JP2011050484A - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】履かせ易さ・脱がせ易さに優れ、着用者の腹周りにスムーズにフィットし、様々な体型の着用者に適用することが可能で、過大な締め付け力が作用し難く、生産性、着用者の腹周りに対する追従性、外観及び手触り感に優れるパンツ型使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成されたパンツ型を呈する外装シート16と、吸収体22が内包されたパッド状に形成され、外装シート16の内側に配置された吸収性本体14と、外装シート16の腹周り部分に伸張状態で配置された腹周り伸縮材44とを備え、腹周り伸縮材44として、ゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材50と、ゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材52とを用い、第1伸縮材50と第2伸縮材52とが、複数本ずつ外装シート16の腹周り部分に配置されているパンツ型使い捨ておむつ1。
【選択図】図1A

Description

本発明は、着用者の腹周りに対するフィット性を向上させるための腹周り伸縮材が配置されたパンツ型使い捨ておむつに関するものである。
使い捨ておむつとしては、例えば図2に示すような一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12(12a,12b)が形成されたパンツ型を呈するパンツ型使い捨ておむつ100が知られている。
このようなパンツ型使い捨ておむつにおいては、図2に示すようにウエスト周り開口部10に沿ってウエスト周り伸縮材42を配置し、脚周り開口部12に沿って脚周り伸縮材40を配置することが一般的である。そして、着用者の腹周りに対するフィット性を向上させる目的で、着用者の腹周り方向に沿うように複数本の腹周り伸縮材44を配置することも行われている。
従来、前記腹周り伸縮材としては合成ゴムからなる弾性糸が用いられてきた(例えば、特許文献1及び2参照)。しかし、このような合成ゴム系弾性糸は、伸張率の高い領域での伸縮性が不十分であり、また、弾性ヒステリシス損による歪みが残り易く、引張り荷重を解放した後も瞬時に収縮せず伸縮応答性が悪いという特性がある。
前記のような材料特性に起因して、合成ゴム系弾性糸を腹周り伸縮材として使用すると、1)おむつの着脱時に伸縮材が十分に伸張せず、履かせ易さ・脱がせ易さの面で問題がある、2)おむつを履かせ終わった後も伸縮材が瞬時に収縮せず、着用者の腹周りにスムーズにフィットし難い、3)着用者の腹周りサイズに対する許容幅が狭く、太め体型から細身体型まで様々な体型の着用者に適用することが困難である、といった問題が生じていた。
そこで、合成ゴム系弾性糸に代えて、前記腹周り伸縮材として天然ゴムからなる弾性糸を用いることが提案されている(例えば、特許文献3〜6参照)。
特開2002−238934号公報 特開2004−298399号公報 特開2004−344号公報 特開2004−136068号公報 特開2008−264480号公報 特開2009−161号公報
前記のような天然ゴム系弾性糸は合成ゴム系弾性糸と比較して伸張率の高い領域での伸縮性に優れている。また、弾性ヒステリシス損による歪みも残り難いため、引張り荷重を解放すると瞬時に収縮し伸縮応答性も良好である。従って、合成ゴム系弾性糸の材料特性に起因する前記1)〜3)の問題を解決できる可能性がある。
しかし、天然ゴム系弾性糸を高い伸張率で配置した場合には、おむつの着用時に着用者の腹周りに対して過大な締め付け力が作用してしまう不具合を生じ得る。また、おむつの製造時に伸縮材が破断する等、おむつの生産性を低下させるという問題も生じ得る。
また、他の解決法としては、合成ゴム系弾性糸を用いた場合よりも腹周り伸縮材の本数を減じ、間隔を空けて腹周り伸縮材を配置することにより、複数本の腹周り伸縮材全体として発揮される締め付け力を低下させる方法も考えられる。しかし、間隔を空けて複数本の腹周り伸縮材を配置するとギャザーが粗くなってしまうため、着用者の腹周りに対する追従性が低下して着用感が低下し、或いはおむつの外観や手触り感が損なわれる等の問題が生じ得る。
本発明は、このような従来技術の有する課題を解決するためになされたものであり、履かせ易さ・脱がせ易さに優れ、着用者の腹周りにスムーズにフィットし、様々な体型の着用者に適用することが可能であって、過大な締め付け力が作用し難く、生産性、着用者の腹周りに対する追従性、外観及び手触り感に優れるパンツ型使い捨ておむつを提供するものである。
本発明者は、前記従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、腹周り伸縮材として、ゴム成分が天然ゴムの弾性糸からなる第1伸縮材を複数本配置することに加え、その天然ゴム系弾性糸からなる複数本の伸縮材の一部に代えて、ゴム成分がウレタンゴムの弾性糸からなる第2伸縮材を用いることによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
[1]一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型を呈する外装シートと、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと液不透過性材料からなるバックシートの層間に吸収体が内包されたパッド状に形成され、前記外装シートの内側に配置された吸収性本体と、前記外装シートの腹周り部分に伸張状態で配置された、ゴム組成物からなる弾性糸である腹周り伸縮材と、を備え、前記腹周り伸縮材として、前記ゴム組成物に含まれるゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材と、前記ゴム組成物に含まれるゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材と、を用い、前記第1伸縮材と前記第2伸縮材とが、複数本ずつ前記外装シートの腹周り部分に配置されているパンツ型使い捨ておむつ。
[2]前記第2伸縮材として、下記式(1)で表される引張応力比Rが前記第1伸縮材の0.3〜0.7倍である伸縮材を用いた前記[1]に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
R=Fb/Fa:(1)
[R:引張応力比、Fa:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力(cN)、Fb:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目復路における伸長率300%時の引張応力(cN)]
[3]第1伸縮材として、前記引張応力比Rが0.7〜0.95の伸縮材を用い、第2伸縮材として、前記引張応力比Rが0.3〜0.5の伸縮材を用いる前記[2]に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
[4]前記第1伸縮材と前記第2伸縮材の配置本数の比率が70:30〜30:70の範囲内である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
[5]前記腹周り伸縮材が伸長率300〜450%の伸張状態で配置されている前記[1]〜[4]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
[6]前記腹周り伸縮材は隣接する腹周り伸縮材との間隔が3〜10mmとなるように配置されている前記[1]〜[5]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、履かせ易さ・脱がせ易さに優れ、着用者の腹周りにスムーズにフィットし、様々な体型の着用者に適用することが可能であって、過大な締め付け力が作用し難く、生産性、着用者の腹周りに対する追従性、外観及び手触り感に優れる。
本発明のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1Aに示すパンツ型使い捨ておむつを展開し、おむつの内面側から見た状態を模式的に示す平面図である。 図1Aに示すパンツ型使い捨ておむつの外装シートを展開し、おむつの内面側から見た状態を模式的に示す平面図である。 図1Bに示すパンツ型使い捨ておむつのA−A’端面を模式的に示す端面図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明のパンツ型使い捨ておむつを製造する方法の一例を模式的に示す工程図である。
以下、本発明のパンツ型使い捨ておむつを実施するための形態について図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備えるパンツ型使い捨ておむつを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明のパンツ型使い捨ておむつの特徴的な構成:
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1のように、外装シート16の腹周り部分に伸張状態で配置された、ゴム組成物からなる弾性糸である腹周り伸縮材44を備えている。そして、その腹周り伸縮材44として、ゴム組成物に含まれるゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材50と、ゴム組成物に含まれるゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材52と、を用い、第1伸縮材50と第2伸縮材52とが、複数本ずつ外装シート16の腹周り部分に配置されているものである。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、腹周り伸縮材として伸張率の高い領域での伸縮性に優れ、弾性ヒステリシス損による歪みも残り難く伸縮応答性も良好な天然ゴム系の弾性糸を用いている。従って、合成ゴム系弾性糸の材料特性に起因する問題を解決することができる。即ち、履かせ易さ・脱がせ易さに優れ、着用者の腹周りにスムーズにフィットし、様々な体型の着用者に適用することが可能である。
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、腹周り伸縮材として天然ゴム系弾性糸とウレタンゴム系弾性糸を併用している。換言すれば、全ての腹周り伸縮材を天然ゴム系弾性糸で構成するのではなく、その一部に代えてウレタンゴム系弾性糸を配置している。
従って、腹周り伸縮材を全て天然ゴム系の弾性糸で構成した場合と比較して、おむつの着用時に着用者の腹周りに対して過大な締め付け力が作用することが少ない。また、腹周り伸縮材全体として見ると天然ゴム系弾性糸の数を減じたのと同じ結果となるので、天然ゴム系弾性糸の外径はそのままで着用者の腹周りに対する締め付け力を低下させることができる。従って、製造時に伸縮材が破断する等の事態は生じ難く、おむつの生産性は良好である。
更に、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、天然ゴム系の弾性糸の本数を減じた分だけウレタンゴム系弾性糸の数を増やすことにより、腹周り伸縮材全体の本数を維持することもできる。従って、腹周り伸縮材全体の本数を減じ、間隔を空けて腹周り伸縮材を配置した場合と比較してギャザーが粗くならないため、着用者の腹周りに対する追従性を維持し易く、着用感の低下を招き難い。また、おむつの外観や手触り感が損なわれ難く、良好な外観、手触り感を維持することができる。
[1−1]腹周り伸縮材:
図1A〜図1Cに示すように、腹周り伸縮材44は外装シート16の腹周り部分に伸張状態で配置された、ゴム組成物からなる弾性糸である。腹周り伸縮材によって着用者の腹周りに沿って伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。このタミーギャザーにより、おむつのフィット性が向上し、おむつのずり下がりが効果的に防止される。
そして、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、図1A〜図1Cに示すように、腹周り伸縮材44として、ゴム組成物に含まれるゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材50と、ゴム組成物に含まれるゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材52と、を用いている。
「ゴム組成物」とは、少なくともゴム成分を含む組成物を意味する。従って、ゴム成分が含まれている限り、他の添加物(例えば老化防止剤、可塑剤、軟化剤、加工助剤、充填剤、離型剤等)を含んでいるものも本明細書にいう「ゴム組成物」に含まれる。
「ゴム成分」とは、ゴム弾性を示す高分子物質を意味し、天然ゴムの他、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが含まれる。但し、本発明においては、第1伸縮材を構成するゴム成分として天然ゴム、第2伸縮材を構成するゴム成分としてウレタンゴムを採用している。
一般に「天然ゴム」というときは、ゴムの木の樹液から採取されるcis−ポリイソプレンを主たる成分とする高分子物質(生ゴム)を指す。但し、本明細書にいう「天然ゴム」には、前記生ゴムの他、天然ゴムに加硫処理を施した加硫天然ゴム、イソプレンを化学的に重合することにより、天然ゴム類似のcis−ポリイソプレン構造を形成した合成天然ゴム(イソプレンゴム、IR)も含まれる。これらの中でも、第1伸縮材を構成するゴム成分としては加硫天然ゴムが好ましい。加硫天然ゴムからなる弾性糸としては、例えば、アサヒテック社製「シルバークイーン(商品名)」、ナイガイ社製「SSDX(商品名)」等を挙げることができる。
第1伸縮材を構成する弾性糸の形態は特に限定されないが、例えば角ゴムや丸ゴム等を挙げることができる。「角ゴム」はゴム組成物を一旦板状に成形した後、糸状に裁断する方法で形成され、断面形状が四角形の弾性糸である(例えば、前記「シルバークイーン(商品名)」)。一方、「丸ゴム」はゴム組成物を1本ずつ糸状に押出成形する方法で形成され、断面形状が円形の弾性糸である(例えば、前記「SSDX(商品名)」)。第1伸縮材として角ゴムを用いる場合、幅が0.2〜1.3mmのものが好ましく、繊度が1400〜5000dtexのものが好ましい。丸ゴムを用いる場合、外径0.1〜1.0mmのものが好ましく、繊度が700〜3500dtexのものが好ましい。
「ウレタンゴム」は、イソシアネートとポリオールとの反応により得られる、ウレタン結合[−OC(=O)−NH−]を持つ高分子物質である。ウレタンゴムからなる弾性糸としては、例えば、旭化成せんい社製「ロイカ(商品名)」、オペロンテックス社製「ライクラ(商品名)」等を好適に用いることができる。
第2伸縮材を構成する弾性糸の形態は特に限定されないが、例えば複数本の細糸が撚り合わされた撚糸(糸ゴム)を挙げることができる(例えば、前記「ロイカ(商品名)」、前記「ライクラ(商品名)」等)。第2伸縮材として糸ゴムを用いる場合、外径0.1〜0.5mmのものが好ましく、繊度が300〜1000dtexのものが好ましい。
本発明においては、第2伸縮材として、下記式(1)で表される引張応力比Rが第1伸縮材の0.3〜0.7倍である伸縮材を用いることが好ましい。
R=Fb/Fa:(1)
[R:引張応力比、Fa:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力(cN)、Fb:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目復路における伸長率300%時の引張応力(cN)]
引張応力比Rは弾性ヒステリシス損の大小を簡易的に示すパラメータである。Rが小さい程、弾性ヒステリシス損が小さく、弾性ヒステリシス損に起因する歪みも残り難く伸縮応答性が良好である。一般に、天然ゴムをゴム成分とする天然ゴム系弾性糸は弾性ヒステリシス損が小さく、ウレタンゴムをゴム成分とするウレタンゴム系弾性糸は弾性ヒステリシス損が大きい。
本明細書にいう「引張応力」はテンシロン引張試験機を用いて測定した引張応力を意味する。測定時の速度は200mm/分とする。300%伸張時の引張応力を基準としたのは、使用状態における平均的な伸張率を想定したものである。また、2往復目の引張応力を測定するのは、伸縮材はおむつの製造時において伸張状態で配置されるため、これを「1回目の伸張」と考えれば、着用者におむつを履かせる際には「2回目の伸張」が行われると考えられるからである。
本発明においては第1伸縮材及び第2伸縮材の前記引張応力Fa又は前記引張応力Fbの値は特に限定されない。但し、第1伸縮材として、前記引張応力比Rが0.7〜0.95の伸縮材を用い、第2伸縮材として、前記引張応力比Rが0.3〜0.5の伸縮材を用いることが好ましい。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、図1A〜図1Cに示すように第1伸縮材50と第2伸縮材52とが、複数本ずつ外装シート16の腹周り部分に配置されている。
第1伸縮材及び第2伸縮材の具体的な配置本数は特に限定されない。但し、第1伸縮材と第2伸縮材の配置本数の比率が70:30〜30:70の範囲内であることが好ましい。
第1伸縮材の配置本数の比率が70%を超えると、1)着用者の腹周りに対して過大な締め付け力が作用する、2)おむつの製造時に伸縮材が破断する等の問題を生ずるおそれがある。一方、第1伸縮材の配置本数の比率が30%未満となると、1)おむつの履かせ易さ・脱がせ易さの面で劣る、2)着用者の腹周りに対するスムーズなフィット性を確保できない、3)様々な体型の着用者に適用することが困難である、といった問題を生ずるおそれがある。
腹周り伸縮材は隣接する腹周り伸縮材との間隔が3〜10mmとなるように配置されていることが好ましい。ここにいう「腹周り伸縮材」とは第1伸縮材と第2伸縮材の双方を含む。必ずしも全ての腹周り伸縮材を等間隔に配置する必要はない。
「外装シートの腹周り部分」とは、外装シートのウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分である。この部分に腹周り伸縮材を配置することで、着用者の腹周り外周側から腹周り伸縮材の収縮力が作用し、おむつの着用者の腹周りに対するフィット性が発揮される。
但し、腹周り伸縮材は着用者の腹周りを完全に取り囲むように配置されている必要はない。例えば図1A〜図1Cに示すパンツ型使い捨ておむつ1は、外装シート16のうち吸収体の配置領域と重なる領域においては伸張状態の腹周り伸縮材44が配置されていない例である。このようなおむつは、伸張状態の伸縮材を配置したい部分にのみ接着剤を塗工しておき、接着剤塗工部に伸張状態の伸縮材を固定した後、接着剤の非塗工部位で伸縮材を切断する方法等により製造することができる。
前記腹周り伸縮材は伸長率300〜450%の伸張状態で配置されていることが好ましい。伸長率300%以上の伸張状態で配置することにより、着用者が細め体型の場合でも、身体からずり落ち難くすることができ、良好なフィット性を得ることができる。一方、伸張率は450%以下の伸張状態で配置することにより、伸縮材を引き伸ばすことが容易となり、おむつをはかせ易くなる。また、着用者に対して過度の締め付け力が作用することを回避し、着用時にきつい感じを与えたり、肌にゴム跡がついたりする不具合を効果的に防止することができる。前記効果をより確実に得るためには、腹周り伸縮材を伸張率330〜400%で配置することがより好ましい。なお、第1伸縮材と第2伸縮材は同じ伸張率で配置・固定してもよいし、異なる伸張率で配置・固定してもよい。
なお、「伸張率」とは、伸縮材の非伸張状態の長さに対する、伸張状態の長さの比率(百分率)を示すものとする。即ち、伸縮材の非伸長状態の伸縮率は100%であり、その伸縮材を2倍に伸張した場合の伸張率は200%となる。
[2]本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の構成:
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1のように、外装シート16、吸収性本体14、腹周り伸縮材44を必須部材として構成されている。このように、着用者の排泄物を吸収し、保持する機能(吸収・保持機能)を担う吸収性本体14と、着用者の身体を被包する機能(装着機能)を担う外装シート16とから構成されるパンツ型使い捨ておむつを「2ピースタイプ」と称することがある。
[2−1]外装シート:
図1Aに示すように、外装シート16は一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成されたパンツ型を呈するシート状の部材である。図1A〜図1Cに示すように、外装シート16はおむつの前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部を形成している。なお、本明細書において、「前身頃」とは、装着時に着用者の腹側(身体前方)に宛がわれる部分、「股下部」とは、装着時に着用者の股下に宛がわれる部分、「後身頃」とは、装着時に着用者の背側(身体後方)に宛がわれる部分を意味するものとする。
図1A〜図1Cに示すように、外装シート16は前身頃2の側縁部2a,2bとこれに対応する後身頃6の側縁部6a,6bが予め接合されることによって(接合部8)、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成され、パンツ型を呈するように構成されたものが一般的である。
但し、外装シートは前記の構成に限定されるものではない。例えば、前身頃と後身頃の対応する側縁部に、係合可能なファスナー部材が付設され、そのファスナー部材同士を相互に係合させることによってパンツ型に構成可能なもの、又は前身頃と後身頃の対応する側縁部同士が着脱可能なファスナー部材によって予め係合されてパンツ型を呈するように構成されたもの等も本明細書にいう「外装シート」に含まれるものとする。前記ファスナー部材としては、例えば、フック材とループ材とを組み合わせたメカニカルファスナー等を挙げることができる。
2ピースタイプのパンツ型使い捨ておむつでは、吸収性本体に液不透過性材料からなるバックシートが配置され、このバックシートによって吸収体に吸収された排泄物が保持される。従って、外装シートは必ずしも液不透過性材料によって構成する必要はない。材質は特に限定されないが、おむつ内部の蒸れを防止するべく通気性に優れた素材、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の合成繊維からなる不織布等により構成することが好ましい。
外装シートは2枚以上の不織布を貼り合わせて構成されることが多い。このような構成により、腹周り伸縮材を挟み込んだ状態で固定することが可能となる。例えば、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1は外装シート16を2枚の不織布(インナーシート16a、アウターシート16b)から構成した例である。
図1A〜図1Cに示すように外装シート16には腹周り伸縮材44に加えてウエスト周り伸縮材42及び脚周り伸縮材40を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、おむつの脚周り開口部に沿って伸張状態で配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
例えば、図1A〜図1Cに示すパンツ型使い捨ておむつ1は、おむつの脚周り開口部12のカーブに沿って曲線的に脚周り伸縮材40を配置してレグギャザーを形成した例である。この脚周り伸縮材40は、糸ゴムや丸ゴム、角ゴムによって構成される。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
例えば、図1A〜図1Cに示すパンツ型使い捨ておむつ1は、おむつのウエスト周り開口部10の開口端に沿って複数本のウエスト周り伸縮材42を配置した例である。
これらの伸縮材については、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムからなる丸ゴム、角ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性糸からなる糸ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
伸縮材は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材が天然ゴムからなる丸ゴム、角ゴムや合成ゴムの弾性糸からなる糸ゴムである場合には、120〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、着用者に対して過度の締め付け力を作用させることなく、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
前記のような伸縮材は、腹周り伸縮材と同様の方法で外装シートに対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。図1A〜図1Cに示すパンツ型使い捨ておむつ1においては外装シート16のインナーシート16aとアウターシート16bとの層間に脚周り伸縮材40、ウエスト周り伸縮材42及び腹周り伸縮材44を挟み込んで固定している。
[2−2]吸収性本体:
吸収性本体は、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと液不透過性材料からなるバックシートの層間に吸収体が内包されたパッド状に形成されたおむつ用の吸収パッドである。
「パッド状」の具体的な形態は特に限定されない。例えば、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1においては吸収性本体14が矩形状に形成されている。この例ではバックシート20、吸収体22及びトップシート18が順次積層され、吸収体22の外周部でバックシート20とトップシート18とが貼り合わされることによって、トップシートとバックシートの層間に吸収体が内包されたパッドが構成されている。
図1A〜図1Dに示すように吸収性本体14は外装シート16の内側に配置され、接着剤等により外装シート16に対して固定される。配置方法は特に限定されないが、ウエスト周り開口部10と一対の脚周り開口部12a,12bで区画される領域内に、外装シート16の前身頃2から股下部4を経て後身頃6に至るように連続的に配置することが好ましい。
[2−2A]吸収体:
「吸収体」は、吸収性材料によって構成された、着用者の排泄物を吸収し、保持するための部材である。
「吸収性材料」としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す。)、親水性シート等を挙げることができる。「フラッフパルプ」としては、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、「SAP」としては、ポリアクリル酸ナトリウムを、「親水性シート」としては、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布等を用いることが好ましい。
吸収体は、1種又は2種以上の吸収性材料を単層又は複層のマット状に成形したものを用いることが好ましい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプのマット中に混在させるか、フラッフパルプのマットの層間に層状に配置して用いればよい。
吸収体は、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等、所望の形状に成形して用いることができる。吸収体は、SAPの脱落を防止し、形状安定性を付与するという目的から、親水性シートによって被包されていることが好ましい。図1Dに示す吸収性物品1は、親水性シートとしてティシュを用い、吸収体22が上シート54と下シート56によって被包されている例である。
[2−2B]トップシート:
トップシート(「センターシート」と称される場合もある。)は、吸収体の表面(装着時に着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、着用者の尿等を透過させる必要から、その少なくとも一部(全部又は一部)が液透過性材料により構成される。
「液透過性材料」としては、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、脂肪族ポリアミド等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
不織布としては、エアスルー(カード熱風)、カードエンボス等の製法によって製造された不織布を好適に用いることができる。「親水化処理」としては、界面活性剤を塗布、スプレー、含浸等させる処理を挙げることができる。
トップシートは「少なくとも一部」が液透過性材料によって構成されていればよく、全部が液透過性材料によって構成されていることを要しない。但し、トップシートを平面的に見た場合に、吸収体の表面を覆っている部分については液透過性材料により構成されていることが好ましい。
[2−2C]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(装着時に着用者の肌とは反対側に位置する面、着衣側の面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、排泄物が外部に漏洩する事態を防止する観点から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートの配置位置については特に制限はない。但し、排泄物が外部に漏洩する事態を防止する観点から、吸収体の裏面全体を被覆するようにバックシートが配置されていることが好ましい。
「液不透過性材料」としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができる。中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されたフィルムであり、液不透過性ではあるが透湿性を有する。従って、おむつ内部の蒸れを効果的に防止し得るという利点がある。
[2−2D]立体ギャザー:
吸収性本体は、図1B及び図1Dに示すように、撥水性シート32からなり、吸収体22の両側に配置された少なくとも一対の立体ギャザー26(26a,26b)を備えていることが好ましい。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつに用いられる構成を採用することができる。例えば図1B及び図1Dに示すように撥水性シート32の層間に伸張状態の伸縮材(立体ギャザー伸縮材36)を挟み込んで固定し、その立体ギャザー伸縮材36の収縮力によってギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。撥水性シートは、カードエンボス、スパンボンド等の製法により製造された不織布であってもよいが、防水性の高いSMS、SMMS等の不織布シートが更に好ましい。
なお、立体ギャザーは、図1Dに示すように立体ギャザー26用の撥水性シート32を別途付設してもよいし、吸収性本体を構成するシート材(例えばバックシート等)の一部によって形成されていてもよい。
[3]製造方法:
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、例えば図3に示すような従来公知のパンツ型使い捨ておむつの製造方法において、後に腹周り伸縮材となる長尺伸縮材Er5,Er6として天然ゴム系弾性糸とウレタンゴム系弾性糸の2種類の弾性糸を用いることにより製造することができる。なお、図3は、作図の都合上、後にウエスト周り伸縮材となる長尺伸縮材Er3,Er4及び後に腹周り伸縮材となる長尺伸縮材Er5,Er6の一部を捨象した形で描画した。
[3−1]外装シート連続体形成工程:
外装シート連続体形成工程P1は、更に、1)長尺外装シートS1への接着剤塗工、2)長尺股下伸縮材Er1,Er2の配置・固定、3)長尺外装シートS2の貼り合わせ、の各工程に区分される。
[3−1A]長尺外装シートへの接着剤塗工:
まず、図3に示すように、一の長尺外装シートS1のうち長尺伸縮材Er1,Er2,Er3,Er4,Er5,Er6を伸張状態で固定したい部分に接着剤を塗布して接着剤塗工部を形成する。
接着剤としては、例えばホットメルト接着剤等を用いることができる。前記接着剤塗工部以外の部分は、接着剤を塗布せず、又は塗布量を接着剤塗工部より少なくし、長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6が長尺外装シートS1に固定されない状態、或いは接着力が低い状態としておく。こうすることにより、後に長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6を切断した際に長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6がスナップバックして、接着剤塗工部においてのみ長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6を伸張状態で固定することが可能となる。
具体的には、長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6については、吸収性本体の吸収体と重畳する部分(吸収性本体配置部72の一部)に接着剤を塗工せず、或いは接着剤塗工部より塗布量を減じて、当該部分に伸縮材の収縮力を作用させないようにすることが好ましい。
接着剤を塗工する方法に特に制限はない。例えば、シム塗工のような接触塗工、カーテン塗工のような非接触塗工のいずれでも行うことができる。
[3−1B]長尺股下伸縮材の配置・固定:
次いで、図3に示すように、長尺外装シートS1に、長尺外装シートS1の長手方向に向かって連続的に長尺伸縮材Er1,Er2,Er3,Er4,Er5,Er6を配置し、固定する。この際、長尺伸縮材Er5,Er6として、天然ゴム系の弾性糸とウレタンゴム系の弾性糸を所定の本数比率、伸張率で配置・固定する。
[3−1C]長尺外装シートの貼り合わせ:
その後、図3に示すように、長尺外装シートS1の表面に、別の長尺外装シートS2を貼り合わせて外装シート連続体を得る。
[3−2]伸縮材切断工程:
図3に示すように、伸縮材切断工程P2では、外装シート連続体の吸収性本体配置部72のうち接着剤塗工部以外の部分で長尺伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6を切断する(切断痕74,76)。この切断により、長尺股下伸縮材Er1,Er2,Er5,Er6は、接着剤塗工部においてのみ伸張状態で固定される。
伸縮材の切断は、例えば、前記外装シート連続体を、板状の切断突起(切断刃)を複数個有する第1ロールと、第1ロールと相対向するように配置された第2ロールとを備えた伸縮材切断ロールに挟み込んで加圧することにより行うことができる。第1ロール及び第2ロールは、例えば、従来公知のエンボスロール類似の円柱状のものが用いられる。
第2ロールとしては、第1ロールに付設された切断突起と嵌合し得る凹部が形成されたエンボスロールや凹部が形成されていないプレーンロールを用いることができる。中でも、製造が容易で、使用時にも第1ロールの切断突起との位置合わせが不要なプレーンロールが好ましい。
[3−3]積層体形成工程:
図3に示すように、積層体形成工程P3では、外装シート連続体の吸収性本体配置部72に吸収性本体14を配置・固定して吸収性本体・外装シート積層体を形成する。吸収性本体の固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤により行うことが好ましい。
なお、図1Dに示す吸収性本体14は、例えば、バックシート20の上面に、親水性シート(上シート54、下シート56)に包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置し、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって形成することができる。図示の吸収性本体14は別途、撥水性シート32を貼り合わせることにより、一対の立体ギャザー26(26a,26b)を形成している。これらの工程は各々の部材の構成材料として長尺のシート材を用いることにより連続的に製造することができる。
[3−4]孔形成工程:
図3に示すように、孔形成工程P4では、吸収性本体・外装シート積層体の脚周り開口部形成部70を切除し、後に脚周り開口部となる孔78を形成する。孔78は、孔の外周形状と一致する切断刃を有するカッターで切り抜くことにより形成することができる。
[3−5]おむつ連続体形成工程:
図3に示すように、おむつ連続体形成工程P5では、吸収性本体・外装シート積層体を、その側縁同士が相互に重なるように二つ折りに折り畳んだ後、断続的に配置固定されている吸収性本体14同士の間隙部に、前記側縁から孔78に向かう接合部8を形成しておむつ連続体を得る。
図3に示す例では、外装シート連続体の側縁同士が互いに重なるように(図面上側の縁部と図面下側の縁部が重なるように)折り畳み、断続的に配置・固定された吸収性本体14の間隙部をヒートシールで2本1組のライン状に接合することで、おむつ側縁の接合部8を形成し、おむつ連続体を形成している。
[3−6]おむつ形成工程:
図3に示すように、おむつ形成工程P6では、おむつ連続体を接合部8に沿って切り離すことにより、複数のパンツ型使い捨ておむつ1を得る。
この例では、おむつ連続体に形成された2本1組のライン状の接合部8の間の部分で切り離すことにより、複数のパンツ型使い捨ておむつ1を得ている。
本発明のパンツ型使い捨ておむつの実施例について、図面を参照しながら更に具体的に説明する。但し、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、その発明特定事項を備えた吸収性物品を全て包含するものであり、以下の実施例に限定されるものではない。実施例では、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1を作製した。
パンツ型使い捨ておむつ1においては、腹周り伸縮材44として、ゴム組成物に含まれるゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材50として加硫天然ゴムからなる弾性糸であるアサヒテック社製「シルバークイーン(商品名)」を用いた。この弾性糸は断面が四角形の角ゴムであり、幅0.64mm、繊度2350dtexのものを用いた。
一方、ゴム組成物に含まれるゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材52としては、旭化成せんい社製「ロイカ(商品名)」を用いた。この弾性糸は複数本の細糸が撚り合わされた撚糸(糸ゴム)であり、外径0.2mm、繊度620dtexのものを用いた。
第1伸縮材の伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力は34(cN)、2往復目復路における伸長率300%時の引張応力は28(cN)、下記式(1)で表される引張応力比Rは0.82であった。
R=Fb/Fa:(1)
[R:引張応力比、Fa:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力(cN)、Fb:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目復路における伸長率300%時の引張応力(cN)]
一方、第2伸縮材の伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力は47(cN)、2往復目復路における伸長率300%時の引張応力は21(cN)、前記式(1)で表される引張応力比Rは0.45であった。即ち、引張応力比Rが第1伸縮材の0.54倍である伸縮材を用いた。
図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1においては、第1伸縮材50を6本、第2伸縮材52を6本、外装シート16の腹周り部分に配置した。即ち、第1伸縮材50と第2伸縮材52の配置本数の比率は50:50とした。伸縮材の配置ピッチは一定とし、全ての腹周り伸縮材を5mm間隔(同一ピッチ)で配置した。第1伸縮材50は伸張率350%、第2伸縮材は伸張率350%で配置・固定した。
また、図1A〜図1Dに示すパンツ型使い捨ておむつ1は、外装シート16のうち吸収体の配置領域と重なる領域においては伸張状態の腹周り伸縮材44が配置されていない構造とした。パンツ型使い捨ておむつ1は、図1に示すように、伸張状態の伸縮材を配置したい部分にのみ接着剤を塗工しておき、伸縮材を伸張状態で配置して接着剤塗工部に伸縮材を固定した後、接着剤の非塗工部位で伸縮材を切断する方法により製造した。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、乳幼児用、成人用の使い捨ておむつとして好適に用いることができる。
1,100:パンツ型使い捨ておむつ、2:前身頃、2a,2b:側縁、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁、8:接合部、10:ウエスト周り開口部、12,12a,12b:脚周り開口部、14:吸収性本体、16:外装シート、16a:インナーシート、16b:アウターシート、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、26,26a,26b:立体ギャザー、32:撥水性シート、36:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、44:腹周り伸縮材、50:第1伸縮材、52:第2伸縮材、54:上シート、56:下シート、70:開口部形成部、72:吸収性本体配置部、74,76:切断痕、78:孔、Er1,Er2,Er3,Er4,Er5,Er6:長尺伸縮材、S1,S2:長尺外装シート、P1:外装シート連続体形成工程、P2:伸縮材切断工程、P3:積層体形成工程、P4:孔形成工程、P5:おむつ連続体形成工程、P6:おむつ形成工程。

Claims (6)

  1. 一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型を呈する外装シートと、
    少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと液不透過性材料からなるバックシートの層間に吸収体が内包されたパッド状に形成され、前記外装シートの内側に配置された吸収性本体と、
    前記外装シートの腹周り部分に伸張状態で配置された、ゴム組成物からなる弾性糸である腹周り伸縮材と、を備え、
    前記腹周り伸縮材として、前記ゴム組成物に含まれるゴム成分が天然ゴムである第1伸縮材と、前記ゴム組成物に含まれるゴム成分がウレタンゴムである第2伸縮材と、を用い、
    前記第1伸縮材と前記第2伸縮材とが、複数本ずつ前記外装シートの腹周り部分に配置されているパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記第2伸縮材として、下記式(1)で表される引張応力比Rが前記第1伸縮材の0.3〜0.7倍である伸縮材を用いた請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
    R=Fb/Fa:(1)
    [R:引張応力比、Fa:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目往路における伸長率300%時の引張応力(cN)、Fb:伸張率100%−500%間で繰り返し伸縮させた際の2往復目復路における伸長率300%時の引張応力(cN)]
  3. 第1伸縮材として、前記引張応力比Rが0.7〜0.95の伸縮材を用い、第2伸縮材として、前記引張応力比Rが0.3〜0.5の伸縮材を用いる請求項2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記第1伸縮材と前記第2伸縮材の配置本数の比率が70:30〜30:70の範囲内である請求項1〜3のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記腹周り伸縮材が伸長率300〜450%の伸張状態で配置されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 前記腹周り伸縮材は隣接する腹周り伸縮材との間隔が3〜10mmとなるように配置されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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