JP5675131B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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この種の画像読取装置におけるキャリッジ移動方式には、例えば特許文献1[特開2002−44321公報]で開示する二つのタイプが有る。その一つは、図10で示すように、装置フレーム100側にモータ106を配置し、そのモータ106とガイドシャフト102に沿って移動可能に支持されたキャリッジ110をワイヤー104から成る牽引手段で連結し、モータ106の回転でワイヤー104を引っ張りキャリッジ110を移動する非自走式タイプの装置である。もう一つは、図11で示すように、ガイドシャフト102に沿って移動可能に支持されたキャリッジ110自身にモータ103を搭載し、そのキャリッジ110と装置フレーム100側との間に張ったワイヤー104から成る牽引手段とを連結し、搭載したモータ106の回転でワイヤー104を引っ張りキャリッジ110自ら移動する自走式タイプの装置である。
また、キャリッジ牽引手段として、上記のワイヤーの他に、歯付タイミングベルトを用いたものやラック・ピニオンを用いたものが知られている。まず、上記のワイヤーによるキャリッジ牽引は、キャリッジの移動方向前後で装置本体フレームに軸支された一方がモータによって回転する駆動プーリーと他方が従動プーリーから成る一対のプーリーにワイヤーをそれぞれ巻付けながら架け渡し、そのワイヤーの一箇所にキャリッジを連結し、キャリッジを牽引する構造が知られている。また、歯付タイミングベルトによるキャリッジ牽引は、キャリッジの移動方向前後で装置本体フレームに軸支された一方がモータによって回転する駆動プーリーと他方が従動プーリーから成る一対の歯付プーリーに歯付タイミングベルトを架け渡し、そのタイミングベルトの一箇所にキャリッジを連結し、キャリッジを牽引する構造が知られている。また、ラック・ピニオンによるキャリッジ牽引は、キャリッジの移動方向に沿ってラック歯を形成したラックをガイドシャフトに対し平行に配置すると共に、キャリッジに搭載した自走モータの最終段にピニオン歯車を連結し、ピニオン歯車をラック歯に歯合し、キャリッジ搭載の自走モータでキャリッジを牽引する構造が知られている。
尚、上記のワイヤー及び歯付タイミングベルトは自走式・非自走式の両キャリッジ移動方式に用いられ、ラック・ピニオンは自走式の両キャリッジ移動方式に用いられている。
そして、キャリッジを移動自在に支持する支持機構としては、一般に図12の斜視図及び図13の平面断面図で示す様に、キャリッジの一端側は、キャリッジ110のキャリッジフレームに一体成形でスライダ軸受112が形成し、このスライダ軸受112でガイドシャフト102を軸支し、キャリッジ110をガイドシャフト102に摺動可能に支持する。またキャリッジの他端側は、キャリッジ110のキャリッジフレームはガイドレール101上を摺動可能に支持された構造をしている。
上記キャリッジ支持機構の様に、キャリッジをガイドシャフトに沿って移動自在に支持するスライダ軸受をキャリッジフレームと一体成形する構造では、ガイドシャフトの装置フレームへの取り付け位置が特定されてしまうことで、その特定された位置に装置スペックの関係でガイドシャフトを設定できない場合には、そのキャリッジを共用することは出来ず、新たにガイドシャフトの取り付け位置に応じてキャリッジフレームの成形型を作って対応することとなり、不経済で、安価な装置を提供することが出来ない。
また、上記キャリッジ支持機構で構成されたキャリッジに自走モータを搭載した自走式キャリッジの場合、先に説明した様にそのキャリッジ牽引手段は一般にラック・ピニオンが用いられる。その駆動連結構造は図14の平面断面図で示す様に、キャリッジ110に一体成形したスライダ軸受112をガイドするガイドシャフト102の取り付け位置を基準にして、ラックLKを装置フレーム100(非図示)に固定すると共に、このラックLKとピニオン歯車PGとを歯合させながら自走モータMOとピニオン歯車PGとを駆動連結歯車を介し連結したモータユニットMOUをキャリッジ110に固定している。しかし、当然なことながらラックLKはガイドシャフト102との間隙L1に対し取付誤差d1内で変位し、モータユニットMOUはガイドシャフト102との間隙L2に対し取付誤差d2内で変位する。この為に、ラックLKとピニオン歯車PGがキャリッジ移動領域内で互いに食付き作動不良を起こし易く、又はラックLKとピニオン歯車PGとの歯合ギャップが広がり過ぎバックラッシュが増大し、キャリッジの移動ガタが大きくなり画像ブレを起こし易い。
前記キャリッジ駆動モータを取り付ける取付部を前記スライダー部材に形成し、このスライダー部材を前記キャリッジに取り付け前記ラック部材は、前記ガイド部材を基準に、前記ピニオン歯車と前記ガイド部材との間で、装置本体に固定されて成る。
まず画像読取装置Aは、図1に示すように装置ハウジング1に第1プラテン3と、第2プラテン2を備えている。この第1、第2プラテン3,2は、ガラスなどの透明素材で形成され、装置ハウジング1の天部に固定されている。そして第1プラテン3は原稿を載置セットする寸法サイズに形成され、第2プラテン2は所定速度で移動する原稿を読み取るようにその幅サイズに形成されている。上記第1、第2プラテン3,2は図1に示すように互いに並設されている。そして上記装置ハウジング1の内部には画像読取機構が内蔵されている。
キャリッジ6は耐熱性樹脂などで構成されたユニットフレーム11に光源ユニット9(後述の第1光源ユニット9aと第2光源ユニット9b)と、原稿からの反射光を偏向する反射ミラー10(第1ミラー10a、第2ミラー10b、第3ミラー10c)と、反射ミラー10からの光を集光する集光レンズ7と、集光レンズ7で結像される結像部に配置されたラインセンサ8とが搭載されている。そしてラインセンサ8から電気信号として出力された画像データを画像処理部に転送するようにデータ転送ケーブルによって画像処理部(データ処理ボード;不図示)に電気的に接続されている。
キャリッジ6は、図3で示す様に装置ハウジング1に配置されたガイドシャフト12にキャリッジ6の一端が軸受けされ、キャリッジ6の他端が上述した図13で説明したレール部材GLにより保持され、装置ハウジング1に対し往復動自在に支持されている。尚、ガイドシャフト12とレール部材GLは、装置ハウジング1にそれぞれ並行で、しかも第1プラテン3(第2プラテン2)と並行に取り付けることで、キャリッジ6を第1プラテン3(第2プラテン2)と並行に安定して往復動するように構成している。
キャリッジ6には図4及び図5で示す様に自走式モータMOが搭載され、自走式モータMOに駆動連結する歯車列の最終歯車となるピニオン歯車PGが装置ハウジング1に固定支持したラックLKと駆動連結させ、自走式モータMOの正逆転で図2左右方向に往復動する。
その自走式モータMOは、駆動連結する歯車列とピニオン歯車PGと共に取付ユニット部材FBに支持される。この取付ユニット部材FBにはガイドシャフト12に嵌合する軸受け部G1、G2が自走式モータMOの取付部と共に一体成形されている。
そして、まず自走式モータMOと駆動連結する歯車列とピニオン歯車PGとがそれぞれ組み込まれユニット化された取付ユニット部材FBをキャリッジ6の所定箇所に止めビスやブッシュ等の固定部材KTで固定する。次に、取付ユニット部材FBの軸受け部G1、G2をガイドシャフト12に嵌合した状態で、事前に装置ハウジング1に取り付けて有るレール部材GLにキャリッジ6の他端を支持させながら、ガイドシャフト12を装置ハウジング1に取り付ける。その後、ピニオン歯車PGに歯合させたラックLKをガイドシャフト12を取付基準として装置ハウジング1に取り付け組込を完成させる。
次に、キャリッジ6に搭載され読取面Rに光を照射する光源ユニット9について説明する。光源ユニット9は、読取面Rの読取りライン(図2に示す読取面Rと直交する主走査方向読取り幅)に線状光を照射する。この光源ユニット9は図2に示す第1光源ユニット9aと第2光源ユニット9bを搭載する構成で、その第1、第2光源ユニット9a、9bは、それぞれ導光体30と発光体40で構成され、図6で示すキャリッジ6のユニットフレーム11に搭載されている。そしてその組み立て分解図である図5に示す様に、第1、第2光源ユニット9a、9bは、キャリッジ6に固定される光源収容部(導光体支持枠)13に形成された第1収容部13aと第2収容部13bにそれぞれ収容される。
導光体30は、図7及び図8に示すように読取面Rの読取幅(読取りライン幅)Wに応じた長さの棒状透光部材で構成されている。導光体30は例えば透明アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透光性に富んだ材料で構成され、その断面形状は矩形状、或いは図示のように断面扇形状に構成され、左右端面31L、31Rには発光体40が配置される。そしてこの導光体30には光散乱面32と光出射面33が互いに対向するように配置されている。
発光体40(41、42、43)は、図8で示す様に回路基板16に面状発光素子(図示のものはLED発光素子)がマウントされている。この発光素子をマウントした回路基板16は発光面と導光体30の端面31L(31R)との間にギャップdを隔てて配置する。このギャップdは2ミリが最適値して設定されている。尚、図9は発光体40(41、42、43)が回路基板16にマウントされた状態での配置構造を示す。
図2に従って前述した光源ユニット9の制御について説明すると、第1光源9aと第2光源9bは図9に示すように第1プラテン3と第2プラテン3の読取面Rに光を照射する。この光源ユニット9a(9b)は図示のように2つの光源で構成する必然性はなく、1本或いは3本以上の光源で構成しても良い。この場合、後述する原稿給送ユニットBでは、第2プラテン2を走行する原稿の速度を、第1プラテン3に沿ってキャリッジ6が移動する速度より高速にしている。
原稿給送ユニットBは図1に示すように上述の第1、第2プラテン3、2を覆うようにその上方に配置され、上記第2プラテン2に原稿シートを給送するリードローラ(原稿給送手段)21と搬出ローラ22とを備えている。更に上記リードローラ21の上流側には原稿シートを積載収納する給紙スタッカ23と、この給紙スタッカに積載されてシートを1枚ずつ分離給送する給紙ローラ24と、分離給送されたシートの先端をスキュ修正するレジストローラ対25が配置されている。図示26は給紙スタッカ23から第2プラテン2に原稿シートを案内する給紙経路であり、図示S1はプラテンに至る原稿の先端を検知するリードセンサである。
以上説明した実施例では、キャリッジ駆動モータの駆動を受けキャリッジをガイド部材に沿って牽引するキャリッジ牽引手段として、キャリッジ駆動モータと駆動連結し回転するプーリーと、このプーリーに巻回され装置本体との間に張られたワイヤーとで構成することも出来る。
また、キャリッジ牽引手段として、キャリッジ駆動モータと駆動連結し回転する歯付きプーリーと、この歯付きプーリーと歯合するタイミング歯を形成し装置本体との間で転動するタイミングベルトとで構成することも出来る。
2 第2のプラテン
3 第1のプラテン
6 キャリッジ
GB ガイド部材
GS ガイドシャフト
SD スライダー部材
GW 軸受け部
MO キャリッジ駆動モータ
CK キャリッジ牽引手段
YA ワイヤー
TB タイミングベルト
LK ラック
PG ピニオン歯車)
8 画像読取センサ(ラインセンサー)
Claims (2)
- 原稿を載置するプラテンと、このプラテンに沿って移動するキャリッジと、このキャリッジを移動可能に支持するキャリッジ支持手段と、このキャリッジ支持手段に支持された前記キャリッジを走行するキャリッジ走行手段と、このキャリッジ走行手段で前記キャリッジを移動させ得られる原稿画像を読み取る画像読取センサと、を備えた画像読取装置において、
前記キャリッジ支持手段は、前記キャリッジの移動を案内するガイド部材と、このガイド部材にガイドされ前記キャリッジを移動するスライダー部材とから成り、
前記キャリッジ走行手段は、前記キャリッジに搭載されたキャリッジ駆動モータと、このキャリッジ駆動モータの駆動を受けキャリッジを前記ガイド部材に沿って牽引するキャリッジ牽引手段とから成り、
前記キャリッジ牽引手段は、前記キャリッジ駆動モータと駆動連結し回転するピニオン歯車と、
当該ピニオン歯車と歯合するラック歯を有するラック部材を備え、
前記キャリッジ駆動モータを取り付ける取付部を前記スライダー部材に形成し、このスライダー部材を前記キャリッジに取り付け
前記ラック部材は、前記ガイド部材を基準に、前記ピニオン歯車と前記ガイド部材との間で、装置本体に固定されて成ることを特徴とする画像読取装置。
- 前記ガイド部材は、シャフトで構成され、
前記スライダー部材は、当該シャフトの周囲全体を囲う軸受け部を有し、
前記キャリッジ駆動モータを取り付ける取付け部と前記軸受け部とが、前記スライダー部材に一体成形されることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
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