JP2011048597A - 担保価値審査装置、担保価値審査プログラム及び融資システム - Google Patents

担保価値審査装置、担保価値審査プログラム及び融資システム Download PDF

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Abstract

【課題】 有担保融資を行うにあたり、審査の事務経費の削減する審査手法とその審査手法により貸倒損失費用を小さく抑えること。
【解決手段】 この融資システム100では、顧客が端末110から必要な担保関連の情報を所定フォームに入力すると、サーバ1は、入力した担保対象の情報から仮担保価値を算出する。サーバ1は、当該担保対象に関する一般的なリスク要因を調整項目として設定し、この調整項目ごとの調整率を調整テーブル141として保持しており、該当した調整率を合計して最終的な調整率として前記仮担保価値に乗じ、担保価値を自動的に決定する。前記仮担保価値の計算のベースとなるのは、担保対象の売却価格ではなくキャッシュフローである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、年15%の貸出し金利においても商工ローンの融資を実行し、採算が取れる担保価値審査装置、担保価値審査プログラム及び融資システムに関するものである。
ノンバンク業界は貸金業法、出資法や利息制限法の改正により、平成22年度より貸出金利の上限が年29%より年15%(元本が100万円以上の場合)に低下することが予定されている。商工ローンとは、事業活動を行う法人または個人事業者に対し、当該事業者の資金繰り上、小口の資金が必要な場合に、300万円から500万円程度の資金(つなぎ資金という)を短期間(4か月から12か月)融資する金融形態をいう。
商工ローンの場合は、銀行業界よりも事務経費率が高く、年金利換算で7〜8%となっている。その理由としては、(1)銀行業界よりも集客競争が厳しく、集客コストが多いこと、(2)無担保で貸出を行う商工ローン事業者は、担保価値審査費用は少ないが、リスクの高い顧客層が対象となるため、途上与信にかかる業務(業況調査、信用情報の取得等)、各種案内・確認業務(期日案内、入金確認、延滞督促・解消等に関する業務)に要するコストが必要となり、結果として資金需要者に対する信用調査費用が相対的に多くなること、(3)有担保で貸出を行う商工ローン事業者は、審査手続きが銀行業界におけるそれとあまり差がないが、融資元本が少ないだけ経費率が高くなってしまうこと、等が挙げられる。
また、銀行が信用不足から融資を行わない層に対する融資であり、かつ無担保である場合は貸倒損失費用が年率換算で10%から14%である。また、資金調達費用は年3〜4%である。以上から、商工ローン事業者が無担保融資を行う場合の総費用は、年25%(7%+14%+4%)程度となる。
なお、商工ローンの上記問題点に着眼し、これを解決する手段を提供する先行技術は存在しない。
法改正後の上限貸出金利が年15%の条件のもとでは、商工ローン事業者における資金調達コストが年4%で変わらないが、貸倒損失費用を年3%、事務経費を年5%程度にしないと適正利潤と考えられる年2〜3%を確保できず、採算が取れないことから事業は成立しない状況になっている。この事業形態が成立しないと、いわゆる銀行が融資の対象としない中小零細企業に対し、資金が供給するルートが途絶し、その結果、中小零細企業が資金不足の状態に陥った時に機動的に資金調達ができなくなることから倒産確率が高くなり、社会全体に悪影響が出るおそれがある。なお、商工ローン以外の金融機関においても、同金利にて無担保融資を行う場合、同様も問題がある。
この発明の担保価値審査装置は、顧客の端末との間で担保に関する情報の送受信を行う通信手段と、担保に関する所定の調整項目とそれに対応した調整率を記憶している調整テーブルと、端末から受信した担保対象から生じるキャッシュフローに基づいて仮担保価値を計算すると共に前記調整テーブルから調整項目ごとに調整率を選択して合計し、これを仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する評価手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、担保ごとに定型化した入力項目(当該担保に関する固有の調整項目を含む)を記憶している記憶部を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、社員に関する、少なくとも前記担保対象に関する知識又は審査経験を含む情報を登録する社員情報登録手段と、当該社員の審査に関するスケジュールを管理するスケジュール管理手段と、前記社員情報登録手段及びスケジュール管理手段の有する情報から社員を選択する社員選択手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、更に、前記社員選択手段により選択した社員を担当として本審査の予約を生成する予約生成手段と、
を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、顧客の端末の固有情報を取得して記憶する固有情報記憶手段と、顧客の端末から受信した当該端末の固有情報と前記固有情報記憶手段に記憶した固有情報とを照合する照合手段と、少なくとも前記照合手段による照合により同一端末であると判断された場合に不正入力と判定する不正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、本審査に必要な書類を顧客の端末に表示させると共に、顧客の端末から送信された当該必要書類の電子データを融資申込み案件と紐付けて記憶する書類管理手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、前記担保を収益不動産とした場合、前記入力項目には少なくとも賃料が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、抵当権等の担保物権の有無、先取特権の有無、火災保険の有無、所有権の確認の可否、建築確認の有無、口座管理の可否、物件管理の可否、家賃保証の有無、のいずれか又は全部が含まれるものとし、前記評価手段は、前記賃料に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保不動産の担保価値を決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、更に、前記評価部は、不動産の売却価格に基づいた担保価値と、前記決定した賃料のキャッシュフローに基づいた担保価値とを比較して、担保価値の低いほうを最終的な担保価値と決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、更に、不動産の物件名を入力して検索するWeb検索手段と、Web検索にあたり入力した物件名に自動的に所定のキーワードを付加する自動キーワード付加手段および/または自動的に検索するディレクトリを選択するディレクトリ選択手段を備え、前記評価手段は、Web検索結果に基づいて担保評価を行うことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、前記担保を公共工事請負代金とした場合、前記入力項目には少なくとも工事請負代金が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、契約条件、譲渡担保の可否、譲渡担保に供する旨の同意書の有無、口座管理の可否、進捗管理の可否のいずれか又は全部が含まれるものとし、前記評価手段は、前記工事請負代金に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、前記担保を診療報酬とした場合、前記入力項目には少なくとも一定期間の診療報酬が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、請求却下率、口座管理の可否、救急指定病院、特定機能病院若しくは地域医療支援病院への指定の有無、医療過誤保険の有無のいずれか又は全部が含まれるものとし、前記評価手段は、前記診療報酬に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、更に、医師名または病院名を入力して検索するWeb検索手段と、Web検索にあたり入力した医師名または病院名に自動的に所定のキーワードを付加する自動キーワード付加手段および/または自動的に検索するディレクトリを選択するディレクトリ選択手段を備え、前記評価手段は、Web検索結果に基づいて担保評価を行うことを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、前記担保を介護報酬とした場合、前記入力項目には少なくとも一定期間の介護報酬が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、請求却下率、口座管理の可否、居宅サービス若しくは介護施設の有無、介護過誤保険の有無のいずれか又は全部が含まれるものとし、前記評価手段は、前記介護報酬に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、前記担保を在庫農海産物とした場合、前記入力項目には少なくとも一定期間の在庫農海産物の売却価格が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、品種ごとの価格変動リスク、融資期間、取引先および取引形態、口座管理の可否、農海産物の管理の可否、所有権者の確認の可否のいずれか又は全部が含まれるものとし、前記評価手段は、前記在庫農海産物の売却価格に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査装置は、上記発明において、担保対象から生じるキャッシュフローとして振り出された商業手形を調整率と共に調整項目として各担保の調整テーブルに記憶していることを特徴とする。
また、この発明の担保価値審査プログラムは、コンピュータに、顧客の端末との間で担保に関する情報の送受信を行う通信手段、担保に関する所定の調整項目とそれに対応した調整率を記憶している調整テーブル、端末から受信した担保対象から生じるキャッシュフローに基づいて仮担保価値を計算すると共に前記調整テーブルから調整項目ごとに調整率を選択して合計し、これを仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する評価手段、として機能させるためのものである。
また、この発明の担保価値審査プログラムは、上記発明において、更に、コンピュータに、社員に関する、少なくとも前記担保対象に関する知識又は審査経験を含む情報を登録する社員情報登録手段、当該社員の審査に関するスケジュールを管理するスケジュール管理手段、前記社員情報登録手段及びスケジュール管理手段の有する情報から社員を選択する社員選択手段、として機能させるためのものである。
また、この発明の担保価値審査プログラムは、上記発明において、更に、コンピュータに、前記社員選択手段により選択した社員を担当として本審査の予約を生成する予約生成手段、として機能させるためのものである。
また、この発明の担保価値審査プログラムは、上記発明において、更に、コンピュータに、顧客の端末の固有情報を取得して記憶する固有情報記憶手段、顧客の端末から受信した当該端末の固有情報と前記固有情報記憶手段に記憶した固有情報とを照合する照合手段、少なくとも前記照合手段による照合により同一端末であると判断された場合に不正入力と判定する不正判定手段、として機能させるためのものである。
また、この発明の融資システムは、上記担保価値審査プログラムをコンピュータに実行させるサーバと、インターネットを介して当該サーバに接続した端末と、からなることを特徴とする。
この発明の実施の形態1にかかる融資システムを示す概念図である。 図1に示した融資システムを示す構成図である。 融資の申し込み開始から融資及び完済までの流れを示すフローチャートである。 事前審査フェーズにおける顧客登録の手順を示すフローチャートである。 顧客登録する場合の顧客情報の入力画面の一例を示す説明図である。 確認画面の表示例を示す説明図である。 仮登録完了画面の表示例を示す説明図である。 仮登録された旨のメールの内容の一例を示す説明図である。 顧客情報の登録完了を示す画面の一例を示す説明図である。 事前審査の手順を示すフローチャートである。 融資申込みの手順を示すフローチャートである。 この融資システムによる課金処理の手順を示すフローチャートである。 融資システムによる不正入力を判定するための手順を示すフローチャートである。 入力の制限を行う場合の画面の一例を示す説明図である。 優良顧客の紹介を行う場合の手順を示すフローチャートである。 不動産担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 不動産担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 不動産担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。 融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。 来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。 予約完了画面の一例を示す説明図である。 早期本審査の画面の一例を示す説明図である。 早期本審査の画面の一例を示す説明図である。 TV審査の画面の一例を示す説明図である。 不動産担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 Webによる不動産鑑定を行う場合の画面の一例を示す説明図である。 Web検索結果を反映したときの画面の一例である。 公共工事請負代金担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 公共工事請負代金担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 公共工事請負代金担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。 融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。 来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。 来店時間の予約完了の画面の一例を示す説明図である。 早期本審査の画面の一例を示す説明図である。 公共工事請負代金担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 TV審査の画面の一例を示す説明図である。 公共工事請負代金担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 診療報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 診療報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 診療報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。 融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。 来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。 来店時間の予約完了の画面の一例を示す説明図である。 Webによる鑑定を行う場合の画面の一例を示す説明図である。 Web検索の方法の一例を示すフローチャートである。 具体的なWeb検索のキーワードの例を示す説明図である。 Web検索結果を反映したときの画面の一例である。 介護報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 介護報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 介護報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 農海産物担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 農海産物担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 担保対象となる農海産物についての更に詳細な情報を入力するための画面の一例を示す説明図である。 農海産物担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。 事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。 融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。
図1は、この発明の実施の形態1にかかる融資システムを示す概念図である。図2は、図1に示した融資システムを示す構成図である。この融資システム100は、金融会社の有するアプリケーション・サーバ101と、顧客の情報を格納するデータベース・サーバ102と、社内ネットワークを介して接続した社内端末120とからなる。前記サーバ1は、インターネット104を介して携帯電話やパーソナル・コンピュータなどのクライアントとなる端末110にアクセスする。また、前記サーバ1は、インターネット104を介して契約している第三者認証機関のサーバ105、契約しているクレジット決済代行サービスを提供する会社のサーバ106、契約している各種アプリケーション・サービス・プロバイダのサーバ107に接続される。
上記端末110には、後述する必要情報を入力する入力部111と、後述する所定の情報を表示する液晶画面等の表示部112と、携帯電話やパーソナル・コンピュータが予め保有している個体情報やIP(Internet Protocol)アドレス等の固有情報を記憶する固有情報記憶部113と、インターネットに接続するための通信部114とを有する。社内端末120は、社内のネットワークに接続した情報端末であり、所定情報を入力する入力部121と、所定情報を表示する液晶画面等の表示部122とを有する。
サーバ1は、上記ハードウェア及びソフトウェアとから構成されるアプリケーション・サーバ101と、データベース・サーバ102とから構成され(以下、これらを「サーバ」という)、顧客に関する情報を管理する顧客管理部130と、事前審査を行う審査実行部140と、不正入力を判定して所定の処理を行う不正判定部170と、顧客の来店等の予約を行う予約管理部150と、顧客から送信された書類の管理を行う書類管理部180と、事前審査等に対して課金処理を行う課金処理部190と、外部との通信を行う通信部108とを有する。また、顧客が他の顧客を紹介するための顧客紹介処理部160を設けても良い。
[融資システムによる処理の流れ]
図3は、融資の申し込み開始から融資及び完済までの流れを示すフローチャートである。まず、この発明の融資システム100は、端末110上で行う事前審査フェーズと、店頭での本審査フェーズと、実際の融資を実行する融資フェーズとに分けられる。
事前審査フェーズは、顧客登録を行う顧客登録ステップと、事前審査のステップと、融資申込みを行うステップと、事前審査の料金を自動課金するステップとからなる。
本審査フェーズは、実際に店頭にて顧客と対面して審査を行うステップからなる。この本審査において、通常の融資における審査が行われる。この融資システム100では、本審査の前に事前審査をオンラインで行うようにしているので、本審査に訪れる顧客の殆どに対して融資を実行できる。従来では、全ての顧客が直接来店して審査を受けていたので、融資が出来ない顧客に対しても社員がそれぞれ審査を行う必要があり、無駄な審査コストがかかっていた。この融資システム100では、事前審査において顧客が選別され且つ後述するように融資に必要な情報が予め入手できるので、審査コストを大幅に低減できる。
融資フェーズは、融資を実行するステップと、融資後に顧客の状態をトラッキングするステップと、完済により終了するステップとからなる。
[顧客登録]
まず、顧客は顧客登録を行う(図3のステップS1)。顧客の登録処理は、サーバ1の顧客管理部130が受け持つ。図4は、事前審査フェーズにおける顧客登録の手順を示すフローチャートである。顧客が端末110をインターネット経由でサーバにアクセスすると、顧客管理部130は、端末110の固有情報を取得する(ステップS1)。端末110の固有情報は顧客のサイトを訪問したときに当該サーバ1に送信される固有の識別子であり、携帯電話であれば個体番号であり、パーソナル・コンピュータであればページ送信の要求を行った場合に当該サーバ1に送信されるIPアドレス等である。この端末110の固有情報は、後に顧客が同じ端末110から本サービスを使用する際に用いられる。なお、変動IPアドレスの場合、IPアドレスではなくCookieを用いて端末110を特定する。また、IPアドレスとCookieを併用して端末110を特定するようにしても良い。
次に、このサーバ1から送信された入力フォームに必要な顧客情報を入力する(ステップS2)。図5は、顧客登録する場合の顧客情報の入力画面の一例を示す説明図である。この入力フォーム50には、必須となる入力項目として、会社名(個人名)、郵便番号、住所、電話番号、クレジットカード番号、クレジットカード名義、メールアドレス、メールアドレス(再入力)、認証用文字(装飾文字であって画像データとして表示された文字を顧客が認識して入力する)を入力する欄51が設けられる。また、下方には、利用契約を表示するウインドウ52が表示され、スクロールすることで全文を読むことが可能となる。最下部には、利用規約に同意することを条件に顧客登録をするための顧客登録ボタン53が表示される。
次に、顧客管理部130の入力判定部133は、正しく入力されたか否かを判定する(ステップS3)。具体的には、入力値が不正か、文字認証が不正か、端末110の固有情報が既登録のものと同じか、メールアドレスが既登録のものと同じか、メールアドレスがウェブメールなどのフリーメールか、虚偽記載の可能性があるか、クレジット番号情報が既登録のものと同じか、データが乖離していないか、等を判断の要素とする。顧客情報が正しく入力されていないと判断された場合、図4のステップS2の顧客情報の入力画面に戻り、不正な入力項目を赤枠等により指示する。
一方、顧客情報が正しく入力されたと判断された場合、顧客登録部132に顧客情報を登録する(ステップS4)。顧客情報の登録を行う前には、図6に示すような、確認画面54が表示される。顧客はこの確認画面54を見て内容を確認し、確認ボタン55を押す。確認ボタン55を押すと、図7に示すように、仮登録が完了した旨の画面56の表示がなされると共に、仮登録したメールアドレスに対して所定のリンク先が記載されたメールを送信し(ステップS5)、その旨の表示がなされる。
図8は、そのようなメールの内容の一例を示す説明図である。図9は、顧客情報の登録完了を示す画面の一例を示す説明図である。顧客は、仮登録したメールサーバから前記サーバから送信されたメール57をダウンロードし、当該メール57に記載されているURL(Uniform Resource Locator)にアクセスする。このURLは、仮登録された顧客毎に割り当てられたものであり、顧客管理部130は、顧客からサイトの送信の要求を受けることで仮登録を本登録に移行し、顧客登録部132に登録する(ステップS6)。登録完了により、図9に示す画面58が顧客の端末110に表示される。
顧客管理部130は、実際に登録された顧客情報のほか、不正入力の判定等に用いるためのアクセスログを少なくとも保持する。
[事前審査]
上記ステップにより顧客登録が完了したら、次に、顧客は事前審査に進む(図3のステップS2)。図10は、事前審査の手順を示すフローチャートである。審査実行部140が事前審査の全般を受け持つ。事前審査にあたっては、顧客は、端末110から事前審査のサイトに入力フォームの送信要求を行う(ステップS1)。顧客管理部130は、顧客登録部132の登録情報を参照して、この送信要求を行った端末110を当該固有情報から判断して当該顧客を特定し(ステップS2)、所定の入力フォームを送信する(ステップS3)。この入力フォームには、前記顧客登録の際に顧客に通知したパスワードの入力欄が含まれる。顧客は、端末110から当該パスワード入力欄にパスワードを入力して、サーバ1に送信する(ステップS4)。顧客管理部130は、顧客登録部132の登録情報を参照して当該パスワードを照合し(ステップS5)、正しいパスワードが入力された場合は当該顧客による通信であると判断し、担保情報を入力する入力フォームを顧客の端末110に送信する(ステップS6)。
顧客は、端末110から担保情報を当該入力フォームに入力し、サーバ1に送信する(ステップS7)。審査実行部140の評価部142は、送信された担保情報に基づいて担保評価を行い(ステップS8)、融資可能な融資可能額、返済期間、金利を自動的に決定する(ステップS9)。この決定の方法は、担保の対象毎に異なる。ここで、担保評価は担保対象の価値に対して調整項目毎に一定の調整率を乗じて行われ、当該調整項目及び調整率は担保の種類により異なる。審査実行部140は、調整項目と調整率を対応させた自由に設定可能な調整テーブル141を備える。調整項目及び調整率の設定は、審査実行部140の設定部143により行う。評価部142は、入力された情報に基づいて前記調整テーブル141から該当する調整率を取得して計算を行う。サーバ1の通信部108は、計算した融資可能額、返済期間、金利の情報を端末110に返す。端末110では、この融資可能額等の情報をサイトの画面上に表示する(ステップS10)。以上により、事前審査が終了する。なお、担保毎の詳細な事前審査の例については後述する。
[融資申込み]
次に、顧客は融資申込みに進む(図3のステップS3)。図11は、融資申込みの手順を示すフローチャートである。次に、顧客は、画面上に表示された融資情報を見て、融資申込みを行うか否かを判断する(ステップS1)。融資申込みを行うことを決定した場合、顧客は、端末110の画面上の融資申込みのボタンを押して、その旨の情報をサーバ1に送信する(ステップS2)。
サーバ1の予約管理部150は、顧客の端末110に来店の予約フォームを送信する(ステップS3)。予約フォームには、顧客が店舗に来店する日時を記入する欄と、店舗の住所その他の情報、アサインされた社員の氏名等が表示される。社員の勤務地等の一般的な情報及び得意分野の情報は社員情報登録部151に登録されている。例えば、ある社員について、得意分野が不動産である旨及び実際の審査処理件数や従事している年数等が登録されている。スケジュール管理部153には、審査に関与する全社員のスケジュールが登録され、常に更新されている。予約生成部154は、顧客の融資申込みに基づいて社員情報登録部151から適切な社員を複数選択し、前記スケジュール管理部153を参照しながら、空いている社員もしくは顧客の住所に近い店舗に勤務する社員を選択する。予約フォームの日時は、選択された社員の空いている日時が表示されるので、顧客は希望する日時をクリックして、希望日時をサーバ1に送信する(ステップS4)。予約管理部150は、予約処理を行い、予約日時、店舗場所等の予約情報を端末110に送信すると共に(ステップS5)、登録されたメールアドレスに対して同内容を送信する(ステップS6)。
また、書類管理部180は、予約情報と同時に持参書類の情報を送信する(ステップS5)。例えば、持参書類は、担保対象となる不動産、動産、債権等の存在や状態を客観的に証明するものである。また、書類管理部180は、当該持参書類の情報を顧客が登録したメールアドレスに対しても同時に送信する(ステップS6)。上記予約情報及び持参書類等の情報は、顧客の端末110にて表示される(ステップS7)。なお、書類管理部180は、早期本審査により顧客により送信された書類の電子データを保持する。
[課金処理]
事前審査が終了したら、課金処理がなされる(図3のステップS4)。図12は、この融資システムによる課金処理の手順を示すフローチャートである。また、サーバ1は、オンラインによる事前審査の費用を顧客に課金する。課金処理部190は顧客の登録情報が格納されている顧客登録部132から、顧客のクレジットカード情報を呼び出す(ステップS1)。顧客のクレジットカード情報には、クレジットカード番号及び名義が含まれており、これらを予めクレジットカード入力フォームに入力した状態で、顧客の端末110に送信する(ステップS2)。顧客は、クレジットカード入力フォームを見て、カード番号及び名義を確認し、必要に応じて修正し(ステップS3)、サーバに送信する。
課金処理部190は、カード会社のサーバに対して顧客の与信照会を行うと共に売上データの送信を行う(ステップS4)。また、課金処理部190は、カード会社との決済が完了した場合、顧客の端末110に対して決済情報を送信する(ステップS5)。顧客の端末110では、クレジットカードによる決済が完了した旨の表示がなされる(ステップS6)。
事前審査を有料にすることで融資の意思があり且つ真正な個人情報を提供できる優良顧客に利用者を絞ることができ、また、審査ノウハウの流出を抑制し、悪意あるユーザからの攻撃を最小化できる。なお、カード会社との間にクレジット決済代行サービスを介在させても良い。このようなクレジット決済代行サービスとしては、例えば「Blue Gate」(登録商標)等のサービスを用いることができる。
[不正入力の防止]
顧客は、希望の融資額や金利が得られない、或いは融資が許可されない場合、担保情報の内容を変更して再び事前審査を行うことがある。担保情報の入力に誤りがあった場合を除き、同じ顧客が異なる担保情報を入力することは、融資金額の増加や融資の許可を得るために行う不正入力の場合が想定される。このような場合には、あらかじめ事前審査において当該顧客による融資申込みを断るのが好ましい。
図13は、この融資システムによる不正入力を判定するための手順を示すフローチャートである。不正入力判定は、サーバの不正判定部170が行う。顧客が融資可能額の表示を見た後、融資の申込をすることなく終了した場合であって、顧客が同じ端末110によりサーバ1にアクセスしてフォームの送信要求をすると(ステップS1)、不正判定部170の照合部171は、端末110の固有情報を取得し(ステップS2)、当該固有情報と固有情報記憶部131に記憶している固有情報と照合する(ステップS3)。
不正判定部170は、同じ固有情報の端末110からのアクセスか否かを判断する。同じ固有情報を有する端末110からのアクセスであると判断した場合、不正判定部170により再入力の回数をカウントする(ステップS4)。不正判定部170によるカウントが所定回数以上(例えば3回以上)になった場合、不正判定部170は顧客管理部130から前回の入力日を取得する(ステップS6)。即ち、前回の入力日から数日経過した場合には、担保等の状況が変化している可能性があるため、数日後であれば同一人物による複数回の入力を許可できる場合がある。このため、不正判定部170では、当該固有情報を有する端末110による前回の入力日を記憶しておき、この入力日から所定日数(例えば3日)経過しているか否かを判定する(ステップS7)。経過している場合は、同じ端末110からの入力であっても、事前審査が行えるようにする。経過していない場合には、入力の制限を行い、その旨を画面に表示する(ステップS8)。
図14は、入力の制限を行う場合の画面の一例を示す説明図である。このように、入力が制限される場合には、顧客の端末110に「事前審査の利用可能回数を超えました」と画面60が表示され、次回の利用可能日があわせて表示される。
上記のように、端末110の固有情報に基づいて入力回数をカウントするようにすれば、同じ顧客が異なる氏名などを用いて顧客登録した場合でも、当該顧客が再入力している可能性が高いと判断できる。特に、携帯電話は他人に貸し出すことが少ないため、端末110の固有情報が同じであれば、同一人物によるアクセスであると考えることができるので、氏名等を変えて何回も審査を行う不正行為を判断できる。
なお、図14に示したように、複数回利用する顧客に対して一定期間の使用が禁止されるのではなく、顧客登録の際に入力したクレジットカードから実費相当額の徴収をするようにしてもよい。また、顧客登録の際(図3のステップS1)に、顧客管理部130が端末110の固有情報を照合して同じ端末110から二重の顧客登録がなされたと判断しれた場合に、当該顧客登録を拒絶するように処理してもよい。具体的には、図4のフローチャートに示した手順のうち、ステップS1の後に端末110照合プロセスを追加する。
[優良顧客紹介]
図15は、優良顧客の紹介を行う場合の手順を示すフローチャートである。この紹介システムでは、既に融資が実行されている顧客からの紹介がオフサイトでなされ、その紹介された顧客が融資システム100を利用する場合を想定している。被紹介者である顧客が、後述する事前審査において当該紹介者を特定する情報(氏名、メールアドレス、顧客IDなど)を入力し(ステップS1)、事前審査申込を行った場合(ステップS2)、紹介処理部160は、顧客管理部130に照会して紹介者を特定しその紹介者の返済実績を判断し(ステップS3)、一定の実績がある場合には、この事前審査申込の事実が紹介者にメール(顧客登録部132に登録されている)で送信される(ステップS4)。
顧客の端末110には、紹介者が特定された旨の表示がなされ(ステップS5)、続いて、事前審査が実行される(ステップS6)。事前審査により融資可能と判断された場合、被紹介者として利率の割引が適用される(ステップS7)。この割引率は一定とするか又は紹介者の実績(融資額、利率、返済実績等)に応じて変動するものとし、後者の場合は実績と割引率を対応させた割引テーブル161を紹介処理部160で保持しておき、紹介者の実績と対応させた割引率を当該割引テーブル161からその都度選択するようにする。例えば、利息を多く支払っている紹介者の場合には、被紹介者は大きな割引が得られる。なお、この割引テーブル161は自由に設定できる。
被紹介者としての顧客は、この条件に基づいて融資を受けることを決めたら(ステップS8)、融資が実行される。一方、被紹介者に対して融資が実行された場合(ステップS9)、紹介者たる顧客の現在の利率から一定割引がなされる(ステップS10)。この割引率は、被紹介者への融資額や利率等の融資条件により変動するものとし、融資条件に対する利率の割引率を割引テーブル161として紹介処理部160に格納されている。この割引テーブル161は自由に設定できる。一方、被紹介者が事前審査を行ったが、融資が不可であった場合や、融資の申し込みがされなかった場合は、融資が実行されないため(ステップS11)、紹介者に対する利率の割引は適用されない(ステップS12)。
このように、融資が実行済みで返済実績がある顧客に対して、利率割引のインセンティブを与えて優良な顧客を紹介してもらうことで、新規の顧客の獲得が行いやすくなる。
[担保対象毎の事前審査の例]
[不動産担保の場合]
図16から図22は、不動産担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。事前審査において顧客が所定のフォームをサーバ1に対して要求すると、顧客管理部130により顧客が特定され、パスワード入力フォームが顧客の端末110に送信される(図10のステップS1〜S3)。顧客はパスワードを入力し(図10のステップS4)、これをサーバに送信する。顧客管理部130は当該パスワードを顧客登録部132に登録したパスワードと照合して本人確認を行い(図10のステップS5)、顧客の端末110に入力フォームを送信する(図10のステップS6)。これにより、顧客の端末110の画面上には、図16に示すような画面61が表示される。このとき、顧客登録は既に終了しているから、顧客管理部130からの顧客情報が予めフォームに記載された状態でサーバから端末110に入力フォームが送信されており、このため当該画面61上では顧客の会社名、住所、電話番号、メールアドレスは自動的に表示される。
顧客は、当該フォームに必要な担保情報を入力する。具体的には、担保対象の項目のうち、「不動産」にチェックを入れ、業種、売上、営業年数、社員数等の会社情報を入力する(図10のステップS7)。また、融資希望額および返済期間を入力する。担保不動産が十分高く評価されれば、入力した融資希望額がそのまま認められるし、返済期間も希望の期間が認められる。担保不動産の評価が低い場合は、この融資希望額及び返済期間よりも悪い条件の融資条件が提示されることになる。
顧客はこのページの入力項目を全て入力したら、「次へ」のボタン62を押して次のページに進む。次のページには、図17に示すように、担保不動産の詳細な情報を入力する欄を有する画面63が表示される。具体的には、物件の所在地、土地面積、建築面積、築年数、ローン残高であり、抵当権等の担保物権、先取特権、火災保険、所有権の争い、建築確認の有無が表示される。
また、担保対象の不動産は収益物件であるから、賃料を入力する欄が必須となる。また、口座管理の可否、物件管理の可否、家賃保証の可否のチェック欄が表示されるので、該当するものにチェックを入れる。口座管理の可否を判断条件とするのは、口座管理を融資側で行うことができれば、顧客のキャッシュフロー状況を把握しやすい上、貸し金の回収の際に便利だからである。物件管理の可否を判断条件とするのは、管理を融資側で行うことで物件の収益性の管理やテナントへの督促等を顧客に代わって行うことで物件の収益性を確保しやすいためである。家賃保証の可否を条件とするのは、物件の収益性が確保されるからである。
顧客は、上記必要な情報を入力したら「事前審査申込」のボタン64を押す。これにより、審査実行部140が担保価値の評価を自動的に行う。具体的には、担保価値の評価は、キャッシュフローを測定することで行われる。すなわち、建物、家屋、駐車場等の収益不動産は比較的安定したキャッシュフローが期待できるので、このキャッシュフローに着目して担保価値を評価する。従来は、不動産の売却価格に着目して担保不動産の担保価値を評価しており、不動産がもたらすキャッシュフローに着目した担保評価はされていなかった。キャッシュフローにより担保価値を測定することは、このキャッシュフローによって貸し金が弁済され得るということであり、従来のように弁済に当たって不動産競売や任意売却が必要ないので、迅速かつ確実な回収が可能となる。また、不動産価格が急落しても、契約更新時までは賃貸契約に基づく支払い義務が軽減されることはないため、担保価値の維持がなされる。すなわち、不動産価格の変動から一定期間経過した後に当該変動が賃料に影響すると考えられる。このため、この期間に適切な対応が可能となる。
具体的には、年間家賃の数倍(例えば5年分)を仮担保価値とし、これに対して一定の調整を行う。調整項目は、当該年数の家賃収入を減ずるリスク要因(空室率や家賃回収不能等)であり、具体的には次のようなものとなる。
(1)建築確認が行われているか否か。建築確認がなされていない場合は、売却可能額が相当程度減額されることがあるためである。
(2)家賃等の銀行口座を金融会社または金融会社が指定する業者が管理できるか否か。これは、家賃を優先的に貸し金の弁済にまわすことができるためである。
(3)担保不動産の管理を金融会社または金融会社が指定する会社が行うことができるか否か。これは、金融会社が担保不動産の価値の保全や維持を図ることが可能であり、また空室率を低減するように努め、家賃収入を安定させることができるからである。
(4)家賃保証があるか否か。家賃が未収や回収不可能な状態にある場合にも、家賃の確保が可能となる。
(5)所有権者の確認ができるか否か。仮に所有権者が異なる場合や所有権に争いがある場合には不動産を売却ができない可能性があり、その結果、貸し金の回収ができない可能性があるからである。
(6)一番抵当であるか否か。二番抵当以下であると、金融会社に貸し金の優先弁済がされない可能性があるためである。
(7)抵当権に優先する債務(税金滞納等)が存在するか否か。金融会社がその不動産の一番抵当権者となっても当該抵当権に優先する債務が存在するのであれば、十分な貸し金の回収ができないおそれがあるためである。
(8)火災保険等の保険が存在するか否か。
(9)高利回り物件か否か。売却予想価格と年間賃料とから利回りがわかるので、高い利回りの物件であれば調整率を少なくできる。即ち、高利回り不動産は需要が高いので当該不動産の処分が容易であり、よって貸し倒れ損失を極小化できるからである。
以上の項目の調整率を合計のうえ、仮担保価値に合計調整率を乗じることで担保価値を測定する。サーバ1の審査実行部140は、各計算項目の調整率を調整テーブル141として記憶している。また、顧客は、設定部143により当該調整テーブル141に入力することで各調整項目や調整率を自由に設定できる。図18に示すように、建築確認の有無による調整率、口座管理の可否による調整率、物件管理の可否による調整率、家賃保証の有無による調整率、所有権者確認の可否による調整率、抵当権の順位による調整率、先取特権の有無による調整率、火災保険の有無による調整率がそれぞれの項目の調整テーブル141に入力されており、審査実行部140の評価部142は、該当する調整率を顧客の入力した情報に基づいて選択し、これを合計することで、合計の調整率を算出する。
そして、上記合計の調整率を仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する。この測定方法によれば、貸し手借り手の両方が理解しやすく、定型化した処理により簡単迅速に担保価値の評価を行うことが可能となる。
また、図17に示した画面において簡易不動産鑑定のチェック欄65にチェックを入れることで、簡易不動産鑑定を併用することもできる。簡易不動産鑑定には、簡易不動産鑑定のASP(Application Service Provider)サービスを利用する。なお、簡易不動産鑑定システムに関するASPサービスとしては、株式会社タスや株式会社東京カンテイの提供するものがある(2009年現在)。評価部142は、簡易不動産鑑定の結果である担保評価と、上記キャッシュフロー測定に基づく担保評価を比較し、いずれか低いほうを担保評価として採用する。このようにするのは、不動産の処分しか貸し金の回収手段がなくなった場合にも、貸し倒れ損失を極小化できるからである。なお、簡易不動産鑑定については、顧客側にとっては担保評価が下がるデメリットしかないため、事前審査において利用されるインセンティブがない。このため、顧客の任意ではなく、なんらかの計算項目や入力条件に連動して自動的に行われるようにしてもよい。例えば、融資希望額が1000万円以上の場合、自動的に簡易不動産鑑定を併用するようにしても良い。
図19は、事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。審査実行部140により担保評価及び顧客評価が行われた結果、融資可能な金額と融資期間が表示される。また、事前審査結果を表示する画面には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67を選択することで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
図20は、融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。予約管理部150は、画面69に、融資申込み案件毎に顧客に付与される仮IDを表示すると共に、その仮IDの有効期間を表示する。また、本審査に必要となる書類を表示する。具体的には、不動産担保の場合は、代表者事項証明書(法人の場合)、登記事項証明書、口座、印鑑、印鑑証明、ローン契約書(担保不動産の取得にあたり組んだ事業ローン等)、火災保険証書である。また、口座管理契約のフォーマットについては、画面の右の欄にリンクが張られており、顧客はこのボタン70をクリックすることで口座管理の契約書式をダウンロードできる。顧客は、持参書類等を確認した上で、確認のボタン71を押す。
図21は、来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。来店時間の予約を行う画面71には当月のカレンダー72が表示される。カレンダー72上には予約可能な日がハイライト等により強調表示され、顧客は、このカレンダー72上で来店する日を選択する。次に、画面71上には、予約可能な時間表73が表示されるので、顧客はこの画面71上で希望の予約時間を選択する。そして、予約実行のボタン74を押す。予約管理部150は、当該顧客の予約処理を行い、図22に示す画面を表示する。この画面75上には、予約が完了した旨の表示がなされ、確認のために、仮IDと共に予約日時が表示される。
一方、サーバ1側では、予約管理部150の予約生成部154は、スケジュール管理部153が社員情報登録部151を参照し、不動産の審査に精通した社員を社員情報登録部151の社員情報に基づいて優先的に選択し、当該社員の空いている日時を前記予約可能な日時として画面上に表示する。前記選択する社員は複数でも良い。また、複数選択された社員の中から、顧客の住所や勤務地に近い場所の店舗の社員を選択するのが好ましい。スケジュール管理部153は、選択された社員のスケジュールを埋める。
また、図22に示す予約完了の画面75上には、早期本審査の申込を行うボタン76が表示される。早期本審査は、予め書類を電子データとして送信するか、或いは、TV審査を実施することにより行われ、これらはいずれも店舗での審査負担を軽減するものとなるので、本審査の手数料の割引対象となる。
図23は、早期本審査の画面の一例を示す説明図である。顧客は、画面77上に表示されている持参書類の全てを電子データとして貼り付ける。紙ベースのものは、顧客自身がスキャナにより電子データに変換して貼り付けるものとし、電子データのものはそのまま貼り付ける。各ウインドウ78の参照ボタン79で書類を探して選択すると、このウインドウ78に書類の保存先が表示される。また、登記事項証明書については、不動産登記情報の電子データを提供するASPサービスへのリンクボタン80が画面77上に表示されているので、このリンクから当該ASPサービスを利用して顧客が自ら不動産の登記情報を電子データとして取得し、電子データとして貼り付ける。代表者事項証明書についても同様に、商業登記情報の電子データを提供するASPサービスへのリンクボタン81が画面77上に表示されているので、このリンクから当該ASPサービスを利用して顧客が自ら商業登記情報を電子データとして取得し、電子データとして貼り付ける。例えば、前記不動産登記情報や商業法人登記情報の取得に関するASPサービスには、株式会社ホームズが提供しているものがある(2009年現在)。また、早期本審査は有料であり、クレジット決済のボタン82を押すことでクレジット決済代行サービスのASPサービスに移動でき、ここで支払いを行う。早期本審査の料金は例えば1500円程度の利用しやすい価格とする。
顧客が、本審査に必要な書類を貼り付けて送信ボタン83を押すことで、サーバ1に持参書類の電子データが送信される。書類管理部180は、これらの書類を仮ID(融資申込み案件)と紐付けて記憶しておく。事前に必要な書類を送信してもらうことで、金融会社は、顧客が来店する前に本審査の殆どを済ますことができる。この早期審査により事前に書類を送付してもらうことで、必ずしも来店する予定の店舗の社員が審査を行わずに済む。すなわち、異なる店舗で手が空いている社員による審査が可能となるし、遠隔地に配置した社員にて審査を行うことができるので、オペレーション効率が向上する。
送信が完了すると、顧客の端末110には、図24に示すような画面90が表示される。この画面90には、審査手数料が割り引かれる旨の表示がなされる。これは、書類を予め送信してもらうだけでも、早期に本審査に着手することが可能であり、顧客が訪問した店舗の社員が必ずしも審査しなくても済むため、手の空いている社員が予備的に審査を行うことができるので、人的リソースの節約が可能となるためである。この状態で終了した場合には、前記アサインされた社員が本審査を行うことになるが、予め書類が送られている分、効率的な処理が可能となる。また、電子データとして送信した必要書類に基づいて電話による審査を行うことができる。この審査のための電話番号が当該画面90上に表示される。また、TV審査を希望する場合には、TV審査のボタンを押す。
図25は、TV審査の画面の一例を示す説明図である。このTV審査を行うには、顧客の端末110側に画像及び音声の送受信が可能な機器を設置しておく必要がある。TV審査ボタン91を押すことにより、予約管理部150の社員選択部152が手の空いている社員を選択してその社員の社内端末120と接続する。また、画面93上には当該社員と電子データとして送信した書類とが表示される。電子データの操作は、金融会社側で操作して表示することになる。顧客と担当の社員は、このTV会議により審査を進める。TV会議により早期本審査を行うことのメリットは、担保対象についての知見や経験が豊富な社員により判断することができるからである。すなわち、各店舗に担保対象の評価に詳しい社員がいるとは限らない。しかし、TV会議であれば、店舗に関係なく、サーバ側で優先的に当該担保対象に詳しい社員を探して割り当てることが可能となり、担保評価の正確性を確保できるというメリットがある。TV会議にアサインされる社員は、前記予約生成部154がスケジュール管理部153と社員情報登録部151とを参照して、不動産に精通する社員を優先的にアサインする。
電話による審査の際にも、同様に予約生成部154の社員選択部152がスケジュール管理部153と社員情報登録部151とを参照して、不動産に精通する社員を優先的にアサインする。画面90には、上記選択された社員への直通電話の電話番号が表示されるので、顧客は当該電話番号に電話する。社員は送信された書類を参照しながら、電話で顧客と話しをし、審査を進める。早期本審査が完了したら、切断のボタン92を押す。これにより、図26に示す画面93が顧客の端末110に表示される。この画面93上には、確認のために、仮ID及び予約された来店日時が表示される。顧客が終了ボタン94を押すことにより、早期本審査が終了する。早期本審査が完了した状態で後日顧客が来店することになるが、そのときには、本人確認と書類の原本を引き渡す程度の簡単な手続きで済むので、必ずしも審査権限を有する社員が当該顧客に対応する必要がない。このため、手続が極めてスムーズになり、オペレーションコストを低減できる。
図27は、Webによる不動産鑑定を行う場合の画面の一例を示す説明図である。図17に示した担保不動産情報の画面上にWeb(インターネット上で提供されるハイパーテキスト)検索による鑑定の項目95を追加する。このWeb検索は、サーバの審査実行部140に設けたWeb検索部(図示省略)により行われ、物件名を入力することでヒットした当該物件に関するサイト数をカウントする。主に不動産会社の広告を検索するようにする。例えば、サーバ側の自動キーワード付加手段(図示省略)で物件名に対して不動産会社の広告を拾うためのキーワードを自動的に付加し、そのヒット数を取得する。或いは、サーバ側の自動ディレクトリ選択手段(図示省略)により不動産広告等の適切なディレクトリを選択した上で検索し、ヒット数を取得する。ヒット数が多い物件については空室率が低く、物件から生じるキャッシュフローが安定していると判断し、担保価値評価を上げる。例えば、このWeb検索を併用することで、融資枠を拡大することができる。図28は、Web検索結果を反映したときの画面の一例である。この画面96上には、Web検索結果が反映された旨の表示と共に融資額の拡大分を表示する。
また、この画面には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67をクリックしてプルダウンすることで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
[公共工事請負代金担保の場合]
図29から図39は、公共工事請負代金の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。事前審査において顧客が所定のフォームをサーバ1に対して要求すると、顧客管理部130により顧客が特定され、パスワード入力フォームが顧客の端末110に送信される(図10のステップS1〜S3)。顧客はパスワードを入力し(図10のステップS4)、これをサーバに送信する。顧客管理部130は当該パスワードを顧客登録部132に登録したパスワードと照合して本人確認を行い(図10のステップS5)、顧客の端末110に入力フォームを送信する(図10のステップS6)。これにより、顧客の端末110の画面上には、図29に示すような画面61が表示される。このとき、顧客登録は既に終了しているから、顧客管理部130からの顧客情報が予めフォームに記載された状態でサーバから端末110に入力フォームが送信されており、このため当該画面61上では顧客の会社名、住所、電話番号、メールアドレスは自動的に表示される。
顧客は、当該フォームに必要な担保情報を入力する。具体的には、担保の対象の項目のうち、「公共工事請負代金」にチェックを入れ、業種、売上、営業年数、社員数等の会社情報を入力する(図10のステップS7)。また、融資希望額および返済期間を入力する。担保が十分高く評価されれば、入力した融資希望額がそのまま認められるし、返済期間も希望の期間が認められる。担保の評価が低い場合は、この融資希望額及び返済期間よりも悪い条件の融資条件が提示されることになる。
顧客はこのページの入力項目を全て入力したら、「次へ」のボタン62を押して次のページに進む。次のページには、図30に示すように、担保債権の詳細な情報を入力する欄を有する画面263が表示される。具体的には、公共工事名、現場住所、注文主、工期、請負内容、請負代金、支払予定日、納期、瑕疵担保期間、遅延金の有無、賠償額の上限、下請先の有無、保険などが表示される。
また、請負契約書の有無、譲渡担保の可否、同意書の有無、口座管理の可否、進捗管理の可否のチェック欄が表示されるので、該当するものにチェックを入れる。請負契約書の有無を判断条件とするのは、請負契約書の存在によりリスクを予測できるからである。譲渡担保の可否を判断条件とするのは、当該債権を譲渡担保とすることにより貸し金を事実上優先的に回収することができるからである。この譲渡担保に供する旨の同意書についても同様に必要となるので、その可否が判断条件とされる。次に、口座管理の可否を判断条件とするのは、口座管理を融資側で行うことができれば、顧客の状況を把握しやすい上、貸し金の回収の際に便利だからである。進捗管理の可否を判断条件とするのは、工事の進捗管理を融資側で行うことで、工期の遵守や品質管理を通じて債権の価値の確保をしやすいためである。
顧客は、上記必要な情報を入力したら「事前審査申込」のボタン64を押す。これにより、審査実行部140が担保価値の評価を自動的に行う。国や地方公共団体が施主となる公共工事は、確実に工事代金が交付されるため、確実なキャッシュフローが見込める。また、工事進捗率が毎月測定されるために各月末における工事未収入金(工事請負代金に進捗率を乗じる)が計算可能であるから、キャッシュフローの計算の正確性が向上する。また、工事業者が倒産した場合でも倒産時点における工事進捗率を基礎として部分的に工事未収入金が倒産した業者(またはその代理人)に対して交付されるため、確実なキャッシュフローが得られる。更に、工事未収入金は登記が可能であるから、優先弁済を得るのに極めて有効である。本発明では、上記公共工事の請負代金のキャッシュフローに着目して仮担保価値を測定する。
工事請負代金は、契約により略確定しているので当該工事請負代金に対して一定の調整を行う。調整項目は、当該請負工事代金を減じ得るリスク要因であり、具体的には次のようなものとなる。
(1)請負契約条件のなかで特にリスクが高い思われる瑕疵担保期間、遅延金の有無およびその割合、賠償額の範囲および上限の有無である。
(2)会社の銀行口座を金融会社または金融会社が指定する業者が管理できるか否か。これは、工事代金を優先的に金融会社の弁済にまわせるためである。
(3)譲渡担保が可能か否か。また、譲渡担保の同意書が得られるか否か。工事未収金の譲渡担保は、対抗要件を得るためこれを登記するものとする。譲渡担保を登記することで、他の債権者に優先して弁済が得られるためである。
(4)進捗管理を金融会社または金融会社が指定する会社が行うことができるか否か。工事の進捗管理を行うことで工事の遅延等を防止し、確実な額の支払いを担保することができるためである。
以上の項目の調整率を合計のうえ、仮担保価値に合計調整率を乗じることで担保価値を測定する。サーバの審査実行部140は、各計算項目の調整率を調整テーブル141として記憶している。また、顧客は、設定部143により当該調整テーブル141に入力することで各調整項目や調整率を自由に設定できる。図31に示すように、契約条件についての調整率、口座管理の可否による調整率、譲渡担保についての調整率、進捗管理の可否による調整率が各項目のテーブルに入力されており、審査実行部140の評価部142は、該当する調整率を顧客の入力した情報に基づいて選択し、これを合計することで、合計の調整率を算出する。
そして、上記合計の調整率を仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する。この測定方法によれば、貸し手借り手の両方が理解しやすく、定型化した処理により簡単迅速に担保価値の評価を行うことが可能となる。
図32は、事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。審査実行部140により担保評価及び顧客評価が行われた結果、融資可能な金額と融資期間が表示される。また、事前審査結果を表示する画面には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67をクリックすることで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
図33は、融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。予約管理部150は、画面上に、融資申込み案件毎に顧客に付与される仮IDを表示すると共に、その仮IDの有効期間を表示する。また、本審査に必要となる書類を表示する。具体的には、公共工事請負代金担保の場合は、代表者事項証明書(法人の場合)、口座、印鑑、印鑑証明、請負契約書、工事仕様書、譲渡担保同意書、許認可に関する証明書である。また、口座管理契約のフォーマットについては、画面の右の欄にリンクが張られており、顧客はこのボタン70をクリックすることで口座管理の契約書式をダウンロードできる。顧客は、持参書類等を確認した上で、確認のボタン71を押す。
図34は、来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。来店時間の予約を行う画面71には、当月のカレンダー72が表示される。カレンダー72上には予約可能な日がハイライト等により強調表示され、顧客は、このカレンダー72上で来店する日にちを選択する。次に、画面71上には、予約可能な時間表73が表示されるので、顧客はこの画面71上で希望の予約時間を選択する。そして、予約実行のボタン74を押す。予約管理部150は、当該顧客の予約処理を行い、図35に示す画像を表示する。この画像上には、予約が完了した旨の表示がなされ、確認のために、仮IDと共に予約日時が表示される。
一方、サーバ1側では、予約管理部150の社員選択部152は、スケジュール管理部153が社員情報登録部151を参照し、公共工事の審査に精通した社員を社員登録部の社員情報に基づいて優先的に選択し、予約生成部154が、当該社員の空いている日時を前記予約可能な日時として画面上に表示する。前記選択する社員は複数でも良い。また、複数選択された社員の中から、顧客の住所や勤務地に近い場所の店舗の社員を選択するのが好ましい。スケジュール管理部153は、選択された社員のスケジュールを埋める。
また、図35に示す予約完了の画面75上には、早期本審査の申込を行うボタン76が表示される。早期本審査は、予め書類を電子データとして送信するか、或いは、TV審査を実施することにより行われ、これらはいずれも店舗での審査負担を軽減するものとなるので、本審査の手数料の割引対象となる。
図36は、早期本審査の画面の一例を示す説明図である。顧客は、画面277上に表示されている持参書類の全てを電子データとして貼り付ける。紙ベースのものは、顧客自身がスキャナにより電子データに変換して貼り付けるものとし、電子データのものはそのまま貼り付ける。各ウインドウ78の参照ボタン79で書類を探して選択すると、このウインドウ78に書類の保存先が表示される。代表者事項証明書については、商業登記情報の電子データを提供するASPサービスへのリンクボタン81が画面277上に表示されているので、このリンクから当該ASPサービスを利用して顧客が自ら商業登記情報を電子データとして取得し、電子データとして貼り付ける。例えば、商業法人登記情報の取得に関するASPサービスには、株式会社ホームズが提供しているものがある(2009年現在)。また、早期本審査は有料であり、クレジット決済のボタン82を押すことでクレジット決済代行サービスのASPサービスに移動でき、ここで支払いを行う。早期本審査の料金は例えば1500円程度の利用しやすい価格とする。
顧客が、本審査に必要な書類を貼り付けて送信ボタン83を押すことで、サーバ1に持参書類の電子データが送信される。書類管理部180は、これらの書類を仮IDと紐付けて記憶しておく。事前に必要な書類を送信してもらうことで、金融会社は、顧客が来店する前に本審査の殆どを済ますことができる。この早期審査により事前に書類を送付してもらうことで、必ずしも来店する予定の店舗の社員が審査を行わずに済む。すなわち、異なる店舗で手が空いている社員による審査が可能となるし、遠隔地に配置した社員にて審査を行うことができるので、オペレーション効率が向上する。
送信が完了すると、顧客の端末110には、図37に示すような画面90が表示される。この画面には、審査手数料が割り引かれる旨の表示がなされる。これは、書類を予め送信してもらうだけでも、早期に本審査に着手することが可能であり、顧客が訪問した店舗の社員が必ずしも審査しなくても済むため、手の空いている社員が予備的に審査を行うことができるので、人的リソースの節約が可能となる。この状態で終了した場合には、前記アサインされた社員が本審査を行うことになるが、予め書類が送られている分、効率的な処理が可能となる。また、電子データとして送信した必要書類に基づいて電話による審査を行うことができる。この審査のための電話番号が当該画面上に表示される。また、TVによる審査を行う場合には、TV審査のボタンを押す。
図38は、TV審査の画面の一例を示す説明図である。このTV審査を行うには、顧客の端末110側に画像及び音声の送受信が可能な機器を設置しておく必要がある。TV審査ボタンを押すことにより、予約管理部150の社員選択部152が手の空いている社員を探してその社員の社内端末120と接続する。また、画面93上には、当該社員と電子データとして送信した書類が表示される。電子データの操作は、金融会社側で操作して表示することになる。顧客と担当の社員は、このTV会議により審査を進める。TV会議により早期本審査を行うことのメリットは、担保対象についての知見や経験が豊富な社員により判断することができるからである。すなわち、各店舗に担保対象の評価に詳しい社員がいるとは限らない。しかし、TV会議であれば、店舗に関係なく、サーバ側で優先的に当該担保対象に詳しい社員を探して割り当てることが可能となり、担保評価の正確性を確保できるというメリットがある。TV会議にアサインされる社員は、前記社員選択部152がスケジュール管理部153と社員情報登録部151とを参照して、不動産に精通する社員を優先的にアサインする。
電話による審査の際にも、同様に予約生成部154の社員選択部152がスケジュール管理部153と社員情報登録部151とを参照して、不動産に精通する社員を優先的にアサインする。画面90には、上記選択された社員への直通電話の電話番号が表示されるので、顧客は当該電話番号に電話する。社員は送信された書類を参照しながら、電話で顧客と話しをし、審査を進める。早期本審査が完了したら、切断のボタン92を押す。これにより、図39に示す画面が顧客の端末110に表示される。この画面93上には、確認のために、仮ID及び予約された来店日時が表示される。顧客が終了ボタン94を押すことにより、早期本審査が終了する。早期本審査が完了した状態で後日顧客が来店することになるが、そのときには、本人確認と書類の原本を引き渡す程度の作業で済むので、必ずしも審査権限を有する社員が当該顧客に対応する必要がない。このため、手続が極めてスムーズになり、オペレーションコストを低減できる。
[診療報酬担保]
図40から図46は、診療報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。事前審査において顧客が所定のフォームをサーバ1に対して要求すると、顧客管理部130により顧客が特定され、パスワード入力フォームが顧客の端末110に送信される(図10のステップS1〜S3)。顧客はパスワードを入力し(図10のステップS4)、これをサーバに送信する。顧客管理部130は当該パスワードを顧客登録部132に登録したパスワードと照合して本人確認を行い(図10のステップS5)、顧客の端末110に入力フォームを送信する(図10のステップS6)。これにより、顧客の端末110の画面上には、図40に示すような画面61が表示される。このとき、顧客登録は既に終了しているから、顧客管理部130からの顧客情報が予めフォームに記載された状態でサーバから端末110に入力フォームが送信されており、このため当該画面61上では顧客の会社名、住所、電話番号、メールアドレスは自動的に表示される。
顧客は、当該フォームに必要な担保情報を入力する。具体的には、担保の対象の項目のうち、「診療報酬」にチェックを入れ、業種、売上、営業年数、職員数等の法人情報を入力する(図10のステップS7)。また、融資希望額および返済期間を入力する。担保となる医療報酬が十分高く評価されれば、入力した融資希望額がそのまま認められるし、返済期間も希望の期間が認められる。担保となる医療報酬の評価が低い場合は、この融資希望額及び返済期間よりも悪い条件の融資条件が提示されることになる。
顧客はこのページの入力項目を全て入力したら、「次へ」のボタン62を押して次のページに進む。次のページには、図41に示すように、担保となる医療報酬の詳細な情報を入力する欄が表示される。具体的には、病院の所在地、院長、診療科、病床数、医師数、看護士数であり、救急指定病院の指定、特定機能病院の指定、地域医療支援病院の指定の有無が表示される。
また、担保対象の診療報酬について月平均の額を入力する欄、請求却下率を入力する欄が必須となる。また、口座管理の可否、カード払いの可否、医療過誤保険の有無のチェック欄が表示されるので、該当するものにチェックを入れる。口座管理の可否を判断条件とするのは、口座管理を融資側で行うことができれば、顧客のキャッシュフローの状況を把握しやすい上、貸し金回収の際に便利だからである。請求却下率は診療報酬の平均値を修正するために必須である。カード払いの可否を判断条件とするのは、第三債務者としてカード会社に対して患者が支払うべき診療報酬の代金請求権を差し押さえできる可能性があり、これにより融資後の回収率が高まるからである。医療過誤保険の可否を条件とするのは、病院の収益に大きなダメージを与えるリスクがなくなり、結果として診療報酬の担保価値が確保されるからである。
顧客は、上記必要な情報を入力したら「事前審査申込」のボタン64を押す。これにより、審査実行部140が担保価値の評価を自動的に行う。従来は担保を得るには病院の不動産を対象とするほかなく、特に小規模で賃貸ビル等で開業している医院では担保提供できる不動産がなく、事実上、担保融資が困難であった。本発明では、病院の診療報酬交付の債務者は国であることから確実なキャッシュフローが期待できるので、このキャッシュフローに着目して担保価値を評価する。キャッシュフローにより担保価値を測定することは、このキャッシュフローによって融資の弁済を実行可能であるということであり、従来のように弁済に当たって担保物件の競売や任意売却が必要ではないので、迅速かつ確実な回収が可能となる。
具体的には、月平均の診療報酬を仮担保価値とし、これに対して一定の調整を行う。調整項目は、具体的には次のようになる。
(1)過大請求、不正請求や計算間違い等に基づく請求却下率はどの程度か。請求却下された場合には交付される診療報酬が減額されるので、請求却下率は重要な調整項目である。
(2)診療報酬についての銀行口座を金融会社または金融会社が指定する業者が管理できるか否か。これは、診療報酬を優先的に金融会社の返済にまわすことができるためである。
(3)救急指定病院、特定機能病院、地域医療支援病院に指定されているか。これはプラス要因であり、この指定があることで患者数の安定的な確保が可能となり、よって診療報酬が安定するためである。
(4)医療過誤保険があるか否か。医療過誤に基づく損害賠償額は大きく、実際に医療過誤が表面化すると経営に大きな打撃を与えるものとなる。このような事態が起こると、診療報酬の支払は先に当該賠償に当てられるばかりか、裁判所による差押さえも考えられる。また、病院の評判が低下して経営が悪化する。このため、保険加入は診療報酬を担保とする際のプラス要因として判断される。
以上の項目の調整率を合計のうえ、仮担保価値に合計の調整率を乗じることで担保価値を測定する。サーバ1の審査実行部140は、各計算項目の調整率を調整テーブル141として記憶している。また、顧客は、設定部143により当該調整テーブル141に入力することで各調整項目や調整率を自由に設定できる。図42に示すように、請求却下率による調整率、口座管理の可否による調整率、救急指定病院・特定機能病院・地域医療支援病院の指定の有無による調整率、医療過誤保険の有無による調整率が各項目の調整テーブル141に入力されており、審査実行部140の評価部142は、該当する調整率を顧客の入力した情報に基づいて選択し、これを合計することで、合計の調整率を算出する。
そして、上記合計の調整率を仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する。この測定方法によれば、貸し手借り手の両方が理解しやすく、定型化した処理により簡単迅速に担保価値の評価を行うことが可能となる。
図43は、事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。審査実行部140により担保評価及び顧客評価が行われた結果、融資可能な金額と融資期間が表示される。また、事前審査結果を表示する画面には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67を選択することで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
図44は、融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。予約管理部150は、画面69上に、融資申込み案件毎に顧客に付与される仮IDを表示すると共に、その仮IDの有効期間を表示する。また、本審査に必要となる書類を表示する。具体的には、診療報酬担保の場合は、代表者事項証明書(法人の場合)、病院の不動産の登記事項証明書、口座、印鑑、印鑑証明、診療報酬請求書の写し(過去3か月分)、医療過誤保険証書である。また、口座管理契約のフォーマットについては、画面の右の欄にリンクが張られており、顧客はこのボタン70をクリックすることで口座管理の契約書式をダウンロードできる。顧客は、持参書類等を確認した上で、確認のボタン71を押す。
図45は、来店時間の予約を行うための画面の一例を示す説明図である。来店時間の予約を行う画面には、当月のカレンダー72が表示される。カレンダー72上には予約可能な日がハイライト等により強調表示され、顧客は、このカレンダー72上で来店する日にちを選択する。次に、画面71上には、予約可能な時間が表示されるので、顧客はこの画面71上で希望の予約時間を選択する。そして、予約実行のボタン74を押す。予約管理部150は、当該顧客の予約処理を行い、図46に示す画面を表示する。この画面75上には、予約が完了した旨の表示がなされ、確認のために、仮IDと共に予約日時が表示される。
一方、サーバ1側では、予約管理部150の予約生成部154は、スケジュール管理部153が社員情報登録部151を参照し、医療報酬の審査に精通した社員を社員登録部の社員情報に基づいて優先的に選択し、当該社員の空いている日時を前記予約可能な日時として画面上に表示する。前記選択する社員は複数でも良い。また、複数選択された社員の中から、顧客の住所や勤務地に近い場所の店舗の社員を選択するのが好ましい。スケジュール管理部153は、選択された社員のスケジュールを埋める。
また、図46に示す予約完了の画面75上には、早期本審査の申込を行うボタン76が表示される。早期本審査は、予め書類を電子データとして送信するか、或いは、TV審査を実施することにより行われ、これらはいずれも店舗での審査負担を軽減するものとなるので、本審査の手数料の割引対象となる。早期本審査のプロセスは、上記不動産担保、工事請負代金担保の場合と同様であるからその説明を省略する。早期審査はTV会議や電話会議により行われることになるので、診療報酬に詳しい社員がサーバにより選択され、担保評価を正確に行える。
図47は、Webによる鑑定を行う場合の画面の一例を示す説明図である。図41に示した画面上にWeb検索による鑑定の項目95を追加する。このWeb検索では、医師名、病院名を入力することでその病院に関するWeb検索を行い、その病院や医師の評価を行う。サーバ1は、Web検索部を有し、このWeb検索手段は入力された医師名や病院名に対してテーマごとにキーワードを自動的に付加する自動キーワード付加手段と、所定のテーマごとのポータルサイトが提供するディレクトリを選択する自動ディレクトリ選択手段とを有する(いずれも図示省略)。
図48は、Web検索の方法の一例を示すフローチャートである。病院側が病院名を入力すると(ステップS1)、サーバのWeb検索部は、複数のテーマ毎に自動キーワード付加手段により自動的にキーワードを付与し(ステップS2)、検索を行う(ステップS3)。次に、サーバは、付与したキーワード毎に自動的に評価を行う(ステップS4)。この評価は段階評価される。続いて、評価の値を基準値と比較し(ステップS5)、基準値より上の場合は、当該評価の値に応じて融資額を増加する(ステップS6)。一方、評価の値が基準値以下である場合は、融資額の増加がない旨の通知がなされる(ステップS7)。或いは、ステップS2において、自動ディレクトリ選択手段により複数のテーマ毎に所定のポータルサイト上のディレクトリを自動的に選択して検索を行う(ステップS3)。
図49は、具体的なWeb検索のキーワードの例を示す説明図である。例えば、「東京完治病院」という病院名を入力して送信すると、サーバ1のWeb検索部は、各テーマ(ポジティブ要因とネガティブ要因)に適したキーワードを付加して検索を実行する。付加するキーワードは、例えば「医療過誤訴訟」「ミス/医療過誤」「不正請求」などのネガティブなもの、「先端/研究」「有名医師」「信頼/評判/有名」などのポジティブなものである。これらのキーワードにより検索した結果、各Webサイトを取得し、テキストマイニング技術により各テーマに関連する情報を抽出し、この抽出された情報に基づいて評価を行う。
具体的には、「医療過誤訴訟」のキーワードと共に他の病院名と顧客の病院名とが同じWebサイトに含まれていても、当該顧客の病院による医療過誤訴訟という関係を有する文章を抽出して、検索されたWebサイトとしてカウントする。ポジティブなキーワードと共に抽出されたWebサイトはプラス評価としてカウントされ、ネガティブなキーワードと共に抽出されたWebサイトはマイナス評価としてカウントされる。このシステムでは、プラス評価としてカウントされた数が一定数を超えた場合に、融資額を増加させることとする。一方、マイナス評価となった場合には融資額の増加はないが、減額するようにしても良い。
図50は、Web検索結果を反映したときの画面の一例である。この画面96上には、Web検索結果が反映された旨の表示と共に融資額の拡大分を表示する。また、この画面96には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67をクリックしてプルダウンすることで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
[介護報酬担保]
図51から図53は、介護報酬担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。事前審査において顧客が所定のフォームをサーバ1に対して要求すると、顧客管理部130により顧客が特定され、パスワード入力フォームが顧客の端末110に送信される(図10のステップS1〜S3)。顧客はパスワードを入力し(図10のステップS4)、これをサーバに送信する。顧客管理部130は当該パスワードを顧客登録部132に登録したパスワードと照合して本人確認を行い(図10のステップS5)、顧客の端末110に入力フォームを送信する(図10のステップS6)。これにより、顧客の端末110の画面上には、図51に示すような画面61が表示される。このとき、顧客登録は既に終了しているから、顧客管理部130からの顧客情報が予めフォームに記載された状態でサーバから端末110に入力フォームが送信されており、このため当該画面61上では顧客の会社名、住所、電話番号、メールアドレスは自動的に表示される。
顧客は、当該フォームに必要な担保情報を入力する。具体的には、担保の対象の項目のうち、「介護報酬」にチェックを入れ、業種、売上、営業年数、職員数等の法人情報を入力する(図10のステップS7)。また、融資希望額および返済期間を入力する。担保となる介護報酬が十分高く評価されれば、入力した融資希望額がそのまま認められるし、返済期間も希望の期間が認められる。担保となる介護報酬の評価が低い場合は、この融資希望額及び返済期間よりも悪い条件の融資条件が提示されることになる。
顧客はこのページの入力項目を全て入力したら、「次へ」のボタン62を押して次のページに進む。次のページには、図52に示すように、担保となる介護報酬の詳細な情報を入力する欄が表示される。具体的には、会社の所在地、介護福祉士数であり、居宅サービス、介護保険施設の有無が表示される。
また、担保対象の診療報酬について月平均の額を入力する欄、請求却下率を入力する欄が必須となる。また、口座管理の可否、カード払いの可否、介護過誤保険の有無のチェック欄が表示されるので、該当するものにチェックを入れる。口座管理の可否を判断条件とするのは、口座管理を融資側で行うことができれば、顧客のキャッシュフロー状況を把握しやすい上、貸し金回収の際に便利だからである。請求却下率は診療報酬の平均値を修正するために必須である。カード払いの可否を判断条件とするのは、第三債務者としてカード会社に対して患者が支払うべき診療報酬の代金請求権を差し押さえできる可能性があり、これにより融資後の回収率が高まるからである。介護過誤保険の可否を条件とするのは、会社の収益に大きなダメージを与えるリスクが減少し、結果として介護報酬の担保価値が確保されるからである。
顧客は、上記必要な情報を入力したら「事前審査申込」のボタン64を押す。これにより、事前審査実行部140が担保価値の評価を自動的に行う。従来は担保としては会社の不動産を対象とするほかなく、特に介護を専門とする会社の多くが小規模経営であって施設は賃貸ビル等であることが多いため、事実上不動産を担保とする融資が困難であった。本発明では、介護施設の診療報酬交付の債務者は国であることから確実なキャッシュフローが期待できるので、このキャッシュフローに着目して担保価値を評価する。キャッシュフローにより担保価値を測定することは、このキャッシュフローによって融資の弁済を実行可能であるということであり、従来のように弁済に当たって担保物件の競売や任意売却が必要ないので、迅速かつ確実な回収が可能となる。
具体的には、月毎の診療報酬を仮担保価値とし、これに対して一定の調整を行う。調整項目は、具体的には次のようになる。
(1)過大請求、不正請求や計算間違い等に基づく請求却下率はどの程度か。請求却下された場合には交付される介護報酬が減額されるので、請求却下率は重要な調整項目である。
(2)介護報酬についての銀行口座を金融会社または金融会社が指定する業者が管理できるか否か。これは、介護報酬が優先的に金融会社の返済にまわされるためである。
(3)居宅サービス、介護施設を有するか。これはポジティブな要因であり、これらのサービスや施設があることで患者数の安定的な確保が可能となり、よって介護報酬が安定するためである。
(4)介護過誤保険があるか否か。介護過誤に基づく損害賠償額は大きく、実際に介護過誤が表面化すると経営に大きな打撃を与えるものとなる。小規模な会社であれば倒産する可能性が高い。このような事態が起こると、介護報酬の支払は先に当該賠償に当てられるうえ、裁判所による差押さえも考えられる。このため、保険加入は介護報酬を担保とする際のポジティブな要因として判断される。
以上の項目の調整率を合計のうえ、仮担保価値に合計の調整率を乗じることで担保価値を測定する。サーバ1の審査実行部140は、各計算項目の調整率を調整テーブル141として記憶している。また、顧客は、設定部143により当該調整テーブル141に入力することで各調整項目や調整率を自由に設定できる。図53に示すように、請求却下率による調整率、口座管理の可否による調整率、居宅サービス・介護施設の有無による調整率、介護過誤保険の有無による調整率が各項目の調整テーブル141に入力されており、評価部142は、該当する調整率を顧客の入力した情報に基づいて選択し、これを合計することで、合計の調整率を算出する。
そして、上記合計の調整率を仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する。この測定方法によれば、貸し手借り手の両方が理解しやすく、定型化した処理により簡単迅速に担保価値の評価を行うことが可能となる。
事前審査の結果を表示する画面は、図43に示す診療報酬担保の場合と同じであり、持参書類の画面、本審査予約画面及び予約確認画面についても、図44から図46に示すものと略同じであるため、説明を省略する。なお、予約管理部150が画面上に表示する本審査に必要となる書類は、具体的には、介護報酬担保の場合は、代表者事項証明書(法人の場合)、会社の登記事項証明書、口座、印鑑、印鑑証明、介護報酬請求書の写し(過去3か月分)、介護過誤保険証書である。
[農海産物担保]
図54から図59は、農海産物担保の場合における融資システムの使用状態を示す説明図である。事前審査において顧客が所定のフォームをサーバ1に対して要求すると、顧客管理部130により顧客が特定され、パスワード入力フォームが顧客の端末110に送信される(図10のステップS1〜S3)。顧客はパスワードを入力し(図10のステップS4)、これをサーバに送信する。顧客管理部130は当該パスワードを顧客登録部132に登録したパスワードと照合して本人確認を行い(図10のステップS5)、顧客の端末110に入力フォームを送信する(図10のステップS6)。これにより、顧客の端末110の画面上には、図54に示すような画面61が表示される。このとき、顧客登録は既に終了しているから、顧客管理部130からの顧客情報が予めフォームに記載された状態でサーバから端末110に入力フォームが送信されており、このため当該画面61上では顧客の会社名、住所、電話番号、メールアドレスは自動的に表示される。
顧客は、当該フォームに必要な担保情報を入力する。具体的には、担保の対象の項目のうち、「農海産物」にチェックを入れ、業種、売上、営業年数、社員数等の会社情報を入力する(図10のステップS7)。また、融資希望額および返済期間を入力する。担保不動産が十分高く評価されれば、入力した融資希望額がそのまま認められるし、返済期間も希望の期間が認められる。担保不動産の評価が低い場合は、この融資希望額及び返済期間よりも悪い条件の融資条件が提示されることになる。
顧客はこのページの入力項目を全て入力したら、「次へ」のボタン62を押して次のページに進む。次のページには、図55に示すように、担保となる農海産物の詳細な情報を入力する欄が表示される。具体的には、農海産物を取得する地、面積、営業年数、施設等のローン残高である。また、農海産物の種類のチェック欄が設けられ、農作物、畜産物、養殖魚のいずれかを選択する。また、収穫した農海産物の所有権の有無のチェック欄、それらの売却予想額の入力欄、譲渡担保の可否、口座管理の可否のチェック欄が表示される。
口座管理の可否を判断条件とするのは、口座管理を融資側で行うことができれば、顧客のキャッシュフロー状況を把握しやすい上、貸し金回収の際に便利だからである。譲渡担保の可否を判断条件とするのは、当該債権を譲渡担保とすることにより事実上優先的に回収することができるからである。顧客は、上記必要な情報を入力したら「次へ」のボタン364を押す。図56は、担保対象となる農海産物についての更に詳細な情報を入力するための画面の一例を示す説明図である。養殖魚を選択した場合には、養殖魚の種類が表示される。また、生産量を入力する欄が表示される。画面363の右側には、取引先情報の記入欄が表示される。この欄には、売却予定先の入力欄および取引形態のチェック欄が表示される。
顧客は、上記必要な情報を入力したら「事前審査申込」のボタン64を押す。これにより、審査実行部140が担保価値の評価を自動的に行う。具体的には、担保価値の評価は、キャッシュフローにより行われる。一次産業である農海産物は自然を相手とした事業であるため将来の予想収穫量を予測できない。このため、収穫前の状態、即ち予想収穫量をもって担保価値を評価するのは妥当ではない。一方、収穫後であれば農海産物を直ぐにでも売却可能であるから、これらの売上をキャッシュフローとして担保評価できる。在庫の農海産物が担保となる場合には、評価時点の在庫の月ごとの売却可能合計額が仮担保価値となる。
具体的には、月ごとの在庫の売却可能合計額を仮担保価値とし、これに対して一定の調整を行う。調整項目は、具体的には次のようなものとなる。
(1)品種ごとの価格変動リスクは、品種ごとに固有の変動をするので、顧客が入力した農海産物に対応する変動率を予め決定しておく必要がある。
(2)融資期間は、在庫のロス率に影響する。農海産物は品質保持できる期間が限られているので融資期間によっては在庫の担保価値が極めて減少するか或いはなくなる可能性がある。
(3)取引先や取引形態についてもリスク要因となり得る。取引先が小規模の飲食店の場合は倒産の確立が極めて高いのが実情である。このため、取引先に小規模飲食店が入力されている場合には、これをリスク要因と考える。また、取引形態において現金取引が多く用いられる場合、金融会社側で管理が行い難いため、これもリスク要因となる。
(4)銀行口座を金融会社または金融会社が指定する業者が管理できるか否か。これは、農海産物の対価を優先的に金融会社の返済にまわせるためである。
(5)担保対象である農海産物の管理を金融会社または金融会社が指定する会社が行うことができるか否か。これは、金融会社が担保価値の保全や維持を図ることが可能であり、また在庫率を低減するように努めることで、収入を安定させることができるからである。
(6)所有権者の確認ができるか否か。仮に所有権者が異なる場合や所有権に争いがある場合に売却ができない可能性があり、その結果、貸し金の回収ができない可能性があるからである。
以上の項目の調整率を合計のうえ、仮担保価値に合計の調整率を乗じることで担保価値を測定する。サーバの審査実行部140は、各計算項目の調整率を調整テーブル141として記憶している。また、顧客は、設定部143により当該調整テーブル141に入力することで各調整項目や調整率を自由に設定できる。図57に示すように、品種毎の調整率、融資期間による調整率、取引先や取引形態による調整率、口座管理の可否による調整率、在庫管理の可否による調整率、所有権者確認の可否による調整率が各項目の調整テーブル141に入力されており、審査実行部140の評価部142は、該当する調整率を顧客の入力した情報に基づいて選択し、これを合計することで、全体の調整率を算出する。
そして、上記合計の調整率を仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する。この測定方法によれば、貸し手借り手の両方が理解しやすく、定型化した処理により簡単迅速に担保価値の評価を行うことが可能となる。
図58は、事前審査の結果を表示する画面の一例を示す説明図である。審査実行部140により担保評価及び顧客評価が行われた結果、融資可能な金額と融資期間が表示される。また、事前審査結果を表示する画面には、融資可能な金額より低い額の金額を選択するためのタブ66が設けられ、また、融資可能な期間よりも短い期間を選択するためのタブ67が設けられる。顧客は、このタブ66,67を選択することで、表示された融資金額と融資期間の範囲で自由に希望の条件を選択できる。顧客は、希望の融資条件が決まったら、「融資申込」ボタン68を押すことで正式に融資申込みを行う旨の意思表示を行うことになる。
図59は、融資申込みを行った後に表示される画面の一例を示す説明図である。予約管理部150は、画面69上に、融資申込み案件毎に顧客に付与される仮IDを表示すると共に、その仮IDの有効期間を表示する。また、本審査に必要となる書類を表示する。具体的には、農海産物担保の場合は、代表者事項証明書(法人の場合)、土地等の登記事項証明書、口座、印鑑、印鑑証明、ローン契約書(土地等の取得にあたり組んだ事業ローン等)、売却予定額の試算表、保管場所の地図と見取図である。また、口座管理契約のフォーマットについては、画面の右の欄にリンクが張られており、顧客はこのボタン70をクリックすることで口座管理の契約書式をダウンロードできる。顧客は、持参書類等を確認した上で、確認のボタン71を押す。
本審査の予約画面は、上記不動産担保等の場合と略同様であるので、説明を省略する。
[商業手形担保]
上記公共工事請負代金の場合、元請けでなければ債務者は民間の発注主となる。また、収益不動産の場合には賃借人である。農海産物の場合には債務者は顧客の取引先である。これらの取引において現金の代わりに手形が振り出されている場合は、金融会社がこの手形の譲渡を受け又は取立委任裏書を受け、これを担保とする。公共工事請負代金の場合には債権の譲渡担保を補完し、または代替となり得る。この商業手形を担保の有無は、上記各調整テーブル141に項目として設けられ、一定の調整率が与えられ、合計の調整率の計算に用いられる。
[融資実行]
サーバ1は、融資が実行され(図3のステップS6)、貸し金が全額弁済されるまで、顧客管理部130のトラッキング部134により顧客の資産状況をトラッキングする(図3のステップS7)。トラッキング部134は所定期間(例えば1カ月)ごとに前記不動産登記情報や商業法人登記情報の取得に関するASPサービスに接続し、借り手の登記内容について変化があったか否かを確かめる。サーバ1の文書比較部(図示省略)は、新たに取得した商業登記簿、不動産登記簿の特定部分と、前回取得した商業登記簿、不動産登記簿の特定部分との比較を行う。比較の結果、変化がなければ問題ないが、変化があった場合には社内端末120の表示部122に表示され、且つ、関係部門または担当者に電子メールにて通知がなされる。或いは、前記登記簿を比較して変更があった場合に通知する処理を前記ASPサービスが提供している場合は、トラッキング部134では、当該通知のみを監視し、当該通知に基づいて社内端末120の表示部122にその旨を表示し且つ関係部門または担当者に電子メールにて通知をすればよい。
[担保審査のみ]
上記発明では、担保対象のキャッシュフローに着目して担保価値を測定し、最終的に融資実行まで行うようにしているが、上記担保対象の評価のみを情報として利用することもできる。具体的には、上記事前審査フェーズの手順を実行するポータルサイトをサーバ上に構築し、担保評価のみを行うサービスを提供する。かかるサービスは、例えば、不動産、公共工事請負代金、診療報酬、介護報酬、農海産物を証券化して販売する際の価値評価に用いることができる。また、企業買収を行う際に買収対象の企業の価値を簡単かつ迅速に測定することができる。
100 融資システム
110 端末
120 社内端末
1 サーバ
130 顧客管理部
140 審査実行部
170 不正判定部
150 予約管理部
180 書類管理部
190 課金処理部

Claims (20)

  1. 顧客の端末との間で担保に関する情報の送受信を行う通信手段と、
    担保に関する所定の調整項目とそれに対応した調整率を記憶している調整テーブルと、
    端末から受信した担保対象から生じるキャッシュフローに基づいて仮担保価値を計算すると共に前記調整テーブルから調整項目ごとに調整率を選択して合計し、これを仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する評価手段と、
    を備えたことを特徴とする担保価値審査装置。
  2. 担保ごとに定型化した入力項目(当該担保に関する固有の調整項目を含む)を記憶している記憶部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の担保価値審査装置。
  3. 社員に関する、少なくとも前記担保対象に関する知識又は審査経験を含む情報を登録する社員情報登録手段と、
    当該社員の審査に関するスケジュールを管理するスケジュール管理手段と、
    前記社員情報登録手段及びスケジュール管理手段の有する情報から社員を選択する社員選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の担保価値審査装置。
  4. 更に、前記社員選択手段により選択した社員を担当として本審査の予約を生成する予約生成手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の担保価値審査装置。
  5. 顧客の端末の固有情報を取得して記憶する固有情報記憶手段と、
    顧客の端末から受信した当該端末の固有情報と前記固有情報記憶手段に記憶した固有情報とを照合する照合手段と、
    少なくとも前記照合手段による照合により同一端末であると判断された場合に不正入力と判定する不正判定手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  6. 本審査に必要な書類を顧客の端末に表示させると共に、顧客の端末から送信された当該必要書類の電子データを融資申込み案件と紐付けて記憶する書類管理手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  7. 前記担保を収益不動産とした場合、
    前記入力項目には少なくとも賃料が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、抵当権等の担保物権の有無、先取特権の有無、火災保険の有無、所有権の確認の可否、建築確認の有無、口座管理の可否、物件管理の可否、家賃保証の有無、のいずれか又は全部が含まれるものとし、
    前記評価手段は、前記賃料に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保不動産の担保価値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  8. 更に、前記評価部は、不動産の売却価格に基づいた担保価値と、前記決定した賃料のキャッシュフローに基づいた担保価値とを比較して、担保価値の低いほうを最終的な担保価値と決定することを特徴とする請求項7に記載の担保価値審査装置。
  9. 更に、不動産の物件名を入力して検索するWeb検索手段と、
    Web検索にあたり入力した物件名に自動的に所定のキーワードを付加する自動キーワード付加手段および/または自動的に検索するディレクトリを選択するディレクトリ選択手段を備え、
    前記評価手段は、Web検索結果に基づいて担保評価を行うことを特徴とする請求項7又は8に記載の担保価値審査装置。
  10. 前記担保を公共工事請負代金とした場合、
    前記入力項目には少なくとも工事請負代金が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、契約条件、譲渡担保の可否、譲渡担保に供する旨の同意書の有無、口座管理の可否、進捗管理の可否のいずれか又は全部が含まれるものとし、
    前記評価手段は、前記工事請負代金に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  11. 前記担保を診療報酬とした場合、
    前記入力項目には少なくとも一定期間の診療報酬が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、請求却下率、口座管理の可否、救急指定病院、特定機能病院若しくは地域医療支援病院への指定の有無、医療過誤保険の有無のいずれか又は全部が含まれるものとし、
    前記評価手段は、前記診療報酬に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  12. 更に、医師名または病院名を入力して検索するWeb検索手段と、
    Web検索にあたり入力した医師名または病院名に自動的に所定のキーワードを付加する自動キーワード付加手段および/または自動的に検索するディレクトリを選択するディレクトリ選択手段を備え、
    前記評価手段は、Web検索結果に基づいて担保評価を行うことを特徴とする請求項7又は11に記載の担保価値審査装置。
  13. 前記担保を介護報酬とした場合、
    前記入力項目には少なくとも一定期間の介護報酬が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、請求却下率、口座管理の可否、居宅サービス若しくは介護施設の有無、介護過誤保険の有無のいずれか又は全部が含まれるものとし、
    前記評価手段は、前記介護報酬に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  14. 前記担保を在庫農海産物とした場合、
    前記入力項目には少なくとも一定期間の在庫農海産物の売却価格が含まれ、前記調整テーブルに記憶する調整項目には、品種ごとの価格変動リスク、融資期間、取引先および取引形態、口座管理の可否、農海産物の管理の可否、所有権者の確認の可否のいずれか又は全部が含まれるものとし、
    前記評価手段は、前記在庫農海産物の売却価格に基づいて仮担保価値を取得し、これに前記調整項目に対応する調整率を調整テーブルから選択して合計の調整率を計算し、前記仮担保価値に合計の調整率を乗じて担保価値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  15. 担保対象から生じるキャッシュフローとして振り出された商業手形を調整率と共に調整項目として各担保の調整テーブルに記憶していることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の担保価値審査装置。
  16. コンピュータに、
    顧客の端末との間で担保に関する情報の送受信を行う通信手段、
    担保に関する所定の調整項目とそれに対応した調整率を記憶している調整テーブル、
    端末から受信した担保対象から生じるキャッシュフローに基づいて仮担保価値を計算すると共に前記調整テーブルから調整項目ごとに調整率を選択して合計し、これを仮担保価値に乗じることで担保価値を決定する評価手段、
    として機能させるための担保価値審査プログラム。
  17. 更に、コンピュータに、
    社員に関する、少なくとも前記担保対象に関する知識又は審査経験を含む情報を登録する社員情報登録手段、
    当該社員の審査に関するスケジュールを管理するスケジュール管理手段、
    前記社員情報登録手段及びスケジュール管理手段の有する情報から社員を選択する社員選択手段、
    として機能させるための請求項16に記載の担保価値審査プログラム。
  18. 更に、コンピュータに、
    前記社員選択手段により選択した社員を担当として本審査の予約を生成する予約生成手段、
    として機能させるための請求項17に記載の担保価値審査プログラム。
  19. 更に、コンピュータに、
    顧客の端末の固有情報を取得して記憶する固有情報記憶手段、
    顧客の端末から受信した当該端末の固有情報と前記固有情報記憶手段に記憶した固有情報とを照合する照合手段、
    少なくとも前記照合手段による照合により同一端末であると判断された場合に不正入力と判定する不正判定手段、
    として機能させるため請求項16〜18のいずれか一つに記載の担保価値審査プログラム。
  20. 上記請求項16〜19のいずれか一つに記載の担保価値審査プログラムをコンピュータに実行させるサーバと、
    インターネットを介して当該サーバに接続した端末と、
    からなることを特徴とする融資システム。
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