第2の制御量T2として算出して、覚醒度DA、或いは、漫然度DLに応じて全体の制御量Tcに対する第1の制御量T1と第2の制御量T2の制御割合を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、設定した最適な進行路を走行するように操舵を支援する車両の操舵支援制御装置に関する。
近年、車両においては安全性や快適性を向上させるための様々な技術が開発され実用化されている。
例えば、特開2006−264624号公報では、ドライバの注意力低下度合いに応じてマップを変更して大きさが変わるようにアシストトルクを設定し、車両運動に影響を与えない波形および/または周波数で出力する車線維持支援装置の技術が開示されている。
特開2006−264624号公報
しかしながら、上述の特許文献1のように車両運動に影響を与えない波形および/または周波数でアシストトルクを出力する制御では、ドライバの注意力低下度合いに応じて警報を行うようにしているものの、警報が適切にドライバに伝わらなかった場合、車両が適切に車線を維持することが困難であるという課題がある。また、警報がドライバに伝わったとしてもドライバの操舵により車両が適切に車線を維持できない場合も適切に対応することができないという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ドライバ状態に応じて適切に警報感を与え、進行路を適切に維持するようにドライバを導きつつ制御して操舵支援する車両の操舵支援制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、自車両前方の走行路情報を検出する前方情報検出手段と、上記自車両前方の走行路情報を基に自車両の目標進行路を設定する目標進行路設定手段と、現在の自車両の運転状態を基に自車両が走行すると予測される推定進行路を設定する推定進行路設定手段と、少なくとも上記目標進行路と上記推定進行路を基に自車両が上記目標進行路を走行するための目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、現在の操舵角が上記目標操舵角となる操舵トルクを第1の制御量としてフィードバック制御により算出する第1の制御量算出手段と、自車両の運転状態を基に車両モデルにより上記目標進行路を走行するための操舵トルクを第2の制御量として算出する第2の制御量算出手段と、ドライバの運転意識の低下度合を検出する運転意識低下度合検出手段と、上記ドライバの運転意識の低下度合に応じて全体の制御量に対する上記第1の制御量と上記第2の制御量の制御割合を可変設定する制御割合設定手段と、上記第1の制御量と上記第2の制御量と上記制御割合とに基づいて操舵トルクを制御量として算出する制御量算出手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両の操舵支援制御装置によれば、ドライバ状態に応じて適切に警報感を与え、進行路を適切に維持するようにドライバを導きつつ制御して操舵支援することが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の操舵系の構成説明図である。 本発明の実施の一形態に係る操舵制御部の機能ブロック図である。 本発明の実施の一形態に係る操舵支援制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る目標進行路と推定進行路と前方注視距離の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る覚醒度と漫然度と制御分担比の関係のマップの説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は電動パワーステアリング装置を示し、この電動パワーステアリング装置1は、ステアリング軸2が、図示しない車体フレームにステアリングコラム3を介して回動自在に支持されており、その一端が運転席側へ延出され、他端がエンジンルーム側へ延出されている。ステアリング軸2の運転席側端部には、ステアリングホイール4が固設され、また、エンジンルーム側へ延出する端部には、ピニオン軸5が連設されている。
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス6が配設されており、このステアリングギヤボックス6にラック軸7が往復移動自在に挿通支持されている。このラック軸7に形成されたラック(図示せず)に、ピニオン軸5に形成されたピニオンが噛合されて、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が形成されている。また、ラック軸7の左右両端はステアリングギヤボックス6の端部から各々突出されており、その端部に、タイロッド8を介してフロントナックル9が連設されている。このフロントナックル9は、操舵輪としての左右輪10L,10Rを回動自在に支持すると共に、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに転舵自在に支持されている。従って、ステアリングホイール4を操作し、ステアリング軸2、ピニオン軸5を回転させると、このピニオン軸5の回転によりラック軸7が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル9がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪10L,10Rが左右方向へ転舵される。
また、ピニオン軸5にアシスト伝達機構11を介して、電動モータ13が連設されており、この電動モータ13にてステアリングホイール4に加える操舵トルクをアシストする。電動モータ13は、後述する操舵制御部20で設定する操舵トルク(制御量)Tcとなるようにモータ駆動部21を介して駆動される。
操舵制御部20には、車両の車速Vを検出する車速センサ31、ハンドル角θHを検出するハンドル角センサ32、ヨーレートγを検出するヨーレートセンサ33、前方の道路形状、自車両の走行路に対するヨー角θcaを検出する前方情報検出手段としての前方認識装置34、ドライバの運転意識の低下度合としてのドライバの覚醒度DAを検出する運転意識低下度合検出手段としての覚醒度検出装置35、ドライバの運転意識の低下度合としてのドライバの漫然度DLを検出する運転意識低下度合検出手段としての漫然度検出装置36が接続されている。
前方認識装置34は、例えば、前方に向けて車室内に配設したステレオカメラ(CCDカメラ)で撮像した画像情報から白線や縁石等を抽出し、自車両前方の走行路を、図4に示すような、自車両を原点とするX−Z座標平面(自車両の幅方向をX軸、前後方向をZ軸とする座標平面)上に検出するようになっている。また、自車両の現在位置(X−Z座標平面上での原点)における走行路に対する傾きをヨー角θcaとして算出して操舵制御部20に出力する。例えば、前方走行路からその中央部分を目標進行路として算出し、この目標進行路を2次曲線で近似して、この近似した目標進行路の近似式を微分した値のZ=0における値(Z軸に対する傾き)から算出する。
覚醒度検出装置35は、ドライバの運転意識の低下度合を段階的(本実施の形態では3段階を例示する)な覚醒度DAとして検出するもので、この覚醒度DAは、高いほど、ドライバの運転意識の低下度合が低いことを示し、逆に、覚醒度DAが低いほど、ドライバの運転意識の低下度合が高いことを示している。この覚醒度DAの検出技術としては、例えば、特開2005−71185号公報で開示される技術が採用される。この技術では、時系列的に検出された車幅方向における車両の変位量を周波数変換して得られた高周波成分量と低周波成分量との比から覚醒度の推定値を算出するものとなっている。また、他の覚醒度DAの検出技術として、特開2007−312905号公報で開示される技術を採用することもできる。この技術では、瞼の動きのパターンから覚醒度を検出するものとなっている。
漫然度検出装置36は、ドライバの運転意識の低下度合を段階的(本実施の形態では3段階を例示する)な漫然度DLとして検出するもので、この漫然度DLは、高いほど、ドライバの運転意識の低下度合が高いことを示し、逆に、漫然度DLが低いほど、ドライバの運転意識の低下度合が低いことを示している。この漫然度DLの検出技術としては、例えば、特開平8−178712号公報で開示される技術が採用される。この技術では、ドライバの視線の停留時間及びバックミラー・サイドミラーの一定時間内の確認回数を基に、漫然度を検出するものとなっている。
操舵制御部20は、上述の各入力信号を基に、前方注視距離ztにおける目標通過点PcのX座標xcを自車両前方の走行路情報を基に算出し、前方注視距離ztにおける推定通過点PeのX座標xeを現在の自車両の運転状態を基に算出して、これらの座標xc、xeを基に目標ハンドル角θHtを算出し、現在のハンドル角θHが目標ハンドル角θHtとなる操舵トルクを第1の制御量T1としてフィードバック制御により算出し、自車両の運転状態を基に車両モデルにより目標進行路を走行するための操舵トルクを第2の制御量T2として算出して、覚醒度DA、或いは、漫然度DLに応じて全体の制御量Tcに対する第1の制御量T1と第2の制御量T2の制御割合を設定し、この制御割合に算出された制御量Tcをモータ駆動部21に出力するようになっている。
すなわち、操舵制御部20は、図2に示すように、前方注視距離算出部20a、目標通過点算出部20b、推定通過点算出部20c、目標ハンドル角算出部20d、意識判定部20e、第1の制御分担比設定部20f、第2の制御分担比設定部20g、第1の制御量算出部20h、第2の制御量算出部20i、制御量算出部20jから主要に構成されている。
前方注視距離算出部20aは、車速センサ31から車速Vが入力される。そして、例えば、予め設定しておいた前方注視時間(例えば、1.2秒)等を基に、前方注視距離ztを算出し、目標通過点算出部20b、推定通過点算出部20cに出力する。尚、前方注視距離ztは、この例に限るものではなく、他に、予め実験等により設定しておいた車速Vに応じたマップから設定するものであっても良い。
目標通過点算出部20bは、前方認識装置34から前方走行路情報が入力され、前方注視距離算出部20aから前方注視距離ztが入力される。そして、例えば、図4に示すように、前方走行路の中央部分を目標進行路として設定し、前方注視距離ztにおける、前方走行路の左端と右端の中央の部分を目標通過点Pcとして設定し、この目標通過点PcのX座標xcを算出する。この目標通過点PcのX座標xcは、目標ハンドル角算出部20dに出力される。このように、目標通過点算出部20bは目標進行路設定手段として設けられている。
推定通過点算出部20cは、車速センサ31から車速Vが入力され、ヨーレートセンサ33からヨーレートγが入力され、前方注視距離算出部20aから前方注視距離ztが入力される。そして、例えば、以下の(1)式により、現在の自車両の運転状態を基に自車両が走行すると予測される推定進行路の前方注視距離ztにおける通過点を推定通過点Peとして設定し、この推定通過点PeのX座標xeを算出して、目標ハンドル角算出部20dに出力する。このように 推定通過点算出部20cは推定進行路設定手段として設けられている。
xe=(zt・γ)/(2・V) …(1)
尚、推定通過点PeのX座標xeは、ハンドル角θHを基に、以下の(2)式により求めても良い。
xe=(θH・zt)/(2・(1+A・V)・lw・n) …(2)
ここで、lwはホイールベース、nはステアリングギヤ比である。また、Aは車両のスタビリティファクタであり、例えば、以下の(3)式により算出される。
A=−(m/(2・(lf+lr)))
・(lf・Kf−lr・Kr)/(Kf・Kr) …(3)
ここで、mは車両質量、lfは前軸−重心間距離、lrは後軸−重心間距離、Kfは前輪の等価コーナリングパワー、Krは後輪の等価コーナリングパワーである。
目標ハンドル角算出部20dは、前方認識装置34からヨー角θcaが入力され、目標通過点算出部20bから目標通過点PcのX座標xcが入力され、推定通過点算出部20cから推定通過点PeのX座標xeが入力される。そして、例えば、以下の(4)式により、目標ハンドル角θHtを算出し、第1の制御量算出部20h、第2の制御量算出部20iに出力する。
θHt=Gl・(xc−xe)+Gy・θca …(4)
ここで、Glは、予め設定しておいた横位置制御フィードバックゲイン、Gyは、予め設定しておいたヨー角フィードバックゲインである。このように、目標ハンドル角算出部20dは、目標操舵角算出手段として設けられている。
意識判定部20eは、覚醒度検出装置35から覚醒度DAが入力され、漫然度検出装置36から漫然度DLが入力される。そして、覚醒度DAと漫然度DLの大きさが比較され、大きい方(ドライバの運転意識の状態がより明確に表れている方)が選択されて、この選択結果が第1の制御分担比設定部20f、第2の制御分担比設定部20gに出力される。
第1の制御分担比設定部20fは、覚醒度検出装置35から覚醒度DAが入力され、漫然度検出装置36から漫然度DLが入力され、意識判定部20eから覚醒度DAと漫然度DLの選択の結果が入力される。そして、覚醒度DAと漫然度DLのどちらか選択されている方のマップ(図5)を参照して、第1の制御分担比R1を設定して第1の制御量算出部20hに出力する。尚、図5では、右側が覚醒度DAに応じて第1の制御分担比R1と第2の制御分担比R2を設定する覚醒度マップ、左側が漫然度DLに応じて第1の制御分担比R1と第2の制御分担比R2を設定する漫然度マップとなっている。
第2の制御分担比設定部20gは、覚醒度検出装置35から覚醒度DAが入力され、漫然度検出装置36から漫然度DLが入力され、意識判定部20eから覚醒度DAと漫然度DLの選択の結果が入力される。そして、覚醒度DAと漫然度DLのどちらか選択されている方のマップ(図5)を参照して、第2の制御分担比R2を設定して第2の制御量算出部20iに出力する。
すなわち、図5に示すように、R1+R2=1の関係となっており、第1の制御分担比R1が全体の制御量Tcに対する第1の制御量T1の割合を示す値となっており、第2の制御分担比R2が全体の制御量Tcに対する第2の制御量T2の割合を示す値となっている。そして、覚醒度DAに応じて第1、第2の制御分担比R1、R2を設定する場合においては(図5の右側の場合では)、ドライバの意識の低下が少なく覚醒度DAが高い場合ほど、第1の制御分担比R1が小さく、第2の制御分担比R2が大きく設定される。また、漫然度DLに応じて第1、第2の制御分担比R1、R2を設定する場合においては(図5の左側の場合では)、ドライバの意識の低下が少なく漫然度DAが低い場合ほど、第1の制御分担比R1が小さく、第2の制御分担比R2が大きく設定される。このように、意識判定部20e、第1の制御分担比設定部20f、第2の制御分担比設定部20gで制御割合設定手段が構成されている。尚、第1、第2の制御分担比R1、R2を上述のように設定する意味は後述する。
第1の制御量算出部20hは、ハンドル角センサ32からハンドル角θHが入力され、目標ハンドル角算出部20dから目標ハンドル角θHtが入力され、第1の制御分担比設定部20fから第1の制御分担比R1が入力される。そして、例えば、以下の(5)式により、第1の制御量T1を算出して、制御量算出部20jに出力する。
T1=R1・(Gp・(θHt−θH)+Gd・d(θHt−θH)/dt)…(5)
ここで、Gpは、予め設定しておいた操舵角フィードバック制御比例項ゲイン、Gdは、予め設定しておいた操舵角フィードバック制御微分項ゲインである。
すなわち、上述の(5)式は、現在のハンドル角θHを目標ハンドル角θHtとするのに必要な操舵トルクをフィードバック制御により算出することを意味するもので、この操舵トルクを第1の制御量T1として算出するのである。この第1の制御量T1は、上述のようにフィードバック制御により算出するため、目標進行路からの逸脱の仕方によっては通常の操舵よりも高周波の領域までも応答することができ、現在のハンドル角θHを目標ハンドル角θHtとするのに極めて制御性の高いものとなっている。また、通常の操舵よりも高周波の領域までも応答して、ドライバの操舵状態に大きく干渉することもあり、ドライバの知覚にはっきりと捉えられ、警報感を確実に与えることができる制御ともなっている。このため、ドライバの意識の低下が大きい場合(覚醒度DAが低い、或いは、漫然度DLが高い場合)においては、車両が適切に車線走行を維持できるようにすると共に、ドライバに対する警報感を確実に与えるために、第1の制御分担比設定部20fで第1の制御量T1の制御分担比R1が大きく設定される。また、ドライバの意識の低下が少ない場合(覚醒度DAが高い、或いは、漫然度DLが低い場合)では、ドライバの操舵により車線に沿った走行が適切に行われることが予想され、また、ドライバの操舵に対する過干渉を防止するために、第1の制御分担比設定部20fで第1の制御量T1の制御分担比R1が小さく設定される。このように、第1の制御量算出部20hは、第1の制御量算出手段として設けられている。
第2の制御量算出部20iは、車速センサ31から車速Vが入力され、ハンドル角センサ32からハンドル角θHが入力され、目標ハンドル角算出部20dから目標ハンドル角θHtが入力され、第2の制御分担比設定部20gから第2の制御分担比R2が入力される。そして、例えば、以下の(6)式により、第2の制御量T2を算出して、制御量算出部20jに出力する。
T2=R2・(2・ξ・Kf・(β+(lf/V)・γd−θHt/n))…(6)
ここで、ξはトレールを示す。また、βは車体すべり角を示し、γdは目標ヨーレートを示し、それぞれ(7)、(8)式により、算出される。
β=((1−(m/(2・(lf+lr)))・(lf/(lr・Kr))・V
/(1+A・V))・(lr/(lf+lr))・(θH/n)…(7)
γd=(1/(1+A・V))・(V/(lf+lr))・(θH/n)…(8)
すなわち、上述の(6)式は、目標進行路を走行するための操舵トルクを自車両の運転状態を基に車両モデルにより算出することを意味するもので、この操舵トルクを第2の制御量T2として算出するのである。このため、第2の制御量T2は、あくまでも車両モデルを基本とした制御となるため、通常の操舵の周波数領域(低周波領域)での応答となり、上述のフィードバック制御による第1の制御量T1と比較すると、その効果がやや遅れて反映されることになる。その反面、上述の如く低周波領域での応答で収まるため、現在のドライバの操舵に自然と付加されるようにその効果が表れることとなり、ドライバに対して過干渉となることがなく、自然な制御効果があらわれることになる。このため、ドライバの意識の低下が少ない場合(覚醒度DAが高い、或いは、漫然度DLが低い場合)においては、ドライバに対して過干渉となることなく、車両が適切に車線走行を維持できるように、第2の制御分担比設定部20gで、第2の制御量T2の制御分担比R2が大きく設定される。また、ドライバの意識の低下が大きい場合(覚醒度DAが低い、或いは、漫然度DLが高い場合)では、積極的に制御して、且つ、ドライバにより確かな警報感を与える方が好ましいため(第1の制御量T1の割合を多くした方が好ましいため)、第2の制御分担比設定部20gで、第2の制御量T2の制御分担比R2が小さく設定される。このように、第2の制御量算出部20iは、第2の制御量算出手段として設けられている。
制御量算出部20jは、第1の制御量算出部20hから第1の制御量T1が入力され、第2の制御量算出部20iから第2の制御量T2が入力される。そして、以下の(9)式により、制御量Tcを算出してモータ駆動部21に出力する。このように、制御量算出部20jは、制御量算出手段として設けられている。
Tc=T1+T2 …(9)
次に、上述の操舵制御部20で実行される操舵支援制御を、図3のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要なパラメータ、すなわち、車速V、ハンドル角θH、ヨーレートγ、前方の道路形状、自車両の走行路に対するヨー角θca、覚醒度DA、漫然度DLが読み込まれる。
次いで、S102に進み、前方注視距離算出部20aで、上述の如く車速V等に応じて前方注視距離ztを算出する。
次に、S103に進み、目標通過点算出部20bで、前方走行路情報と前方注視距離ztにより、目標通過点のX座標xcを算出する。
次いで、S104に進み、推定通過点算出部20cで、前述の(1)式、或いは、(2)式により、推定通過点のX座標xeを算出する。
次に、S105に進み、目標ハンドル角算出部20dで、前述の(4)式により、目標ハンドル角θHtを算出する。
次いで、S106に進み、意識判定部20eで、覚醒度DAと漫然度DLの大きさを比較する。この比較の結果、覚醒度DAが漫然度DL以上の場合は、S107に進み、図5に示すマップの右側の覚醒度マップに基づいて、第1の制御分担比設定部20fで第1の制御分担比R1を設定し、第2の制御分担比設定部20gで第2の制御分担比R2を設定してS109へと進む。逆に、覚醒度DAが漫然度DLより小さい場合は、S108に進み、図5に示すマップの左側の漫然度マップに基づいて、第1の制御分担比設定部20fで第1の制御分担比R1を設定し、第2の制御分担比設定部20gで第2の制御分担比R2を設定してS109へと進む。
S107、或いは、S108で、第1の制御分担比R1、第2の制御分担比R2を設定してS109に進むと、第1の制御量算出部20hで、前述の(5)式により、第1の制御量T1を算出する。
次いで、S110に進むと、第2の制御量算出部20iで、前述の(6)式により、第2の制御量T2を算出する。
そして、S111に進むと、制御量算出部20jで、前述の(9)式により、制御量Tcを算出してモータ駆動部21に出力してプログラムを抜ける。
このように、本発明の実施の形態によれば、前方注視距離ztにおける目標通過点PcのX座標xc、推定通過点PeのX座標xeを基に目標ハンドル角θHtを算出し、現在のハンドル角θHが目標ハンドル角θHtとなる操舵トルクを第1の制御量T1としてフィードバック制御により算出し、自車両の運転状態を基に車両モデルにより目標進行路を走行するための操舵トルクを第2の制御量T2として算出して、覚醒度DA、或いは、漫然度DLに応じて全体の制御量Tcに対する第1の制御量T1と第2の制御量T2の制御割合を設定する。この際、第1の制御量T1は、フィードバック制御により算出するため、目標進行路からの逸脱の仕方によっては通常の操舵よりも高周波の領域までも応答することができ、現在のハンドル角θHを目標ハンドル角θHtとするのに極めて制御性の高いものとなっている。また、通常の操舵よりも高周波の領域までも応答して、ドライバの操舵状態に大きく干渉することもあり、ドライバの知覚にはっきりと捉えられ、警報感を確実に与えることができる制御ともなっている。このため、ドライバの意識の低下が大きい場合(覚醒度DAが低い、或いは、漫然度DLが高い場合)においては、車両が適切に車線走行を維持できるようにすると共に、ドライバに対する警報感を確実に与えるために、第1の制御量T1の制御分担比R1が大きく設定される。また、ドライバの意識の低下が少ない場合(覚醒度DAが高い、或いは、漫然度DLが低い場合)では、ドライバの操舵により車線に沿った走行が適切に行われることが予想され、また、ドライバの操舵に対する過干渉を防止するために、第1の制御量T1の制御分担比R1が小さく設定される。
一方、第2の制御量T2は、あくまでも車両モデルを基本とした制御となるため、通常の操舵の周波数領域(低周波領域)での応答となり、上述のフィードバック制御による第1の制御量T1と比較すると、その効果がやや遅れて反映されることになる。その反面、上述の如く低周波領域での応答で収まるため、現在のドライバの操舵に自然と付加されるようにその効果が表れることとなり、ドライバに対して過干渉となることがなく、自然な制御効果があらわれることになる。このため、ドライバの意識の低下が少ない場合(覚醒度DAが高い、或いは、漫然度DLが低い場合)においては、ドライバに対して過干渉となることなく、車両が適切に車線走行を維持できるように、第2の制御量T2の制御分担比R2が大きく設定される。また、ドライバの意識の低下が大きい場合(覚醒度DAが低い、或いは、漫然度DLが高い場合)では、積極的に制御して、且つ、ドライバにより確かな警報感を与える方が好ましいため(第1の制御量T1の割合を多くした方が好ましいため)、第2の制御量T2の制御分担比R2が小さく設定される。
そして、第1の制御量T1と第2の制御量T2とで算出される制御量Tcは、車両運動に作用自在な操舵トルクであるので、車両を該操舵トルクによりドライバを導きつつ確実な車線維持走行を可能としている。このように、本実施の形態では、ドライバの状態に応じて、操舵支援制御の特性を適切に考慮して、導出される制御量を適切に割合調整して制御するようになっているので、ドライバ状態に応じて適切に警報感を与え、進行路を適切に維持するようにドライバを導きつつ制御して操舵支援することが可能となる。
尚、本実施の形態では、ドライバの意識低下度合を、覚醒度DA、或いは、漫然度DLにより検出するようにしているが、覚醒度検出装置35、或いは、漫然度検出装置36のどちらかのみ備えた装置で構成しても良い。また、覚醒度DAや漫然度DL以外であっても、ドライバの意識の低下度合が判断できるものであれば、同様の効果を生じることが可能である。
1 電動パワーステアリング装置
20 操舵制御部
20a 前方注視距離算出部
20b 目標通過点算出部(目標進行路設定手段)
20c 推定通過点算出部(推定進行路設定手段)
20d 目標ハンドル角算出部(目標操舵角算出手段)
20e 意識判定部(制御割合設定手段)
20f 第1の制御分担比設定部(制御割合設定手段)
20g 第2の制御分担比設定部(制御割合設定手段)
20h 第1の制御量算出部(第1の制御量算出手段)
20i 第2の制御量算出部(第2の制御量算出手段)
20j 制御量算出部(制御量算出手段)
31 車速センサ
32 ハンドル角センサ
33 ヨーレートセンサ
34 前方認識装置(前方情報検出手段)
35 覚醒度検出装置(運転意識低下度合検出手段)
36 漫然度検出装置(運転意識低下度合検出手段)

Claims (3)

  1. 自車両前方の走行路情報を検出する前方情報検出手段と、
    上記自車両前方の走行路情報を基に自車両の目標進行路を設定する目標進行路設定手段と、
    現在の自車両の運転状態を基に自車両が走行すると予測される推定進行路を設定する推定進行路設定手段と、
    少なくとも上記目標進行路と上記推定進行路を基に自車両が上記目標進行路を走行するための目標操舵角を算出する目標操舵角算出手段と、
    現在の操舵角が上記目標操舵角となる操舵トルクを第1の制御量としてフィードバック制御により算出する第1の制御量算出手段と、
    自車両の運転状態を基に車両モデルにより上記目標進行路を走行するための操舵トルクを第2の制御量として算出する第2の制御量算出手段と、
    ドライバの運転意識の低下度合を検出する運転意識低下度合検出手段と、
    上記ドライバの運転意識の低下度合に応じて全体の制御量に対する上記第1の制御量と上記第2の制御量の制御割合を可変設定する制御割合設定手段と、
    上記第1の制御量と上記第2の制御量と上記制御割合とに基づいて操舵トルクを制御量として算出する制御量算出手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の操舵支援制御装置。
  2. 上記制御割合設定手段は、上記運転意識低下度合検出手段で検出したドライバの運転意識が低く、低下度合が高い場合ほど、上記第1の制御量の割合が大きくなり、上記第2の制御量の割合が小さくなるように上記制御割合を設定することを特徴とする請求項1記載の車両の操舵支援制御装置。
  3. 上記運転意識低下度合検出手段は、ドライバの覚醒度と漫然度の少なくとも一方で上記ドライバの運転意識低下度合を検出するものであって、上記ドライバの運転意識低下度合が低く上記ドライバの運転意識が高い場合には上記覚醒度は高く検出され、上記漫然度は低く検出される一方、上記ドライバの運転意識低下度合が高く上記ドライバの運転意識が低い場合には上記覚醒度は低く検出され、上記漫然度が高く検出されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の操舵支援制御装置。
JP2009200569A 2009-08-31 2009-08-31 車両の操舵支援制御装置 Active JP5314539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009200569A JP5314539B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 車両の操舵支援制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009200569A JP5314539B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 車両の操舵支援制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011051420A true JP2011051420A (ja) 2011-03-17
JP5314539B2 JP5314539B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=43940902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009200569A Active JP5314539B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 車両の操舵支援制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5314539B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013545A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 富士重工業株式会社 車両の運転支援制御装置
CN111356626A (zh) * 2017-11-23 2020-06-30 罗伯特·博世有限公司 用于运行转向系统的方法和转向系统

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11180327A (ja) * 1997-12-18 1999-07-06 Mitsubishi Motors Corp 車線逸脱防止装置
JP2000142441A (ja) * 1998-09-11 2000-05-23 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵制御装置
JP2005132194A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Aisin Seiki Co Ltd 車両のレーン走行支援装置
JP2005306283A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Nissan Motor Co Ltd 車線維持支援装置
JP2007022373A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Denso Corp ステアリング制御システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11180327A (ja) * 1997-12-18 1999-07-06 Mitsubishi Motors Corp 車線逸脱防止装置
JP2000142441A (ja) * 1998-09-11 2000-05-23 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵制御装置
JP2005132194A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Aisin Seiki Co Ltd 車両のレーン走行支援装置
JP2005306283A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Nissan Motor Co Ltd 車線維持支援装置
JP2007022373A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Denso Corp ステアリング制御システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013545A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 富士重工業株式会社 車両の運転支援制御装置
CN111356626A (zh) * 2017-11-23 2020-06-30 罗伯特·博世有限公司 用于运行转向系统的方法和转向系统
JP2021504216A (ja) * 2017-11-23 2021-02-15 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh ステアリングシステムを動作させるための方法及びステアリングシステム
US11332183B2 (en) 2017-11-23 2022-05-17 Robert Bosch Gmbh Method for operating a steering system, and steering system
CN111356626B (zh) * 2017-11-23 2022-09-16 罗伯特·博世有限公司 用于运行转向系统的方法和转向系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5314539B2 (ja) 2013-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5620951B2 (ja) 車両のパワーステアリング制御装置
JP6652045B2 (ja) 自動運転車両
JP4715351B2 (ja) ステアリング制御システム
CN107640213B (zh) 车辆用驾驶支援装置
US8457868B2 (en) Lane keeping assist device and lane keeping assist method
US9174674B2 (en) Parking assisting apparatus
KR101641161B1 (ko) 운전 지원 장치 및 운전 지원 방법
JP5808977B2 (ja) 車両のヨーモーメント発生旋回効率化装置
JP2007296947A (ja) 車両の操舵装置
JP4811188B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP5819358B2 (ja) 車両用操舵装置
JP5379614B2 (ja) 車両の操舵支援制御装置
JP5790401B2 (ja) 車両用走行支援装置
JP4648229B2 (ja) 車両操作支援装置
JP2014024448A (ja) 車両の操舵支援装置
JP5314539B2 (ja) 車両の操舵支援制御装置
JP2011143821A (ja) 操舵装置
JP2007168641A (ja) 可変舵角操舵装置及びその方法、並びにその可変舵角操舵装置を搭載した自動車
JP3880688B2 (ja) 車両の後輪操舵制御装置
CN111511625B (zh) 车辆用控制装置
JP2014019262A (ja) 車両の運転支援装置
JP2017001415A (ja) 車両制御装置
JP2011143820A (ja) 操舵装置
JP2010184548A (ja) 車両操作支援装置
JP2009248685A (ja) 運転支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5314539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250