JP2011049827A - 画像読取装置 - Google Patents

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文秀 坂本
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Abstract

【課題】原稿シートを載置セットする第1プラテンと、原稿シートを所定速度で移動する第2プラテンとの間を移動するキャリッジに搭載した光源の第2プラテンでの発熱量を軽減する。
【解決手段】原稿を載置セットし原稿画像を読取る第1プラテンと原稿を所定速度で走行させて原稿画像を読取る第2プラテンを並設し、この第1、第2プラテンの間で移動するキャリッジに光源を搭載する。このとき、第2プラテンの原稿読取面を第1プラテンの原稿読取面に対して光源に接近するように段差を形成し、第2プラテンでの光源の発光量を落とすと共に、前記結像光学手段と前記画像読取センサまでの距離を同一距離に、前記第2プラテンガラスの厚さを、前記第1プラテンガラスの厚さに対し、前記第1、第2プラテンガラスの前記結像光学手段までの各空気換算距離が等しくなる厚さに設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、スキャナ装置、複写機、ファクシミリー装置など、原稿シート上の画像を読取る画像読取装置に係わり、特に走査キャリッジに搭載され原稿シートの読取面を照明する照明光源の昇温による劣化を抑制する技術に関する。
この種の画像読取装置として、原稿シートを載置セットして原稿画像を読取るための第1プラテンガラスと、原稿を所定速度で走行させて原稿画像を読取るための第2プラテンガラスとを並設し、前記原稿画像に読取り光を照射する照明光源を搭載したキャリッジを、前記第1、第2プラテンガラスとの間で移動可能に支持する走行ガイド手段に沿って移動可能に構成されたものが良く知られている。
そして、その第1プラテンガラスに原稿シートを載置セットした状態でキャリッジを読取面に沿って走査させ画像を読取るフラットベット読取モードと、また第2プラテンガラスの読取部に対し原稿シートを一定速度で走行させスリット露光で画像を読取るシートスルー読取モードとの一方を適宜選択し画像を読み取る様になっている。
例えば特許文献1には、第1、第2のプラテンガラスを並設し、このプラテンガラス下方に原稿を照明する照明光源を搭載したキャリッジ(走査光学部)を配置し、プラテン上方に原稿シートを自動給送するフィーダユニットを装備した装置が開示されている。
このような装置において、第1、第2のプラテンガラスの下方をガラス面に沿って移動するキャリッジは、特に厚く重い本を第1のプラテンガラス上に載置し、その本を上方より押え付けることで、第1のプラテンガラスが歪み下方に変位した状態であっても、読取走査に支障が生じることが無い様に、第1のプラテンガラスの対抗面から十分に間隔を隔て配置される。
また、キャリッジ(走査光学部)に搭載した照明光源による装置内部の温度が上昇し、その熱の影響で照明光源の寿命の低下、画像読取センサの検出特性に影響を与えることから、装置内部の温度上昇を抑えるために空気を循環させ冷却するためのファンが複数個取り付けられている。
特開2004−242211号公報
しかしながら、この様にファンを使った冷却方法では、フラットベット読取モードの様にキャリッジが読取時に移動する場合には可也の冷却効果を得ることが出来るものの、シートスルー読取モードの様にキャリッジが一箇所に停止した状態で画像を読取る場合には、キャリッジ内に熱がこもり易く、十分な冷却効果が得られず、結果、照明光源の寿命低下を抑えることが出来ず、照明光源の交換を余儀なくされている。
また、上述の特許文献1に開示する様に、シートスルー読取モードでキャリッジが停止する位置に更なるファンを配備し、集中的に冷却する方法も有るが、装置の大型化、コスト高を招く等問題が有り、実用的対策とは言えない。
そこで本発明者は、第1に照明光源の光量が距離の二乗に反比例すること、第2にシートスルー読取モードで使う第2プラテンガラスの幅が第1プラテンガラスの幅に比べ極端に短く、且つ原稿シートの負荷が掛からず、第1プラテンガラスの様に歪むことが無いことを前提に、第2プラテンガラスとキャリッジとの間隔を狭め、近接させることで増大した光量相当分だけ照明光源の発光量を落すことで、照明光源の発熱量を軽減するとの着想に至った。
本発明は、シートスルー読取モードで使う第2プラテンガラスによる読取面を、フラットベット読取モードで使う第1プラテンガラスによる読取面に対し、照明光源側に近づけると共に、その近づけたことによる焦点ボケを同時に解消することで、照明光源の発光量を下げることで、少なくとも照明光源の劣化を解消することが出来る画像読取装置の提供をその課題としている。
上記課題を達成するため本発明の画像読取装置は、原稿シートを載置セットして原稿画像を読取るための第1プラテンガラスと、前記第1プラテンガラスに並設され、原稿を所定速度で走行させて原稿画像を読取るための第2プラテンガラスと、前記原稿画像に読取り光を照射する照明光源を搭載したキャリッジと、前記プラテンガラス上の原稿画像を線順位で光電変換する画像読取センサと、前記原稿画像からの反射光を前記画像読取センサに結像するための結像光学手段と、前記キャリッジを前記第1、第2プラテンガラスとの間で移動可能に支持する走行ガイド手段と、前記走行ガイド手段に沿って前記キャリッジを移動するキャリッジ駆動手段と、前記照明光源の光量を調整する調光手段と、前記キャリッジ駆動手段と前記調光手段を制御する制御手段と、を備え、前記第2プラテンガラスの原稿コンタクト面と、前記第1プラテンガラスの原稿コンタクト面との間には段差が設けられ、この段差は、前記第2プラテンガラス上の原稿画像が前記第1プラテンガラス上の原稿画像より前記光源に接近した位置となるように形成すると共に、前記結像光学手段と前記画像読取センサまでの距離を同一距離に、前記第2プラテンガラスの厚さを、前記第1プラテンガラスの厚さに対し、前記第1、第2プラテンガラスの前記結像光学手段までの各空気換算距離が等しくなる厚さに設定し、前記制御手段で、前記キャリッジを前記第1プラテンガラスと第2プラテンガラスとの間で位置移動する際に、前記調光手段で前記照明光源を前記段差に応じた光量に調整する様になしたものである。
尚、前記第2プラテンガラスの厚さをt2mm、前記第1プラテンガラスの厚さをt1mm、前記段差をdmm、前記第1、第2プラテンガラスの屈折率をnとした場合に、前記第2プラテンガラスの厚さt2mmを前記第1プラテンガラスの厚さt1mmに対し、
t2=t1−d(n−1)/n

の関係式を満たす値に設定している。
本発明は、シートスルー読取モードで使う第2プラテンガラスによる読取面を、フラットベット読取モードで使う第1プラテンガラスによる読取面に対し、照明光源側に近づける様に第1、第2プラテンガラスの原稿載置面に段差を形成すると共に、その近づけたことによる焦点ボケを同時に解消することで、照明光源の発光量を下げることで、少なくとも照明光源の劣化を解消することが出来る画像読取装置の提供することが出来る。
また、予め前記第2プラテンガラスの厚さを前記第1プラテンガラスの厚さに対し予め設定することで、焦点ボケを起こすことが無く、焦点調整手段を必要としない。
本発明に係わる画像読取装置の全体構成を示す要部説明図。 本発明に係わる画像読取装置における第1第2プラテンの高さ位置を示す要部説明図。 図4の装置における照明光源の指向特性を説明する説明図。 図4の装置における光源位置と段差との関係を示す実験データを示す。 図4の装置における照明光源の発光量の関係を説明する説明図。 従来一般的に知られる画像読取装置における第1第2プラテンの高さ位置を示す要部説明図。 本発明の前提技術として提案する画像読取装置における第1第2プラテンの高さ位置を示す要部説明図。
[本発明の装置全体構成]
図1は本発明に係わる画像読取装置の全体構成を示す要部説明図で、まず、画像読取装置の全体構成について説明するに、この読取装置はスキャナユニットAと、フィーダユニットBとから構成され、フィーダユニットBはスキャナユニットAの上部に設置されている。スキャナユニットAは同図に示すように装置フレーム1の上面に第1プラテンガラス2と第2プラテンガラス3とが並列に配置されている。上記フィーダユニットBは第2プラテン3に原稿シートを給送するフィーダ機構4と、上記第1プラテン2上の原稿を覆うプラテンカバー5とから構成され、スキャナユニットAの上面に開閉自在にヒンジ連結されている。以下各構成を詳述する。
[スキャナユニットの構成]
スキャナユニットAは装置フレーム1に上述の第1プラテンガラス2と第2プラテンガラス3を備え、このケーシング内部にキャリッジ6が内蔵されている。第1プラテン2は、そのコンタクト面(第1コンタクト面)2aは最大サイズ原稿シートを載置可能な寸法形状に構成されている。第2プラテン3は最大サイズ原稿シートの幅サイズの寸法形状に構成されている。そして、そのコンタクト面(第2コンタクト面)3aは図2に示すように段差dを有するように配置されている。
上記キャリッジ6は、図2に示すようにキャリッジフレーム15と、光源ランプ9と、反射ミラー10と、集光レンズ7と、画像読取センサ8と、から構成されている。キャリッジフレーム15は、耐熱性に富んだ樹脂で構成され、光源ランプ9と撮像素子(反射ミラー、集光レンズ)10と、画像読取センサ8とを搭載する。
そしてこのキャリッジフレーム15は装置フレーム1に設けられた一対のガイドレール12に軸支持されている。そして前述したように光源ランプ9は、その光源中心と第1プラテン2の第1コンタクト面2aとは距離(L)、第2プラテン3の第2コンタクト面3aとは距離(L−d)の位置に配置されている。
上記キャリッジ6は図1左右方向の副走査方向に往復動可能に支持されている。そして第1プラテンに沿って領域ar1を往復動するようにガイドレール12に支持されている。またこのキャリッジ6は第2プラテン3の画像読取位置re1と、基準板20読取位置re2に位置移動可能に支持されている。そして装置フレーム1にはキャリッジ6の移動方向に一対のプーリ(不図示)が配置され、このプーリ間に架け渡された走行ワイヤにキャリッジフレーム15が連結してある。このプーリの一方はキャリッジモータ(不図示)に連結されている。
上記キャリッジフレーム15には第1第2プラテンガラス2、3と対向する位置に読取開口11が形成され、光源ランプ9からの光をプラテン上の原稿画像に照射し、その反射光を反射ミラー10a〜10dで集光レンズ7に案内し、このレンズで画像読取センサ8上に結像する。
上記光源ランプ(光源)9は、蛍光灯、キセノンランプ、LEDなどの棒状発光体或いは点状発光素子の光を線状光として照射する反射構造を採用する。このように構成された光源ランプ9はキャリッジフレーム15に一体的に取付けられ、読取開口11から第1第2ガラス2、3上の原稿シートに読取光を照射する。
上記反射ミラー10は、所定長さの光路長を形成するように適宜複数枚で構成され、図示のものは第1ミラー10aで原稿画像の反射光を第2ミラー10bに向けて偏向し、この光を第3ミラー10cから第4ミラー10dに導き、そして集光レンズ7に案内する。尚、原稿画像の反射光はこのような光路形成に限らず例えば第1、第2、2つのミラーで光路形成することも可能である。
上記集光レンズ7は図2に示すように1枚若しくは複数枚の撮像レンズで構成され、反射ミラー10から送られた原稿画像の反射光を画像読取センサ8上に結像する。また、上記画像読取センサ8は、CCDなどの光電変換センサで構成され、集光レンズ7から送られた原稿画像の反射光を光電変換する。
特に、図示の画像読取センサ8は、カラーラインセンサで構成され、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の各画素を構成するセンサ素子をライン状に3列配置している。このような構成の画像読取センサ8は基板8aに取付けられ、この基板8aがキャリッジフレーム15に固定されている。
このように構成されたキャリッジ6は、光源(光源ランプ9)からプラテン上の原稿画像に光を照射し、その反射光を反射ミラー10で集光レンズ7に導き、ラインセンサ(画像読取センサ)8上に結像する。そしてこの結像された光をラインセンサ(画像読取センサ)8で電気的に変換して出力ケーブル(図示せず)から出力する。尚この出力ケーブルからの電気信号は図示しないデータ処理部で2値化され、ディザ補正など画像処理され外部装置に出力される。
[フィーダユニットの構成]
上述の第1、第2プラテンガラス2、3の上方には原稿シートを第2プラテンガラス3に給送するフィーダユニットBが装備されている。このフィーダユニットBは第2プラテン3に給紙トレイ41に載置した原稿シートを給送する給紙機構4と、第2プラテン3を覆うプラテンカバー5を備えている。
給紙機構4を図1に基づいて説明すると、原稿シートを載置する給紙トレイ33と、排紙トレイ34と、給紙トレイ33から排紙トレイ34に第2プラテンガラス3を介して原稿を給送する給紙経路35で構成される。給紙トレイ33には原稿シートを1枚ずつ分離給送する給紙ローラ25と、レジストローラ30が配置されている。また給送経路35には、原稿シートを所定速度で第2プラテンガラス3に給送するリードローラ36と、この第2プラテンガラス3からの原稿を排紙トレイ34に向けて移送する搬出ローラ37と排紙ローラ38が設けられている。
[制御構成]
図1のり装置において、制御構成は図示しないが、例えば制御CPUで画像読取装置を制御する。この制御CPUにはコントロールパネルを設けて画像読取を第1プラテン2で実行する(ブックモード)のか、第2プラテンで実行する(ADFモード)のかオペレータが指定するように構成する。そして制御CPUはブックモードが選択されたときにはキャリッジ6を第1プラテン2の読取り開始位置に、ADFモードのときにはキャリッジ6を第2プラテンの読取り開始位置に位置移動する。このキャリッジ6の位置移動は前述したキャリッジモータ(不図示)の制御で行う。
[本発明の基本的構成]
次に、図2は本発明に係わる要部拡大図で、本発明の基本的構成に基づき説明する。
本発明は、画像読取装置に原稿シートを載置セットして静止状態の原稿画像を読取るための第1プラテンガラス2と、原稿シートを所定速度で走行させて移動する原稿画像を読取るための第2プラテンガラス3を設ける。
この第1プラテンガラス2は、材質がフロートガラスからなる板厚t1が2.8±0.1mm、屈折率nが1.5の平行平面ガラスで、最大サイズシート(例えばJIS規格A3サイズシート)を載置セットする寸法形状にカットされている。また第2プラテンガラス3は、同様に材質がフロートガラスからなる板厚t2が1.8±0.1mm、屈折率nが1.5の平行平面ガラスで、原稿シートの幅方向(主走査方向)に最大サイズシートに適合し、長さ(副走査方向)は25mmの寸法形状にカットされている。そしてこの第1、第2プラテンガラス2、3は、互いに副走査方向前後に並設され、その下方に配置され副走査方向に移動可能なキャリッジ6を配置している。
このキャリッジ6は、後述説明する図1の装置フレーム1に設けたガイドレール12で第1、第2プラテンガラス2、3に沿って副走査方向に位置移動可能に支持されている。このキャリッジ6は耐熱性樹脂などのキャリッジフレーム15に照明光源9と、反射ミラー10(10a〜10c)と、集光レンズ7と、CCD等の光電変換センサからなる画像読取センサ8を搭載する。
この照明光源9は、白色のLED(Light Emitting Diode)、キセノンランプ、蛍光灯などの線状光源でプラテンの幅(主走査方向長さ)サイズに構成している。図示の照明光源9はキャリッジ6のランプハウス15aに固定されている。キャリッジ6には第1、第2プラテンガラス2、3に対向する位置に読取開口11が形成され、この読取開口11から照明光源9の光がプラテンガラス上の原稿シートに向け照射するようになっている。
そして原稿画像からの反射光を反射ミラー10(10a〜10c)を介し結像レンズ7に案内し、この結像レンズ7で集光した光を画像読取センサ8で光電変換する。
そこで、第1プラテン2において原稿シートを載置セットするコンタクト面(以下「第1コンタクト面」という)2aと、第2プラテン3において所定速度で走行する原稿シートをガイドするコンタクト面3a(以下「第2コンタクト面」という)との間に段差dを設けている。この段差dは第2プラテンガラス3上の原稿画像面が第1プラテンガラス2上の原稿画像面より(キャリッジ6に搭載した)照明光源9に接近した位置となるように形成している。
そしてこの第1、第2プラテンガラス2、3の下方で副走査方向に移動可能にガイドレール12に支持された上記キャリッジ6は、特に第1プラテン2の第1コンタクト面2a上にブック本が置かれ、コピーの際にそのブック本が第1コンタクト面2aから浮き上がらない様に上から抑え付けられた時に、第1プラテン2が歪んでも副走査移動に支障をきたさぬ様に平面内を往復動可能に支持され、この結果、キャリッジ6内に搭載した照明光源9と第1プラテン2の第1コンタクト面2aの原稿画像面とは距離Lを隔て配置される。
一方、第1コンタクト面2aと、第2コンタクト面3aとは、互いに平行に配置された平行面を形成すると共に段差dを持って配設している。従って、キャリッジ6が移動し第2プラテンガラス3の下方に位置する場合、第2コンタクト面3aの原稿画像と照明光源9とは距離(L−d)で隔てられ配置することとなる。
次に、第1コンタクト面2aと第2コンタクト面3aとの間に前述の段差dについて説明する。この段差dは照明光源9に対して第2コンタクト面3a上の原稿画像面が第1コンタクト面2a上の原稿画像面より距離(d)だけ接近するように形成する。
上記段差dの作用について説明する。図4に照明光源(実験はLED照明光源)の配光分布の実験値を示す。図4に一例としてLED光源のガラス面から測定面の深度を(0、1mm、2mm、3mm)に変化させた副走査方向の配光分布を示す。この実験データから次のことが判明する。例えば照明光源9の位置を副走査方向に2mm(読取点から照明光源の中心を2mmズラした位置)のときの照明光源9と第1プラテンガラス2のコンタクト面2aとの距離(深さ)との関係は、深度0mmでは出力比が1.1であるが、深度3mmでは0.7となる。
つまり第1プラテンガラス2のコンタクト面2aに対し、第2プラテンガラス3の位置を3mm下げた位置に配置した場合、同じ照明光源9でプラテンガラス面上では0.7の出力の時、第2プラテンガラス面上では1.1の出力が得られることになる。従って、プラテンガラス基準で、第2コンタクト面3aでは1.57倍の光量が得られることになる。コンタクト面での光量を100%Dutyで点灯しているとすると、約64%のDutyで点灯して同じ光量を得ることができる。
例えば、LED1個に対し30mAの電流を流して駆動しているとすると、64%のDutyで制御した場合30mA×64%=19.2mA相当の電流量に置き換えることができる。LED内部の温度上昇変化量ΔTj−sは、ΔTj−s=LEDジャンクションケース間熱抵抗Rthj−s(℃/W)×熱量Pb(W)で表せる。
VFが3.5V一定であったとすると、電流30mAの時と、19.2mAの時のそれぞれの熱量は、0.03[A]×3.5[V]=0.105[W]、0.0192[A]×3.5[V]=0.0672[W]となる。Rthj−sが300[℃/W]であったとすると、ΔTj−sはそれぞれ、300[℃/W]×0.105[W]=31.5[℃]、300[℃/W]×0.0672[W]=20.16[℃]となり、11[℃]以上も温度が下がることとなる。
以上の実験から明らかなように第1プラテンガラス2のコンタクト面2aに対して第2プラテンガラス3のコンタクト面3aを照明光源9に段差dだけ接近させることにより、原稿画像面に照射する光量は、段差dの2乗に比例して増大し、上記実験値では照明光源9に供給する電力量を64%に軽減することができ、このときの発熱を11°C低下させることが可能となる。
[調光手段の構成]
次に、上述の段差dを形成することによって照明光源9の発光量を図5で示すように増減調整する。この発光量調整は、具体的にランプに供給する電流を増減することによって可能である。例えば照明光源9に供給する電流をPWM制御する。照明光源9のドライバ回路を、照明光源9に供給する供給電流を例えばパルス制御するように構成する。そして後述する制御CPUで第1プラテンガラス2に照射する場合のデュティ(第1のデュティ値)に対して第2プラテンガラス3に照射するときのデュティ(第2のデュティ値)を低く設定する(第1のデュティ値>第2のデュティ値)。この第1第2のデュティ値は、両コンタクト面に照射される光量が実質的に同一となるように予め設定する。そして制御CPUでキャリッジ6を第1プラテン2に位置させるときには第1のデュティ値で、キャリッジ6を第2プラテン3に位置させるときには第2のデュティ値で、電源ランプ9に電源供給する。
[フォーカス調整の構成]
次に、上述の段差dを形成することによって原稿画像からの反射光を画像読取センサ8に結像する結像光学手段Zの焦点ずれが生ずる。このため、第1プラテンガラス2と第2プラテンガラス3のガラスの厚さtを予め焦点ずれを起こさない厚さに下記の様に設定している。
図3で各距離を示様に、同一のキャリッジ光学系を用いることが前提で、第2プラテンガラス3を使って画像を読取る流し読取状態と、第1プラテンガラス2を使って画像を読取るフラットベット読取状態でも焦点が合う様にするためには、下記の条件を満たす必要が有り、その条件を満たすことで焦点ずれを起こすことが無い。
まず、光学レンズLから画像読取センサ8までの物理的距離bを変えない条件下で、読取モードの違いによって光学レンズLから原稿読取面までの物理的距離が同図において、
フラットベット読取状態では、a+t1
流し読取状態では、 a+t1−d−t2+t2 ⇒ a+t1−d
と成る。
これに対し、上述した第1、第2のプラテンガラスの屈折率をnとした場合のその時のエアー距離(空気換算距離)は、
フラットベット読取状態では、a+t1/n
流し読取状態では、 a+t1−d−t2+t2/n
と成る。
従って、流し読取状態とフラットベット読取状態でも焦点が合う様にするためには、
a+t1/n = a+t1−d−t2+t2/n
の関係式を満足すれば良いことなり、第1のプラテンガラスの厚さt1に対し、流し読取ガラスの厚さt2の設定値は、
t2 = t1−d/(n/n−1)
となる。
実際に、フロートガラスから形成したフラットベットガラスの厚さt1が2.8±0.1mm、屈折率nが1.5で、段差dが3.0mmとした場合、流し読取ガラスの厚さt2は、
t2 = t1−d/(n/n−1)
= (2.8±0.1)−5/(3.0/1.5−1)
≒ 1.8±0.1mm
とすることで、上記の条件を満たすことが出来る。
尚、図3は照明光源9の指向特性を示すもので、照明光源9がLED光源で、その指向角はほぼ60°位有り、第2のプラテンガラスの位置が上記の様に段差dが3.0mm程度で有ればほとんど光量変化の影響が無いものとしている。
以上の様に、第2コンタクト面3aを段差dだけ照明光源9に近づけることで、第2コンタクト面3aでの光量が距離の二乗に比例し増大し、第1コンタクト面2aに載置された原稿を読んだ時に比べ第2コンタクト面3aに載置された同一原稿を読んだ時の画像が明るくなることで、当然に照明光源9の光量をその増大相当分低くすることで、照明光源9の発熱量を下げることが出来、以って第2プラテンガラス3を使ったシートスルー読取時の温度上昇を下げることが可能で、温度変化による画質斑を抑え、しかも焦点ズレを起こすことが無く、以って画質品質の良好な画像読取を行うことが出来る。
尚、説明した実施例では、キャリッジ6内に照明光源9、反射ミラー10、結像レンズ7、及び画像読取センサ8(光電変換センサ)を一体搭載した装置で本願を説明しているが、画像読取センサ8を装置フレームの所定位置に固定し、キャリッジ6を二体で構成する2キャリッジタイプの装置にも適用出来る。
A スキャナユニット
B フィーダユニット
1 装置フレーム
2 第1プラテンガラス
2a コンタクト面(第1コンタクト面)
3 第2プラテンガラス
3a コンタクト面(第2コンタクト面)
4 フィーダ機構
6 キャリッジ
7 結像レンズ
8 画像読取センサ(光電変換センサ)
9 照明光源
10 反射ミラー
11 読取開口
12 ガイドレール
15 キャリッジフレーム
15a ランプハウス
18 スクリューネジ
25 給紙ローラ
d 段差
γ 最大撓み
Z 結像光学手段(反射ミラー、結像レンズ)
FS フォーカス調整手段
MS シフトモータ

Claims (3)

  1. 原稿シートを載置セットして原稿画像を読取るための第1プラテンガラスと、
    前記第1プラテンガラスに並設され、原稿を所定速度で走行させて原稿画像を読取るための第2プラテンガラスと、
    前記原稿画像に読取り光を照射する照明光源を搭載したキャリッジと、
    前記プラテンガラス上の原稿画像を線順位で光電変換する画像読取センサと、
    前記原稿画像からの反射光を前記画像読取センサに結像するための結像光学手段と、
    前記キャリッジを前記第1、第2プラテンガラスとの間で移動可能に支持する走行ガイド手段と、
    前記走行ガイド手段に沿って前記キャリッジを移動するキャリッジ駆動手段と、
    前記照明光源の光量を調整する調光手段と、
    前記キャリッジ駆動手段と前記調光手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記第2プラテンガラスの原稿コンタクト面と、前記第1プラテンガラスの原稿コンタクト面との間には段差が設けられ、
    この段差は、前記第2プラテンガラス上の原稿画像が前記第1プラテンガラス上の原稿画像より前記光源に接近した位置となるように形成され、
    前記制御手段は、前記キャリッジを前記第1プラテンガラスと第2プラテンガラスとの間で位置移動する際に、前記調光手段で前記照明光源を前記段差に応じた光量
    に調整すると共に、
    前記結像光学手段と前記画像読取センサまでの距離を同一距離に、前記第2プラテンガラスの厚さを、前記第1プラテンガラスの厚さに対し、前記第1、第2プラテンガラスの前記結像光学手段までの各空気換算距離が等しくなる厚さに設定したことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記第2プラテンガラスの厚さt2mmを前記第1プラテンガラスの厚さt1mmに対し、前記段差をdmm、前記第1、第2プラテンガラスの屈折率をnとした場合に、
    t2=t1−d(n−1)/n
    の関係式を満たす値に設定して成る請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記第2プラテンには、原稿シートを供給するフィーダユニットが設けられ、
    このフィーダユニットは、原稿シートを載置する給紙トレイと、排紙トレイと、シート給送経路とを備え、
    前記シート給送経路は、前記給紙トレイから原稿シートを、前記第2プラテンを経由して前記排紙トレイに移送するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017011650A (ja) * 2015-06-26 2017-01-12 セイコーエプソン株式会社 画像読取装置

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